霊界物語.ネット
~出口王仁三郎 大図書館~
目 次
設 定
閉じる
×
霊界物語
三鏡
大本神諭
伊都能売神諭
出口王仁三郎全集
出口王仁三郎著作集
王仁文庫
惟神の道
幼ながたり
開祖伝
聖師伝
霧の海(第六歌集)
大本七十年史
大本史料集成
神霊界
新聞記事
新月の光
その他
王仁文献考証
検索は「
王仁DB
」で
←
戻る
霊界物語
霊主体従
第1巻(子の巻)
第2巻(丑の巻)
第3巻(寅の巻)
第4巻(卯の巻)
第5巻(辰の巻)
第6巻(巳の巻)
第7巻(午の巻)
第8巻(未の巻)
第9巻(申の巻)
第10巻(酉の巻)
第11巻(戌の巻)
第12巻(亥の巻)
如意宝珠
第13巻(子の巻)
第14巻(丑の巻)
第15巻(寅の巻)
第16巻(卯の巻)
第17巻(辰の巻)
第18巻(巳の巻)
第19巻(午の巻)
第20巻(未の巻)
第21巻(申の巻)
第22巻(酉の巻)
第23巻(戌の巻)
第24巻(亥の巻)
海洋万里
第25巻(子の巻)
第26巻(丑の巻)
第27巻(寅の巻)
第28巻(卯の巻)
第29巻(辰の巻)
第30巻(巳の巻)
第31巻(午の巻)
第32巻(未の巻)
第33巻(申の巻)
第34巻(酉の巻)
第35巻(戌の巻)
第36巻(亥の巻)
舎身活躍
第37巻(子の巻)
第38巻(丑の巻)
第39巻(寅の巻)
第40巻(卯の巻)
第41巻(辰の巻)
第42巻(巳の巻)
第43巻(午の巻)
第44巻(未の巻)
第45巻(申の巻)
第46巻(酉の巻)
第47巻(戌の巻)
第48巻(亥の巻)
真善美愛
第49巻(子の巻)
第50巻(丑の巻)
第51巻(寅の巻)
第52巻(卯の巻)
第53巻(辰の巻)
第54巻(巳の巻)
第55巻(午の巻)
第56巻(未の巻)
第57巻(申の巻)
第58巻(酉の巻)
第59巻(戌の巻)
第60巻(亥の巻)
山河草木
第61巻(子の巻)
第62巻(丑の巻)
第63巻(寅の巻)
第64巻(卯の巻)上
第64巻(卯の巻)下
第65巻(辰の巻)
第66巻(巳の巻)
第67巻(午の巻)
第68巻(未の巻)
第69巻(申の巻)
第70巻(酉の巻)
第71巻(戌の巻)
第72巻(亥の巻)
特別編 入蒙記
天祥地瑞
第73巻(子の巻)
第74巻(丑の巻)
第75巻(寅の巻)
第76巻(卯の巻)
第77巻(辰の巻)
第78巻(巳の巻)
第79巻(午の巻)
第80巻(未の巻)
第81巻(申の巻)
←
戻る
第64巻(卯の巻)上
序
総説
第1篇 日下開山
01 橄欖山
〔1630〕
02 宣伝使
〔1631〕
03 聖地夜
〔1632〕
04 訪問客
〔1633〕
05 至聖団
〔1634〕
第2篇 聖地巡拝
06 偶像都
〔1635〕
07 巡礼者
〔1636〕
08 自動車
〔1637〕
09 膝栗毛
〔1638〕
10 追懐念
〔1639〕
第3篇 花笑蝶舞
11 公憤私憤
〔1640〕
12 誘惑
〔1641〕
13 試練
〔1642〕
14 荒武事
〔1643〕
15 大相撲
〔1644〕
16 天消地滅
〔1645〕
第4篇 遠近不二
17 強請
〔1646〕
18 新聞種
〔1647〕
19 祭誤
〔1648〕
20 福命
〔1649〕
21 遍路
〔1650〕
22 妖行
〔1651〕
第5篇 山河異涯
23 暗着
〔1652〕
24 妖蝕
〔1653〕
25 地図面
〔1654〕
26 置去
〔1655〕
27 再転
〔1656〕
余白歌
このサイトは『霊界物語』を始めとする出口王仁三郎等の著書を無料で公開しています。
(注・出口王仁三郎の全ての著述を収録しているわけではありません。未収録のものも沢山あります)
閉じる
×
この文献を王仁DBで開く
印刷用画面を開く
[?]
プリント専用のシンプルな画面が開きます。文章の途中から印刷したい場合は、文頭にしたい位置のアンカーをクリックしてから開いて下さい。
[×閉じる]
話者名の追加表示
[?]
セリフの前に話者名が記していない場合、誰がしゃべっているセリフなのか分からなくなってしまう場合があります。底本にはありませんが、話者名を追加して表示します。
[×閉じる]
追加表示する
追加表示しない
【標準】
表示できる章
テキストのタイプ
[?]
ルビを表示させたまま文字列を選択してコピー&ペーストすると、ブラウザによってはルビも一緒にコピーされてしまい、ブログ等に引用するのに手間がかかります。そんな時には「コピー用のテキスト」に変更して下さい。ルビも脚注もない、ベタなテキストが表示され、きれいにコピーできます。
[×閉じる]
通常のテキスト
【標準】
コピー用のテキスト
その他の設定項目を表示する
ここから下を閉じる
文字サイズ
S
【標準】
M
L
フォント
フォント1
【標準】
フォント2
ルビの表示
通常表示
【標準】
括弧の中に表示
表示しない
古いブラウザでうまく表示されない時はこの設定を試してみて下さい
アンカーの表示
[?]
