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第59巻(戌の巻)
序
総説歌
第1篇 毀誉の雲翳
01 逆艪
〔1501〕
02 歌垣
〔1502〕
03 蜜議
〔1503〕
04 陰使
〔1504〕
05 有升
〔1505〕
第2篇 厄気悋々
06 雲隠
〔1506〕
07 焚付
〔1507〕
08 暗傷
〔1508〕
09 暗内
〔1509〕
10 変金
〔1510〕
11 黒白
〔1511〕
12 狐穴
〔1512〕
第3篇 地底の歓声
13 案知
〔1513〕
14 舗照
〔1514〕
15 和歌意
〔1515〕
16 開窟
〔1516〕
17 倉明
〔1517〕
第4篇 六根猩々
18 手苦番
〔1518〕
19 猩々舟
〔1519〕
20 海竜王
〔1520〕
21 客々舟
〔1521〕
22 五葉松
〔1522〕
23 鳩首
〔1523〕
24 隆光
〔1524〕
25 歓呼
〔1525〕
余白歌
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第一七章
倉明
(
くらあき
)
〔一五一七〕
インフォメーション
著者:
出口王仁三郎
巻:
霊界物語 第59巻 真善美愛 戌の巻
篇:
第3篇 地底の歓声
よみ(新仮名遣い):
ちていのかんせい
章:
第17章 倉明
よみ(新仮名遣い):
くらあき
通し章番号:
1517
口述日:
1923(大正12)年04月02日(旧02月17日)
口述場所:
皆生温泉 浜屋
筆録者:
北村隆光
校正日:
校正場所:
初版発行日:
1925(大正14)年7月8日
概要:
舞台:
あらすじ
[?]
このあらすじは東京の望月さん作成です(一部加筆訂正してあります)。一覧表が「
王仁DB
」にあります。
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:
倉庫の中では、閉じ込められたカンナとチルナ姫が嘆きの述懐を歌っている。そこへ初稚姫が一同を引きつれて二人を解放しにやってきた。
チルナ姫は憎い初稚姫を見て飛び掛かるが、初稚姫は体をかわし、落ち着くようにと声をかけた。初稚姫の様子が館に逗留していたときと違っているのに気が付いたチルナ姫は謝罪した。チルテルは自分も初稚姫に救われて改心したことをチルナ姫に告げた。
ワックスたちも改心の情を表し、三千彦たちに詫びを述べた。玉国別は初稚姫に礼を述べた。初稚姫は、神の命の真心を力となして進むように玉国別に諭すと、一同に目礼してスマートを従え、足早に館の門を出た。イクとサールは遅れを取っては大変と姫の後を追っていく。
主な登場人物
[?]
【セ】はセリフが有る人物、【場】はセリフは無いがその場に居る人物、【名】は名前だけ出て来る人物です。
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:
備考:
タグ:
データ凡例:
データ最終更新日:
OBC :
rm5917
愛善世界社版:
225頁
八幡書店版:
第10輯 565頁
修補版:
校定版:
238頁
普及版:
初版:
ページ備考:
001
第一
(
だいいち
)
倉庫
(
さうこ
)
の
中
(
なか
)
には
002
カンナ、
003
チルナの
両人
(
りやうにん
)
が
互
(
たがひ
)
に
悲歎
(
ひたん
)
の
涙
(
なみだ
)
に
暮
(
く
)
れ
乍
(
なが
)
ら
004
世
(
よ
)
を
果敢
(
はか
)
なみて
述懐
(
じゆつくわい
)
を
歌
(
うた
)
つて
居
(
ゐ
)
る。
005
チルナ
姫
(
ひめ
)
『
恋
(
こ
)
ひ
慕
(
した
)
ふ
吾
(
