霊界物語.ネット~出口王仁三郎 大図書館~
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第二章 大神人(だいしんじん)〔一二七六〕

インフォメーション
著者:出口王仁三郎 巻:霊界物語 第49巻 真善美愛 子の巻 篇:第1篇 神示の社殿 よみ(新仮名遣い):しんじのしゃでん
章:第2章 大神人 よみ(新仮名遣い):だいしんじん 通し章番号:1276
口述日:1923(大正12)年01月16日(旧11月30日) 口述場所: 筆録者:松村真澄 校正日: 校正場所: 初版発行日:1924(大正13)年11月5日
概要: 舞台: あらすじ[?]このあらすじは東京の望月さん作成です(一部加筆訂正してあります)。一覧表が「王仁DB」にあります。[×閉じる]
天人や、神をよく理解した人間は、肉体の行為ではなく肉体を動作させる意志がどうであるかを観察するものである。意志は愛の情動から起こり、智性は信の真から発生する。人格は意志にあり、智性も意志と一致して活動するときに人格とみなされる。
愛は、第一に神を愛することであり、次に隣人を愛するのが正しい意志である。ただ神を信じるだけではとうてい神の愛に触れ、霊魂の幸福を得ることは不可能である。神に心かぎりの浄き宝を奉り、物品を奉納するのは愛の発露である。神はその愛によって人間に必要なものを常に与え玉ふ。人間は、その与えられたものによって生命を保ち、かつ人格を向上しつつあるのである。
無形の神に金銭物品を奉って神の歓心を得ようとするのは迷妄の極みだ、などと唱えるのは神を背にし光明を恐れ、地獄に向かって内底が開けている者である。
天国の全般を総称して大神人と神界で称えられている理由は、天界の形式はすべて一個人として統御されるからである。地の高天原も一個の大神人であり、その高天原を代表して愛善の徳と信真の光を照らし、迷える人間に智慧と証覚を与えようとする霊界の担当者は、すなわち大神人である。
そして一般の信とは、一個の大神人の体に有する心臓、肺臓、頭部、腰部、その他四肢の末端に至るまでの各個体である。これは現幽相応の理から見れば当然のことである。
大神は、このように天界を一個人の単元として統御し玉ふゆえに、人間は宇宙の縮図といい、小天地といい、また天地経綸の司宰者というのである。人間の身体組織は部分の中に部分はあれども、一個人として活動するときは、単元として動く。そのように、大神人の個体である各信者は、一個の単元である大神人の心をもって心となし、地上に天国を建設して地獄界を認めることのないよう努力すべきものである。
地上の高天原である綾の聖地には、大神の神格にみたされた聖霊が予言者に来たって、神の神格による愛善の徳を示し、信真の光を照らし、智慧証覚を与え、地上の蒼生を地の天人たらしめ、地上を天国ならしめる。
霊界に入っては、すべての人を天国の歓喜と悦楽に永住せしめるために努力させ玉ふのである。各宣伝使・信者は一致してこの大神業に参加すべき使命を持っているのである。
このように円満な団体の形式を作り得たときは、全般は部分のごとく、部分は全般のごとくになる。今日の聖地における状態はすべて個々分立して活躍し、全体は部分と和合せず、個人は各自の自然的観察を基点として光に背き愛に遠ざかっている。
これらの人間は地の高天原を汚す悪魔の影像であり、偽善者である。口に立派なことをいっても、その手足を動かさず、神に対する真心を実行せないものが大多数である。他人のために善を行うのは、他人・世間から聖人仁者と見られることを願う自愛である。自愛は地獄の愛である。
口述者の意志を無視したと思われたくないために、心ならずも五六七殿にこの物語を聴きに来る偽善者もたまにあるようであるが、そのような偽善的行為をやめて、主とするところの愛により、身魂相応の研究を自由にされることを希望する。
物語を聞くと寄席気分のようだと言っている者があるそうだが、喜びは天国を開くものである。神は歓喜をもって生命となし、愛の中に存在し玉ふものだからである。神の心はすべて一瞬の間も、人間を歓喜にみたしてすべての事業を楽しんで営ましめようとし玉ふものである。
綾の聖地に神の恵みによってひきつけられた人は、すべて大神の神格の中にある。しかし中に入ってしまうと尊さを認めえず、遠くへだててこれを望むときはその崇高さ偉大さがわかることもある。大神はときに一個の神人と現じ玉ふが、内分がふさがった人間は、神人に直接面接しその教えを聞きながら、自分より劣ったものとして遇するものである。
大神の愛の徳に離れた者には生命はない。大神の愛また神格から離れたときは、何事もなすことはできないのである。神諭にも、人間がこれほど善はないと思ってしていることも、神の許しがなければ皆悪になる、九分九厘で掌がかえる、と示されてある。