本文中に挿入している3~4桁の数字がアンカーです。原則として句読点ごとに付けており、標準設定では本文の左端に表示させています。クリックするとその位置から表示されます(URLの#の後ろに付ける場合は数字の頭に「a」を付けて下さい)。長いテキストをスクロールさせながら読んでいると、どこまで読んだのか分からなくなってしまう時がありますが、読んでいる位置を知るための目安にして下さい。目障りな場合は「表示しない」設定にして下さい。
[×閉じる]
左側にだけ表示する
【標準】
表示しない
全てのアンカーを表示
宣伝歌
[?]
宣伝歌など七五調の歌は、底本ではたいてい二段組でレイアウトされています。しかしブラウザで読む場合には、二段組だと読みづらいので、標準設定では一段組に変更して(ただし二段目は分かるように一文字下げて)表示しています。お好みよって二段組に変更して下さい。
[×閉じる]
一段組
【標準】
二段組
脚注
[?]
[※]や[#]で括られている文字は当サイトで独自に付けた脚注です。まだ少ししか付いていませんが、目障りな場合は「表示しない」設定に変えて下さい。ただし[#]は重要な注記なので表示を消すことは出来ません。
[×閉じる]
全ての脚注を開く
全ての脚注を閉じる(マーク表示)
【標準】
脚注マークを表示しない
文字の色
背景の色
ルビの色
傍点の色
[?]
底本で傍点(圏点)が付いている文字は、『霊界物語ネット』では太字で表示されますが、その色を変えます。
[×閉じる]
外字1の色
[?]
この設定は現在使われておりません。
[×閉じる]
外字2の色
[?]
文字がフォントに存在せず、画像を使っている場合がありますが、その画像の周囲の色を変えます。
[×閉じる]
→
表示がおかしくなったらリロードしたり、クッキーを削除してみて下さい。
【新着情報】
10月30~31日に旧サイトから新サイトへの移行作業を行う予定です。
実験用サイト
|
サブスク
霊界物語
>
第64巻上
> 第1篇 日下開山 > 第4章 訪問客
<<< 聖地夜
(B)
(N)
至聖団 >>>
マーキングパネル
設定パネルで「全てのアンカーを表示」させてアンカーをクリックして下さい。
【引数の設定例】 &mky=a010-a021a034 アンカー010から021と、034を、イエローでマーキング。
第四章
訪問客
(
はうもんきやく
)
〔一六三三〕
インフォメーション
著者:
出口王仁三郎
巻:
霊界物語 第64巻上 山河草木 卯の巻上
篇:
第1篇 日下開山
よみ(新仮名遣い):
ひのしたかいさん
章:
第4章 訪問客
よみ(新仮名遣い):
ほうもんきゃく
通し章番号:
1633
口述日:
1923(大正12)年07月10日(旧05月27日)
口述場所:
筆録者:
加藤明子
校正日:
校正場所:
初版発行日:
1925(大正14)年10月16日
概要:
舞台:
僧院ホテル
あらすじ
[?]
このあらすじは東京の望月さん作成です(一部加筆訂正してあります)。一覧表が「
王仁DB
」にあります。
[×閉じる]
:
主な登場人物
[?]
【セ】はセリフが有る人物、【場】はセリフは無いがその場に居る人物、【名】は名前だけ出て来る人物です。
[×閉じる]
:
備考:
タグ:
データ凡例:
データ最終更新日:
2017-11-25 18:13:34
OBC :
rm64a04
愛善世界社版:
49頁
八幡書店版:
第11輯 395頁
修補版:
校定版:
48頁
普及版:
62頁
初版:
ページ備考:
001
ブラバーサは、
002
マリヤの
姿
(
すがた
)
を
見失
(
みうしな
)
ひしより
止
(
や
)
むを
得
(
え
)
ず、
003
只
(
ただ
)
一人
(
ひとり
)
にてカトリックの
僧院
(
そうゐん
)
に
帰
(
かへ
)
つて
見
(
み
)
れば、
004
四辺
(
あたり
)
は
寂
(
せき
)
として
静
(
しづ
)
まりかへり、
005
只
(
ただ
)
耳
(
みみ
)
に
入
(
い
)
るものは
自分
(
じぶん
)
の
行歩
(
かうほ
)
に
疲
(
つか
)
れた
苦
(
くる
)
しげな
鼻息
(
はないき
)
と、
006
その
足音
(
あしおと
)
のみなりき。
007
幸
(
さいは
)
ひ
表
(
おもて
)
の
門
(
もん
)
が
開
(
あ
)
け
放
(
はな
)
しになつて
居
(
ゐ
)
たので、
008
与
(
あた
)
へられた
二階
(
にかい
)
の
居間
(
ゐま
)
に
帰
(
かへ
)
り、
009
ソフアの
上
(
うへ
)
に
横
(
よこ
)
たはりて
前後
(
ぜんご
)
も
知
(
し
)
らず
夢幻
(
むげん
)
の
国
(
くに
)
へと
突進
(
とつしん
)
したりける。
010
ガンガンと
響
(
ひび
)
く
僧院
(
そうゐん
)
の
梵鐘
(
ぼんしよう
)
の
声
(
こゑ
)
に
夢
(
ゆめ
)
を
破
(
やぶ
)
られ、
011
ツト
身
(
み
)
を
起
(
おこ
)
して
見
(
み
)
れば
四辺
(
あたり
)
はカラリと
明
(
あ
)
け
放
(
はな
)
れ、
012
午前
