白雲の遠き国までいつみたまかがやき初めぬ月の光に〈総説代用(初版)〉
三五の月のをしへの神宝は愛と信との言霊の水火〈総説代用(初版)〉
みつ御玉五つの御玉の神宝光かがやく時は来にけり〈総説代用(初版)〉
唐土の室屋を免れ今はまたしこの岩屋に入る地虫かな〈第1章(初版)〉
まめ人の真心こめて送り来る書の墨色かがやき渡る〈第1章(初版)〉
甲子の文月十二の夜半ごろ地震ありぬ神の示しの〈第2章(初版)〉
火星てふ怪しき光近づきぬ心ゆるすな諸の国人〈第2章(初版)〉
行く先は洪水か嵐か地震か瑞の御魂のこころ騒ぐも〈第4章(初版)〉
水分の神も怒るか夏の日に雨を与へぬことの忌々しき〈第4章(初版)〉
世を洗ふ水の御魂をなやめたる神の戒め知るや知らずや〈第4章(初版)〉
白昼に王星現はる今の世は人の心のはげしきを知る〈第8章(初版)〉
曲神の世の終りかも思はざる災厄ばかり次ぎ次ぎ臻るも〈第8章(初版)〉
世の柱弥勒の神を苦しめし邪神の亡ぶ節は来にけり〈第8章(初版)〉
天の下神人愛のためならばたとへ死するも厭はざるべし〈第9章(初版)〉
千万のなやみに遇ひてひるまぬは五六七の神の力なりけり〈第10章(初版)〉
天も地も万物更始の秋の空に火星は近づき光り輝く〈第11章(初版)〉
主の神は天と地とに不可思議を示し給へど悟るものなし〈第12章(初版)〉
行く先の世を偲びては涙しぬ曲津の神のなげきの状を〈第12章(初版)〉
万有に生命の水をそそぐよりわれは一つの希望だもなし〈第12章(初版)〉
世を思ふわが心根も何時の日か現はれ初めて御代を照らさむ〈第13章(初版)〉
古の神のいはれを菊月の吉き日の空に金鵄高舞ふ〈第13章(初版)〉
紫の玉の御稜威を現はして名を高砂の神遊びせむ〈第13章(初版)〉
三ツ五ツの二柱神睦まじく世を守ります時は甲子〈第15章(初版)〉
五十五の春を迎へしと人はいふ三十路の花の盛りの吾を〈第18章(初版)〉
高砂の松の根本に現はれし尉と姥とは大本に入りぬ〈第18章(初版)〉
散り果てて踏まるる花も幹に根のある白梅は又の春に咲く〈第18章(初版)〉
高熊の巌の上に坐禅して現神幽を尻くさる鰐〈第20章(初版)〉
信徒の心くばりてわが為につくすを見れば嬉し悲しき〈第20章(初版)〉
村肝の心を千々に砕けども思ひに任せぬ吾なりにけり〈第20章(初版)〉
胸板を射貫くが如き玉章を時々受くる身こそ苦しき〈第22章(初版)〉
父上と慕ふ養子の玉章を読む度びごとに涙にしたる〈第22章(初版)〉
かむながら思ひ出してはほほゑみぬ神に在りてふ吾かへり見て〈第22章(初版)〉
鬼大蛇邪神の荒ぶ暗の世は蛍の光さへも嫌はる〈第22章(初版)〉
天地の神の恵みの露深く潤ひにけり日蔭の花も〈第24章(初版)〉
麻柱の信徒たちの身の幸を聞くは何より嬉しかりけり〈第24章(初版)〉
わが思ふ心のたけを教子と語り合ふ間に閉づる窓の戸〈第24章(初版)〉
三五の月の光のなかりせばかほどに雲のなやみ受けまじ〈第25章(初版)〉
瑞々し三五の月も光なくば今日の歎きの雲はかからじ〈第25章(初版)〉
邪神は光を恐れ暗の夜を生命の綱と頼むものなり〈第26章(初版)〉
玉の井の水も濁りてうつらずば汲み干す人のいかであるべき〈第26章(初版)〉
[この余白歌は八幡書店版霊界物語収録の余白歌を参考に他の資料と付き合わせて作成しました]