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第一三章 帰途(きと)〔九二八〕

インフォメーション
著者:出口王仁三郎 巻:霊界物語 第33巻 海洋万里 申の巻 篇:第3篇 時節到来 よみ(新仮名遣い):じせつとうらい
章:第13章 帰途 よみ(新仮名遣い):きと 通し章番号:928
口述日:1922(大正11)年08月28日(旧07月6日) 口述場所: 筆録者:松村真澄 校正日: 校正場所: 初版発行日:1923(大正12)年11月10日
概要: 舞台: あらすじ[?]このあらすじは東京の望月さん作成です(一部加筆訂正してあります)。一覧表が「王仁DB」にあります。[×閉じる]
高姫ら一行は玉への執着を捨てて、自転倒島への帰還の途に足取りも軽く、テル山峠にさしかかった。竜国別の発案に一同はここで休息を取ることとなった。
竜国別は、ここは桃上彦命の御代に、松竹梅の三姉妹が黄泉比良坂の戦いに赴くにあたり、ウヅの都に別れを告げた古事の場所だという歴史を物語り、また末子姫がウヅの都に行くにあたって休息し歌を歌った場所でもあると語った。
そして、一行の棟梁株である高姫に、歌を所望した。高姫はちょうど何か歌を歌おうと思っていたが、出放題の歌だから笑っちゃいけないと前置きして、歌い始めた。
その歌は、この暑さにかけて国依別と末子姫の夫婦仲を茶化してからかい、また玉への執着を去った自分にも伴侶が得られないかと大神に願うという半ば自虐的な滑稽歌であった。
一同は笑い、常彦、テーリスタン、竜国別は互いに軽口を叩きあった。高姫は、今度は言いだしっぺの竜国別に、歌を所望した。竜国別はテル山峠の歴史を歌い、ウヅの国への惜別の念を歌った。
一行は峠を下ると、石熊が大蛇に魅入られて末子姫に助けられた乾の滝に立ち寄り、禊を修して祝詞を上げ、一昼夜投宿した。続いてハラの港に進み、高島丸に乗って帰国することとなった。
主な登場人物[?]【セ】はセリフが有る人物、【場】はセリフは無いがその場に居る人物、【名】は名前だけ出て来る人物です。[×閉じる] 備考: タグ: データ凡例: データ最終更新日:2022-08-23 19:16:57 OBC :rm3313
愛善世界社版:141頁 八幡書店版:第6輯 303頁 修補版: 校定版:147頁 普及版:52頁 初版: ページ備考:
001アルゼンチンの(かみ)(くに)
002(みやこ)(あと)竜国別(たつくにわけ)
003鷹依姫(たかよりひめ)高姫(たかひめ)
004テーリスタンやカーリンス
005常彦(つねひこ)一行(いつかう)(ろく)(にん)
006国依別(くによりわけ)末子姫(すゑこひめ)
007松若彦(まつわかひこ)(おく)られて
008(たがひ)前途(ぜんと)(しゆく)しつつ
009()きつく(ごと)炎天(えんてん)
010(なん)とはなしに自転倒(おのころ)
011島根(しまね)(かへ)(うれ)しさに
012(こころ)(いさ)足並(あしなみ)
013いと(かる)さげに(かへ)()
014あゝ惟神(かむながら)々々(かむながら)
015(かみ)(めぐみ)(かかぶ)りて
016(たま)(たい)する執着(しふちやく)
017弊履(へいり)(ごと)打棄(うちす)てて
018(こころ)(いろ)もテル(やま)
019(たうげ)(ふもと)にさしかかる
020(さか)(ふもと)(くす)(もり)
021此処(ここ)一夜(いちや)雨宿(あまやど)
022(からす)(こゑ)(おこ)されて
023細谷川(ほそたにがは)()(きよ)
024(たづさ)()てるパンを()
025朝餉(あさげ)をすまし膝栗毛(ひざくりげ)
