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第71巻(戌の巻)
第72巻(亥の巻)
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第74巻(丑の巻)
第75巻(寅の巻)
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第9巻(申の巻)
序歌
凡例
総説歌
第1篇 長途の旅
01 都落
〔394〕
02 エデンの渡
〔395〕
03 三笠丸
〔396〕
04 大足彦
〔397〕
05 海上の神姿
〔398〕
06 刹那信心
〔399〕
07 地獄の沙汰
〔400〕
第2篇 一陽来復
08 再生の思
〔401〕
09 鴛鴦の衾
〔402〕
10 言葉の車
〔403〕
11 蓬莱山
〔404〕
第3篇 天涯万里
12 鹿島立
〔405〕
13 訣別の歌
〔406〕
14 闇の谷底
〔407〕
15 団子理屈
〔408〕
16 蛸釣られ
〔409〕
17 甦生
〔410〕
第4篇 千山万水
18 初陣
〔411〕
19 悔悟の涙
〔412〕
20 心の鏡
〔413〕
21 志芸山祇
〔414〕
22 晩夏の風
〔415〕
23 高照山
〔416〕
24 玉川の滝
〔417〕
25 窟の宿替
〔418〕
26 巴の舞
〔419〕
第5篇 百花爛漫
27 月光照梅
〔420〕
28 窟の邂逅
〔421〕
29 九人娘
〔422〕
30 救の神
〔423〕
31 七人の女
〔424〕
32 一絃琴
〔425〕
33 栗毛の駒
〔426〕
34 森林の囁
〔427〕
35 秋の月
〔428〕
36 偽神憑
〔429〕
37 凱歌
〔430〕
附録 第三回高熊山参拝紀行歌(二)
余白歌
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第二四章
玉川
(
たまがは
)
の
滝
(
たき
)
〔四一七〕
インフォメーション
著者:
出口王仁三郎
巻:
霊界物語 第9巻 霊主体従 申の巻
篇:
第4篇 千山万水
よみ(新仮名遣い):
せんざんばんすい
章:
第24章 玉川の滝
よみ(新仮名遣い):
たまがわのたき
通し章番号:
417
口述日:
1922(大正11)年02月15日(旧01月19日)
口述場所:
筆録者:
河津雄
校正日:
校正場所:
初版発行日:
1922(大正11)年7月5日
概要:
舞台:
あらすじ
[?]
このあらすじは東京の望月さん作成です(一部加筆訂正してあります)。一覧表が「
王仁DB
」にあります。
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:
虎公は、岩窟の神が邪神ではないのではないかと思い始め、拍手再拝して敬意を表し、教えを乞うた。
岩窟の神は宣伝使としての心構えを虎公、熊公に伝えた。そして、自分は実は八岐の大蛇ではなく、大蛇彦命である、と伝えた。
虎公(志芸山津見)はこれよりますます心を改め、カルの国一円を宣伝し、熊公と供に功を表した。そして黄泉比良坂の神軍に参加して勇名をとどろかした。
主な登場人物
[?]
