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第13巻(子の巻)
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凡例
総説
第1篇 勝利光栄
01 言霊開
〔527〕
02 波斯の海
〔528〕
03 波の音
〔529〕
04 夢の幕
〔530〕
05 同志打
〔531〕
06 逆転
〔532〕
第2篇 洗礼旅行
07 布留野原
〔533〕
08 醜の窟
〔534〕
09 火の鼠
〔535〕
第3篇 探険奇聞
10 巌窟
〔536〕
11 怪しの女
〔537〕
12 陥穽
〔538〕
13 上天丸
〔539〕
第4篇 奇窟怪巌
14 蛙船
〔540〕
15 蓮花開
〔541〕
16 玉遊
〔542〕
17 臥竜姫
〔543〕
18 石門開
〔544〕
19 馳走の幕
〔545〕
20 宣替
〔546〕
21 本霊
〔547〕
第5篇 膝栗毛
22 高加索詣
〔548〕
23 和解
〔549〕
24 大活躍
〔550〕
信天翁(三)
余白歌
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第二〇章
宣替
(
のりかへ
)
〔五四六〕
インフォメーション
著者:
出口王仁三郎
巻:
霊界物語 第13巻 如意宝珠 子の巻
篇:
第4篇 奇窟怪巌
よみ(新仮名遣い):
きくつかいがん
章:
第20章 宣替
よみ(新仮名遣い):
のりかえ
通し章番号:
546
口述日:
1922(大正11)年03月21日(旧02月23日)
口述場所:
筆録者:
外山豊二
校正日:
校正場所:
初版発行日:
1922(大正11)年10月30日
概要:
舞台:
あらすじ
[?]
このあらすじは東京の望月さん作成です(一部加筆訂正してあります)。一覧表が「
王仁DB
」にあります。
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:
三人は臥竜姫の館を後にして、宣伝歌を歌いながら九十九折の岩窟内を進んで行った。
岩窟内の十字路で、岩彦一行にばったりと出くわした。岩彦は三人に今までどこに行っていたのかと尋ねるが、三人の言葉使いが丁寧になっていることに気づく。岩彦は、物言いが女々しいといって、三人を責める。
岩彦はひとしきり三人の丁寧な様子をけなすが、鷹彦と梅彦は、岩彦の方こそ魂が落ち着いていないのだ、と諭し始める。
岩彦は他の宣伝使たちを腰抜けと言って罵るが、そこへ突然、大音響と共に火光が落下して爆発した。岩彦はあっと驚いてその場に昏倒してしまったが、他の五人は両手を合わせ、神言を唱えている。
主な登場人物
[?]
【セ】はセリフが有る人物、【場】はセリフは無いがその場に居る人物、【名】は名前だけ出て来る人物です。
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:
備考:
タグ:
データ凡例:
データ最終更新日:
2020-11-26 18:08:38
OBC :
rm1320
愛善世界社版:
229頁
八幡書店版:
第3輯 114頁
修補版:
校定版:
230頁
普及版:
100頁
初版:
ページ備考:
001
音彦
(
おとひこ
)
、
002
亀彦
(
かめひこ
)
、
003
駒彦
(
こまひこ
)
の
三
(
さん
)
人
(
にん
)
は、
004
臥竜姫
(
ぐわりようひめ
)
の
館
(
やかた
)
を
後
(
あと
)
に
見
(
み
)
て、
005
又
(
また
)
もや
巌窟内
(
がんくつない
)
の
探険
(
たんけん
)
に
出
(
で
)
かけた。
006
九十九
(
つくも
)
折
(
をれ
)
の
或
(
あるひ
)
は
広
(
ひろ
)
く、
007
或
(
あるひ
)
は
狭
(
せま
)
く、
008
或
(
あるひ
)
は
天井
(
てんじやう
)
高
(
たか
)
く、
009
或
(
あるひ
)
は
低
(
ひく
)
き
石径
(
いしみち
)
を
宣伝歌
(
せんでんか
)
を
歌
(
うた
)
ひ
乍
(
なが
)
ら、
010
勇
(
いさ
)
ましく
進
(
すす
)
み
行
(
ゆ
)
く。
011
音、亀、駒
『
神
(
かみ
)
が
表
(
おもて
)
に
現
(
あら
)
はれて
012
善
(
ぜん
)
と
悪
(
あく
)
とを
立別
(
たてわ
)
ける
013
この
世
(
よ
)
を
造
(
つく
)
りし
神直日
(
かむなほひ
)
014
心
(
こころ
)
も
広
(
ひろ
)
き
大直日
(
おほなほひ
)
015
唯
(
ただ
)
何事
(
なにごと
)
も
人
(
ひと
)
の
世
(
よ
)
は
016
直日
(
なほひ
)
に
見直
(
みなほ
)
せ
聞直
(
ききなほ
)
せ
017
身
(
み
)
の
過
(
あやま
)
ちは
詔
(
の
)
り
直
(
なほ
)
せ
018
醜
(
しこ
)
の
窟
(
いはや
)
の
曲神
(
まがかみ
)
を
019
吾
(
われ
)
等
(
ら
)
三人
(
みたり
)
の
宣伝使
(
せんでんし
)
020
言向和
(
ことむけやは
)
し
神
(
かみ
)
の
世
(
よ
)
を
021
堅磐
(
かきは
)
常磐
(
ときは
)
に
立
(
た
)
てむとて
022
進
(
すす
)
み
来
(
きた
)
りし
其
(
そ
)
の
間
(
うち
)
に
023
何時
(
いつ
)
か
誇
(
ほこ
)
りの
雲
(
くも
)
覆
(
おほ
)
ひ
024
心
(
こころ
)
は
暗
(
くら
)
き
闇
(
やみ
)
の
道
(
みち
)
025
誠
(
まこと
)
の
道
(
みち
)
を
踏
(
ふ
)
み
迷
(
まよ
)
ひ
026
夢
(
ゆめ
)
に
夢見
(
ゆめみ
)
る
心地
(
ここち
)
して
027
心
(
こころ
)
