第八章 結の言霊〔一九〇二〕
インフォメーション
著者:出口王仁三郎
巻:霊界物語 第75巻 天祥地瑞 寅の巻
篇:第2篇 国魂出現
よみ(新仮名遣い):くにたましゅつげん
章:第8章 結の言霊
よみ(新仮名遣い):むすびのことたま
通し章番号:1902
口述日:1933(昭和8)年11月17日(旧09月30日)
口述場所:水明閣
筆録者:森良仁
校正日:
校正場所:
初版発行日:1934(昭和9)年2月3日
概要:
舞台:
あらすじ[?]このあらすじは東京の望月さん作成です(一部加筆訂正してあります)。一覧表が「王仁DB」にあります。[×閉じる]:太元顕津男の神が国魂神を生む神業について、言霊応用の大体の要約を示す。
アオウエイ=天位
ワヲウヱヰ=地位
ヤヨユエイ=人位
だから、ア・ワ・ヤそれぞれの行の言霊を正しく区別しなければ、天地人の真理を解き明かすことはできないのである。
アカサタナハマヤラワ=ア列、天位にして天に座し、貴身の位置
オコソトノホモヨロヲ=オ列、地の座、田身の位置。
ウクスツヌフムユルウ=ウ列、結びの座、隠身の位置。
エケセテネヘメエレヱ=エ列、水の座、小身の位置。
イキシチニヒミイリヰ=イ列、火の座、大身の位置。
生代比女が国魂神を生むにあたって、顕津男の神が大前に額づいて神嘉言を奏上し、ウクスツヌフムユルウを朗らかに奏上した。
他の神々は、異口同音に「ウクスツヌフムユルウ」を繰り返し宣り、それぞれに国魂神の誕生の無事を祈る歌を歌った。
主な登場人物[?]【セ】はセリフが有る人物、【場】はセリフは無いがその場に居る人物、【名】は名前だけ出て来る人物です。[×閉じる]:
備考:a052からa089まで、言霊の活字の方向が異なるものがある。第74巻第24章にも同様の行がある。
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データ凡例:
データ最終更新日:2021-07-14 23:01:50
OBC :rm7508
愛善世界社版:
八幡書店版:第13輯 324頁
修補版:
校定版:132頁
普及版:
初版:
ページ備考:
001 太元顕津男の神が国魂神を生み給ふ神業に就き、002言霊応用の大要を示さむとす。003即ち、
005 ワヲウヱヰは地の位なり、006又、
008 故にア、009ワ、010ヤの言霊の区別を正しくせざれば、011天地人の真理を説き明かすこと最も不便なり。012現代は言霊の応用乱れてアワヤ三行の音声の区別なく複雑極まれりと言ふべし。
014 アカサタナハマヤラワは、015天位にして、016天に座し、017貴身の位置なり。
018 オコソトノホモヨロヲは、019地の座にして、020田身の位置なり。
021 ウクスツヌフムユルウは、022結びの座にして、023隠身の位置なり。
024 エケセテネヘメエレヱは、025水の座にして、026小身の位置なり。
027 イキシチニヒミイリヰは、028火の座にして、029大身の位置なり。
030 故に貴身は君、031田身は民、032隠身は神、033小身は小臣、034大身は大臣の意と知るべし。
035 アカサタナハマヤラワをア列といふ、036其他は準じて知るべし。037故に、
038 ア列は森羅万象の天位に居り、
039 オ列は森羅万象の地位に居り、
040 ウ列は森羅万象の結びに居り、
041 エ列は森羅万象の水位に居り、
042 イ列は森羅万象の火位に居るなり。
043 是を以て一切万有の名義の出づる根源を悟るべきなり。
044 今、045生代比女の神が、046国魂神を生ます時の迫りければ、047顕津男の神は大前に額きて神嘉言を奏上し給ひ、048『ウクスツヌフムユルウ』と声音朗かに言霊を奏上し給へば、049他の神々は御後に従ひて、050異口同音に『ウクスツヌフムユルウ』を繰返し繰返し宣らせ給ひしぞ畏けれ。