026(こま)(むちう)(のぼ)()
027岩石(がんせき)起伏(きふく)峻坂(しゆんぱん)
028()くも(いさ)まし三五(あななひ)
029(をしへ)(みち)宣伝歌(せんでんか)
030(うた)(うた)ひて(のぼ)()
031(あし)(はこ)びもいつしかに
032(かぜ)()きすさぶテル(やま)
033(たうげ)にやうやう辿(たど)りつき
034ここに一行(いつかう)(ろく)(にん)
035一先(ひとま)(あし)(やす)めける。
036竜国別(たつくにわけ)(みな)さま、037(この)(すず)しい(かぜ)()(なが)ら、038(しばら)休息(きうそく)(いた)し、039ウヅの(くに)(わか)れを()げませうか』
040一同(いちどう)(よろ)しからう』
041異議(いぎ)なく賛意(さんい)(へう)し、042(あら)(いき)()()しながら、043頂上(ちやうじやう)枝振(えだぶり)面白(おもしろ)()つてゐる常磐木(ときはぎ)(かげ)(こし)(おろ)し、044(いき)(やす)むる(こと)となつた。
045竜国別(たつくにわけ)『この(やま)桃上彦(ももがみひこの)(みこと)(さま)がウヅの(みやこ)五月姫(さつきひめ)(しづ)まりまして、046神業(しんげふ)にお(つか)(あそ)ばした(とき)047黄泉(よもつ)比良坂(ひらさか)(たたか)ひに、048大加牟(おほかむ)津見(づみの)(みこと)(あら)はれ(たま)へる(まつ)(たけ)(うめ)姉妹(おとどい)が、049宣伝使(せんでんし)初陣(うひぢん)(とき)050ここ(まで)(のぼ)つて()て、051ウヅの(みやこ)(そら)打仰(うちあふ)ぎ、052訣別(けつべつ)(うた)をうたはれた名高(なだか)(ところ)です。053末子姫(すゑこひめ)(さま)も、054捨子姫(すてこひめ)055カール、056石熊(いしくま)(さん)(にん)(したが)へ、057ここに(しばら)(いき)(やす)(うた)(うた)つて、058ウヅの(みやこ)へお()しになつた由緒(ゆゐしよ)(ふか)場所(ばしよ)です。059吾々(われわれ)(ひと)(なん)とか各自(かくじ)(うた)をうたつて、060後世(こうせい)(つた)えなくてはなりますまい。061(ひと)高姫(たかひめ)さま、062貴女(あなた)(この)一行中(いつかうちう)棟梁株(とうりやうかぶ)だから、063(なん)とか(うた)つて()かして(くだ)さいませぬか』
064高姫(たかひめ)(あふ)(まで)もなく、065(なに)(うた)(うた)つて()ようと(おも)つてゐた(ところ)です。066どうせ俄作(にはかづく)りの出放題(ではうだい)だから(わら)つちや()けませぬよ』
067前置(まへおき)きし、068ウヅの(みやこ)瞰下(かんか)(なが)(うた)(はじ)めたり。
069高姫(むか)ふに()えるはウヅの(くに)
070アルゼンチンの神館(かむやかた)
071青野(あをの)(はら)にピカピカと
072(ひか)(かがや)(しろ)(かべ)
073国依別(くによりわけ)神司(かむつかさ)
074末子(すゑこ)(ひめ)諸共(もろとも)
075さぞ今頃(いまごろ)(むつ)まじく
076(たれ)(はばか)らず水入(みづい)らず
077(たがひ)(かほ)見合(みあは)して
078ニタリニタリと恵比須(えびす)(がほ)
079さぞやさぞさぞお(たの)しみ
080(その)有様(ありさま)がありありと
081()()(やう)(おも)はれる
082あゝ惟神(かむながら)々々(かむながら)
083(かみ)仕組(しぐみ)()らねども
084(この)炎天(えんてん)をはるばると
085(あへ)(あへ)ぎて(むね)()