(
ごぜん
)
八
(
はち
)
時
(
じ
)
の
時計
(
とけい
)
が
階下
(
かいか
)
に
響
(
ひび
)
いて
居
(
ゐ
)
た。
013
ブラバーサは
時計
(
とけい
)
の
音
(
おと
)
を
指
(
ゆび
)
を
折
(
を
)
つて
数
(
かぞ
)
へつつ、
014
ブラバーサ
『アヽもう
八
(
はち
)
時
(
じ
)
だ。
015
克
(
よ
)
くもマア
寝込
(
ねこ
)
んだものだ。
016
それにしても
昨夜
(
さくや
)
のマリヤさまは
此
(
この
)
ホテルには
来
(
き
)
て
居
(
ゐ
)
ないだらうか。
017
何処
(
どこ
)
とはなしに
神経質
(
しんけいしつ
)
な
感傷
(
かんしやう
)
的
(
てき
)
な
婦女
(
をんな
)
だつたが、
018
帰神
(
かむがかり
)
の
婦女
(
をんな
)
によく
在
(
あ
)
る
習
(
なら
)
ひ、
019
俄
(
にはか
)
に
神
(
かみ
)
の
命
(
めい
)
とか
言
(
い
)
つて
心機
(
しんき
)
一転
(
いつてん
)
してアメリカンコロニーへ
還
(
かへ
)
つて
了
(
しま
)
つたのだらうか。
020
余
(
あま
)
り
気持
(
きもち
)
の
良
(
い
)
い
婦女
(
をんな
)
では
無
(
な
)
かつたが、
021
その
熱烈
(
ねつれつ
)
な
信念
(
しんねん
)
と
親切
(
しんせつ
)
な
態度
(
たいど
)
には
実
(
じつ
)
に
感謝
(
かんしや
)
の
至
(
いた
)
りだ』
022
と
独語
(
ひとりごち
)
つつ
洗面所
(
せんめんじよ
)
に
入
(
い
)
り
用
(
よう
)
を
足
(
た
)
して
再
(
ふたた
)
び
自分
(
じぶん
)
の
居間
(
ゐま
)
に
帰
(
かへ
)
り
来
(
き
)
たり。
023
見
(
み
)
れば
食卓
(
しよくたく
)
の
上
(
うへ
)
には
二人前
(
ににんまへ
)
の
膳部
(
ぜんぶ
)
が
並
(
なら
)
んで
居
(
ゐ
)
て、
024
ボーイらしき
者
(
もの
)
も
居
(
ゐ
)
ない。
025
ブラバーサは
此
(
この
)
態
(
てい
)
を
見
(
み
)
て、
026
ブラバーサ
『ボーイは
其処
(
そこ
)
等
(
ら
)
に
見当
(
みあた
)
らないが、
027
二人前
(
ににんまへ
)
の
膳部
(
ぜんぶ
)
が
吾
(
わが
)
居間
(
ゐま
)
に
運
(
はこ
)
ばれて
在
(
あ
)
ることを
思
(
おも
)
へば、
028
どうやらマリヤさまも
外
(
ほか
)
の
居間
(
ゐま
)
に
寝
(
ね
)
て
居
(
ゐ
)
たのかも
知
(
し
)
れない。
029
ハテ
不思議
(
ふしぎ
)
だなア』
030
と
首
(
くび
)
を
頻
(
しき
)
りに
振
(
ふ
)
つて
居
(
ゐ
)
る。
031
そこへ
徐々
(
しづしづ
)
として
這入
(
はい
)
つて
来
(
き
)
たのは
年
(
とし
)
の
若
(
わか
)
い
美
(
うつく
)
しいボーイであつた。
032
ブラバーサは、
033
ブラバーサ
『ボーイさま、
034
夜前
(
やぜん
)
の
相客
(
あひきやく
)
たる
一人
(
ひとり
)
の
婦人
(
ふじん
)
は
何処
(
どこ
)
に
居
(
を
)
られますかな』
035
ボーイ
『ハイ、
036
昨夜
(
さくや
)
は
貴下
(
あなた
)
と
御
(
ご
)
一緒
(
いつしよ
)
に
此
(
こ
)
の
室
(
ま
)
で
御
(
お
)
休
(
やす
)
みになつた
事
(
こと
)
だと
思
(
おも
)
つてお
二人
(
ふたり
)
の
膳部
(
ぜんぶ
)
を
運
(
はこ
)
んで
来
(
き
)
たので
御座
(
ござ
)
います。
037
別
(
べつ
)
に
外
(
ほか
)
には
居
(
を
)
られませぬ』
038
ブラバーサ
『ハテナ、
039
合点
(
がつてん
)
の
行
(
ゆ
)
かぬ
事
(
こと
)
だ。
040
併
(
しか
)
し
何
(
なに
)
は
兎
(
と
)
もあれ
朝飯
(
あさめし
)
を
済
(
す
)
まさむ』
041
と
食卓
(
しよくたく
)
に
就
(
つ
)
いて、
042
半時
(
はんとき
)
ばかりの
間
(
あひだ
)
に
掻
(
か
)
き
込
(
こ
)
む
様
(
やう
)
にして
朝
(
あさ
)
の
食事
(
しよくじ
)
を
済
(
す
)
ませて
了
(
しま
)
つた。
043
ボーイは
是非
(
ぜひ
)
なくマリヤの
膳部
(
ぜんぶ
)
をブツブツ
小言
(
こごと
)
を
云
(
い
)
ひながら
片付
(
かたづ
)
けて
了
(
しま
)
ひ、
044
ブラバーサの
手
(
て
)
から
応分
(
おうぶん
)
のポチを
受取
(
うけと
)
り、
045
嬉々
(
きき
)
として
次
(
つぎ
)
の
室
(
ま
)
に
姿
(
すがた
)
を
隠
(
かく
)