わが
)
背
(
せ
)
の
君
(
きみ
)
は
曲神
(
まがかみ
)
に
006
カンナ…………『
襲
(
おそ
)
はれ
玉
(
たま
)
ひし
事
(
こと
)
の
悲
(
かな
)
しさ。
007
チルナ
姫
(
ひめ
)
『
暗
(
くら
)
がりの
倉
(
くら
)
に
情
(
つれ
)
なく
投
(
な
)
げ
込
(
こ
)
まれ
008
カンナ…………『
乾
(
かわ
)
く
由
(
よし
)
なき
吾
(
わが
)
涙
(
なみだ
)
かな。
009
チルナ
姫
(
ひめ
)
『
初稚
(
はつわか
)
の
姫
(
ひめ
)
と
称
(
とな
)
ふる
曲神
(
まがかみ
)
は
010
カンナ…………『
此
(
この
)
世
(
よ
)
を
乱
(
みだ
)
す
人鬼
(
ひとおに
)
ならめ。
011
チルナ
姫
(
ひめ
)
『
何時
(
いつ
)
の
日
(
ひ
)
かこれの
鉄門
(
かなど
)
や
開
(
ひら
)
かれむ
012
カンナ…………『
頼
(
たよ
)
り
無
(
な
)
き
身
(
み
)
を
悶
(
もだ
)
え
苦
(
くる
)
しむ。
013
チルナ
姫
(
ひめ
)
『
飢
(
う
)
ゑ
喝
(
かわ
)
く
此
(
この
)
苦
(
くる
)
しみを
如何
(
いか
)
にせむ
014
カンナ…………『
唾
(
つばき
)
さへ
出
(
で
)
ぬ
二人
(
ふたり
)
の
身
(
み
)
の
上
(
うへ
)
。
015
チルナ
姫
(
ひめ
)
『
悲
(
かな
)
しさは
涙
(
なみだ
)
となりて
溢
(
あふ
)
れけり
016
カンナ…………『
世
(
よ
)
の
荒波
(
あらなみ
)
に
揉
(
も
)
まれし
身
(
み
)
には。
017
チルナ
姫
(
ひめ
)
『
大空
(
おほぞら
)
に
月日
(
つきひ
)
は
清
(
きよ
)
く
輝
(
かがや
)
けど
018
カンナ…………『
心
(
こころ
)
の
空
(
そら
)
を
黒雲
(
くろくも
)
包
(
つつ
)
めり。
019
チルナ
姫
(
ひめ
)
『
如何
(
いか
)
にしてこれの
鉄門
(
かなど
)
を
開
(
ひら
)
かむと
020
カンナ…………『あせれど
最早
(
もはや
)
力
(
ちから
)
尽
(
つ
)
きぬる。
021
チルナ
姫
(
ひめ
)
『
此
(
この
)
上
(
うへ
)
は
只
(
ただ
)
大神
(
おほかみ
)
に
願
(
ね
)
ぎ
奉
(
まつ
)
り
022
カンナ…………『
救
(
すく
)
はるる
時
(
とき
)
を
待
(
ま
)
つばかりなり。
023
チルナ
姫
(
ひめ
)
『
恋雲
(
こひぐも
)
に
深
(
ふか
)
く
包
(
つつ
)
まれ
身
(
み
)
の
光
(
ひかり
)
024
カンナ…………『
隠
(
かく
)
して
一人
(
ひとり
)
吾
(
われ
)
は
苦
(
くる
)
しむ。
025
チルナ
姫
(
ひめ
)
『
背
(
せ
)
の
君
(
きみ
)
は
女
(
をんな
)
に
心
(
こころ
)
とられましぬ
026
カンナ…………『
吾
(
われ
)
も
変
(
かは
)
らず
迷
(
まよ
)
ひ
苦
(
くる
)
しむ。
027
カンナ『デビス
姫
(
ひめ
)
娶
(
めと
)
らむものと
村肝
(
むらきも
)
の
028
チルナ
姫
(
ひめ
)
………『
心
(
こころ
)
砕
(
くだ
)
きし
人
(
ひと
)
の
憐
(
あは
)
れさ。
029
カンナ『
太腿
(
ふともも
)
に
噛
(
かぶ
)
りつかれた
苦
(
くる
)
しさを
030
チルナ
姫
(
ひめ
)
………『
思
(
おも
