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第53巻(辰の巻)
序文
総説
第1篇 毘丘取颪
01 春菜草
〔1364〕
02 蜉蝣
〔1365〕
03 軟文学
〔1366〕
04 蜜語
〔1367〕
05 愛縁
〔1368〕
06 気縁
〔1369〕
07 比翼
〔1370〕
08 連理
〔1371〕
09 蛙の腸
〔1372〕
第2篇 貞烈亀鑑
10 女丈夫
〔1373〕
11 艶兵
〔1374〕
12 鬼の恋
〔1375〕
13 醜嵐
〔1376〕
14 女の力
〔1377〕
15 白熱化
〔1378〕
第3篇 兵権執着
16 暗示
〔1379〕
17 奉還状
〔1380〕
18 八当狸
〔1381〕
19 刺客
〔1382〕
第4篇 神愛遍満
20 背進
〔1383〕
21 軍議
〔1384〕
22 天祐
〔1385〕
23 純潔
〔1386〕
余白歌
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第一三章
醜嵐
(
しこあらし
)
〔一三七六〕
インフォメーション
著者:
出口王仁三郎
巻:
霊界物語 第53巻 真善美愛 辰の巻
篇:
第2篇 貞烈亀鑑
よみ(新仮名遣い):
ていれつきかん
章:
第13章 醜嵐
よみ(新仮名遣い):
しこあらし
通し章番号:
1376
口述日:
1923(大正12)年02月13日(旧12月28日)
口述場所:
竜宮館
筆録者:
北村隆光
校正日:
校正場所:
初版発行日:
1925(大正14)年3月8日
概要:
舞台:
あらすじ
[?]
このあらすじは東京の望月さん作成です(一部加筆訂正してあります)。一覧表が「
王仁DB
」にあります。
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:
副官のスパールとエミシは、軍を指揮統率する将軍職の二人が切り合いをしていることの重大さを説いてきかせて二人を諌めた。鬼春別は撃剣の稽古だとごまかしたが、久米彦は、鬼春別が軍律を乱そうとしたので斬ろうとしたと答えた。
久米彦の副官エミシは、それが本当であっても、上官に刃で向かうとことは許されないと憤慨した。スパールは、ヒルナ姫・カルナ姫の争奪戦が原因だと断じ、それぞれの副官が二人の女を助けたのだから、鬼春別はヒルナ姫、久米彦はカルナ姫を取るべきだとその場を裁定した。
久米彦は、仕方なくカルナ姫で辛抱しようと言った。これを聞いたカルナ姫は怒り、鬼春別に下女にでも使ってもらう方がましだとはねつけた。
久米彦はまたもや怒ってカルナ姫を斬りつけようとしたが、エミシに制止された。カルナ姫は久米彦を嘲弄して、鬼春別に取り入ろうとする。色男気取りになった鬼春別に、今度はヒルナ姫が愛想をつかしたふりをして、久米彦を持ち上げた。するとカルナ姫は、先ほどは久米彦の気を引こうとわざとあんなことを言ったのだ、とヒルナ姫に食ってかかった。
将軍たちは二人の女が自分を想っているとすっかり信用して骨抜きにされてしまい、鬼春別はヒルナ姫と、久米彦はカルナ姫を連れて、悦に入りながら自室に戻って行った。
主な登場人物
[?]
【セ】はセリフが有る人物、【場】はセリフは無いがその場に居る人物、【名】は名前だけ出て来る人物です。
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:
備考:
タグ:
データ凡例:
データ最終更新日:
2022-03-31 06:40:51
OBC :
rm5313
愛善世界社版:
145頁
八幡書店版:
第9輯 557頁
修補版:
校定版:
150頁
普及版:
72頁
初版:
ページ備考:
001
スパール、
002
エミシ
両人
(
りやうにん
)
の
仲裁
(
ちうさい
)
によつて
鬼春別
(
おにはるわけ
)
、
003
久米彦
(
くめひこ
)
両将軍
(
りやうしやうぐん
)
の
斬
(
き
)
り
合
(
あひ
)
も
漸
(
やうや
)
く
治
(
をさ
)
まつた。
004
両将軍
(
りやうしやうぐん
)
は
椅子
(
いす
)
にかかつてハートに
波
(
なみ
)
を
打
(
う
)
たせ
乍
(
なが
)
ら
汗
(
あせ
)
を
拭
(
ぬぐ
)
うてゐる。
005
スパールは
鬼春別
(
おにはるわけ
)
に
向
(
むか
)
ひ
恭
(
うやうや
)
しく、
006
スパール『もし
将軍
(
しやうぐん
)
様
(
さま
)
、
007
何故
(
なにゆゑ
)
のお
争
(
あらそ
)
ひで
厶
(
ござ
)
いますか。
008
三軍
(
さんぐん
)
を
指揮
(
しき
)
し
部下
(
ぶか
)
に
模範
(
もはん
)
を
示
(
しめ
)
すべき
尊
(
たふと
)
き
御
(
おん
)
身
(
み
)
を
持
(
も
)
ち
乍
(
なが
)
ら、
009
此
(
この
)
状態
(
じやうたい
)
は
如何
(
どう
)
ですか。
010
之
(
これ
)
には
何
(
なに
)
かの
様子
(
やうす
)
ある
事
(
こと
)
と
思
(
おも
)
ひますが、
011
此
(
この
)
副官
(
ふくくわん
)
に
包
(
つつ
)
まず
隠
(
かく
)
さず
御
(
お
)
打明
(
うちあ
)
かし
下
(
くだ
)
さらば、
012
拙者
(
せつしや
)
は
拙者
(
せつしや
)
として
最善
(
さいぜん
)
の
方法
(
はうはふ
)
を
講
(
かう
)
ずる
考
(
かんが
)
へで
厶
(
ござ
)
います』
013
