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第64巻(卯の巻)上
序
総説
第1篇 日下開山
01 橄欖山
〔1630〕
02 宣伝使
〔1631〕
03 聖地夜
〔1632〕
04 訪問客
〔1633〕
05 至聖団
〔1634〕
第2篇 聖地巡拝
06 偶像都
〔1635〕
07 巡礼者
〔1636〕
08 自動車
〔1637〕
09 膝栗毛
〔1638〕
10 追懐念
〔1639〕
第3篇 花笑蝶舞
11 公憤私憤
〔1640〕
12 誘惑
〔1641〕
13 試練
〔1642〕
14 荒武事
〔1643〕
15 大相撲
〔1644〕
16 天消地滅
〔1645〕
第4篇 遠近不二
17 強請
〔1646〕
18 新聞種
〔1647〕
19 祭誤
〔1648〕
20 福命
〔1649〕
21 遍路
〔1650〕
22 妖行
〔1651〕
第5篇 山河異涯
23 暗着
〔1652〕
24 妖蝕
〔1653〕
25 地図面
〔1654〕
26 置去
〔1655〕
27 再転
〔1656〕
余白歌
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第九章
膝栗毛
(
ひざくりげ
)
〔一六三八〕
インフォメーション
著者:
出口王仁三郎
巻:
霊界物語 第64巻上 山河草木 卯の巻上
篇:
第2篇 聖地巡拝
よみ(新仮名遣い):
せいちじゅんぱい
章:
第9章 膝栗毛
よみ(新仮名遣い):
ひざくりげ
通し章番号:
1638
口述日:
1923(大正12)年07月11日(旧05月28日)
口述場所:
筆録者:
北村隆光
校正日:
校正場所:
初版発行日:
1925(大正14)年10月16日
概要:
舞台:
エルサレム市街近郊
あらすじ
[?]
このあらすじは東京の望月さん作成です(一部加筆訂正してあります)。一覧表が「
王仁DB
」にあります。
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:
主な登場人物
[?]
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:
備考:
タグ:
データ凡例:
データ最終更新日:
2017-11-25 18:24:25
OBC :
rm64a09
愛善世界社版:
100頁
八幡書店版:
第11輯 414頁
修補版:
校定版:
99頁
普及版:
62頁
初版:
ページ備考:
001
この
寺院
(
じゐん
)
の
東南
(
とうなん
)
の
方
(
はう
)
、
002
少
(
すこ
)
し
隔
(
へだ
)
たつて『
乳
(
ちち
)
の
洞窟
(
どうくつ
)
』と
云
(
い
)
ふのがある。
003
これもチヤペルに
成
(
な
)
つて
居
(
ゐ
)
て、
004
入口
(
いりぐち
)
の
上
(
うへ
)
に
聖母
(
せいぼ
)
が
幼児
(
えうじ
)
キリストに
乳
(
ちち
)
を
呑
(
の
)
ませて
居
(
ゐ
)
る
立像
(
りつざう
)
が
置
(
お
)
かれてある。
005
伝説
(
でんせつ
)
に
由
(
よ
)
れば、
006
このチヤペルの
洞穴
(
どうけつ
)
に
聖
(
せい
)
なる
家族
(
かぞく
)
が
隠
(
かく
)
れたと
云
(
い
)
ふ。
007
聖母
(
せいぼ
)
の
乳
(
ちち
)
の
滴
(
したた
)
りが
今
(
いま
)
でも
洞穴
(
どうけつ
)
の
石灰石
(
せきくわいせき
)
に
印
(
いん
)
せられて
居
(
ゐ
)
る。
008
婦女
(
ふぢよ
)
がそれへ
参詣
(
さんけい
)
をすれば
乳
(
ちち
)
が
良
(
よ
)
く
出
(
で
)
る
様
(
やう
)
になると
信
(
しん
)
じられてゐる。
009
両人
(
りやうにん
)
は
寺院
(
じゐん
)
を
辞
(
じ
)
して
少