現代の人間は神にすがる者といえども、天界からの内流を裁断した者多いゆえに、見ることができない神を見ようとする。また物質欲にのみあくせくして人間が本来持っている証を滅却した地獄的人間は、神の存在を認めず、神を大いに嫌うものである。
人間の本来の証とは、天界から人間に流入する神格そのものである。なぜなら、人が生まれたのは現界のためではない。その目的は、天国の団体を円満ならしめるためだからである。何人も神格の概念なくしては天界に入ることはできないのである。
外分のみ開けた人間が天国の関門に近づくと、一種の反抗力と強い嫌悪の情を感じるものである。それは、天界を摂受すべき内分が、まだ高天原の形式に入っていないため、すべての関門が閉鎖されているからである。
もし強いてこの関門を突破して高天原に入ろうとすれば、その内分はますます固く閉ざされてしまう。無理に地の高天原に近づいて神に近く仕え親しく教えを聞いても、ますます内分が閉ざされて心身が混惑し、行いに地獄的活動が現れる者があるのは、この理に基づくのである。
大神を否み、大神の神格に充たされた神人を信じない者は、すべてこのような運命に陥るものである。人間の中にある天界の生涯とは、神の真にしたがい棲息するものであることをよく理解している精神状態をいうのである。
主な登場人物[?]【セ】はセリフが有る人物、【場】はセリフは無いがその場に居る人物、【名】は名前だけ出て来る人物です。[×閉じる] 備考: タグ: データ凡例: データ最終更新日: OBC :rm4902
愛善世界社版:18頁 八幡書店版:第9輯 37頁 修補版: 校定版:19頁 普及版:9頁 初版: ページ備考:
派生[?]この文献を底本として書かれたと思われる文献です。[×閉じる]出口王仁三郎全集 > 第一巻 皇道編 > 第七篇 高天原 > 第十六章 高天原と大神人
001 前節(ぜんせつ)()べたる(ごと)く、002霊国(れいごく)天国(てんごく)諸団体(しよだんたい)(せき)をおいたる天人(てんにん)(および)地上(ちじやう)天人(てんにん)(すなは)(かみ)()理解(りかい)せし人間(にんげん)精霊(せいれい)は、003(すなは)地上(ちじやう)天人(てんにん)なるを(もつ)て、004人間(にんげん)肉体(にくたい)行為(かうゐ)留意(りうい)することなく、005(その)肉体(にくたい)動作(どうさ)せしむる(ところ)意思(いし)如何(いかん)観察(くわんさつ)するものである。006(ゆゑ)人間(にんげん)(わが)長上(ちやうじやう)たると(わが)下僕(かぼく)たるとを()はず、007(その)行為(かうゐ)(つい)善悪(ぜんあく)批判(ひはん)(こころ)むるが(ごと)(おろか)なことは、008(けつ)してせない。009天人(てんにん)位地(ゐち)(すす)んだものは、010(その)人格(じんかく)(もつ)意思(いし)(そん)し、011(けつ)して行為(かうゐ)(その)(もの)にあらざる(こと)洞察(どうさつ)するが(ゆゑ)である。012(その)智性(ちせい)(また)人格(じんかく)一部分(いちぶぶん)なれ(ども)013意思(いし)一致(いつち)して活動(くわつどう)する(とき)(かぎ)つて人格(じんかく)()なすのである。014意思(いし)(あい)情動(じやうだう)より(おこ)り、015智性(ちせい)(しん)(しん)より発生(はつせい)するものである。016(ゆゑ)(あい)のなき信仰(しんかう)(けつ)して人格(じんかく)()なすことは出来(でき)ない。017(あい)(すなは)第一(だいいち)(かみ)(あい)し、018(つぎ)隣人(りんじん)(あい)する(ただ)しき意思(いし)である。019(ただ)(かみ)(しん)ずるのみにては到底(たうてい)(かみ)(あい)()れ、020霊魂(れいこん)幸福(かうふく)()ることは不可能(ふかのう)である。021(あい)(あい)和合(わがふ)し、022()()和合(わがふ)す。023(かみ)(こころ)(かぎ)りの(きよ)(たから)(たてまつ)り、024(あるひ)物品(ぶつぴん)奉納(ほうなふ)するは所謂(いはゆる)(あい)発露(はつろ)である。025(かみ)(その)(あい)()つて人間(にんげん)必要(ひつえう)なるものを(つね)(あた)(たま)ふ。026人間(にんげん)(その)(あた)へられたるものに()つて生命(せいめい)(たも)ち、027(かつ)人格(じんかく)向上(かうじやう)しつつあるのである。