鬼春別
(
おにはるわけ
)
は
赤面
(
せきめん
)
し
乍
(
なが
)
ら
言
(
い
)
ひ
憎
(
にく
)
さうに、
014
鬼春別
(
おにはるわけ
)
『いや、
015
別
(
べつ
)
に
大
(
たい
)
した
事
(
こと
)
はない。
016
あまり
無聊
(
ぶれう
)
の
余
(
あま
)
り
久米彦
(
くめひこ
)
殿
(
どの
)
と
撃剣
(
げきけん
)
の
稽古
(
けいこ
)
を
致
(
いた
)
して
居
(
を
)
つたのだ。
017
アハハハハ』
018
スパール『
撃剣
(
げきけん
)
の
稽古
(
けいこ
)
ならば
何故
(
なぜ
)
竹刀
(
しない
)
をお
持
(
も
)
ちなさらぬ。
019
互
(
たがひ
)
に
真剣
(
しんけん
)
を
抜
(
ぬ
)
いて
御
(
お
)
打合
(
うちあひ
)
とは
険難
(
けんのん
)
千万
(
せんばん
)
、
020
拙者
(
せつしや
)
が
駆
(
か
)
け
付
(
つ
)
けるのが、
021
も
少
(
すこ
)
し
遅
(
おそ
)
かつたならば
両将軍
(
りやうしやうぐん
)
共
(
とも
)
に
如何
(
いか
)
なる
運命
(
うんめい
)
に
陥
(
おちい
)
り
玉
(
たま
)
ふかも
計
(
はか
)
られますまい。
022
万一
(
まんいち
)
之
(
これ
)
丈
(
だけ
)
の
軍隊
(
ぐんたい
)
に
重鎮
(
ぢうちん
)
を
失
(
うしな
)
へば
軍紀
(
ぐんき
)
は
忽
(
たちま
)
ち
乱
(
みだ
)
れ、
023
部下
(
ぶか
)
の
士卒
(
しそつ
)
は
支離
(
しり
)
滅裂
(
めつれつ
)
になつて
了
(
しま
)
ひます。
024
何卒
(
どうぞ
)
戯
(
たはむ
)
れもいい
加減
(
かげん
)
にして
下
(
くだ
)
さいませ』
025
鬼春別
(
おにはるわけ
)
『アハハハハ、
026
えらい……もう
気
(
き
)
を
揉
(
も
)
ませました。
027
ツイ
煽
(
おだ
)
てが
真剣
(
しんけん
)
になつて、
028
埒
(
らつ
)
ちもない
事
(
こと
)
だつたよ』
029
エミシは
久米彦
(
くめひこ
)
に
向
(
むか
)
ひ、
030
エミシ『
将軍
(
しやうぐん
)
様
(
さま
)
、
031
今
(
いま
)
鬼春別
(
おにはるわけ
)
将軍
(
しやうぐん
)
の
仰有
(
おつしや
)
つた
通
(
とほ
)
り
撃剣
(
げきけん
)
をなさいましたのですか』
032
久米彦
(
くめひこ
)
は
言
(
い
)
ひ
憎
(
にく
)
さうに、
033
久米彦
(
くめひこ
)
『ウン、
034
撃剣
(
げきけん
)
と
云
(
い
)
へば
撃剣
(
げきけん
)
だが、
035
実
(
じつ
)
の
所
(
ところ
)
は
鬼春別
(
おにはるわけ
)
将軍
(
しやうぐん
)
は
軍律
(
ぐんりつ
)
を
乱
(
みだ
)
さむと
致
(
いた
)
した
故
(
ゆゑ
)
に
一刀
(
いつたう
)
の
許
(
もと
)
に
斬
(
き
)
りつけむとしたのだ。
036
もう
一息
(
ひといき
)
と
云
(
い
)
ふ
時
(
とき
)
に
其方
(
そなた
)
がたがやつて
来
(
き
)
て、
037
いかい
邪魔
(
じやま
)
を
致
(
いた
)
したな。
038
アハハハハ』
039
エミシ『
之
(
これ
)
は
将軍
(
しやうぐん
)
のお
言葉
(
ことば
)
とも
覚
(
おぼ
)
えませぬ。
040
拙者
(
せつしや
)
は
貴方
(
あなた
)
の
副官
(
ふくくわん
)
として
只今
(
ただいま
)
迄
(
まで
)
忠実
(
ちうじつ
)
に
仕
(
つか
)
へて
参
(
まゐ
)
りましたが、
041
仮令
(
たとへ
)
鬼春別
(
おにはるわけ
)
将軍
(
しやうぐん
)
様
(
さま
)
に
如何
(
いか
)
なる
非違
(
ひゐ
)
があるとも、
042
刃
(
やいば
)
を
以
(
もつ
)
て
向
(
むか
)
ふと
云
(
い
)
ふ
乱暴
(
らんばう
)
な
事
(
こと
)
がありますか。
043
拙者
(
せつしや
)
は
之
(
これ
)
より
貴方
(
あなた
)
の
部下
(
ぶか
)
を
離
(
はな
)
れ、
044
鬼春別
(
おにはるわけ
)
将軍
(
しやうぐん
)
様
(
さま
)
に
同情
(
どうじやう
)
を
致
(
いた
)
します。
045
その
御
(
ご
)
面相
(
めんさう
)
は
如何
(
どう
)
ですか。
046
顔部
(
がんぶ
)
一面
(
いちめん
)
に、
047
眼
(
め
)
は
釣
(
つ
)
り、
048
色
(
いろ
)
は
褪
(
あ
)
せ、
049
唇
(
くちびる
)
は
紫
(
むらさき
)
に
変
(
かは
)
つて
居
(
を
)
りますぞ。
050
それに
引替
(
ひきか
)
へ
鬼春別
(
おにはるわけ
)
将軍
(
しやうぐん
)
様
(
さま
)
は、
051
顔色
(
がんしよく
)
少
(
すこ
)
しも
変
(
かは
)
らせ
玉
(
たま
)
はず
余裕
(
よゆう
)
綽々
(
しやくしやく
)
として
存
(
そん
)
し、
052
英雄
(
えいゆう
)
の
態度
(
たいど
)
を
崩
(
くづ
)
さずに
居
(
を
)
られます。
053
……
何卒
(
なにとぞ
)
鬼春別
(
おにはるわけ