した。
046
ブラバーサは
椅子
(
いす
)
に
依
(
よ
)
りかかつて、
047
二階
(
にかい
)
の
窓
(
まど
)
からエルサレムの
市街
(
しがい
)
を
心床
(
こころゆか
)
しげに
瞰下
(
かんか
)
し
無限
(
むげん
)
の
情想
(
じやうさう
)
を
漲
(
みなぎ
)
らし
居
(
ゐ
)
たり。
048
そこへ『
御免
(
ごめん
)
下
(
くだ
)
さい』と
静
(
しづか
)
に
声
(
こゑ
)
をかけて
扉
(
ドア
)
をたたいたのは、
049
猶太人
(
ユダヤじん
)
らしき
品格
(
ひんかく
)
の
高
(
たか
)
い
人
(
ひと
)
好
(
ず
)
きのしさうな
老紳士
(
らうしんし
)
なりける。
050
ブラバーサ
『
何
(
いづ
)
れの
方
(
かた
)
かは
存
(
ぞん
)
じませぬが、
051
先
(
ま
)
づ
御
(
お
)
這入
(
はいり
)
下
(
くだ
)
さいませ』
052
と
自
(
みづか
)
ら
立
(
た
)
つて
快
(
こころよ
)
く
扉
(
ドア
)
を
開
(
ひら
)
いて
吾
(
わが
)
室
(
しつ
)
へと
迎
(
むか
)
へ
入
(
い
)
れる。
053
老紳士
(
らうしんし
)
はさも
満足気
(
まんぞくげ
)
にブラバーサの
手
(
て
)
を
握
(
にぎ
)
つて、
054
その
顔
(
かほ
)
を
熟々
(
つくづく
)
ながめ、
055
早
(
はや
)
くも
両眼
(
りやうがん
)
から
涙
(
なみだ
)
さへ
流
(
なが
)
し
居
(
ゐ
)
たり。
056
ブラバーサ
『
貴師
(
あなた
)
は
何
(
いづ
)
れの
方
(
かた
)
で
御座
(
ござ
)
いますか。
057
何
(
なん
)
となく
懐
(
なつ
)
かしくなつて
参
(
まゐ
)
りました』
058
スバッフォード
『ハイ、
059
私
(
わたくし
)
はアメリカンコロニーの
執事
(
しつじ
)
でスバツフオードと
申
(
まを
)
す
瘠浪人
(
やせらうにん
)
で
御座
(
ござ
)
います。
060
昨夜
(
さくや
)
はマリヤさまが、
061
大変
(
たいへん
)
な
失礼
(
しつれい
)
をしたので
再
(
ふたた
)
び
御
(
お
)
顔
(
かほ
)
を
拝
(
はい
)
する
訳
(
わけ
)
には
行
(
ゆ
)
かないから、
062
私
(
わたし
)
に
一度
(
いちど
)
この
僧院
(
そうゐん
)
の
二階
(
にかい
)
の
第九番
(
だいくばん
)
に
御
(
ご
)
逗留
(
とうりう
)
だから
謝罪
(
しやざい
)
に
行
(
い
)
つて
下
(
くだ
)
さるまいかと
大変
(
たいへん
)
に
心配
(
しんぱい
)
して
居
(
を
)
られますので、
063
私
(
わたし
)
はその
御
(
ご
)
無礼
(
ぶれい
)
の
御
(
お
)
詫
(
わび
)
を
兼
(
か
)
ねて
尊
(
たふと
)
い
貴師
(
あなた
)
に
拝顔
(
はいがん
)
の
栄
(
えい
)
を
得
(
え
)
たいと
存
(
ぞん
)
じ、
064
朝
(
あさ
)
早
(
はや
)
くから
御
(
お
)
邪魔
(
じやま
)
を
致
(
いた
)
しました』
065
ブラバーサ
『アヽ
貴師
(
あなた
)
がマリヤ
様
(
さま
)
と
御
(
ご
)
一緒
(
いつしよ
)
にコロニーを
司宰
(
しさい
)
遊
(
あそ
)
ばすスバツフオード
様
(
さま
)
で
御座
(
ござ
)
いましたか。
066
良
(
よ
)
くマア
御
(
お
)
尋
(
たづ
)
ね
下
(
くだ
)
さいました。
067
サア
何
(
ど
)
うか
此方
(
こちら
)
へ』
068
と
椅子
(
いす
)
を
進
(
すす
)
める。
069
老紳士
(
らうしんし
)
は、
070
スバッフォード
『ハイ
有難
(
ありがた
)
う』
071
と
与
(
あた
)
へられた
椅子
(
いす
)
に
腰打
(
こしうち
)
かけ、
072
香
(
かを
)
りの
強
(
つよ
)
い
煙草
(
たばこ
)
を
燻
(
くゆ
)
らし
初
(
はじ
)
めたり。
073
ブラバーサ
『マリヤ
様
(
さま
)
は
親切
(
しんせつ
)
に
聖地
(
せいち
)
の
案内
(
あんない
)
をして
下
(
くだ
)
さいましたので、
074
大変
(
たいへん
)
な
便宜
(
べんぎ
)
を
得
(
え
)
ましたのです。
075
私
(
わたし
)
の
方
(
はう
)
から
御
(
お
)
礼
(
れい
)
に
参
(
まゐ
)
らねばならないのですが、
076
夜前
(
やぜん
)
突然
(
とつぜん
)
御
(
お
)
姿
(
すがた
)
を
見失
(
みうしな
)
つたものですから、
077
ツイ
失礼
(
しつれい
)
を
致
(
いた
)
して
居
(
を
)
りましたが、
078
コロニーへ
御
(
お
)
帰
(
かへ
)
りに
成
(
な
)
つて
居
(
を
