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第6巻(巳の巻)
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第8巻(未の巻)
第9巻(申の巻)
第10巻(酉の巻)
第11巻(戌の巻)
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第13巻(子の巻)
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第69巻(申の巻)
第70巻(酉の巻)
第71巻(戌の巻)
第72巻(亥の巻)
特別編 入蒙記
天祥地瑞
第73巻(子の巻)
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第75巻(寅の巻)
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第77巻(辰の巻)
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第33巻(申の巻)
序歌
瑞祥
第1篇 誠心誠意
01 高論濁拙
〔916〕
02 灰猫婆
〔917〕
03 言霊停止
〔918〕
04 楽茶苦
〔919〕
第2篇 鶴亀躍動
05 神寿言
〔920〕
06 皮肉歌
〔921〕
07 心の色
〔922〕
08 春駒
〔923〕
09 言霊結
〔924〕
10 神歌
〔925〕
11 波静
〔926〕
12 袂別
〔927〕
第3篇 時節到来
13 帰途
〔928〕
14 魂の洗濯
〔929〕
15 婆論議
〔930〕
16 暗夜の歌
〔931〕
17 感謝の涙
〔932〕
18 神風清
〔933〕
第4篇 理智と愛情
19 報告祭
〔934〕
20 昔語
〔935〕
21 峯の雲
〔936〕
22 高宮姫
〔937〕
23 鉄鎚
〔938〕
24 春秋
〔939〕
25 琉の玉
〔940〕
26 若の浦
〔941〕
伊豆温泉旅行につき訪問者人名詠込歌
附記 湯ケ島所感
余白歌
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> 第3篇 時節到来 > 第13章 帰途
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第一三章
帰途
(
きと
)
〔九二八〕
インフォメーション
著者:
出口王仁三郎
巻:
霊界物語 第33巻 海洋万里 申の巻
篇:
第3篇 時節到来
よみ(新仮名遣い):
じせつとうらい
章:
第13章 帰途
よみ(新仮名遣い):
きと
通し章番号:
928
口述日:
1922(大正11)年08月28日(旧07月6日)
口述場所:
筆録者:
松村真澄
校正日:
校正場所:
初版発行日:
1923(大正12)年11月10日
概要:
舞台:
あらすじ
[?]
このあらすじは東京の望月さん作成です(一部加筆訂正してあります)。一覧表が「
王仁DB
」にあります。
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:
高姫ら一行は玉への執着を捨てて、自転倒島への帰還の途に足取りも軽く、テル山峠にさしかかった。竜国別の発案に一同はここで休息を取ることとなった。
竜国別は、ここは桃上彦命の御代に、松竹梅の三姉妹が黄泉比良坂の戦いに赴くにあたり、ウヅの都に別れを告げた古事の場所だという歴史を物語り、また末子姫がウヅの都に行くにあたって休息し歌を歌った場所でもあると語った。
そして、一行の棟梁株である高姫に、歌を所望した。高姫はちょうど何か歌を歌おうと思っていたが、出放題の歌だから笑っちゃいけないと前置きして、歌い始めた。
その歌は、この暑さにかけて国依別と末子姫の夫婦仲を茶化してからかい、また玉への執着を去った自分にも伴侶が得られないかと大神に願うという半ば自虐的な滑稽歌であった。
一同は笑い、常彦、テーリスタン、竜国別は互いに軽口を叩きあった。高姫は、今度は言いだしっぺの竜国別に、歌を所望した。竜国別はテル山峠の歴史を歌い、ウヅの国への惜別の念を歌った。
一行は峠を下ると、石熊が大蛇に魅入られて末子姫に助けられた乾の滝に立ち寄り、禊を修して祝詞を上げ、一昼夜投宿した。続いてハラの港に進み、高島丸に乗って帰国することとなった。
主な登場人物
[?]