)
ひやるだに
涙
(
なみだ
)
ぐまるる。
031
カンナ『チルナ
姫
(
ひめ
)
暗
(
やみ
)
に
紛
(
まぎ
)
れて
吾
(
わが
)
腿
(
もも
)
に
032
チルナ
姫
(
ひめ
)
………『
獅噛
(
しが
)
みついたる
事
(
こと
)
の
悔
(
くる
)
しさ。
033
カンナ『
惟神
(
かむながら
)
神
(
かみ
)
の
御前
(
みまへ
)
に
罪
(
つみ
)
を
悔
(
く
)
い
034
チルナ
姫
(
ひめ
)
………『
詫
(
わ
)
びつ
恨
(
うら
)
みつ
泣
(
な
)
き
渡
(
わた
)
るかな。
035
カンナ『バラモンの
皇
(
すめ
)
大神
(
おほかみ
)
は
吾
(
わが
)
身
(
み
)
をば
036
チルナ
姫
(
ひめ
)
………『
救
(
すく
)
ひまさずやいとど
悲
(
かな
)
しき。
037
チルナ
姫
(
ひめ
)
『
月
(
つき
)
に
村雲
(
むらくも
)
花
(
はな
)
には
嵐
(
あらし
)
038
吹
(
ふ
)
き
荒
(
すさ
)
むなる
世
(
よ
)
の
中
(
なか
)
に
039
花
(
はな
)
を
翳
(
かざ
)
して
永久
(
とこしへ
)
に
040
此
(
この
)
世
(
よ
)
を
安
(
やす
)
く
渡
(
わた
)
らむと
041
祈
(
いの
)
りし
事
(
こと
)
も
水
(
みづ
)
の
泡
(
あわ
)
042
初稚姫
(
はつわかひめ
)
と
云
(
い
)
ふナイス
043
現
(
あら
)
はれ
来
(
きた
)
りて
吾
(
わが
)
夫
(
つま
)
の
044
清
(
きよ
)
き
心
(
こころ
)
を
濁
(
にご
)
らせつ
045
心
(
こころ
)
にもなき
枉業
(
まがわざ
)
を
046
尽
(
つく
)
させ
玉
(
たま
)
ふ
恨
(
うら
)
めしさ
047
吾
(
わが
)
背
(
せ
)
の
君
(
きみ
)
はバラモンの
048
キヨの
関所
(
せきしよ
)
を
預
(
あづか
)
りて
049
ハルナの
都
(
みやこ
)
へ
攻
(
せ
)
め
寄
(
よ
)
する
050
三五教
(
あななひけう
)
の
宣伝使
(
せんでんし
)
051
一人
(
ひとり
)
も
残
(
のこ
)
さず
引捕
(
ひつと
)
らへ
052
地底
(
ちてい
)
に
深
(
ふか
)
く
穿
(
うが
)
ちたる
053
その
岩窟
(
がんくつ
)
に
投
(
な
)
げ
込
(
こ
)
みて
054
此
(
この
)
世
(
よ
)
の
災
(
わざはひ
)
払
(
はら
)
はむと
055
誠心
(
まことごころ
)
を
捧
(
ささ
)
げつつ
056
朝
(
あさ
)
な
夕
(
ゆふ
)
なに
大神
(
おほかみ
)
に
057
感謝
(
かんしや
)
祈願
(
きぐわん
)
の
太祝詞
(
ふとのりと
)
058
宣
(
の
)
らせ
玉
(
たま
)
ひし
折
(
をり
)
もあれ
059
木花
(
このはな
)
散
(
ち
)
らす
夜嵐
(
よあらし
)
に
060
吹
(
ふ
)
き
捲
(
まく
)
られて
妹
(
いも
)
と
背
(
せ
)
の
061
道
(
みち
)
を
誤
(
あやま
)
り
玉
(
たま
)
ひつつ
062
妾
(
わらは
)
の
身
(
み
)
をば
館
(
やかた
)
より
063
追放
(
つゐはう
)
せむとなし
玉
(
たま
)
ふ
064
その
曲業
(
まがわざ
)
ぞ
悲
(
かな
)
しけれ
065
吾
(
わが
)
背
(
せ
)
の
君
(
きみ
)
の
迷
(
まよ
)
ひをば
066
覚
(
さ