【セ】はセリフが有る人物、【場】はセリフは無いがその場に居る人物、【名】は名前だけ出て来る人物です。
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:
備考:
タグ:
データ凡例:
データ最終更新日:
2020-06-23 23:07:02
OBC :
rm0924
愛善世界社版:
189頁
八幡書店版:
第2輯 342頁
修補版:
校定版:
196頁
普及版:
80頁
初版:
ページ備考:
001
巌窟
(
がんくつ
)
の
唸
(
うな
)
りは
刻々
(
こくこく
)
と
烈
(
はげ
)
しくなり、
002
数多
(
あまた
)
の
人々
(
ひとびと
)
は
又
(
また
)
もやピツタリと
大地
(
だいち
)
に
頭
(
あたま
)
を
着
(
つ
)
け
畏縮
(
ゐしゆく
)
して
居
(
ゐ
)
る。
003
二人
(
ふたり
)
は
互
(
たがひ
)
に
顔
(
かほ
)
見合
(
みあは
)
せ、
004
腕
(
うで
)
を
組
(
く
)
んで
思案顔
(
しあんがほ
)
。
005
虎公
(
とらこう
)
(志芸山津見)
『オイ、
006
熊公
(
くまこう
)
ツ、
007
この
巌窟
(
がんくつ
)
の
神
(
かみ
)
は
善
(
ぜん
)
とも
悪
(
あく
)
とも
解
(
わか
)
らぬぢやないか、
008
此奴
(
こいつ
)
ア
一寸
(
ちよつと
)
審神
(
さには
)
がむつかしいぞ。
009
体主
(
たいしゆ
)
霊従
(
れいじゆう
)
の
教
(
をしへ
)
を
勧
(
すす
)
めるかと
思
(
おも
)
へば、
010
吾々
(
われわれ
)
に
意見
(
いけん
)
をするやうな
事
(
こと
)
を
言
(
い
)
ふなり、
011
どうも
合点
(
がてん
)
がゆかぬぢやないか』
012
熊公
『そりやさうだよ。
013
神
(
かみ
)
様
(
さま
)
がお
前
(
まへ
)
に
修業
(
しうげふ
)
をさせなさるのだ。
014
珍山彦
(
うづやまひこ
)
の
神
(
かみ
)
さまが
玉川
(
たまがは
)
の
滝
(
たき
)
の
前
(
まへ
)
で
修業
(
しうげふ
)
をして
来
(
こ
)
いと
仰有
(
おつしや
)
つただらう。
015
余程
(
よほど
)
気
(
き
)
をつけぬと、
016
悪魔
(
あくま
)
だと
思
(
おも
)
つてゐると、
017
どえらい
目
(
め
)
に
遇
(
あ
)
ふかも
知
(
し
)
れぬぞ。
018
さうだと
云
(
い
)
つて、
019
悪魔
(
あくま
)
でないと
思
(
おも
)
つて
油断
(
ゆだん
)
する
事
(
こと
)
も
出来
(
でき
)
ぬ。
020
ともかく
腹帯
(
はらおび
)
を
締
(
し
)
める
事
(
こと
)
だ』
021
虎公(志芸山津見)
『さうかなア、
022
ひとつ、
023
八岐
(
やまた
)
大蛇
(
をろち
)
の
神
(
かみ
)
とやらに
一遍
(
いつぺん
)
詳
(
くは
)
しう
温和
(
おとな
)
しう
出
(
で
)
て
聞
(
き
)
いて
見
(
み
)
ようか』
024
と
志芸山津見
(
しぎやまづみ
)
は
巌窟
(
がんくつ
)
に
向
(
むか
)
ひ、
025
拍手
(
はくしゆ
)
再拝
(
さいはい
)
敬意
(
けいい
)
を
表
(
へう
)
し、
026
虎公(志芸山津見)
『モシモシ、
027
巌窟
(
がんくつ
)
の
神
(
かみ
)
様
(
さま
)
、
028
どうぞ
私
(
わたくし
)
に
利益
(
ため
)
になる
事
(
こと
)
を
教
(
をし
)
へて
下
(
くだ
)
さいませぬか』
029
巌窟
(
がんくつ
)
の
中
(
なか
)
の
音響
(
おんきやう
)
はピタリ
止
(
や
)
んで、
030
またもや
声
(
こゑ
)
が
聞
(
きこ
)
え
出
(
だ
)
し、
031
声
『
ナ
ヽヽヽ
な
る
程
(
ほど
)
と
気
(
き
)
が
付
(
つ
)
いたならば、
032
何
(
な
ん
)
なりと
教
(
をし
)
へて
遣
(
や
)
らう。
033
な
か
な
かその
方
(
