霊界物語.ネット
~出口王仁三郎 大図書館~
目 次
設 定
閉じる
×
霊界物語
三鏡
大本神諭
伊都能売神諭
出口王仁三郎全集
出口王仁三郎著作集
王仁文庫
惟神の道
幼ながたり
開祖伝
聖師伝
霧の海(第六歌集)
大本七十年史
大本史料集成
神霊界
新聞記事
新月の光
その他
王仁文献考証
検索は「
王仁DB
」で
←
戻る
霊界物語
霊主体従
第1巻(子の巻)
第2巻(丑の巻)
第3巻(寅の巻)
第4巻(卯の巻)
第5巻(辰の巻)
第6巻(巳の巻)
第7巻(午の巻)
第8巻(未の巻)
第9巻(申の巻)
第10巻(酉の巻)
第11巻(戌の巻)
第12巻(亥の巻)
如意宝珠
第13巻(子の巻)
第14巻(丑の巻)
第15巻(寅の巻)
第16巻(卯の巻)
第17巻(辰の巻)
第18巻(巳の巻)
第19巻(午の巻)
第20巻(未の巻)
第21巻(申の巻)
第22巻(酉の巻)
第23巻(戌の巻)
第24巻(亥の巻)
海洋万里
第25巻(子の巻)
第26巻(丑の巻)
第27巻(寅の巻)
第28巻(卯の巻)
第29巻(辰の巻)
第30巻(巳の巻)
第31巻(午の巻)
第32巻(未の巻)
第33巻(申の巻)
第34巻(酉の巻)
第35巻(戌の巻)
第36巻(亥の巻)
舎身活躍
第37巻(子の巻)
第38巻(丑の巻)
第39巻(寅の巻)
第40巻(卯の巻)
第41巻(辰の巻)
第42巻(巳の巻)
第43巻(午の巻)
第44巻(未の巻)
第45巻(申の巻)
第46巻(酉の巻)
第47巻(戌の巻)
第48巻(亥の巻)
真善美愛
第49巻(子の巻)
第50巻(丑の巻)
第51巻(寅の巻)
第52巻(卯の巻)
第53巻(辰の巻)
第54巻(巳の巻)
第55巻(午の巻)
第56巻(未の巻)
第57巻(申の巻)
第58巻(酉の巻)
第59巻(戌の巻)
第60巻(亥の巻)
山河草木
第61巻(子の巻)
第62巻(丑の巻)
第63巻(寅の巻)
第64巻(卯の巻)上
第64巻(卯の巻)下
第65巻(辰の巻)
第66巻(巳の巻)
第67巻(午の巻)
第68巻(未の巻)
第69巻(申の巻)
第70巻(酉の巻)
第71巻(戌の巻)
第72巻(亥の巻)
特別編 入蒙記
天祥地瑞
第73巻(子の巻)
第74巻(丑の巻)
第75巻(寅の巻)
第76巻(卯の巻)
第77巻(辰の巻)
第78巻(巳の巻)
第79巻(午の巻)
第80巻(未の巻)
第81巻(申の巻)
←
戻る
第57巻(申の巻)
序文
総説歌
第1篇 照門山颪
01 大山
〔1451〕
02 煽動
〔1452〕
03 野探
〔1453〕
04 妖子
〔1454〕
05 糞闘
〔1455〕
06 強印
〔1456〕
07 暗闇
〔1457〕
08 愚摺
〔1458〕
第2篇 顕幽両通
09 婆娑
〔1459〕
10 転香
〔1460〕
11 鳥逃し
〔1461〕
12 三狂
〔1462〕
13 悪酔怪
〔1463〕
14 人畜
〔1464〕
15 糸瓜
〔1465〕
16 犬労
〔1466〕
第3篇 天上天下
17 涼窓
〔1467〕
18 翼琴
〔1468〕
19 抱月
〔1469〕
20 犬闘
〔1470〕
21 言触
〔1471〕
22 天葬
〔1472〕
23 薬鑵
〔1473〕
24 空縛
〔1474〕
25 天声
〔1475〕
余白歌
このサイトは『霊界物語』を始めとする出口王仁三郎等の著書を無料で公開しています。
(注・出口王仁三郎の全ての著述を収録しているわけではありません。未収録のものも沢山あります)
閉じる
×
この文献を王仁DBで開く
印刷用画面を開く
[?]
プリント専用のシンプルな画面が開きます。文章の途中から印刷したい場合は、文頭にしたい位置のアンカーをクリックしてから開いて下さい。
[×閉じる]
話者名の追加表示
[?]
セリフの前に話者名が記していない場合、誰がしゃべっているセリフなのか分からなくなってしまう場合があります。底本にはありませんが、話者名を追加して表示します。
[×閉じる]
追加表示する
追加表示しない
【標準】
表示できる章
テキストのタイプ
[?]