(
すこ
)
しく
先
(
さき
)
へ
進
(
すす
)
んだ。
010
さうすると、
011
ヨルダンの
谷
(
たに
)
に
向
(
むか
)
つた
方面
(
はうめん
)
の
広
(
ひろ
)
い
眺望
(
てうばう
)
が
展開
(
てんかい
)
する
橄欖
(
かんらん
)
の
樹
(
き
)
の
植
(
う
)
わつた
平野
(
へいや
)
……それは『
羊飼
(
ひつじかひ
)
の
野
(
の
)
』といふ
名称
(
めいしよう
)
が
附
(
ふ
)
せられてゐる。
012
天界
(
てんかい
)
の
天使
(
てんし
)
が
羊飼
(
ひつじかひ
)
にあらはれて、
013
『われ
万民
(
ばんみん
)
に
関
(
かか
)
はりたる
大
(
だい
)
なるよろこびの
音信
(
おとづれ
)
を
爾曹
(
なんぢら
)
に
告
(
つ
)
ぐべし』
014
とてキリストの
降誕
(
かうたん
)
を
告
(
つ
)
げ、
015
多
(
おほ
)
くの
天軍
(
てんぐん
)
が
天
(
てん
)
の
使
(
つかひ
)
と
倶
(
とも
)
に、
016
『
天上
(
いとたかき
)
ところには
栄光
(
えいくわう
)
神
(
かみ
)
にあれ。
017
地
(
ち
)
には
平安
(
へいあん
)
、
018
人
(
ひと
)
には
恩沢
(
めぐみ
)
あれ』
019
と
神
(
かみ
)
を
讃美
(
さんび
)
し、
020
羊飼
(
ひつじかひ
)
達
(
たち
)
がベツレヘムへと
急
(
いそ
)
いだのは、
021
此
(
こ
)
の
辺
(
あた
)
りだと
云
(
い
)
はれてゐるが、
022
この
話
(
はな
)
しに
応
(
ふさ
)
はしい
美
(
うつく
)
しい
気分
(
きぶん
)
の
良
(
よ
)
い
場所
(
ばしよ
)
である。
023
場所
(
ばしよ
)
の
真偽
(
しんぎ
)
は
問題
(
もんだい
)
となすに
及
(
およ
)
ばぬ、
024
仮令
(
たとへ
)
少々
(
せうせう
)
違
(
ちが
)
つて
居
(
を
)
つても、
025
此
(
この
)
所
(
ところ
)
であつた
事
(
こと
)
にしておき
度
(
た
)
いものだとブラバーサは
心
(
こころ
)
の
中
(
うち
)
に
思
(
おも
)
ふのであつた。
026
両人
(
りやうにん
)
は
同
(
おな
)
じ
道
(
みち
)
を
歩
(
あゆ
)
んでエルサレム
市街
(
しがい
)
のホテルへ
帰
(
かへ
)
らうとする
時
(
とき
)
、
027
今
(
いま
)
まで
清朗
(
せいらう
)
なりし
大空
(
おほぞら
)
は
俄
(
にはか
)
に
墨
(
すみ
)
を
流
(
なが
)
した
如
(
ごと
)
く
真黒
(
まつくろ
)
になつた。
028
両人
(
りやうにん
)
は
世
(
よ
)
の
終
(
をは
)
りの
近
(
ちか
)
づいた
様
(
やう
)
な
気分
(
きぶん
)
に
襲
(
おそ
)
はれて
居
(
ゐ
)
ると、
029
ノアの
大洪水
(
だいこうずゐ
)
を
思
(
おも
)
ひ
出
(
だ
)
させるやうな
大雨
(
おほあめ
)
が
土砂降
(
どしやぶ
)
りに
降
(
ふ
)
つて
来
(
き
)
て
容易
(
ようい
)
に
止
(
や
)
みさうにもない。
030
然
(
しか
)
し
暫時
(
しばらく
)
の
間
(
あひだ
)
に
雨
(
あめ
)
は
小
(
ちひ
)
さく
成
(
な
)
つて
稍
(
やや
)
安心
(
あんしん
)
する
事
(
こと
)
を
得
(
え
)
た。
031
斯
(
こ
)
んな
事
(
こと
)
なら
自動車
(
じどうしや
)
を
返
(
かへ
)
さなかつたが
宜
(
よ
)
かつたにと、
032
今更
(
いまさら
)
の
如
(
ごと
)
く
後悔
(
こうくわい
)
しても
後
(
あと