086(けは)しき(さか)攀登(よぢのぼ)
087(あせ)(あぶら)をしぼりつつ
088世人(よびと)(ため)(つく)()
089(くら)べて()れば雲泥(うんでい)
090(じつ)相違(さうゐ)があるものだ
091(うへ)(うへ)ある()(なか)
092(した)(した)ある()(なか)
093(あつ)(すず)しい()(なが)
094うちわは(まる)(すゑ)(ひろ)
095(あふぎ)(ひら)いてバタバタと
096(かぜ)(おこ)しつ二人(ふたり)()
097(をさ)まり(かへ)つて御座(ござ)るだろ
098それに(われ)()(なん)とした
099因果(いんぐわ)(うま)れつきだらう
100テル山峠(やまたうげ)をエチエチと
101(のぼ)つて(あら)(いき)をつき
102(わづか)()()山風(やまかぜ)
103()びて(すず)しい(すず)しいと
104()うては()れど国依別(くによりわけ)
105(かみ)(みこと)(くら)ぶれば
106(つき)(すつぽん)(ゆき)(すみ)
107(すず)しと()つても(すず)しさが
108(てん)()(ほど)(ちが)うてゐる
109あゝ惟神(かむながら)々々(かむながら)
110御霊(みたま)(さち)はひましまして
111テル山峠(やまたうげ)(くだ)るまで
112(くも)(おこ)して天津(あまつ)()
113御影(みかげ)をかくし さやさやと
114(すず)しき(かぜ)()くように
115国魂神(くにたまがみ)竜世姫(たつよひめ)
116どうぞ(まも)つて(くだ)さんせ
117竜国別(たつくにわけ)鷹依姫(たかよりひめ)
118(かみ)(つかさ)()ふも(さら)
119テーリスタンやカーリンス
120常彦(つねひこ)までが(あわ)()いて
121一目(ひとめ)()るさへお()(どく)
122仁慈(じんじ)(こころ)(てら)されて
123()あけてこれが()られうか
124(みな)さま本当(ほんたう)(あつ)からう
125(あつ)うても()辛抱(しんばう)なされませ
126(かみ)()あつ御恵(みめぐみ)
127(おも)へば(あつ)さも(すず)しうなる
128(こころ)(なか)()えしきる
129火熱(くわねつ)(みづ)御霊(みたま)にて
130(めぐみ)(あめ)(そそ)ぎなば
131()(また)(すず)しうなるだらう
132さはさり(なが)高姫(たかひめ)
133どうしてこれ(ほど)(あつ)いだろ
134国依別(くによりわけ)若夫婦(わかふうふ)
135(すず)しき(きた)(まど)あけて
136(みづ)()らさぬささやきを
137(おも)ひまはせばウヅの(そら)
138羨望(せんばう)(ねん)にかられます
139(この)高姫(たかひめ)もモウ(すこ)
140(とし)(わか)ければどうかして
141(のこ)りの(はな)(かへ)()
142立派(りつぱ)(をつと)(むか)()
143四尾(よつを)(やま)山麓(さんろく)
144たち(なら)びたる八尋殿(やひろどの)
145(あさ)(ゆふ)なに参上(まゐのぼ)
146(すず)しき夫婦(ふうふ)宮仕(みやづか)
147する()にならば何程(なにほど)
148(こころ)(たの)しき(こと)だらう
149(ただ)(いま)までは如意(によい)宝珠(ほつしゆ)
150(たま)(こころ)(うば)はれて
151(をつと)(こと)など(ゆめ)にだに
152(おも)ひそめたる(こと)はない
153(たま)(こころ)(なや)ませし
154(ゆめ)()めたる今日(けふ)こそは
155(ひと)つの(のぞ)みが()いて()
156あゝ惟神(かむながら)々々(かむながら)
157(むす)びの(かみ)御恵(みめぐみ)