)
まし
呉
(
く
)
れむと
心
(
こころ
)
にも
067
なき
偽
(
いつは
)
りを
構
(
かま
)
へつつ
068
半狂乱
(
はんきやうらん
)
を
装
(
よそほ
)
ひて
069
戸障子
(
としやうじ
)
手道具
(
てだうぐ
)
悉
(
ことごと
)
く
070
打折
(
うちを
)
り
砕
(
くだ
)
き
警告
(
けいこく
)
を
071
与
(
あた
)
へし
事
(
こと
)
の
仇
(
あだ
)
となり
072
忽
(
たちま
)
ち
手足
(
てあし
)
を
縛
(
しば
)
られて
073
無慙
(
むざん
)
や
暗
(
くら
)
き
倉
(
くら
)
の
中
(
なか
)
074
投
(
な
)
げ
入
(
い
)
れられし
悲
(
かな
)
しさよ
075
これも
全
(
まつた
)
くリュウチナント
076
カンナの
司
(
つかさ
)
の
待遇
(
もてな
)
しが
077
面白
(
おもしろ
)
なかりし
其
(
その
)
為
(
ため
)
と
078
一度
(
いちど
)
は
怨
(
うら
)
み
居
(
ゐ
)
たりしが
079
カンナの
司
(
つかさ
)
も
今
(
いま
)
ここに
080
吾
(
われ
)
等
(
ら
)
と
共
(
とも
)
に
苦
(
くる
)
しめる
081
姿
(
すがた
)
を
見
(
み
)
るより
同情
(
どうじやう
)
の
082
涙
(
なみだ
)
に
濡
(
ぬ
)
れて
吾
(
わが
)
怨
(
うら
)
み
083
春野
(
はるの
)
の
雪
(
ゆき
)
と
消
(
き
)
えにけり
084
あゝ
惟神
(
かむながら
)
々々
(
かむながら
)
085
神
(
かみ
)
の
恵
(
めぐ
)
みの
幸
(
さち
)
はひて
086
一日
(
ひとひ
)
も
早
(
はや
)
く
片時
(
かたとき
)
も
087
吾
(
われ
)
等
(
ら
)
二人
(
ふたり
)
の
身魂
(
みたま
)
をば
088
広
(
ひろ
)
きに
救
(
すく
)
ひ
玉
(
たま
)
へかし
089
偏
(
ひとへ
)
に
願
(
ねが
)
ひ
奉
(
たてまつ
)
る
090
梵天
(
ぼんてん
)
帝釈
(
たいしやく
)
自在天
(
じざいてん
)
091
大国彦
(
おほくにひこ
)
の
大御神
(
おほみかみ
)
092
大国彦
(
おほくにひこ
)
の
神柱
(
かむばしら
)
093
御前
(
みまへ
)
に
慎
(
つつし
)
み
鹿児自
(
かごじ
)
物
(
もの
)
094
膝
(
ひざ
)
折伏
(
をりふ
)
せて
願
(
ね
)
ぎ
奉
(
まつ
)
る。
095
天地
(
あめつち
)
に
神
(
かみ
)
は
在
(
ま
)
さずや
居
(
ゐ
)
まさずや
096
この
願
(
ね
)
ぎ
事
(
ごと
)
も
聞
(
きこ
)
し
召
(
め
)
さずや。
097
村肝
(
むらきも
)
の
心
(
こころ
)
の
暗
(
やみ
)
の
戸
(
と
)
打
(
うち
)
開
(
あ
)
けて
098
救
(
すく
)
はせ
玉
(
たま
)
へ
大御神
(
おほみかみ
)
等
(
たち
)
』
099
カンナ『バラモン
教
(
けう
)
の
神柱
(
かむばしら
)
100
ハルナの
都
(
みやこ
)
に
在
(
あ
)
れませる
101
大黒主
(
おほくろぬし
)
の
命令
(
みこと
)
もて
102
リュウチナントに
任
(
にん
)
ぜられ
103
チルテル
司
(
つかさ
)
に
従
(
したが
)
ひて
104
己
(
おの
)
が
務
(
つと
)
めを
忠実
(
ちうじつ
)
に
105
仕
(
つか
)