)
の
祭
(
まつ
)
りであつた。
033
この
大雨
(
たいう
)
は
恐
(
おそ
)
らく
半年
(
はんねん
)
の
日照
(
ひで
)
りの
終
(
をは
)
りを
画
(
くわく
)
する
祝福
(
しゆくふく
)
された
最初
(
さいしよ
)
の
慈雨
(
じう
)
であつたに
相違
(
さうゐ
)
ない。
034
雨
(
あめ
)
が
止
(
や
)
むと
紅塵
(
こうぢん
)
万丈
(
ばんぢやう
)
の
往来
(
わうらい
)
は、
035
スツカリ
洗
(
あら
)
つた
様
(
やう
)
に
爽快
(
さうくわい
)
な
坦道
(
たんだう
)
と
変
(
かは
)
つて
了
(
しま
)
つた。
036
丘
(
をか
)
の
上
(
うへ
)
にはエルサレムの
市街
(
しがい
)
が
雨
(
あめ
)
あがりの
空
(
そら
)
に
其
(
その
)
美
(
うつく
)
しい
姿
(
すがた
)
を
現
(
あら
)
はしてゐる。
037
天
(
てん
)
の
一方
(
いつぱう
)
の
嵐
(
あらし
)
の
名残
(
なごり
)
の
雲
(
くも
)
には、
038
エホバの
御
(
お
)
約束
(
やくそく
)
の
証拠
(
しようこ
)
とも
称
(
とな
)
ふべき
虹
(
にじ
)
が
美
(
うる
)
はしく
七色
(
しちしよく
)
に
映
(
は
)
えて
高
(
たか
)
く
長
(
なが
)
くかかつて
居
(
ゐ
)
る。
039
ブラバーサは、
040
『われ
聖域
(
せいゐき
)
なる
新
(
あたら
)
しきエルサレム
備
(
そな
)
へ
整
(
ととの
)
ひ、
041
神
(
かみ
)
の
所
(
ところ
)
を
出
(
い
)
で
天
(
てん
)
より
降
(
くだ
)
るを
見
(
み
)
る。
042
その
状
(
さま
)
は
新婦
(
しんぷ
)
新郎
(
しんらう
)
を
迎
(
むか
)
へむ
為
(
ため
)
に
飾
(
かざ
)
りたるが
如
(
ごと
)
し』
043
とある
黙示録
(
もくしろく
)
の
言
(
げん
)
を
心
(
こころ
)
の
中
(
なか
)
に
繰
(
く
)
り
返
(
かへ
)
すのであつた。
044
次
(
つい
)
で
両人
(
りやうにん
)
は
雨
(
あめ
)
の
晴
(
は
)
れたるを
幸
(
さいは
)
ひとして、
045
勇気
(
ゆうき
)
を
鼓
(
こ
)
して
又
(
また
)
もやハラム・エク・ケリフの
神殿
(
しんでん
)
を
拝観
(
はいくわん
)
せむと
歩
(
ほ
)
を
運
(
はこ
)
ぶのであつた。
046
エルサレムの
町
(
まち
)
の
東南隅
(
とうなんぐう
)
キドロンの
谷
(
たに
)
を
隔
(
へだ
)
てて、
047
橄欖山
(
かんらんざん
)
に
面
(
めん
)
して
居
(
ゐ
)
る
長方形
(
ちやうはうけい
)
の
場所
(
ばしよ
)
に
着
(
つ
)
いた。
048
今
(
いま
)
この
広場
(
ひろば
)
には
回回教
(
フイフイけう
)
の
二
(
ふた
)
つのモスクが
建
(
た
)
てられてある。
049
昔
(
むかし
)
ダビデが
神壇
(
しんだん
)
を
設
(
まう
)
けたのもやはり
此処
(
ここ
)
である。
050
『
彼
(
かれ
)
はここに
荘厳
(
さうごん
)
無比
(
むひ
)
なる
大神殿
(
だいしんでん
)
を
建築
(
けんちく
)
する
心算
(
つもり
)
で、
051
沢山
(
たくさん
)
な
建築
(
けんちく
)
の
材料
(
ざいれう
)
まで
蒐集
(
しうしふ
)
したが、
052
尊
(
たふと
)
き
清
(
きよ
)
き
神
(
かみ
)
の
宮殿
(
きうでん
)
を
建
(
た
)
てるのには
平和
(
へいわ
)
仁愛
(
じんあい
)
の
人
(
ひと
)
でなくては
神慮