たかぶる
其
(
そ
)
の
儘
(
まま
)
に
028
磐樟船
(
いはくすぶね
)
に
乗
(
の
)
せられて
029
九天
(
きうてん
)
高
(
たか
)
く
昇
(
のぼ
)
りつめ
030
やつと
安心
(
あんしん
)
する
間
(
ま
)
なく
031
喜
(
よろこ
)
び
消
(
き
)
えて
夢
(
ゆめ
)
の
間
(
ま
)
の
032
荒野
(
あれの
)
ケ
原
(
はら
)
に
踏
(
ふ
)
み
迷
(
まよ
)
ひ
033
得体
(
えたい
)
の
知
(
し
)
れぬ
野呂
(
のろ
)
サンに
034
寂
(
さび
)
しき
野辺
(
のべ
)
に
廻
(
めぐ
)
り
合
(
あ
)
ひ
035
荒
(
あら
)
き
言葉
(
ことば
)
のその
中
(
なか
)
に
036
神
(
かみ
)
の
恵
(
めぐ
)
みの
玉
(
たま
)
の
声
(
こゑ
)
037
含
(
ふく
)
みあるとは
知
(
し
)
らずして
038
肩臂
(
かたひぢ
)
怒
(
いか
)
らし
進
(
すす
)
み
行
(
ゆ
)
く
039
わが
身
(
み
)
の
程
(
ほど
)
も
恥
(
はづか
)
しき
040
夢
(
ゆめ
)
か
現
(
うつつ
)
か
幻
(
まぼろし
)
か
041
心
(
こころ
)
の
暗
(
くら
)
きわれわれは
042
黒白
(
あやめ
)
もわかぬ
闇黒
(
くらがり
)
の
043
再
(
ふたた
)
び
窟
(
いはや
)
の
人
(
ひと
)
となり
044
醜
(
しこ
)
の
身魂
(
みたま
)
の
数多
(
かずおほ
)
く
045
前後
(
ぜんご
)
左右
(
さいう
)
に
飛
(
と
)
び
廻
(
まは
)
る
046
中
(
なか
)
を
切
(
き
)
り
抜
(
ぬ
)
けやうやうに
047
光
(
ひかり
)
を
三叉
(
みまた
)
の
道
(
みち
)
の
角
(
かど
)
048
思
(
おも
)
ひがけなく
衝当
(
つきあた
)
る
049
痛
(
いた
)
さは
痛
(
いた
)
し
胸
(
むね
)
の
闇
(
やみ
)
050
得体
(
えたい
)
の
知
(
し
)
れぬ
弥次彦
(
やじひこ
)
や
051
酒
(
さけ
)
も
飲
(
の
)
まぬに
与太彦
(
よたひこ
)
の
052
二人
(
ふたり
)
の
男
(
をとこ
)
に
出会
(
でくわ
)
して
053
開
(
ひら
)
き
兼
(
かね
)
たる
石
(
いし
)
の
門
(
もん
)
054
天津
(
あまつ
)
祝詞
(
のりと
)
の
言霊
(
ことたま
)
に
055
さつと
開
(
ひら
)
いて
眺
(
なが
)
むれば
056
果
(
はて
)
しも
知
(
し
)
らぬ
長廊下
(
ながらうか
)
057
一目散
(
いちもくさん
)
に
進
(
すす
)
み
行
(
ゆ
)
く
058
行
(
ゆ
)
けども
行
(
ゆ
)
けど
果
(
はて
)
しなく
059
心
(
こころ
)
の
駒
(
こま
)
の
逸
(
はや
)
る
間
(
ま
)
に
060
行
(
ゆ
)
き
詰
(
つま
)
りたる
岩壁
(
いはかべ
)
に
061
はつと
気
(
き
)
がつき
眺
(
なが
)
むれば
062
こは
抑
(
そ
)
も
如何
(
いか
)
に
大空
(
おほぞら
)
に
063
きらめく
星
(
ほし
)
の
数多
(
かずおほ
)
く
064
怪
(
あや
)
しみゐたる
折柄
(
をりから
)
に
065
玉
(
たま
)
をあざむく
優姿
(
やさすがた
)
066
いづくの
方
(
かた
)
か
出雲姫
(
いづもひめ
)
067
フサの
都
(
みやこ
)
に
進
(
すす
)
まむと
068
先
(
さき
)
に
立
(
た
)
ちてぞ
出
(
いで
)
て
行
(
ゆ
)
く
069
吾
(
われ
)
等
(
ら
)
三人
(
みたり
)
の
宣伝使
(
せんでんし
)
070
コシの
峠
(
たうげ
)
の
麓
(
ふもと
)
まで
071
到
(
いた
)
りて
見
(
み
)
ればこは
如何
(
いか
)
に
072
日
(
ひ
)
の
出
(
で
)
の
別
(
わけ
)
の
宣伝使
(
せんでんし
)
073
鷹彦
(
たかひこ
)
岩彦
(
いはひこ
)
梅彦
(
うめひこ
)
の
074
四
(
よ
)
人
(
にん
)
千引
(
ちびき
)
の
岩
(
いは
)
の
上
(
へ
)
に
075
白河
(
しらかは
)
夜船
(
よぶね
)
の
夢
(
ゆめ
)
結
(
むす
)
ぶ
076
あゝ
嬉
(
うれ
)
しやと
思
(
おも
)
ふ
間
(
ま
)
も
077
あらし
の
音
(
おと
)
に
目
(
め
)
を
醒
(
さま
)
し
078
よくよく
見
(
み
)
ればこは
如何
(
いか
)
に
079
臥竜
(
ぐわりよう
)
の
姫
(
ひめ
)
の
住
(
すま
)
ひたる
080
奥
(
おく
)
の
一間
(
ひとま
)
に
端坐
(
たんざ
)
して
081
蜥蜴
(
とかげ
)
蚯蚓
(
みみず
)
や
蛇
(
へび
)
蛙
(
かはず
)
082
見
(
み
)
るも
穢
(
きたな
)
き
なめくぢり
083
蚯蚓
(
みみず
)
の
馳走
(
ちそう
)
を
与
(
あた
)
へむと
084
貴
(
うづ
)
の
女神
(
めがみ
)
にすすめられ
085
遠慮
(
ゑんりよ
)
会釈
(
ゑしやく
)
の
折柄
(
をりから
)
に
086
三人
(
みたり
)
の
身体
(
からだ
)
は
鉄縛
(
かなしば
)
り
087
手足
(
てあし
)
も
自由
(
じいう
)
にならぬ
身
(
み
)
の
088
いよいよ
生命
(
いのち
)
を
捨鉢
(
すてばち
)
の
089
決心
(
けつしん
)
したる
折柄
(
をりから
)
に
090
