霊界物語.ネット~出口王仁三郎 大図書館~
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第一二章 (まつ)(うめ)〔四七九〕

インフォメーション
著者:出口王仁三郎 巻:霊界物語 第11巻 霊主体従 戌の巻 篇:第2篇 意気揚々 よみ(新仮名遣い):いきようよう
章:第12章 松と梅 よみ(新仮名遣い):まつとうめ 通し章番号:479
口述日:1922(大正11)年03月01日(旧02月03日) 口述場所: 筆録者:井上留五郎 校正日: 校正場所: 初版発行日:1922(大正11)年9月10日
概要: 舞台: あらすじ[?]このあらすじは東京の望月さん作成です(一部加筆訂正してあります)。一覧表が「王仁DB」にあります。[×閉じる]
梅ケ香姫は、この場で姉の松代姫に出会えた嬉しさを歌い、自分の今までの宣伝の遍歴を姉に報告した。
この歌を聞いて一行は、孔雀姫が梅ケ香姫の姉・松代姫であることを知った。松代姫は、竹野姫はコーカス山に宣伝に向かったこと、自分はここにしばらく居を構えて、道行く人に宣伝していたことを歌で明かした。
ここに、勝公はこの館に留まって、松代姫の代わりに旅人に宣伝することとなり、松代姫と梅ケ香姫は、時公、八公、鴨公を従えて、竹野姫の加勢にコーカス山に向かうこととなった。
主な登場人物[?]【セ】はセリフが有る人物、【場】はセリフは無いがその場に居る人物、【名】は名前だけ出て来る人物です。[×閉じる] 備考: タグ: データ凡例: データ最終更新日:2020-08-11 19:42:47 OBC :rm1112
愛善世界社版:112頁 八幡書店版:第2輯 553頁 修補版: 校定版:112頁 普及版:47頁 初版: ページ備考:
001梅ケ香姫(うめがかひめ)黄泉(よもつ)(しま)(たたか)ひに
002(もも)木実(このみ)(あら)はれし
003松竹梅(まつたけうめ)宣伝使(せんでんし)
004天教山(てんけうざん)(かけ)あがり
005(かみ)御言(みこと)をかしこみて
006四方(よも)雲霧(くもきり)()(はら)
007()()御代(みよ)(てら)さむと
008一度(いちど)(ひら)()(はな)
009(しも)(しの)んで()(にほ)
010()さへ目出(めで)たき梅ケ香(うめがか)
011(ひめ)(みこと)宣伝使(せんでんし)
012駱駝(らくだ)(せな)(またが)りて
013アシの沙漠(さばく)打渡(うちわた)
014クス野ケ原(のがはら)枉神(まがかみ)
015天津(あまつ)祝詞(のりと)神言(かみごと)
016(まつろ)はさむと(すす)()
017(かみ)稜威(みいづ)高彦(たかひこ)
018三五教(あななひけう)(かむ)づかさ
019(つき)(ゆき)(はな)三柱(みはしら)
020新玉原(あらたまはら)(めぐ)()
021ここに()()(よろこ)びつ
022東雲別(しののめわけ)東彦(あづまひこ)
023鉄谷村(かなたにむら)(とき)さまと
024三人(みたり)()うたり六柱(むはしら)
025(こころ)(きよ)一行(いつかう)
026西(にし)西(にし)へと(きた)(もり)
027(ゆき)()みわけて(すす)()
028(ゆき)より(きよ)(かみ)()
029コーカス(ざん)枉神(まがかみ)
030()(はら)はむとめいめいに
031(みぎ)(ひだり)手分(てわけ)して
032明志(あかし)(うみ)(ただ)一人(ひとり)
033(すす)(きた)れる折柄(をりから)
034(あと)()(きた)(とき)さまの
035従神(みとも)(かみ)(たす)けられ
036孔雀(くじやく)(ひめ)枉神(まがかみ)
037(ただ)一言(ひとこと)(こと)()
038(かみ)大道(おほぢ)(みちび)きて
039(たす)けやらむと()()れば
040(おも)ひもかけぬ孔雀姫(くじやくひめ)
