霊界物語.ネット~出口王仁三郎 大図書館~
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第一八章 婆々勇(ばばいさみ)〔五八五〕

インフォメーション
著者:出口王仁三郎 巻:霊界物語 第15巻 如意宝珠 寅の巻 篇:第3篇 神山霊水 よみ(新仮名遣い):しんざんれいすい
章:第18章 婆々勇 よみ(新仮名遣い):ばばいさみ 通し章番号:585
口述日: 口述場所: 筆録者:加藤明子 校正日: 校正場所: 初版発行日:1922(大正11)年12月5日
概要: 舞台: あらすじ[?]このあらすじは東京の望月さん作成です(一部加筆訂正してあります)。一覧表が「王仁DB」にあります。[×閉じる]
苦しみながらも黒姫は気を取り直して立ち上がり、ウラナイ教の一同を正気づけようと演説を行う。
それによると、変性女子の霊や肉体を散り散りばらばらにして血をすすり、骨を粉となし、再びこの世に出てこないように封じるのがウラナイ教の宗旨である、とする。そして神素盞嗚大神を罵倒するのであった。
しかしますます激しく響いてくる宣伝歌に逆上して、高姫や蠑螈別は同士討ちを始めてしまう。
黒姫は一人、懐剣を持って門前に走り出た。しかし宣伝使たちの勇姿を見ると、肝をつぶしてその場に泡を吹いて立ち止まってしまった。
その様子のおかしさに、宣伝使たちは思わず吹きだした。
主な登場人物[?]【セ】はセリフが有る人物、【場】はセリフは無いがその場に居る人物、【名】は名前だけ出て来る人物です。[×閉じる] 備考: タグ: データ凡例: データ最終更新日:2021-01-16 02:17:23 OBC :rm1518
愛善世界社版:230頁 八幡書店版:第3輯 365頁 修補版: 校定版:229頁 普及版:105頁 初版: ページ備考:
001 高姫(たかひめ)002黒姫(くろひめ)003蠑螈別(いもりわけ)(はじ)め、004一座(いちざ)者共(ものども)(をり)から(きこ)ゆる宣伝歌(せんでんか)(こゑ)(あたま)(いた)め、005(むね)(くる)しめ、006七転(しちてん)八倒(ばつたう)007(なか)には黒血(くろち)()いて(もだ)(くる)しむ(もの)もあつた。008宣伝歌(せんでんか)(やかた)四隅(しぐう)より刻一刻(こくいつこく)峻烈(しゆんれつ)(きこ)()たる。
009黒姫(くろひめ)『コレコレ蠑螈別(いもりわけ)サン、010高姫(たかひめ)サン、011(しづか)になさらぬか、012(ちよ)(すけ)013久助(きうすけ)(その)()面々(めんめん)014千騎(せんき)一騎(いつき)(この)場合(ばあひ)015()(しつか)()(なほ)し、016力限(ちからかぎ)りに神政(しんせい)成就(じやうじゆ)()活動(くわつどう)をするのだよ、017(なに)愚図(ぐづ)々々(ぐづ)キヨロキヨロ間誤(まご)々々(まご)するのだい。018これ(くらゐ)(こと)(くる)しいやうなことで、019()うして、020ウラナイ(けう)(ひろ)まるか、021()けても(すな)なりと(つか)むのだ、022(ただ)では()きぬと()執着心(しふちやくしん)()くては、023()うして()うして(この)大望(たいもう)成就(じやうじゆ)するものか。024変性(へんじやう)女子(によし)(たま)肉体(にくたい)()()ばらばらに(いた)して()(すす)り、025(ほね)(うす)()いて(こな)となし、026(すぢ)(あつ)めて衣物(きもの)()り、027()(さけ)にして()み、028()(なは)()ひ、029(ふたた)(この)()()()ぬやうに(いた)すのがウラナイ(けう)()宗旨(しうし)だ。030折角(せつかく)今迄(いままで)(ほね)()つて(あま)磐戸(いはと)(がく)れの騒動(さうだう)がおつ(はじ)まる(ところ)(まで)(うま)()ぎつけ、031心地(ここち)よや素盞嗚(すさのをの)(みこと)(つみ)もないのに高天原(たかあまはら)放逐(はうちく)され、032(いま)(さび)しき漂浪(さすらひ)一人旅(ひとりたび)033奴乞食(どこじき)のやうになつて、034(つばさ)()がれし裸鳥(はだかどり)035これから吾々(われわれ)天下(てんか)だ。036(この)()(およ)んで(なに)愚図(ぐづ)々々(ぐづ)メソメソ(さわ)ぐのだ。037高姫(たかひめ)さま貴女(あなた)()出神(でのかみ)名乗(なの)つた以上(いじやう)は、038何処迄(どこまで)(じや)()でも()出神(でのかみ)(とほ)さにやなるまい。039(はばか)りながら(この)黒姫(くろひめ)何処(どこ)々々(どこ)(まで)竜宮(りうぐう)乙姫(おとひめ)でやり(とほ)すのだ。