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第55巻(午の巻)
序文
総説歌
第1篇 奇縁万情
01 心転
〔1409〕
02 道謡
〔1410〕
03 万民
〔1411〕
04 真異
〔1412〕
05 飯の灰
〔1413〕
06 洗濯使
〔1414〕
第2篇 縁三寵望
07 朝餉
〔1415〕
08 放棄
〔1416〕
09 三婚
〔1417〕
10 鬼涙
〔1418〕
第3篇 玉置長蛇
11 経愕
〔1419〕
12 霊婚
〔1420〕
13 蘇歌
〔1421〕
14 春陽
〔1422〕
15 公盗
〔1423〕
16 幽貝
〔1424〕
第4篇 法念舞詩
17 万巌
〔1425〕
18 音頭
〔1426〕
19 清滝
〔1427〕
20 万面
〔1428〕
21 嬉涙
〔1429〕
22 比丘
〔1430〕
余白歌
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第一八章
音頭
(
おんど
)
〔一四二六〕
インフォメーション
著者:
出口王仁三郎
巻:
霊界物語 第55巻 真善美愛 午の巻
篇:
第4篇 法念舞詩
よみ(新仮名遣い):
ほうねんぶし
章:
第18章 音頭
よみ(新仮名遣い):
おんど
通し章番号:
1426
口述日:
1923(大正12)年03月04日(旧01月17日)
口述場所:
竜宮館
筆録者:
外山豊二
校正日:
校正場所:
初版発行日:
1925(大正14)年3月30日
概要:
舞台:
あらすじ
[?]
このあらすじは東京の望月さん作成です(一部加筆訂正してあります)。一覧表が「
王仁DB
」にあります。
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:
テームス家の二の番頭アヅモスは、群衆に交わって手を打ちながら広庭に音頭を取って踊り始め、謡いにこれまでの経緯と祝いを込めた。道晴別は祭服を脱ぎ捨てて踊り子の中に飛び込み、音頭をとって踊り始めた。
音頭取りを踊り子が、遷座式の神酒に酔って、歓喜に浮かされて夜の更けるまで踊り狂い、にぎにぎしく祭典の式を納めた。
治国別、道晴別、松彦、竜彦の四人は、テームス一家にいとまを告げ、エルサレムを指して足を早めて出でて行った。
主な登場人物
[?]
【セ】はセリフが有る人物、【場】はセリフは無いがその場に居る人物、【名】は名前だけ出て来る人物です。
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:
備考:
タグ:
データ凡例:
データ最終更新日:
2024-05-30 19:05:10
OBC :
rm5518
愛善世界社版:
230頁
八幡書店版:
第10輯 118頁
修補版:
校定版:
242頁
普及版:
99頁
初版:
ページ備考:
001
アヅモスは
赤手拭
(
あかてぬぐ
)
ひで
鉢巻
(
はちまき
)
をし
乍
(
なが
)
ら、
002
群衆
(
ぐんしう
)
に
交
(
まじ
)
はつて
手
(
て
)
を
拍
(
う
)
ちつつ
円
(
ゑん
)
を
画
(
ゑが
)
いて
宮
(
みや
)
の
前
(
まへ
)
の
広庭
(
ひろには
)
に
音頭
(
おんど
)
を
取
(
と
)
り
踊
(
をど
)
り
始
(
はじ
)
めたり。
003
(音頭口調)『ハーヤー
夕陽
(
せきやう
)
も
傾
(
かたむ
)
きて
004
(エンヤツトコセー)
005
無常
(
むじやう
)
を
告
(
つ
)
ぐる
鐘
(
かね
)
の
音
(
ね
)
も
006
(コラシヨ)
007
みろく
三会
(
さんゑ
)
の
暁
(
あかつき
)
の
008
目醒
(
めざ
)
めの
声