028(かみ)無形(むけい)だとか、029気体(きたい)だとか、030無形(むけい)(また)気体(きたい)にましますが(ゆゑ)(けつ)して現界人(げんかいじん)(ごと)物質(ぶつしつ)要求(えうきう)(たま)はず、031金銭(きんせん)物品(ぶつぴん)(かみ)(たてまつ)つて(かみ)歓心(くわんしん)()むとするは迷妄(めいまう)(きよく)なり、032(ただ)(かみ)信仰(しんかう)さへすればそれで()い、033(その)信仰(しんかう)科学(くわがく)(てき)知識(ちしき)()つて(みと)()ない(かぎ)りは、034泡沫(はうまつ)(ひと)しきものだ。035(ゆゑ)(かみ)(しん)ずるに(さき)だち科学(くわがく)(てき)原則(げんそく)(うへ)立脚(りつきやく)して、036(しか)して(のち)(しん)ずべきものだ……などと(とな)ふる(もの)は、037すべて八衢(やちまた)人間(にんげん)にして、038(その)大部分(だいぶぶん)(かみ)(せな)にし光明(くわうみやう)(おそ)れ、039地獄(ぢごく)(むか)つて内底(ないてい)(ひら)けゐる妖怪(えうくわい)である。
040 霊国(れいごく)天国(てんごく)天人(てんにん)天界(てんかい)()一個(いつこ)形式(けいしき)となすのは、041(その)全般(ぜんぱん)(ゆき)わたつてのことではない。042如何(いか)なる証覚(しようかく)(ひら)けた天人(てんにん)眼界(がんかい)(いへど)も、043高天原(たかあまはら)全般(ぜんぱん)(はか)()ることは出来(でき)ない。044されど天人(てんにん)数百(すうひやく)(また)数千(すうせん)天人(てんにん)より()れる団体(だんたい)遠隔(ゑんかく)位地(ゐち)より()て、045人間(にんげん)(てき)形式(けいしき)をなせる一団(いちだん)(かん)ずる(こと)がある(くらゐ)なものである。046(ゆゑ)()中有界(ちううかい)(まよ)へる八衢(やちまた)人間(にんげん)分際(ぶんざい)としては到底(たうてい)047天人(てんにん)善徳(ぜんとく)信真(しんしん)証覚(しようかく)(およ)ばないことは無論(むろん)である。
048 (かく)(ごと)如何(いか)なる天人(てんにん)(いへど)も、049高天原(たかあまはら)全体(ぜんたい)見極(みきは)め、050(かみ)経綸(けいりん)熟知(じゆくち)し、051(かつ)()諸団体(しよだんたい)(くは)しく見聞(けんぶん)(あた)はざる(くらゐ)のものであるに、052自然界(しぜんかい)我利(がり)我欲(がよく)にひたり、053自愛(じあい)世間愛(せけんあい)のみを(もつ)最善(さいぜん)道徳律(だうとくりつ)となし、054善人面(ぜんにんづら)をさげ、055(やうや)(かみ)方向(はうかう)(みと)めたる(くらゐ)八衢(やちまた)人間(にんげん)到底(たうてい)(かみ)意思(いし)測知(そくち)()らるべき道理(だうり)はないのである。056天国(てんごく)全般(ぜんぱん)総称(そうしよう)して大神人(だいしんじん)神界(しんかい)にては(とな)へらるる理由(りいう)は、057天界(てんかい)形式(けいしき)(すべ)一個人(いちこじん)として統御(とうぎよ)さるるからである。058(ゆゑ)()高天原(たかあまはら)一個(いつこ)大神人(だいしんじん)であり、059(その)高天原(たかあまはら)代表(だいへう)して愛善(あいぜん)(とく)信真(しんしん)(ひかり)()らし、060(やみ)(まよ)へる人間(にんげん)智慧(ちゑ)証覚(しようかく)(あた)へむとする霊界(れいかい)担当者(たんたうしや)は、061(すなは)大神人(だいしんじん)である。062神人(しんじん)大本(おほもと)大本(おほもと)神人(しんじん)か……と()ふべき(ほど)のものである。063(これ)現幽(げんいう)相応(さうおう)()より()れば、064(けつ)して架空(かくう)(げん)でもない。065(また)一般(いつぱん)信徒(しんと)所謂(いはゆる)一個(いつこ)大神人(だいしんじん)(たい)(いう)する心臓(しんざう)066肺臓(はいざう)067頭部(とうぶ)068腰部(えうぶ)069(その)()四肢(しし)末端(まつたん)(いた)(まで)各個体(かくこたい)である。
