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第66巻(巳の巻)
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第68巻(未の巻)
第69巻(申の巻)
第70巻(酉の巻)
第71巻(戌の巻)
第72巻(亥の巻)
特別編 入蒙記
天祥地瑞
第73巻(子の巻)
第74巻(丑の巻)
第75巻(寅の巻)
第76巻(卯の巻)
第77巻(辰の巻)
第78巻(巳の巻)
第79巻(午の巻)
第80巻(未の巻)
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第9巻(申の巻)
序歌
凡例
総説歌
第1篇 長途の旅
01 都落
〔394〕
02 エデンの渡
〔395〕
03 三笠丸
〔396〕
04 大足彦
〔397〕
05 海上の神姿
〔398〕
06 刹那信心
〔399〕
07 地獄の沙汰
〔400〕
第2篇 一陽来復
08 再生の思
〔401〕
09 鴛鴦の衾
〔402〕
10 言葉の車
〔403〕
11 蓬莱山
〔404〕
第3篇 天涯万里
12 鹿島立
〔405〕
13 訣別の歌
〔406〕
14 闇の谷底
〔407〕
15 団子理屈
〔408〕
16 蛸釣られ
〔409〕
17 甦生
〔410〕
第4篇 千山万水
18 初陣
〔411〕
19 悔悟の涙
〔412〕
20 心の鏡
〔413〕
21 志芸山祇
〔414〕
22 晩夏の風
〔415〕
23 高照山
〔416〕
24 玉川の滝
〔417〕
25 窟の宿替
〔418〕
26 巴の舞
〔419〕
第5篇 百花爛漫
27 月光照梅
〔420〕
28 窟の邂逅
〔421〕
29 九人娘
〔422〕
30 救の神
〔423〕
31 七人の女
〔424〕
32 一絃琴
〔425〕
33 栗毛の駒
〔426〕
34 森林の囁
〔427〕
35 秋の月
〔428〕
36 偽神憑
〔429〕
37 凱歌
〔430〕
附録 第三回高熊山参拝紀行歌(二)
余白歌
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第一二章
鹿島立
(
かしまだち
)
〔四〇五〕
インフォメーション
著者:
出口王仁三郎
巻:
霊界物語 第9巻 霊主体従 申の巻
篇:
第3篇 天涯万里
よみ(新仮名遣い):
てんがいばんり
章:
第12章 鹿島立
よみ(新仮名遣い):
かしまだち
通し章番号:
405
口述日:
1922(大正11)年02月13日(旧01月17日)
口述場所:
筆録者:
有田九皐
校正日:
校正場所:
初版発行日:
1922(大正11)年7月5日
概要:
舞台:
ウヅの館
あらすじ
[?]
このあらすじは東京の望月さん作成です(一部加筆訂正してあります)。一覧表が「
王仁DB
」にあります。
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:
数日滞在の後、淤縢山津見は、正鹿山津見に珍の国の後事を託して、珍山彦・駒山彦を従えて再び宣伝の旅に出ようとしていた。
松代姫は淤縢山津見に、自分たち三姉妹も宣伝使としてお供に連れて行ってもらえるように頼み込んだ。父・正鹿山津見も娘たちの決心に感じ、珍山彦に娘を託した。
珍山彦は、照山峠を越えてハラの港、智利、秘露、カル、目の国を越えて、遠く常世の国へと進んで行くのだ、と宣伝の道筋を一同に示した。また正鹿山津見は照彦を宣伝使一行の供として行くことを許した。
主な登場人物
[?]
