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第66巻(巳の巻)
第67巻(午の巻)
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第69巻(申の巻)
第70巻(酉の巻)
第71巻(戌の巻)
第72巻(亥の巻)
特別編 入蒙記
天祥地瑞
第73巻(子の巻)
第74巻(丑の巻)
第75巻(寅の巻)
第76巻(卯の巻)
第77巻(辰の巻)
第78巻(巳の巻)
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第54巻(巳の巻)
序文
総説
第1篇 神授の継嗣
01 子宝
〔1387〕
02 日出前
〔1388〕
03 懸引
〔1389〕
04 理妻
〔1390〕
05 万違
〔1391〕
06 執念
〔1392〕
第2篇 恋愛無涯
07 婚談
〔1393〕
08 祝莚
〔1394〕
09 花祝
〔1395〕
10 万亀柱
〔1396〕
第3篇 猪倉城寨
11 道晴別
〔1397〕
12 妖瞑酒
〔1398〕
13 岩情
〔1399〕
14 暗窟
〔1400〕
第4篇 関所の玉石
15 愚恋
〔1401〕
16 百円
〔1402〕
17 火救団
〔1403〕
第5篇 神光増進
18 真信
〔1404〕
19 流調
〔1405〕
20 建替
〔1406〕
21 鼻向
〔1407〕
22 凱旋
〔1408〕
附録 神文
余白歌
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(B)
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第一九章
流調
(
りうてう
)
〔一四〇五〕
インフォメーション
著者:
出口王仁三郎
巻:
霊界物語 第54巻 真善美愛 巳の巻
篇:
第5篇 神光増進
よみ(新仮名遣い):
しんこうぞうしん
章:
第19章 流調
よみ(新仮名遣い):
りゅうちょう
通し章番号:
1405
口述日:
1923(大正12)年02月23日(旧01月8日)
口述場所:
竜宮館
筆録者:
加藤明子
校正日:
校正場所:
初版発行日:
1925(大正14)年3月26日
概要:
舞台:
あらすじ
[?]
このあらすじは東京の望月さん作成です(一部加筆訂正してあります)。一覧表が「
王仁DB
」にあります。
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:
続いて治国別が歌い、またタルマンが歌った。松彦、左守キュービット、右守エクスもそれぞれ述懐を交えつつ、これからの決意を込めた祝歌を歌った。
主な登場人物
[?]
【セ】はセリフが有る人物、【場】はセリフは無いがその場に居る人物、【名】は名前だけ出て来る人物です。
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:
備考:
タグ:
データ凡例:
データ最終更新日:
2024-04-17 18:20:57
OBC :
rm5419
愛善世界社版:
234頁
八幡書店版:
第9輯 705頁
修補版:
校定版:
237頁
普及版:
109頁
初版:
ページ備考:
001
治国別
(
はるくにわけ
)
は
謡
(
うた
)
ふ。
002
治国別
(
はるくにわけ
)
(
謡曲調
(
えうきよくてう
)
)『
久方
(
ひさかた
)
の
天
(
あめ
)
の
八重雲
(
やへぐも
)
掻
(
か
)
きわけて
003
名
(
な
)
さへ
目出度
(
めでた
)
きフサの
国
(
くに
)
004
ビクトル
山
(
さん
)
の
頂上
(
ちやうじやう
)
の
005
上
(
うは
)
つ
岩根
(
いはね
)
を
搗
(
つ
)
きこらし
006
下
(
した
)
つ
岩根
(
いはね
)
に
搗固
(
つきかた
)
め
007
礎
(
いしずゑ
)
固
(
かた
)
く
敷
(
し
)
き
並
(
なら
)
べ
008
金銀
(
きんぎん
)
瑪瑙
(