041(かみ)(をしへ)のかがやきて
042みろくの御世(みよ)松代姫(まつよひめ)
043(ひめ)(みこと)住処(すみか)ぞと
044さとりし(とき)(うれ)しさよ
045さはさりながら竹野姫(たけのひめ)
046(あね)(みこと)(いま)いづこ
047(ゆき)()野辺(のべ)彼方(あち)此方(こち)
048さすらひ(たま)ふか(いた)はしや
049嗚呼(ああ)姉上(あねうへ)姉上(あねうへ)
050(あま)岩戸(いはと)(ひら)くごと
051(こころ)()れし今日(けふ)(そら)
052八十(やそ)曲霊(まがひ)言向(ことむ)けて
053功績(いさを)(たか)きアーメニヤ
054(かみ)(みやこ)立直(たてなほ)
055天教(てんけう)地教(ちけう)(やま)()
056野立(のだち)(ひこ)野立姫(のだちひめ)
057高照姫(たかてるひめ)のおん(まへ)
058勲功(いさを)をたつる常磐木(ときはぎ)
059(いろ)(たへ)なる松代姫(まつよひめ)
060(かみ)()(まつ)()みろくの()
061(まつ)神世(かみよ)(ちなみ)たる
062(あね)(みこと)のいさをしを
063(よろこ)(いは)(たてまつ)る』
064(うた)つて()()いた。
065 (やつ)小声(こごゑ)で、
066八公『おいおい、067勝公(かつこう)068鴨公(かもこう)069どうやら、070こりや(かぜ)(かは)つて()(やう)だぞ。071貴様(きさま)明志丸(あかしまる)(なか)弱味(よわみ)につけこむ(かぜ)(かみ)だとか、072(かぜ)()いたとか()かぬとか、073(ほざ)いて()やがつたが、074こいつは(また)けつたいな、075(かぜ)(かみ)かも()れぬぞ』
076勝公(かつこう)かつかつながら、077どうも(あや)しいものだな、078(うつく)しい宣伝使(せんでんし)だと(おも)つて()たら、079孔雀姫(くじやくひめ)(いもうと)だつて。080きよろきよろして()ると最前(さいぜん)(やう)()であげて、081()むで()ふと()かしたが、082本当(ほんたう)かも()れぬぞ』
083時公(ときこう)『サア勝公(かつこう)084どうだ。085貴様(きさま)刹那心(せつなしん)()かうかい、086心機(しんき)一転(いつてん)はどうだ』
087勝公心機(しんき)一転(いつてん)どころか、088神経(しんけい)興奮(こうふん)だ。089オイオイ(とき)さま、090道連(みちづれ)(よしみ)(ひと)()(ことわ)りを申上(まをしあ)げてくれぬか』
091時公(ときこう)(ことわ)りは(ことわ)りだが、092そんな(こと)(とき)さまの(はう)から(ひら)にお(ことわ)りだ。093どうで貴様(きさま)(きた)(もり)三五教(あななひけう)宣伝使(せんでんし)(くる)しめた(やつ)だから、094(その)(れい)(がへ)しだ。095マア覚悟(かくご)をしたがよからう。096人間(にんげん)刹那心(せつなしん)大事(だいじ)だ。097なンぼ(せつ)なくても観念(くわんねん)せい』
098勝公(かつこう)第一着(だいいちちやく)(いぢ)めた(やつ)鴨公(かもこう)だ、099その(つぎ)八公(やつこう)で、100第三番(だいさんばん)()(この)(かつ)さまではないワイ。101モシモシ松代姫(まつよひめ)さまの孔雀姫(くじやくひめ)さま、102(わたし)一寸(ちよつと)()りませぬ、103()でて()ふのなら()(あし)(たこ)(かも)(あぢ)がよろしい。104(わたし)(やう)なものをおあがりになつても、105かつかつして、106(いは)()(やう)であんまり美味(うまく)はありませぬぜ』
107時公(ときこう)『ハヽヽヽアハヽヽヽ』
108梅ケ香姫(うめがかひめ)『オホヽヽヽ』
