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特別編 入蒙記
天祥地瑞
第73巻(子の巻)
第74巻(丑の巻)
第75巻(寅の巻)
第76巻(卯の巻)
第77巻(辰の巻)
第78巻(巳の巻)
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第49巻(子の巻)
序文
総説
第1篇 神示の社殿
01 地上天国
〔1275〕
02 大神人
〔1276〕
03 地鎮祭
〔1277〕
04 人情
〔1278〕
05 復命
〔1279〕
第2篇 立春薫香
06 梅の初花
〔1280〕
07 剛胆娘
〔1281〕
08 スマート
〔1282〕
第3篇 暁山の妖雲
09 善幻非志
〔1283〕
10 添書
〔1284〕
11 水呑同志
〔1285〕
12 お客さん
〔1286〕
13 胸の轟
〔1287〕
14 大妨言
〔1288〕
15 彗星
〔1289〕
第4篇 鷹魅糞倒
16 魔法使
〔1290〕
17 五身玉
〔1291〕
18 毒酸
〔1292〕
19 神丹
〔1293〕
20 山彦
〔1294〕
余白歌
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第一八章
毒酸
(
どくさん
)
〔一二九二〕
インフォメーション
著者:
出口王仁三郎
巻:
霊界物語 第49巻 真善美愛 子の巻
篇:
第4篇 鷹魅糞倒
よみ(新仮名遣い):
ようみふんとう
章:
第18章 毒酸
よみ(新仮名遣い):
どくさん
通し章番号:
1292
口述日:
1923(大正12)年01月19日(旧12月3日)
口述場所:
筆録者:
加藤明子
校正日:
校正場所:
初版発行日:
1924(大正13)年11月5日
概要:
舞台:
あらすじ
[?]
このあらすじは東京の望月さん作成です(一部加筆訂正してあります)。一覧表が「
王仁DB
」にあります。
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:
高姫と杢助は酒を酌み交わしながらひそびそ話にふけっている。高姫は、結局お寅たちを引き戻すことができなかったこと、イルたち五人が団結して交渉しに来たことなどを気に病んでいる。
杢助は、珍彦夫婦はこの祠の森館の正式な主人なのだから、珍彦の権限をもってイルたち五人を追い出せばよいと言い出した。そのためには、彼らを毒で殺し、魔術で二人の死体を自分たちの体に変じ、自分たちは珍彦と静子に変化して入れ替わればよいと画策した。
ためらう高姫に、杢助は悪をやるなら徹底的にやるのだと説き、高姫は珍彦と静子に毒酸を入れた御馳走をふるまうことに同意してしまった。
杢助と高姫が祠の森乗っ取り計画を相談していたところ、ふすまの前の廊下に小さい足音がして表の方へ消えてしまった。高姫は誰かに聞かれたかと心配したが、杢助は山猫や山狆だろうと取り合わなかった。
主な登場人物
[?]
【セ】はセリフが有る人物、【場】はセリフは無いがその場に居る人物、【名】は名前だけ出て来る人物です。
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:
備考:
タグ:
データ凡例:
データ最終更新日:
2023-06-30 09:13:08
OBC :
rm4918
愛善世界社版:
273頁
八幡書店版:
第9輯 132頁
修補版:
校定版:
281頁
普及版:
126頁
初版:
ページ備考:
001
高姫
(
たかひめ
)
は
杢助
(
もくすけ
)
と
二人
(
ふたり
)
、
002
酒
(
さけ
)
を
汲
(
く
)
み
交
(
かは
)
しながら、
003
ひそびそ
話
(
ばなし
)
に
耽
(
ふけ
)
つて
居
(
ゐ
)
る。
004
高姫
(
たかひめ
)
『
杢助
(
もくすけ
)
さま
大変
(
たいへん
)
な
事
(
こと
)
が
出来
(
でき
)
たのよ。
005
私
(
わたし
)
心配
(
しんぱい
)
でならないわ』
006
杢助
(
もくすけ
)