めなう
)
瑠璃
(
るり
)
硨磲
(
しやこ
)
009
琥珀
(
こはく
)
や
玻璃
(
はり
)
に
擬
(
まが
)
ふべき
010
ライオン
川
(
がは
)
の
清
(
きよ
)
き
真砂
(
まさご
)
を
011
上
(
うは
)
つ
岩根
(
いはね
)
に
敷
(
し
)
き
詰
(
つ
)
めて
012
大峡
(
おほがい
)
小峡
(
をがい
)
の
幹
(
みき
)
を
切
(
き
)
り
013
本
(
もと
)
と
末
(
すゑ
)
とは
山口
(
やまぐち
)
の
014
皇
(
すめ
)
大神
(
おほかみ
)
に
献
(
たてまつ
)
り
置
(
お
)
きて
015
神
(
かみ
)
の
御稜威
(
みいづ
)
も
三
(
み
)
つ
栗
(
ぐり
)
の
016
中
(
なか
)
つ
幹
(
みき
)
を
忌斧
(
いむをの
)
忌鋤
(
いむすき
)
もて
017
心
(
こころ
)
を
籠
(
こ
)
めて
削
(
けづ
)
りたて
018
飛弾
(
ひだ
)
の
工
(
たくみ
)
の
業
(
わざ
)
もあざやかに
019
御代
(
みよ
)
の
光
(
ひかり
)
を
現
(
あら
)
はす
真木柱
(
まきばしら
)
020
つきたて
021
木組
(
きぐみ
)
も
細
(
こま
)
やかに
022
天
(
あめ
)
の
御蔭
(
みかげ
)
日
(
ひ
)
の
御蔭
(
みかげ
)
と
023
大屋根
(
おほやね
)
をしつらへ
024
桧
(
ひのき
)
の
皮
(
かは
)
のいと
厚
(
あつ
)
く
025
葺
(
ふ
)
きつめ
給
(
たま
)
ひしこの
社
(
やしろ
)
026
高天原
(
たかあまはら
)
の
天国
(
てんごく
)
の
027
皇
(
すめ
)
大神
(
おほかみ
)
の
御舎
(
みあらか
)
を
028
天津風
(
あまつかぜ
)
時津風
(
ときつかぜ
)
吹
(
ふ
)
き
捲
(
まく
)
るまにまに
029
茲
(
ここ
)
に
現世
(
うつしよ
)
の
030
国
(
くに
)
の
守
(
まも
)
りと
定
(
さだ
)
めつつ
031
霊国
(
れいごく
)
にありては
月
(
つき
)
の
大神
(
おほかみ
)
と
現
(
あら
)
はれまし
032
天国
(
てんごく
)
にありては
日
(
ひ
)
の
大神
(
おほかみ
)
と
現
(
あ
)
れませる
033
大国常立
(
おほくにとこたち
)
の
大神
(
おほかみ
)
の
034
珍
(
うづ
)
の
御舎
(
みあらか
)
つかへまつり
035
国王
(
こきし
)
の
君
(
きみ
)
を
初
(
はじ
)
めとし
后
(
きさい
)
の
宮
(
みや
)
や
036
世継
(
よつぎ
)
の
御
(
おん
)
子
(
こ
)
037
左守
(
さもり
)
右守
(
うもり
)
の
宮司
(
みやつこ
)
をはじめ
038
百
(
もも
)
の
司
(
つかさ
)
も
悦
(
よろこ
)
びて
039
今日
(
けふ
)
の
御祭
(
みまつり
)
祝
(
ことほ
)
ぎ
奉
(
まつ
)
り
040
天津
(
あまつ
)
御空
(
みそら
)
の
極
(
きは
)
みなく
041
底
(
そこ
)
つ
岩根
(
いはね
)
の
果
(
は
)
てもなく
042
澄
(
す
)
み
渡
(
わた
)
りたる
大空
(
おほぞら
)
や
043
紫
(
むらさき
)
の
浪
(
なみ
)
漂
(
ただよ
)
ふ
大海原
(
おほうなばら
)
の
如
(
ごと
)
くいや
高
(
たか
)
く
044
いや
深
(
ふか
)
き
大御恵
(
おほみめぐみ
)
を
喜
(
よろこ
)
びて
045
治国別
(
はるくにわけ
)
を
初
(
はじ
)
めとし
046
三五教
(
あななひけう
)
の
神司
(
かむづかさ
)
047
今日
(
けふ
)
の
喜
(
よろこ
)
び
永久
(
とこしへ
)
に
048
神
(
かみ
)
の
賜
(
たま
)
ひし
村肝
(
むらきも
)
の
049
心
(
こころ
)