(
こゑ
)
と
聞
(
きこ
)
ゆなりー
009
(ア、ヨーイセー、ヤツトコセー)
010
社前
(
しやぜん
)
を
照
(
て
)
らす
銀燭
(
ぎんしよく
)
の
011
光
(
ひかり
)
映
(
まば
)
ゆき
照
(
て
)
り
渡
(
わた
)
りー
012
(ア、ヨーイセー、ヤツトコセ)
013
治国別
(
はるくにわけ
)
の
神司
(
かむつかさ
)
014
救
(
すく
)
ひの
神
(
かみ
)
と
現
(
あ
)
れまして
015
(コラシヨ)
016
三五教
(
あななひけう
)
の
御教
(
みをしへ
)
を
017
完全
(
うまら
)
に
委曲
(
つばら
)
に
説
(
と
)
き
玉
(
たま
)
ひイー
018
(ア、ヨーイセー、ヤツトコセ)
019
玉木
(
たまき
)
の
村
(
むら
)
の
里庄
(
りしやう
)
が
家
(
いへ
)
に
020
(コラシヨ)
021
止
(
とど
)
まり
玉
(
たま
)
ふ
尊
(
たふと
)
さよオー
022
(ア、ヨーイセー、ヤツトコセ)
023
猪倉山
(
ゐのくらやま
)
の
巌窟
(
がんくつ
)
に
024
(コラシヨ)
025
巣
(
す
)
を
構
(
かま
)
へたるバラモンの
026
鬼春別
(
おにはるわけ
)
や
久米彦
(
くめひこ
)
もオー
027
(ア、ヨーイセー、ヤツトコセー)
028
神
(
かみ
)
の
力
(
ちから
)
に
敵
(
てき
)
し
得
(
え
)
ず
029
兜
(
かぶと
)
を
脱
(
ぬ
)
いで
降参
(
かうさん
)
し
030
(コラシヨ)
031
髪
(
かみ
)
切
(
き
)
り
落
(
おと
)
し
比丘
(
びく
)
となりイー
032
(ア、ヨーイセー、ヤツトコセ)
033
金剛杖
(
こんがうづゑ
)
に
墨衣
(
すみごろも
)
034
(コラシヨ)
035
身
(
み
)
に
纒
(
まと
)
ひつつ
四人
(
よにん
)
連
(
づ
)
れ
036
此
(
この
)
家
(
や
)
を
後
(
あと
)
に
出
(
い
)
でて
行
(
ゆ
)
くウー
037
(ア、ヨーイセー、ヤツトコセ)
038
後
(
あと
)
に
残
(
のこ
)
りし
治国別
(
はるくにわけ
)
は
039
(コラシヨ)
040
御供
(
みとも
)
の
神
(
かみ
)
の
松彦
(
まつひこ
)
さま
041
(ドツコイ)
042
道晴別
(
みちはるわけ
)
や
竜彦
(
たつひこ
)
のオー
043
(ア、ヨーイセー、ヤツトコセ)
044
珍
(
うづ
)
の
司
(
つかさ
)
と
諸共
(
もろとも
)
に
045
玉置
(
たまき
)
の
村
(
むら
)
の
守
(
まも
)
り
神
(
がみ
)
046
(コラシヨ)
047
テームス
館
(
やかた
)
に
宮柱
(
みやばしら
)
048
太
(
ふと
)
しき
立
(
た
)
てて
大神
(
おほかみ
)
をオー
049
(ア、ヨーイセー、ヤツトコセー)
050
鎮
(
しづ
)
め
玉
(
たま
)
ひし
尊
(
たふと
)
さよ
051
殊
(
こと
)
に
目出度
(
めでた
)
き
万公別
(
まんこうわけ
)
052
此
(
この
)
家
(
や
)
の
主人
(
あるじ
)
となり
玉
(
たま
)
ひ
053
(コラシヨ)
054
スガール
姫
(
ひめ
)
を
娶
(
めと
)
らせてエー
055
(ア、ヨーイセー、ヤツトコセー)
056
鴛鴦
(
をし
)
の
契
(
ちぎり
)
の
幾千代
(
いくちよ
)
も
057
万公
(
まんこう
)
末代
(
まつだい
)
変
(
かは
)
りなく
058
(コラシヨ)
059
暮
(
く
)
らさせ
玉
(