ルビを表示させたまま文字列を選択してコピー&ペーストすると、ブラウザによってはルビも一緒にコピーされてしまい、ブログ等に引用するのに手間がかかります。そんな時には「コピー用のテキスト」に変更して下さい。ルビも脚注もない、ベタなテキストが表示され、きれいにコピーできます。
[×閉じる]
通常のテキスト
【標準】
コピー用のテキスト
その他の設定項目を表示する
ここから下を閉じる
文字サイズ
S
【標準】
M
L
フォント
フォント1
【標準】
フォント2
ルビの表示
通常表示
【標準】
括弧の中に表示
表示しない
古いブラウザでうまく表示されない時はこの設定を試してみて下さい
アンカーの表示
[?]
本文中に挿入している3~4桁の数字がアンカーです。原則として句読点ごとに付けており、標準設定では本文の左端に表示させています。クリックするとその位置から表示されます(URLの#の後ろに付ける場合は数字の頭に「a」を付けて下さい)。長いテキストをスクロールさせながら読んでいると、どこまで読んだのか分からなくなってしまう時がありますが、読んでいる位置を知るための目安にして下さい。目障りな場合は「表示しない」設定にして下さい。
[×閉じる]
左側にだけ表示する
【標準】
表示しない
全てのアンカーを表示
宣伝歌
[?]
宣伝歌など七五調の歌は、底本ではたいてい二段組でレイアウトされています。しかしブラウザで読む場合には、二段組だと読みづらいので、標準設定では一段組に変更して(ただし二段目は分かるように一文字下げて)表示しています。お好みよって二段組に変更して下さい。
[×閉じる]
一段組
【標準】
二段組
脚注
[?]
[※]や[#]で括られている文字は当サイトで独自に付けた脚注です。まだ少ししか付いていませんが、目障りな場合は「表示しない」設定に変えて下さい。ただし[#]は重要な注記なので表示を消すことは出来ません。
[×閉じる]
全ての脚注を開く
全ての脚注を閉じる(マーク表示)
【標準】
脚注マークを表示しない
文字の色
背景の色
ルビの色
傍点の色
[?]
底本で傍点(圏点)が付いている文字は、『霊界物語ネット』では太字で表示されますが、その色を変えます。
[×閉じる]
外字1の色
[?]
この設定は現在使われておりません。
[×閉じる]
外字2の色
[?]
文字がフォントに存在せず、画像を使っている場合がありますが、その画像の周囲の色を変えます。
[×閉じる]
→
表示がおかしくなったらリロードしたり、クッキーを削除してみて下さい。
【新着情報】
サブスクのお知らせ
霊界物語
>
第57巻
> 第3篇 天上天下 > 第20章 犬闘
<<< 抱月
(B)
(N)
言触 >>>
マーキングパネル
設定パネルで「全てのアンカーを表示」させてアンカーをクリックして下さい。
【引数の設定例】 &mky=a010-a021a034 アンカー010から021と、034を、イエローでマーキング。
第二〇章
犬闘
(
けんとう
)
〔一四七〇〕
インフォメーション
著者:
出口王仁三郎
巻:
霊界物語 第57巻 真善美愛 申の巻
篇:
第3篇 天上天下
よみ(新仮名遣い):
てんじょうてんか
章:
第20章 犬闘
よみ(新仮名遣い):
けんとう
通し章番号:
1470
口述日:
1923(大正12)年03月26日(旧02月10日)
口述場所:
皆生温泉 浜屋
筆録者:
北村隆光
校正日:
校正場所:
初版発行日:
1925(大正14)年5月24日
概要:
舞台:
あらすじ
[?]
このあらすじは東京の望月さん作成です(一部加筆訂正してあります)。一覧表が「
王仁DB
」にあります。
[×閉じる]
:
悪酔怪員はあちらこちらに三々五々集まり、犬に噛まれた無念話の花を咲かせており、中には怒る者もあり、酒をあおって蛮声を張り上げ、自暴自棄的にさざめいている。
そこへワックスが、包帯を腕に巻き付けて驢馬にまたがり、オークスとビルマをしたがえてやってきた。ワックスは十字街頭に立ち、豆太鼓と摺り鉦をはやし立て、馬上に立って大喝し、悪酔怪員を呼び集めた。
またたくうちに怒れる老若男女は数百人集まってきて鬨の声を上げた。オークスがまず大道演説を始め、三五教をやっつけよと群衆をたきつけた。群衆がオークスに賛同すると、ワックスは包帯をほどいて傷を見せ、自分の働きを語って鼓舞した。
ワックスはめいめい得物をもって館に押し寄せ、三千彦を捕えようと言葉巧みに説きたてた。群衆は竹槍や長剣をふるって、ワックス指揮のもとに列を正して館の門前に押し寄せた。
門前に押し寄せた群衆を前に、ワックスはふたたび馬上演説をなし、小国別、、小国姫、姫たちをはじめ、三千彦ら三五教徒を捕縛するよう下知した。群衆がわっと門内に乱入しようとするとき、スマートがいずこよりともなく現れて、山岳も揺れるばかりの唸り声を発した。
群衆がこの唸り声に辟易して進みかねていると、スマートは群衆の中に矢のように飛び入って縦横無尽に駆け回り、悪酔怪員のみを目がけて咬み倒した。
群衆は驚きあわてて色を失い、おのおの思い思いに命からがら逃げ散って行った。ワックスはオークス、ビルマ、エルをしたがえて自分の館に帰って行く。
主な登場人物
[?]