に
銘
(
めい
)
じ
忘
(
わす
)
れまじ
050
ああ
斯
(
かか
)
る
目出度
(
めでた
)
き
聖代
(
せいだい
)
に
051
扇
(
あふぎ
)
の
御代
(
みよ
)
の
末広
(
すゑひろ
)
く
052
国
(
くに
)
の
要
(
かなめ
)
と
現
(
あ
)
れませる
053
神
(
かみ
)
に
等
(
ひと
)
しき
聖
(
ひじり
)
の
君
(
きみ
)
054
五風
(
ごふう
)
十雨
(
じふう
)
の
序
(
ついで
)
よく
055
山河
(
やまかは
)
は
清
(
きよ
)
くさやけく
056
百
(
もも
)
の
種物
(
たなつもの
)
はよく
実
(
みの
)
り
057
万民
(
ばんみん
)
鼓腹
(
こふく
)
撃壤
(
げきじよう
)
の
058
至幸
(
しかう
)
至楽
(
しらく
)
の
境涯
(
きやうがい
)
を
059
全
(
まつた
)
く
神
(
かみ
)
と
国王
(
こきし
)
の
御
(
おん
)
徳
(
とく
)
と
060
仰
(
あふ
)
ぎ
奉
(
まつ
)
らむ
今日
(
けふ
)
の
御典
(
みのり
)
の
尊
(
たふと
)
さよ
061
朝日
(
あさひ
)
は
照
(
て
)
るとも
曇
(
くも
)
るとも
062
大空
(
おほぞら
)
渡
(
わた
)
る
月影
(
つきかげ
)
は
063
或
(
あるひ
)
は
盈
(
み
)
ち
或
(
あるひ
)
は
虧
(
か
)
くるとも
064
金砂
(
きんしや
)
銀砂
(
ぎんしや
)
を
布
(
し
)
きつめし
065
天
(
あま
)
の
河原
(
かはら
)
の
星
(
ほし
)
の
数
(
かず
)
066
浜
(
はま
)
の
真砂
(
まさご
)
の
数
(
かず
)
多
(
おほ
)
き
067
蒼生
(
あをひとぐさ
)
の
身
(
み
)
の
上
(
うへ
)
を
068
恵
(
めぐ
)
ませ
給
(
たま
)
へ
皇
(
すめ
)
大神
(
おほかみ
)
069
ミロクの
御代
(
みよ
)
を
来
(
き
)
たさむと
070
朝
(
あさ
)
な
夕
(
ゆふ
)
なに
仕
(
つか
)
へたる
071
闇夜
(
やみよ
)
も
清
(
きよ
)
く
治国別
(
はるくにわけ
)
の
072
神
(
かみ
)
の
使
(
つかひ
)
073
常磐
(
ときは
)
の
松
(
まつ
)
の
松彦
(
まつひこ
)
や
074
世
(
よ
)
は
永久
(
とこしへ
)
に
竜彦
(
たつひこ
)
の
075
司
(
つかさ
)
の
悦
(
よろこ
)
びは
云
(
い
)
ふも
更
(
さら
)
076
亀
(
かめ
)
の
齢
(
よはひ
)
の
万公
(
まんこう
)
が
077
今日
(
けふ
)
の
盛典
(
みのり
)
を
心
(
こころ
)
より
078
歓
(
ゑら
)
ぎ
喜
(
よろこ
)
び
祝
(
ほ
)
ぎ
奉
(
まつ
)
る
079
ああ
惟神
(
かむながら
)
々々
(
かむながら
)
080
御霊
(
みたま
)
の
恩頼
(
ふゆ
)
を
祈
(
いの
)
り
奉
(
まつ
)
る
081
御霊
(
みたま
)
の
恩頼
(
ふゆ
)
を
祈
(
いの
)
り
奉
(
まつ
)
る』
082
と
謡
(
うた
)
ひ
終
(
をは
)
り
元
(
もと
)
の
座
(
ざ
)
についた。
083
タルマンは
前
(
まへ
)
ウラル
教
(
けう
)
の
宣伝使
(
せんでんし
)
たりしが、
084
此
(
この
)
度
(
たび
)
治国別
(
はるくにわけ
)
の
弟子
(
でし
)
となり、
085
三五教
(
あななひけう
)
の
御教
(
みをしへ
)
や
儀式
(
ぎしき
)
を
教
(
をし
)
へられ、
086
宮司
(
みやづかさ
)
となつて
長
(
なが
)
く
仕
(
つか
)
へ、
087
王家
(
わうけ
)
を
初
(
はじ
)
め
国家
(
こくか
)
の
安泰
(
あんたい
)
を
祈
(
いの
)
るべき
職掌
(