070 天界(てんかい)大神(おほかみ)(かく)(ごと)一個人(いちこじん)として、071(すなは)単元(たんげん)として(これ)統御(とうぎよ)(たま)ふのである。072(ゆゑ)人間(にんげん)宇宙(うちう)縮図(しゆくづ)といひ、073小天地(せうてんち)()ひ、074天地(てんち)経綸(けいりん)司宰者(しさいしや)()ふ。075人間(にんげん)身体(しんたい)は、076(その)全分(ぜんぶん)にあつても、077(その)個体(こたい)()つても、078千態(せんたい)万様(ばんやう)事物(じぶつ)より組織(そしき)されたるは、079(ひと)()()(ところ)である。080(すなは)全分(ぜんぶん)より()れば、081肢節(しせつ)あり、082気管(きくわん)あり、083臓腑(ざうふ)あり、084個体(こたい)(うへ)より()れば、085繊維(せんゐ)あり、086神経(しんけい)あり、087血管(けつくわん)あり、088かくて肢体(したい)(うち)肢体(したい)あり、089部分(ぶぶん)(うち)部分(ぶぶん)あれ(ども)090一個人(いちこじん)として活動(くわつどう)する(とき)は、091単元(たんげん)として活動(くわつどう)するものである。092(ゆゑ)個体(こたい)たる各信者(かくしんじや)一個(いつこ)単元体(たんげんたい)たる大神人(だいしんじん)(こころ)(もつ)(こころ)となし、093地上(ちじやう)天国(てんごく)建設(けんせつ)し、094地獄界(ぢごくかい)片影(へんえい)をも(とど)めざらしむる(やう)095努力(どりよく)すべきものである。096大神(おほかみ)高天原(たかあまはら)統御(とうぎよ)(たま)ふも(また)(これ)同様(どうやう)である。097(ゆゑ)地上(ちじやう)高天原(たかあまはら)たる(あや)聖地(せいち)には、098大神(おほかみ)神格(しんかく)にみたされたる聖霊(せいれい)予言者(よげんしや)(きた)つて、099(かみ)神格(しんかく)()愛善(あいぜん)(とく)(しめ)し、100信真(しんしん)(ひかり)()らし、101智慧(ちゑ)証覚(しようかく)(あた)へて、102地上(ちじやう)蒼生(さうせい)をして地的(ちてき)天人(てんにん)たらしめ、103(かつ)(また)地上(ちじやう)一切(いつさい)をして天国(てんごく)ならしめ、104霊界(れいかい)()りては、105(すべ)ての(ひと)天国(てんごく)歓喜(くわんき)悦楽(えつらく)永住(えいぢゆう)せしめむが(ため)努力(どりよく)せしめ(たま)ふたのである。106(その)単元(たんげん)なる神人(しんじん)一個人(いちこじん)全般(ぜんぱん)見做(みな)し、107(かく)宣伝使(せんでんし)信者(しんじや)個体(こたい)となつて、108上下(じやうか)和合(わがふ)し、109賢愚(けんぐ)一致(いつち)して(この)大神業(だいしんげふ)参加(さんか)すべき使命(しめい)()つてゐるのである。
110 (かく)(ごと)くして円満(ゑんまん)なる団体(だんたい)形式(けいしき)(つく)()(とき)(すなは)全般(ぜんぱん)部分(ぶぶん)(ごと)く、111部分(ぶぶん)全般(ぜんぱん)(ごと)くにて(その)両者(りやうしや)相違点(さうゐてん)は、112(ただ)(その)分量(ぶんりやう)(うへ)にのみ(そん)するばかりである。113今日(こんにち)聖地(せいち)()ける状態(じやうたい)は、114すべて個々(ここ)分立(ぶんりつ)して活躍(くわつやく)し、115全体(ぜんたい)分体(ぶんたい)和合(わがふ)せむとしてなす(あた)はず、116分体(ぶんたい)たる個人(こじん)各自(かくじ)自然(しぜん)(てき)観察(くわんさつ)基点(きてん)として、117(おも)(おも)ひに(ひかり)(そむ)(あい)(とほ)ざかり、118(もつと)(すぐ)れたる(もの)中有界(ちううかい)(まよ)ひ、119(おと)れる(もの)地獄(ぢごく)団体(だんたい)(むか)つて秋波(しうは)(おく)(もの)のみである。120(ゆゑ)(これ)()人間(にんげん)大神(おほかみ)聖場(せいぢやう)121()高天原(たかあまはら)(けが)(ところ)悪魔(あくま)影像(えいざう)であり、122(かつ)個人(こじん)としては偽善者(きぜんしや)である。123偽善者(きぜんしや)なる(もの)(とき)としては(ぜん)(かた)り、124(また)(ぜん)(をし)へ、125(ぜん)(おこな)へども、126何事(なにごと)につけても自己(じこ)(あい)(さき)にするものである。127大神(おほかみ)()神格(しんかく)(および)高天原(たかあまはら)状態(じやうたい)128(あい)(とく)(および)(しん)道理(だうり)(ならび)高天原(たかあまはら)将来(しやうらい)などに()いて、129(ひと)(かた)(つた)ふること、130(もつとも)(ふか)く、131天人(てんにん)(ごと)く、132聖人(せいじん)君子(くんし)(ごと)く、133(たま)には()ゆるものあり、134(また)(その)(くち)にする(ところ)心言行(しんげんかう)一致(いつち)()つて、135行為(かうゐ)(しめ)さむとし、136()(その)(おこな)ひを(かざ)つて、137(ひと)模範(もはん)とならむとする(もの)あれ(ども)138(その)人間(にんげん)実際(じつさい)思惟(しゐ)する(ところ)のものは(かなら)ずや(ひと)()られむ(ため)139(あるひ)()められむ(ため)にする(もの)(おほ)い。