040蠑螈別(いもりわけ)さまは(あく)までも大広木(おほひろき)正宗(まさむね)()(ところ)(まで)()(とほ)し、041万々一(まんまんいち)中途(ちうと)肉体(にくたい)(たふ)れても、042百遍(ひやつぺん)でも千遍(せんべん)でも(うま)()はつて(この)大望(たいもう)成就(じやうじゆ)させねばなりませぬぞ。043エーエー(こし)(よわ)方々(かたがた)だ。044この黒姫(くろひめ)()()める(こと)だワイ、045サアサア、046シヤンと()()(なほ)し、047大望(たいもう)一途(いちづ)()(とほ)覚悟(かくご)肝腎(かんじん)ぢや。048中途(ちうと)屁古垂(へこた)れる(くらゐ)なら、049(はじめ)からコンナ謀反(むほん)(おこ)さぬがよい。050(この)黒姫(くろひめ)千変(せんぺん)万化(ばんくわ)妙術(めうじゆつ)をもつて、051(みづ)(みたま)素盞嗚(すさのを)(かみ)がもしも此処(ここ)へやつて()たなら、052乞食(こじき)(しらみ)だ、053(くち)(ころ)して仕舞(しま)ふ。054(うみ)(せん)(ねん)055(やま)(せん)(ねん)056(かは)(せん)(ねん)苦労(くらう)(いた)した黒姫(くろひめ)ぢや。057高姫(たかひめ)さま、058蠑螈別(いもりわけ)さま、059(まへ)()()苦労(くらう)()らぬ、060苦労(くらう)なしに(まこと)(はな)()かぬぞや。061これこれ(ちよ)(すけ)062久助(きうすけ)(なに)をベソベソ吠面(ほえづら)かわくのだ、063(ちつ)(しつか)(いた)さぬと(この)黒姫(くろひめ)さまの拳骨(げんこつ)がお見舞(みまひ)(まを)すぞ。064(なん)宣伝歌(せんでんか)(おそ)ろしいやうな(こと)で、065()うならうかい、066(をんな)一心(いつしん)(いは)でも()()く、067無茶(むちや)でも()()かねば(この)(ばば)(かほ)()たぬ、068()うしてウラル(ひこ)(かみ)申訳(まをしわけ)()つか、069鬼雲彦(おにくもひこ)()はす(かほ)があるまいぞ。070エーエー、071腰抜(こしぬけ)ばかりだなア。072コレコレ高姫(たかひめ)さま(しつか)りせぬかいなア、073(この)黒姫(くろひめ)がお(まへ)(そば)について()なかつたら、074(まへ)さまはとう(むかし)素盞嗚(すさのをの)(みこと)(ほね)(すぢ)()かれて仕舞(しま)ひ、075今頃(いまごろ)茹蛸(ゆでだこ)のやうになつて()るお(かた)だ。076大将(たいしやう)看板(かんばん)とは()ふものの、077これや(また)滅相(めつさう)(よわ)看板(かんばん)ぢやナア』
078 (この)(とき)宣伝歌(せんでんか)益々(ますます)(はげ)しく、079(やかた)四辺(しへん)より(ひび)いて()る。080高姫(たかひめ)蠑螈別(いもりわけ)逆上(ぎやくじやう)したか、081(たがひ)()(いか)らし(きば)()(さる)喧嘩(けんくわ)のやうに、082()むやら()くやらむしるやら、083キヤツ、084キヤツとキンキリ(ごゑ)()して、085(うへ)になり(した)になり、086()んづ()まれつ黒姫(くろひめ)言葉(ことば)(みみ)()らぬ(てい)にて(つか)(あひ)(はじ)めて()る。087並居(なみゐ)数多(あまた)者共(ものども)(たがひ)鉄拳(てつけん)()()げ、088彼我(ひが)区別(くべつ)なく()(みだ)れて()つ、089()る、090(なぐ)る、091呶鳴(どな)る、092()く、093(わめ)く、094(たちま)阿鼻(あび)叫喚(けうくわん)修羅(しゆら)(ちまた)(くわ)して仕舞(しま)つた。
095 黒姫(くろひめ)懐剣(くわいけん)逆手(さかて)()(おもて)()して韋駄天(ゐだてん)(ばし)り、096表門(おもてもん)(ひら)くや(いな)や、097高国別(たかくにわけ)以下(いか)勇士(ゆうし)一行(いつかう)姿(すがた)(きも)(つぶ)し、098アツと(その)()(こし)()かし、099(かに)のやうな(あわ)()き、100目玉(めだま)二三寸(にさんずん)ばかり(まへ)()()させ、101(くち)ポカン()けたまま、102一言(いちごん)(はつ)()ず、103()いた(くち)(すぼ)まらぬ(その)為体(ていたらく)可笑(おか)しさ、104一同(いちどう)(おも)はず()()し、
105一同『ワハヽヽヽ、106オホヽヽヽ』
107大正一一・四・三 旧三・七 加藤明子録)
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オニド関連サイト最新更新情報
10/22【霊界物語ネット】王仁文庫 第六篇 たまの礎(裏の神諭)』をテキスト化しました。
5/8【霊界物語ネット】霊界物語ネットに出口王仁三郎の第六歌集『霧の海』を掲載しました。
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