【セ】はセリフが有る人物、【場】はセリフは無いがその場に居る人物、【名】は名前だけ出て来る人物です。
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:
備考:
タグ:
データ凡例:
データ最終更新日:
2022-08-23 19:16:57
OBC :
rm3313
愛善世界社版:
141頁
八幡書店版:
第6輯 303頁
修補版:
校定版:
147頁
普及版:
52頁
初版:
ページ備考:
001
アルゼンチンの
神
(
かみ
)
の
国
(
くに
)
002
都
(
みやこ
)
を
後
(
あと
)
に
竜国別
(
たつくにわけ
)
や
003
鷹依姫
(
たかよりひめ
)
や
高姫
(
たかひめ
)
や
004
テーリスタンやカーリンス
005
常彦
(
つねひこ
)
一行
(
いつかう
)
六
(
ろく
)
人
(
にん
)
は
006
国依別
(
くによりわけ
)
や
末子姫
(
すゑこひめ
)
007
松若彦
(
まつわかひこ
)
に
送
(
おく
)
られて
008
互
(
たがひ
)
に
前途
(
ぜんと
)
を
祝
(
しゆく
)
しつつ
009
焼
(
や
)
きつく
如
(
ごと
)
き
炎天
(
えんてん
)
を
010
何
(
なん
)
とはなしに
自転倒
(
おのころ
)
の
011
島根
(
しまね
)
に
帰
(
かへ
)
る
嬉
(
うれ
)
しさに
012
心
(
こころ
)
も
勇
(
いさ
)
み
足並
(
あしなみ
)
も
013
いと
軽
(
かる
)
さげに
帰
(
かへ
)
り
行
(
ゆ
)
く
014
あゝ
惟神
(
かむながら
)
々々
(
かむながら
)
015
神
(
かみ
)
の
恵
(
めぐみ
)
を
蒙
(
かかぶ
)
りて
016
玉
(
たま
)
に
対
(
たい
)
する
執着
(
しふちやく
)
を
017
弊履
(
へいり
)
の
如
(
ごと
)
く
打棄
(
うちす
)
てて
018
心
(
こころ
)
の
色
(
いろ
)
もテル
山
(
やま
)
の
019
峠
(
たうげ
)
の
麓
(
ふもと
)
にさしかかる
020
坂
(
さか
)
の
麓
(
ふもと
)
の
樟
(
くす
)
の
森
(
もり
)
021
此処
(
ここ
)
に
一夜
(
いちや
)
の
雨宿
(
あまやど
)
り
022
烏
(
からす
)
の
声
(
こゑ
)
に
起
(
おこ
)
されて
023
細谷川
(
ほそたにがは
)
に
身
(
み
)
を
清
(
きよ
)
め
024
携
(
たづさ
)
へ
持
(
も
)
てるパンを
出
(
だ
)
し
025
朝餉
(
あさげ
)
をすまし
膝栗毛
(
ひざくりげ
)
026
駒
(
こま
)
に
鞭
(
むちう
)
ち
登
(
のぼ
)
り
行
(
ゆ
)
く
027
岩石
(
がんせき
)
起伏
(
きふく
)
の
峻坂
(
しゆんぱん
)
を
028
聞
(
き
)
くも
勇
(
いさ
)
まし
三五
(
あななひ
)
の
029
教
(
をしへ
)
の
道
(
みち
)
の
宣伝歌
(
せんでんか
)
030
歌
(
うた
)
ひ
歌
(
うた
)
ひて
登
(
のぼ
)
り
行
(
ゆ
)
く
031
足
(
あし
)
の
運
(
はこ
)
びもいつしかに
032
風
(
かぜ
)
吹
(
ふ
)
きすさぶテル
山
(
やま
)
の
033
峠
(
たうげ
)
にやうやう
辿
(
たど
)
りつき
034
ここに
一行
(
いつかう
)
六
(
ろく
)
人
(
にん
)
は
035
一先
(
ひとま
)
づ
足
(
あし
)
を
休
(
やす
)
めける。
036
竜国別
(
たつくにわけ
)
『
皆
(
みな
)
さま、
037
此
(
この
)
涼
(
すず
)
しい
風
(
かぜ
)
を
浴
(
あ
)
び
乍
(
なが
)
ら、
038
暫
(
しばら
)
く
休息
(
きうそく
)
を
致
(
いた
)
し、
039