はう
)
は
改心
(
かいしん
)
したと
申
(
まを
)
せども、
034
まだまだ
埃
(
ほこり
)
がとれては
居
(
を
)
らぬ。
035
その
様
(
やう
)
な
鈍
(
な
ま
)
くら
刀
(
がたな
)
で、
036
世界
(
せかい
)
の
悪魔
(
あくま
)
が
言向
(
ことむ
)
けられやうか。
037
生知者
(
な
ましりもの
)
の
生兵法
(
な
まびやうはふ
)
は
大怪我
(
おほけが
)
の
基
(
もと
)
。
038
難儀
(
な
んぎ
)
苦労
(
くらう
)
が
足
(
た
)
らぬ
故
(
ゆゑ
)
、
039
その
心
(
こころ
)
で
宣伝
(
せんでん
)
をいたしたら、
040
泣
(
な
)
き
面
(
づら
)
かわい
て、
041
情
(
な
さけ
)
ない
恥
(
はぢ
)
をさらさねば
な
らぬぞよ。
042
まだ
理屈
(
りくつ
)
を
列
(
な
ら
)
べよつて、
043
何
(
な
ん
)
にも
知
(
し
)
らぬ
夏
(
な
つ
)
の
虫
(
むし
)
が、
044
冬
(
ふゆ
)
の
雪
(
ゆき
)
を
嘲
(
わら
)
ふやうに
神
(
かみ
)
を
舐
(
な
)
めてかかるふとどき
者
(
もの
)
。
045
ニ
ヽヽヽ
二進
(
に
つち
)
も
三進
(
さつち
)
もならぬ
様
(
やう
)
にこの
方
(
はう
)
に
取
(
と
)
つ
締
(
ち
)
められて、
046
遁
(
に
)
げ
腰
(
ごし
)
になつたその
醜態
(
ざま
)
、
047
苦
(
に
が
)
い
言葉
(
ことば
)
が
苦
(
くる
)
しいか。
048
偽
(
に
せ
)
宣伝使
(
せんでんし
)
のその
方
(
はう
)
の
慢心
(
まんしん
)
、
049
日夜
(
に
ちや
)
に
心
(
こころ
)
を
改
(
あらた
)
めて、
050
この
方
(
はう
)
の
申
(
まを
)
す
通
(
とほ
)
りに
致
(
いた
)
して
世界
(
せかい
)
を
救
(
すく
)
ひ、
051
烏羽玉
(
ぬ
ばたま
)
の
黒
(
くろ
)
い
心
(
こころ
)
を
月日
(
つきひ
)
の
光
(
ひかり
)
に
照
(
てら
)
し
見
(
み
)
て、
052
吾
(
わが
)
身
(
み
)
を
省
(
かへり
)
み、
053
恥
(
は
)
ぢ
畏
(
おそ
)
れ、
054
悔
(
く
)
い
改
(
あらた
)
め、
055
世界
(
せかい
)
の
人民
(
じんみん
)
を
懇
(
ねんごろ
)
に
取扱
(
とりあつか
)
ひ、
056
咽
(
のど
)
から
血
(
ち
)
を
吐
(
は
)
くやうな
修業
(
しうげふ
)
を
致
(
いた
)
して、
057
腹
(
はら
)
の
塵芥
(
ごもくた
)
を
皆
(
みな
)
吐
(
は
)
き
出
(
だ
)
し、
058
気
(
き
)
を
張詰
(
は
りつめ
)
て
油断
(
ゆだん
)
をするな。
059
高慢
(
かうまん
)
ぶらず、
060
驕
(
おご
)
らず、
061
身
(
み
)
を
低
(
ひ
く
)
うして
謙譲
(
へりくだ
)
れ。
062
どんな
辛
(
つら
)
いことがあつても、
063
不服
(
ふ
ふく
)
を
云
(
い
)
ふな、
064
不足
(
ふ
そく
)
に
思
(
おも
)
ふな、
065
拙劣
(
へ
た
)
な
長談義
(
ながだんぎ
)
をするな、
066
誉
(
ほ
)
められたさに
法螺
(
ほら
)
を
吹
(
ふ
)
くな
。
067
小賢
(
こざか
)
しい
理屈
(
りくつ
)
を
列
(
なら
)
べな。
068
誠
(
まこと
)
一
(
ひと
)
つの
正道
(
まさみち
)
を
踏
(
ふ
)
み
締
(
し
)
めて
身
(
み
)
を
慎
(
つつし
)
み、
069
猥
(
みだ
)
りに
騒
(
さわ
)
がず
焦
(
あせ
)
らず、
070
無理
(
むり
)
をせず、
071
無闇
(
むやみ
)
に
人
(
ひと
)
を
審
(
さば
)
かず、
072
侮
(
あなど
)
らず、
073
目上
(
めうへ
)
目下
(
めした
)
の
区別