158(おい)さらばひし高姫(たかひめ)「老(おい)さらばひし」…語根の「老いさらばふ」(または「老いさらぼふ」)(新仮名遣いだと「老いさらばう」または「老いさらぼう」)とは「年をとってよぼよぼになる。甚だしく老衰する」〔広辞苑〕の意。つまり「老さらばひし高姫」とは「老いてよぼよぼになった高姫」の意。
159(こころ)(とも)となる(ひと)
160(さづ)(たま)へよ天津(あまつ)(かみ)
161国津(くにつ)御神(みかみ)(おん)(まへ)
162(つつし)(ゐやま)()ぎまつる
163(つつし)(ゐやま)()ぎまつる』
164常彦(つねひこ)『アハヽヽヽ、165高姫(たかひめ)さま、166チツト(あつ)さが(ひど)いので、167逆上(ぎやくじやう)してますねい。168(しか)(いま)()述懐(じゆつくわい)本当(ほんたう)かも()れませぬ。169なる(こと)ならば此処(ここ)にも一羽(いちは)やもめ(どり)がおちてゐますが、170(しか)(なが)らさうは(うま)問屋(とひや)(おろ)しませぬワイ』
171鷹依姫(たかよりひめ)『オツホヽヽヽ』
172高姫(たかひめ)『ヘン、173常彦(つねひこ)174馬鹿(ばか)にしなさるな。175如何(いか)高姫(たかひめ)だとて、176(まへ)(やう)()()かぬ(をとこ)を、177(たれ)がハズバンドにする(もの)がありますかい。178自惚(うぬぼれ)()加減(かげん)にしておきなさいよ』
179テーリスタン『アハヽヽヽ常彦(つねひこ)180やられやがつたな。181末子姫(すゑこひめ)さまのやうな(わか)いナイスにやられるのなれば、182まだしもだが、183()半分(はんぶん)()ちた(ふゆ)(はじ)めの()()うな(つめ)たい()(かた)に、184肱鉄(ひぢてつ)をくはされては最早(もはや)(をとこ)として()(なか)()(かほ)はあるまいぞ』
185常彦(つねひこ)馬鹿(ばか)()ふな。186(おれ)(こと)()つたのぢやない。187竜国別(たつくにわけ)(さま)をお世話(せわ)しようと(おも)つて、188一寸(ちよつと)(くち)をむしつて()たのだ。189それに高姫(たかひめ)さまが()をまはして、190早取(はやど)りをなさるものだから、191こんな(こと)誤解(ごかい)されて(しま)ふのだ。192モシ竜国別(たつくにわけ)さま、193思召(おぼしめ)しは御座(ござ)いますかな』
194竜国別(たつくにわけ)()親切(しんせつ)有難(ありがた)御座(ござ)いますが、195(わたくし)のやうな(もの)到底(たうてい)196高姫(たかひめ)さまのお()には()りませぬ。197(また)(わたくし)としてもお()()らぬのですからな、198アハヽヽヽ』
199高姫(たかひめ)『コレ竜国別(たつくにわけ)さま、200(この)(あつ)いのに()加減(かげん)馬鹿(ばか)にしておきなさい。201()()らぬもの同志(どうし)なら丁度(ちやうど)よいぢやないか。202()らぬ(くち)(たた)くものぢやありませぬぞえ』
203竜国別(たつくにわけ)『これはこれは(おも)ひがけなき()逆鱗(げきりん)204どうぞ神直日(かむなほひ)大直日(おほなほひ)見直(みなほ)聞直(ききなほ)して(くだ)さい』
205高姫(たかひめ)『お(まへ)さまが(なに)(うた)つたらどうだと、206発起(ほつき)したのぢやありませぬか。207サア(ひと)(うた)つて御覧(ごらん)208(いづ)れもお(まへ)さまの(こと)だから、209()立派(りつぱ)(うた)()るでせう』
210 竜国別(たつくにわけ)(うた)()したり。
211竜国別(うづ)(やかた)立出(たちい)でて