ウヅの
国
(
くに
)
に
別
(
わか
)
れを
告
(
つ
)
げませうか』
040
一同
(
いちどう
)
『
宜
(
よろ
)
しからう』
041
と
異議
(
いぎ
)
なく
賛意
(
さんい
)
を
表
(
へう
)
し、
042
荒
(
あら
)
き
息
(
いき
)
を
吐
(
は
)
き
出
(
だ
)
しながら、
043
頂上
(
ちやうじやう
)
に
枝振
(
えだぶり
)
面白
(
おもしろ
)
く
立
(
た
)
つてゐる
常磐木
(
ときはぎ
)
の
蔭
(
かげ
)
に
腰
(
こし
)
を
下
(
おろ
)
し、
044
息
(
いき
)
を
休
(
やす
)
むる
事
(
こと
)
となつた。
045
竜国別
(
たつくにわけ
)
『この
山
(
やま
)
は
桃上彦
(
ももがみひこの
)
命
(
みこと
)
様
(
さま
)
がウヅの
都
(
みやこ
)
に
五月姫
(
さつきひめ
)
と
鎮
(
しづ
)
まりまして、
046
神業
(
しんげふ
)
にお
仕
(
つか
)
へ
遊
(
あそ
)
ばした
時
(
とき
)
、
047
黄泉
(
よもつ
)
比良坂
(
ひらさか
)
の
戦
(
たたか
)
ひに、
048
大加牟
(
おほかむ
)
津見
(
づみの
)
命
(
みこと
)
と
現
(
あら
)
はれ
玉
(
たま
)
へる
松
(
まつ
)
竹
(
たけ
)
梅
(
うめ
)
の
姉妹
(
おとどい
)
が、
049
宣伝使
(
せんでんし
)
の
初陣
(
うひぢん
)
の
時
(
とき
)
、
050
ここ
迄
(
まで
)
登
(
のぼ
)
つて
来
(
き
)
て、
051
ウヅの
都
(
みやこ
)
の
空
(
そら
)
を
打仰
(
うちあふ
)
ぎ、
052
訣別
(
けつべつ
)
の
歌
(
うた
)
をうたはれた
名高
(
なだか
)
い
所
(
ところ
)
です。
053
末子姫
(
すゑこひめ
)
様
(
さま
)
も、
054
捨子姫
(
すてこひめ
)
、
055
カール、
056
石熊
(
いしくま
)
の
三
(
さん
)
人
(
にん
)
を
従
(
したが
)
へ、
057
ここに
暫
(
しばら
)
く
息
(
いき
)
を
休
(
やす
)
め
歌
(
うた
)
を
歌
(
うた
)
つて、
058
ウヅの
都
(
みやこ
)
へお
越
(
こ
)
しになつた
由緒
(
ゆゐしよ
)
の
深
(
ふか
)
き
場所
(
ばしよ
)
です。
059
吾々
(
われわれ
)
も
一
(
ひと
)
つ
何
(
なん
)
とか
各自
(
かくじ
)
に
歌
(
うた
)
をうたつて、
060
後世
(
こうせい
)
に
伝
(
つた
)
えなくてはなりますまい。
061
一
(
ひと
)
つ
高姫
(
たかひめ
)
さま、
062
貴女
(
あなた
)
が
此
(
この
)
一行中
(
いつかうちう
)
の
棟梁株
(
とうりやうかぶ
)
だから、
063
何
(
なん
)
とか
歌
(
うた
)
つて
聞
(
き
)
かして
下
(
くだ
)
さいませぬか』
064
高姫
(
たかひめ
)
『
仰
(
あふ
)
せ
迄
(
まで
)
もなく、
065
何
(
なに
)
か
歌
(
うた
)
を
歌
(
うた
)
つて
見
(
み
)
ようと
思
(
おも
)
つてゐた
所
(
ところ
)
です。
066
どうせ
俄作
(
にはかづく
)
りの
出放題
(
ではうだい
)
だから
笑
(
わら
)
つちや
可
(
い
)
けませぬよ』
067
と
前置
(
まへおき
)
きし、
068
ウヅの
都
(
みやこ
)
を
瞰下
(
かんか
)
し
乍
(
なが
)
ら
歌
(
うた
)
ひ
始
(
はじ
)
めたり。
069
高姫
『
向
(
むか
)
ふに
見
(
み
)
えるはウヅの
国
(
くに
)
070
アルゼンチンの
神館
(
かむやかた
)
071
青野
(
あをの
)
ケ
原
(
はら
)
にピカピカと
072
光