140(これ)()()偽善者(きぜんしや)(うち)でも今日(こんにち)(ところ)では、141余程(よほど)上等(じやうとう)部分(ぶぶん)にして、142俗眼(ぞくがん)より()れば(しん)(かみ)理解(りかい)し、143言心行(げんしんかう)一致(いつち)(きよ)信者(しんじや)見得(みう)(もの)である。144(つぎ)(いま)(あや)聖地(せいち)()ける最上等(さいじやうとう)部分(ぶぶん)(ぞく)する(ひと)心性(しんせい)霊眼(れいがん)によつて(すなは)内的(ないてき)観察(くわんさつ)()つて()(とき)は、145()天界(てんかい)消息(せうそく)にも(つまびらか)ならず、146(その)自愛(じあい)(および)世間愛(せけんあい)(いへど)も、147()徹底(てつてい)せず、148天人(てんにん)存在(そんざい)半信(はんしん)半疑(はんぎ)態度(たいど)(もつ)批判(ひはん)し、149(あるひ)死後(しご)生涯(しやうがい)などに(つい)(かた)(とも)150(ただ)真理(しんり)(あか)哲人(てつじん)(ひと)()られむが(ため)に、151真実(しんじつ)(わが)(こころ)摂受(せつじゆ)せざる(ところ)を、152()()れるが(ごと)くに(かた)(つた)ふる(くらゐ)上等(じやうとう)部分(ぶぶん)である。153(しか)して(くち)には(きは)めて立派(りつぱ)なことを()つても、154(その)手足(てあし)(うご)かし、155(ひたひ)(あせ)し、156(もつ)(かみ)(たい)する真心(まごころ)実行(じつかう)せない(もの)大多数(だいたすう)である。157()(ごと)(ひと)(かみ)(をしへ)(つた)へ、158(また)(かみ)奉仕(ほうし)する祭官(さいくわん)などは、159俗事(ぞくじ)鞅掌(おうしやう)(あるひ)田園(でんえん)(たがや)し、160肥料(ひれう)などの汚穢物(をゑぶつ)()にするは、161所謂(いはゆる)(かみ)(けが)すものと誤解(ごかい)してゐる八衢(やちまた)人間(にんげん)や、162(あるひ)怠惰(たいだ)(ため)163筋肉(きんにく)労働(らうどう)(いと)うて、164宣伝使(せんでんし)(また)祭官(さいくわん)美名(びめい)にかくるる横着者(わうちやくもの)である。165(これ)()(いづ)れも(かみ)(まへ)にあつて、166天人(てんにん)一人(ひとり)をも霊的(れいてき)(みと)むることなく、167(また)体的(たいてき)にも(かん)ずる(あた)はず、168(つひ)には神仏(しんぶつ)(たね)にして、169自利(じり)(むさぼ)地獄道(ぢごくだう)餓鬼(がき)となつてゐる(もの)である。170かくの(ごと)心性(しんせい)(もつ)(かみ)(をしへ)()き、171(かみ)(ちか)奉仕(ほうし)するは、172(まつた)(かみ)冒涜(ばうとく)する罪人(ざいにん)である。
173 ()くの(ごと)人間(にんげん)(かみ)言葉(ことば)売薬(ばいやく)能書(のうがき)(くらゐ)心得(こころえ)174何事(なにごと)をも(しん)ぜず、175(また)自己(じこ)(ほか)にして(とく)(おこな)ふの(ねん)なく、176(ひと)()ざる(ところ)(おい)(ぜん)をなすことを()み、177(あく)(ひと)(まへ)()し、178(ぜん)如何(いか)なる(ちひ)さきことと(いへど)も、179(かなら)(ひと)(まへ)(あら)はさむことを(ねが)ふ。180(ゆゑ)(かれ)()がもし万一(まんいち)(ぜん)なる(おこな)ひをなしたりとせば、181それは(みな)自己(じこ)(ため)になす(ところ)あるによる。182(また)他人(たにん)(ため)(ぜん)(おこな)ふことあれば、183それは他人(たにん)(および)世間(せけん)より聖人(せいじん)(あるひ)仁者(じんしや)()られむことを(ねが)ふに()ぎない。184(かく)(ごと)(ひと)のなすことはすべて自愛(じあい)(ため)である。185自愛(じあい)所謂(いはゆる)地獄(ぢごく)(あい)である。