(
しんりよ
)
に
叶
(
かな
)
はないのに、
053
彼
(
かれ
)
は
戦
(
たたか
)
ひの
人
(
ひと
)
として
多
(
おほ
)
くの
血
(
ち
)
を
流
(
なが
)
したので
神
(
かみ
)
様
(
さま
)
から
其
(
その
)
任
(
にん
)
でないとして
差止
(
さしと
)
められ、
054
其
(
その
)
子
(
こ
)
のソロモンが
初
(
はじ
)
めて
父
(
ちち
)
の
準備
(
じゆんび
)
しておいた
豊富
(
ほうふ
)
な
材料
(
ざいれう
)
を
以
(
もつ
)
て
七
(
しち
)
ケ
年
(
ねん
)
の
日子
(
につし
)
を
費
(
つひ
)
やして、
055
神殿
(
しんでん
)
及
(
およ
)
び
外囲
(
そとがこ
)
ひや
内庭
(
ないてい
)
並
(
なら
)
びに
僧院
(
そうゐん
)
を
完成
(
くわんせい
)
することとなつた。
056
その
他
(
た
)
に
彼
(
かれ
)
は
十三
(
じふさん
)
ケ
年
(
ねん
)
もかかつて
附近
(
ふきん
)
の
地
(
ち
)
を
卜
(
ぼく
)
し、
057
自分
(
じぶん
)
のために
一
(
ひと
)
つ、
058
猶
(
なほ
)
それに
面
(
めん
)
して
自分
(
じぶん
)
の
妻
(
つま
)
フアラオの
娘
(
むすめ
)
のためにもモ
一
(
ひと
)
つの
宮殿
(
きうでん
)
を
建
(
た
)
てたのである。
059
僧院
(
そうゐん
)
はソロモン
時代
(
じだい
)
の
神殿
(
しんでん
)
の
広場
(
ひろば
)
を
取
(
と
)
り
囲
(
かこ
)
んで
居
(
ゐ
)
た。
060
外壁
(
ぐわいへき
)
には
東
(
ひがし
)
に
黄金門
(
わうごんもん
)
あり、
061
南
(
みなみ
)
に
単門
(
たんもん
)
、
062
二重門
(
にぢうもん
)
及
(
およ
)
び
三重門
(
さんぢうもん
)
が
付
(
つ
)
いて
居
(
ゐ
)
たと
云
(
い
)
ふ。
063
其
(
その
)
外
(
ほか
)
に
猶
(
なほ
)
エルサレムの
城壁
(
じやうへき
)
が
在
(
あ
)
つたのだが、
064
今日
(
こんにち
)
の
処
(
ところ
)
では
跡方
(
あとかた
)
も
無
(
な
)
き
有様
(
ありさま
)
である。
065
ダビデは
主
(
しゆ
)
のために
建
(
た
)
てらるべき
宮
(
みや
)
は
比類
(
ひるゐ
)
なく
荘麗
(
さうれい
)
にして、
066
万国
(
ばんこく
)
を
通
(
つう
)
じての
光栄
(
くわうえい
)
で
無
(
な
)
ければ
成
(
な
)
らぬと
言
(
い
)
つて
居
(
ゐ
)
たが、
067
ソロモンの
建
(
た
)
てた
神殿
(
しんでん
)
は
実
(
じつ
)
にダビデの
言
(
い
)
つた
通
(
とほ
)
りの
荘麗
(
さうれい
)
な
宮殿
(
きうでん
)
であつた。
068
この
神聖
(
しんせい
)
なる
丘
(
をか
)
の
上
(
うへ
)
に
純白
(
じゆんぱく
)
な
大理石
(
だいりせき
)
で
成
(
な
)
り
黄金
(
わうごん
)
で
飾
(
かざ
)
られ、
069
要塞
(
えうさい
)
や
宮殿
(
きうでん
)
で
取囲
(
とりかこ
)
まれ、
070
其
(
その
)
美観
(
びくわん
)
は
世界
(
せかい
)
に
鳴
(
な
)
り
響
(
ひび
)
いて
居
(
ゐ
)
たのである。
071
その
後
(
ご
)
の
神殿
(
しんでん
)
はユダヤ
人
(
じん
)
の
崇拝
(
すうはい
)
の
中心
(
ちうしん
)
となり、
072
アツシリア
王
(
わう
)
ネブカドネザルのために
破壊
(
はくわい
)
され、
073
ユダヤ
人
(
じん
)