【セ】はセリフが有る人物、【場】はセリフは無いがその場に居る人物、【名】は名前だけ出て来る人物です。
[×閉じる]
:
備考:
タグ:
データ凡例:
データ最終更新日:
OBC :
rm5720
愛善世界社版:
249頁
八幡書店版:
第10輯 350頁
修補版:
校定版:
259頁
普及版:
117頁
初版:
ページ備考:
001
空
(
そら
)
はドンヨリと
曇
(
くも
)
り、
002
濃淡
(
のうたん
)
の
雲片
(
うんぺん
)
雲塊
(
うんくわい
)
は
所斑
(
ところまんだら
)
に
満天
(
まんてん
)
を
包
(
つつ
)
み、
003
少
(
すこ
)
し
許
(
ばか
)
りの
雲
(
くも
)
の
破
(
やぶ
)
れから
青雲
(
あをくも
)
の
肌
(
はだへ
)
をチラチラと
七八
(
ななや
)
箇所
(
かしよ
)
許
(
ばか
)
り
見
(
み
)
せて
居
(
を
)
る。
004
風
(
かぜ
)
もなく
木
(
こ
)
の
葉
(
は
)
のそよぎも
止
(
と
)
まり、
005
体
(
からだ
)
一面
(
いちめん
)
に
汗
(
あせ
)
が
滲
(
にじ
)
り
出
(
で
)
る。
006
湿
(
しめ
)
つぽい
空気
(
くうき
)
が
天地
(
てんち
)
を
充塞
(
じうそく
)
して
居
(
ゐ
)
る。
007
悪酔怪
(
あくすゐくわい
)
員
(
ゐん
)
は
彼方
(
あちら
)
に
三
(
さん
)
人
(
にん
)
、
008
此方
(
こちら
)
に
五
(
ご
)
人
(
にん
)
と
集
(
あつま
)
り
犬
(
いぬ
)
に
噛
(
か
)
まれた
無念話
(
むねんばなし
)
の
花
(
はな
)
を
咲
(
さ
)
かし、
009
目
(
め
)
を
釣
(
つ
)
り
上
(
あ
)
げ
額
(
ひたひ
)
に
青筋
(
あをすぢ
)
を
立
(
た
)
て、
010
中
(
なか
)
には
歯
(
は
)
ぎしり
噛
(
か
)
んで
怒
(
いか
)
り
狂
(
くる
)
ふ
者
(
もの
)
もあつた。
011
余
(
あま
)
り
腹立
(
はらだ
)
たしさに
何
(
いづ
)
れも
酒
(
さけ
)
をあふり
苦痛
(
くつう
)
を
紛
(
まぎ
)
らす
為
(
ため
)
とて
銅羅
(
どら
)
の
様
(
やう
)
な
蛮声
(
ばんせい
)
を
張
(
は
)
り
上
(
あ
)
げ、
012
自暴
(
じばう
)
自棄
(
じき
)
的
(
てき
)
にさざめいて
居
(
を
)
る。
013
そこへ
白
(
しろ
)
き
繃帯
(
はうたい
)
を
腕
(
うで
)
に
巻
(
ま
)
きつけ
驢馬
(
ろば
)
に
跨
(
またが
)
りオークス、
014
ビルマを
従
(
したが
)
へてやつて
来
(
き
)
たのはワックスであつた。
015
ワックスは
十字
(
じふじ
)
街頭
(
がいとう
)
に
立
(
た
)
ち、
016
薄
(
うす
)
つぺらな
豆太鼓
(
まめだいこ
)
を
誓願寺
(
せいぐわんじ
)
の
遍歴者
(
へんれきしや
)
が
叩
(
たた
)
く
様
(
やう
)
に、
017
「ドンドン、
018
ドンドンドン、
019
チヤンチキ チヤンチキ チヤンチキチン」と、
020
擦鉦
(
すりがね
)
と
共
(
とも
)
に
囃
(
はや
)
し
立
(
た
)
て
乍
(
なが
)
ら
現
(
あら
)
はれ
来
(
きた
)
り、
021
馬上
(
ばじやう
)
にツツと
立
(
た
)
ち
乍
(
なが
)
ら、
022
ワックス『
一大事
(
いちだいじ
)
突発
(
とつぱつ
)
せり。
023
悪酔怪
(
あくすゐくわい
)
員
(
ゐん
)
は
申
(
まを
)
すに
及
(
およ
)
ばず
脛腰
(
すねこし
)
の
立
(
た
)
つ
者
(
もの
)
は
何
(
いづ
)
れも
鐘路
(
しようろ
)
に
集
(
あつ
)
まれ』
024
と
大喝
(