『ハヽヽヽ、
007
ヨルやお
寅
(
とら
)
、
008
魔我彦
(
まがひこ
)
が
本当
(
ほんたう
)
に
珍
(
うづ
)
の
館
(
やかた
)
へ
行
(
い
)
つたのが
苦
(
く
)
になるのであらう、
009
そんな
事
(
こと
)
は
心配
(
しんぱい
)
はいらないぢやないか。
010
幾何
(
いくら
)
でも
方法
(
はうはふ
)
手段
(
しゆだん
)
はあるのぢや』
011
高姫
(
たかひめ
)
『それだと
云
(
い
)
つて
杢助
(
もくすけ
)
さまの
魔術
(
まじゆつ
)
も
一寸
(
ちよつと
)
も
当
(
あて
)
にならぬぢやありませぬか。
012
三
(
さん
)
人
(
にん
)
の
奴
(
やつ
)
が
甘
(
うま
)
く
帰
(
かへ
)
つて
来
(
き
)
たと
思
(
おも
)
へば、
013
何奴
(
どいつ
)
も
此奴
(
こいつ
)
も、
014
猿
(
さる
)
や
熊
(
くま
)
や
古狸
(
ふるだぬき
)
のやうなものだし、
015
テルやハル
公
(
こう
)
の
魔法使
(
まはふつかひ
)
もサツパリ
幻影
(
げんえい
)
だつたし、
016
此
(
この
)
儘
(
まま
)
で
居
(
ゐ
)
たなら、
017
此
(
この
)
義理
(
ぎり
)
天上
(
てんじやう
)
もここ
五日
(
いつか
)
と
居
(
を
)
れぬぢやありませぬか。
018
彼奴
(
あいつ
)
等
(
ら
)
三
(
さん
)
人
(
にん
)
がイソの
館
(
やかた
)
に
往
(
ゆ
)
きよつたら、
019
きつと、
020
一伍
(
いちぶ
)
一什
(
しじふ
)
を
云
(
い
)
ふに
違
(
ちが
)
ひない。
021
さうすればキツト
立退
(
たちの
)
き
命令
(
めいれい
)
を
喰
(
く
)
はされる
事
(
こと
)
は
知
(
し
)
れた
事
(
こと
)
、
022
何
(
ど
)
うかして、
023
此処
(
ここ
)
に
居坐
(
ゐすわ
)
りたいがお
前
(
まへ
)
さまどうかして、
024
とつときの
智慧
(
ちゑ
)
を
出
(
だ
)
して
考
(
かんが
)
へて
下
(
くだ
)
さるまいかな』
025
杢助
(
もくすけ
)
『アハヽヽヽ、
026
日
(
ひ
)
の
出神
(
でのかみ
)
様
(
さま
)
の
考
(
かんが
)
へでも
往
(
ゆ
)
きませぬかな。
027
矢張
(
やつぱ
)
り
何程
(
なにほど
)
神力
(
しんりき
)
のある
神
(
かみ
)
でも
悪
(
わる
)
い
事
(
こと
)
は
駄目
(
だめ
)
だと
見
(
み
)
えるのう』
028
高姫
(
たかひめ
)
『
善悪
(
ぜんあく
)
不二
(
ふじ
)
、
029
正邪
(
せいじや
)
一如
(
いちによ
)
だから
義理
(
ぎり
)
天上
(
てんじやう
)
は
悪
(
あく
)
に
見
(
み
)
せて
善
(
ぜん
)
を
働
(
はたら
)
くのだから、
030
キツト
神
(
かみ
)
様
(
さま
)
も
許
(
ゆる
)
して
下
(
くだ
)
さるだらう。
031
イル、
032
イク、
033
サール、
034
ハル、
035
テルの
五
(
ご
)
人
(
にん
)
の
奴
(
やつ
)
が
云
(
い
)
ふのには、
036
「
吾々
(
われわれ
)
五
(
ご
)
人
(
にん
)
は
厳
(
いづ
)
の
御霊
(
みたま
)
だ。
037
玉国別
(
たまくにわけ
)
さまに
命令
(
めいれい
)
を
受
(
う
)
けた
祠
(
ほこら
)
の
森
(
もり
)
の
常置品
(
じやうちひん
)
だから、
038
お
前
(
まへ
)
達
(
たち
)
に
左右
(
さいう
)
される
者
(
もの
)
ぢやない。
039
グヅグヅ
云
(
い
)
ふのなら
出
(
で
)
て
往
(
い
)
つて
呉
(
く
)
れ」などと、
040
最前
(
さいぜん
)
も
酒
(
さけ