(
ひか
)
り
輝
(
かがや
)
く
白
(
しろ
)
い
壁
(
かべ
)
073
国依別
(
くによりわけ
)
の
神司
(
かむつかさ
)
074
末子
(
すゑこ
)
の
姫
(
ひめ
)
と
諸共
(
もろとも
)
に
075
さぞ
今頃
(
いまごろ
)
は
睦
(
むつ
)
まじく
076
誰
(
たれ
)
憚
(
はばか
)
らず
水入
(
みづい
)
らず
077
互
(
たがひ
)
に
顔
(
かほ
)
を
見合
(
みあは
)
して
078
ニタリニタリと
恵比須
(
えびす
)
顔
(
がほ
)
079
さぞやさぞさぞお
楽
(
たの
)
しみ
080
其
(
その
)
有様
(
ありさま
)
がありありと
081
目
(
め
)
に
見
(
み
)
る
様
(
やう
)
に
思
(
おも
)
はれる
082
あゝ
惟神
(
かむながら
)
々々
(
かむながら
)
083
神
(
かみ
)
の
仕組
(
しぐみ
)
か
知
(
し
)
らねども
084
此
(
この
)
炎天
(
えんてん
)
をはるばると
085
喘
(
あへ
)
ぎ
喘
(
あへ
)
ぎて
胸
(
むね
)
を
突
(
つ
)
く
086
嶮
(
けは
)
しき
坂
(
さか
)
を
攀登
(
よぢのぼ
)
り
087
汗
(
あせ
)
や
膏
(
あぶら
)
をしぼりつつ
088
世人
(
よびと
)
の
為
(
ため
)
に
尽
(
つく
)
す
身
(
み
)
に
089
比
(
くら
)
べて
見
(
み
)
れば
雲泥
(
うんでい
)
の
090
実
(
じつ
)
に
相違
(
さうゐ
)
があるものだ
091
上
(
うへ
)
に
上
(
うへ
)
ある
世
(
よ
)
の
中
(
なか
)
に
092
下
(
した
)
に
下
(
した
)
ある
世
(
よ
)
の
中
(
なか
)
だ
093
暑
(
あつ
)
い
涼
(
すず
)
しい
言
(
い
)
ひ
乍
(
なが
)
ら
094
うちわは
丸
(
まる
)
く
末
(
すゑ
)
広
(
ひろ
)
く
095
扇
(
あふぎ
)
を
開
(
ひら
)
いてバタバタと
096
風
(
かぜ
)
を
起
(
おこ
)
しつ
二人
(
ふたり
)
連
(
づ
)
れ
097
治
(
をさ
)
まり
返
(
かへ
)
つて
御座
(
ござ
)
るだろ
098
それに
吾
(
われ
)
等
(
ら
)
は
何
(
なん
)
とした
099
因果
(
いんぐわ
)
な
生
(
うま
)
れつきだらう
100
テル
山峠
(
やまたうげ
)
をエチエチと
101
登
(
のぼ
)
つて
荒
(
あら
)
き
息
(
いき
)
をつき
102
僅
(
わづか
)
に
吹
(
ふ
)
き
来
(
く
)
る
山風
(
やまかぜ
)
を
103
浴
(
あ
)
びて
涼
(
すず
)
しい
涼
(
すず
)
しいと
104
云
(
い
)
うては
居
(
を
)
れど
国依別
(
くによりわけ
)
の
105
神
(
かみ
)
の
命
(
みこと
)
に
比
(
くら
)
ぶれば
106
月
(
つき
)
に
鼈
(
すつぽん
)
雪
(
ゆき
)
に
炭
(
すみ
)
107
涼
(
すず
)
しと
云
(
い
)
つても
涼
(
すず
)
しさが
108
天
(
てん
)
と
地
(
ち
)
と
程
(
ほど
)
違
(
ちが
)
うてゐる
109
あゝ
惟神
(
かむながら
)
々々
(
かむながら
)
110
御霊
(
みたま
)
幸
(
さち
)
はひましまして
111
テル
山峠
(
やまたうげ
)
を
下
(
くだ
)
るまで
112
雲
(
くも
)
を
起
(
おこ
)
して
天津
(
あまつ
)
日
(
ひ
)
の
113
御影
(
みかげ
)
をかくし さやさやと
114
涼
(
すず
)
しき
風
(
かぜ
)
の
吹
(
ふ
)
くように
115
国魂神
(
くにたまがみ
)
の
竜世姫
(
たつよひめ
)
116
どうぞ
守