)
様
(
さま
)
、
054
一兵卒
(
いつぺいそつ
)
の
末輩
(
はし
)
でも
構
(
かま
)
ひませぬ。
055
何卒
(
どうぞ
)
貴方
(
あなた
)
の
直轄
(
ちよくかつ
)
に
使
(
つか
)
つて
頂
(
いただ
)
き
度
(
た
)
いもので
厶
(
ござ
)
います』
056
鬼春別
(
おにはるわけ
)
『
又
(
また
)
後
(
のち
)
ほど
久米彦
(
くめひこ
)
殿
(
どの
)
とトツクリ
協議
(
けふぎ
)
を
致
(
いた
)
し、
057
その
意見
(
いけん
)
を
承
(
うけたま
)
はつた
上
(
うへ
)
、
058
久米彦
(
くめひこ
)
殿
(
どの
)
に
異議
(
いぎ
)
がなければ、
059
拙者
(
せつしや
)
の
部下
(
ぶか
)
と
致
(
いた
)
すであらう』
060
スパール『
私
(
わたくし
)
が
愚考
(
ぐかう
)
する
所
(
ところ
)
によれば、
061
此
(
この
)
争
(
あらそ
)
ひはここに
厶
(
ござ
)
るヒルナ
姫
(
ひめ
)
、
062
カルナ
姫
(
ひめ
)
の
争奪戦
(
さうだつせん
)
だと
考
(
かんが
)
へますが、
063
ヒルナ
姫
(
ひめ
)
様
(
さま
)
は
拙者
(
せつしや
)
が
途上
(
とじやう
)
にてお
助
(
たす
)
け
申
(
まを
)
し
鬼春別
(
おにはるわけ
)
様
(
さま
)
に
奉
(
たてまつ
)
つたもので
厶
(
ござ
)
いますれば、
064
別
(
べつ
)
に
争
(
あらそ
)
ひは
厶
(
ござ
)
いますまい。
065
又
(
また
)
カルナ
姫
(
ひめ
)
はエミシがお
助
(
たす
)
け
申
(
まを
)
し、
066
久米彦
(
くめひこ
)
将軍
(
しやうぐん
)
様
(
さま
)
に
奉
(
たてまつ
)
つたものなれば、
067
初
(
はじ
)
めからきまりきつた
話
(
はなし
)
で
厶
(
ござ
)
いまする。
068
どうか
両将軍
(
りやうしやうぐん
)
とも
如何
(
いか
)
なる
御
(
ご
)
意見
(
いけん
)
の
衝突
(
しようとつ
)
か
知
(
し
)
りませぬが、
069
天
(
てん
)
から
与
(
あた
)
へられた
此
(
この
)
ナイス、
070
さうなさつたら
如何
(
どう
)
ですか』
071
鬼春別
(
おにはるわけ
)
はニコニコとし
乍
(
なが
)
ら、
072
鬼春別
(
おにはるわけ
)
『
如何
(
いか
)
にも、
073
スパールの
申
(
まを
)
す
通
(
とほ
)
り、
074
さう
致
(
いた
)
せば
問題
(
もんだい
)
はないのだ。
075
久米彦
(
くめひこ
)
殿
(
どの
)
、
076
如何
(
いかが
)
で
厶
(
ござ
)
る。
077
之
(
これ
)
に
異存
(
いぞん
)
は
厶
(
ござ
)
らうまいがな』
078
久米彦
(
くめひこ
)
『はい、
079
是非
(
ぜひ
)
に
及
(
およ
)
びませぬ。
080
然
(
しか
)
らばカルナにて
辛抱
(
しんばう
)
致
(
いた
)
しませう。
081
当座
(
たうざ
)
の
鼻塞
(
はなふさ
)
ぎに』
082
と
云
(
い
)
ふのを
聞
(
き
)
いてカルナ
姫
(
ひめ
)
は
故意
(
わざ
)
とに
柳眉
(
りうび
)
を
逆立
(
さかだ
)
て、
083
カルナ
姫
(
ひめ
)
『これ、
084
久米彦
(
くめひこ
)
将軍
(
しやうぐん
)
様
(
さま
)
、
085
妾
(
わらは
)
は
一人前
(
いちにんまへ
)
の
女
(
をんな
)
、
086
当座
(
たうざ
)
の
鼻塞
(
はなふさ
)
ぎだとか、
087
カルナ
姫
(
ひめ
)
でも……とか、
088
左様
(
さやう
)
な
条件
(
でうけん
)
のもとには
身
(
み
)
を
任
(
まか
)
す
事
(
こと
)
は
出来
(
でき
)
ませぬ。
089
貴方
(
あなた
)
はラブ・イズ・ベストと
云
(
い
)
ふ
事
(
こと
)
を
御存
(
ごぞん
)
じのないお
方
(
かた
)
と
見
(
み
)
えまする。
090
心
(
こころ
)
の
多
(
おほ
)
い、
091
女
(
をんな
)
を
玩弄物
(
ぐわんろうぶつ
)
扱
(
あつか
)
ひになさる
悪性
(
あくしやう
)
男
(
をとこ
)
の
性質
(
せいしつ
)
を
遺憾
(
ゐかん
)
なく
暴露
(
ばくろ
)
遊
(
あそ
)
ばしたぢやありませぬか。
092
貴方
(
あなた
)
は
萍草
(
うきぐさ
)
の
様
(
やう
)
な、
093
フィランダラーで
厶
(
ござ
)
いますな。
094
妾
(
わらは
)
の
方
(
はう
)
からキツパリお
断
(
ことわ
)
りを
申
(
まを
)
し、
095
フオーム・ウエーゼン・デヤ・リーベを
弁
(
わきま
)
へた
鬼春別
(
おにはるわけ
)
将軍
(
しやうぐん
)
様
(
さま
)
の
仮令
(
たとへ
)
下女
(
げぢよ
)
になりとも
使
(
つか
)
つて
頂
(
いただ
)
く
考
(
かんが
)
へで
厶
(
ござ
)
います。
096
何卒
(
どうぞ
)
これ
迄
(
まで
)
の
御縁
(
ごえん
)
と
諦
(
あきら
)
めて
下
(
くだ
)
さいませ。
097
左様
(
さやう
)
な
無情
(
むじやう
)
なお