臥竜
(
ぐわりよう
)
の
姫
(
ひめ
)
は
忽
(
たちま
)
ちに
091
優
(
やさ
)
しき
笑顔
(
ゑがほ
)
を
現
(
あら
)
はしつ
092
水
(
みづ
)
も
漏
(
もら
)
さぬ
善言美詞
(
みやびごと
)
093
宣
(
の
)
り
聞
(
きか
)
されし
嬉
(
うれ
)
しさに
094
衿
(
ほこら
)
の
夢
(
ゆめ
)
も
何処
(
どこ
)
へやら
095
直日
(
なほひ
)
の
身魂
(
みたま
)
輝
(
かがや
)
きて
096
ここに
館
(
やかた
)
を
いづのめ
の
097
神
(
かみ
)
の
身魂
(
みたま
)
となりそめし
098
三五教
(
あななひけう
)
の
宣伝使
(
せんでんし
)
099
そしり
言
(
こと
)
の
葉
(
は
)
吹
(
ふ
)
き
払
(
はら
)
ひ
100
みやび
言葉
(
ことば
)
の
神嘉言
(
かむよごと
)
101
詔
(
の
)
り
直
(
なほ
)
し
行
(
ゆ
)
く
勇
(
いさ
)
ましさ
102
朝日
(
あさひ
)
は
照
(
て
)
るとも
曇
(
くも
)
るとも
103
月
(
つき
)
は
盈
(
み
)
つとも
虧
(
か
)
くるとも
104
たとへ
大地
(
だいち
)
は
沈
(
しづ
)
むとも
105
窟
(
いはや
)
の
曲津
(
まがつ
)
多
(
おほ
)
くとも
106
神
(
かみ
)
の
賜
(
たま
)
ひし
言霊
(
ことたま
)
に
107
言向和
(
ことむけやは
)
し
三五
(
あななひ
)
の
108
神
(
かみ
)
の
教
(
をしへ
)
を
縦横
(
たてよこ
)
の
109
錦
(
にしき
)
の
機
(
はた
)
の
此
(
こ
)
の
仕組
(
しぐみ
)
110
仕
(
つか
)
へまつらむ
宣伝使
(
せんでんし
)
111
あゝ
面白
(
おもしろ
)
し
面白
(
おもしろ
)
し
112
心
(
こころ
)
は
勇
(
いさ
)
む
岩
(
いは
)
の
道
(
みち
)
113
岩
(
いは
)
より
堅
(
かた
)
き
鋭心
(
とごころ
)
の
114
大和心
(
やまとごころ
)
を
振
(
ふ
)
り
起
(
おこ
)
し
115
伊都
(
いづ
)
の
雄健
(
をたけ
)
び
踏健
(
ふみたけ
)
び
116
進
(
すす
)
みて
行
(
ゆ
)
かむ
神
(
かみ
)
の
道
(
みち
)
117
進
(
すす
)
みて
行
(
ゆ
)
かむ
神
(
かみ
)
の
道
(
みち
)
』
118
と
歌
(
うた
)
ひながら、
119
岩窟内
(
がんくつない
)
の
十字路
(
じふじろ
)
に
着
(
つ
)
いた。
120
この
時
(
とき
)
前方
(
ぜんぱう
)
より
現
(
あら
)
はれたる
三
(
さん
)
人
(
にん
)
の
男
(
をとこ
)
、
121
岩彦
(
いはひこ
)
『オー
貴様
(
きさま
)
は
音公
(
おとこう
)
に
亀公
(
かめこう
)
、
122
駒公
(
こまこう
)
、
123
何処
(
どこ
)
に
まご
ついて
居
(
ゐ
)
よつたのだい。
124
馬鹿
(
ばか
)
野郎
(
やらう
)
だな。
125
俺
(
おれ
)
たち
三
(
さん
)
人
(
にん
)
は
貴様
(
きさま
)
の
行方
(
ゆくへ
)
を
探
(
さが
)
して、
126
幾度
(
いくたび
)
この
八衢
(
やちまた
)
の
隧道
(
すゐだう
)
を
廻
(
まは
)
つたことか
知
(
し
)
れやしない。
127
一体
(
いつたい
)
何
(
なに
)
をぐづついとつたのだい』
128
音彦
(
おとひこ
)
『ハイ、
129
コレハコレハ
岩彦
(
いはひこ
)
サンでございますか。
130
誠
(
まこと
)
に
誠
(
まこと
)
に
御
(
ご
)
心配
(
しんぱい
)
をかけまして
済
(
す
)
みませぬ。
131
私
(
わたくし
)
は
日
(
ひ
)
の
出別
(
でわけの
)
命
(
みこと
)
様
(
さま
)
の
磐船
(
いはふね
)
に、
132
あなた
方
(
がた
)
と
一同
(
いちどう
)
に
乗
(
の
)
せられて
雲
(
くも
)
の
上
(
うへ
)
に
上
(
あ
)
げられ、
133
ヤレ
嬉
(
うれ
)
しやと
思
(
おも
)
つて
居
(
を
)
りましたが、
134
豈
(
あに
)
図
(
はか
)
らむや
何時
(
いつ
)
の
間
(
ま
)
にか
草
(
くさ
)
茫々
(
ばうばう
)
と
生
(
は
)
え
茂
(
しげ
)
る
荒野
(
あれの
)
ケ
原
(
はら
)
に、
135
吾々
(
われわれ
)
三
(
さん
)
人
(
にん
)
は
振
(
ふ
)
り
落
(
おと
)
されてゐました。
136
あなた
様
(
さま
)
三
(
さん
)
人
(
にん
)
は
何
(
ど
)
うして
居
(
を
)
られますかと、
137
今
(
いま
)
の
今
(
いま
)
まで
心配
(
しんぱい
)
をして
居
(
を
)
りましたが、
138
マアマア
御
(
ご
)
無事
(
ぶじ
)
な
御
(
ご
)
一行
(
いつかう
)
の
御
(
お
)
顔
(
かほ
)
を
拝
(
はい
)
しまして、
139
これ
位
(
ぐらゐ
)
嬉
(
うれ
)
しいことはございませぬ。
140
これも
三五教
(
あななひけう
)
の
神
(
かみ
)
様
(
さま
)
の
全
(
まつた
)
くの
御
(
お
)
引合
(
ひきあは
)
せ
有
(
あ
)
り
難
(
がた
)
うございます』
141
岩彦
(
いはひこ
)
『ナアンダ。
142
俄
(
にはか
)
に
御
(
ご
)
丁寧
(
ていねい
)
な
言葉
(
ことば
)
を
使
(
つか
)
ひよつて
馬鹿
(