(
まも
)
つて
下
(
くだ
)
さんせ
117
竜国別
(
たつくにわけ
)
や
鷹依姫
(
たかよりひめ
)
の
118
神
(
かみ
)
の
司
(
つかさ
)
は
云
(
い
)
ふも
更
(
さら
)
119
テーリスタンやカーリンス
120
常彦
(
つねひこ
)
までが
泡
(
あわ
)
吹
(
ふ
)
いて
121
一目
(
ひとめ
)
見
(
み
)
るさへお
気
(
き
)
の
毒
(
どく
)
122
仁慈
(
じんじ
)
の
心
(
こころ
)
に
照
(
てら
)
されて
123
目
(
め
)
あけてこれが
見
(
み
)
られうか
124
皆
(
みな
)
さま
本当
(
ほんたう
)
に
暑
(
あつ
)
からう
125
暑
(
あつ
)
うても
御
(
ご
)
辛抱
(
しんばう
)
なされませ
126
神
(
かみ
)
の
手
(
て
)
あつ
き
御恵
(
みめぐみ
)
と
127
思
(
おも
)
へば
暑
(
あつ
)
さも
涼
(
すず
)
しうなる
128
心
(
こころ
)
の
中
(
なか
)
に
燃
(
も
)
えしきる
129
火熱
(
くわねつ
)
も
瑞
(
みづ
)
の
御霊
(
みたま
)
にて
130
恵
(
めぐみ
)
の
雨
(
あめ
)
を
注
(
そそ
)
ぎなば
131
火
(
ひ
)
も
亦
(
また
)
涼
(
すず
)
しうなるだらう
132
さはさり
乍
(
なが
)
ら
高姫
(
たかひめ
)
は
133
どうしてこれ
程
(
ほど
)
暑
(
あつ
)
いだろ
134
国依別
(
くによりわけ
)
の
若夫婦
(
わかふうふ
)
135
涼
(
すず
)
しき
北
(
きた
)
の
窓
(
まど
)
あけて
136
水
(
みづ
)
も
曳
(
も
)
らさぬささやきを
137
思
(
おも
)
ひまはせばウヅの
空
(
そら
)
138
羨望
(
せんばう
)
の
念
(
ねん
)
にかられます
139
此
(
この
)
高姫
(
たかひめ
)
もモウ
少
(
すこ
)
し
140
年
(
とし
)
若
(
わか
)
ければどうかして
141
残
(
のこ
)
りの
花
(
はな
)
の
返
(
かへ
)
り
咲
(
ざ
)
き
142
立派
(
りつぱ
)
な
夫
(
をつと
)
を
迎
(
むか
)
へ
取
(
と
)
り
143
四尾
(
よつを
)
の
山
(
やま
)
の
山麓
(
さんろく
)
に
144
たち
並
(
なら
)
びたる
八尋殿
(
やひろどの
)
145
朝
(
あさ
)
な
夕
(
ゆふ
)
なに
参上
(
まゐのぼ
)
り
146
涼
(
すず
)
しき
夫婦
(
ふうふ
)
が
宮仕
(
みやづか
)
へ
147
する
身
(
み
)
にならば
何程
(
なにほど
)
か
148
心
(
こころ
)
楽
(
たの
)
しき
事
(
こと
)
だらう
149
只
(
ただ
)
今
(
いま
)
までは
如意
(
によい
)
宝珠
(
ほつしゆ
)
150
玉
(
たま
)
に
心
(
こころ
)
を
奪
(
うば
)
はれて
151
夫
(
をつと
)
の
事
(
こと
)
など
夢
(
ゆめ
)
にだに
152
思
(
おも
)
ひそめたる
事
(
こと
)
はない
153
玉
(
たま
)
に
心
(
こころ
)
を
悩
(
なや
)
ませし
154
夢
(
ゆめ
)
も
醒
(
さ
)
めたる
今日
(
けふ
)
こそは
155
一
(
ひと
)
つの
望
(
のぞ
)
みが
湧
(
わ
)
いて
来
(
き
)
た
156
あゝ
惟神
(
かむながら
)
々々
(
かむながら
)
157
結
(
むす
)
びの
神
(
かみ
)
の
御恵
(
みめぐみ
)
に
158
老
(
おい
)
さらばひし
高姫
(
たかひめ
)
が
[
※
「老(おい)さらばひし」…語根の「老いさらばふ」(または「老いさらぼふ」)(新仮名遣いだと「老いさらばう」または「老いさらぼう」)とは「年をとってよぼよぼになる。甚だしく老衰する」〔広辞苑〕の意。つまり「老さらばひし高姫」とは「老いてよぼよぼになった高姫」の意。