)
に
喰
(
くら
)
ひ
酔
(
よ
)
つて
責
(
せ
)
めて
来
(
く
)
るのだから
困
(
こま
)
つたものだ。
041
私
(
わたし
)
はこの
先
(
さき
)
どうなるかと
思
(
おも
)
ふて、
042
心配
(
しんぱい
)
でなりませぬわ』
043
杢助
(
もくすけ
)
『
此
(
この
)
館
(
やかた
)
は
珍彦
(
うづひこ
)
夫婦
(
ふうふ
)
が
全権
(
ぜんけん
)
をもつて
居
(
ゐ
)
るのだから、
044
珍彦
(
うづひこ
)
の
命令
(
めいれい
)
なら、
045
彼奴
(
きやつ
)
等
(
ら
)
五
(
ご
)
人
(
にん
)
を
放逐
(
はうちく
)
するのは
何
(
なん
)
でもない
事
(
こと
)
だ』
046
高姫
(
たかひめ
)
『それはよい
所
(
ところ
)
へお
気
(
き
)
が
着
(
つ
)
きました。
047
成
(
な
)
る
程
(
ほど
)
珍彦
(
うづひこ
)
さまが
全権
(
ぜんけん
)
を
握
(
にぎ
)
つて
厶
(
ござ
)
るのだから、
048
珍彦
(
うづひこ
)
さへ
此方
(
こちら
)
の
薬籠中
(
やくろうちう
)
のものとして
置
(
お
)
けば
大丈夫
(
だいぢやうぶ
)
ですな。
049
併
(
しか
)
し
珍彦
(
うづひこ
)
が
此方
(
こちら
)
の
云
(
い
)
ふ
事
(
こと
)
を
聞
(
き
)
かなかつたらどうしませうかなア』
050
杢助
(
もくすけ
)
『そんな
心配
(
しんぱい
)
が
入
(
い
)
るか。
051
変身
(
へんしん
)
の
術
(
じゆつ
)
を
使
(
つか
)
つて
杢助
(
もくすけ
)
は
珍彦
(
うづひこ
)
に
化
(
ば
)
け、
052
お
前
(
まへ
)
は
静子
(
しづこ
)
に
化
(
ば
)
けたらよいのだ』
053
高姫
(
たかひめ
)
『
夫
(
それ
)
だと
云
(
い
)
つて、
054
顔形
(
かほかたち
)
迄
(
まで
)
がさう
甘
(
うま
)
く
往
(
ゆ
)
きませうかなア』
055
杢助
(
もくすけ
)
『いかいでか、
056
チツトも
違
(
ちが
)
はないやうに
化
(
ば
)
けて
見
(
み
)
せる。
057
お
前
(
まへ
)
も
化
(
ば
)
けさせてやる』
058
高姫
(
たかひめ
)
『
同
(
おな
)
じ
館
(
やかた
)
に
二人
(
ふたり
)
も
珍彦
(
うづひこ
)
、
059
静子姫
(
しづこひめ
)
があつては
露顕
(
ろけん
)
のもとぢや
厶
(
ござ
)
いませぬか』
060
杢助
(
もくすけ
)
『
何
(
なに
)
さ、
061
甘
(
うま
)
く
両人
(
りやうにん
)
をたらし
込
(
こ
)
んで
酒
(
さけ
)
や
飯
(
めし
)
の
中
(
なか
)
に
毒
(
どく
)
を
入
(
い
)
れ、
062
そつと○○して
了
(
しま
)
ひ、
063
さうして
高姫
(
たかひめ
)
杢助
(
もくすけ
)
の
体
(
たい
)
に
二人
(
ふたり
)
を
変
(
へん
)
じ、
064
甘
(
うま
)
く
葬式
(
さうしき
)
を
営
(
いとな
)
み、
065
後
(
あと
)
に
吾々
(
われわれ
)
両人
(
りやうにん
)
が、
066
珍彦
(
うづひこ
)
静子
(
しづこ
)
と
化
(
ば
)
け
変
(
かは
)
るのだ、
067
さうすれば
安心
(
あんしん
)
だらう』
068
高姫
(
たかひめ
)
『
杢助
(
もくすけ
)
さま、
069
お
前
(
まへ
)
は
正直
(
しやうぢき
)
の
方
(
かた
)
だと
思
(
おも
)
つて
居
(
ゐ
)
たが、
070
随分
(
ずいぶん
)
悪
(
わる
)
い
智慧
(
ちゑ
)
が
出
(
で
)
ますなア』
071
杢助
(
もくすけ
)
『
極
(
きま
)
つた
事
(
こと
)
だよ。
072
今
(
いま
)