へまつりし
此
(
この
)
カンナ
106
如何
(
いか
)
なる
悪魔
(
あくま
)
の
魅
(
みい
)
りしか
107
思
(
おも
)
ひも
寄
(
よ
)
らぬ
災難
(
さいなん
)
に
108
不遇
(
ふぐう
)
を
喞
(
かこ
)
つ
今日
(
けふ
)
の
身
(
み
)
は
109
あるにあられぬ
悩
(
なや
)
みなり
110
チルテルキャプテンに
頼
(
たの
)
まれて
111
チルナの
姫
(
ひめ
)
の
御
(
おん
)
前
(
まへ
)
に
112
心
(
こころ
)
にあらぬ
偽
(
いつは
)
りを
113
図
(
づ
)
う
図
(
づ
)
うしくも
並
(
なら
)
べ
立
(
た
)
て
114
清
(
きよ
)
き
心
(
こころ
)
を
曇
(
くも
)
らせて
115
姫
(
ひめ
)
の
災
(
わざはひ
)
招
(
まね
)
きたる
116
その
罪悪
(
ざいあく
)
を
省
(
かへり
)
みて
117
いと
恐
(
おそ
)
ろしくなりにけり
118
暗
(
やみ
)
の
中
(
なか
)
とは
云
(
い
)
ひ
乍
(
なが
)
ら
119
吾
(
わが
)
太腿
(
ふともも
)
を
峻烈
(
しゆんれつ
)
に
120
噛
(
か
)
み
切
(
き
)
り
玉
(
たま
)
ひし
其
(
その
)
痛
(
いた
)
さ
121
無念
(
むねん
)
の
歯噛
(
はが
)
みなし
乍
(
なが
)
ら
122
怨
(
うら
)
みを
晴
(
は
)
らし
呉
(
く
)
れむずと
123
拳
(
こぶし
)
を
固
(
かた
)
めて
二
(
ふた
)
つ
三
(
み
)
つ
124
尊
(
たふと
)
き
面
(
おもて
)
を
殴
(
なぐ
)
りしは
125
悔
(
くや
)
むで
返
(
かへ
)
らぬ
過失
(
あやまち
)
ぞ
126
事
(
こと
)
の
起
(
おこ
)
りは
此
(
この
)
カンナ
127
物
(
もの
)
の
黒白
(
あやめ
)
も
分
(
わか
)
らずに
128
欲
(
よく
)
に
迷
(
まよ
)
ひし
其
(
その
)
為
(
ため
)
ぞ
129
許
(
ゆる
)
させ
玉
(
たま
)
へチルナ
姫
(
ひめ
)
130
人
(
ひと
)
は
神
(
かみ
)
の
子
(
こ
)
神
(
かみ
)
の
宮
(
みや
)
131
もとより
鬼
(
おに
)
の
子
(
こ
)
でもない
132
大蛇
(
をろち
)
の
腹
(
はら
)
に
生
(
うま
)
れたる
133
蛇
(
じや
)
でもなければ
曲
(
まが
)
でない
134
何
(
いづ
)
れも
神
(
かみ
)
の
分霊
(
わけみたま
)
135
水晶魂
(
すいしやうだま
)
の
持主
(
もちぬし
)
よ
136
さはさり
乍
(
なが
)
ら
大空
(
おほぞら
)
の
137
月日
(
つきひ
)
も
暫
(
しば
)
し
黒雲
(
くろくも
)
に
138
包
(
つつ
)
まれ
姿
(
すがた
)
を
隠
(
かく
)
す
如
(
ごと
)
139
吾
(
わが
)
魂
(
たましひ
)
も
何時
(
いつ
)
しかに
140
悪魔
(
あくま
)
の
虜
(
とりこ
)
となり
果
(
は
)
てて
141
思
(
おも
)
はぬ
不覚
(
ふかく
)
をとりました
142
かうなり
行
(
ゆ
)
くも
己
(
おの
)
が
身
(
み
)
の
143
犯
(
をか
)
せし
罪
(
つみ
)
の
報
(
むく
)
ひぞや
144
チルテルさまや
姫
(
ひめ
)
様
(
さま
)
を
145
最早
(
もは
)
や
少
(
すこ
)
しも
怨
(
うら
