霊界物語.ネット~出口王仁三郎 大図書館~
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第八章 春駒(はるこま)〔九二三〕

インフォメーション
著者:出口王仁三郎 巻:霊界物語 第33巻 海洋万里 申の巻 篇:第2篇 鶴亀躍動 よみ(新仮名遣い):かくきやくどう
章:第8章 春駒 よみ(新仮名遣い):はるこま 通し章番号:923
口述日:1922(大正11)年08月26日(旧07月4日) 口述場所: 筆録者:松村真澄 校正日: 校正場所: 初版発行日:1923(大正12)年11月10日
概要: 舞台:ウヅの館 あらすじ[?]このあらすじは東京の望月さん作成です(一部加筆訂正してあります)。一覧表が「王仁DB」にあります。[×閉じる]
春彦は、高姫に自転倒島から着いてきた経緯を歌い、宴席のめでたい場で国依別の過去を非難するような歌を歌った高姫を皮肉った。そして国依別と末子姫への祝いの言葉で祝歌を締めくくった。
テーリスタンは、鷹依姫のアルプス教から三五教に改心し、高姫に聖地を追い出された経緯からこれまでのことを歌い込み、また高姫への注意を交えて祝歌を歌った。
主な登場人物[?]【セ】はセリフが有る人物、【場】はセリフは無いがその場に居る人物、【名】は名前だけ出て来る人物です。[×閉じる] 備考: タグ: データ凡例: データ最終更新日:2022-08-12 17:58:01 OBC :rm3308
愛善世界社版:84頁 八幡書店版:第6輯 285頁 修補版: 校定版:86頁 普及版:34頁 初版: ページ備考:
001 春彦(はるひこ)立上(たちあが)り、002祝意(しゆくい)(へう)し、003(うた)(はじ)めたり。
004春彦高姫(たかひめ)さまのお(とも)して
005(あきつ)(しま)(はるひこ)
006いとなつかしき故里(ふるさと)
007御霊(みたま)ふゆをかかぶりて
008(をしへ)四方(よも)しき(しま)
009大和(やまと)男子(をのこ)益良夫(ますらを)
010常彦(つねひこ)さまと(ただ)二人(ふたり)
011瀬戸(せと)(うみ)をば船出(ふなで)して
012艪櫂(ろかい)()ぎつつ(わた)()
013浪高姫(なみたかひめ)()剣幕(けんまく)
014(あら)汐路(しほぢ)()(わた)
015(ふね)暗礁(あんせう)()()げて
016高島丸(たかしままる)船長(せんちやう)
017タルチルさまに(たす)けられ
018波高砂(なみたかさご)(しま)(はて)
019テルの(みなと)安着(あんちやく)
020金剛(こんがう)不壊(ふゑ)如意(によい)宝珠(ほつしゆ)
021(その)()(たま)所在(ありか)をば
022(たづ)ねむものと言依別(ことよりわけ)
023(みづ)(みこと)(あと)()うて
024(かがみ)(いけ)立向(たちむか)
025いろいろ雑多(ざつた)()をこがし
026アマゾン(がは)(はじ)めとし
027時雨(しぐれ)(もり)のまん(なか)
028モールバンドに出会(でつくは)
029(ふる)(をのの)折柄(をりから)
030言依別(ことよりわけ)(かみ)さまが
031(つか)はし(たま)ひし神司(かむつかさ)
032()(にん)のお(かた)諸共(もろとも)
033大森林(だいしんりん)をくぐりぬけ
034(わに)架橋(かけはし)()ちわたり
035(うさぎ)(みやこ)立向(たちむか)
036鷹依姫(たかよりひめ)一行(いつかう)
037帽子(ぼうし)(だけ)霊光(れいくわう)
038合図(あひづ)(やうや)(のぼ)りつめ
039目出度(めでた)此処(ここ)につきにけり
040国依別(くによりわけ)神司(かむつかさ)
041末子(すゑこ)(ひめ)(つま)となり
042偕老(かいらう)同穴(どうけつ)永久(とこしへ)
043妹背(いもせ)(みち)(むす)びます
044(その)(こと)きまりて高姫(たかひめ)
045身魂(みたま)(にご)つた(にご)らぬと
046(みづか)(こころ)(にご)しつつ