ばか
)
にするない。
143
礼
(
れい
)
に
過
(
す
)
ぐれば
却
(
かへ
)
て
無礼
(
ぶれい
)
だといふことを
知
(
し
)
らぬか。
144
打
(
う
)
つて
変
(
かは
)
つた
貴様
(
きさま
)
の
態度
(
たいど
)
、
145
気
(
き
)
が
狂
(
くる
)
つたのか、
146
但
(
ただし
)
は
化物
(
ばけもの
)
か、
147
合点
(
がてん
)
の
行
(
ゆ
)
かぬ
奴
(
やつ
)
だ。
148
ナア
梅公
(
うめこう
)
、
149
此奴
(
こいつ
)
はチト
変痴
(
へんち
)
奇珍
(
きちん
)
だぞ』
150
梅彦
(
うめひこ
)
『アーさうだ。
151
三
(
さん
)
人
(
にん
)
の
奴
(
やつ
)
の
面
(
つら
)
を
見
(
み
)
い。
152
営養
(
えいやう
)
不良
(
ふりやう
)
、
153
色
(
いろ
)
蒼白
(
あをざ
)
め、
154
身体
(
しんたい
)
骨立
(
こつりつ
)
餓鬼
(
がき
)
の
如
(
ごと
)
しだ。
155
巌窟内
(
いはやない
)
の
瓦斯
(
ガス
)
に
酔
(
よ
)
はされよつて
精神
(
せいしん
)
に
異状
(
いじやう
)
を
来
(
きた
)
したのだらう』
156
音彦
(
おとひこ
)
『コレハコレハ
岩
(
いは
)
サン、
157
梅
(
うめ
)
サン、
158
決
(
けつ
)
して
御
(
ご
)
心配
(
しんぱい
)
下
(
くだ
)
さいますな。
159
精神
(
せいしん
)
に
異状
(
いじやう
)
を
来
(
きた
)
したでも、
160
何
(
なん
)
でもございませぬ。
161
私
(
わたくし
)
は
三五教
(
あななひけう
)
の
宣伝使
(
せんでんし
)
でございますから、
162
ナー
亀
(
かめ
)
サン、
163
駒
(
こま
)
サン、
164
些
(
ちつと
)
も
気
(
き
)
が
狂
(
くる
)
つてはゐませぬなア』
165
亀彦
(
かめひこ
)
『
左様
(
さやう
)
々々
(
さやう
)
、
166
岩
(
いは
)
サン
梅
(
うめ
)
サンは
大変
(
たいへん
)
心配
(
しんぱい
)
をして
下
(
くだ
)
さるさうですが、
167
決
(
けつ
)
して
異状
(
いじやう
)
はありませぬ、
168
御
(
ご
)
安心
(
あんしん
)
して
下
(
くだ
)
さいませ』
169
岩彦
(
いはひこ
)
『オイ
梅公
(
うめこう
)
、
170
鷹公
(
たかこう
)
、
171
ますます
変
(
へん
)
だ。
172
女郎
(
めらう
)
の
腐
(
くさ
)
つたやうに
俄
(
にはか
)
に
糞丁寧
(
くそていねい
)
になりよつたぢやないか。
173
オイ
音公
(
おとこう
)
、
174
亀公
(
かめこう
)
、
175
駒公
(
こまこう
)
、
176
貴様
(
きさま
)
等
(
ら
)
は
人
(
ひと
)
を
嘲弄
(
てうろう
)
するのか。
177
あまり
馬鹿
(
ばか
)
にするない』
178
亀彦
(
かめひこ
)
『イエイエ
滅相
(
めつさう
)
なこと
仰有
(
おつしや
)
いませ。
179
決
(
けつ
)
して
勿体
(
もつたい
)
ない
三五教
(
あななひけう
)
の
宣伝使
(
せんでんし
)
様
(
さま
)
を
嘲弄
(
てうろう
)
ナンカしてどうして
神
(
かみ
)
様
(
さま
)
に
申訳
(
まをしわけ
)
が
立
(
た
)
ちませう。
180
私
(
わたくし
)
たちは
三五教
(
あななひけう
)
を
天下
(
てんか
)
に
宣伝
(
せんでん
)
する
神
(
かみ
)
の
僕
(
しもべ
)
でございます』
181
岩彦
(
いはひこ
)
『ますます
可笑
(
をか
)
しい
奴
(
やつ
)
だ。
182
なぜ
貴様
(
きさま
)
は
さう
俄
(
にはか
)
に
女性
(
ぢよせい
)
的
(
てき
)
になつたのだ。
183
モ
少
(
すこ
)
し
勇壮
(
ゆうさう
)
活溌
(
くわつぱつ
)
な
男性
(
だんせい
)
的
(
てき
)
の
精神
(
せいしん
)
を
発揮
(
はつき
)
して、
184
ベランメー
口調
(
くてう
)
でも
使
(
つか
)
つて
勇
(
いさ
)
ましく
噪
(
はしや
)
がぬかい。
185
勇気
(
ゆうき
)
がなくては
大事
(
だいじ
)
は
遂行
(
すゐかう
)
することは
出来
(
でき
)
ないぞ。
186
お
正
(
しやう
)
月
(
ぐわつ
)
言葉
(
ことば
)
を
使
(
つか
)
ひよつて、
187
ナンダ。
188
俄
(
にはか
)
に
気分
(
きぶん
)
が
悪
(
わる
)
いやうな
御
(
ご
)
丁寧
(
ていねい
)
な
言霊
(
ことたま
)
を
使
(
つか
)
ひよるのか』
189
音彦
(
おとひこ
)
『ハイ、
190
吾々
(
われわれ
)
三
(
さん
)
人
(
にん
)
は
仔細
(
しさい
)
あつて
改心
(
かいしん
)
を
致
(
いた
)
しました』
191
岩彦
(
いはひこ
)
『
改心
(
かいしん
)
をすれば、
192
さう
女々
(
めめ
)
しくなるものぢやない。
193
何事
(
なにごと
)
も
神
(
かみ
)
様
(
さま
)
の
御
(
ご
)
保護
(
ほご
)
の
下
(
もと
)
に、
194
活機
(
くわつき
)
臨々
(
りんりん
)
として
天下
(
てんか
)
に
雄飛
(
ゆうひ
)
活躍
(
くわつやく
)
せなくてはならないのだ。
195
貴様
(
きさま
)
は
惟神
(
かむながら
)
中毒
(
ちうどく
)
をしよつて、
196
雨
(
あめ
)
が
降
(
ふ
)
つたというては
胸
(
むね