186 (こころ)ならずも五六七(みろく)殿(でん)(この)物語(ものがたり)()きに()てゐる偽善者(きぜんしや)(たま)にはあるやうだ。187それは折角(せつかく)昼夜(ちうや)艱苦(かんく)して口述(こうじゆつ)編纂(へんさん)した『霊界(れいかい)物語(ものがたり)』を毎夜(まいよ)捧読(ほうどく)して、188霊界(れいかい)消息(せうそく)を、189(まよ)へる人々(ひとびと)()(しめ)さむとする口述者(こうじゆつしや)意思(いし)無視(むし)したと(おも)はれてはならないから……といふ(くらゐ)(かんが)へで、190厭々(いやいや)()きに()(ひと)もあるのである。191(けつ)して左様(さやう)()気遣(きづかひ)無用(むよう)である。192何程(なにほど)内底(ないてい)(てん)(むか)つて閉塞(へいそく)したる人々(ひとびと)身魂(みたま)流入(りうにふ)(あるひ)伝達(でんたつ)せむとするも、193到底(たうてい)駄目(だめ)である。194(ゆゑ)にどうしても(この)物語(ものがたり)()にくはぬ(ひと)は、195かかる偽善(ぎぜん)(てき)行為(かうゐ)()めて、196所主(しよしゆ)(あい)()り、197身魂(みたま)相応(さうおう)研究(けんきう)自由(じいう)にされむことを希望(きばう)する。198(けつ)して物語(ものがたり)聴聞(ちやうもん)購読(こうどく)(しひ)るものではない。
199 (たて)神諭(しんゆ)拝聴(はいちやう)すると、200(なみだ)()(やう)だが、201(よこ)物語(ものがたり)()くと(すこ)しも真味(しんみ)(ところ)がなく、202可笑(をか)しくなつてドン・キホーテ(しき)物語(ものがたり)(また)寄席(よせ)気分(きぶん)のやうだと()つてゐる立派(りつぱ)人格者(じんかくしや)があるさうだ。203()れも身魂(みたま)相応(さうおう)()()るものだから、204如何(いかん)ともすることは出来(でき)ない。205(しか)(なが)(かな)しみの(きよく)(よろこ)びであり、206(よろこ)びの(きよく)(かな)しみであることは自然界(しぜんかい)学者(がくしや)もよく(とな)ふる(ところ)である。207(しか)して(かな)しみは天国(てんごく)()(よろこ)びは天国(てんごく)(ひら)くものである。208人間(にんげん)他愛(たあい)もなく(わら)(とき)(けつ)して(かな)しみの(とき)ではない、209面白(おもしろ)可笑(をか)しく歓喜(くわんき)()ちた(とき)である。210(かみ)歓喜(くわんき)(もつ)生命(せいめい)となし、211(あい)(うち)存在(そんざい)(たま)ふものである。212赤子(あかご)()いた(とき)(その)母親(ははおや)(あわ)てて(ちち)()ませ、213(その)()笑顔(ゑがほ)()(よろこ)ぶのは(すなは)(あい)である。214(わが)()()かせ、215(また)(かな)しましめて(こころよ)しと(おも)(おや)はない。216(かみ)(こころ)はすべて一瞬(いつしゆん)()も、217人間(にんげん)歓喜(くわんき)にみたしすべての事業(じげふ)(たの)しんで(いとな)ましめむとし(たま)ふものである。218(この)物語(ものがたり)真面目(まじめ)()いて(わら)はせるのが不快(ふくわい)(かん)ずる(ひと)あらば、219それは所謂(いはゆる)精神(せいしん)(じやう)欠陥(けつかん)のある(ひと)であつて、220癲狂者(てんきやうしや)(あるひ)偽善者(きぜんしや)である。221先代(せんだい)(はぎ)千松(せんまつ)()つたやうに……お(なか)がすいてもひもじうない……といふ虚偽(きよぎ)虚飾(きよしよく)態度(たいど)である。222かくの(ごと)(かんが)へを()てざる(かぎ)り、223(ひと)何程(なにほど)(かみ)(まへ)礼拝(れいはい)し、224(かみ)讃美(さんび)し、225(あい)()くと(いへど)も、226到底(たうてい)天国(てんごく)()ることは出来(でき)ない。227(つと)めて地獄(ぢごく)(もん)押入(おしい)らむとする痴呆者(ちはうしや)である。
228 (すべ)(あや)聖地(せいち)に、229(かみ)(めぐみ)()つて(ひき)つけられたる(ひと)230(および)(この)(をしへ)信従(しんじゆう)する各地(かくち)信者(しんじや)は、231すべて大神(おほかみ)神格(しんかく)(うち)にあるものである。232(しか)るに灯台(とうだい)下暗(もとくら)しとか()つて、233(これ)(みと)()ざるものは天人(てんにん)人間(にんげん)同様(どうやう)形態(けいたい))の人格(じんかく)(たも)つことは出来(でき)ないものである。234富士(ふじ)()富士(ふじ)(たづ)ねつ富士詣(ふじまう)で……と()(やう)に、235富士山(ふじさん)(なか)(はい)つて(しま)へば、236()(すぐ)れて(たふと)霊山(れいざん)たることを()らず、237普通(ふつう)(やま)()ゆるものである。