はバビロンに
捕虜
(
ほりよ
)
として
連
(
つ
)
れ
去
(
さ
)
られて
了
(
しま
)
つた。
074
それは
紀元前
(
きげんぜん
)
五百
(
ごひやく
)
八十五
(
はちじふご
)
年
(
ねん
)
頃
(
ごろ
)
のことであつた。
075
ユダヤ
人
(
じん
)
は
捕虜
(
ほりよ
)
から
免
(
まぬが
)
れて
帰
(
かへ
)
り、
076
種々
(
いろいろ
)
と
苦辛
(
くしん
)
して
建
(
た
)
てた
第二回
(
だいにくわい
)
目
(
め
)
の
神殿
(
しんでん
)
は
第一回
(
だいいつくわい
)
のものよりは
遥
(
はるか
)
に
劣
(
おと
)
つたものであつた。
077
その
後
(
ご
)
キリスト
降誕
(
かうたん
)
の
少
(
すこ
)
し
以前
(
いぜん
)
に、
078
ヘロデ
王
(
わう
)
はソロモンの
神殿
(
しんでん
)
に
匹敵
(
ひつてき
)
する
様
(
やう
)
な
第三回
(
だいさんくわい
)
目
(
め
)
の
立派
(
りつぱ
)
な
宮殿
(
きうでん
)
を
建
(
た
)
てたのである。
079
以上
(
いじやう
)
三
(
みつ
)
ツの
神殿
(
しんでん
)
は
全
(
まつた
)
く
同
(
おな
)
じ
場所
(
ばしよ
)
に
位置
(
ゐち
)
を
占
(
し
)
めて
居
(
ゐ
)
た。
080
キリストが
幼児
(
えうじ
)
として
参詣
(
さんけい
)
せられ、
081
学者
(
がくしや
)
達
(
たち
)
の
間
(
あひだ
)
に
立
(
た
)
つて
問答
(
もんだふ
)
し、
082
兌銀者
(
だぎんしや
)
や
商人
(
せうにん
)
を
追
(
お
)
ひ
出
(
だ
)
し
神
(
かみ
)
の
道
(
みち
)
を
宣
(
の
)
べ
伝
(
つた
)
へたのも、
083
此
(
この
)
ヘロデの
神殿
(
しんでん
)
に
於
(
おい
)
てであつた。
084
その
後
(
ご
)
紀元
(
きげん
)
七十
(
しちじふ
)
年
(
ねん
)
、
085
ローマ
皇帝
(
くわうてい
)
チツスに
由
(
よ
)
るエルサレムの
破壊
(
はくわい
)
と
共
(
とも
)
に
神殿
(
しんでん
)
も「
一
(
ひと
)
つの
石
(
いし
)
も
石
(
いし
)
の
上
(
うへ
)
に
圮
(
たほ
)
されずしては
遺
(
のこ
)
らじ」との
言葉通
(
ことばどほり
)
の
運命
(
うんめい
)
を
見
(
み
)
るに
至
(
いた
)
つたのである。
086
百三十
(
ひやくさんじふ
)
年
(
ねん
)
にハドリアン
帝
(
てい
)
がここに
異端
(
いたん
)
の
神
(
かみ
)
ジユピテルの
大神殿
(
だいしんでん
)
を
建
(
た
)
てたが、
087
それは
六百
(
ろくぴやく
)
八十八
(
はちじふはち
)
年
(
ねん
)
に
又
(
また
)
回々教
(
フイフイけう
)
のモスクに
変
(
か
)
へられて
了
(
しま
)
つたのである』
088
両人
(
りやうにん
)
は
先
(
ま
)
づ
広場
(
ひろば
)
の
南端
(
なんたん
)
にあるモスケ・エル・アクサの
地下
(
ちか
)
になつて
居
(
ゐ
)
る
宏大
(
くわうだい
)
な
基礎
(
きそ
)
建築
(
けんちく
)
を
見
(
み
)
た。
089
無数
(
むすう
)
の
四角
(
しかく
)
な
石柱
(
せきちう
)
が
高
(
たか
)
く
広々
(
ひろびろ
)
した
空間
(
くうかん
)
を
仕切
(
しき
)
つて
居
(
ゐ
)
る。
090
その
角柱
(
かくばしら
)
の
上部
(
じやうぶ
)
は
穹状
(
きうじやう
)
を
為
(
な
)
してお
互
(
たがひ
)
に
連
(
つらな
)
り
合
(
あ
)
つて
居
(