方
(
かた
)
に
身
(
み
)
を
任
(
まか
)
すよりも、
098
妾
(
わらは
)
は
寧
(
むし
)
ろセリバシー
生活
(
せいくわつ
)
を
営
(
いとな
)
む
方
(
はう
)
が
何程
(
なにほど
)
楽
(
たのし
)
いか
知
(
し
)
れませぬ。
099
貴方
(
あなた
)
の
恋愛
(
れんあい
)
は
所謂
(
いはゆる
)
虚偽
(
きよぎ
)
の
恋愛
(
れんあい
)
です』
100
と
手厳
(
てきび
)
しく
刎
(
は
)
ねつけられ、
101
又
(
また
)
もや
久米彦
(
くめひこ
)
将軍
(
しやうぐん
)
は
柄
(
つか
)
に
手
(
て
)
をかけ
憤然
(
ふんぜん
)
として、
102
カルナ
姫
(
ひめ
)
を
一刀
(
いつたう
)
の
下
(
もと
)
に
斬
(
き
)
りつけむとした。
103
此
(
この
)
様子
(
やうす
)
を
見
(
み
)
るよりエミシは
久米彦
(
くめひこ
)
の
手
(
て
)
をグツと
握
(
にぎ
)
り、
104
エミシ『
将軍殿
(
しやうぐんどの
)
、
105
相手
(
あひて
)
は
女
(
をんな
)
で
厶
(
ござ
)
るぞ。
106
チツトおたしなみなさい』
107
久米彦
(
くめひこ
)
は『ウーン』と
気
(
き
)
の
乗
(
の
)
らぬ
返事
(
へんじ
)
をして
椅子
(
いす
)
に
腰
(
こし
)
をおろした。
108
カルナ
姫
(
ひめ
)
『ホホホホホ、
109
あのまア
男
(
をとこ
)
らしうもない、
110
見
(
み
)
さげ
果
(
は
)
てたる
久米彦
(
くめひこ
)
将軍
(
しやうぐん
)
様
(
さま
)
、
111
繊弱
(
かよわ
)
き
女
(
をんな
)
一人
(
ひとり
)
を
相手
(
あひて
)
に
刃
(
やいば
)
を
抜
(
ぬ
)
かうとなさる
其
(
その
)
卑怯
(
ひけふ
)
さ、
112
未練
(
みれん
)
さ、
113
妾
(
わらは
)
はゾツコン
嫌
(
いや
)
になつてしまひました。
114
ホホホホホ、
115
もし
鬼春別
(
おにはるわけ
)
将軍
(
しやうぐん
)
様
(
さま
)
、
116
下女
(
げぢよ
)
になつと
使
(
つか
)
つて
下
(
くだ
)
さいと
申
(
まを
)
したのは
表向
(
おもてむ
)
き、
117
何卒
(
どうぞ
)
妾
(
わらは
)
を
宿
(
やど
)
の
妻
(
つま
)
としてイターナルに
愛
(
あい
)
して
下
(
くだ
)
さいませ』
118
鬼春別
(
おにはるわけ
)
は
色男
(
いろをとこ
)
気取
(
きどり
)
になり、
119
鬼春別
(
おにはるわけ
)
『アハハハハ、
120
ても
扨
(
さ
)
ても
可愛
(
かあい
)
いものだな。
121
然
(
しか
)
し
乍
(
なが
)
ら
拙者
(
せつしや
)
にはヒルナ
姫
(
ひめ
)
と
云
(
い
)
ふ
尤物
(
いうぶつ
)
が
已
(
すで
)
に
予約済
(
よやくずみ
)
なれば、
122
折角
(
せつかく
)
の
願
(
ねがひ
)
なれどもお
断
(
ことわ
)
り
申
(
まを
)
すより
道
(
みち
)
はない。
123
ヒルナ
姫
(
ひめ
)
の
許
(
ゆる
)
しさへあれば、
124
其方
(
そなた
)
も
第二
(
だいに
)
夫人
(
ふじん
)
として
連
(
つ
)
れてやらぬ
事
(
こと
)
もないがな』
125
と
云
(
い
)
ひ
乍
(
なが
)
ら、
126
ヒルナ
姫
(
ひめ
)
の
顔
(
かほ
)
を
一寸
(
ちよつと
)
覗
(
のぞ
)
いた。
127
ヒルナ
姫
(
ひめ
)
は
故意
(
わざ
)
と
柳眉
(
りうび
)
を
逆立
(
さかだ
)
て
声
(
こゑ
)
を
尖
(
とが
)
らし、
128
ヒルナ
姫
(
ひめ
)
『これ
将軍
(
しやうぐん
)
様
(
さま
)
、
129
貴方
(
あなた
)
は
何
(
なん
)
とした
薄情
(
はくじやう
)
なお
方
(
かた
)
です。
130
妾
(
わらは
)
に
仰有
(
おつしや
)
つた
事
(
こと
)
は
皆
(
みな
)
虚偽
(
きよぎ
)
で
厶
(
ござ
)
いましたな。
131
貴方
(
あなた
)
の
性質
(
せいしつ
)
はアマンジヤクだから
甲
(
かふ
)
の
女
(
をんな
)
にも
乙
(
おつ
)
の
女
(
をんな
)
にも
手
(
て
)
をおかけ
遊
(
あそ
)
ばすのでせう。
132
真
(
しん
)
の
恋愛
(
れんあい
)
は
一人
(
いちにん
)
対
(
たい
)
一人
(
いちにん
)
のもので
厶
(
ござ
)
いますよ。
133
斯
(
か
)
う
見
(
み
)
えても
妾
(
わらは
)
は
決
(
けつ
)
して
娼婦
(
しやうふ
)
ぢや
厶
(
ござ
)
いませぬから、
134
カニパニズムの
様
(
やう
)
な
醜行
(
しうかう
)
は
御免
(
ごめん
)
蒙
(
かうむ
)
りまする。
135
貴方
(
あなた
)
は
婦人
(
ふじん
)
に
対
(
たい
)
し
沈痛
(
ちんつう
)
なる
侮辱
(
ぶじよく
)
を
加
(
くは
)
へましたね』
136
鬼春別
(
おにはるわけ
)
『ア、
137
いやいや、
138
さう
怒
(
おこ
)
つて
貰
(
もら
)
つちや
堪
(
たま
)
らない。
139