【セ】はセリフが有る人物、【場】はセリフは無いがその場に居る人物、【名】は名前だけ出て来る人物です。
[×閉じる]
:
備考:
タグ:
データ凡例:
データ最終更新日:
2020-06-23 22:15:36
OBC :
rm0912
愛善世界社版:
99頁
八幡書店版:
第2輯 310頁
修補版:
校定版:
105頁
普及版:
39頁
初版:
ページ備考:
001
茲
(
ここ
)
に
淤縢山
(
おどやま
)
津見
(
づみの
)
神
(
かみ
)
は、
002
正鹿
(
まさか
)
山津見
(
やまづみの
)
神
(
かみ
)
に
細々
(
こまごま
)
と
後事
(
こうじ
)
を
托
(
たく
)
し、
003
淤縢山津見
『
黄泉
(
よもつ
)
比良坂
(
ひらさか
)
の
戦
(
たたか
)
ひまで、
004
珍
(
うづ
)
の
国
(
くに
)
を
五月姫
(
さつきひめ
)
と
共
(
とも
)
に
守
(
まも
)
らせ
給
(
たま
)
へ』
005
と
言
(
い
)
ひ
残
(
のこ
)
し、
006
珍山彦
(
うづやまひこ
)
、
007
駒山彦
(
こまやまひこ
)
を
伴
(
ともな
)
ひ、
008
数日
(
すうじつ
)
滞在
(
たいざい
)
の
後
(
のち
)
別
(
わか
)
れを
告
(
つ
)
げて
出
(
い
)
でむとする
時
(
とき
)
、
009
松代姫
(
まつよひめ
)
は
淤縢山
(
おどやま
)
津見
(
づみの
)
神
(
かみ
)
の
袖
(
そで
)
を
控
(
ひか
)
へて、
010
松代姫
『
先
(
ま
)
づ
暫
(
しばら
)
く
御
(
お
)
待
(
ま
)
ち
下
(
くだ
)
されませ。
011
妾
(
わらは
)
三
(
さん
)
人
(
にん
)
の
姉妹
(
きやうだい
)
は、
012
神
(
かみ
)
様
(
さま
)
の
広
(
ひろ
)
き
厚
(
あつ
)
き
御
(
おん
)
恵
(
めぐ
)
みに
浴
(
よく
)
し、
013
恋
(
こひ
)
しき
父
(
ちち
)
にも
出会
(
であ
)
ひ、
014
今
(
いま
)
また
慈愛
(
じあい
)
深
(
ふか
)
き
母
(
はは
)
を
授
(
さづ
)
かり、
015
最早
(
もはや
)
心残
(
こころのこ
)
りも
御座
(
ござ
)
いませねば、
016
何
(
なに
)
とぞ
妾
(
わらは
)
を
御
(
お
)
供
(
とも
)
に
御
(
お
)
使
(
つか
)
ひ
下
(
くだ
)
さいますまいか。
017
女
(
をんな
)
ながらも
黄泉
(
よもつ
)
比良坂
(
ひらさか
)
の
戦
(
たたか
)
ひに
働
(
はたら
)
かして
頂
(
いただ
)
きたう
存
(
ぞん
)
じます。
018
どうぞ
広
(
ひろ
)
き
大御心
(
おほみこころ
)
に
見直
(
みなほ
)
し
聞
(
き
)
き
直
(
なほ
)
して
是非
(
ぜひ
)
御
(
お
)
供
(
とも
)
に……』
019
と
真心
(
まごころ
)
を
面
(
おもて
)
に
現
(
あら
)
はして
頼
(
たの
)
み
入
(
い
)
るにぞ、
020
淤縢山津見
(
おどやまづみ
)
は、
021
淤縢山津見
『それは
感心
(
かんしん
)
なことです。
022
併
(
しか
)
しながら
吾々
(
われわれ
)
の
自由
(
じいう
)
にならぬ。
023
正鹿
(
まさか
)
山津見
(
やまづみの
)
神
(
かみ
)
様
(
さま
)
に
御
(
お
)
許
(
ゆる
)
しを
得
(
え
)
られた
上
(
うへ
)
、
024
御
(
ご
)
同道