ゐ
)
る。
091
明
(
あ
)
かりは
南方
(
なんぱう
)
の
壁
(
かべ
)
に
小
(
ちひ
)
さい
窓
(
まど
)
から
少
(
すこ
)
し
漏
(
も
)
れて
来
(
く
)
るばかりで、
092
内部
(
ないぶ
)
は
物
(
もの
)
すごい
程
(
ほど
)
うす
暗
(
ぐら
)
い。
093
是
(
これ
)
は
俗
(
ぞく
)
にソロモンの
廐
(
うまや
)
と
云
(
い
)
はれてゐる。
094
マリヤはソロモンの
神殿
(
しんでん
)
やヘロデの
神殿
(
しんでん
)
の
猶
(
なほ
)
残
(
のこ
)
つて
居
(
ゐ
)
る
石垣
(
いしがき
)
を
示
(
しめ
)
しながら、
095
マリヤ
『この
場所
(
ばしよ
)
はローマとの
戦
(
たたか
)
ひにあたり、
096
ユダヤ
人
(
じん
)
が
避難
(
ひなん
)
した
所
(
ところ
)
です。
097
又
(
また
)
十字軍
(
じふじぐん
)
の
時
(
とき
)
にも
廐
(
うまや
)
となつたと
云
(
い
)
ふことで
御座
(
ござ
)
います』
098
と
諄々
(
じゆんじゆん
)
として
由緒
(
ゆいしよ
)
を
説
(
と
)
き、
099
ヱスの
揺藍
(
えうらん
)
、
100
二重門
(
にぢうもん
)
等
(
とう
)
の
由来
(
ゆらい
)
を
細々
(
こまごま
)
と
説明
(
せつめい
)
するのであつた。
101
ブラバーサ
『モスケ・エル・アクサはマホメツト
教
(
けう
)
に
関
(
くわん
)
して
色々
(
いろいろ
)
の
由緒
(
ゆいしよ
)
が
在
(
あ
)
るやうですな』
102
マリヤ
『ハイ、
103
マホメツトが
天使
(
てんし
)
ガブリエルに
導
(
みちび
)
かれ、
104
不思議
(
ふしぎ
)
な
白馬
(
はくば
)
にまたがつてメツカ
市
(
し
)
から
一夜
(
いちや
)
の
間
(
うち
)
にエルサレムに
来
(
き
)
た
所
(
ところ
)
として、
105
回教徒
(
くわいけうと
)
に
取
(
と
)
つて
極
(
きは
)
めて
神聖
(
しんせい
)
な
場所
(
ばしよ
)
の
一
(
ひと
)
つになつて
居
(
ゐ
)
るので
御座
(
ござ
)
います』
106
と
云
(
い
)
ひながらマリヤは
後振
(
あとふ
)
り
返
(
かへ
)
りつつ
奥
(
おく
)
に
入
(
い
)
る。
107
広
(
ひろ
)
い
本堂
(
ほんだう
)
には
円柱
(
ゑんちう
)
が
無数
(
むすう
)
に
立
(
た
)
つて
在
(
あ
)
り、
108
床
(
ゆか
)
は
一面
(
いちめん
)
に
贅沢
(
ぜいたく
)
な
毛氈
(
まうせん
)
が
敷詰
(
しきつ
)
められ、
109
所々
(
ところどころ
)
にムスルマンが
坐
(
すわ
)
つて
祈祷
(
きたう
)
を
捧
(
ささ
)
げてゐる。
110
其
(
その
)
後部
(
こうぶ
)
に
岩
(
いは
)
が
有
(
あ
)
つて
其
(
その
)
岩
(
いは
)
の
上
(
うへ
)
にキリストの
足跡
(
あしあと
)
が
印
(
いん
)
せられて
居
(
ゐ
)
ると
云
(
い
)
ふのも
可笑
(
をか
)
しいものである。
111
ムスルマンに
取
(
と
)
つてキリストはアブラハムやモーゼと
共
(
とも
)
に
予言者
(
よげんしや
)
の
一人
(
ひとり
)
に
数
(
かぞ
)
へられて
居
(
ゐ
)
るが
故
(
ゆゑ
)
に、
112
彼
(
かれ
)
等
(
ら
)
はキリストに
就
(
つい
)
ての
由緒
(
ゆいしよ
)
をも
斯
(
か
)
くの
如
(
ごと
)
く
尊崇
(
そんすう
)
畏敬
(
ゐけい
)
して
止
(
や
)
まないのである。
113
次
(
つぎ
)
に
両人
(
