霊界物語.ネット
~出口王仁三郎 大図書館~
目 次
設 定
閉じる
×
霊界物語
三鏡
大本神諭
伊都能売神諭
出口王仁三郎全集
出口王仁三郎著作集
王仁文庫
惟神の道
幼ながたり
開祖伝
聖師伝
霧の海(第六歌集)
大本七十年史
大本史料集成
神霊界
新聞記事
新月の光
その他
王仁文献考証
検索は「
王仁DB
」で
←
戻る
霊界物語
霊主体従
第1巻(子の巻)
第2巻(丑の巻)
第3巻(寅の巻)
第4巻(卯の巻)
第5巻(辰の巻)
第6巻(巳の巻)
第7巻(午の巻)
第8巻(未の巻)
第9巻(申の巻)
第10巻(酉の巻)
第11巻(戌の巻)
第12巻(亥の巻)
如意宝珠
第13巻(子の巻)
第14巻(丑の巻)
第15巻(寅の巻)
第16巻(卯の巻)
第17巻(辰の巻)
第18巻(巳の巻)
第19巻(午の巻)
第20巻(未の巻)
第21巻(申の巻)
第22巻(酉の巻)
第23巻(戌の巻)
第24巻(亥の巻)
海洋万里
第25巻(子の巻)
第26巻(丑の巻)
第27巻(寅の巻)
第28巻(卯の巻)
第29巻(辰の巻)
第30巻(巳の巻)
第31巻(午の巻)
第32巻(未の巻)
第33巻(申の巻)
第34巻(酉の巻)
第35巻(戌の巻)
第36巻(亥の巻)
舎身活躍
第37巻(子の巻)
第38巻(丑の巻)
第39巻(寅の巻)
第40巻(卯の巻)
第41巻(辰の巻)
第42巻(巳の巻)
第43巻(午の巻)
第44巻(未の巻)
第45巻(申の巻)
第46巻(酉の巻)
第47巻(戌の巻)
第48巻(亥の巻)
真善美愛
第49巻(子の巻)
第50巻(丑の巻)
第51巻(寅の巻)
第52巻(卯の巻)
第53巻(辰の巻)
第54巻(巳の巻)
第55巻(午の巻)
第56巻(未の巻)
第57巻(申の巻)
第58巻(酉の巻)
第59巻(戌の巻)
第60巻(亥の巻)
山河草木
第61巻(子の巻)
第62巻(丑の巻)
第63巻(寅の巻)
第64巻(卯の巻)上
第64巻(卯の巻)下
第65巻(辰の巻)
第66巻(巳の巻)
第67巻(午の巻)
第68巻(未の巻)
第69巻(申の巻)
第70巻(酉の巻)
第71巻(戌の巻)
第72巻(亥の巻)
特別編 入蒙記
天祥地瑞
第73巻(子の巻)
第74巻(丑の巻)
第75巻(寅の巻)
第76巻(卯の巻)
第77巻(辰の巻)
第78巻(巳の巻)
第79巻(午の巻)
第80巻(未の巻)
第81巻(申の巻)
←
戻る
第12巻(亥の巻)
序文
凡例
総説歌
第1篇 天岩戸開(一)
01 正神邪霊
〔497〕
02 直会宴
〔498〕
03 蚊取別
〔499〕
04 初蚊斧
〔500〕
05 初貫徹
〔501〕
06 招待
〔502〕
07 覚醒
〔503〕
第2篇 天岩戸開(二)
08 思出の歌
〔504〕
09 正夢
〔505〕
10 深夜の琴
〔506〕
11 十二支
〔507〕
12 化身
〔508〕
13 秋月滝
〔509〕
14 大蛇ケ原
〔510〕
15 宣直し
〔511〕
16 国武丸
〔512〕
第3篇 天岩戸開(三)
17 雲の戸開
〔513〕
18 水牛
〔514〕
19 呉の海原
〔515〕
20 救ひ舟
〔516〕
21 立花島
〔517〕
22 一島攻撃
〔518〕
23 短兵急
〔519〕
24 言霊の徳
〔520〕
25 琴平丸
〔521〕
26 秋月皎々
〔522〕
27 航空船
〔523〕
第4篇 古事記略解
28 三柱の貴子
〔524〕
29 子生の誓
〔525〕
30 天の岩戸
〔526〕
余白歌
このサイトは『霊界物語』を始めとする出口王仁三郎等の著書を無料で公開しています。
(注・出口王仁三郎の全ての著述を収録しているわけではありません。未収録のものも沢山あります)
閉じる
×
この文献を王仁DBで開く
印刷用画面を開く
[?]