051 玉野比女の神は御歌詠ませ給ふ。
052『ウーウーウーウ ウ 国魂神の生れまして
053神国の柱と立たせ給はれ
054クークークーク ク太元顕津男の神御霊
055生代の比女の御腹に宿らす
056スースースース ス生代の大神の言霊に
057宿らせ給ふ国魂の神よ
058ツーツーツーツ ツ月満ち足らひ日を重ね
059今生れまさむ御子ぞ畏き
060ヌーヌーヌーヌ ヌ奴羽玉の世をまつぶさに
061照させ給ふ御子生れませよ
062フーフーフーフ フ振魂みそぎ清らかに
063宿らす御子の光たふとし
064ムームームーム ム結びの神業の鳴り鳴りて
065今生れまさむ国魂の神
066ユーユーユーユ ユ白雪よりも清らけき
067畏き御子の生れます今日はも
068ウーウーウーウ ウ美しの神瑞の御霊
069御子生みの神業近づきにけり』
070 生代比女の神は御歌詠ませ給ふ。
071『ウーウーウーウ ウ美しの岐美美しき
072神の御子をば宿し給へり
073クークークーク ク国魂神を孕みつつ
075スースースース ス清し美し玉野宮に
076祈りて国魂神を生まなむ
077ツーツーツーツ ツ月読の神の神御霊
078宿らせ給ふ御腹かしこし
079ヌーヌーヌーヌ ヌ奴羽玉の世を伊照らすと
080今生れまさむ瑞の御子はも
081ツーツーツーツ ツ真鶴国の国魂は
082玉藻の山に生れまさむかも
083フーフーフーフ フ応はしき御子生れませよ
084千代を固めむ真鶴の国に
085ムームームーム ム蒸しつ蒸されつ瑞の子の
086宿らせ給ひしわが身は重し
087ユーユーユーユ ユ雪霜よりも白く清しき御子なれや
088瑞の御霊の御子にしあれば
089ウーウーウーウ ウ嬉しさの限りなりけり吾は今
090国魂神を生む日足らひて』
091 圓屋比古の神は御歌詠ませ給ふ。
092『美しき玉藻の山の頂上に
093今日の吉日を迎へけるかも
094国魂の神の生れます今日の日は
095天地一度にひらく心地す
096清しさの極みなるかも玉藻山の
097これの聖所に生れます瑞子は
098月も日も今日の吉日を祝ひてや
099雲を霽らして輝きつよし
100奴羽玉の闇もいよいよ晴れ行かむ
101瑞子の岐美の生れます今日より
102吹き送る風の響のたしたしに
103聞えて常磐の松はゆらげり
104昔より例も知らぬ喜びに
105吾遇ひにけり国魂生れます
106夢うつつ幻なせる稚国土を
107御子生れまして生かせ給はむ
108浮雲の漂ふ国土も今日よりは
110 遠見男の神は御歌詠ませ給ふ。
111『美しき楽しき今日の生日こそ
112瑞子の生れます喜びの日なり
113国魂の神のいよいよ生れませる
114玉藻の山の今日ぞ目出度き
115主の神の生言霊の御水火より
116森羅万象は生れましにける
117月も日も御空の雲霧押し分けて
118光を地上になげさせ給ふ
119ぬえ草の女にしあれども生代比女
120神は雄々しき御子生ませませよ
121伏し拝む玉野宮居の大前に
122今日の生日の心清しも
123結び結び水火合ひまして瑞の子の
124生れます今日の月日さやけし
125行く先のことを思へば嬉しもよ
126永久に栄えむ真鶴の国は
127嬉しさの極みなるかも瑞の子の
128国魂神と生れます今日なり』
129 宇礼志穂の神は御歌詠ませ給ふ。
130『浮脂なす稚国土の真秀良場や
131うまらにかたらに定まる今日はも
132国魂の神の生れます嬉しさに
133身の置所知らずなりけり
134主の神の神言畏みわが岐美は
135真鶴国の魂を生ませり
136月読の神の御霊の露うけて
137生代の比女は輝き給ふ
138緯となり経糸となり主の神は
139国土生み神生み依さす尊さ
140降る雨も瑞の御霊の功績と
141思へば畏し真鶴の国に
142結ぼれし糸の乱れも解けにけり
143心にかかる雲霧なければ