]
159
心
(
こころ
)
の
友
(
とも
)
となる
人
(
ひと
)
を
160
授
(
さづ
)
け
玉
(
たま
)
へよ
天津
(
あまつ
)
神
(
かみ
)
161
国津
(
くにつ
)
御神
(
みかみ
)
の
御
(
おん
)
前
(
まへ
)
に
162
慎
(
つつし
)
み
敬
(
ゐやま
)
ひ
願
(
ね
)
ぎまつる
163
謹
(
つつし
)
み
敬
(
ゐやま
)
ひ
願
(
ね
)
ぎまつる』
164
常彦
(
つねひこ
)
『アハヽヽヽ、
165
高姫
(
たかひめ
)
さま、
166
チツト
暑
(
あつ
)
さが
酷
(
ひど
)
いので、
167
逆上
(
ぎやくじやう
)
してますねい。
168
併
(
しか
)
し
今
(
いま
)
の
御
(
ご
)
述懐
(
じゆつくわい
)
は
本当
(
ほんたう
)
かも
知
(
し
)
れませぬ。
169
なる
事
(
こと
)
ならば
此処
(
ここ
)
にも
一羽
(
いちは
)
やもめ
鳥
(
どり
)
がおちてゐますが、
170
併
(
しか
)
し
乍
(
なが
)
らさうは
甘
(
うま
)
く
問屋
(
とひや
)
が
卸
(
おろ
)
しませぬワイ』
171
鷹依姫
(
たかよりひめ
)
『オツホヽヽヽ』
172
高姫
(
たかひめ
)
『ヘン、
173
常彦
(
つねひこ
)
、
174
馬鹿
(
ばか
)
にしなさるな。
175
如何
(
いか
)
に
高姫
(
たかひめ
)
だとて、
176
お
前
(
まへ
)
の
様
(
やう
)
な
気
(
き
)
の
利
(
き
)
かぬ
男
(
をとこ
)
を、
177
誰
(
たれ
)
がハズバンドにする
者
(
もの
)
がありますかい。
178
自惚
(
うぬぼれ
)
も
良
(
い
)
い
加減
(
かげん
)
にしておきなさいよ』
179
テーリスタン『アハヽヽヽ
常彦
(
つねひこ
)
、
180
やられやがつたな。
181
末子姫
(
すゑこひめ
)
さまのやうな
若
(
わか
)
いナイスにやられるのなれば、
182
まだしもだが、
183
歯
(
は
)
の
半分
(
はんぶん
)
落
(
お
)
ちた
冬
(
ふゆ
)
の
初
(
はじ
)
めの
木
(
き
)
の
如
(
や
)
うな
冷
(
つめ
)
たい
御
(
お
)
方
(
かた
)
に、
184
肱鉄
(
ひぢてつ
)
をくはされては
最早
(
もはや
)
男
(
をとこ
)
として
世
(
よ
)
の
中
(
なか
)
に
出
(
だ
)
す
顔
(
かほ
)
はあるまいぞ』
185
常彦
(
つねひこ
)
『
馬鹿
(
ばか
)
言
(
い
)
ふな。
186
俺
(
おれ
)
の
事
(
こと
)
を
言
(
い
)
つたのぢやない。
187
竜国別
(
たつくにわけ
)
様
(
さま
)
をお
世話
(
せわ
)
しようと
思
(
おも
)
つて、
188
一寸
(
ちよつと
)
口
(
くち
)
をむしつて
見
(
み
)
たのだ。
189
それに
高姫
(
たかひめ
)
さまが
気
(
き
)
をまはして、
190
早取
(
はやど
)
りをなさるものだから、
191
こんな
事
(
こと
)
に
誤解
(
ごかい
)
されて
了
(
しま
)
ふのだ。
192
モシ
竜国別
(
たつくにわけ
)
さま、
193
思召
(
おぼしめ
)
しは
御座
(
ござ
)
いますかな』
194
竜国別
(
たつくにわけ
)
『
御
(
ご
)
親切
(
しんせつ
)
は
有難
(
ありがた
)
う
御座
(
ござ
)
いますが、
195
私
(
わたくし
)
のやうな
者
(
もの
)
は
到底
(
たうてい
)
、
196
高姫
(
たかひめ
)
さまのお
気
(
き
)
には
入
(
い
)
りませぬ。
197
又
(
また
)
私
(
わたくし