プリント専用のシンプルな画面が開きます。文章の途中から印刷したい場合は、文頭にしたい位置のアンカーをクリックしてから開いて下さい。
[×閉じる]
話者名の追加表示
[?]
セリフの前に話者名が記していない場合、誰がしゃべっているセリフなのか分からなくなってしまう場合があります。底本にはありませんが、話者名を追加して表示します。
[×閉じる]
追加表示する
追加表示しない
【標準】
表示できる章
テキストのタイプ
[?]
ルビを表示させたまま文字列を選択してコピー&ペーストすると、ブラウザによってはルビも一緒にコピーされてしまい、ブログ等に引用するのに手間がかかります。そんな時には「コピー用のテキスト」に変更して下さい。ルビも脚注もない、ベタなテキストが表示され、きれいにコピーできます。
[×閉じる]
通常のテキスト
【標準】
コピー用のテキスト
その他の設定項目を表示する
ここから下を閉じる
文字サイズ
S
【標準】
M
L
フォント
フォント1
【標準】
フォント2
ルビの表示
通常表示
【標準】
括弧の中に表示
表示しない
古いブラウザでうまく表示されない時はこの設定を試してみて下さい
アンカーの表示
[?]
本文中に挿入している3~4桁の数字がアンカーです。原則として句読点ごとに付けており、標準設定では本文の左端に表示させています。クリックするとその位置から表示されます(URLの#の後ろに付ける場合は数字の頭に「a」を付けて下さい)。長いテキストをスクロールさせながら読んでいると、どこまで読んだのか分からなくなってしまう時がありますが、読んでいる位置を知るための目安にして下さい。目障りな場合は「表示しない」設定にして下さい。
[×閉じる]
左側にだけ表示する
【標準】
表示しない
全てのアンカーを表示
宣伝歌
[?]
宣伝歌など七五調の歌は、底本ではたいてい二段組でレイアウトされています。しかしブラウザで読む場合には、二段組だと読みづらいので、標準設定では一段組に変更して(ただし二段目は分かるように一文字下げて)表示しています。お好みよって二段組に変更して下さい。
[×閉じる]
一段組
【標準】
二段組
脚注
[?]
[※]や[#]で括られている文字は当サイトで独自に付けた脚注です。まだ少ししか付いていませんが、目障りな場合は「表示しない」設定に変えて下さい。ただし[#]は重要な注記なので表示を消すことは出来ません。
[×閉じる]
全ての脚注を開く
全ての脚注を閉じる(マーク表示)
【標準】
脚注マークを表示しない
文字の色
背景の色
ルビの色
傍点の色
[?]
底本で傍点(圏点)が付いている文字は、『霊界物語ネット』では太字で表示されますが、その色を変えます。
[×閉じる]
外字1の色
[?]
この設定は現在使われておりません。
[×閉じる]
外字2の色
[?]
文字がフォントに存在せず、画像を使っている場合がありますが、その画像の周囲の色を変えます。
[×閉じる]
→
表示がおかしくなったらリロードしたり、クッキーを削除してみて下さい。
【新着情報】
10月30~31日に旧サイトから新サイトへの移行作業を行う予定です。
実験用サイト
|
サブスク
霊界物語
>
第12巻
> 第3篇 天岩戸開(三) > 第20章 救ひ舟
<<< 呉の海原
(B)
(N)
立花島 >>>
マーキングパネル
設定パネルで「全てのアンカーを表示」させてアンカーをクリックして下さい。
【引数の設定例】 &mky=a010-a021a034 アンカー010から021と、034を、イエローでマーキング。
第二〇章
救
(
すく
)
ひ
舟
(
ぶね
)
〔五一六〕
インフォメーション
著者:
出口王仁三郎
巻:
霊界物語 第12巻 霊主体従 亥の巻
篇:
第3篇 天岩戸開(三)
よみ(新仮名遣い):
あまのいわとびらき(三)
章:
第20章 救ひ舟
よみ(新仮名遣い):
すくいぶね
通し章番号:
516
口述日:
1922(大正11)年03月10日(旧02月12日)
口述場所:
筆録者:
加藤明子
校正日:
校正場所:
初版発行日:
1922(大正11)年9月30日
概要:
舞台:
あらすじ
[?]