)
らるると
承
(
うけたま
)
はり、
079
それで
私
(
わたし
)
もヤツと
胸
(
むね
)
が
落着
(
おちつ
)
きました』
080
スバッフォード
『
何分
(
なにぶん
)
マリヤさまは
霊感者
(
れいかんしや
)
ですから、
081
時々
(
ときどき
)
脱線
(
だつせん
)
的
(
てき
)
行動
(
かうどう
)
を
初
(
はじ
)
められ、
082
後
(
のち
)
になつて
毎時
(
いつ
)
も
自分
(
じぶん
)
で
心配
(
しんぱい
)
をされるのです。
083
コンナ
事
(
こと
)
は
今日
(
けふ
)
に
初
(
はじ
)
まつた
事
(
こと
)
ではありませぬ。
084
私
(
わたし
)
はマリヤさまの
弁解
(
べんかい
)
と
詫役
(
わびやく
)
とにいつも
使
(
つか
)
はれて
居
(
ゐ
)
るのです。
085
アハヽヽヽ』
086
ブラバーサ
『マリヤ
様
(
さま
)
は
途中
(
とちう
)
に
於
(
おい
)
て
何物
(
なにもの
)
かを
霊視
(
れいし
)
されたのでせうか』
087
スバッフォード
『
話
(
はなし
)
によれば、
088
貴師
(
あなた
)
の
眉間
(
みけん
)
より
最
(
もつと
)
も
強烈
(
きやうれつ
)
なる
光輝
(
くわうき
)
が
放出
(
はうしゆつ
)
し、
089
神威
(
しんゐ
)
に
打
(
う
)
たれて
同行
(
どうかう
)
する
事
(
こと
)
が
出来
(
でき
)
なくなり、
090
思
(
おも
)
はず
知
(
し
)
らず
恐怖心
(
きようふしん
)
に
追
(
お
)
はれて
尊
(
たふと
)
き
貴師
(
あなた
)
を
見捨
(
みすて
)
て
逃
(
に
)
げ
帰
(
かへ
)
つたと
申
(
まを
)
して
居
(
を
)
られました。
091
私
(
わたし
)
はコリヤきつと
邪神
(
じやしん
)
の
憑依
(
ひようい
)
だらうと
思
(
おも
)
つて
審神
(
さには
)
を
行
(
おこな
)
つて
見
(
み
)
た
所
(
ところ
)
、
092
案
(
あん
)
に
違
(
たが
)
はず
山田颪
(
やまたのをろち
)
の
悪霊
(
あくれい
)
が
憑依
(
ひようい
)
して
居
(
を
)
りまして、
093
貴師
(
あなた
)
の
聖地
(
せいち
)
へ
来
(
こ
)
られた
事
(
こと
)
を
大層
(
たいそう
)
恐
(
おそ
)
れ
且
(
か
)
つ
嫌
(
きら
)
つて
居
(
を
)
るのです。
094
悪霊
(
あくれい
)
の
退散
(
たいさん
)
した
後
(
のち
)
のマリヤ
様
(
さま
)
は
立派
(
りつぱ
)
な
方
(
かた
)
ですが、
095
余
(
あま
)
り
貴師
(
あなた
)
にすまないからと
言
(
い
)
つて
心
(
こころ
)
を
痛
(
いた
)
め、
096
私
(
わたし
)
に
謝罪
(
しやざい
)
に
行
(
い
)
つて
来
(
こ
)
よとの
事
(
こと
)
で
御座
(
ござ
)
いました』
097
ブラバーサ
『ハア
決
(
けつ
)
して
左様
(
さやう
)
な
御
(
ご
)
心配
(
しんぱい
)
は
要
(
い
)
りませぬから
何
(
ど
)
うか
宜敷
(
よろし
)
く
仰有
(
おつしや
)
つて
下
(
くだ
)
さいませ』
098
スバッフォード
『ハイそのお
言葉
(
ことば
)
を
伝
(
つた
)
へますれば、
099
マリヤさまも
大
(
おほい
)
に
喜
(
よろこ
)
ばれませう。
100
昨夜
(
さくや
)
貴師
(
あなた
)
の
御
(
ご
)
案内
(
あんない
)
を
為
(
な
)
すべく
夫
(
そ
)
れも
神示
(
しんじ
)
によつてコロニーを
立
(
た
)
つて
行
(
ゆ
)
かれたのです。
101
どうか
聖師
(
せいし
)
様
(
さま
)
、
102
一度
(
いちど
)
コロニーまで
玉歩
(
ぎよくほ
)
を
枉
(
ま
)
げて
戴
(
いただ
)
けますまいか』
103
ブラバーサ
『ハイ
有難
(
ありがた
)
う
御座
(
ござ
)
います。
104
是非
(
ぜひ
)
是非
(
ぜひ
)
御
(
お
)
世話
(
せわ
)
にあづかりたう
御座
(
ござ
)
います。
105
時
(
とき
)
にスバツフオード
様
(
さま
)
、
106
イスラエル
民族
(
みんぞく
)
たる
猶太人
(
ユダヤじん
)
も
三千
(
さんぜん
)
年
(
ねん
)
の
艱苦
(
かんく
)
を
忍
(
しの
)
びて
漸
(
やうや
)
く
故国
(
ここく
)
を
取
(
と
)
り
還
(
かへ
)
しましたねー。
107
時節
(
じせつ
)
の
力
(
ちから
)
と
云
(
い
)
ふものは
実
(
じつ
)
に
恐
(
おそ
)
ろしいものですなア』
108
スバッフォード
『ハイ
有難
(
ありがた
)
う。
109
私
(
わたし
)
等
(
ら
)
も
依然
(
やつぱり