しよくしやう
)
となつた。
088
タルマンは
宮司
(
みやづかさ
)
として
祝意
(
しゆくい
)
を
表
(
へう
)
すべく
立
(
た
)
ち
上
(
あが
)
り
謡
(
うた
)
ひ
始
(
はじ
)
めた。
089
タルマン(
謡曲調
(
えうきよくてう
)
)『
赤玉
(
あかたま
)
は
緒
(
を
)
冴
(
さ
)
へ
光
(
ひか
)
れど
白玉
(
しらたま
)
の
090
君
(
きみ
)
がよそひし
尊
(
たふと
)
くもあるかな
091
抑
(
そもそ
)
もビクの
国
(
くに
)
は
092
天地
(
てんち
)
開闢
(
かいびやく
)
の
初
(
はじ
)
めより
093
ビクトリヤ
家
(
け
)
の
遠
(
とほ
)
つ
御祖
(
みおや
)
094
国
(
くに
)
の
国王
(
こきし
)
と
現
(
あら
)
はれまして
095
上
(
うへ
)
は
神
(
かみ
)
を
崇
(
あが
)
め
奉
(
たてまつ
)
り
096
下
(
しも
)
万民
(
ばんみん
)
を
慈
(
いつくし
)
み
097
五日
(
いつか
)
の
風
(
かぜ
)
や
十日
(
とをか
)
の
雨
(
あめ
)
も
098
ほどほどに
与
(
あた
)
へられ
099
御国
(
みくに
)
は
栄
(
さか
)
え
民
(
たみ
)
はとみ
100
天国
(
てんごく
)
浄土
(
じやうど
)
の
有様
(
ありさま
)
を
101
いや
永久
(
とこしへ
)
に
伝
(
つた
)
へたる
102
珍
(
うづ
)
の
御国
(
みくに
)
も
時
(
とき
)
ありて
103
曲
(
まが
)
の
醜風
(
しこかぜ
)
吹
(
ふ
)
き
荒
(
すさ
)
び
104
千代
(
ちよ
)
の
住所
(
すみか
)
と
定
(
さだ
)
めたる
105
ビクトリヤの
城
(
しろ
)
も
106
既
(
すで
)
に
傾
(
かたむ
)
かむとする
所
(
ところ
)
へ
107
天
(
あめ
)
の
八重雲
(
やへぐも
)
掻
(
か
)
きわけて
108
天降
(
あも
)
りましたる
神司
(
かむづかさ
)
109
此
(
この
)
世
(
よ
)
の
闇
(
やみ
)
をすくすくに
110
治国別
(
はるくにわけ
)
の
神人
(
しんじん
)
を
111
初
(
はじ
)
め
三人
(
みたり
)
の
神司
(
かむづかさ
)
112
下
(
くだ
)
り
給
(
たま
)
ひし
尊
(
たふと
)
さよ
113
タルマン
司
(
つかさ
)
は
云
(
い
)
ふも
更
(
さら
)
114
国王
(
こきし
)
の
君
(
きみ
)
も
后
(
きさい
)
の
宮
(
みや
)
も
115
左守
(
さもり
)
右守
(
うもり
)
の
宮司
(
みやつこ
)
も
116
迷
(
まよ
)
ひの
雲
(
くも
)
を
吹
(
ふ
)
き
払
(
はら
)
ひ
117
御空
(
みそら
)
に
輝
(
かがや
)
く
日月
(
じつげつ
)
の
118
光
(
ひかり
)
に
擬
(
まが
)
ふ
三五
(
あななひ
)
の
119
教
(
をしへ
)
の
道
(
みち
)
に
照
(
て
)
らされて
120
誠
(
まこと
)
の
道
(
みち
)
をよく
悟
(
さと
)
り
121
愛善
(
あいぜん
)
の
徳
(
とく
)
に
住
(
ぢう
)
し
122
信真
(
しんしん
)
の
光
(
ひかり
)
を
浴
(
あ
)
び
123
ビクトル
山
(
さん
)
の
下
(
した
)
つ
岩根
(
いはね
)
に
124
大宮柱
(
おほみやばしら
)
太
(
ふと
)
しき
建
(
た
)
てて
125
皇
(
すめ
)
大神
(
おほかみ
)
を
斎
(
いは
)
ひまつり
126
天下
(
てんか
)
泰平
(
たいへい
)
国土
(
こくど
)
成就
(
じやうじゆ
)
127
万民
(
ばんみん
)
安堵
(
あんど
)
の
祈願
(
きぐわん
)
を
凝
(
こ
)
らし
128
賤
(
いや
)
しき