たま
)
へ
惟神
(
かむながら
)
060
(コラシヨ)
061
神
(
かみ
)
の
御前
(
みまへ
)
に
願
(
ね
)
ぎ
奉
(
まつ
)
るウー
062
(ア、ヨーイセー、ヤツトコセー)
063
それにまだまだ
目出度
(
めでた
)
きは
064
(コラシヨ)
065
スミエル
姫
(
ひめ
)
にシーナさま
066
(ドツコイ)
067
三国一
(
さんごくいち
)
の
婿
(
むこ
)
となりイー
068
(ア、ヨーイセー、ヤツトコセ)
069
万公
(
まんこう
)
さまと
相列
(
あひなら
)
び
070
(コラシヨ)
071
里庄
(
りしやう
)
の
家
(
いへ
)
を
継
(
つ
)
ぎ
玉
(
たま
)
ひイー
072
(ア、ヨーイセー、ヤツトコセ)
073
此
(
この
)
村人
(
むらびと
)
を
何時
(
いつ
)
迄
(
まで
)
も
074
(コラシヨ)
075
恵
(
めぐみ
)
助
(
たす
)
けて
三五
(
あななひ
)
の
076
教
(
をしへ
)
の
道
(
みち
)
を
立
(
た
)
て
玉
(
たま
)
ふオー
077
(ア、ヨーイセー、ヤツトコセ)
078
目出度
(
めでた
)
い
事
(
こと
)
が
重
(
かさ
)
なれば
079
(コラシヨ)
080
これほど
重
(
かさ
)
なるものかいなアー
081
(ア、ヨーイセー、ヤツトコセ)
082
番頭
(
ばんとう
)
さまのアーシスさまは
083
(コラシヨ)
084
雲井
(
くもゐ
)
に
近
(
ちか
)
き
御
(
おん
)
方
(
かた
)
の
085
珍
(
うづ
)
の
御胤
(
みたね
)
と
聞
(
きこ
)
えたる
086
お
民
(
たみ
)
の
方
(
かた
)
を
妻
(
つま
)
に
持
(
も
)
ちイー
087
(ア、ヨーイセー、ヤツトコセ)
088
玉木
(
たまき
)
の
村
(
むら
)
にましまして
089
(コラシヨ)
090
治国別
(
はるくにわけ
)
の
神
(
かみ
)
様
(
さま
)
の
091
教
(
をしへ
)
を
守
(
まも
)
り
此
(
この
)
宮
(
みや
)
の
092
(コラシヨ)
093
神
(
かみ
)
の
司
(
つかさ
)
となり
玉
(
たま
)
ふオー
094
(ア、ヨーイセー、ヤツトコセ)
095
其
(
そ
)
の
瑞祥
(
ずゐしやう
)
を
悦
(
よろこ
)
びて
096
老若
(
らうにやく
)
男女
(
なんによ
)
の
別
(
わか
)
ち
無
(
な
)
く
097
之
(
これ
)
の
館
(
やかた
)
に
相集
(
あひつど
)
ひ
098
歓喜
(
くわんき
)
の
涙
(
なみだ
)
にむせ
返
(
かへ
)
るウー
099
(ア、ヨーイセー、ヤツトコセ)
100
ああ
惟神
(
かむながら
)
々々
(
かむながら
)
101
神
(
かみ
)
の
御前
(
みまへ
)
に
謹
(
つつし
)
みて
102
(コラシヨ)
103
深
(
ふか
)
き
恵
(
めぐみ
)
を
感謝
(
かんしや
)
しつ
104
手拍子
(
てびやうし
)
揃
(
そろ
)
え
足並
(
あしなみ
)
揃
(
そろ
)
え
105
拍手
(
かしはで
)
うちて
踊
(
をど
)
りつつ
106
悦
(
よろこ
)
び
祝
(
いは
)
ひ
奉
(
たてまつ
)
るウーウ
107
(ア、ヨーイセー、ヤツトコセ)
108
まだまだ
先
(
さき
)
はあるけれど
109
あまり
長
(
なが
)
いのは
御
(
ご
)
退屈
(
たいくつ
)
110
私
(
わたし
)
はこれで
休
(
やす
)
みます
111
次
(
つぎ
)
の
御
(
ご
)
先生
(
せんせい
)