(
どうだう
)
致
(
いた
)
しませう』
025
竹野姫
(
たけのひめ
)
、
026
梅ケ香姫
(
うめがかひめ
)
の
二人
(
ふたり
)
は、
027
声
(
こゑ
)
を
揃
(
そろ
)
へて
両手
(
りやうて
)
をつきながら、
028
竹野姫、梅ケ香姫
『
何
(
ど
)
うぞ
妾
(
わらは
)
も
御
(
お
)
供
(
とも
)
が
致
(
いた
)
したう
御座
(
ござ
)
いますワ』
029
珍山彦
(
うづやまひこ
)
『ヤア、
030
今
(
いま
)
までは
男
(
をとこ
)
四
(
よ
)
人
(
にん
)
と
女
(
をんな
)
一人
(
ひとり
)
、
031
それでさへも
随分
(
ずゐぶん
)
道中
(
だうちう
)
は
賑
(
にぎ
)
はうたものだ。
032
何
(
なん
)
と
云
(
い
)
つても
駒山
(
こまやま
)
さまのやうなデレのスーが
混
(
まじ
)
つて
居
(
ゐ
)
るのだからなア。
033
然
(
しか
)
るに
今度
(
こんど
)
は
御
(
お
)
三人
(
さんにん
)
の
御
(
お
)
姫
(
ひめ
)
さまがお
越
(
こ
)
し
遊
(
あそ
)
ばすとなれば、
034
道中
(
だうちう
)
は
随分
(
ずゐぶん
)
賑
(
にぎ
)
はふ
事
(
こと
)
であらう。
035
女
(
をんな
)
が
三
(
さん
)
人
(
にん
)
寄
(
よ
)
れば
姦
(
かしま
)
しいと
云
(
い
)
ふことがある。
036
イヤもう、
037
さうなれば
鹿島立
(
かしまだち
)
でなくて、
038
かしましい
立
(
だ
)
ちだ。
039
併
(
しか
)
しながら
其
(
そ
)
の
志
(
こころざし
)
は
感心
(
かんしん
)
々々
(
かんしん
)
、
040
どれどれこれから
此
(
こ
)
の
珍山彦
(
うづやまひこ
)
が
御
(
おん
)
父上
(
ちちうへ
)
に
伺
(
うかが
)
うて
来
(
き
)
て
上
(
あ
)
げませう』
041
と
正鹿
(
まさか
)
山津見
(
やまづみの
)
神
(
かみ
)
の
居間
(
ゐま
)
に
引返
(
ひきかへ
)
し、
042
三
(
さん
)
人
(
にん
)
の
娘
(
むすめ
)
の
願
(
ねが
)
ひを
打破
(
うちわ
)
つて
細々
(
こまごま
)
と
陳
(
の
)
べ
立
(
た
)
つるにぞ、
043
正鹿
(
まさか
)
山津見
(
やまづみの
)
神
(
かみ
)
は
娘
(
むすめ
)
の
勇気
(
ゆうき
)
に
感
(
かん
)
じ、
044
正鹿山津見
『アヽ
折角
(
せつかく
)
可愛
(
かあい
)
い
娘
(
むすめ
)
に
会
(
あ
)
うたと
思
(
おも
)
へば、
045
もう
別
(
わか
)
れねばならぬか。
046
イヤこれも
神国
(
しんこく
)
のため、
047
御
(
お
)
道
(
みち
)
のためだ。
048
会者
(
ゑしや
)
定離
(
ぢやうり
)
は
浮世
(
うきよ
)
の
常
(
つね
)
、
049
どうぞ
珍山彦
(
うづやまひこ
)
さま、
050
娘
(
むすめ
)
たちを
宜
(
よろ
)
しく
御
(
お
)
願
(
ねが
)
ひ
致
(
いた
)
します』
051
と
声
(
こゑ
)
を
曇
(
くも
)
らせながら
答
(
こた
)
ふるを、
052
珍山彦
(
うづやまひこ
)
は、
053
珍山彦
『
結構
(
けつこう
)
だ。
054
その
覚悟
(
かくご
)
がなくては
神
(
かみ
)
様
(
さま
)
の
宮仕
(
みやづか
)
へは
到底
(