109松代姫(まつよひめ)『ヤア(みな)さん、110よう()(くだ)さいました。111うまい都合(つがふ)です。112(かつを)だとか、113(かも)だとか、114(たこ)だとか、115本当(ほんたう)においしさうな()()(かた)ですな』
116時公(ときこう)()んで()(やう)()うてあげて(くだ)さりませ。117さうせぬとなかなか此奴(こいつ)頑固(ぐわんこ)(をとこ)(はら)へは這入(はい)りませぬ』
118勝公(かつこう)『コレコレ(とき)さま、119()らぬ(こと)()うて智慧(ちゑ)()けてくれない、120化物(ばけもの)(はら)(なか)這入(はい)つてたまるものか。121(まへ)()ると(あぶ)なくて、122はらはらするワイ、123(はら)()(やつ)だ。124アーアー、125(ゆめ)(うつつ)(おに)(じや)か、126(わが)()(きた)災難(さいなん)(はら)(たま)(きよ)(たま)へ』
127時公(ときこう)『ウハハヽヽヽ、128モシモシ孔雀姫(くじやくひめ)(さま)129貴方(あなた)梅ケ香姫(うめがかひめ)さまと(さん)(にん)よつて、130(ひと)(づつ)頂戴(ちやうだい)しませうかい。131孔雀(くじやく)(かも)()ふのは(とり)同志(どうし)共喰(ともぐひ)になつて面白(おもしろ)くないから、132(とき)さまが(かも)をいただくなり、133(うめ)さまはちよつと()()だから、134八足(やつあし)八公(やつこう)三杯酢(さんばいず)につけて()ふなり、135松代姫(まつよひめ)(さま)勝公(かつこう)をおあがりなさい、136(まつ)(うを)(かつを)だ。137丁度(ちやうど)(あつら)()きの献立(こんだて)だ。138アハヽヽヽ』
139勝公(かつこう)『おい(とき)さま、140一体(いつたい)どうだ、141本当(ほんたう)にお(まへ)()ふつもりか。142(なん)だか(へん)(やつ)だと(おも)つて()たら貴様(きさま)二人(ふたり)(おれ)(たち)計略(けいりやく)にかけて、143()んな魔窟(まくつ)()れて()やがつたのだな。144もう()うなる(うへ)死物狂(しにものぐる)ひだ。145サア時公(ときこう)146(とき)()猶予(いうよ)はならぬぞ。147此奴(こいつ)はアルタイ(ざん)()んで()(わる)(やつ)かも()れぬぞ。148(この)(かつ)さんが貴様(きさま)どたまかつんとやつてやろか、149もう仕方(しかた)がない(やぶ)れかぶれだ。150(やつ)此奴(こやつ)八裂(やつざき)にするなり、151此方(こちら)から反対(あべこべ)かもうかい。152のー鴨公(かもこう)
153時公(ときこう)馬鹿(ばか)だなあ、154みんな(うそ)だよ。155なんでも最前(さいぜん)宣伝使(せんでんし)(うた)()けば、156(ねえ)さまらしい、157よく()(かほ)()くらべて()よ。158(すこ)しおからだが(おほ)きい(やう)だが、159()から(はな)から(くち)工合(ぐあひ)からまるで瓜二(うりふた)つだ、160マア安心(あんしん)せ、161滅多(めつた)()はれる気遣(きづか)ひはない』
162勝公(かつこう)(はら)(わる)(をとこ)だ、163(ひと)肝玉(きもだま)をひつくり(かへ)しやがつた。164オイオイ八公(やつこう)165鴨公(かもこう)166もう大丈夫(だいぢやうぶ)だ』
167時公(ときこう)肝玉(きもだま)がひつくり(かへ)つたのぢや()かろう、168貴様(きさま)刹那心(せつなしん)正念玉(しやうねんだま)がひつくり(かへ)つたのだ。169オイ、170一遍(いつぺん)ひつくり(かへ)して、171万劫(まんがふ)末代(まつだい)もう(かへ)らぬ(やう)三五教(あななひけう)帰依(きえ)するか』
172勝公(かつこう)『するとも するとも、173味噌(みそ)もすれば(うす)もする。174もう(これ)から、175此処(ここ)味噌摺(みそすり)(やつこ)になつて使(つか)うてもらはうかい』