あれはホンの
冗談
(
じようだん
)
だよ。
140
お
前
(
まへ
)
の
側
(
そば
)
であの
様
(
やう
)
な
事
(
こと
)
が
云
(
い
)
へるか、
141
よく
考
(
かんが
)
へて
見
(
み
)
よ。
142
流石
(
さすが
)
は
女
(
をんな
)
だな』
143
ヒルナ
姫
(
ひめ
)
『
仮
(
かり
)
にも
三軍
(
さんぐん
)
を
指揮
(
しき
)
する
御
(
おん
)
身
(
み
)
を
以
(
もつ
)
て
冗談
(
じようだん
)
を
仰有
(
おつしや
)
ると
云
(
い
)
ふ
事
(
こと
)
がありますか。
144
左様
(
さやう
)
な
御
(
ご
)
戯談
(
ぜうだん
)
を
仰有
(
おつしや
)
ると
軍隊
(
ぐんたい
)
のコンテネンスが
保
(
たも
)
たれますまい。
145
どうして
部下
(
ぶか
)
をコントロールする
事
(
こと
)
が
出来
(
でき
)
ませうか。
146
よくお
考
(
かんが
)
へなさいませ。
147
妾
(
わらは
)
は
仮
(
かり
)
にも
将軍
(
しやうぐん
)
様
(
さま
)
と
夫婦
(
ふうふ
)
にならうと
言挙
(
ことあ
)
げ
致
(
いた
)
しました
上
(
うへ
)
は
将軍
(
しやうぐん
)
様
(
さま
)
に
対
(
たい
)
し、
148
十分
(
じふぶん
)
の
御
(
ご
)
注意
(
ちうい
)
を
申上
(
まをしあ
)
げる
権能
(
けんのう
)
が
具備
(
ぐび
)
して
居
(
を
)
りますよ』
149
鬼春別
(
おにはるわけ
)
『アハハハハ、
150
賢明
(
けんめい
)
なるヒルナ
姫
(
ひめ
)
の
諫言
(
かんげん
)
により、
151
いやもう
鬼春別
(
おにはるわけ
)
、
152
目
(
め
)
が
覚
(
さ
)
めた
様
(
やう
)
だ。
153
何
(
なん
)
と
其方
(
そなた
)
は
悧巧
(
りかう
)
な
女
(
をんな
)
だな』
154
ヒルナ
姫
(
ひめ
)
『カルナを
貴方
(
あなた
)
は
如何
(
どう
)
してもお
使
(
つか
)
ひなさるお
考
(
かんが
)
へですか』
155
鬼春別
(
おにはるわけ
)
『さうだ。
156
頼
(
たの
)
まれた
以上
(
いじやう
)
は
無下
(
むげ
)
に
断
(
ことわ
)
る
訳
(
わけ
)
にも
行
(
ゆ
)
くまい。
157
下女
(
げぢよ
)
になつと
使
(
つか
)
つてやらうかな。
158
其方
(
そなた
)
も
腰元
(
こしもと
)
がなければ
不便
(
ふべん
)
だらうからな』
159
ヒルナ
姫
(
ひめ
)
『
将軍
(
しやうぐん
)
様
(
さま
)
、
160
腰元
(
こしもと
)
なんか
要
(
い
)
りませぬ。
161
下女
(
げぢよ
)
の
仕事
(
しごと
)
も
皆
(
みな
)
妾
(
わらは
)
が
致
(
いた
)
します。
162
女
(
をんな
)
と
云
(
い
)
つたら
牝猫
(
めんねこ
)
一匹
(
いつぴき
)
でもお
側
(
そば
)
へ
置
(
お
)
きなさつたら
此
(
この
)
ヒルナが
承知
(
しようち
)
致
(
いた
)
しませぬぞや』
163
鬼春別
(
おにはるわけ
)
『アハハハハ、
164
何
(
なん
)
と
嫉妬深
(
しつとぶか
)
い
女
(
をんな
)
だな。
165
女
(
をんな
)
は
嫉妬
(
しつと
)
に
大事
(
だいじ
)
を
洩
(
も
)
らすとやら。
166
チツトは
心得
(
こころえ
)
たが
宜
(
よ
)
からうぞや。
167
嫉妬
(
しつと
)
程
(
ほど
)
女
(
をんな
)
の
徳
(
とく
)
を
傷
(
きず
)
つけるものはないからのう』
168
ヒルナ
姫
(
ひめ
)
『
嫉妬
(
しつと
)
のない
様
(
やう
)
な
夫婦
(
ふうふ
)
関係
(
くわんけい
)
ならば
真正
(
しんせい
)
の
愛
(
あい
)
では
厶
(
ござ
)
いませぬ。
169
嫉妬
(
しつと
)
せない
女
(
をんな
)
は
屹度
(
きつと
)
外
(
ほか
)
に
何
(
なに
)
かがあるのですよ。
170
三角
(
さんかく
)
生活
(
せいくわつ
)
を
営
(
いとな
)
んでゐる
不貞腐
(
ふてくさ
)
れのやる
事
(
こと
)
です。
171
嫉妬
(
しつと
)
は
恋愛
(
れんあい
)
の
神聖
(
しんせい
)
を
表
(
あら
)
はすものです』
172
鬼春別
(
おにはるわけ
)
『アハハハハ、
173
お
面
(
めん
)
、
174
お
小手
(
こて
)
、
175
お
胴
(
どう
)
、
176
お
突
(
つき
)
、
177
と
手厳
(
てきび
)
しく
打込
(
うちこ
)
まれては
如何
(
いか
)
なる
英雄
(
えいゆう
)
も
退却
(
たいきやく
)
せざるを
得
(
え
)
ないわ。
178
何
(
なん
)
と
好男子
(
かうだんし
)
に
生
(
うま
)
れて
来
(
く
)
ると
気
(
き
)
の
揉
(
も
)
めるものだな。
179
エヘヘヘヘ』
180
カルナ
姫
(
ひめ
)
『
鬼春別
(
おにはるわけ
)
将軍
(
しやうぐん
)
様
(
さま
)
、
181
貴方
(
あなた
)
が
何
(
なん
)
と
仰有
(
おつしや
)
いましても
妾
(
わらは
)
はお
後
(