の
世
(
よ
)
の
中
(
なか
)
は
善
(
ぜん
)
の
仮面
(
かめん
)
を
被
(
かぶ
)
つて
悪事
(
あくじ
)
をするもの
程
(
ほど
)
、
073
立派
(
りつぱ
)
な
人間
(
にんげん
)
と
云
(
い
)
はれるのだ。
074
お
前
(
まへ
)
も
杢助
(
もくすけ
)
の
女房
(
にようばう
)
となつた
以上
(
いじやう
)
は、
075
も
一段
(
いちだん
)
改悪
(
かいあく
)
せなくては
駄目
(
だめ
)
だよ。
076
鬼
(
おに
)
の
夫
(
をつと
)
に
蛇
(
じや
)
の
女房
(
にようばう
)
と
云
(
い
)
ふぢやないか』
077
高姫
(
たかひめ
)
『それだと
云
(
い
)
つて
余
(
あま
)
り
非道
(
ひど
)
いぢやありませぬか。
078
お
前
(
まへ
)
はまるで
悪魔
(
あくま
)
のやうな
事
(
こと
)
を
云
(
い
)
ひますな』
079
杢助
(
もくすけ
)
『アハヽヽヽ、
080
悪
(
あく
)
をやるならばお
前
(
まへ
)
のやうな
中途半
(
ちうとはん
)
は
駄目
(
だめ
)
だ。
081
徹底
(
てつてい
)
的
(
てき
)
に
悪
(
あく
)
をやるのだ。
082
中途半
(
ちうとはん
)
の
善悪
(
ぜんあく
)
混交
(
こんかう
)
的
(
てき
)
悪
(
あく
)
なら、
083
止
(
や
)
めた
方
(
はう
)
が
余程
(
よほど
)
気
(
き
)
が
利
(
き
)
いて
居
(
ゐ
)
るよ。
084
此
(
この
)
杢助
(
もくすけ
)
は
到底
(
たうてい
)
お
前
(
まへ
)
のやうな
善人
(
ぜんにん
)
とは
意志
(
うま
)
が
合
(
あ
)
はないから、
085
今
(
いま
)
の
中
(
うち
)
に
別
(
わか
)
れようぢやないか。
086
お
前
(
まへ
)
では
到底
(
たうてい
)
私
(
わし
)
について
来
(
く
)
る
事
(
こと
)
は
出来
(
でき
)
ない。
087
改悪
(
かいあく
)
が
足
(
た
)
らぬからなア』
088
高姫
(
たかひめ
)
『
杢助
(
もくすけ
)
さま、
089
もう
斯
(
か
)
うなつた
以上
(
いじやう
)
はどこ
迄
(
まで
)
もついて
行
(
ゆ
)
きます。
090
どうぞ
私
(
わたし
)
を
末長
(
すゑなが
)
う
可愛
(
かあい
)
がつて
下
(
くだ
)
さいませ』
091
杢助
(
もくすけ
)
『ヨシヨシそんなら
私
(
わし
)
の
云
(
い
)
ふ
通
(
とほ
)
りにするなア』
092
高姫
(
たかひめ
)
『ハイ、
093
どんな
事
(
こと
)
でも
厭
(
いや
)
とは
云
(
い
)
ひませぬ』
094
杢助
(
もくすけ
)
『それなら
今
(
いま
)
之
(
これ
)
をお
前
(
まへ
)
にやるから、
095
酒
(
さけ
)
の
中
(
なか
)
や
御飯
(
ごはん
)
の
中
(
なか
)
へこの
粉
(
こ
)
を
振
(
ふ
)
り
撒
(
ま
)
くのだ。
096
これは
毒酸
(
どくさん
)
と
云
(
い
)
つて
印度
(
いんど
)
の
群魔山
(
ぐんまさん
)
に
出来
(
でき
)
た
果物
(
くだもの
)
の
実
(
み
)
をもつて
製造
(
せいざう
)
した
毒
(
どく
)
だから、
097
サア
是
(
これ
)
をお
前
(
まへ
)
に
与
(
あた
)
へて
置
(
お
)
く、
098
うまく
両人
(
りやうにん
)
を
此処
(
ここ
)
へ
引
(
ひ
)
つ
張
(
ぱ
)
り
出
(
だ
)
し、
099
御
(
ご
)
馳走
(
ちそう
)
して○○するのだなア』
100
高姫
(
たかひめ
)
『ハイ
承知
(
しようち
)
致
(
いた
)
しました。
101
きつとやつて
見
(
み
)
せませう、
102
併
(
しか
)
し