に
御
(
お
)
頼
(
たの
)
み
申
(
まを
)
すヤーア
112
(ア、ヨーイセー、ヤツトコセー)』
113
道晴別
(
みちはるわけ
)
は
祭服
(
さいふく
)
を
脱
(
ぬ
)
ぎ
捨
(
す
)
て、
114
踊
(
をど
)
り
子
(
こ
)
の
中
(
うち
)
に
飛
(
と
)
び
込
(
こ
)
み、
115
音頭
(
おんどう
)
をとつて
踊
(
をど
)
り
始
(
はじ
)
めける。
116
道晴別
『(アアチヨイ チヨイ チヨイ)
117
私
(
わたし
)
は
道晴別
(
みちはるわけ
)
司
(
つかさ
)
118
(ア、チヨイトコセー チヨイトコセー)
119
三五教
(
あななひけう
)
の
神
(
かみ
)
様
(
さま
)
に
120
御
(
お
)
仕
(
つか
)
へ
申
(
まを
)
して
十四
(
じふよ
)
年
(
ねん
)
121
(ア、チヨイトコセー チヨイトコセー)
122
斎苑
(
いそ
)
の
館
(
やかた
)
やエルサレム
123
黄金山
(
わうごんざん
)
や
霊鷲山
(
りやうしうざん
)
124
コーカス
山
(
さん
)
へも
参拝
(
さんぱい
)
し
125
(ア、チヨイトコセー チヨイトコセー)
126
誠
(
まこと
)
に
尊
(
たふと
)
い
御
(
ご
)
神徳
(
しんとく
)
127
身
(
み
)
に
稟
(
う
)
けまして
治国別
(
はるくにわけ
)
の
128
珍
(
うづ
)
の
司
(
つかさ
)
の
宣伝使
(
せんでんし
)
129
御供
(
みとも
)
に
仕
(
つか
)
へ
奉
(
まつ
)
りつつ
130
(ア、チヨイトコセー チヨイトコセー)
131
斎苑
(
いそ
)
の
館
(
やかた
)
を
立出
(
たちい
)
でて
132
河鹿
(
かじか
)
峠
(
たうげ
)
を
打渉
(
うちわた
)
り
133
(ア、チヨイトコセー チヨイトコセー)
134
曲
(
まが
)
の
棲処
(
すみか
)
と
聞
(
きこ
)
えたる
135
山口森
(
やまぐちもり
)
に
立寄
(
たちよ
)
つて
136
一夜
(
いちや
)
を
明
(
あか
)
す
折
(
をり
)
もあれ
137
(ア、チヨイトコセー チヨイトコセー)
138
忽
(
たちま
)
ち
光
(
ひか
)
る
鬼火
(
おにび
)
を
眺
(
なが
)
め
139
胸
(
むね
)
轟
(
とどろ
)
かし
居
(
ゐ
)
たる
折
(
をり
)
140
(ア、チヨイトコセー チヨイトコセー)
141
頭
(
あたま
)
に
三徳
(
さんとく
)
頂
(
いただ
)
いて
142
蝋燭
(
らうそく
)
三本
(
さんぼん
)
立列
(
たてなら
)
べ
143
鏡
(
かがみ
)
や
鋏
(
はさみ
)
を
胸
(
むね
)
に
吊
(
つ
)
り
144
チヤン チヤン チヤン チヤン ビカビカと
145
怪
(
あや
)
しの
姿
(
すがた
)
がやつて
来
(
く
)
る
146
(ア、チヨイトコセー チヨイトコセー、ア、ヨイトサー ヨイトサー)
147
不思議
(
ふしぎ
)
な
奴
(
やつ
)
だと
怪
(
あや
)
しんで
148
胸
(
むね
)
轟
(
とどろ
)
かす
真最中
(
まつさいちう
)
149
アこれから
先
(
さき
)
が
面白
(
おもしろ
)
い
150
(ア、チヨイトコセー チヨイトコセー、ヨイトサー ヨイトサー)
151
まだまだ
先
(
さき
)
はあるけれど
152
後
(
あと
)
の
御
(
お
)
方
(
かた
)
に
御
(
お
)
気
(
き
)
の
毒
(
どく
)
153
これにて
御免
(
ごめん
)
を
蒙
(
かうむ