238(しか)(とほ)くへだてて(これ)(のぞ)(とき)は、239(じつ)(その)(きよ)姿(すがた)雲表(うんぺう)屹立(きつりつ)し、240鮮岳(せんがく)清山(せいざん)(あつ)して()てる(その)崇高(すうかう)偉大(ゐだい)さを()ることを()(やう)に、241(かへつ)(とほ)(みち)をはなれ、242(をしへ)()らざりし(もの)が、243色眼鏡(いろめがね)(はづ)して()(とき)は、244(その)概要(がいえう)()全般(ぜんぱん)(うかが)ふことが出来(でき)(やう)に、245(かへつ)()一言(いちごん)(をしへ)()かず、246一歩(ひとあし)圏内(けんない)(あし)をふみ()れざる(ひと)(はう)(その)真相(しんさう)()(もの)である。247(また)大神(おほかみ)(とき)によつて一個(いつこ)天人(てんにん)天国(てんごく)にては(げん)(たま)ひ、248現界(げんかい)(すなは)()高天原(たかあまはら)にては一個(いつこ)神人(しんじん)(げん)(たま)ふ。249されど(かく)(ごと)内分(ないぶん)(ふさ)がつた人間(にんげん)神人(しんじん)直接(ちよくせつ)面接(めんせつ)(かつ)(その)(をしへ)()(なが)ら、250(これ)普通(ふつう)凡夫(ぼんぶ)とみなし、251(あるひ)自分(じぶん)相当(さうたう)人格者(じんかくしや)(また)(すこ)しく(すぐ)れたる(もの)となし、252(あるひ)自分(じぶん)より(おと)りし(もの)となして、253(これ)(ぐう)するものである。254かくの(ごと)人間(にんげん)八衢(やちまた)(どころ)か、255(すで)地獄(ぢごく)大門(おほもん)(むか)つて、256爪先(つまさき)()けてゐるものである。257(しん)智慧(ちゑ)証覚(しようかく)とを()いた(もの)は、258(すべ)地獄(ぢごく)没入(ぼつにふ)するより(みち)はない。259(ゆゑ)にかかる人間(にんげん)天人(てんにん)(また)神人(しんじん)()より()(とき)は、260何程(なにほど)形態(けいたい)立派(りつぱ)(かざ)()て、261何程(なにほど)人品(じんぴん)骨格(こつがら)はよく()えても、262(ほとん)(その)内分(ないぶん)人間(にんげん)相好(さうがう)(そな)はつてゐないのである。263(かれ)()罪悪(ざいあく)虚偽(きよぎ)とに()るを(もつ)て、264(したが)つて(かみ)智慧(ちゑ)証覚(しようかく)(そむ)いてゐる。265(あだか)妖怪(えうくわい)(ごと)餓鬼(がき)(ごと)く、266(その)醜状(しうじやう)()()てられぬばかりである。267(かく)(ごと)肉体(にくたい)人間(にんげん)(しよう)して、268神界(しんかい)にては生命(せいめい)といはず、269(これ)霊的(れいてき)死者(ししや)(とな)ふるのである。270(また)娑婆(しやば)亡者(まうじや)(あるひ)我利(がり)我利(がり)亡者(まうじや)ともいふ。
271 (かく)(ごと)大神(おほかみ)(あい)(とく)(はな)れたる(もの)生命(せいめい)なるものはない。272(しか)して大神(おほかみ)(あい)(また)神格(しんかく)(はな)れた(とき)は、273何事(なにごと)もなし(あた)はざるものである。274(ゆゑ)大本(おほもと)神諭(しんゆ)にも……(かみ)守護(しゆご)(ゆる)しがなければ、275何事(なにごと)成就(じやうじゆ)せぬぞよ。276九分(くぶ)九厘(くりん)いつた(ところ)でクレンとかへるぞよ。277人間(にんげん)がこれ(ほど)(ぜん)はないと(おも)ふて(いた)して()ることが、278(かみ)(ゆる)しなきものは(みな)(あく)になるぞよ。279九分(くぶ)九厘(くりん)()(ひら)がかへり、280アフンと(いた)すぞよ……と(しめ)されてあるのを(うかが)(たてまつ)つても、281(この)(かん)消息(せうそく)(わか)るであらう。282人間(にんげん)自然界(しぜんかい)自愛(じあい)()つて、283(ある)程度(ていど)までは妖怪(えうくわい)(てき)に、284惰性(だせい)(てき)出来得(できう)るものだが、285(けつ)して有終(いうしう)()をなすことは出来(でき)ない、286今日(こんにち)自愛(じあい)世間愛(せけんあい)より()れる、287すべての銀行(ぎんかう)会社(くわいしや)(および)(その)()諸団体(しよだんたい)実状(じつじやう)()れば、288(いづ)れも最初(さいしよ)所期(しよき)(はん)し、289(その)内部(ないぶ)には、290魑魅(ちみ)魍魎(まうりやう)徘徊(はいくかい)跳梁(てうりやう)して、291妖怪(えうくわい)変化(へんげ)巣窟(さうくつ)となり、292()もあてられぬ醜状(しうじやう)包蔵(はうざう)してゐる。293そして強食(きやうしよく)弱肉(じやくにく)優勝(いうしやう)劣敗(れつぱい)地獄道(ぢごくだう)が、294遺憾(ゐかん)なく現実(げんじつ)してゐるではないか。