このあらすじは東京の望月さん作成です(一部加筆訂正してあります)。一覧表が「
王仁DB
」にあります。
[×閉じる]
:
時置師の祈りによって、海神が大亀となり、牛公を助けたのであった。牛公は助けられて改心の思いを吐露する。
時置師は、次は誰の番だ、と残った三人に問いかけると、馬、鹿、虎は泣き出したり、理屈をこねて逃げようとしたり、おかしな問答を繰り返している。
月が没して、黄金の朝日が海から昇ってきた。宣伝使を始めとする船中の人々は、朝日に向かって拍手再拝し、神恩を口々に感謝する。
主な登場人物
[?]
【セ】はセリフが有る人物、【場】はセリフは無いがその場に居る人物、【名】は名前だけ出て来る人物です。
[×閉じる]
:
備考:
タグ:
データ凡例:
データ最終更新日:
2020-11-12 00:57:03
OBC :
rm1220
愛善世界社版:
167頁
八幡書店版:
第2輯 687頁
修補版:
校定版:
177頁
普及版:
72頁
初版:
ページ備考:
001
三五教
(
あななひけう
)
の
宣伝使
(
せんでんし
)
時置師
(
ときおかしの
)
神
(
かみ
)
の
真心
(
まごころ
)
籠
(
こ
)
めし
其
(
その
)
祈
(
いの
)
りに、
002
海
(
わだ
)
の
神
(
かみ
)
も
感
(
かん
)
じ
給
(
たま
)
ひけむ、
003
巨大
(
きよだい
)
なる
大亀
(
おほがめ
)
となり、
004
海面
(
かいめん
)
に
浮
(
うか
)
ばせ
給
(
たま
)
うた。
005
牛公
(
うしこう
)
は
亀
(
かめ
)
の
背
(
せ
)
より
時置師
(
ときおかしの
)
神
(
かみ
)
に
向
(
むか
)
つて、
006
涙
(
なみだ
)
を
流
(
なが
)
しながら
合掌
(
がつしやう
)
する。
007
時置師
(
ときおかし
)
『アヽ、
008
私
(
わたくし
)
のお
祈
(
いの
)
りも、
009
神
(
かみ
)
様
(
さま
)
のお
告
(
つげ
)
の
通
(
とほ
)
り
効験
(
かうけん
)
が
顕
(
あら
)
はれて、
010
命
(
いのち
)
を
助
(
たす
)
けられ
帰
(
かへ
)
つて
来
(
き
)
た。
011
サア
結構
(
けつこう
)
々々
(
けつこう
)
、
012
早
(
はや
)
く
此
(
この
)
船
(
ふね
)
に
乗
(
の
)
つたり
乗
(
の
)
つたり』
013
亀
(
かめ
)
は
船
(
ふね
)
に
向
(
むか
)
つて
近
(
ちか
)
づいて
来
(
く
)
る。
014
時置師
(
ときおかしの
)
神
(
かみ
)
は
右手
(
めて
)
をグツと
延
(
の
)
ばし、
015
牛公
(
うしこう
)
の
背
(
せな
)
を
猫
(
ねこ
)
を
掴
(
つか
)
むやうな
調子
(
てうし
)
にてグツと
掴
(
つか
)
むで
船中
(
せんちう
)
に
救
(
すく
)
ひ
上
(
あ
)
げた。
016
ゴボンゴボンと
水音
(
みづおと
)
立
(
た
)
てて
亀
(
かめ
)
は
海中
(
かいちう
)
に
姿
(
すがた
)
を
隠
(
かく
)
した。
017
時置師
(
ときおかし
)
『
牛公
(
うしこう
)
さま、
018
竜宮
(
りうぐう
)
が
見度
(
みた
)
いと
云
(
い
)
つて
居
(
ゐ
)
たが、
019
見
(
み
)
られたかな』
020
牛公
(
うしこう
)
『イヤ
牛々
(
もうもう
)
見
(
み
)
られる
所
(
どころ
)
か
苦
(
くる
)
しくつて