たうてい
)
勤
(
つと
)
まらない』
055
と
三
(
さん
)
人
(
にん
)
の
娘
(
むすめ
)
の
前
(
まへ
)
に
現
(
あら
)
はれて、
056
珍山彦
『
三
(
さん
)
人
(
にん
)
の
御
(
ご
)
姉妹
(
きやうだい
)
、
057
喜
(
よろこ
)
びなさいませ。
058
実
(
じつ
)
に
御
(
お
)
父
(
とう
)
さまの
心
(
こころ
)
は
立派
(
りつぱ
)
なものだ。
059
此
(
こ
)
の
親
(
おや
)
にして
此
(
こ
)
の
児
(
こ
)
あり、
060
此
(
こ
)
の
児
(
こ
)
にして
此
(
こ
)
の
親
(
おや
)
あり、
061
此
(
こ
)
の
夫
(
をつと
)
にして
此
(
こ
)
の
妻
(
つま
)
あり、
062
此
(
こ
)
の
妻
(
つま
)
にして
此
(
こ
)
の
夫
(
をつと
)
あり、
063
此
(
こ
)
の
君
(
きみ
)
にして
此
(
こ
)
の
臣
(
しん
)
あり、
064
此
(
こ
)
の
臣
(
しん
)
にして
此
(
こ
)
の
君
(
きみ
)
ありだ』
065
駒山彦
(
こまやまひこ
)
は、
066
駒山彦
『オイ、
067
グヅ
山
(
やま
)
、
068
なにをグヅグヅ
言
(
い
)
つて
居
(
ゐ
)
るのだ。
069
同
(
おな
)
じ
事
(
こと
)
ばかり
繰
(
く
)
り
返
(
かへ
)
して、
070
又
(
また
)
そろそろ
地金
(
ぢがね
)
が
出
(
で
)
て
来
(
き
)
たな』
071
松代姫
(
まつよひめ
)
『
然
(
しか
)
らば
妾
(
わらは
)
姉妹
(
おとどい
)
三
(
さん
)
人
(
にん
)
、
072
御
(
お
)
供
(
とも
)
に
仕
(
つか
)
へませう。
073
何分
(
なにぶん
)
宜
(
よろ
)
しく
御
(
お
)
願
(
ねが
)
ひ
致
(
いた
)
します。
074
御
(
ご
)
一同
(
いちどう
)
様
(
さま
)
』
075
と
頭
(
かしら
)
を
下
(
さ
)
げて
叮嚀
(
ていねい
)
に
挨拶
(
あいさつ
)
なすにぞ、
076
二人
(
ふたり
)
の
妹
(
いもうと
)
も
手
(
て
)
をついて、
077
竹野姫、梅ケ香姫
『
何分
(
なにぶん
)
宜
(
よろ
)
しく』
078
と
笑
(
ゑみ
)
を
浮
(
うか
)
べて
頼
(
たの
)
み
入
(
い
)
る。
079
珍山彦
(
うづやまひこ
)
『サテ、
080
これからは
長
(
なが
)
の
道中
(
だうちう
)
だ。
081
照山峠
(
てるやまたうげ
)
を
越
(
こ
)
えて、
082
ハラの
港
(
みなと
)
に
出
(
い
)
で、
083
智利
(
てる
)
、
084
秘露
(
ひる
)
と
長途
(
ちやうと
)
をとぼとぼ
歩
(
あゆ
)
んでカルの
国
(
くに
)
へ
渡
(
わた
)
り、
085
目
(
め
)
の
国
(
くに
)
、
086
常世
(
とこよ
)
の
国
(
くに
)
と
進
(
すす
)
んで
行
(
ゆ
)
くのだから、
087
七六ケ
(
しちむつか
)
しい
挨拶
(
あいさつ
)
は
肩
(
かた
)
が
凝
(
こ
)
つて
困
(
こま
)
る。
088
これからの
道中
(
だうちう
)
は、
089
師弟
(
してい
)
だとか、
090
老幼
(
らうえう
)
男女
(
だんぢよ
)
の
障壁
(
しやうへき
)
をすつかり
取
(
と
)
つて、
091
互
(
たがひ
)