047あちら此方(こちら)とかけ(めぐ)
048(つい)には(ふか)(かは)()
049(いのち)(たす)けて(もら)ひつつ
050()(おと)したと逆理屈(さかりくつ)
051(あき)()てたる(ばか)りなり
052(また)もや(やかた)にかつがれて
053(かへ)つて(いき)吹返(ふきかへ)
054(あい)(かは)らぬ毒々(どくどく)しい
055(にく)まれ(ぐち)(たた)きつつ
056カール春彦(はるひこ)(はら)()
057()()()うてゐたりしが
058(わたし)(はら)がたちまちに
059有合(ありあ)火鉢(ひばち)()にささげ
060高姫(たかひめ)()がけて()げつける
061覚悟(かくご)した(とき)カールさま
062()()(しば)()(しば)
063そんな乱暴(らんばう)はやめておけ
064(なん)ぢや(かん)ぢやと引止(ひきと)める
065火鉢(ひばち)(たちま)墜落(つゐらく)
066そこらあたりが(はひ)まぶれ
067高姫(たかひめ)さまは()らぬ()
068灰猫婆(はひねこば)さまとなりました
069(はひ)にまみれた(さん)(にん)
070ヤツサモツサの最中(さいちう)
071言依別(ことよりわけ)(かみ)さまが
072表戸(おもてど)あけて()(きた)
073いろいろ雑多(ざつた)(こと)わけて
074(さと)(たま)へど高姫(たかひめ)
075(にはか)(おし)真似(まね)をして
076プリンプリンと()をまはす
077芋葉(いもば)(とま)つた芋虫(いもむし)
078(かひこ)(さなぎ)(むし)のよに
079(あたま)をふつたり(しり)をふり
080()機嫌(きげん)(わる)いお顔付(かほつき)
081(たちま)捨子(すてこ)(ひめ)さまの
082(やかた)をさして駆出(かけいだ)
083こりやたまらぬと春彦(はるひこ)
084カールの(つかさ)諸共(もろとも)
085(あと)()つかけて()()れば
086フルナの(べん)高姫(たかひめ)
087言依別(ことよりわけ)捨子姫(すてこひめ)
088二人(ふたり)()(かた)言霊(ことたま)
089何時(いつ)()にやら降伏(かうふく)
090いやいや(なが)承諾(しようだく)
091ホンに目出(めで)たいお目出(めで)たい
092今宵(こよひ)(わたし)(まゐ)りませう
093(なに)かお(いはひ)しませうと
094立派(りつぱ)立派(りつぱ)()はしやつた
095(なに)をお(いはひ)なさるかと
096固唾(かたづ)()んで()()れば
097()はいでもよい(こと)ばかり
098国依別(くによりわけ)のアラ(さが)
099こんな目出(めで)たい宴席(えんせき)
100ケチをつけるも(ほど)がある
101意地(いぢ)くね(わる)()さまぢやと
102(わたし)(はら)()ちました
103(ほか)(とき)なら(この)(まま)
104(わたし)()かしちやおきませぬ
105さは()(なが)今日(けふ)()
106(まこと)芽出(めで)たいお日柄(ひがら)ぢや
107喧嘩(けんくわ)をしては()まないと
108今迄(いままで)きばつて()たけれど
109(はら)(むし)()承知(しようち)せぬ
110(じつ)(あき)れたお()アさま
111(みな)さま(さだ)めて高姫(たかひめ)
112あの(うた)()いたら(はら)()たう
113何程(なにほど)(はら)()つとても
114今宵(こよひ)ばかりは(ゆる)しやんせ
115朝日(あさひ)()るとも(くも)るとも
116(つき)()つとも()くるとも
117仮令(たとへ)大地(だいち)(しづ)むとも
118あれ(だけ)ねぢれた(たましひ)
119どうして(もと)(かへ)らうか
120(まが)つた(つるぎ)如何(どう)しても
121(もと)(さや)には(をさ)まらぬ
122(いつ)ぺんあつい()にかけて
123きつい(おも)たい(むか)(づち)
124ドツサリ(くは)へて()(なほ)
125焼刃(やきば)()れねば仕方(しかた)ない
126(まが)()つたる(たましひ)