)
としてもお
気
(
き
)
に
入
(
い
)
らぬのですからな、
198
アハヽヽヽ』
199
高姫
(
たかひめ
)
『コレ
竜国別
(
たつくにわけ
)
さま、
200
此
(
この
)
暑
(
あつ
)
いのに
能
(
よ
)
い
加減
(
かげん
)
に
馬鹿
(
ばか
)
にしておきなさい。
201
お
気
(
き
)
に
入
(
い
)
らぬもの
同志
(
どうし
)
なら
丁度
(
ちやうど
)
よいぢやないか。
202
要
(
い
)
らぬ
口
(
くち
)
を
叩
(
たた
)
くものぢやありませぬぞえ』
203
竜国別
(
たつくにわけ
)
『これはこれは
思
(
おも
)
ひがけなき
御
(
ご
)
逆鱗
(
げきりん
)
、
204
どうぞ
神直日
(
かむなほひ
)
大直日
(
おほなほひ
)
に
見直
(
みなほ
)
し
聞直
(
ききなほ
)
して
下
(
くだ
)
さい』
205
高姫
(
たかひめ
)
『お
前
(
まへ
)
さまが
何
(
なに
)
か
歌
(
うた
)
つたらどうだと、
206
発起
(
ほつき
)
したのぢやありませぬか。
207
サア
一
(
ひと
)
つ
歌
(
うた
)
つて
御覧
(
ごらん
)
。
208
何
(
いづ
)
れもお
前
(
まへ
)
さまの
事
(
こと
)
だから、
209
御
(
ご
)
立派
(
りつぱ
)
な
歌
(
うた
)
が
出
(
で
)
るでせう』
210
竜国別
(
たつくにわけ
)
は
歌
(
うた
)
ひ
出
(
だ
)
したり。
211
竜国別
『
珍
(
うづ
)
の
館
(
やかた
)
を
立出
(
たちい
)
でて
212
一行
(
いつかう
)
六
(
ろく
)
人
(
にん
)
漸
(
やうや
)
くに
213
テル
山峠
(
やまたうげ
)
の
頂上
(
ちやうじやう
)
に
214
登
(
のぼ
)
りて
見
(
み
)
れば
極楽
(
ごくらく
)
の
215
余
(
あま
)
り
風
(
かぜ
)
かは
知
(
し
)
らねども
216
吾
(
われ
)
等
(
ら
)
の
面
(
おもて
)
を
吹払
(
ふきはら
)
ふ
217
その
涼
(
すず
)
しさよ
心
(
こころ
)
よさ
218
松竹梅
(
まつたけうめ
)
の
桃
(
もも
)
の
実
(
み
)
が
219
立
(
た
)
たせ
玉
(
たま
)
ひてウヅの
国
(
くに
)
220
都
(
みやこ
)
にいます
父神
(
ちちがみ
)
に
221
名残
(
なごり
)
を
惜
(
をし
)
み
玉
(
たま
)
ひたる
222
ほまれも
高
(
たか
)
き
此
(
この
)
峠
(
たうげ
)
223
遠
(
とほ
)
く
彼方
(
あなた
)
を
見
(
み
)
わたせば
224
大西洋
(
たいせいやう
)
の
波
(
なみ
)
高
(
たか
)
く
225
目下
(
ました
)
に
見
(
み
)
ゆるはテルの
国
(
くに
)
226
山川
(
やまかは
)
清
(
きよ
)
く
野
(
の
)
は
青
(
あを
)
く
227
天津
(
あまつ
)
御空
(
みそら
)
も
海原
(
うなばら
)
も
228
真澄
(
ますみ
)
の
鏡
(
かがみ
)
の
如
(
ごと
)
くなり
229
ウヅの
都
(
みやこ
)
に
永久
(
とこしへ
)
に
230
鎮
(
しづ
)
まりいます
神司
(
かむつかさ
)
231
国依別
(
くによりわけ
)
や
末子姫
(
すゑこひめ
)
232
その
外
(
ほか
)
百
(
もも
)
の
司
(
つかさ
)
達
(
たち
)
233
信徒
(
まめひと
)
達
(
たち
)
にテル
山
(
やま
)
の
234
峠
(
たうげ
)
に
立
(
た
)
ちて
名残
(
なごり
)
をば
235
再
(
ふたた
)
び
惜
(
をし
)
む
六人
(
むたり
)
連
(
づ
)
れ
236
朝日
(
あさひ
)
は
照
(
て
)
るとも
曇
(