)
まない
146
梵天
(
ぼんてん
)
帝釈
(
たいしやく
)
自在天
(
じざいてん
)
147
二人
(
ふたり
)
の
悩
(
なや
)
みを
逸早
(
いちはや
)
く
148
救
(
すく
)
はせ
玉
(
たま
)
へ
惟神
(
かむながら
)
149
黒白
(
あやめ
)
も
分
(
わ
)
かぬ
暗
(
やみ
)
の
中
(
なか
)
150
双手
(
もろて
)
を
合
(
あは
)
せ
真心
(
まごころ
)
を
151
捧
(
ささ
)
げて
祈
(
いの
)
り
奉
(
たてまつ
)
る』
152
斯
(
か
)
く
歌
(
うた
)
ふ
折
(
をり
)
しも
俄
(
にはか
)
に
四辺
(
あたり
)
騒
(
さわ
)
がしく、
153
数十
(
すうじふ
)
人
(
にん
)
の
足音
(
あしおと
)
が
聞
(
きこ
)
えて
来
(
き
)
た。
154
二人
(
ふたり
)
は
耳
(
みみ
)
をすまして
何者
(
なにもの
)
の
襲来
(
しふらい
)
なるかと
暫
(
しば
)
し
様子
(
やうす
)
を
窺
(
うかが
)
つて
居
(
ゐ
)
た。
155
忽
(
たちま
)
ち、
1551
ガチヤリと
戸
(
と
)
を
開
(
ひら
)
く
音
(
おと
)
、
156
見
(
み
)
れば
初稚姫
(
はつわかひめ
)
初
(
はじ
)
めチルテル
其
(
その
)
外
(
ほか
)
沢山
(
たくさん
)
な
宣伝使
(
せんでんし
)
や
兵士
(
へいし
)
が
立
(
た
)
つて
居
(
ゐ
)
る。
157
チルナ
姫
(
ひめ
)
は
矢庭
(
やには
)
に
倉
(
くら
)
を
飛
(
と
)
び
出
(
だ
)
し、
158
初稚姫
(
はつわかひめ
)
目蒐
(
めが
)
けて
夜叉
(
やしや
)
の
如
(
ごと
)
く
飛
(
と
)
びついた。
159
初稚姫
(
はつわかひめ
)
はヒラリと
体
(
たい
)
を
躱
(
かは
)
し、
160
初稚姫
(
はつわかひめ
)
『
三五
(
あななひ
)
の
誠
(
まこと
)
の
道
(
みち
)
を
伝
(
つた
)
へ
行
(
ゆ
)
く
161
吾
(
われ
)
は
初稚姫
(
はつわかひめ
)
の
神
(
かみ
)
ぞや。
162
チルナ
姫
(
ひめ
)
妾
(
わらは
)
の
姿
(
すがた
)
を
見誤
(
みあやま
)
り
163
怨
(
うら
)
み
玉
(
たま
)
ふか
心
(
こころ
)
もとなや』
164
チルナ
姫
(
ひめ
)
『よく
見
(
み
)
れば
何処
(
どこ
)
とはなしに
御
(
おん
)
姿
(
すがた
)
165
変
(
かは
)
らせ
玉
(
たま
)
ひぬ
許
(
ゆる
)
させ
玉
(
たま
)
へ』
166
チルテル『いと
恋
(
こ
)
やの
妻
(
つま
)
の
命
(
みこと
)
よ
心
(
こころ
)
せよ
167
吾
(
われ
)
も
初稚姫
(
はつわかひめ
)
に
救
(
すく
)
はれしぞや』
168
チルナ
姫
(
ひめ
)
『
背
(
せ
)
の
君
(
きみ
)
に
刃向
(
はむか
)
ひまつりし
吾
(
わが
)
罪
(
つみ
)
を
169
赦
(
ゆる
)
し
玉
(
たま
)
はれ
神
(
かみ
)
の
心
(
こころ
)
に』
170
チルテル『
吾
(
わが
)
胸
(
むね
)
に
巣
(
すぐ
)
へる
曲
(
まが
)
に
誘
(
いざな
)
はれ
171
思
(
おも
)
はぬ
罪
(
つみ
)
を
犯
(
をか
)
しけるかな。
172
今日
(
けふ
)
よりは
心
(
こころ
)
の
駒
(
こま
)
を
立
(