)
イスラエル
民族
(
みんぞく
)
で
御座
(
ござ
)
いますが、
110
漸
(
やうや
)
くにして
自分
(
じぶん
)
の
公然
(
こうぜん
)
たる
国
(
くに
)
が
小
(
ちひ
)
さいながら
立
(
た
)
つ
様
(
やう
)
になりました。
111
世界
(
せかい
)
の
三大
(
さんだい
)
強国
(
きやうこく
)
が
何
(
いづ
)
れも
必死
(
ひつし
)
の
勢
(
いきほ
)
ひでこのパレスチナを
手
(
て
)
に
入
(
い
)
れやうとして、
112
終
(
つひ
)
には
御
(
ご
)
承知
(
しようち
)
の
世界
(
せかい
)
戦争
(
せんそう
)
までおつ
初
(
ぱじ
)
めたのですもの。
113
夫
(
そ
)
れが
放浪
(
はうらう
)
の
民
(
たみ
)
たる
吾々
(
われわれ
)
民族
(
みんぞく
)
のものに
還
(
かへ
)
つて
来
(
き
)
たと
云
(
い
)
ふのは
全
(
まつた
)
く
天祐
(
てんゆう
)
と
申
(
まを
)
すより
外
(
ほか
)
はありませぬ。
114
要
(
えう
)
するにメシヤ
再臨
(
さいりん
)
の
準備
(
じゆんび
)
として、
115
神
(
かみ
)
様
(
さま
)
が
吾々
(
われわれ
)
に
国
(
くに
)
を
持
(
も
)
たして
下
(
くだ
)
さつたのだと
思
(
おも
)
ひます』
116
ブラバーサ
『
地球
(
ちきう
)
の
中心
(
ちうしん
)
即
(
すなは
)
ちシオンの
国
(
くに
)
ですから、
117
独英米
(
どくえいべい
)
なぞの
強国
(
きやうこく
)
は
欲
(
ほ
)
しがるのも
無理
(
むり
)
はありますまい』
118
スバッフォード
『
独逸
(
ドイツ
)
の
造
(
つく
)
つたバクダツト
鉄道
(
てつだう
)
や、
119
英国
(
えいこく
)
の
拵
(
こしら
)
へたアフリカ
鉄道
(
てつだう
)
、
120
アメリカが
拵
(
こしら
)
へかけて
居
(
ゐ
)
るサイベリヤ
経由
(
けいいう
)
の
大鉄道
(
だいてつだう
)
も
皆
(
みな
)
このパレスチナを
目標
(
もくへう
)
として
居
(
ゐ
)
るのですが、
121
斯
(
か
)
うなる
以上
(
いじやう
)
は
是
(
これ
)
等
(
ら
)
の
大鉄道
(
だいてつだう
)
も
又
(
また
)
イスラエル
民族
(
みんぞく
)
たる
吾々
(
われわれ
)
の
為
(
ため
)
に
利用
(
りよう
)
さるることと
成
(
な
)
つて
了
(
しま
)
ひました。
122
此
(
こ
)
の
鉄道
(
てつだう
)
さへ
利用
(
りよう
)
すればユダヤ
民族
(
みんぞく
)
が
世界
(
せかい
)
を
統一
(
とういつ
)
し
得
(
う
)
ることは
明白
(
めいはく
)
な
事実
(
じじつ
)
であります。
123
然
(
しか
)
し
今日
(
こんにち
)
の
猶太人
(
ユダヤじん
)
は
物質欲
(
ぶつしつよく
)
が
強
(
つよ
)
きため、
124
肝心
(
かんじん
)
の
神
(
かみ
)
様
(
さま
)
を
忘
(
わす
)
れて
居
(
ゐ
)
る
者
(
もの
)
が
多
(
おほ
)
いので
困
(
こま
)
ります。
125
人間
(
にんげん
)
の
智慧
(
ちゑ
)
や
力量
(
りきりやう
)
では
九分
(
くぶ
)
九厘
(
くりん
)
までは
何事
(
なにごと
)
でも
成功
(
せいこう
)
いたしますが、
126
最後
(
さいご
)
の
艮
(
とど
)
めは
何
(
ど
)
うしても
神
(
かみ
)
様
(
さま
)
の
力
(
ちから
)
でなくては
成
(
な
)
りませぬ、
127
夫
(
そ
)
れ
故
(
ゆゑ
)
吾々
(
われわれ
)
は
大神
(
おほかみ
)
の
表現神
(
へうげんしん
)
たるメシヤの
再臨
(
さいりん
)
を
待
(
ま
)
つて
居
(
ゐ
)
るので
御座
(
ござ
)
います。
128
昔
(
むかし
)
パレスチナが
神
(
かみ
)
の
選民
(
せんみん
)
と
称
(
とな
)
へられたイスラエル
人
(
じん
)
の
手
(
て
)
に
与
(
あた
)
へられた
当時
(
たうじ
)
は、
129
蜜
(
みつ
)
滴
(
したた
)
り
乳
(
ちち
)
流
(
なが
)
るると
言
(
い
)
はるるカナンの
国
(
くに
)
でサフラン
薫
(
くん
)
じ
橄欖
(
かんらん
)
匂
(
にほ
)
ふ
聖場
(
せいぢやう
)
と
詩人
(
しじん
)
に
謳
(
うた
)
はれた
麗
(
うるは
)
しい
景色
(
けしき
)
の
好
(
よ
)
い
所
(
ところ
)
でありましたが、
130
今日
(
こんにち
)
となつては
其
(
その
)
面影
(
おもかげ
)
も
無
(
な
)
く
荒
(
あ
)
れ
果
(
は
)
てて
了
(
しま
)
つたのですが、
131
其
(
その