くも
)
るとも
237
月
(
つき
)
は
盈
(
み
)
つとも
虧
(
か
)
くるとも
238
仮令
(
たとへ
)
大地
(
だいち
)
は
沈
(
しづ
)
むとも
239
高砂島
(
たかさごじま
)
に
渡
(
わた
)
り
来
(
き
)
て
240
いろいろ
雑多
(
ざつた
)
と
道
(
みち
)
の
為
(
ため
)
241
身
(
み
)
を
尽
(
つく
)
したる
経歴
(
けいれき
)
は
242
五六七
(
みろく
)
の
御世
(
みよ
)
の
末
(
すゑ
)
までも
243
語
(
かた
)
り
伝
(
つた
)
へて
忘
(
わす
)
れまじ
244
あゝ
惟神
(
かむながら
)
々々
(
かむながら
)
245
神
(
かみ
)
の
御霊
(
みたま
)
の
幸
(
さち
)
はひて
246
竜国別
(
たつくにわけ
)
が
行末
(
ゆくすゑ
)
を
247
厚
(
あつ
)
く
守
(
まも
)
らせ
玉
(
たま
)
ひつつ
248
太
(
ふと
)
しき
功績
(
いさを
)
を
後
(
のち
)
の
世
(
よ
)
に
249
立
(
た
)
てさせ
玉
(
たま
)
へ
惟神
(
かむながら
)
250
神
(
かみ
)
の
恵
(
めぐみ
)
の
弥深
(
いやふか
)
き
251
ウヅの
御国
(
みくに
)
を
去
(
さ
)
るにつけ
252
心
(
こころ
)
の
限
(
かぎ
)
り
身
(
み
)
の
限
(
かぎ
)
り
253
誠心
(
まことごころ
)
を
捧
(
ささ
)
げつつ
254
謹
(
つつし
)
み
敬
(
ゐやま
)
ひ
願
(
ね
)
ぎまつる
255
あゝ
惟神
(
かむながら
)
々々
(
かむながら
)
256
御霊
(
みたま
)
幸
(
さち
)
はひましませよ』
257
と
歌
(
うた
)
ひ
終
(
をは
)
り、
258
再
(
ふたた
)
び
腰
(
こし
)
を
芝生
(
しばふ
)
の
上
(
うへ
)
に
下
(
おろ
)
す。
259
これより
鷹依姫
(
たかよりひめ
)
、
260
テー、
261
カー、
262
常彦
(
つねひこ
)
等
(
ら
)
の
歌
(
うた
)
あれども、
263
余
(
あま
)
りくどければ、
264
省略
(
しやうりやく
)
する
事
(
こと
)
と
致
(
いた
)
します。
265
高姫
(
たかひめ
)
一行
(
いつかう
)
は
此
(
この
)
峠
(
たうげ
)
を
下
(
くだ
)
り、
266
石熊
(
いしくま
)
が
大蛇
(
をろち
)
に
魅入
(
みい
)
られ、
267
苦
(
くるし
)
みゐたる
際
(
さい
)
、
268
末子姫
(
すゑこひめ
)
に
救
(
すく
)
はれたる
乾
(
いぬゐ
)
の
滝
(
たき
)
に
立寄
(
たちよ
)
り、
269
各々
(
おのおの
)
此処
(
ここ
)
に
御禊
(
みそぎ
)
を
修
(
しう
)
し、
270
天津
(
あまつ
)
祝詞
(
のりと
)
を
奏上
(
そうじやう
)
し、
271
数歌
(
かずうた
)
を
歌
(
うた
)
ひ
上
(
あ
)
げ、
272
一日
(
いちにち
)
一夜
(
いちや
)
此処
(
ここ
)
に
費
(
つひ
)
やして、
273
一行
(
いつかう
)
六
(
ろく
)
人
(
にん
)
峻坂
(
しゆんばん
)
を
下
(
くだ
)
り、
274
漸
(
やうや
)
くハラの
港
(
みなと
)
に
進
(
すす
)
み、
275
船
(
ふね
)
を
待
(
ま
)
ち
合
(
あは
)
せ、
276
又
(
また
)
もや
高島丸
(
たかしままる
)
に
乗
(
の
)
つて
帰国
(
きこく
)
する
事
(
こと
)
となりける。
277
(
大正一一・八・二八
旧七・六
松村真澄
録)
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