だいかつ
)
するや、
025
怒
(
いか
)
り
立
(
た
)
つたる
老若
(
らうにやく
)
男女
(
なんによ
)
は
瞬
(
またた
)
く
間
(
うち
)
に
数百
(
すうひやく
)
人
(
にん
)
集
(
あつ
)
まり
来
(
きた
)
り、
026
「ワーイ ワーイ」と
鬨
(
とき
)
の
声
(
こゑ
)
を
挙
(
あ
)
げ、
027
ワックスの
演説
(
えんぜつ
)
を
聞
(
き
)
かむと
囃
(
はや
)
し
立
(
た
)
ててゐる。
028
オークスは
太鼓
(
たいこ
)
の
手
(
て
)
をやめて
馬上
(
ばじやう
)
に
衝
(
つ
)
ツ
立
(
た
)
ち
乍
(
なが
)
ら、
029
大手
(
おほて
)
を
左右
(
さいう
)
に
振
(
ふ
)
り、
030
鰐口
(
わにぐち
)
をあけて
大道
(
だいだう
)
演説
(
えんぜつ
)
を
始
(
はじ
)
め
出
(
だ
)
した。
031
オークス『
皆
(
みな
)
さま、
032
神館
(
かむやかた
)
の
門番頭
(
もんばんがしら
)
、
033
未来
(
みらい
)
の
家令職
(
かれいしよく
)
オークスで
厶
(
ござ
)
る、
034
今
(
いま
)
ここへ
現
(
あら
)
はれ
玉
(
たま
)
うたワックス
先生
(
せんせい
)
は、
035
御覧
(
ごらん
)
の
如
(
ごと
)
く
三五教
(
あななひけう
)
の
魔法使
(
まはふづかひ
)
が
使役
(
しえき
)
する
狂犬
(
きやうけん
)
に
腕
(
うで
)
を
咬
(
か
)
まれ、
036
又
(
また
)
吾々
(
われわれ
)
は
此
(
この
)
通
(
とほ
)
り
足
(
あし
)
を
噛
(
か
)
み
切
(
き
)
られ、
037
散々
(
さんざん
)
の
目
(
め
)
に
合
(
あ
)
はされました。
038
否
(
い
)
や
吾々
(
われわれ
)
のみならず
悪酔怪
(
あくすゐくわい
)
員
(
ゐん
)
の
大部分
(
だいぶぶん
)
は
皆
(
みな
)
彼
(
か
)
の
狂犬
(
きやうけん
)
に
傷
(
きず
)
つけられたでは
厶
(
ござ
)
らぬか。
039
吾々
(
われわれ
)
テルモン
山
(
ざん
)
の
霊地
(
れいち
)
に
住居
(
すまゐ
)
致
(
いた
)
す
神
(
かみ
)
の
選民
(
せんみん
)
が、
040
どうして
之
(
これ
)
を
不問
(
ふもん
)
に
附
(
ふ
)
する
事
(
こと
)
が
出来
(
でき
)
ませうか。
041
悪酔怪
(
あくすゐくわい
)
員
(
ゐん
)
は
申
(
まを
)
すに
及
(
およ
)
ばず、
042
水平会
(
すいへいくわい
)
員
(
ゐん
)
並
(
ならび
)
に
本町
(
ほんちやう
)
の
老若
(
らうにやく
)
男女
(
なんによ
)
は
此
(
この
)
霊地
(
れいち
)
を
守
(
まも
)
るべく
身
(
み
)
を
挺
(
てい
)
して
館
(
やかた
)
につめよせ、
043
魔法使
(
まはふづかひ
)
の
三千彦
(
みちひこ
)
、
044
求道
(
きうだう
)
居士
(
こじ
)
を
召捕
(
めしと
)
り
彼
(
か
)
の
狂犬
(
きやうけん
)
を
撲殺
(
ぼくさつ
)
し、
045
霊地
(
れいち
)
を
清
(
きよ
)
むる
御
(
ご
)
所存
(
しよぞん
)
は
厶
(
ござ
)
いませぬか。
046
誠
(
まこと
)
に
残念
(
ざんねん
)
至極
(
しごく
)
で
厶
(
ござ
)
います。
047
これが
何
(
なん
)
ともない
様
(
やう
)
な
人間
(
にんげん
)
なら、
048
それは
木石
(
ぼくせき
)
に
等
(
ひと
)
しきもので
厶
(
ござ
)
いませう。
049
人
(
ひと
)
は
感情
(
かんじやう
)
の
動物
(
どうぶつ
)
です。
050
どうか