身
(
み
)
をも
顧
(
かへり
)
みず
129
吾
(
わが
)
師
(
し
)
の
君
(
きみ
)
や
国王
(
こきし
)
の
君
(
きみ
)
の
130
任
(
ま
)
けのまにまに
131
おほけなくも
此
(
この
)
玉
(
たま
)
の
宮
(
みや
)
の
132
神司
(
かむつかさ
)
と
仕
(
つか
)
へ
奉
(
まつ
)
り
133
朝
(
あさ
)
な
夕
(
ゆふ
)
なに
身
(
み
)
を
清
(
きよ
)
め
134
汚
(
けが
)
れを
避
(
さ
)
けて
只管
(
ひたすら
)
に
135
誠
(
まこと
)
を
尽
(
つく
)
すタルマンが
136
心
(
こころ
)
を
諾
(
うべな
)
ひ
給
(
たま
)
へかし
137
天津
(
あまつ
)
御空
(
みそら
)
の
日影
(
ひかげ
)
は
138
或
(
あるひ
)
は
照
(
て
)
り
或
(
あるひ
)
は
雲
(
くも
)
り
139
月
(
つき
)
は
盈
(
み
)
ち
或
(
あるひ
)
は
虧
(
か
)
くる
夜
(
よ
)
ありとも
140
誠
(
まこと
)
一
(
ひと
)
つの
三五
(
あななひ
)
の
141
神
(
かみ
)
の
教
(
をしへ
)
を
力
(
ちから
)
とし
142
ライオン
川
(
がは
)
の
水
(
みづ
)
永久
(
とこしへ
)
に
143
絶
(
た
)
ゆる
事
(
こと
)
なく
涸
(
か
)
るる
事
(
こと
)
なき
144
赤心
(
まごころ
)
のあらむ
限
(
かぎ
)
りは
145
骨
(
ほね
)
を
砕
(
くだ
)
き
身
(
み
)
を
粉
(
こ
)
にし
146
神
(
かみ
)
の
御
(
おん
)
為
(
ため
)
君
(
きみ
)
の
為
(
た
)
め
147
御国
(
みくに
)
の
為
(
ため
)
に
尽
(
つく
)
すべし
148
ああ
畏
(
かしこ
)
くも
此
(
この
)
世
(
よ
)
をば
149
統
(
す
)
べ
守
(
まも
)
り
給
(
たま
)
ふ
150
大国常立
(
おほくにとこたち
)
の
大神
(
おほかみ
)
を
初
(
はじ
)
め
奉
(
まつ
)
り
151
天地
(
あめつち
)
八百万
(
やほよろづ
)
の
大神
(
おほかみ
)
152
従
(
したが
)
ひ
給
(
たま
)
ふ
百神
(
ももがみ
)
達
(
たち
)
の
御
(
おん
)
前
(
まへ
)
に
153
謹
(
つつし
)
み
敬
(
ゐやま
)
ひ
願
(
ね
)
ぎ
奉
(
まつ
)
る
154
ああ
惟神
(
かむながら
)
々々
(
かむながら
)
155
御霊
(
みたま
)
幸倍
(
さちはへ
)
ましませよ
156
御霊
(
みたま
)
幸倍
(
さちはへ
)
ましませよ』
157
松彦
(
まつひこ
)
は
又
(
また
)
歌
(
うた
)
ふ。
158
松彦
(
まつひこ
)
『
千代
(
ちよ
)
万代
(
よろづよ
)
も
色
(
いろ
)
かへぬ
159
常磐
(
ときは
)
の
松
(
まつ
)
の
松彦
(
まつひこ
)
が
160
いや
永久
(
とこしへ
)
のビクの
国
(
くに
)
161
いや
永久
(
とこしへ
)
にいつ
迄
(
まで
)
も
162
栄
(
さか
)
えませよと
大神
(
おほかみ
)
の
163
御前
(
みまへ
)
にひれ
伏
(
ふ
)
し
朝夕
(
あさゆふ
)
に
164
赤心
(
まごころ
)
籠
(
こ
)
めて
祈
(
いの
)
りしが
165
皇
(
すめ
)
大神
(
おほかみ
)
は
速
(
すみやか
)
に
166
吾
(
われ
)
等
(
ら
)
が
願
(
ねがひ
)
を
聞召
(
きこしめ
)
し
167
百日
(
ももか
)
百夜
(
ももよ
)
の
其
(
その
)
中
(
うち
)
に
168
かく
麗
(
うるは
)
しき
御舎
(
みあらか
)
を
169
造
(
つく
)
らせ
給
(
たま
)
ひし
嬉
(
うれ
)
しさよ
170