)
を
躍
(
をど
)
らせ、
197
風
(
かぜ
)
が
吹
(
ふ
)
くというては
胆
(
きも
)
を
潰
(
つぶ
)
し、
198
灯心
(
とうしん
)
の
幽霊
(
いうれい
)
のやうな
細
(
ほそ
)
い
細
(
ほそ
)
い
精神
(
せいしん
)
になりよつて、
199
ナンダ、
200
その
女々
(
めめ
)
しい
言霊
(
ことたま
)
は。
201
ちつと
確
(
しつか
)
りせぬか。
202
元気
(
げんき
)
がつくやうに
二
(
ふた
)
つ
三
(
み
)
つ
拳骨
(
げんこつ
)
をお
見舞
(
みま
)
ひしてやらうか。
203
これも
貴様
(
きさま
)
等
(
ら
)
を
鞭撻
(
べんたつ
)
するための
情
(
なさけ
)
の
鞭
(
むち
)
だ』
204
と
云
(
い
)
ひながら、
205
蠑螺
(
さざえ
)
の
如
(
ごと
)
き
拳骨
(
げんこつ
)
を
固
(
かた
)
め
三
(
さん
)
人
(
にん
)
の
頭
(
あたま
)
をボカボカと
急速度
(
きふそくど
)
をもつて
擲
(
なぐ
)
りつけた。
206
音彦
(
おとひこ
)
『ご
親切
(
しんせつ
)
によう
思
(
おも
)
つて
下
(
くだ
)
さいました。
207
何卒
(
どうぞ
)
これからは、
208
幾度
(
いくど
)
もご
注意
(
ちうい
)
をして
下
(
くだ
)
さいませ』
209
岩彦
(
いはひこ
)
『アハーやつぱり
此奴
(
こいつ
)
どうかして
居
(
ゐ
)
よる。
210
オイ
音公
(
おとこう
)
、
211
確
(
しつか
)
りせぬかい。
212
貴様
(
きさま
)
は
魔
(
ま
)
に
犯
(
をか
)
されたのだらう。
213
ナンダその
態度
(
たいど
)
は』
214
亀彦
(
かめひこ
)
『
岩
(
いは
)
サンのご
意見
(
いけん
)
は
御尤
(
ごもつと
)
もでございます。
215
決
(
けつ
)
して
無理
(
むり
)
とは
申
(
まを
)
しませぬ。
216
併
(
しか
)
し
乍
(
なが
)
ら
私
(
わたくし
)
等
(
ら
)
三
(
さん
)
人
(
にん
)
は
以前
(
いぜん
)
に
数十倍
(
すうじふばい
)
の
力
(
ちから
)
と
強味
(
つよみ
)
が
出来
(
でき
)
ました。
217
如何
(
いか
)
なる
難事
(
なんじ
)
に
際会
(
さいくわい
)
しても、
218
少
(
すこ
)
しも
驚
(
おどろ
)
かぬやうになりました。
219
如何
(
いか
)
なる
敵
(
てき
)
に
向
(
むか
)
つても
怯
(
お
)
めず
臆
(
おく
)
せず、
220
善戦
(
ぜんせん
)
善闘
(
ぜんとう
)
するだけの
神力
(
しんりき
)
を
与
(
あた
)
へられました』
221
岩彦
(
いはひこ
)
『オイ
鷹公
(
たかこう
)
、
222
梅公
(
うめこう
)
、
223
一体
(
いつたい
)
合点
(
がてん
)
が
行
(
ゆ
)
かぬぢやないか。
224
此奴
(
こいつ
)
の
態度
(
たいど
)
と
云
(
い
)
つたら
丸
(
まる
)
で
処女
(
しよぢよ
)
の
如
(
ごと
)
しだ。
225
辛気臭
(
しんきくさ
)
くて、
226
長
(
なが
)
い
長
(
なが
)
い
口上
(
こうじやう
)
を
列
(
なら
)
べ
立
(
た
)
てよつて、
227
干瓢
(
かんぴよう
)
でも
たぐる
やうに、
228
あた
辛気臭
(
しんきくさ
)
い。
229
骨無
(
ほねな
)
しの
力
(
ちから
)
も
無
(
な
)
い、
230
女々
(
めめ
)
しい
言霊
(
ことたま
)
、
231
エー
ゲン
糞
(
くそ
)
の
悪
(
わる
)
い』
232
鷹彦
(
たかひこ
)
『ヤア
感心
(
かんしん
)
です。
233
音
(
おと
)
サン、
234
亀
(
かめ
)
サン、
235
駒
(
こま
)
サン、
236
よう
其処
(
そこ
)
まで
魂
(
たま
)
を
研
(
みが
)
き、
237
強
(
つよ
)
うなつて
下
(
くだ
)
さいました。
238
今
(
いま
)
までの
三
(
さん
)
人
(
にん
)
サンとは
違
(
ちが
)
つて
勇気
(
ゆうき
)
も
百倍
(
ひやくばい
)
いたしました。
239
嗚呼
(
ああ
)
それでこそ
如何
(
いか
)
なる
敵
(
てき
)
にも
打克
(
うちか
)
つことが
出来
(
でき
)
ませう。
240
よい
修業
(
しうげふ
)
をなさいましたなア』
241
音彦
(
おとひこ
)
『ご
親切
(
しんせつ
)
に
能
(
よ
)
く
言
(
い
)
つて
下
(
くだ
)
さいました。
242
貴方
(
あなた
)
こそ
本当
(
ほんたう
)
の
宣伝使
(
せんでんし
)
様
(
さま
)
でございます。
243
以後
(
いご
)
は
何卒
(
なにとぞ
)
お
見捨
(
みすて
)
なくお
世話
(
せわ
)
下
(
くだ
)
さいますやう
御
(
お
)
願
(
ねが
)
ひ
致
(
いた
)
します』
244
鷹彦
(
たかひこ
)
『
何
(
ど
)
う
致
(
いた
)
しまして、
245
お
三
(
さん
)
人
(
にん
)
様
(
さま
)
お
芽出度
(
めでた
)
うございます。
246
お
互様
(
たがひさま
)
に
宜
(
よろ
)
しく
手
(
て
)
を
曳
(
ひ
)
き
合
(
あ
)
うて
神
(
かみ
)
の
道
(
みち
)
に
参
(
まゐ
)
りませう。
247
貴方
(
あなた
)
の
方
(
はう
)
からもお
見捨
(
みす
)
てなく』
248
岩彦
(
いはひこ
)
『ナンダ。
249
鷹公
(
たかこう
)
洒落