皆
(
みな
)
さま、
051
バラモン
魂
(
だましひ
)
を
発揮
(
はつき
)
し、
052
吾々
(
われわれ
)
の
後
(
あと
)
に
跟
(
つ
)
いて
此
(
この
)
壮挙
(
さうきよ
)
に
賛同
(
さんどう
)
あらむ
事
(
こと
)
を
希望
(
きばう
)
致
(
いた
)
します』
053
悪酔怪
(
あくすゐくわい
)
員
(
ゐん
)
の
中
(
うち
)
より、
054
へべれけに
酔
(
よ
)
うた
男
(
をとこ
)
、
055
繃帯
(
はうたい
)
し
乍
(
なが
)
ら
現
(
あら
)
はれ
来
(
きた
)
り、
056
男
(
をとこ
)
『ヤア
門番
(
もんばん
)
、
057
オークス、
058
御
(
ご
)
苦労
(
くらう
)
御
(
ご
)
苦労
(
くらう
)
、
059
お
前
(
まへ
)
がそんな
事
(
こと
)
云
(
い
)
はずとも
此
(
この
)
トンクさまが
一人
(
ひとり
)
でも
敵
(
かたき
)
を
討
(
う
)
たなくちや
悪酔怪
(
あくすゐくわい
)
員
(
ゐん
)
の
顔
(
かほ
)
が
立
(
た
)
たねーだ。
060
然
(
しか
)
し
乍
(
なが
)
ら
暫
(
しばら
)
く
足
(
あし
)
の
癒
(
なほ
)
る
迄
(
まで
)
此
(
この
)
攻撃
(
こうげき
)
は
待
(
ま
)
つて
呉
(
く
)
れ。
061
此
(
この
)
トンク
一人
(
ひとり
)
の
力
(
ちから
)
でも
美
(
み
)
ん
事
(
ごと
)
、
062
やつつけて
見
(
み
)
せる。
063
本当
(
ほんたう
)
に
怪体
(
けつたい
)
の
悪
(
わる
)
い、
064
これが
黙
(
だま
)
つて
居
(
を
)
られやうかい』
065
群衆
(
ぐんしう
)
の
中
(
なか
)
より、
066
『
尤
(
もつと
)
もだ
尤
(
もつと
)
もだ。
067
猶予
(
いうよ
)
はならぬ。
068
やつつけよ やつつけよ』
069
と
口々
(
くちぐち
)
に
叫
(
さけ
)
び
罵
(
ののし
)
る。
070
ワックスは
潮時
(
しほどき
)
を
見
(
み
)
すまし
繃帯
(
はうたい
)
を
解
(
ほど
)
き
傷所
(
きずしよ
)
を
現
(
あら
)
はし
乍
(
なが
)
ら、
071
ワックス『
皆
(
みな
)
さま、
072
私
(
わたし
)
は
魔法使
(
まはふづかひ
)
の
為
(
た
)
めに
此
(
この
)
通
(
とほ
)
り
惨
(
むご
)
い
目
(
め
)
に
会
(
あ
)
ひました。
073
私
(
わたし
)
が
舎身
(
しやしん
)
的
(
てき
)
活動
(
くわつどう
)
を
致
(
いた
)
し、
074
斯様
(
かやう
)
な
負傷
(
ふしやう
)
をしたのも
皆
(
みな
)
さまを
思
(
おも
)
ふ
為
(
ため
)
で
厶
(
ござ
)
いますぞ。
075
苟
(
いやし
)
くも
悪酔怪
(
あくすゐくわい
)
の
統率者
(
とうそつしや
)
たるもの、
076
仮令
(
たとへ
)
貴重
(
きちよう
)
なる
生命
(
せいめい
)
を
捨
(
す
)
つるとも
諸君
(
しよくん
)
の
為
(
た
)
め
犠牲
(
ぎせい
)
となつて
弱
(
よわ
)
きを
挫
(
くじ
)
き、
077
強
(
つよ
)
きを
助
(
たす
)
けねばなりますまい、
078
サア
時
(
とき
)
遅
(
おく
)
れては
却
(
かへ
)
つて
敵
(
てき
)
に
逃
(
に
)
げられるかも
知
(
し
)
れませぬから、
079
皆
(
みな
)
さまは
此
(
この
)
ワックスに
従
(
したが
)
ひ
脛腰
(
すねこし
)
の
立
(
た
)
つ
方
(
かた
)
は
館
(
やかた
)
に
押
(
お
)
し
寄
(
よ
)
せ
敵
(
てき
)
を
捕縛
(
ほばく
)