苦
(
くる
)
しくつて、
021
二三遍
(
にさんぺん
)
も
息
(
いき
)
の
根
(
ね
)
が
断
(
き
)
れて
了
(
しま
)
ひました。
022
さうすると
貴方
(
あなた
)
様
(
さま
)
が
海
(
うみ
)
の
底
(
そこ
)
へ
潜
(
くぐ
)
つて
来
(
き
)
て
私
(
わたくし
)
の
腰
(
こし
)
を
確
(
しつか
)
り
握
(
にぎ
)
り、
023
救
(
すく
)
ひ
上
(
あ
)
げて
下
(
くだ
)
さつたと
思
(
おも
)
へば
亀
(
かめ
)
の
背
(
せ
)
、
024
こんな
有難
(
ありがた
)
い
事
(
こと
)
は
御座
(
ござ
)
いませぬ。
025
モウ
牛
(
もう
)
牛公
(
うしこう
)
も
今日
(
けふ
)
限
(
かぎ
)
り
二本
(
にほん
)
の
角
(
つの
)
を
折
(
を
)
りまする』
026
時置師
(
ときおかし
)
『
神
(
かみ
)
様
(
さま
)
の
有難
(
ありがた
)
い
事
(
こと
)
が
分
(
わか
)
つたら
何
(
なに
)
より
結構
(
けつこう
)
だ。
027
オー、
028
そこな
鹿
(
しか
)
さま、
029
馬
(
うま
)
さま、
030
虎
(
とら
)
さま、
031
お
前
(
まへ
)
達
(
たち
)
も
一度
(
いちど
)
竜宮
(
りうぐう
)
へ
往
(
い
)
つて
見
(
み
)
たらどうだ。
032
都合
(
つがふ
)
によつたら
又
(
また
)
俺
(
おれ
)
が
助
(
たす
)
けに
往
(
い
)
つてやらうも
知
(
し
)
れぬが、
033
それは
其
(
その
)
時
(
とき
)
の
都合
(
つがふ
)
だ。
034
万一
(
まんいち
)
俺
(
おれ
)
が
助
(
たす
)
けに
往
(
ゆ
)
かなくつても、
035
因縁
(
いんねん
)
と
思
(
おも
)
うて
諦
(
あきら
)
めるのだ。
036
サア
牛
(
うし
)
の
次
(
つぎ
)
には
馬
(
うま
)
かな』
037
と、
038
グツと
馬公
(
うまこう
)
の
方
(
はう
)
に
向
(
むか
)
つて
猿臂
(
えんび
)
を
延
(
の
)
ばす。
039
馬公
(
うまこう
)
『ウマウマウマ
待
(
ま
)
つて
下
(
くだ
)
さいませ、
040
それは
余
(
あんま
)
りで
御座
(
ござ
)
います。
041
こんな
事
(
こと
)
があらうと
思
(
おも
)
つて、
042
人
(
ひと
)
の
嫌
(
いや
)
がる
目付役
(
めつけやく
)
や
捕手
(
とりて
)
の
役人
(
やくにん
)
をすつぱりと
今日
(
けふ
)
から
辞
(
や
)
めますと
云
(
い
)
つたのに、
043
貴方
(
あなた
)
はお
前
(
まへ
)
の
天職
(
てんしよく
)
だから
辞
(
や
)
めなと
仰有
(
おつしや
)
つたぢや
御座
(
ござ
)
いませぬか。
044
それだから
私
(
わたくし
)
は
捕手
(
とりて
)
の
役
(
やく
)
をして
三五教
(
あななひけう
)
の
宣伝使
(
せんでんし
)
を
随分
(
ずゐぶん
)
苦
(
くるし
)
めたのですが、
045
かう
見
(
み
)
えても
従順
(
すなほ
)
な
男
(
をとこ
)
、
046
貴方
(
あなた
)
の
仰有
(
おつしや
)
る
通
(
とほ
)
り
固
(
かた
)
く
守
(
まも
)
つて
来
(
き
)
たものを、
047