抑
(
そもそも
)
ビクの
神国
(
かみくに
)
は
171
神
(
かみ
)
の
守
(
まも
)
りのいや
厚
(
あつ
)
く
172
恵
(
めぐ
)
み
給
(
たま
)
ひし
国
(
くに
)
なれば
173
ビクトル
山
(
さん
)
の
岩
(
いは
)
のごと
174
いや
永久
(
とこしへ
)
に
動
(
うご
)
くまじ
175
斯
(
か
)
かる
目出度
(
めでた
)
き
神国
(
かみくに
)
の
176
国王
(
こきし
)
の
君
(
きみ
)
は
三五
(
あななひ
)
の
177
教
(
をしへ
)
を
悟
(
さと
)
り
給
(
たま
)
ひてゆ
178
いよいよ
国
(
くに
)
は
盤石
(
ばんじやく
)
の
179
礎
(
いしずゑ
)
清
(
きよ
)
く
固
(
かた
)
まりて
180
松
(
まつ
)
の
緑
(
みどり
)
の
青々
(
あをあを
)
と
181
果
(
は
)
てしも
知
(
し
)
らず
栄
(
さか
)
ゆべし
182
抑
(
そもそも
)
此
(
この
)
国
(
くに
)
は
四方
(
よも
)
の
山
(
やま
)
183
見渡
(
みわた
)
す
限
(
かぎ
)
り
松林
(
まつばやし
)
184
木々
(
きぎ
)
の
木
(
こ
)
の
間
(
ま
)
にちらちらと
185
見
(
み
)
ゆるは
樫
(
かし
)
の
大木
(
たいぼく
)
か
186
但
(
ただ
)
しは
樟
(
くす
)
の
霊木
(
れいぼく
)
か
187
千代
(
ちよ
)
に
八千代
(
やちよ
)
にかたらかに
188
命
(
いのち
)
も
長
(
なが
)
く
朽
(
くち
)
もせず
189
枯
(
か
)
るるためしもなき
霊樹
(
れいじゆ
)
190
これに
因
(
ちな
)
みてビクの
国
(
くに
)
191
ビクとも
動
(
うご
)
かぬ
瑞祥
(
ずゐしやう
)
と
192
遥
(
はるか
)
に
四方
(
よも
)
を
打
(
う
)
ちながめ
193
心
(
こころ
)
に
浮
(
う
)
かみし
其
(
その
)
儘
(
まま
)
を
194
茲
(
ここ
)
に
写
(
うつ
)
して
惟神
(
かむながら
)
195
神
(
かみ
)
の
宮居
(
みやゐ
)
の
御祭
(
みまつ
)
りを
196
祝
(
ことほ
)
ぎつかへ
奉
(
たてまつ
)
る
197
ああ
惟神
(
かむながら
)
々々
(
かむながら
)
198
御霊
(
みたま
)
幸倍
(
さちはへ
)
ましませよ』
199
左守
(
さもり
)
は
老躯
(
らうく
)
を
起
(
おこ
)
して
嬉
(
うれ
)
しげに
歌
(
うた
)
ふ。
200
左守
(
さもり
)
『ああ
有難
(
ありがた
)
し
有難
(
ありがた
)
し
201
神
(
かみ
)
の
恵
(
めぐみ
)
は
目
(
ま
)
の
当
(
あた
)
り
202
傾
(
かたむ
)
きかけしビクの
城
(
しろ
)
203
立直
(
たてなほ
)
します
神
(
かみ
)
の
息
(
いき
)
204
三五教
(
あななひけう
)
を
守
(
まも
)
ります
205
厳
(
いづ
)
の
御霊
(
みたま
)
や
瑞御霊
(
みづみたま
)
206
皇
(
すめ
)
大神
(
おほかみ
)
は
云
(
い
)
ふも
更
(
さら
)
207
斎苑
(
いそ
)
の
館
(
やかた
)
を
後
(
あと
)
にして
208
天降
(
あも
)
りましたる
神司
(
かむづかさ
)
209
治国別
(
はるくにわけ
)
の
一行
(
いつかう
)
が
210
鳩
(
はと
)
の
如
(
ごと
)
くに
下
(
くだ
)
りまし
211
吾
(
わが
)
大君
(
おほぎみ
)
を
初
(
はじ
)
めとし
212
百
(
もも
)
の
司
(
つかさ
)
や
国人
(
くにびと
)
の
213
難
(
なや
)
みを
救
(
すく
)
ひ
給
(
たま
)
ひたる
214
大御恵
(
おほみめぐみ
)
はいつの
世
(
よ