あと
)
を
慕
(
した
)
ひます。
182
何卒
(
どうぞ
)
お
妾
(
めかけ
)
でも
宜
(
よろ
)
しいから
使
(
つか
)
つて
下
(
くだ
)
さいませ』
183
ヒルナ
姫
(
ひめ
)
『これカルナさま、
184
お
前
(
まへ
)
さま、
185
それ
丈
(
だ
)
け
鬼春別
(
おにはるわけ
)
様
(
さま
)
にラブしてゐるならば
主人
(
しゆじん
)
の
妾
(
わらは
)
が
貴女
(
あなた
)
の
恋
(
こひ
)
を
横取
(
よこど
)
りしたと
云
(
い
)
はれては
片腹痛
(
かたはらいた
)
いから、
186
何卒
(
どうぞ
)
鬼春別
(
おにはるわけ
)
様
(
さま
)
の
正妻
(
せいさい
)
になつて
下
(
くだ
)
さい。
187
妾
(
わらは
)
は
寧
(
むし
)
ろ
久米彦
(
くめひこ
)
将軍
(
しやうぐん
)
様
(
さま
)
の
正妻
(
せいさい
)
にして
頂
(
いただ
)
きまする』
188
と
両人
(
りやうにん
)
が
交互
(
たがひちがひ
)
に
腹
(
はら
)
を
合
(
あは
)
せて
両将軍
(
りやうしやうぐん
)
を
操
(
あやつ
)
る
腕
(
うで
)
の
凄
(
すご
)
さ。
189
両将軍
(
りやうしやうぐん
)
は
恋
(
こひ
)
の
虜
(
とりこ
)
となり
了
(
をは
)
り
眼
(
まなこ
)
を
血走
(
ちばし
)
らしてナイスの
争奪戦
(
さうだつせん
)
に
固唾
(
かたづ
)
を
呑
(
の
)
んでゐる。
190
久米彦
(
くめひこ
)
将軍
(
しやうぐん
)
は
侍女
(
じぢよ
)
のカルナ
姫
(
ひめ
)
に
迄
(
まで
)
肱鉄
(
ひぢてつ
)
を
噛
(
か
)
まされ、
191
男
(
をとこ
)
をさげ
自棄
(
やけ
)
気味
(
ぎみ
)
になつてゐた
所
(
ところ
)
へ、
192
ヒルナ
姫
(
ひめ
)
が
久米彦
(
くめひこ
)
将軍
(
しやうぐん
)
様
(
さま
)
の
正妻
(
せいさい
)
にして
頂
(
いただ
)
きませうと
云
(
い
)
つた
言葉
(
ことば
)
に、
193
百万
(
ひやくまん
)
の
援軍
(
ゑんぐん
)
を
得
(
え
)
た
様
(
やう
)
な
強味
(
つよみ
)
を
感
(
かん
)
じ、
194
直
(
ただち
)
に
得意
(
とくい
)
の
色
(
いろ
)
を
満面
(
まんめん
)
に
漲
(
みなぎ
)
らし、
195
久米彦
(
くめひこ
)
『エツヘヘヘヘ、
196
ヒルナ
姫殿
(
ひめどの
)
、
197
拙者
(
せつしや
)
も
将軍
(
しやうぐん
)
の
一人
(
ひとり
)
、
198
所望
(
しよまう
)
とならば
御
(
ご
)
請求
(
せいきう
)
に
応
(
おう
)
じませう。
199
人
(
ひと
)
には
添
(
そ
)
うて
見
(
み
)
よ、
200
馬
(
うま
)
には
乗
(
の
)
つて
見
(
み
)
よと
云
(
い
)
ふ
諺
(
ことわざ
)
も
厶
(
ござ
)
れば、
201
鬼春別
(
おにはるわけ
)
将軍
(
しやうぐん
)
の
如
(
ごと
)
き
箒木
(
はうき
)
さまに
身
(
み
)
を
任
(
まか
)
すよりも、
202
何程
(
なにほど
)
貴方
(
あなた
)
は
幸福
(
かうふく
)
かも
知
(
し
)
れませぬぞ』
203
ヒルナ
姫
(
ひめ
)
『はい、
204
有難
(
ありがた
)
う
厶
(
ござ
)
います。
205
さう
願
(
ねが
)
へれば
誠
(
まこと
)
に
幸福
(
かうふく
)
で
厶
(
ござ
)
います。
206
マリド・ラブの
真味
(
しんみ
)
は、
207
互
(
たがひ
)
に
意気
(
いき
)
の
疎通
(
そつう
)
した
間柄
(
あひだがら
)
でなくては、
208
完全
(
くわんぜん
)
と
云
(
い
)
ふ
事
(
こと
)
は
出来
(
でき
)
ませぬからね』
209
鬼春別
(
おにはるわけ
)
はヒルナ
姫
(
ひめ
)
の
形勢
(
けいせい
)
が
何
(
なん
)
となく
変
(
へん
)
になつたので
又
(
また
)
もや
顔
(
かほ
)
を
顰
(
しか
)
め
出
(
だ
)
した。
210
カルナ
姫
(
ひめ
)
は
故意
(
わざ
)
とに
怒
(
おこ
)
つた
様
(
やう
)
な
顔
(
かほ
)
をして、
211
カルナ
姫
(
ひめ
)
『もし、
212
ヒルナ
様
(
さま
)
、
213
貴女
(
あなた
)
は
主人
(
しゆじん
)
だと
云
(
い
)
つても
妾
(
わらは
)
のラブを
横領
(
わうりやう
)
する
事
(
こと
)
は
出来
(
でき
)
ますまい。
214
妾
(
わらは
)
は
久米彦
(
くめひこ
)
将軍
(
しやうぐん
)
様
(
さま
)
にあの
様
(
やう
)
な
事
(
こと
)
を
申
(
まを
)
しましたのは
決
(
けつ
)
して
真
(
しん
)
から
云
(
い
)
つたのぢや
厶
(
ござ
)
いませぬ。
215
一寸
(
ちよつと
)
悋気
(
りんき
)
をして
拗
(
すね
)
て
見
(
み
)
たのですよ。
216
もし
将軍
(
しやうぐん
)
様
(
さま
)
、
217
妾
(
わらは
)
と
貴方
(
あなた
)
は
先約
(
せんやく
)
が
厶
(
ござ
)
いますから、