二人
(
ふたり
)
は○○した
所
(
ところ
)
であの
楓
(
かへで
)
はどうしたらよいのでせう』
103
杢助
(
もくすけ
)
『あの
楓
(
かへで
)
か、
104
あれや
放
(
はふ
)
つて
置
(
お
)
いたらよいのだ。
105
珍彦
(
うづひこ
)
は
杢助
(
もくすけ
)
の
肉体
(
にくたい
)
に
変形
(
へんけい
)
して
死
(
し
)
に、
106
静子
(
しづこ
)
はお
前
(
まへ
)
の
肉体
(
にくたい
)
と
変形
(
へんけい
)
し、
107
さうして
死体
(
したい
)
を
土中
(
どちう
)
に
埋
(
うづ
)
めて
了
(
しま
)
へば、
108
後
(
あと
)
は
立派
(
りつぱ
)
な
珍彦
(
うづひこ
)
、
109
静子
(
しづこ
)
となつて
納
(
をさ
)
まり
返
(
かへ
)
つて
居
(
ゐ
)
られると
云
(
い
)
ふものだ。
110
さうすれば
斎苑
(
いそ
)
の
館
(
やかた
)
から
何程
(
なにほど
)
立退
(
たちのき
)
命令
(
めいれい
)
が
来
(
き
)
ても
大丈夫
(
だいぢやうぶ
)
ぢやないか』
111
高姫
(
たかひめ
)
『
成
(
な
)
る
程
(
ほど
)
、
112
これは
妙案
(
めうあん
)
奇策
(
きさく
)
、
113
日
(
ひ
)
の
出神
(
でのかみ
)
の
義理
(
ぎり
)
天上
(
てんじやう
)
の
生宮
(
いきみや
)
も
感心
(
かんしん
)
致
(
いた
)
しましたよ。
114
オホヽヽヽヽヽ、
115
何
(
なん
)
と
魔法
(
まはふ
)
と
云
(
い
)
ふものは
都合
(
つがふ
)
のよいものですなア』
116
杢助
(
もくすけ
)
『サア
早
(
はや
)
く
御
(
ご
)
馳走
(
ちそう
)
の
用意
(
ようい
)
にかかつて
呉
(
く
)
れ。
117
グヅグヅして
居
(
ゐ
)
ると
露顕
(
ろけん
)
の
恐
(
おそ
)
れがある。
118
謀
(
はかりごと
)
は
早
(
はや
)
いがよいからなア』
119
高姫
(
たかひめ
)
『アヽ
忙
(
いそが
)
しい
事
(
こと
)
だ。
120
御飯
(
ごはん
)
もたかねばならず、
121
煮〆
(
にしめ
)
もせなならず、
122
杢助
(
もくすけ
)
さま、
123
お
前
(
まへ
)
さまお
酒
(
さけ
)
の
燗
(
かん
)
だけ
手伝
(
てつだ
)
つて
下
(
くだ
)
さいな。
124
是
(
これ
)
で
珍彦
(
うづひこ
)
、
125
静子
(
しづこ
)
両人
(
りやうにん
)
を
甘
(
うま
)
く
片付
(
かたづ
)
けて
仕舞
(
しま
)
へば
天下
(
てんか
)
泰平
(
たいへい
)
だ。
126
お
前
(
まへ
)
と
私
(
わたし
)
が
祠
(
ほこら
)
の
宮
(
みや
)
に
永久
(
とこしへ
)
に
鎮
(
しづ
)
まつて、
127
三五教
(
あななひけう
)
の
向
(
むか
)
ふを
張
(
は
)
り、
128
表向
(
おもてむき
)
は
三五教
(
あななひけう
)
とし、
129
実
(
じつ
)
はウラナイ
教
(
けう
)
を
開
(
ひら
)
かうではありませぬか』
130
杢助
(
もくすけ
)
『アハヽヽヽ、
131
お
前
(
まへ
)
も
俺
(
おれ
)
に
大分
(
だいぶん
)
感化
(
かんくわ
)
されたと
見
(
み
)
えて、
132
余程
(
よほど
)
改心
(
かいしん
)
が
出来
(
でき
)
たわい』
133
高姫
(
たかひめ
)
『
誰
(
たれ
)
かに
珍彦
(
うづひこ
)
夫婦
(
ふうふ
)
を
呼
(
よ
)
びにやらせませうかなア』
134
杢助
(
もくすけ
)
『
珍彦
(
うづひこ
)
夫婦
(
ふうふ
)
は
何
(
なん
)
と
云
(
い
)
つても
此処
(
ここ
)
の
主人
(
しゆじん
)
だ。
135