今更
(
いまさら
)
竜宮
(
りうぐう
)
へやるとは
胴欲
(
どうよく
)
だ。
048
アンアンアン、
049
オンオンオン』
050
時置師
(
ときおかし
)
『アハヽア、
051
此奴
(
こいつ
)
は
妙
(
めう
)
な
馬
(
うま
)
だ。
052
世
(
よ
)
が
変
(
かは
)
れば
変
(
かは
)
るものだなア。
053
ヒンヒンと
云
(
い
)
うて
嘶
(
な
)
く
馬
(
うま
)
は
沢山
(
たくさん
)
あるが、
054
アンアンオンオンと
云
(
い
)
ふ
馬
(
うま
)
の
声
(
こゑ
)
は
聞
(
き
)
き
初
(
はじ
)
めだ。
055
アハヽヽヽ、
056
こんな
嘶声
(
なきごゑ
)
をする
馬
(
うま
)
は
面白
(
おもしろ
)
くないから、
057
今度
(
こんど
)
は
同
(
おな
)
じ
四
(
よ
)
つ
足
(
あし
)
の
鹿
(
しか
)
の
番
(
ばん
)
だ。
058
鹿
(
しか
)
はカイロと
啼
(
な
)
くさうだ。
059
かう
見
(
み
)
えても
海
(
うみ
)
には
道
(
みち
)
がついて
居
(
ゐ
)
る。
060
海路
(
かいろ
)
があるのだ。
061
鹿
(
しか
)
なれば
海
(
うみ
)
の
中
(
なか
)
に
放
(
ほ
)
り
込
(
こ
)
むでも
滅多
(
めつた
)
に
困
(
こま
)
りはすまい。
062
カイロウ
と
思
(
おも
)
へば
直
(
す
)
ぐ
帰
(
かへ
)
れるから、
063
船
(
ふね
)
にさへも
櫂艪
(
かいろ
)
がついて
居
(
を
)
る。
064
サア
鹿公
(
しかこう
)
、
065
お
前
(
まへ
)
の
番
(
ばん
)
だぞ』
066
鹿公
(
しかこう
)
『
馬
(
うま
)
は
海馬
(
かいば
)
と
云
(
い
)
つて
海
(
うみ
)
にでも
棲
(
す
)
むで
居
(
ゐ
)
ます。
067
虎
(
とら
)
は
千
(
せん
)
里
(
り
)
の
藪
(
やぶ
)
でも
飛
(
と
)
び
越
(
こ
)
えると
云
(
い
)
ふのですから、
068
竜宮行
(
りうぐうゆき
)
は
馬公
(
うまこう
)
か
虎公
(
とらこう
)
が
適任
(
てきにん
)
でせう。
069
鹿
(
しか
)
と
云
(
い
)
ふ
奴
(
やつ
)
は
山
(
やま
)
の
奥
(
おく
)
に
居
(
を
)
る
奴
(
やつ
)
で、
070
海
(
うみ
)
は
一向
(
いつかう
)
不調法
(
ぶてうはふ
)
で
御座
(
ござ
)
います。
071
さうして
今
(
いま
)
は
春
(
はる
)
で
御座
(
ござ
)
います。
072
春駒
(
はるこま
)
と
云
(
い
)
つて
馬
(
うま
)
の
時節
(
じせつ
)
、
073
筍
(
たけのこ
)
の
出
(
で
)
る
春先
(
はるさき
)
は
虎
(
とら
)
の
時節
(
じせつ
)
、
074
鹿
(
しか
)
は
秋
(
あき
)
が
時節
(
じせつ
)
、
075
秋
(
あき
)
まで
待
(
ま
)
つて
貰
(
もら
)
ひませう。
076
三五教
(
あななひけう
)
の
教
(
をしへ
)
にも、
077
時世
(
ときよ
)
時節
(
じせつ
)
には
神
(
かみ
)
も
叶
(
かな
)
はぬと
仰有
(
おつしや
)
るぢや
御座
(
ござ
)
いませぬか。
078
竜宮行
(
りうぐうゆき
)
をする
者
(
もの
)
は
シカク
が
違