(
しやれ
)
ない。
250
人
(
ひと
)
が
一生
(
いつしやう
)
懸命
(
けんめい
)
に
力
(
ちから
)
を
付
(
つ
)
けてやらうと
思
(
おも
)
つて
居
(
ゐ
)
るのに、
251
貴様
(
きさま
)
は
横車
(
よこぐるま
)
を
押
(
お
)
しよつて
人
(
ひと
)
を
嘲弄
(
てうろう
)
するのか。
252
愈
(
いよいよ
)
もつて
怪
(
け
)
しからぬ
醜
(
しこ
)
の
巌窟
(
いはや
)
式
(
しき
)
だ。
253
ナア
梅公
(
うめこう
)
、
254
一体
(
いつたい
)
合点
(
がてん
)
が
行
(
ゆ
)
かぬぢやないか』
255
梅彦
(
うめひこ
)
『
岩
(
いは
)
サン、
256
それは
貴方
(
あなた
)
のお
考
(
かんが
)
へ
違
(
ちが
)
ひでございませう』
257
岩彦
(
いはひこ
)
『オツト
待
(
ま
)
つた
待
(
ま
)
つた。
258
梅
(
うめ
)
の
奴
(
やつ
)
、
259
貴様
(
きさま
)
までが
逆上
(
ぎやくじやう
)
して
何
(
ど
)
うするのだ。
260
これだから
精神
(
せいしん
)
の
弱
(
よわ
)
い
奴
(
やつ
)
は
間
(
ま
)
に
合
(
あ
)
はぬのだ。
261
醜
(
しこ
)
の
窟
(
いはや
)
の
半分
(
はんぶん
)
くらゐ
探険
(
たんけん
)
してこれだから、
262
全部
(
ぜんぶ
)
探検
(
たんけん
)
する
迄
(
まで
)
には
すつかり
軟化
(
なんくわ
)
して
章魚
(
たこ
)
のやうに、
263
骨
(
ほね
)
も
何
(
なに
)
も
無
(
な
)
くなつて
了
(
しま
)
ふかも
知
(
し
)
れやせぬぞ。
264
オイ
皆
(
みな
)
の
奴
(
やつ
)
、
265
しつかりせぬか。
266
腰抜
(
こしぬ
)
け
野郎
(
やらう
)
奴
(
め
)
が。
267
あゝコンナ
腰抜
(
こしぬ
)
け
野郎
(
やらう
)
を
五疋
(
ごひき
)
も
伴
(
つ
)
れて、
268
この
岩
(
いは
)
サン
一人
(
ひとり
)
が
奮戦
(
ふんせん
)
苦闘
(
くとう
)
強敵
(
きやうてき
)
に
当
(
あた
)
らねばならぬかと
思
(
おも
)
へば、
269
心細
(
こころぼそ
)
くなつて
来
(
く
)
るワイ。
270
エー
何奴
(
どいつ
)
も
此奴
(
こいつ
)
も
好
(
い
)
い
腰抜
(
こしぬ
)
けの
揃
(
そろ
)
つたものだな』
271
鷹彦
(
たかひこ
)
『
岩
(
いは
)
サン、
272
貴方
(
あなた
)
モー
少
(
すこ
)
し
強
(
つよ
)
くなつて
下
(
くだ
)
されや。
273
外
(
そと
)
ばつかり
強
(
つよ
)
く
見
(
み
)
えても、
274
肝腎
(
かんじん
)
の
魂
(
たましひ
)
が
落
(
おち
)
ついて
居
(
を
)
らねば、
275
まさか
の
時
(
とき
)
の
御
(
お
)
間
(
ま
)
には
合
(
あ
)
ひませぬからナア』
276
岩彦
(
いはひこ
)
『エー
腰抜
(
こしぬ
)
け
奴
(
め
)
が、
277
自分
(
じぶん
)
の
目
(
め
)
にある
柱
(
はしら
)
は
見
(
み
)
えぬでも
人
(
ひと
)
の
目
(
め
)
の
埃
(
ほこり
)
はよう
分
(
わか
)
るとは、
278
貴様
(
きさま
)
等
(
ら
)
のことだ。
279
弱味噌
(
よわみそ
)
奴
(
め
)
が。
280
何
(
なに
)
を
吐
(
ぬ
)
かしよるのだい。
281
天
(
てん
)
が
地
(
ち
)
となり
地
(
ち
)
が
天
(
てん
)
となる。
282
変
(
かは
)
れば
変
(
かは
)
つたものだ。
283
弱
(
よわ
)
い
者
(
もの
)
を
称
(
しよう
)
して
強者
(
きやうしや
)
といひ、
284
強
(
つよ
)
い
者
(
もの
)
を
称
(
しよう
)
して
弱者
(
じやくしや
)
といふ。
285
如何
(
いか
)
に
逆様
(
さかさま
)
の
世
(
よ
)
の
中
(
なか
)
だと
云
(
い
)
つても、
286
見直
(
みなほ
)
し、
287
聞
(
き
)
き
直
(
なほ
)
し、
288
詔
(
の
)
り
直
(
なほ
)
しを
宣伝
(
せんでん
)
する
神
(
かみ
)
の
使
(
つかひ
)
が、
289
さう
道理
(
だうり
)
を
逆転
(
ぎやくてん
)
させては
何
(
ど
)
うして
此
(
こ
)
のお
道
(
みち
)
がひらけると
思
(
おも
)
ふか。
290
しつかりせぬかい。
291
何
(
なに
)
を
呆
(
とぼ
)
けてゐるのだ。
292
アヽ
情無
(
なさけな
)
いわ。
293
エライ
厄介
(
やくかい
)
ものを
背負
(
せお
)
はされたものだワイ』
294
音彦
(
おとひこ
)
『アヽ
私
(
わたくし
)
も
岩
(
いは
)
サンのやうに
空威張
(
からいば
)
りの
上手
(
じやうづ
)
な
心
(
こころ
)
の
弱
(
よわ
)
い
御
(
お
)
方
(
かた
)
を、
295
神
(
かみ
)
様
(
さま
)
もナント
思召
(
おぼしめ
)
してか
知
(
し
)
りませぬが、
296
背負
(
せお
)
はして
下
(
くだ
)
さつたものだ。
297
これも
吾々
(
われわれ
)
の
身魂
(
みたま
)
研
(
みが
)
きの
為
(
ため
)
に、
298
弱
(
よわ
)
い
方
(
かた
)
の
標本
(
へうほん
)
をお
示
(
しめ
)
し
下
(
くだ
)
さつたのだらうか』
299
岩彦
(
いはひこ
)
『
骨無