た
)
て
直
(
なほ
)
し
173
チルナの
姫
(
ひめ
)
を
厚
(
あつ
)
く
愛
(
めで
)
なむ』
174
チルナ
姫
(
ひめ
)
『
有難
(
ありがた
)
し
其
(
そ
)
の
宣
(
の
)
り
言
(
ごと
)
を
聞
(
き
)
く
上
(
うへ
)
は
175
仮令
(
たとへ
)
死
(
し
)
すとも
怨
(
うら
)
まざらまし』
176
カンナ『チルテルの
司
(
つかさ
)
よ
清
(
きよ
)
く
許
(
ゆる
)
しませ
177
罪
(
つみ
)
に
溺
(
おぼ
)
れし
吾
(
わが
)
魂
(
たましひ
)
を』
178
玉国別
(
たまくにわけ
)
『
皇神
(
すめかみ
)
の
恵
(
めぐ
)
みの
露
(
つゆ
)
に
霑
(
うるほ
)
ひて
179
吾
(
われ
)
人
(
ひと
)
ともに
勇
(
いさ
)
みけるかな』
180
三千彦
(
みちひこ
)
『
日影
(
ひかげ
)
なき
地底
(
ちてい
)
の
洞
(
ほら
)
に
落
(
おと
)
されて
181
心
(
こころ
)
砕
(
くだ
)
きし
事
(
こと
)
の
果敢
(
はか
)
なさ。
182
初稚姫
(
はつわかひめ
)
神
(
かみ
)
の
命
(
みこと
)
があれまして
183
吾
(
われ
)
等
(
ら
)
が
命
(
いのち
)
を
救
(
すく
)
ひ
玉
(
たま
)
ひぬ。
184
何時
(
いつ
)
の
世
(
よ
)
か
此
(
この
)
御恵
(
みめぐみ
)
を
忘
(
わす
)
るべき
185
弥勒
(
みろく
)
の
御世
(
みよ
)
の
末
(
すゑ
)
の
末
(
すゑ
)
まで』
186
ワックス『テルモンの
神
(
かみ
)
の
館
(
やかた
)
に
色々
(
いろいろ
)
の
187
枉
(
まが
)
企
(
たく
)
みたる
吾
(
われ
)
はワックス。
188
今
(
いま
)
こそは
誠心
(
まことごころ
)
に
帰
(
かへ
)
りけり
189
許
(
ゆる
)
させ
玉
(
たま
)
へ
三千彦
(
みちひこ
)
の
君
(
きみ
)
』
190
三千彦
(
みちひこ
)
『
村肝
(
むらきも
)
の
心
(
こころ
)
の
花
(
はな
)
の
咲
(
さ
)
きぬれば
191
世
(
よ
)
に
憎
(
にく
)
むべき
人
(
ひと
)
はあらまし』
192
ヘルマン『
如何
(
いか
)
にして
己
(
おの
)
が
犯
(
をか
)
せし
罪科
(
つみとが
)
を
193
詫
(
わ
)
びむと
思
(
おも
)
ふ
心
(
こころ
)
苦
(
くる
)
しさ。
194
デビス
姫
(
ひめ
)
の
清
(
きよ
)
き
身魂
(
みたま
)
を
曇
(
くも
)
らせし
195
吾
(
われ
)
は
此
(
この
)
世
(
よ
)
の
魔神
(
まがみ
)
なりしか』
196
エキス『
五百笞
(
いほむち
)
の
戒
(
いまし
)
め
受
(
う
)
けて
遙々
(
はるばる
)
と
197
来
(
きた
)
りて
此処
(
ここ
)
に
夢
(
ゆめ
)
は
覚
(
さ
)
めけり』
198
エル『
三千彦
(
みちひこ
)
の
厚
(
あつ
)
き
情
(
なさけ
)
の
御
(
お
)
計
(
はか
)
らひ
199
仇
(
あだ
)
に
返
(
かへ
)
せし
吾
(
わが
)
身
(
み
)
の
嘆
(
うた
)
てさ。
200
三千彦
(
みちひこ
)
の
情
(
なさ
)
けの
盥
(
たらひ
)
なかりせば
201
吾
(
わが
)
身体
(
からたま
)
の
如何
(
いか
)
で
保
(
たも
)
たむ。
202
海山
(