212一行(いつかう)(ろく)(にん)(やうや)くに
213テル山峠(やまたうげ)頂上(ちやうじやう)
214(のぼ)りて()れば極楽(ごくらく)
215(あま)(かぜ)かは()らねども
216(われ)()(おもて)吹払(ふきはら)
217その(すず)しさよ(こころ)よさ
218松竹梅(まつたけうめ)(もも)()
219()たせ(たま)ひてウヅの(くに)
220(みやこ)にいます父神(ちちがみ)
221名残(なごり)(をし)(たま)ひたる
222ほまれも(たか)(この)(たうげ)
223(とほ)彼方(あなた)()わたせば
224大西洋(たいせいやう)(なみ)(たか)
225目下(ました)()ゆるはテルの(くに)
226山川(やまかは)(きよ)()(あを)
227天津(あまつ)御空(みそら)海原(うなばら)
228真澄(ますみ)(かがみ)(ごと)くなり
229ウヅの(みやこ)永久(とこしへ)
230(しづ)まりいます神司(かむつかさ)
231国依別(くによりわけ)末子姫(すゑこひめ)
232その(ほか)(もも)(つかさ)(たち)
233信徒(まめひと)(たち)にテル(やま)
234(たうげ)()ちて名残(なごり)をば
235(ふたた)(をし)六人(むたり)()
236朝日(あさひ)()るとも(くも)るとも
237(つき)()つとも()くるとも
238仮令(たとへ)大地(だいち)(しづ)むとも
239高砂島(たかさごじま)(わた)()
240いろいろ雑多(ざつた)(みち)(ため)
241()(つく)したる経歴(けいれき)
242五六七(みろく)御世(みよ)(すゑ)までも
243(かた)(つた)へて(わす)れまじ
244あゝ惟神(かむながら)々々(かむながら)
245(かみ)御霊(みたま)(さち)はひて
246竜国別(たつくにわけ)行末(ゆくすゑ)
247(あつ)(まも)らせ(たま)ひつつ
248(ふと)しき功績(いさを)(のち)()
249()てさせ(たま)惟神(かむながら)
250(かみ)(めぐみ)弥深(いやふか)
251ウヅの御国(みくに)()るにつけ
252(こころ)(かぎ)()(かぎ)
253誠心(まことごころ)(ささ)げつつ
254(つつし)(ゐやま)()ぎまつる
255あゝ惟神(かむながら)々々(かむながら)
256御霊(みたま)(さち)はひましませよ』
257(うた)(をは)り、258(ふたた)(こし)芝生(しばふ)(うへ)(おろ)す。259これより鷹依姫(たかよりひめ)260テー、261カー、262常彦(つねひこ)()(うた)あれども、263(あま)りくどければ、264省略(しやうりやく)する(こと)(いた)します。
265 高姫(たかひめ)一行(いつかう)(この)(たうげ)(くだ)り、266石熊(いしくま)大蛇(をろち)魅入(みい)られ、267(くるし)みゐたる(さい)268末子姫(すゑこひめ)(すく)はれたる(いぬゐ)(たき)立寄(たちよ)り、269各々(おのおの)此処(ここ)御禊(みそぎ)(しう)し、270天津(あまつ)祝詞(のりと)奏上(そうじやう)し、271数歌(かずうた)(うた)()げ、272一日(いちにち)一夜(いちや)此処(ここ)(つひ)やして、273一行(いつかう)(ろく)(にん)峻坂(しゆんばん)(くだ)り、274(やうや)くハラの(みなと)(すす)み、275(ふね)()(あは)せ、276(また)もや高島丸(たかしままる)()つて帰国(きこく)する(こと)となりける。
277大正一一・八・二八 旧七・六 松村真澄録)
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