144行き行きて行きの果なき大野原
145拓かす岐美の功かしこき
146宇礼志穂の神の心は勇むなり
147嬉し楽しも今日の吉日は』
148 美波志比古の神は御歌詠ませ給ふ。
149『美しき此の神国の世を拓く
150神の御橋をかけまく思ふも
151国土稚く草木は稚く神稚く
152比女神稚き真鶴の国
153主の神の高き功は目のあたり
154玉藻の山の尾根に見るかも
155鶴は舞ふ家鶏鳥は鳴く梅香る
156これの聖所に生れます御子はや
157奴羽玉の闇をつぎつぎ明さむと
158月日にまさる御子生れませよ
159二つなき真鶴国の真秀良場に
160生れます御子の生命は永久なり
161燃ゆる火の火中に立つも厭はまじ
162生代の比女の艱み思へば
163斎庭に御魂清めて今日の日を
164待つも嬉しき御子の生れまし
165浮雲の漂ふ如き国原を
166固めの神は生れまさむとするも』
167 産玉の神は御歌詠ませ給ふ。
168『産玉の神と現れ真鶴の
169国に来りて御子を守るも
170国土は未だ稚くあれども瑞御霊
171御水火に生れます御子は尊し
172澄みきらふ天と地との中にして
173生れます瑞子は世の宝かも
174月読の神霊は月を足はして
175真鶴国の魂を生ますも
176ぬるみたる玉の泉に魂線を
177洗ひてわが身清しくなりぬ
178吹く風も暖かなれど瑞の子の
179生れます今日は清しすずしも
180むくむくと煙の如く立昇る
182湯気立ちて生れます御子を守りつつ
183これの聖所は八重垣築けり
184上も下も狭霧つつみて瑞の子の
185生れやすかれと八重垣つくるも』
186 魂機張の神は御歌詠ませ給ふ。
187『生の子の弥永久に生ひ立ちて
189国魂の神と生れます瑞の子の
190生命を永久に吾は守らむ
191主の神の依さし給へる魂機張
192生命守らむ朝な夕なに
193月も日も霧に隠れて風もなし
194真鶴の声響くのみなる
195ぬくもりを与へて御子を生まさむと
196主の大神の八重垣畏し
197吹く風もあたらせまじと八重霧を
198起して守らす主の神畏し
199蒸し蒸して生れます御子の水火なれや
200天地四方は霧の幕なり
201湯気立ちて天地四方はやはらかく
202豊なりけり御子生れます今日は
203生れ出づる御子を守りて天地を
204包みし霧の深くもあるかな』
205 結比合の神は御歌詠ませ給ふ。
206『ウの声に生れます御子の産声を
207待ちに待ちつつ今日とはなりぬ
208国土を生み国魂神を生ます岐美の
209功は御世の柱なりけり
210主の神の依さしの言葉畏みて
211瑞の御霊の御子生れますも
212剣太刀鏡の如く照り渡る
213みすまる玉の御子生れませよ
214荒鉄の地にぬき足なしながら
215よき御子生れよと吾祈るなり
216振魂の禊かしこし生代比女神の
217御子はいよいよ生れまさむとすも
218蒸し蒸して水火と水火とを凝らしつつ
219生代の比女の月は足らへり
220斎み清め玉の泉の滝津瀬に
221洗ひし御魂の美しきかも
222浮雲のいやつぎつぎに集ひ来て
223これの聖所を包まひにけり』
224 美味素の神は御歌詠ませ給ふ。
225『うまし御子はや生れませと祈るかな
226われ美味素の神の心に
227奇びなる水火と水火との活用に
228国魂神は生れまさむとすも
229澄みきらふ御空の月日を隠したる
231月と日を霧に隠して御子生みの
233ぬえ草の未だ年若き生代比女の
234御子生み守れ主の大御神
235吹く風も今日は止まりて八重霧の
236ふすまに神山は包まれにけり
237結び合ひて生れます御子の幸ひを
238永久に守らむ美味素われは
239ゆるやかにいと静やかに安らかに
240生れましませ国魂の神は
241美しき真鶴国の国魂と
242生れます御子を待つぞ久しき』
243(昭和八・一一・一七 旧九・三〇 於水明閣 森良仁謹録)