)
か
215
いかで
忘
(
わす
)
れむ
大空
(
おほぞら
)
の
216
限
(
かぎ
)
りも
知
(
し
)
らぬ
星
(
ほし
)
のかげ
217
忽
(
たちま
)
ちおつる
事
(
こと
)
あるも
218
浜
(
はま
)
の
真砂
(
まさご
)
の
尽
(
つ
)
くるとも
219
誠
(
まこと
)
の
神
(
かみ
)
の
御恵
(
みめぐみ
)
は
220
いや
永久
(
とこしへ
)
に
忘
(
わす
)
れまじ
221
抑
(
そもそも
)
国
(
くに
)
を
治
(
をさ
)
むるは
222
まづ
第一
(
だいいち
)
に
天地
(
あめつち
)
の
223
尊
(
たふと
)
き
神
(
かみ
)
を
寿
(
ほ
)
ぎ
奉
(
まつ
)
り
224
神
(
かみ
)
の
教
(
をしへ
)
に
従
(
したが
)
ひて
225
下
(
しも
)
国民
(
くにたみ
)
に
相臨
(
あひのぞ
)
み
226
国
(
くに
)
の
司
(
つかさ
)
と
現
(
あ
)
れませる
227
模範
(
もはん
)
を
示
(
しめ
)
し
詳細
(
まつぶさ
)
に
228
民
(
たみ
)
の
心
(
こころ
)
をやはらげて
229
世
(
よ
)
を
永久
(
とこしへ
)
に
治
(
をさ
)
むべき
230
誠
(
まこと
)
の
道
(
みち
)
を
悟
(
さと
)
りけり
231
左守
(
さもり
)
の
司
(
かみ
)
も
今
(
いま
)
迄
(
まで
)
は
232
霊
(
みたま
)
の
光
(
ひかり
)
暗
(
くら
)
くして
233
心
(
こころ
)
を
政治
(
せいぢ
)
に
焦
(
いら
)
ちつつ
234
現世
(
げんせ
)
に
心
(
こころ
)
傾
(
かたむ
)
けて
235
元
(
もと
)
つ
御祖
(
みおや
)
の
神
(
かみ
)
様
(
さま
)
を
236
次
(
つぎ
)
になしたる
愚
(
おろか
)
さよ
237
知
(
し
)
らず
知
(
し
)
らずに
神
(
かみ
)
の
前
(
まへ
)
238
幾多
(
いくた
)
の
罪
(
つみ
)
を
重
(
かさ
)
ねたる
239
吾
(
われ
)
をも
懲
(
きた
)
めたまはずに
240
広
(
ひろ
)
き
心
(
こころ
)
に
見直
(
みなほ
)
して
241
許
(
ゆる
)
させ
給
(
たま
)
ふのみならず
242
左守
(
さもり
)
の
司
(
かみ
)
の
職掌
(
しよくしやう
)
を
243
元
(
もと
)
の
如
(
ごと
)
くにおほせられ
244
いと
重大
(
ぢうだい
)
な
任務
(
にんむ
)
をば
245
任
(
ま
)
けさせ
給
(
たま
)
ひし
有難
(
ありがた
)
さ
246
お
礼
(
れい
)
の
言葉
(
ことば
)
は
尽
(
つく
)
されず
247
いざこれよりはキユービツトも
248
心
(
こころ
)
を
研
(
みが
)
き
身
(
み
)
を
清
(
きよ
)
め
249
先
(
ま
)
づ
第一
(
だいいち
)
に
大神
(
おほかみ
)
を
250
祈
(
いの
)
り
奉
(
まつ
)
りて
君
(
きみ
)
の
為
(
た
)
め
251
いと
麗
(
うるは
)
しき
政治
(
まつりごと
)
252
助
(
たす
)
けまつらむ
吾
(
わが
)
心
(
こころ
)
253
諾
(
うべな
)
ひ
給
(
たま
)
へ
惟神
(
かむながら
)
254
御前
(
みまへ
)
に
謹
(
つつし
)
み
願
(
ね
)
ぎまつる』
255
と
歌
(
うた
)
ひ
座
(
ざ
)
についた。
256
右守
(
うもり
)
のエクスは
又
(
また
)
歌
(
うた
)
ふ。
257
エクス
『ビクの
御国
(
みくに
)
の
刹帝利
(
せつていり
)
258
ビクトリヤ
王
(
わう
)
の
重臣
(
ぢうしん
)
と
259
仕
(
つか
)
へまつりし
右守司
(
うもりがみ
)
260
エクスは
茲
(
ここ
)
に
謹
(