127如何(どう)して(もと)(かへ)るやら
128何程(なにほど)真直(ますぐ)(つゑ)でさへ
129(みづ)にひたして(なが)むれば
130(かなら)(まが)つて()えまする
131(みづ)御霊(みたま)(おん)(まへ)
132(まが)つた(こころ)(たましひ)
133(ひた)した(ところ)如何(どう)してか
134これが真直(ますぐ)()えませうか
135これ(ほど)(わか)らぬ(おん)(かた)
136はるばる()いて此処(ここ)までも
137()春彦(はるひこ)(おも)はれちや
138(まこと)(まこと)(はづ)かしい
139こんな(ひと)とは()らなんだ
140(あき)れて(もの)()へませぬ
141あゝ惟神(かむながら)々々(かむながら)
142直日(なほひ)見直(みなほ)聞直(ききなほ)
143高姫(たかひめ)さまは(この)(ごろ)
144神経(しんけい)過敏(くわびん)のヒステリに
145かかつて御座(ござ)ると()(なほ)
146今迄(いままで)(くは)へた()無礼(ぶれい)
147(みな)さま(ゆる)して(くだ)さんせ
148(とも)についてやつて()
149()春彦(はるひこ)高姫(たかひめ)
150(かは)つてお(わび)(いた)します
151あゝ惟神(かむながら)々々(かむながら)
152こんな(こと)をば(この)(せき)
153申上(まをしあ)げるは()まないが
154(わたし)(からだ)(うつ)つたる
155(ふく)守護神(しゆごじん)承知(しようち)せぬ
156()むを()ずして悪口(わるくち)
157ベラベラ(しやべ)つた()(わたし)
158天津(あまつ)(かみ)(たち)国津(くにつ)(かみ)
159国魂神(くにたまがみ)さま春彦(はるひこ)
160(この)(あやま)ちを(たひら)けく
161見直(みなほ)しまして今日(けふ)だけは
162どうぞお(ゆる)しなさりませ
163国依別(くによりわけ)(かみ)さまよ
164末子(すゑこ)(ひめ)(むつ)まじう
165()(なが)らへていつ(まで)
166(かみ)(おん)(ため)()(ため)
167どうぞ(つく)して(くだ)さんせ
168春彦(はるひこ)ここに真心(まごころ)
169こめて()(ねが)(いた)します
170あゝ惟神(かむながら)々々(かむながら)
171御霊(みたま)(さち)はひましませよ』
172 テーリスタンは立上(たちあが)り、173(うた)(はじ)めたり。174(その)(うた)
175テーリスタン自転倒(おのころ)(じま)中心地(ちうしんち)
176高春山(たかはるやま)(あら)はれし
177鷹依姫(たかよりひめ)(したが)うて
178テーリスタンやカーリンス
179左守(さもり)右守(うもり)(かみ)となり
180羽振(はぶ)りを()かしてゐる(ところ)
181高姫(たかひめ)黒姫(くろひめ)両人(りやうにん)
182(あめ)(もり)までやつて()
183(ここ)二人(ふたり)同志打(どうしうち)
184(その)()(うかが)ひいろいろと
185手段(てだて)(もつ)両人(りやうにん)
186岩窟(いはや)(なか)押込(おしこ)めて
187金剛(こんがう)不壊(ふゑ)如意(によい)宝珠(ほつしゆ)
188(のど)から()かそと(おも)(うち)
189国依別(くによりわけ)一行(いつかう)
190ここに(あら)はれましまして
191不思議(ふしぎ)(えん)吾々(われわれ)
192三五教(あななひけう)入信(にふしん)
193(にしき)(みや)(そば)(ちか)
194黒姫館(くろひめやかた)()(たく)
195(つか)()るをり黄金(わうごん)
196(たま)紛失(ふんしつ)事件(じけん)より
197高姫(たかひめ)さまに()()され
198カーリンスと諸共(もろとも)
199大海原(おほうなばら)(ただよ)ひつ
200鷹依姫(たかよりひめ)竜国別(たつくにわけ)
201(かみ)(つかさ)(めぐ)()
202()(にん)(そろ)うて高砂(たかさご)
203(しま)にやうやう安着(あんちやく)