)
りませう
154
(ア、チヨイトコセー チヨイトコセー、ヨイトサー ヨイトサー、ハーレヤーレ コレワノサ ヨーイヨーイ ヨーイトサ)
155
次
(
つぎ
)
の
御
(
ご
)
先生
(
せんせい
)
に
御
(
お
)
渡
(
わた
)
し
申
(
まを
)
す
156
(ア、チヨイトコセ チヨイトコセ、ヨーイトサー ヨーイトサー)』
157
○
158
音頭
(
おんど
)
『イヤ、ヤツトコシヨ
159
踊
(
をどり
)
『コリヤ ドシタイヤイ
160
音頭
(
おんど
)
『イヤ ま
一
(
ひと
)
つヂヤ
161
踊
(
をどり
)
『イヤ まだかいヤイ
162
竜彦
(
たつひこ
)
『
後
(
あと
)
見送
(
みおく
)
りて
宣伝使
(
せんでんし
)
163
(エンヤツトコセー)
164
暫
(
しば
)
し
言葉
(
ことば
)
も
無
(
な
)
かりしがアーアー
165
(ア、ヨイトセー、ヤツトコセー)
166
女房
(
にようばう
)
松姫
(
まつひめ
)
尻目
(
しりめ
)
にかけ
167
(コラシヨ)
168
コリヤ
女房
(
にようばう
)
169
(ドツコイ)
170
其
(
その
)
方
(
はう
)
は
神
(
かみ
)
の
使
(
つかひ
)
と
云
(
い
)
ひ
乍
(
なが
)
ら
171
其
(
その
)
天職
(
てんしよく
)
を
忘
(
わす
)
れたかアーアー
172
(ア、ヨーイセー、ヤツトコセー)
173
此
(
この
)
松彦
(
まつひこ
)
は
神
(
かみ
)
様
(
さま
)
の
174
(コラシヨ)
175
尊
(
たふと
)
き
使命
(
しめい
)
を
蒙
(
かがふ
)
りて
176
(コラシヨ)
177
治国別
(
はるくにわけ
)
の
弟子
(
でし
)
となりイー
178
(ア、ヨーイセー、ヤツトコセー)
179
悪魔
(
あくま
)
の
征討
(
せいと
)
に
上
(
のぼ
)
り
行
(
ゆ
)
く
180
(コラシヨ)
181
其
(
その
)
首途
(
かどいで
)
を
見
(
み
)
ながらに
182
(コラシヨ)
183
待
(
ま
)
てと
申
(
まを
)
すは
何
(
なん
)
の
事
(
こと
)
オー
184
(ア、ヨーイセー、ヤツトコセ)
185
聞
(
き
)
きわけないと
突放
(
つきはな
)
す
186
松姫
(
まつひめ
)
顔
(
かほ
)
を
赤
(
あか
)
らめてエー
187
(ア、ヨーイセー、ヤツトコセ)
188
イヤのう、モーシ
松彦
(
まつひこ
)
さま
189
(ドツコイ)
190
女
(
をんな
)
乍
(
なが
)
らも
宣伝使
(
せんでんし
)
191
夫
(
をつと
)
の
後
(
あと
)
を
追
(
お
)
つかけて
192
どうして
御用
(
ごよう
)
が
出来
(
でき
)
ませうかアーアー
193
(ア、ヨーイセー、ヤツトコセー)
194
女房
(
にようばう
)
の
心
(
こころ
)
も
察
(
さつ
)
してたべ
195
(ドツコイ)
196
悲
(
かな
)
しいわいなと
泣
(
な
)
き、
伏
(
ふ
)
してエー
197
(ア、ヨーイセー、ヤツトコセー)
198
輪廻
(
りんね
)
に
迷
(
まよ
)
ふ
浅間
(
あさま
)
しさ
199
松彦
(
まつひこ
)
涙
(
なみだ
)
を
打払
(
うちはら
)
ひイー
200
(ア、ヨーイセー、ヤツトコセ)
201
今
(
いま
)
の
別
(
わか
)
れは
辛
(
つら
)
けれど
202
(コラシヨ)
203
暫
(
しばら
)
く
忍
(
しの
)
べ
道芝
(
みちしば
)
の
204
露
(
つゆ
)
さへ
乾
(
かわ
)
く
例
(
ためし
)