)
パレスチナが
再
(
ふたた
)
びユダヤ
人
(
じん
)
の
手
(
て
)
に
戻
(
もど
)
つて
昔
(
むかし
)
の
橄欖山
(
かんらんざん
)
の
美
(
うつく
)
しい
景色
(
けしき
)
が
段々
(
だんだん
)
と
出
(
で
)
て
来
(
く
)
るやうになつて
来
(
き
)
ました。
132
天
(
てん
)
に
坐
(
ま
)
します
神
(
かみ
)
様
(
さま
)
はメシヤの
再臨
(
さいりん
)
に
先
(
さき
)
だち、
133
パレスチナを
御
(
ご
)
自分
(
じぶん
)
の
選
(
えら
)
みたまひました
所
(
ところ
)
のユダヤ
人
(
じん
)
に
御
(
お
)
任
(
まか
)
せにならむが
為
(
ため
)
に、
134
数千
(
すうせん
)
年前
(
ねんぜん
)
から
此
(
この
)
美
(
うる
)
はしい
使命
(
しめい
)
を
与
(
あた
)
へて
選民
(
せんみん
)
たるの
資格
(
しかく
)
を
備
(
そな
)
へしめむとして
四十
(
しじふ
)
年間
(
ねんかん
)
三百万
(
さんびやくまん
)
の
人間
(
にんげん
)
を
苦
(
くる
)
しめ
給
(
たま
)
ふたのです。
135
三百万
(
さんびやくまん
)
の
者
(
もの
)
が
飲
(
の
)
むに
水
(
みづ
)
無
(
な
)
く、
136
食
(
く
)
ふに
食物
(
しよくもつ
)
の
出来
(
でき
)
ない
所
(
ところ
)
で、
137
或
(
あるひ
)
は
親
(
おや
)
が
死
(
し
)
に
子
(
こ
)
が
死
(
し
)
に、
138
何代
(
なんだい
)
も
続
(
つづ
)
いて
四十
(
しじふ
)
年間
(
ねんかん
)
苦行
(
くぎやう
)
を
嘗
(
な
)
めさせ
玉
(
たま
)
ふたのも、
139
イスラエル
帝国
(
ていこく
)
の
国民性
(
こくみんせい
)
を
養
(
やしな
)
はむが
為
(
ため
)
の
御
(
ご
)
経綸
(
けいりん
)
であつたのだと
考
(
かんが
)
へらるるのです』
140
ブラバーサ
『
猶太人
(
ユダヤじん
)
はキリストを
殺
(
ころ
)
した
為
(
ため
)
に、
141
他民族
(
たみんぞく
)
から
排斥
(
はいせき
)
され、
142
種々
(
しゆじゆ
)
の
困難
(
こんなん
)
を
嘗
(
な
)
めて
来
(
き
)
たのでは
在
(
あ
)
りますまいか。
143
さうすれば
若
(
も
)
しも
有力
(
いうりよく
)
なる
猶太人
(
ユダヤじん
)
が
現
(
あら
)
はれて
世界
(
せかい
)
を
統一
(
とういつ
)
した
時
(
とき
)
に
於
(
おい
)
て、
144
凡
(
すべ
)
ての
異教国
(
いけうこく
)
の
人民
(
じんみん
)
に
対
(
たい
)
して
復仇
(
ふくきう
)
的
(
てき
)
態度
(
たいど
)
に
出
(
い
)
づる
様
(
やう
)
なことは
有
(
あ
)
りますまいかなア』
145
スバッフォード
『
多
(
おほ
)
くの
同胞
(
どうはう
)
の
中
(
なか
)
には
左様
(
さやう
)
な
考
(
かんが
)
へを
持
(
も
)
つて
居
(
ゐ
)
る
者
(
もの
)
があるかも
知
(
し
)
れませぬが、
146
イスラエル
人
(
じん
)
は
比較
(
ひかく
)
的
(
てき
)
善良
(
ぜんりやう
)
な
民族
(
みんぞく
)
ですから、
147
一
(
いち
)
時
(
じ
)
は
仮令
(
たとへ
)
過激
(
くわげき
)
な
行動
(
かうどう
)
に
出
(
い
)
づるやも
知
(
し
)
れませぬが、
148
何
(
なん
)
と
言
(
い
)
つても
神
(
かみ
)
に
従
(
したが
)
ふ
心
(
こころ
)
が
深
(
ふか
)
いのですから、
149
誠
(
まこと
)
のメシヤが
判
(
わか
)
りて
来
(
き
)
ましたら、
150
屹度
(
きつと
)
其
(
その
)
命
(
めい
)
に
従
(
したが
)
ふものだと
吾々
(
われわれ
)
は
国民性
(
こくみんせい
)
の
上
(
うへ
)
から
判断
(
はんだん
)
を
致
(
いた
)
しまして、
151
メシヤの
再臨
(
さいりん
)
を
待
(
ま
)
ち
望
(
のぞ
)
んで
居
(
を
)
るので
御座
(
ござ
)
います。
152
そして
猶太人
(
ユダヤじん
)
は
世界
(
せかい
)
を
統一
(
とういつ
)
してシオン
帝国
(
ていこく
)
を
建設
(
けんせつ
)
する
事
(
こと
)
があつても、
153
自
(
みづか
)
ら
帝王
(
ていわう
)
に
成
(
な
)
らうなぞとは
夢想
(
むさう
)
だも
為
(
し
)
て
居
(
を
)
りませぬ。
154
只
(
ただ
)
聖書
(
せいしよ
)
の
予言
(
よげん
)
を
確信
(
かくしん
)
し、
155
メシヤは
東
(
ひがし