218
何卒
(
どうぞ
)
ヒルナさまの
様
(
やう
)
な
方
(
かた
)
に
相手
(
あひて
)
にならない
様
(
やう
)
にして
下
(
くだ
)
さいませ』
219
久米彦
(
くめひこ
)
は
二人
(
ふたり
)
の
女
(
をんな
)
に
揶揄
(
からかは
)
れてゐるのを
恋
(
こひ
)
に
逆上
(
のぼ
)
せた
目
(
め
)
からは
少
(
すこ
)
しも
気付
(
きづ
)
かず、
220
得意
(
とくい
)
になつて、
221
久米彦
(
くめひこ
)
『ヘツヘヘヘヘ、
222
アーア、
223
困
(
こま
)
つた
事
(
こと
)
だ。
224
……
此方
(
こちら
)
立
(
た
)
てれば
彼方
(
あちら
)
が
立
(
た
)
たぬ、
225
彼方
(
あちら
)
立
(
た
)
てれば
此方
(
こちら
)
が
立
(
た
)
たぬ、
226
両方
(
りやうはう
)
立
(
た
)
つれば
身
(
み
)
が
立
(
た
)
たぬ。
227
……
好男子
(
かうだんし
)
と
云
(
い
)
ふものは
辛
(
つら
)
いものだなあ。
228
もし
鬼春別
(
おにはるわけ
)
殿
(
どの
)
、
229
お
粗末
(
そまつ
)
乍
(
なが
)
ら、
230
一旦
(
いつたん
)
約束
(
やくそく
)
を
覆行
(
りかう
)
し、
231
拙者
(
せつしや
)
の
妻
(
つま
)
とカルナをした
上
(
うへ
)
、
232
お
古
(
ふる
)
を
閣下
(
かくか
)
に
進上
(
しんじやう
)
しませうから
霊相応
(
みたまさうおう
)
と
喜
(
よろこ
)
んでお
受
(
う
)
け
召
(
め
)
され。
233
エヘヘヘヘ、
234
之
(
これ
)
も
全
(
まつた
)
く
上官
(
じやうくわん
)
に
対
(
たい
)
する
拙者
(
せつしや
)
の
懇切
(
こんせつ
)
と
申
(
まを
)
すもの、
235
よもや
不足
(
ふそく
)
は
厶
(
ござ
)
るまいな』
236
鬼春別
(
おにはるわけ
)
は
閻魔
(
えんま
)
が
煙草
(
たばこ
)
の
脂
(
ず
)
を
飲
(
の
)
んだ
様
(
やう
)
な
顔
(
かほ
)
して、
237
巨眼
(
きよがん
)
を
瞠
(
みひら
)
き、
238
身慄
(
みぶる
)
ひし
乍
(
なが
)
ら、
239
剣
(
つるぎ
)
の
柄
(
つか
)
に
手
(
て
)
をかけ、
240
顔
(
かほ
)
を
真赤
(
まつか
)
に
染
(
そ
)
めて
殺気
(
さつき
)
を
漲
(
みなぎ
)
らしてゐる。
241
ヒルナ
姫
(
ひめ
)
『
久米彦
(
くめひこ
)
さま、
242
自惚
(
うぬぼれ
)
もいい
加減
(
かげん
)
になさいませ。
243
貴方
(
あなた
)
は
腰元
(
こしもと
)
のカルナで
結構
(
けつこう
)
ですよ、
244
妾
(
わらは
)
も
一寸
(
ちよつと
)
鬼春別
(
おにはるわけ
)
将軍
(
しやうぐん
)
様
(
さま
)
の
恋愛
(
れんあい
)
の
程度
(
ていど
)
を
試
(
ため
)
す
為
(
ため
)
に
斯様
(
かやう
)
の
事
(
こと
)
を
申
(
まを
)
しました。
245
決
(
けつ
)
して
心中
(
しんちう
)
より、
246
誰
(
たれ
)
が
貴方
(
あなた
)
の
様
(
やう
)
なお
方
(
かた
)
に
秋波
(
しうは
)
を
送
(
おく
)
りませうか。
247
お
生憎
(
あいにく
)
様
(
さま
)
、
248
チツと
御
(
ご
)
面相
(
めんさう
)
と
御
(
ご
)
相談
(
さうだん
)
なさいませ。
249
ねえ
鬼春別
(
おにはるわけ
)
様
(
さま
)
、
250
貴方
(
あなた
)
と
久米彦
(
くめひこ
)
様
(
さま
)
とを
比
(
くら
)
ぶれば
月
(
つき
)
と
鼈
(
すつぽん
)
、
251
雲
(
くも
)
と
泥
(
どろ
)
と
位
(
ぐらゐ
)
、
252
其
(
その
)
人格
(
じんかく
)
が
違
(
ちが
)
つてゐますわね』
253
鬼春別
(
おにはるわけ
)
は
忽
(
たちま
)
ち
顔
(
かほ
)
の
紐
(
ひも
)
を
解
(
と
)
き、
254
ニコニコ
顔
(
がほ
)
に
変
(
かは
)
つて
了
(
しま
)
つた。
255
両将軍
(
りやうしやうぐん
)
の
面相
(
めんさう
)
は
二人
(
ふたり
)
の
女
(
をんな
)
に
自由
(
じいう
)
自在
(
じざい
)
に
翻弄
(
ほんろう
)
されて
秋
(
あき
)
の
空
(
そら
)
の
如
(
ごと
)
く
忽
(
たちま
)
ち
晴
(
はれ
)
となり、
256
忽
(
たちま
)
ち
時雨
(
しぐれ
)
となり、
257
その
変転
(
へんてん
)
の
速
(
すみや
)
かさ、
258
恰
(
あだか
)
も
走馬灯
(
そうまとう
)
を
見
(
み
)
る
様
(
やう
)
であつた。
259
鬼春別
(
おにはるわけ
)
『おい、
260
ヒルナ
姫
(
ひめ
)
、
261
随分
(
ずいぶん
)
其方
(
そなた
)
も
人
(
ひと
)
が
悪
(
わる
)
いぢやないか。
262
当時
(
たうじ
)
の
教育
(
けういく
)
を
受
(
う
)
けた
女
(
をんな
)
は
到底
(
たうてい
)
一筋縄