176 松代姫(まつよひめ)にこにこしながら()ちあがり、177宣伝歌(せんでんか)(うた)(はじ)めた。
178松代姫(まつよひめ)常磐(ときは)堅磐(かきは)(うご)きなき
179みろくの御世(みよ)()てむとて
180()出神(でのかみ)()(はな)
181(かみ)(をしへ)をあななひて
182荒野(あれの)(はら)をひらき()
183松竹梅(まつたけうめ)宣伝使(せんでんし)
184ウラルの(ひこ)枉神(まがかみ)
185(しこ)(すさ)びを(をさ)めむと
186竹野(たけの)(ひめ)はコーカスの
187深山(みやま)()して()()きぬ
188(わらは)(しば)孔雀野(くじやくの)
189(ゆき)かきわけて()(ひと)
190(こころ)(やみ)(てら)さむと
191往来(ゆきき)(ひと)松代姫(まつよひめ)
192(ひかり)(まば)ゆき玉鉾(たまぼこ)
193(みち)()()けて(いま)ここに
194孔雀(くじやく)(ひめ)()をやつし
195青人草(あをひとぐさ)をことごとに
196(かみ)御国(みくに)(すく)ひつつ
197常夜(とこよ)(やみ)岩屋戸(いはやど)
198(ひら)常磐(ときは)松代姫(まつよひめ)
199()甲斐(かひ)ありて()(した)
200梅ケ香姫(うめがかひめ)(いま)ここで
201まめな姿(すがた)()つの(もも)
202(おほ)かむづみの神業(かむわざ)
203(てら)(とき)こそ(きた)りけり
204常磐(ときは)堅磐(かきは)(とき)さまよ
205(まが)のみたまの(さか)()
206(てん)()つてふ(かつ)さまよ
207(てん)(さだ)まれば(ひと)()
208(やつ)嶋根(しまね)()しま(くに)
209(やつ)さま(かも)さま諸共(もろとも)
210三五(さんご)(つき)御教(みをしへ)
211(こころ)(てら)せやひら()
212()ちて御神(みかみ)(たた)へかし
213あゝ梅ケ香(うめがか)梅ケ香(うめがか)
214(かみ)稜威(みいづ)一時(いちどき)
215(ひら)常磐(ときは)松代姫(まつよひめ)
216(とき)(うつ)さず(とき)さまと
217コーカス(ざん)()けのぼり
218(たけ)曲津(まがつ)(なや)()
219竹野(たけの)(ひめ)神業(かむわざ)
220(たす)けあななひ(まつ)るべし
221(あめ)(つち)とは(まつ)りあひ
222(あひ)(たがひ)(かみ)(みち)
223(まこと)(ひと)つの松代姫(まつよひめ)
224ここに()(にん)のいづみたま
225(ゆき)より(きよ)真心(まごころ)
226いきを()はして(すす)むべし
227いきを()はして(すす)むべし』
228時公(ときこう)『ヤア(これ)(なに)()も、229(はる)(ゆき)疑問(ぎもん)がとけて(しま)つた。230とけて(うれ)しい相生(あひおひ)の、231(まつ)にまつたる神世(かみよ)(はじ)まり、232(ひら)くは(うめ)(はな)ばかりではない、233(おれ)(たち)(こころ)さらり(ひら)いた。234サアサア(みな)さん(みな)さん、235(はや)くこの()(ひら)いた(ひら)いた』
236 松代姫(まつよひめ)梅ケ香姫(うめがかひめ)(とも)にコーカス(ざん)(むか)(こと)となつた。237さうして勝公(かつこう)(この)(やかた)(とど)まつて、238一生(いつしやう)懸命(けんめい)三五教(あななひけう)宣伝歌(せんでんか)(うた)つて枉神(まがかみ)言向和(ことむけやは)(こと)となつた。
239 時公(ときこう)240八公(やつこう)241鴨公(かもこう)二人(ふたり)宣伝使(せんでんし)随従(ずゐじゆう)して、242威勢(ゐせい)よくコーカス(ざん)(むか)(こと)となつた。
243大正一一・三・一 旧二・三 井上留五郎録)
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