(
ほねな
)
しの
腰抜
(
こしぬ
)
け、
300
何
(
なに
)
を
吐
(
ぬか
)
しよるのだ。
301
女郎
(
めらう
)
の
腐
(
くさ
)
つたやうな
弱音
(
よわね
)
を
吹
(
ふ
)
きよつて
情
(
なさけ
)
なくなつて
来
(
き
)
たワイ。
302
オイ
鷹公
(
たかこう
)
、
303
梅公
(
うめこう
)
、
304
貴様
(
きさま
)
も
一
(
ひと
)
つ、
305
ポカンと
目醒
(
めざま
)
しをくれてやらうか』
306
鷹
(
たか
)
、
307
梅
(
うめ
)
『ハイハイ
何卒
(
どうぞ
)
よろしうお
願
(
ねが
)
ひ
申
(
まを
)
します。
308
どつさりと
気
(
き
)
のつくまで
叩
(
たた
)
いて
下
(
くだ
)
さいませ』
309
岩彦
(
いはひこ
)
『ハテ
合点
(
がてん
)
の
行
(
ゆ
)
かぬ
五
(
ご
)
人
(
にん
)
の
男
(
をとこ
)
、
310
此奴
(
こいつ
)
ア
狐
(
きつね
)
にいかれよつたな。
311
コンナ
弱虫
(
よわむし
)
を
引率
(
いんそつ
)
して
悪魔
(
あくま
)
との
戦闘
(
せんとう
)
は、
312
たうてい
継続
(
けいぞく
)
されるものぢやない。
313
ヤーヤー
困
(
こま
)
つた
事
(
こと
)
になつて
来
(
き
)
た。
314
俺
(
おれ
)
も
一
(
ひと
)
つ
思案
(
しあん
)
をせなくちやなるまい。
315
オーさうだ。
316
解
(
わか
)
つた。
317
今
(
いま
)
まで
俺
(
おれ
)
は
強
(
つよ
)
い
強
(
つよ
)
いと
思
(
おも
)
つてゐたが、
318
人
(
ひと
)
を
杖
(
つゑ
)
について
助太刀
(
すけだち
)
を
頼
(
たの
)
むと
云
(
い
)
ふ
心
(
こころ
)
が
悪
(
わる
)
かつたのだ。
319
その
点
(
てん
)
が
俺
(
おれ
)
の
欠点
(
けつてん
)
であつた。
320
これは
神
(
かみ
)
様
(
さま
)
が
貴様
(
きさま
)
一人
(
ひとり
)
で
活動
(
くわつどう
)
せエ。
321
大勢
(
おほぜい
)
の
奴
(
やつ
)
を
力
(
ちから
)
にしても
駄目
(
だめ
)
だ。
322
まさか
の
時
(
とき
)
になつたら
此
(
こ
)
の
通
(
とほ
)
りだ。
323
何奴
(
どいつ
)
も
此奴
(
こいつ
)
も
腰抜
(
こしぬ
)
け
野郎
(
やらう
)
だ。
324
力
(
ちから
)
と
頼
(
たの
)
むは
自分
(
じぶん
)
の
守護神
(
しゆごじん
)
ばつかりだ。
325
イヤイヤ
吾身
(
わがみ
)
を
守護
(
しゆご
)
し
給
(
たま
)
ふ
元
(
もと
)
の
大神
(
おほかみ
)
様
(
さま
)
ばかりだ。
326
人
(
ひと
)
に
頼
(
たよ
)
るな、
327
師匠
(
ししやう
)
を
杖
(
つゑ
)
につくなといふ
教
(
をしへ
)
があつたワイ。
328
サア
俺
(
おれ
)
はモ
一
(
ひと
)
つ
強
(
つよ
)
うなつて
神業
(
しんげふ
)
に
参加
(
さんか
)
せなくてはなるまい。
329
それにつけても
今
(
いま
)
まで
寝食
(
しんしよく
)
を
共
(
とも
)
にして
来
(
き
)
た
五
(
ご
)
人
(
にん
)
連
(
づ
)
れ、
330
俺
(
おれ
)
でさへも
神
(
かみ
)
様
(
さま
)
から
弱
(
よわ
)
いと
云
(
い
)
つて
戒
(
いまし
)
められて
居
(
を
)
るのだから、
331
コンナ
弱味噌
(
よわみそ
)
を
吾々
(
われわれ
)
として
見棄
(
みす
)
てて
置
(
お
)
く
訳
(
わけ
)
にも
行
(
ゆ
)
かない。
332
アヽどうかして
強
(
つよ
)
くしてやりたいものだ。
333
コンナ
腰抜
(
こしぬけ
)
人足
(
にんそく
)
を
世
(
よ
)
の
中
(
なか
)
へ
出
(
だ
)
したならば、
334
これほど
悪魔
(
あくま
)
の
蔓
(
はびこ
)
る
荒野
(
あれの
)
ケ
原
(
はら
)
であるから、
335
自分
(
じぶん
)
一身
(
いつしん
)
を
保護
(
ほご
)
することも
出来
(
でき
)
やしない。
336
アヽ
情無
(
なさけな
)
いことだ。
337
大国治立
(
おほくにはるたち
)
の
大神
(
おほかみ
)
様
(
さま
)
、
338
どうぞ
此
(
こ
)
の
五
(
ご
)
人
(
にん
)
のものを
憐
(
あは
)
れみ
下
(
くだ
)
さいまして、
339
貴方
(
あなた
)
のお
力
(
ちから
)
を
分配
(
ぶんぱい
)
してやつて
下
(
くだ
)
さいませ。
340
九分
(
くぶ
)
九厘
(
くりん
)
といふ
所
(
ところ
)
で、
341
十中
(
じつちう
)
の
八九
(
はつく
)
まで
大抵
(
たいてい
)
の
宣伝使
(
せんでんし
)
は
腰
(
こし
)
を
抜
(
ぬ
)
かして、
342
屁古垂
(
へこた
)
れるものだが、
343
今
(
いま
)
ここに
陳列
(
ちんれつ
)
してある
五
(
ご
)
人
(
にん
)
の
蛸
(
たこ
)
宣伝使
(
せんでんし
)
は、
344
目的
(
もくてき
)
の
半途
(
はんと
)
にも
達
(
たつ
)
せずして
殆
(
ほとん
)
ど
崩壊
(
ほうくわい
)
して
了
(
しま
)
ひさうだ。
345
せめて
九分
(
くぶ
)
九厘
(
くりん
)
といふ
所
(
ところ
)
までなりと、
346
活動
(
くわつどう
)
さしてやつて
下
(
くだ
)
さいませ。
347
国治立
(
くにはるたち