して
下
(
くだ
)
さい。
080
さうして
負傷
(
ふしやう
)
した
方
(
かた
)
は
是非
(
ぜひ
)
に
及
(
およ
)
ばぬとしてお
休
(
やす
)
みになつても
宜
(
よろ
)
しい。
081
然
(
しか
)
し
乍
(
なが
)
ら
人間
(
にんげん
)
は
心
(
こころ
)
の
持
(
も
)
ち
方
(
かた
)
が
肝腎
(
かんじん
)
です、
082
此
(
この
)
通
(
とほ
)
り
腕
(
うで
)
を
噛
(
か
)
まれ
足
(
あし
)
を
咬
(
か
)
まれて
激痛
(
げきつう
)
を
忍
(
しの
)
び
乍
(
なが
)
ら、
083
漸
(
やうや
)
く
驢馬
(
ろば
)
に
跨
(
またが
)
り
活動
(
くわつどう
)
を
致
(
いた
)
して
居
(
を
)
る
私
(
わたし
)
の
苦心
(
くしん
)
をお
察
(
さつ
)
し
下
(
くだ
)
さらば、
084
少々
(
せうせう
)
の
怪我
(
けが
)
位
(
ぐらゐ
)
は
憂
(
うれ
)
ふるに
及
(
およ
)
びますまい。
085
千騎
(
せんき
)
一騎
(
いつき
)
の
此
(
この
)
場合
(
ばあひ
)
、
086
協心
(
けふしん
)
戮力
(
りくりよく
)
的
(
てき
)
大活動
(
だいくわつどう
)
を
祈
(
いの
)
ります』
087
と
言葉
(
ことば
)
巧
(
たくみ
)
に
述
(
の
)
べ
終
(
をは
)
るや、
088
慌者
(
あわてもの
)
の
弥次馬
(
やじうま
)
は
各自
(
てんで
)
に
棍棒
(
こんぼう
)
を
携
(
たづさ
)
へ、
089
或
(
あるひ
)
は
竹槍
(
たけやり
)
、
090
長剣
(
ちやうけん
)
を
揮
(
ふる
)
つてワックスが
指揮
(
しき
)
の
下
(
もと
)
に
潮
(
うしほ
)
の
如
(
ごと
)
く
館
(
やかた
)
の
門前
(
もんぜん
)
さして、
091
列
(
れつ
)
を
正
(
ただ
)
し
旗
(
はた
)
を
押
(
お
)
し
立
(
た
)
て、
092
太鼓
(
たいこ
)
を
叩
(
たた
)
き
擦鉦
(
すりがね
)
を
鳴
(
な
)
らし
乍
(
なが
)
ら
進
(
すす
)
み
行
(
ゆ
)
く。
093
ワックスは
先
(
さき
)
に
立
(
た
)
ち
進軍歌
(
しんぐんか
)
を
歌
(
うた
)
ひ
初
(
はじ
)
めた。
094
ドーン ドーン ドーン
095
チヤンチキチヤンチキ チヤンチキチン
096
ワックス『
皆
(
みな
)
さま
皆
(
みな
)
さま
確
(
しつか
)
りと
097
鉢巻
(
はちまき
)
締
(
し
)
めて
帯
(
おび
)
締
(
し
)
めて
098
草鞋
(
わらぢ
)
の
紐
(
ひも
)
をよく
結
(
むす
)
び
099
手
(
て
)
に
手
(
て
)
に
柄物
(
えもの
)
を
携
(
たづさ
)
へて
100
テルモン
山
(
ざん
)
の
聖場
(
せいぢやう
)
を
101
覆
(
くつが
)
へさむと
企
(
たく
)
む
奴
(
やつ
)
102
ドーン ドーン ドーン
103
チヤンチキ チヤンチキ チヤンチキチン
104
三五教
(
あななひけう
)
の
魔法使
(
まはふづかひ
)
105
みち
三千彦
(
みちひこ
)
や
求道
(
きうだう
)
居士
(
こじ
)
106
それに
従
(
したが
)
ふ
小盗人
(
こぬすびと
)
107
狂犬
(
きやうけん
)
スマート
諸共
(
もろとも
)
に
108
只
(
ただ
)
一匹
(
いつぴき
)
も
残
(
のこ
)
さずに
109
命
(
いのち
)
を
的
(
まと
)
に
立向
(
たちむか
)
ひ
110
往生
(
わうじやう
)
さしてやりませう
111
ドーン ドーン ドーン
112
チヤンチキ チヤンチキ チヤンチキチン
113
人
(
ひと
)
は
心
(