(
くべつ
)
なく、
074
諸々
(
もろもろ
)
の
人々
(
ひとびと
)
に
向
(
むか
)
つて
能
(
よ
)
く
交
(
まじ
)
はれ、
075
八岐
(
やまたの
)
大蛇
(
をろち
)
とこの
方
(
はう
)
の
申
(
まを
)
したのは
偽
(
いつは
)
りだ。
076
まことは
木
(
こ
)
の
花姫
(
はなひめ
)
の
御心
(
みこころ
)
を
以
(
もつ
)
て、
077
汝
(
なんぢ
)
を
済度
(
さいど
)
せむために、
078
この
巌窟
(
がんくつ
)
に
待
(
ま
)
ち
受
(
う
)
けゐたる
大蛇彦
(
をろちひこの
)
命
(
みこと
)
ぢや。
079
三笠丸
(
みかさまる
)
の
船中
(
せんちう
)
のことを
覚
(
おぼ
)
えて
居
(
を
)
るか。
080
イヤ
何時
(
いつ
)
までも
不憫
(
かはい
)
さうだから、
081
これは、
082
これ
位
(
ぐらゐ
)
にして
止
(
や
)
めて
置
(
お
)
かう。
083
悠然
(
ゆつたり
)
とした
心
(
こころ
)
を
以
(
もつ
)
て
数多
(
あまた
)
の
人
(
ひと
)
に
向
(
むか
)
へよ。
084
依怙
(
えこ
)
贔屓
(
ひいき
)
を
致
(
いた
)
すでないぞ。
085
よく
人
(
ひと
)
の
正邪
(
せいじや
)
賢愚
(
けんぐ
)
を
推知
(
すゐち
)
して、
086
その
人
(
ひと
)
の
身魂
(
みたま
)
相応
(
さうおう
)
の
教
(
をしへ
)
をいたせ。
087
楽
(
らく
)
な
道
(
みち
)
へ
行
(
ゆ
)
かうとするな。
088
理窟
(
りくつ
)
は
一切
(
いつさい
)
言
(
い
)
ふな、
089
吾
(
わが
)
身
(
み
)
の
心
(
こころ
)
に
照
(
て
)
らし
見
(
み
)
て、
090
人
(
ひと
)
の
難儀
(
なんぎ
)
を
思
(
おも
)
ひ
遣
(
や
)
れよ。
091
威張
(
ゐば
)
り
散
(
ち
)
らして、
092
鼻
(
はな
)
を
高
(
たか
)
くして、
093
谷底
(
たにぞこ
)
へ
落
(
おと
)
されな。
094
ウカウカ
致
(
いた
)
すな。
095
よい
気
(
き
)
になるな。
096
何事
(
なにごと
)
にも
心
(
こころ
)
を
落付
(
おちつ
)
けて、
097
神
(
かみ
)
の
神徳
(
しんとく
)
を
現
(
あら
)
はせよ。
098
我
(
が
)
を
去
(
さ
)
れよ、
099
義理
(
ぎり
)
を
知
(
し
)
れよ、
100
愚図
(
ぐづ
)
々々
(
ぐづ
)
いたすな。
101
元気
(
げんき
)
を
出
(
だ
)
して、
102
撓
(
たゆ
)
まず
屈
(
くつ
)
せず
教
(
をしへ
)
の
神徳
(
しんとく
)
を
現
(
あら
)
はせ。
103
まだまだ
教
(
をし
)
へたき
事
(
こと
)
あれど、
104
今日
(
けふ
)
はこれ
位
(
くらゐ
)
にして
置
(
お
)
かう。
105
ウーオー』
106
と、
107
またもや
巌窟
(
がんくつ
)
は
虎
(
とら
)
狼
(
おほかみ
)
の
唸
(
うな
)
るが
如
(
ごと
)
く
大音響
(
だいおんきやう
)
を
発
(
はつ
)
して
鎮
(
しづ
)
まりかへり、
108
志芸山津見
(
しぎやまづみ
)
の
神
(
かみ
)
はこれよりますます
心
(
こころ
)
を
改
(
あらた
)
め、
109
カルの
国
(
くに
)
一
(
いち
)
円
(
ゑん
)
を
宣伝
(
せんでん
)
して、
110
熊公
(
くまこう
)
と
共
(
とも
)
に
功
(
こう
)
を
現
(
あら
)
はし、
111
黄泉
(
よもつ
)
比良坂
(
ひらさか
)
の
神軍
(
しんぐん
)
に
参加
(
さんか
)
し
勇名
(
ゆうめい
)
を
轟
(
とどろ
)
かしたり。
112
(
大正一一・二・一五
旧一・一九
河津雄
録)
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