(
ちが
)
ひます』
079
時置師
(
ときおかし
)
『アハヽヽ、
080
面白
(
おもしろ
)
い
面白
(
おもしろ
)
い、
081
しか
たがないなア、
082
それなら
思
(
おも
)
ひ
切
(
き
)
つて
虎公
(
とらこう
)
かな』
083
虎公
(
とらこう
)
『モシモシ、
084
私
(
わたくし
)
は
不適任
(
ふてきにん
)
です。
085
虎穴
(
こけつ
)
に
入
(
い
)
らずんば
虎児
(
こじ
)
を
獲
(
え
)
ずと
云
(
い
)
つて、
086
山
(
やま
)
に
穴
(
あな
)
を
掘
(
ほ
)
つて
穴
(
あな
)
の
中
(
なか
)
に
こけつ
いて
居
(
を
)
る
代物
(
しろもの
)
ですから、
087
竜宮行
(
りうぐうゆき
)
は
性
(
しやう
)
に
合
(
あ
)
ひませぬ。
088
ウミ
の
父上
(
ちちうへ
)
母様
(
ははさま
)
は
何処
(
どこ
)
にどうして
御座
(
ござ
)
るやら、
089
こけつ
輾
(
まろ
)
びつ
探
(
さが
)
して
見
(
み
)
れば、
090
人目
(
ひとめ
)
に
心
(
こころ
)
奥山
(
おくやま
)
の、
091
巌窟
(
いはや
)
の
中
(
なか
)
の
佗住居
(
わびずまゐ
)
、
092
どうぞ
許
(
ゆる
)
して
下
(
くだ
)
さいませ』
093
時置師
(
ときおかし
)
『
遉
(
さすが
)
は
虎公
(
とらこう
)
だ。
094
名詮
(
みやうせん
)
自称
(
じしやう
)
、
095
とら
まへどころのない
事
(
こと
)
を
云
(
い
)
ふ
奴
(
やつ
)
だ。
096
そんなら
竜宮行
(
りうぐうゆき
)
はこれで
免除
(
めんぢよ
)
してやらう。
097
其
(
その
)
代
(
かは
)
りに
俺
(
おれ
)
について
来
(
く
)
るのだ』
098
虎公
(
とらこう
)
『ハイハイ、
099
竜宮行
(
りうぐうゆき
)
さへ
止
(
や
)
めさせて
下
(
くだ
)
されば、
100
何処
(
どこ
)
へでもお
伴
(
とも
)
致
(
いた
)
します』
101
時置師
(
ときおかし
)
『
私
(
わし
)
の
云
(
い
)
ふ
事
(
こと
)
は
何
(
なん
)
でも
諾
(
き
)
くなア。
102
張子
(
はりこ
)
の
虎
(
とら
)
のやうに
まさか
の
時
(
とき
)
になつて
首
(
くび
)
を
横
(
よこ
)
に
振
(
ふ
)
りはせぬかな』
103
虎公
(
とらこう
)
『トラ
御
(
ご
)
心配
(
しんぱい
)
下
(
くだ
)
さいますな、
104
決
(
けつ
)
して
違背
(
ゐはい
)
は
致
(
いた
)
しませぬ』
105
時置師
(
ときおかし
)
『これから
橘島
(
たちばなじま
)
へ
船
(
ふね
)
が
着
(
つ
)
いたら、
106
あの
島
(
しま
)
には
大
(
おほ
)
きな
虎
(
とら
)
が
棲居
(
すまゐ
)
をして
居
(
ゐ
)
る
事
(
こと
)
は
聞
(
き
)
いて
居
(
ゐ
)
るだらうなア』
107
虎公
(
とらこう
)
『
トラ
もう
昔
(
むかし
)
の
昔
(
むかし
)
のトラ
昔
(
むかし
)
から
聞
(
き
)
いて
居
(
を
)
ります』
108
時置師
(
ときおかし
)
『トラ
昔
(
むかし
)
と
云
(
い
)
ふ
事
(
こと
)
があるか、
109
去
(
さる
)
昔
(
むかし
)
だらう』