)
の
大神
(
おほかみ
)
憐
(
あは
)
れみ
玉
(
たま
)
へ、
348
助
(
たす
)
け
玉
(
たま
)
へ。
349
臆病神
(
おくびやうがみ
)
を
払
(
はら
)
はせ
玉
(
たま
)
へ、
350
清
(
きよ
)
め
玉
(
たま
)
へ、
351
岩彦
(
いはひこ
)
が
真心
(
まごころ
)
を
籠
(
こ
)
めての
一生
(
いつしやう
)
の
願
(
ねが
)
ひでございます。
352
惟神
(
かむながら
)
霊
(
たま
)
幸倍
(
ちはへ
)
坐世
(
ませ
)
、
353
惟神
(
かむながら
)
霊
(
たま
)
幸倍
(
ちはへ
)
坐世
(
ませ
)
』
354
音彦
(
おとひこ
)
『アヽ
岩
(
いは
)
サンのご
親切
(
しんせつ
)
、
355
何時
(
いつ
)
の
世
(
よ
)
にかは
忘
(
わす
)
れませう。
356
流石
(
さすが
)
は
三五教
(
あななひけう
)
の
宣伝使
(
せんでんし
)
様
(
さま
)
、
357
よくも
吾々
(
われわれ
)
をそこまで
思
(
おも
)
つて
下
(
くだ
)
さいます』
358
亀彦
(
かめひこ
)
『ご
親切
(
しんせつ
)
に
有
(
あ
)
り
難
(
がた
)
う。
359
骨身
(
ほねみ
)
に
応
(
こた
)
へます、
360
嬉
(
うれ
)
しうございます』
361
駒彦
(
こまひこ
)
『
性
(
せい
)
は
善
(
ぜん
)
なり、
362
人
(
ひと
)
には
添
(
そ
)
うて
見
(
み
)
よ、
363
馬
(
うま
)
には
乗
(
の
)
つて
見
(
み
)
よとは、
364
よく
云
(
い
)
つたことだ。
365
岩
(
いは
)
サンの
真心
(
まごころ
)
が
現
(
あら
)
はれて
大神
(
おほかみ
)
様
(
さま
)
の
直接
(
ちよくせつ
)
の
慈言
(
じげん
)
のやうに、
366
嬉
(
うれ
)
しう
辱
(
かたじけ
)
なう
存
(
ぞん
)
じます』
367
岩彦
(
いはひこ
)
『アヽさつぱり
駄目
(
だめ
)
だ。
368
モウ
何
(
なに
)
ほど
祈
(
いの
)
つたつて
零点
(
ゼロ
)
だ。
369
アヽ
止
(
や
)
みぬる
哉
(
かな
)
止
(
や
)
みぬる
哉
(
かな
)
。
370
アヽ
何
(
なん
)
とせむ
方
(
かた
)
泣
(
な
)
く
涙
(
なみだ
)
、
371
余
(
あま
)
りのことで
涙
(
なみだ
)
さへ
出
(
で
)
ぬワイヤイ』
372
鷹彦
(
たかひこ
)
『
岩
(
いは
)
サンのお
心遺
(
こころづか
)
ひ、
373
われわれ
一統
(
いつとう
)
満足
(
まんぞく
)
を
致
(
いた
)
しました』
374
梅彦
(
うめひこ
)
『
本当
(
ほんたう
)
に
心
(
こころ
)
の
色
(
いろ
)
が
現
(
あら
)
はれて、
375
コンナ
嬉
(
うれ
)
しいことは
無
(
な
)
い。
376
やつぱり
神
(
かみ
)
様
(
さま
)
に
選
(
えら
)
ばれた
宣伝使
(
せんでんし
)
様
(
さま
)
だけあつて、
377
ご
親切
(
しんせつ
)
に
報
(
むく
)
ゆるために
吾々
(
われわれ
)
も、
378
彼
(
あ
)
の
弱
(
よわ
)
い
岩
(
いは
)
サンをモ
一
(
ひと
)
つ
強
(
つよ
)
くして
上
(
あ
)
げねばなりませぬ』
379
岩彦
(
いはひこ
)
『コラ
梅公
(
うめこう
)
、
380
貴様
(
きさま
)
そら
何
(
なに
)
を
云
(
い
)
ふのだ。
381
貴様
(
きさま
)
より
弱
(
よわ
)
くなつて
堪
(
たま
)
らうかい。
382
今
(
いま
)
では
俺
(
おれ
)
が
一番
(
いちばん
)
気
(
き
)
が
確
(
たしか
)
だ。
383
ここは
醜
(
しこ
)
の
窟
(
いはや
)
だ。
384
気
(
き
)
を
張
(
は
)
りつめて
元気
(
げんき
)
を
出
(
だ
)
さぬか。
385
何
(
なに
)
がやつて
来
(
く
)
るか
知
(
し
)
れやしないぞ。
386
せめて
自分
(
じぶん
)
だけの
保護
(
ほご
)
だけ
位
(
くらゐ
)
はやつて
呉
(
く
)
れぬと、
387
俺
(
おれ
)
も
十分
(
じふぶん
)
に
奮闘
(
ふんとう
)
が
出来
(
でき
)
はしないワイ』
388
斯
(
かか
)
る
所
(
ところ
)
へ
何処
(
いづこ
)
ともなく
百雷
(
ひやくらい
)
の
一
(
いち
)
時
(
じ
)
に
落下
(
らくか
)
する
如
(
ごと
)
き
大音響
(
だいおんきやう
)
と
共
(
とも
)
に、
389
巨大
(
きよだい
)
なる
大火光
(
だいくわくわう
)
は
一同
(
いちどう
)
の
前
(
まへ
)
に
落下
(
らくか
)
した
途端
(
とたん
)
、
390
爆発
(
ばくはつ
)
して
四方
(
しはう
)
八方
(
はつぱう
)
に
火矢
(
ひや
)
を
飛
(
と
)
ばした。
391
岩公
(
いはこう
)
はアツと
言
(
い
)
うて、
392
その
場
(
ば
)
に
昏倒
(
こんたふ
)
した。
393
五
(
ご
)
人
(
にん
)
は
依然
(
いぜん
)
として
両手
(
りやうて
)
を
合
(
あは
)
せ、
394
神言
(
かみごと
)
を
奏上
(
そうじやう
)
しつつありける。
395
(
大正一一・三・二一
旧二・二三
外山豊二
録)
396
(第一五章~第二〇章 昭和一〇・三・二九 於吉野丸船室 王仁校正)
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