つつし
)
みて
261
皇
(
すめ
)
大神
(
おほかみ
)
の
御
(
ご
)
高恩
(
かうおん
)
262
治国別
(
はるくにわけ
)
の
御
(
おん
)
恵
(
めぐみ
)
263
畏
(
かしこ
)
み
畏
(
かしこ
)
み
赤心
(
まごころ
)
を
264
捧
(
ささ
)
げて
感謝
(
かんしや
)
し
奉
(
たてまつ
)
る
265
此
(
この
)
世
(
よ
)
を
造
(
つく
)
りし
神直日
(
かむなほひ
)
266
心
(
こころ
)
も
広
(
ひろ
)
き
大直日
(
おほなほひ
)
267
ただ
何事
(
なにごと
)
も
人
(
ひと
)
の
世
(
よ
)
は
268
直日
(
なほひ
)
に
見直
(
みなほ
)
せ
聞直
(
ききなほ
)
せ
269
身
(
み
)
の
過
(
あやま
)
ちは
宣
(
の
)
り
直
(
なほ
)
せ
270
かくも
尊
(
たふと
)
き
御教
(
みをしへ
)
を
271
授
(
さづ
)
けられたる
上
(
うへ
)
からは
272
孫子
(
まごこ
)
の
代
(
だい
)
に
至
(
いた
)
るまで
273
畏
(
おそ
)
れ
慎
(
つつし
)
み
三五
(
あななひ
)
の
274
誠
(
まこと
)
の
教
(
をしへ
)
を
遵奉
(
じゆんぽう
)
し
275
右守
(
うもり
)
の
司
(
かみ
)
の
職掌
(
しよくしやう
)
を
276
一心
(
いつしん
)
不乱
(
ふらん
)
に
相守
(
あひまも
)
り
277
神
(
かみ
)
と
君
(
きみ
)
との
御
(
おん
)
為
(
ため
)
に
278
心
(
こころ
)
の
限
(
かぎ
)
り
尽
(
つく
)
すべし
279
ああ
惟神
(
かむながら
)
々々
(
かむながら
)
280
一度
(
いちど
)
は
醜
(
しこ
)
の
魔軍
(
まいくさ
)
の
281
バラモン
軍
(
ぐん
)
に
囲
(
かこ
)
まれて
282
社稷
(
しやしよく
)
危
(
あやふ
)
く
見
(
み
)
えけるが
283
仁慈
(
じんじ
)
無限
(
むげん
)
の
大神
(
おほかみ
)
は
284
仁徳
(
じんとく
)
高
(
たか
)
き
吾
(
わが
)
君
(
きみ
)
の
285
其
(
その
)
窮状
(
きうじやう
)
を
憐
(
あはれ
)
みて
286
救
(
すく
)
はせ
給
(
たま
)
ひし
有難
(
ありがた
)
さ
287
唯
(
ただ
)
何事
(
なにごと
)
も
世
(
よ
)
の
中
(
なか
)
は
288
神
(
かみ
)
の
御旨
(
みむね
)
に
従
(
したが
)
ひて
289
如何
(
いか
)
なる
小
(
ちひ
)
さき
事
(
こと
)
とても
290
決
(
けつ
)
して
我意
(
がい
)
を
主張
(
しゆちやう
)
せず
291
神
(
かみ
)
のまにまに
行
(
おこな
)
へば
292
キタリキタリと
恙
(
つつが
)
なく
293
箱
(
はこ
)
さすやうに
行
(
ゆ
)
くものと
294
初
(
はじ
)
めて
覚
(
さと
)
りし
神
(
かみ
)
の
道
(
みち
)
295
ああ
惟神
(
かむながら
)
々々
(
かむながら
)
296
皇
(
すめ
)
大神
(
おほかみ
)
よ
永久
(
とこしへ
)
に
297
此
(
この
)
聖代
(
せいだい
)
を
守
(
まも
)
りまし
298
御国
(
みくに
)
を
栄
(
さか
)
え
給
(
たま
)
へかし
299
ああ
惟神
(
かむながら
)
々々
(
かむながら
)
300
神
(
かみ
)
の
御前
(
みまへ
)
に
願
(
ね
)
ぎまつる』
301
と
歌
(
うた
)
ひ
終
(
をは
)
り
悠然
(
いうぜん
)
として
座
(
ざ
)
についた。
302
(
大正一二・二・二三
旧一・八
於竜宮館
加藤明子
録)
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