295 現代(げんだい)(おい)ても(こころ)(すぐ)なる(もの)胸中(きようちう)()(ところ)(かみ)は、296太古(たいこ)(ひと)(かたち)なれ(ども)297自得提(じとくてい)智慧(ちゑ)(および)罪悪(ざいあく)生涯(しやうがい)()つて天界(てんかい)よりの内流(ないりう)裁断(さいだん)したる(もの)(かく)(ごと)本然(ほんぜん)所証(しよしよう)滅却(めつきやく)(れう)せるものである。298()かる盲目者(まうもくしや)()(べか)らざる(かみ)()むとし、299(また)罪悪(ざいあく)生涯(しやうがい)にて所証(しよしよう)滅却(めつきやく)せし(もの)は、300(かみ)(けつ)して(もと)めない(もの)である。301(ゆゑ)現代(げんだい)人間(にんげん)(かみ)にすがる(もの)(いへど)も、302すべて天界(てんかい)よりの内流(ないりう)裁断(さいだん)したる(もの)(おほ)(ゆゑ)に、303()(べか)らざる(かみ)()むとし、304(また)物質欲(ぶつしつよく)のみに齷齪(あくせく)して、305本然(ほんぜん)所証(しよしよう)滅却(めつきやく)した地獄(ぢごく)(てき)人間(にんげん)は、306(かみ)存在(そんざい)(みと)めず、307(また)(かみ)(おほい)(きら)ふものである。308すべて天界(てんかい)よりして()人間(にんげん)流入(りうにふ)する(ところ)神格(しんかく)(その)(もの)(じつ)(この)本来(ほんらい)所証(しよしよう)である。309(なん)となれば、310(ひと)(うま)れたるは、311現界(げんかい)(ため)にあらず、312(その)目的(もくてき)天国(てんごく)団体(だんたい)円満(ゑんまん)ならしむる(ため)である。313(ゆゑ)何人(なんぴと)神格(しんかく)概念(がいねん)なくしては天界(てんかい)()ることは出来(でき)ないのである。
314 高天原(たかあまはら)(および)天国(てんごく)霊国(れいごく)団体(だんたい)()(ところ)神格(しんかく)何者(なにもの)たるを()らざる(もの)は、315高天原(たかあまはら)第一(だいいち)関門(くわんもん)にさへも(のぼ)ることを()ない。316かくの(ごと)外分(ぐわいぶん)のみ(ひら)けたる人間(にんげん)がもし(あやま)つて天国(てんごく)関門(くわんもん)近付(ちかづ)かむとすれば、317一種(いつしゆ)反抗力(はんかうりよく)(つよ)嫌悪(けんを)(じやう)(かん)ずるものである。318そは天界(てんかい)摂受(せつじゆ)すべき(かれ)内分(ないぶん)(いま)高天原(たかあまはら)形式中(けいしきちう)()らざるを(もつ)て、319すべての関門(くわんもん)閉鎖(へいさ)さるるに()るからである。320もし(しひ)(この)関門(くわんもん)突破(とつぱ)し、321高天原(たかあまはら)(すす)()らむとすれば、322(その)内分(ないぶん)はますます(かた)()ざされて如何(いかん)ともす(べか)らざるに(いた)るものである。323信者(しんじや)(なか)には無理(むり)()高天原(たかあまはら)近付(ちかづ)(きた)り、324(かみ)(ちか)(つか)(した)しく(をしへ)()いてからますます(その)内分(ないぶん)(かた)()ざされて、325心身(しんしん)混惑(こんわく)し、326信仰(しんかう)以前(いぜん)(おと)りし精神(せいしん)状態(じやうたい)となり、327(かつ)(また)(その)(おこな)ひの(うへ)非常(ひじやう)地獄(ぢごく)(てき)活動(くわつどう)(あら)はるるものがあるのは(この)()(もとづ)くのである。328大神(おほかみ)(いな)み、329大神(おほかみ)神格(しんかく)(みた)されたる神人(しんじん)(しん)ぜざる(もの)は、330(すべ)てかくの(ごと)運命(うんめい)(おちい)るものである。331人間(にんげん)(うち)にある天界(てんかい)生涯(しやうがい)とは(すなは)(かみ)(まこと)(したが)ひて、332棲息(せいそく)せるものなることを知悉(ちしつ)せる精神(せいしん)状態(じやうたい)をいふのである。333惟神(かむながら)(たま)幸倍(ちはへ)坐世(ませ)
334大正一二・一・一六 旧一一・一一・三〇 松村真澄録)
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