ありイーイー
205
(ア、ヨーイセー、ヤツトコセー)
206
治国別
(
はるくにわけ
)
の
師
(
し
)
の
君
(
きみ
)
が
207
(コラシヨ)
208
後
(
あと
)
を
慕
(
した
)
うて
進
(
すす
)
み
行
(
ゆ
)
き
209
(コラシヨ)
210
浮木
(
うきき
)
の
森
(
もり
)
で
追
(
おつ
)
ついてエーエー
211
(ア、ヨーイセー、ヤツトコセ)
212
功名
(
こうみやう
)
手柄
(
てがら
)
を
世
(
よ
)
に
照
(
て
)
らし
213
(ドツコイ)
214
尚
(
なほ
)
も
進
(
すす
)
んで
月
(
つき
)
の
国
(
くに
)
215
ハルナの
都
(
みやこ
)
に
立向
(
たちむか
)
ひイーイー
216
(ア、ヨーイセー、ヤツトコセ)
217
斎苑
(
いそ
)
の
館
(
やかた
)
へ
復
(
かへ
)
り
言
(
ごと
)
218
申
(
まを
)
さにや
置
(
お
)
かぬと
出
(
い
)
でて
行
(
ゆ
)
く
219
(コラシヨ)
220
後
(
あと
)
見送
(
みおく
)
りて
松姫
(
まつひめ
)
はアーアー
221
(ア、ヨーイセー、ヤツトコセ)
222
常磐
(
ときは
)
の
松
(
まつ
)
の
下
(
した
)
かげに
223
(コラシヨ)
224
いよりかかつて
声
(
こゑ
)
を
上
(
あ
)
げエーエー
225
(ア、ヨーイセー、ヤツトコセ)
226
モーシモーシ
吾
(
わが
)
夫
(
つま
)
さま
227
(ドツコイ)
228
一日
(
ひとひ
)
も
早
(
はや
)
く
神界
(
しんかい
)
の
229
御用
(
ごよう
)
をすませ
玉
(
たま
)
はりて
230
(コラシヨ)
231
無事
(
ぶじ
)
なお
顔
(
かほ
)
を
見
(
み
)
せてたべエーエー
232
(ア、ヨーイセー、ヤツトコセ)
233
頼
(
たの
)
むワイなと
声
(
こゑ
)
限
(
かぎ
)
り
234
便
(
たよ
)
りを
松姫
(
まつひめ
)
小夜姫
(
さよひめ
)
がアー
235
(ア、ヨーイセー、ヤツトコセ)
236
領巾振
(
ひれふる
)
山
(
やま
)
のオーオー
悲
(
かな
)
しみもーーー
237
わが
身
(
み
)
の
上
(
うへ
)
を
歎
(
なげ
)
きつつ
238
別
(
わか
)
れを
惜
(
をし
)
む
可憐
(
いぢらし
)
さアーアー
239
(ア、ヨーイセー、ヤツトコセ)
240
流石
(
さすが
)
勇気
(
ゆうき
)
の
松彦
(
まつひこ
)
も
241
(コラシヨ)
242
妻
(
つま
)
の
愛惜
(
あいじやく
)
子
(
こ
)
故
(
ゆゑ
)
の
暗
(
やみ
)
243
(ドツコイ)
244
怺
(
こら
)
へかねてかハラハラハラ
245
(ドツコイ)
246
涙
(
なみだ
)
は
落
(
お
)
ちてエーエーエー
河鹿川
(
かじかがは
)
ーーー
247
堤
(
つつみ
)
も
崩
(
くづ
)
るるばかりなりイーイー
248
(ア、ヨーイセー、ヤツトコセ)
249
其
(
その
)
松彦
(
まつひこ
)
は
長駆
(
ちやうく
)
して
250
治国別
(
はるくにわけ
)
の
師
(
し
)
の
君
(
きみ
)
に
251
(コラシヨ)
252
浮木
(
うきき
)
の
森
(
もり
)
に
巡
(
めぐ
)
り
会
(
あ
)
ひイー
253
(ア、ヨーイセー、ヤツトコセ)
254
茲
(
ここ
)
に
師弟
(
してい
)
は
手
(
て
)
を
曳
(
ひ
)
いて
255
ライオン
河
(
がは
)
を
打渡
(
うちわた
)
りイーイー
256