うみやま
)
の
恵
(
めぐ
)
みを
受
(
う
)
けし
身
(
み
)
ながらに
203
仇
(
あだ
)
と
狙
(
ねら
)
ひし
事
(
こと
)
の
苦
(
くる
)
しさ』
204
イク『
初稚姫
(
はつわかひめ
)
神
(
かみ
)
の
命
(
みこと
)
の
後
(
あと
)
になり
205
前
(
さき
)
になりつつ
進
(
すす
)
み
来
(
き
)
にけり』
206
サール『キヨ
港
(
みなと
)
関守館
(
せきもりやかた
)
に
尋
(
たづ
)
ね
来
(
き
)
て
207
思
(
おも
)
はぬ
人
(
ひと
)
に
巡
(
めぐ
)
り
合
(
あ
)
ひしよ』
208
テク『いざさらばバーチル
主
(
ぬし
)
の
館
(
やかた
)
へと
209
急
(
いそ
)
いで
行
(
ゆ
)
かむ
皆
(
みな
)
の
人
(
ひと
)
等
(
たち
)
』
210
チルテル『
今
(
いま
)
暫
(
しば
)
し
館
(
やかた
)
の
中
(
なか
)
を
片
(
かた
)
づけて
211
後
(
のち
)
に
行
(
ゆ
)
くべし
先
(
さき
)
に
出
(
い
)
でませ』
212
初稚姫
(
はつわかひめ
)
『いざさらば
吾
(
われ
)
はこれより
皇神
(
すめかみ
)
の
213
宣
(
の
)
りのまにまに
別
(
わか
)
れ
行
(
ゆ
)
かなむ』
214
玉国別
(
たまくにわけ
)
『
今
(
いま
)
暫
(
しば
)
し
待
(
ま
)
たせ
玉
(
たま
)
へよ
初稚姫
(
はつわかひめ
)
215
君
(
きみ
)
の
恵
(
めぐ
)
みに
報
(
むく
)
ゆ
術
(
すべ
)
なき』
216
初稚姫
(
はつわかひめ
)
『
玉国別
(
たまくにわけ
)
神
(
かみ
)
の
命
(
みこと
)
の
真心
(
まごころ
)
を
217
力
(
ちから
)
となして
進
(
すす
)
み
行
(
ゆ
)
くべし』
218
斯
(
か
)
く
歌
(
うた
)
ひ
乍
(
なが
)
ら
一同
(
いちどう
)
に
目礼
(
もくれい
)
し、
219
スマートを
従
(
したが
)
へ
足許
(
あしもと
)
早
(
はや
)
く
館
(
やかた
)
の
門
(
もん
)
を
出
(
い
)
づるや、
220
忽
(
たちま
)
ち
姿
(
すがた
)
は
霞
(
かすみ
)
と
消
(
き
)
えさせ
玉
(
たま
)
ふた。
221
初稚姫
(
はつわかひめ
)
はスマートの
背
(
せな
)
に
跨
(
またが
)
り
木
(
こ
)
の
間
(
ま
)
を
潜
(
くぐ
)
つてハルナの
都
(
みやこ
)
へと
急
(
いそ
)
がれたのである。
222
イク、
223
サールの
両人
(
りやうにん
)
は
折角
(
せつかく
)
追
(
お
)
つついた
姫
(
ひめ
)
様
(
さま
)
に
見捨
(
みす
)
てられては
大変
(
たいへん
)
と、
224
両人
(
りやうにん
)
は
取
(
と
)
る
物
(
もの
)
も
取
(
と
)
り
敢
(
あへ
)
ず、
225
トントントンと
地響
(
ぢひび
)
き
打
(
う
)
たせ
226
水晶
(
すいしやう
)
の
宝玉
(
はうぎよく
)
を
片手
(
かたて
)
に
固
(
かた
)
く
握
(
にぎ
)
り
乍
(
なが
)
ら
追
(
お
)
つて
行
(
ゆ
)
く。
227
(
大正一二・四・二
旧二・一七
於皆生温泉浜屋
北村隆光
録)
228
(昭和九・一二・一 王仁校正)
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