110
虎公
(
とらこう
)
『
十二
(
じふに
)
の
干支
(
えと
)
の
寅
(
とら
)
の
裏
(
うら
)
は
申
(
さる
)
、
111
丑
(
うし
)
のうらは
未
(
ひつじ
)
だから
一寸
(
ちよつと
)
表
(
おもて
)
の
方
(
はう
)
から
申上
(
まをしあ
)
げました』
112
時置師
(
ときおかし
)
『
橘島
(
たちばなじま
)
の
虎
(
とら
)
の
穴
(
あな
)
には
大
(
おほ
)
きな
虎
(
とら
)
が
二匹
(
にひき
)
棲居
(
すまゐ
)
をして
居
(
を
)
る。
113
さうして
此
(
この
)
頃
(
ごろ
)
沢山
(
たくさん
)
の
児
(
こ
)
を
産
(
う
)
むで
居
(
を
)
ると
云
(
い
)
ふ
事
(
こと
)
だ。
114
其
(
その
)
児
(
こ
)
を
捕
(
とら
)
まへに
行
(
ゆ
)
くのが
虎公
(
とらこう
)
の
役
(
やく
)
だ。
115
虎
(
とら
)
の
児
(
こ
)
と
虎公
(
とらこう
)
はいい
釣合
(
つりあひ
)
だ、
116
虎穴
(
こけつ
)
に
入
(
い
)
らずんば
虎児
(
こじ
)
を
獲
(
え
)
ず、
117
どうだ
勤
(
つと
)
めるだらうなア』
118
虎公
(
とらこう
)
『トラ、
119
モー、
120
ニヤン、
121
です、
122
シカと、
123
ウマくやれませぬワ』
124
月
(
つき
)
は
西海
(
せいかい
)
に
没
(
ぼつ
)
し、
125
久振
(
ひさしぶり
)
にて
東海
(
とうかい
)
の
浪
(
なみ
)
を
割
(
わ
)
つて
金色
(
こんじき
)
の
太陽
(
たいやう
)
隆々
(
りうりう
)
と
昇
(
のぼ
)
り
来
(
きた
)
る。
126
その
光景
(
くわうけい
)
は
得
(
え
)
も
云
(
い
)
はれぬ
爽快
(
さうくわい
)
と
畏敬
(
ゐけい
)
の
念
(
ねん
)
に
打
(
う
)
たれざるを
得
(
え
)
ざりしと
云
(
い
)
ふ。
127
宣伝使
(
せんでんし
)
を
初
(
はじ
)
め
船中
(
せんちう
)
の
人々
(
ひとびと
)
は、
128
この
太陽
(
たいやう
)
に
向
(
むか
)
つて
拍手
(
はくしゆ
)
再拝
(
さいはい
)
、
129
口々
(
くちぐち
)
に
神恩
(
しんおん
)
を
感謝
(
かんしや
)
する
声
(
こゑ
)
天
(
てん
)
にも
届
(
とど
)
くばかりなりける。
130
(
大正一一・三・一〇
旧二・一二
加藤明子
録)
Δこのページの一番上に戻るΔ
<<< 呉の海原
(B)
(N)
立花島 >>>
霊界物語
>
第12巻
> 第3篇 天岩戸開(三) > 第20章 救ひ舟
Tweet
目で読むのに疲れたら耳で聴こう!霊界物語の朗読ユーチューブ
オニド関連サイト
最新更新情報
10/22
【霊界物語ネット】
『
王仁文庫 第六篇 たまの礎(裏の神諭)
』をテキスト化しました。
9/18
【
飯塚弘明.com
】
飯塚弘明著『
PTC2 出口王仁三郎の霊界物語で透見する世界現象 T之巻
』発刊!
5/8
【霊界物語ネット】
霊界物語ネットに出口王仁三郎の
第六歌集『霧の海』
を掲載しました。
このページに誤字・脱字や表示乱れなどを見つけたら教えて下さい。
返信が必要な場合はメールでお送り下さい。【
メールアドレス
】
【20 救ひ舟|第12巻(亥の巻)|霊界物語/rm1220】
合言葉「みろく」を入力して下さい→