(ア、ヨーイセー、ヤツトコセ)
257
ビクトル
山
(
さん
)
の
麓
(
ふもと
)
なる
258
(コラシヨ)
259
珍
(
うづ
)
の
都
(
みやこ
)
の
刹帝利
(
せつていり
)
260
左守
(
さもり
)
の
司
(
かみ
)
の
危難
(
きなん
)
をば
261
(コラシヨ)
262
救
(
すく
)
ひ
助
(
たす
)
けし
健気
(
けなげ
)
さよオーオー
263
(ア、ヨーイセー、ヤツトコセ)
264
治国別
(
はるくにわけ
)
の
師
(
し
)
の
君
(
きみ
)
の
265
大神力
(
だいしんりき
)
は
云
(
い
)
ふも
更
(
さら
)
266
国治立
(
くにはるたち
)
の
大神
(
おほかみ
)
様
(
さま
)
267
(コラシヨ)
268
神
(
かむ
)
素盞嗚
(
すさのを
)
の
神
(
かみ
)
様
(
さま
)
の
269
(コラシヨ)
270
深
(
ふか
)
き
守
(
まも
)
りによるものぞオーオー
271
(ア、ヨーイセー、ヤツトコセ)
272
此
(
この
)
竜彦
(
たつひこ
)
も
相共
(
あひとも
)
に
273
(コラシヨ)
274
神
(
かみ
)
の
御
(
お
)
道
(
みち
)
を
歩
(
あゆ
)
みつつ
275
ビクの
国
(
くに
)
をば
立出
(
たちい
)
でてエーエー
276
(ア、ヨーイセー、ヤツトコセ)
277
漸
(
やうや
)
く
此処
(
ここ
)
に
来
(
き
)
て
見
(
み
)
れば
278
玉置
(
たまき
)
の
村
(
むら
)
のテームスがア
娘
(
むすめ
)
279
二人
(
ふたり
)
は
魔神
(
まがみ
)
に
捕
(
と
)
らへられ
280
行方
(
ゆくへ
)
、
知
(
し
)
れぬと
聞
(
き
)
きしよりイーイー
281
(ア、ヨーイセー、ヤツトコセ)
282
三五教
(
あななひけう
)
の
宣伝使
(
せんでんし
)
283
松彦
(
まつひこ
)
、
竜彦
(
たつひこ
)
、
万公
(
まんこう
)
さま
284
(コラシヨ)
285
三人
(
みたり
)
の
伴
(
とも
)
を
引連
(
ひきつ
)
れて
286
(コラシヨ)
287
神
(
かみ
)
のまにまに
夜
(
よる
)
の
道
(
みち
)
288
上
(
のぼ
)
らせ
玉
(
たま
)
ひし
勇
(
いさ
)
ましさアーアー
289
(ア、ヨーイセー、ヤツトコセー)
290
神徳
(
しんとく
)
忽
(
たちま
)
ち
現
(
あら
)
はれて
291
バラモン
教
(
けう
)
のゼネラルや
292
カーネル
始
(
はじ
)
め
百軍
(
ももいくさ
)
293
(コラシヨ)
294
一人
(
ひとり
)
も
残
(
のこ
)
らず
言向
(
ことむ
)
けてエーエー
295
(ア、ヨーイセー、ヤツトコセ)
296
玉置
(
たまき
)
の
村
(
むら
)
に
帰
(
かへ
)
りまし
297
(コラシヨ)
298
清
(
きよ
)
き
教
(
をしへ
)
の
数々
(
かずかず
)
を
299
里庄
(
りしやう
)
の
夫婦
(
ふうふ
)
に
教
(
をし
)
へつつ
300
天国
(
てんごく
)
浄土
(
じやうど
)
を
地
(
ち
)
の
上
(
うへ
)
に
301
(コラシヨ)
302
築
(
きづ
)
かせ
玉
(
たま
)
ひし
尊
(
たふと
)
さよオーオー
303
(ア、ヨーイセー、ヤツトコセ)
304
神
(
かみ
)
の
恵
(
めぐ
)
みも
赫灼
(
いやちこ
)
に
305
現
(
あら
)
はれ
玉
(
たま
)
ひ
今
(
いま
)
此処
(
ここ
)
に
306
(コラシヨ)
307
瑞
(
みづ