(
ひとすぢなは
)
や
二筋縄
(
ふたすぢなは
)
ではおへないと
聞
(
き
)
いてはゐたが、
263
実
(
じつ
)
に
感心
(
かんしん
)
なものだな』
264
ヒルナ
姫
(
ひめ
)
『ホホホホホ、
265
今時
(
いまどき
)
の
女
(
をんな
)
は、
266
こんな
事
(
こと
)
は
宵
(
よひ
)
の
口
(
くち
)
で
厶
(
ござ
)
います。
267
妾
(
わらは
)
は
高竹寺
(
かうちくじ
)
女学校
(
ぢよがくかう
)
に
於
(
おい
)
ても
最
(
もつと
)
も
品行
(
ひんかう
)
方正
(
はうせい
)
と
謳
(
うた
)
はれた
淑女
(
しゆくぢよ
)
で
厶
(
ござ
)
いますよ。
268
嘘
(
うそ
)
と
思召
(
おぼしめ
)
すならば
学校
(
がくかう
)
へ
行
(
い
)
つて
妾
(
わらは
)
のメモアルを
調
(
しら
)
べて
来
(
き
)
て
下
(
くだ
)
さいませ。
269
行状録
(
ぎやうじやうろく
)
には……
品行
(
ひんかう
)
方正
(
はうせい
)
にして
優美
(
いうび
)
なり、
270
柔順
(
じうじゆん
)
にして
克
(
よ
)
く
友
(
とも
)
を
愛
(
あい
)
し、
271
人
(
ひと
)
と
親
(
した
)
しみ、
272
智慧
(
ちゑ
)
晃々
(
くわうくわう
)
として
日月
(
じつげつ
)
の
如
(
ごと
)
く
輝
(
かがや
)
き
渡
(
わた
)
り、
273
目
(
め
)
は
玲瓏
(
れいろう
)
玉
(
たま
)
の
如
(
ごと
)
く、
274
瞳孔
(
どうこう
)
より
一種
(
いつしゆ
)
人
(
ひと
)
を
圧
(
あつ
)
するの
光
(
ひかり
)
を
放
(
はな
)
ち、
275
色
(
いろ
)
飽迄
(
あくまで
)
白
(
しろ
)
く、
276
耳
(
みみ
)
尋常
(
じんじやう
)
に、
277
鼻
(
はな
)
は
顔
(
かほ
)
の
中央
(
まんなか
)
に
正
(
ただ
)
しく
位置
(
ゐち
)
を
保
(
たも
)
ち、
278
紅
(
くれなゐ
)
の
唇
(
くちびる
)
、
279
瑪瑙
(
めなう
)
の
歯並
(
はなみ
)
、
280
背
(
せ
)
は
高
(
たか
)
からず
低
(
ひく
)
からず、
281
皮膚
(
ひふ
)
軟
(
やは
)
らかく
肉体
(
にくたい
)
の
曲線美
(
きよくせんび
)
は
天下
(
てんか
)
にその
比
(
ひ
)
を
見
(
み
)
ざるべし……とキツパリ
記
(
しる
)
してありますよ。
282
ホホホホホ』
283
鬼春別
(
おにはるわけ
)
『そら、
284
さうだらう。
285
教育者
(
けういくしや
)
も
偉
(
えら
)
いものだな。
286
よく
調
(
しら
)
べてゐるワイ。
287
いや、
288
もう
何
(
なに
)
も
弁解
(
べんかい
)
は
要
(
い
)
らぬ、
289
百聞
(
ひやくぶん
)
は
一見
(
いつけん
)
に
如
(
し
)
かずだ。
290
実物
(
じつぶつ
)
を
見
(
み
)
た
以上
(
いじやう
)
は
何
(
なん
)
にも
文句
(
もんく
)
はない。
291
いざ
之
(
これ
)
より
其方
(
そなた
)
と
将来
(
しやうらい
)
の
相談
(
さうだん
)
を
致
(
いた
)
さう。
292
久米彦
(
くめひこ
)
殿
(
どの
)
、
293
ここは
拙者
(
せつしや
)
の
事務室
(
じむしつ
)
、
294
どうか
貴方
(
あなた
)
の
室
(
しつ
)
へお
帰
(
かへ
)
り
下
(
くだ
)
さい』
295
カルナ
姫
(
ひめ
)
『
最
(
もつと
)
も
愛
(
あい
)
する
久米彦
(
くめひこ
)
将軍
(
しやうぐん
)
様
(
さま
)
、
296
さア
帰
(
かへ
)
りませう。
297
何程
(
なにほど
)
ヒルナ
様
(
さま
)
が
妾
(
わらは
)
の
主人
(
しゆじん
)
だつて、
298
容貌
(
きれう
)
が
佳
(
よ
)
いといつても、
299
あまり
羨
(
うらや
)
むには
及
(
およ
)
びませぬ。
300
本当
(
ほんたう
)
の
心
(
こころ
)
と
心
(
こころ
)
との
夫婦
(
ふうふ
)
でなければ
駄目
(
だめ
)
ですからね』
301
としなだれかかる。
302
久米彦
(
くめひこ
)
は、
303
久米彦
(
くめひこ
)
『ウン、
304
よし、
305
そんなら
帰
(
かへ
)
らう』
306
カルナ
姫
(
ひめ
)
『さアおじや』
307
と
睦
(
むつま
)
じげに
手
(
て
)
を
洩
(
ひ
)
いて
吾
(
わが
)
事務室
(
じむしつ
)
に
帰
(
かへ
)
り
行
(
ゆ
)
く。
308
スパール、
309
エミシの
二人
(
ふたり
)
は
逸早
(
いちはや
)
く
軍務
(
ぐんむ
)
監督
(
かんとく
)
の
為
(
た
)
めに、
310
此
(
この
)
悶錯
(
もんさく
)
の
一段落
(
いちだんらく
)
を
告
(
つ
)
げたのを
見
(
み
)
て
出
(
い
)
でて
行
(
ゆ
)
く。
311
(
大正一二・二・一三
旧一一・一二・二八
於竜宮館
北村隆光
録)
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