)
の
空
(
そら
)
より
雲
(
くも
)
に
乗
(
の
)
りて
降臨
(
かうりん
)
すべきもの、
156
又
(
また
)
吾
(
われ
)
等
(
ら
)
の
永遠
(
ゑいゑん
)
に
奉仕
(
ほうし
)
すべき
帝王
(
ていわう
)
は
日出
(
ひので
)
の
嶋
(
しま
)
より
現
(
あら
)
はれ
玉
(
たま
)
ふべきものたる
事
(
こと
)
を
確信
(
かくしん
)
して
居
(
を
)
りますよ。
157
イスラエル
民族
(
みんぞく
)
は
此
(
この
)
信仰
(
しんかう
)
の
下
(
もと
)
に
数千
(
すうせん
)
年間
(
ねんかん
)
の
艱苦
(
かんく
)
や
迫害
(
はくがい
)
を
忍
(
しの
)
んで
来
(
き
)
たのですからなア』
158
ブラバーサ
『
私
(
わたし
)
はそのメシヤも
帝王
(
ていわう
)
も
皆
(
みな
)
高砂島
(
たかさごじま
)
にチヤンと
準備
(
じゆんび
)
され、
159
数千
(
すうせん
)
年
(
ねん
)
の
昔
(
むかし
)
から
今日
(
こんにち
)
の
世
(
よ
)
のために
保存
(
ほぞん
)
されて
在
(
あ
)
るといふことを
信
(
しん
)
じて
居
(
を
)
ります。
160
一天
(
いつてん
)
一地
(
いつち
)
一君
(
いつくん
)
の
治
(
をさ
)
め
玉
(
たま
)
ふ
仁慈
(
みろく
)
の
神代
(
かみよ
)
は
既
(
すで
)
に
已
(
すで
)
に
近
(
ちか
)
づきつつあるやうに
思
(
おも
)
ひます。
161
併
(
しか
)
しそれ
迄
(
まで
)
には
如何
(
どう
)
しても
一
(
ひと
)
つの
大峠
(
おほたうげ
)
が
世界
(
せかい
)
に
出現
(
しゆつげん
)
するだらうと
思
(
おも
)
ひます』
162
スバッフォード
『なる
程
(
ほど
)
、
163
吾々
(
われわれ
)
も
貴師
(
あなた
)
と
同意見
(
どういけん
)
です、
164
天
(
てん
)
の
神
(
かみ
)
様
(
さま
)
がいよいよ
地上
(
ちじやう
)
に
現
(
あら
)
はれて
善悪
(
ぜんあく
)
正邪
(
せいじや
)
を
立別
(
たてわ
)
け
立直
(
たてなほ
)
し
玉
(
たま
)
ふは
聖言
(
せいげん
)
の
示
(
しめ
)
したまふ
所
(
ところ
)
です。
165
一
(
いち
)
日
(
にち
)
も
早
(
はや
)
く
身魂
(
みたま
)
を
研
(
みが
)
いて
神心
(
かみごころ
)
になり
世
(
よ
)
の
終
(
をは
)
りの
準備
(
じゆんび
)
にかからねば
成
(
な
)
りませぬ。
166
そして
高砂島
(
たかさごじま
)
からメシヤと
帝王
(
ていわう
)
が
現
(
あら
)
はれたまふと
云
(
い
)
ふ
貴師
(
あなた
)
の
御
(
お
)
説
(
せつ
)
には
私
(
わたし
)
は
少
(
すこ
)
しも
疑
(
うたがひ
)
ませぬ。
167
サア
長
(
なが
)
らくお
手
(
て
)
を
止
(
と
)
めまして
済
(
す
)
みませなんだ。
168
如何
(
どう
)
です、
169
一度
(
いちど
)
アメリカンコロニーまで
御
(
ご
)
足労
(
そくらう
)
を
願
(
ねが
)
はれますまいか』
170
ブラバーサ
『ハイ
有難
(
ありがた
)
う
御座
(
ござ
)
います。
171
然
(
しか
)
らば
御
(
お
)
言葉
(
ことば
)
に
従
(
したが
)
ひ
御
(
お
)
供
(
とも
)
を
致
(
いた
)
しませう』
172
と
僧院
(
そうゐん
)
の
監督
(
かんとく
)
に
其
(
その
)
旨
(
むね
)
を
明
(
あ
)
かし
置
(
お
)
き、
173
老紳士
(
らうしんし
)
の
跡
(
あと
)
に
従
(
したが
)
つてコロニーへと
進
(
すす
)
み
行
(
ゆ
)
く。
174
(
大正一二・七・一〇
旧五・二七
加藤明子
録)
Δこのページの一番上に戻るΔ
<<< 聖地夜
(B)
(N)
至聖団 >>>
霊界物語
>
第64巻上
> 第1篇 日下開山 > 第4章 訪問客
Tweet
絶賛発売中『超訳霊界物語2/出口王仁三郎の「身魂磨き」実践書/一人旅するスサノオの宣伝使たち』
オニド関連サイト
最新更新情報
10/22
【霊界物語ネット】
『
王仁文庫 第六篇 たまの礎(裏の神諭)
』をテキスト化しました。
9/18
【
飯塚弘明.com
】
飯塚弘明著『
PTC2 出口王仁三郎の霊界物語で透見する世界現象 T之巻
』発刊!
5/8
【霊界物語ネット】
霊界物語ネットに出口王仁三郎の
第六歌集『霧の海』
を掲載しました。
このページに誤字・脱字や表示乱れなどを見つけたら教えて下さい。
返信が必要な場合はメールでお送り下さい。【
メールアドレス
】
【04 訪問客|第64巻(卯の巻)上|霊界物語/rm64a04】
合言葉「みろく」を入力して下さい→