に
云
(
い
)
ひたいことも
言
(
い
)
ひ
合
(
あ
)
つて
行
(
ゆ
)
くのだから、
092
其
(
その
)
心算
(
つもり
)
で
心安
(
こころやす
)
くして
下
(
くだ
)
さい』
093
三人
『ハイハイ、
094
有難
(
ありがた
)
う
御座
(
ござ
)
います』
095
と
三
(
さん
)
人
(
にん
)
は
嬉
(
うれ
)
し
涙
(
なみだ
)
にくれてゐる。
096
正鹿山津見
(
まさかやまづみ
)
、
097
五月姫
(
さつきひめ
)
は
門口
(
かどぐち
)
に
送
(
おく
)
り
来
(
きた
)
り、
098
一行
(
いつかう
)
の
安全
(
あんぜん
)
を
祝
(
しゆく
)
し、
099
立
(
た
)
ち
別
(
わか
)
れむとするところへ
照彦
(
てるひこ
)
は
馳
(
は
)
せ
来
(
きた
)
り、
100
照彦
『モシモシ、
101
私
(
わたくし
)
はヱルサレムから
三人
(
さんにん
)
様
(
さま
)
の
御
(
お
)
後
(
あと
)
を
慕
(
した
)
つて
参
(
まゐ
)
つたもので
御座
(
ござ
)
います。
102
今
(
いま
)
此処
(
ここ
)
で
御
(
お
)
別
(
わか
)
れ
申
(
まを
)
しては、
103
何
(
なん
)
となく
心許
(
こころもと
)
ない
感
(
かん
)
じが
致
(
いた
)
します。
104
どうぞ
特別
(
とくべつ
)
の
御
(
ご
)
詮議
(
せんぎ
)
を
以
(
もつ
)
て、
105
宣伝使
(
せんでんし
)
の
御
(
お
)
供
(
とも
)
は
叶
(
かな
)
はずとも、
106
御
(
お
)
姫
(
ひめ
)
様
(
さま
)
の
御
(
お
)
供
(
とも
)
をさして
頂
(
いただ
)
きたう
御座
(
ござ
)
います』
107
と
怨
(
うら
)
めしさうに
涙
(
なみだ
)
含
(
ぐ
)
むにぞ、
108
正鹿山津見
(
まさかやまづみ
)
は、
109
正鹿山津見
『ヤア、
110
照彦
(
てるひこ
)
か。
111
儂
(
わし
)
も
三
(
さん
)
人
(
にん
)
の
娘
(
むすめ
)
を
宣伝使
(
せんでんし
)
の
一行
(
いつかう
)
に
御
(
お
)
預
(
あづ
)
けしたものの、
112
孱弱
(
かよわ
)
き
娘
(
むすめ
)
のしかも
三
(
さん
)
人
(
にん
)
、
113
嘸々
(
さぞさぞ
)
御
(
ご
)
迷惑
(
めいわく
)
なさることであらう。
114
照彦
(
てるひこ
)
、
115
其方
(
そなた
)
は
娘
(
むすめ
)
たちの
後
(
あと
)
に
踵
(
つ
)
いて、
116
いろいろと
世話
(
せわ
)
をしてやつて
下
(
くだ
)
さい』
117
照彦
『ヤア
御
(
お
)
許
(
ゆる
)
し
下
(
くだ
)
さいますか、
118
有難
(
ありがた
)
う
御座
(
ござ
)
います』
119
と
照彦
(
てるひこ
)
は
栄
(
は
)
えの
面色
(
おももち
)
勇
(
いさ
)
ましく、
120
一行
(
いつかう
)
の
後
(
あと
)
に
踵
(
つ
)
いて、
121
珍
(
うづ
)
の
都
(
みやこ
)
を
一同
(
いちどう
)
の
宣伝使
(
せんでんし
)
と
共
(
とも
)
に
立
(
た
)
ち
去
(
さ
)
りにけり。
122
(
大正一一・二・一三
旧一・一七
有田九皐
録)
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