こころ
)
が
第一
(
だいいち
)
だ
114
弱
(
よわ
)
き
奴
(
やつ
)
にはドツと
行
(
ゆ
)
け
115
強
(
つよ
)
い
奴
(
やつ
)
にはドツと
逃
(
に
)
げ
116
もしも
先方
(
むかふ
)
が
強
(
つよ
)
ければ
117
暫
(
しばら
)
く
予定
(
よてい
)
の
退却
(
たいきやく
)
し
118
再
(
ふたた
)
び
戦備
(
せんび
)
を
整
(
ととの
)
へて
119
捲土
(
けんど
)
重来
(
ぢゆうらい
)
進
(
すす
)
み
行
(
ゆ
)
く
120
ドーン ドーン ドーン
121
チヤンチキ チヤンチキ チヤンチキチン
122
凡
(
すべ
)
て
軍
(
いくさ
)
の
駆引
(
かけひき
)
は
123
潮
(
しほ
)
の
満干
(
さしひき
)
ある
様
(
やう
)
に
124
千変
(
せんぺん
)
万化
(
ばんくわ
)
の
秘術
(
ひじゆつ
)
をば
125
尽
(
つく
)
して
敵
(
てき
)
に
向
(
むか
)
ふのが
126
誠
(
まこと
)
の
兵法
(
へいはふ
)
と
云
(
い
)
ふものだ
127
仮令
(
たとへ
)
三
(
さん
)
年
(
ねん
)
かかるとも
128
此
(
この
)
残念
(
ざんねん
)
を
晴
(
は
)
らさねば
129
悪酔怪
(
あくすゐくわい
)
や
水平会
(
すいへいくわい
)
130
霊地
(
れいち
)
に
住
(
す
)
まへる
人々
(
ひとびと
)
の
131
男
(
をとこ
)
の
顔
(
かほ
)
は
丸潰
(
まるつぶ
)
れ
132
女
(
をんな
)
の
顔
(
かほ
)
も
台
(
だい
)
なしに
133
なつて
天地
(
てんち
)
に
恥
(
はぢ
)
曝
(
さら
)
し
134
末代
(
まつだい
)
迄
(
まで
)
も
笑
(
わら
)
はれる
135
それを
防
(
ふせ
)
ぐは
今
(
いま
)
だぞや』
136
ドンドコ ドンドコ ドコドコドン
137
チヤンチキ チヤンチキ チヤンチキチン
138
と
太鼓
(
たいこ
)
擦鉦
(
すりがね
)
の
忙
(
せは
)
しき
鳴
(
な
)
り
音
(
おと
)
につれて
足並
(
あしなみ
)
早
(
はや
)
く
忽
(
たちま
)
ち
門前
(
もんぜん
)
に
進
(
すす
)
み
寄
(
よ
)
り、
139
ワックスは
後
(
あと
)
振
(
ふ
)
り
返
(
かへ
)
り、
140
又
(
また
)
もや
馬上
(
ばじやう
)
演説
(
えんぜつ
)
を
始
(
はじ
)
め
出
(
だ
)
した。
141
ワックス『
三五教
(
あななひけう
)
の
魔法使
(
まはふづかひ
)
、
142
悪逆
(
あくぎやく
)
無道
(
ぶだう
)
の
三千彦
(
みちひこ
)
を
初
(
はじ
)
め
求道
(
きうだう
)
居士
(
こじ
)
の
堕落僧
(
だらくそう
)
、
143
並
(
ならび
)
に
小盗人
(
こぬすと
)
のヘルの
三
(
さん
)
人
(
にん
)
、
144
狂犬
(
きやうけん
)
スマートと
諸共
(
もろとも
)
に
正
(
まさ
)
に
此
(
この
)
館
(
やかた
)
にあり。
145
国家
(
こくか
)
の
興亡
(
こうばう
)
、
146
旦夕
(
たんせき
)
に
迫
(
せま
)
る。
147
汝
(
なんぢ
)
等
(
ら
)
一同
(
いちどう
)
の
勇士
(
ゆうし
)
諸君
(
しよくん
)
、
148
獅子
(
しし
)
奮迅
(
ふんじん
)
の
勢
(
いきほひ
)
を
以
(
もつ
)
て
武備
(
ぶび
)
なき
此
(
この
)
館
(
やかた
)
、
149
前
(
まへ
)
と
後
(
うしろ
)
より
乱入
(
らんにふ
)
し、
150
先
(
ま
)
づ
悪人輩
(
あくにんばら
)
を
捕縛
(
ほばく
)
し、
151
魔法使
(
まはふづかひ
)
に
魂
(
たましひ