)
の
御舎
(
みあらか
)
建
(
た
)
て
玉
(
たま
)
ひ
308
皇
(
すめ
)
大神
(
おほかみ
)
を
永久
(
とこしへ
)
に
309
コラシヨー
310
(ドツコイシヨ)
311
斎
(
いつ
)
き
奉
(
まつ
)
りし
嬉
(
うれ
)
しさよオーオー
312
(ア、ヨーイセー、ヤツトコセ)
313
ああ
村人
(
むらびと
)
よ
村人
(
むらびと
)
よ
314
(コラシヨ)
315
尊
(
たふと
)
き
神
(
かみ
)
の
御
(
おん
)
前
(
まへ
)
に
316
心
(
こころ
)
を
清
(
きよ
)
め
身
(
み
)
を
浄
(
きよ
)
め
317
(コラシヨ)
318
朝
(
あさ
)
な
夕
(
ゆふ
)
なに
参詣
(
まゐまう
)
で
319
霊
(
みたま
)
の
恩頼
(
ふゆ
)
を
頂
(
いただ
)
けよオーオー
320
(ア、ヨーイセー、ヤツトコセ)
321
此
(
この
)
竜彦
(
たつひこ
)
は
師
(
し
)
の
君
(
きみ
)
に
322
(コラシヨ)
323
従
(
したが
)
ひ
奉
(
まつ
)
り
明日
(
あす
)
よりは
324
(コラシヨ)
325
ハルナの
都
(
みやこ
)
へ
立向
(
たちむか
)
ひイーイー
326
(ア、ヨーイセー、ヤツトコセ)
327
神
(
かみ
)
の
依
(
よ
)
さしの
神業
(
かむわざ
)
を
328
(コラシヨ)
329
仕
(
つか
)
へ
奉
(
まつ
)
りてウブスナの
330
山
(
やま
)
にまします
大神
(
おほかみ
)
の
331
御前
(
みまへ
)
に
復命
(
ふくめい
)
致
(
いた
)
すべしイーイー
332
(ア、ヨーイセー、ヤツトコセ)
333
いざこれよりは
皆様
(
みなさま
)
に
334
(コラシヨ)
335
御
(
ご
)
苦労
(
くらう
)
になりし
御
(
おん
)
礼
(
れい
)
を
336
(コラシヨ)
337
かねて
御
(
お
)
暇
(
いとま
)
仕
(
つか
)
まつるウーウー
338
(ア、ヨーイセー、ヤツトコセ)
339
次
(
つぎ
)
の
先生
(
せんせい
)
にお
渡
(
わた
)
し
申
(
まを
)
すヤーヤー
340
(ア、ヨーイセー、ヤツトコセー)』
341
と
音頭取
(
おんどと
)
りと
踊
(
をど
)
り
子
(
こ
)
が
遷座式
(
せんざしき
)
の
神酒
(
みき
)
に
酔
(
よ
)
ひ、
342
歓喜
(
くわんき
)
に
浮
(
う
)
かされて
円
(
ゑん
)
を
造
(
つく
)
り、
343
夜
(
よ
)
の
更
(
ふ
)
くる
迄
(
まで
)
踊
(
をど
)
り
狂
(
くる
)
ひ
賑々
(
にぎにぎ
)
しく
祭典
(
さいてん
)
の
式
(
しき
)
を
納
(
をさ
)
めた。
344
是
(
これ
)
より
治国別
(
はるくにわけ
)
、
345
道晴別
(
みちはるわけ
)
、
346
松彦
(
まつひこ
)
、
347
竜彦
(
たつひこ
)
の
四
(
よ
)
人
(
にん
)
は、
348
テームス
一家
(
いつけ
)
に
暇
(
いとま
)
を
告
(
つ
)
げ、
349
一先
(
ひとま
)
づエルサレムを
指
(
さ
)
して
足
(
あし
)
を
速
(
はや
)
めて
出
(
い
)
でて
行
(
ゆ
)
く。
350
ああ
惟神
(
かむながら
)
霊
(
たま
)
幸倍
(
ちはへ
)
坐世
(
ませ
)
。
351
(
大正一二・三・四
旧一・一七
於竜宮館
外山豊二
録)
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