お
前
(
まへ
)
は
準備
(
じゆんび
)
をちやんと
整
(
ととの
)
へたら、
136
辞
(
じ
)
を
低
(
ひく
)
うし、
137
ちやんと
叮嚀
(
ていねい
)
にお
前
(
まへ
)
が
迎
(
むか
)
へに
往
(
い
)
て
来
(
こ
)
ねば、
138
もしも
嫌
(
いや
)
だなんて
云
(
い
)
はれては
大変
(
たいへん
)
だよ』
139
高姫
(
たかひめ
)
『アヽそれやさうです。
140
そんなら
早
(
はや
)
く
御飯
(
ごはん
)
の
準備
(
こしら
)
へをして
置
(
お
)
いて
私
(
わたし
)
が
参
(
まゐ
)
りませうかなア、
141
願望
(
ぐわんまう
)
成就
(
じやうじゆ
)
時節
(
じせつ
)
到来
(
たうらい
)
これが
甘
(
うま
)
く
往
(
ゆ
)
けば
大丈夫
(
だいぢやうぶ
)
です。
142
惟神
(
かむながら
)
霊
(
たま
)
幸倍
(
ちはへ
)
坐世
(
ませ
)
、
143
義理
(
ぎり
)
天上
(
てんじやう
)
日
(
ひ
)
の
出
(
で
)
の
神
(
かみ
)
様
(
さま
)
、
144
何卒
(
なにとぞ
)
この
計略
(
けいりやく
)
が
甘
(
うま
)
く
往
(
ゆ
)
きますやうに』
145
とポンポンポンポンと
四拍手
(
しはくしゆ
)
して、
146
暗祈
(
あんき
)
黙祷
(
もくたう
)
を
始
(
はじ
)
めた。
147
杢助
(
もくすけ
)
『アハヽヽヽ、
148
よく
聞
(
き
)
いて
下
(
くだ
)
さるだらうよ』
149
高姫
(
たかひめ
)
『さうです。
150
悪
(
あく
)
の
事
(
こと
)
は
悪神
(
あくがみ
)
に
頼
(
たの
)
めばいいぢやありませぬか』
151
杢助
(
もくすけ
)
『それやさうだ。
152
餅
(
もち
)
は
餅屋
(
もちや
)
だからな、
153
甘
(
うま
)
く
悟
(
さと
)
られない
様
(
やう
)
にやつて
呉
(
く
)
れよ』
154
此
(
この
)
時
(
とき
)
襖
(
ふすま
)
の
前
(
まへ
)
の
廊下
(
らうか
)
に
小
(
ちひ
)
さい
足音
(
あしおと
)
がして
表
(
おもて
)
の
方
(
はう
)
へ
消
(
き
)
えて
仕舞
(
しま
)
つた。
155
高姫
(
たかひめ
)
は
其
(
その
)
足音
(
あしおと
)
を
耳
(
みみ
)
に
挿
(
はさ
)
み、
156
高姫
(
たかひめ
)
『アヽ
杢助
(
もくすけ
)
さま、
157
足音
(
あしおと
)
がしたぢやありませぬか。
158
此
(
この
)
秘密
(
ひみつ
)
を
誰
(
たれ
)
かに
聞
(
き
)
かれたのでは
厶
(
ござ
)
いますまいかなア』
159
杢助
(
もくすけ
)
『
何
(
な
)
あに、
160
あれは
猫
(
ねこ
)
か
狆
(
ちん
)
の
足音
(
あしおと
)
だよ』
161
高姫
(
たかひめ
)
『
狆
(
ちん
)
も
猫
(
ねこ
)
も
此処
(
ここ
)
には
居
(
ゐ
)
ないぢやありませぬか』
162
杢助
(
もくすけ
)
『
山中
(
さんちう
)
の
事
(
こと
)
だから
山猫
(
やまねこ
)
や
山狆
(
やまちん
)
が
沢山
(
たくさん
)
居
(
ゐ
)
るから、
163
余
(
あま
)
り
御
(
ご
)
馳走
(
ちそう
)
の
香
(
か
)
がするので
嗅
(
か
)
ぎつけて
来
(
き
)
よつたのだ。
164
そんな
事
(
こと
)
は
心配
(
しんぱい
)
するに
及
(
およ
)
ばない』
165
高姫
(
たかひめ
)
『それでもねえ、
166
何
(
なん
)
だか
気掛
(
きがか
)
りですわ』
167
(
大正一二・一・一九
旧一一・一二・三
加藤明子
録)
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