)
を
抜
(
ぬ
)
かれたる
小国別
(
をくにわけ
)
夫婦
(
ふうふ
)
、
152
並
(
ならび
)
に
悪狐
(
あくこ
)
の
変化
(
へんげ
)
なる
二人
(
ふたり
)
の
姫
(
ひめ
)
を
虜
(
とりこ
)
にし、
153
此
(
この
)
馬場
(
ばば
)
の
物干竿
(
ものほしざを
)
に
縛
(
しば
)
りつけ、
154
懲
(
こら
)
しめられ
度
(
た
)
し。
155
時
(
とき
)
遅
(
おく
)
れては
遁走
(
とんそう
)
の
虞
(
おそれ
)
あり。
156
早
(
はや
)
く
早
(
はや
)
く』
157
と
下知
(
げち
)
すれば
逸
(
はや
)
りきつたる
群衆
(
ぐんしう
)
は『ワツワツ』と
鬨
(
とき
)
を
作
(
つく
)
り
雪崩
(
なだれ
)
をうつて
門内
(
もんない
)
に
乱入
(
らんにふ
)
せむとする
其
(
その
)
勢
(
いきほ
)
ひ
物凄
(
ものすご
)
く、
158
狂瀾
(
きやうらん
)
怒濤
(
どたう
)
の
岸
(
きし
)
に
噛
(
か
)
み
付
(
つ
)
く
如
(
ごと
)
き
光景
(
くわうけい
)
となつて
来
(
き
)
た。
159
何処
(
いづこ
)
よりともなく
現
(
あら
)
はれ
来
(
きた
)
りしスマートは、
160
ここを
先途
(
せんと
)
と
唸
(
うな
)
り
出
(
だ
)
し、
161
山岳
(
さんがく
)
も
揺
(
ゆ
)
るぐ
許
(
ばか
)
りの
声
(
こゑ
)
を
発
(
はつ
)
した。
162
流石
(
さすが
)
の
群衆
(
ぐんしう
)
もワックスも
此
(
この
)
唸
(
うな
)
り
声
(
ごゑ
)
に
辟易
(
へきえき
)
し、
163
進
(
すす
)
み
兼
(
か
)
ねたる
折
(
をり
)
もあれ、
164
スマートは
群衆
(
ぐんしう
)
の
中
(
なか
)
に
矢
(
や
)
の
如
(
ごと
)
く
飛
(
と
)
び
入
(
い
)
り、
165
縦横
(
じうわう
)
無尽
(
むじん
)
に
駆
(
か
)
け
廻
(
まは
)
り、
166
悪酔怪
(
あくすゐくわい
)
員
(
ゐん
)
のみを
目蒐
(
めが
)
けてバタリバタリと
咬
(
か
)
み
倒
(
たふ
)
した。
167
群集
(
ぐんしふ
)
は
驚
(
おどろ
)
き
慌
(
あわ
)
てて
色
(
いろ
)
を
失
(
うしな
)
ひ、
168
各
(
おのおの
)
思
(
おも
)
ひ
思
(
おも
)
ひに
生命
(
いのち
)
からがら
逃
(
に
)
げ
散
(
ち
)
つた。
169
ワックスはオークス、
170
ビルマ、
171
エルを
従
(
したが
)
へ
己
(
おの
)
が
館
(
やかた
)
をさして
一目散
(
いちもくさん
)
に
驢馬
(
ろば
)
に
鞭
(
むち
)
打
(
う
)
ち
帰
(
かへ
)
り
行
(
ゆ
)
く。
172
(
大正一二・三・二六
旧二・一〇
於皆生温泉浜屋
北村隆光
録)
Δこのページの一番上に戻るΔ
<<< 抱月
(B)
(N)
言触 >>>
霊界物語
>
第57巻
> 第3篇 天上天下 > 第20章 犬闘
Tweet
目で読むのに疲れたら耳で聴こう!霊界物語の朗読ユーチューブ
オニド関連サイト
最新更新情報
10/22
【霊界物語ネット】
『
王仁文庫 第六篇 たまの礎(裏の神諭)
』をテキスト化しました。
9/18
【
飯塚弘明.com
】
飯塚弘明著『
PTC2 出口王仁三郎の霊界物語で透見する世界現象 T之巻
』発刊!
5/8
【霊界物語ネット】
霊界物語ネットに出口王仁三郎の
第六歌集『霧の海』
を掲載しました。
このページに誤字・脱字や表示乱れなどを見つけたら教えて下さい。
返信が必要な場合はメールでお送り下さい。【
メールアドレス
】
【20 犬闘|第57巻(申の巻)|霊界物語/rm5720】
合言葉「みろく」を入力して下さい→