204いろいろ雑多(ざつた)()(くば)
205(たま)所在(ありか)(たづ)ねつつ
206時雨(しぐれ)(もり)森林(しんりん)
207(うさぎ)(わう)(かみ)となり
208月日(つきひ)(おく)折柄(をりから)
209高姫(たかひめ)一行(いつかう)(はち)(にん)
210のそのそ そこへやつて()
211無事(ぶじ)でおまめでお達者(たつしや)
212目出(めで)たい(こと)御座(ござ)います
213こんな挨拶(あいさつ)そこそこに
214かはす()もなく一行(いつかう)
215天津(あまつ)祝詞(のりと)()(なが)
216帽子(ぼうし)(だけ)立向(たちむか)
217今日(けふ)花形(はながた)役者(やくしや)なる
218国依別(くによりわけ)(かみ)さまに
219ベツタリ出会(であ)うて(いさ)()
220言依別(ことよりわけ)教主(けうしゆ)()
221十八(じふはち)(にん)一行(いつかう)
222ウヅの(みやこ)(かへ)りけり
223(おも)ひがけなき末子姫(すゑこひめ)
224(かむ)素盞嗚(すさのをの)(みこと)まで
225此処(ここ)(あら)はれゐますとは
226(わたし)(ゆめ)にも()らなんだ
227あゝ惟神(かむながら)々々(かむながら)
228(かみ)御稜威(みいづ)(あら)はれて
229国依別(くによりわけ)神司(かむつかさ)
230末子(すゑこ)(ひめ)合衾(がふきん)
231目出(めで)たき(しき)をあげ(たま)
232(この)宴席(えんせき)(はんべ)りて
233神酒(みき)神饌(みけ)御水(みもひ)()ふも(さら)
234海河(うみかは)山野(やまぬ)種々(くさぐさ)
235珍物(うましもの)をばあてがはれ
236(うた)ひつ()ひつ(いさ)ましく
237千歳(ちとせ)寿(ことほ)(うれ)しさよ
238あゝ惟神(かむながら)々々(かむながら)
239御霊(みたま)(さち)はひましまして
240()()されたる高姫(たかひめ)さまに
241(また)もや此処(ここ)でいろいろの
242(めう)なお(うた)()かされて
243(わたし)感心(かんしん)々々(かんしん)
244(あたま)をかたげて()りました
245感心(かんしん)したと(まを)すのは
246意地(いぢ)くね(わる)高姫(たかひめ)
247()けず(ぎら)ひの(たましひ)
248本当(ほんたう)(あき)れた(こと)ですよ
249あゝ惟神(かむながら)々々(かむながら)
250こんな目出(めで)たい席上(せきじやう)
251高姫(たかひめ)さまとの(いさか)ひを
252したくはなけれど(のち)(ため)
253高姫(たかひめ)さまの(いまし)めに
254一寸(ちよつと)意見(いけん)()べました
255(おも)へば(かしこ)(かみ)(まへ)
256末子(すゑこ)(ひめ)(おん)(まへ)
257(はばか)りませぬ無作法(ぶさはふ)
258何卒(なにとぞ)(ゆる)して(くだ)さんせ
259テーリスタンが真心(まごころ)
260こめて()(ねがひ)(いた)します
261言依別(ことよりわけ)神司(かむつかさ)
262(その)()一同(いちどう)方々(かたがた)
263(たがひ)(こころ)をあはせつつ
264打寛(うちくつ)ろいで酒肴(さけさかな)
265ドツサリよばれて()(をど)
266千秋(せんしう)万歳(ばんざい)万々歳(ばんばんざい)
267()高砂(たかさご)何時(いつ)までも
268(さか)(さか)えて(のち)()
269(いしずゑ)(かた)くつきかため
270これの目出(めで)たい宴席(えんせき)
271(あだ)(なが)さずいつ(まで)
272(こころ)(きざ)みて(よろこ)びませう
273あゝ惟神(かむながら)々々(かむながら)
274(かみ)御前(みまへ)寿()ぎまつる
275(かみ)御前(みまへ)()ぎまつる』
276大正一一・八・二六 旧七・四 松村真澄録)
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