りやうにん
)
は
広場
(
ひろば
)
の
中央
(
ちうあう
)
にある
大
(
おほ
)
きな、
114
クボラをいただく
八角堂
(
はちかくだう
)
のクーベツト・エスサクラ(
亦
(
また
)
は
岩
(
いは
)
のクボラ)を
見物
(
けんぶつ
)
した。
115
この
伽藍
(
がらん
)
は
大
(
おほ
)
きい
岩
(
いは
)
の
土台
(
どだい
)
の
上
(
うへ
)
に
建
(
た
)
てられて
居
(
ゐ
)
て、
116
その
上部
(
じやうぶ
)
は
内部
(
ないぶ
)
に
自然
(
しぜん
)
の
儘
(
まま
)
露出
(
ろしゆつ
)
して
居
(
ゐ
)
る。
117
この
岩上
(
がんじやう
)
に
於
(
おい
)
てアブラハムが
其
(
その
)
子
(
こ
)
のイサクを
神
(
かみ
)
への
犠牲
(
ぎせい
)
にしやうとしたと
伝
(
つた
)
へられて
居
(
ゐ
)
る。
118
回教徒
(
くわいけうと
)
は
犠牲
(
ぎせい
)
に
成
(
な
)
らうとしたのは、
119
イサクで
無
(
な
)
くてその
長子
(
ちやうし
)
イスマエルだと
主張
(
しゆちやう
)
してゐる。
120
何
(
なん
)
となればイスマエルはアラブの
種族
(
しゆぞく
)
の
先祖
(
せんぞ
)
になつてゐると
云
(
い
)
はれてゐるからだ。
121
また
回教徒
(
くわいけうと
)
の
伝説
(
でんせつ
)
に
由
(
よ
)
ればマホメツトは
彼
(
かれ
)
の
不思議
(
ふしぎ
)
の
夜
(
よ
)
の
旅行
(
りよかう
)
に
於
(
おい
)
て、
122
この
場所
(
ばしよ
)
から
天
(
てん
)
へ
昇
(
のぼ
)
つた。
123
彼
(
かれ
)
の
昇天
(
しようてん
)
の
際
(
さい
)
、
124
この
岩
(
いは
)
は
予言者
(
よげんしや
)
に
従
(
したが
)
つて
共
(
とも
)
に
昇
(
のぼ
)
らうとしたが、
125
併
(
しか
)
し
神
(
かみ
)
は
世界
(
せかい
)
がこの
神聖
(
しんせい
)
な
記念物
(
きねんぶつ
)
を
失
(
うしな
)
ふことを
欲
(
ほつ
)
しないで
天使
(
てんし
)
ガブリエルを
残
(
のこ
)
しその
力強
(
ちからづよ
)
い
手
(
て
)
でその
岩
(
いは
)
をおさへた
故
(
ゆゑ
)
に
今
(
いま
)
でもその
両端
(
りやうたん
)
に
天使
(
てんし
)
の
指
(
ゆび
)
の
跡
(
あと
)
が
残
(
のこ
)
つて
居
(
ゐ
)
るとか
唱
(
とな
)
えられてゐる。
126
サラセン
式
(
しき
)
に
しつつこく
飾
(
かざ
)
られたステーンド・グラツスの
窓
(
まど
)
のために
内部
(
ないぶ
)
は
蝋燭
(
らふそく
)
を
灯
(
とも
)
さなくては
歩行
(
あるけ
)
ない
程
(
ほど
)
暗
(
くら
)
かつた。
127
広場
(
ひろば
)
の
東北端
(
とうほくたん
)
に
大仕掛
(
おほじかけ
)
に
発掘
(
はつくつ
)
された
場所
(
ばしよ
)
がある。
128
地
(
ち
)
の
面
(
めん
)
から
階段
(
かいだん
)
をいくつも
下
(
くだ
)
つて
行
(
ゆ
)
くと、
129
セメントや
石
(
いし
)
で
縁
(
へり
)
を
取
(
と
)
つた
大
(
おほ
)
きな
貯水池
(
ちよすゐち
)
様
(
やう
)
のものの
一端
(
いつたん
)
に
達
(
たつ
)
する。
130
ここはヨハネ
伝
(
でん
)
に
録
(
しる
)
してあるベチスダのプール(
池
(
いけ
)
)だと
云
(
い
)
ふことで、
131
三十八
(
さんじふはち
)
年間
(
ねんかん
)
病
(
や
)
みたるものが
爰
(
ここ
)
で
池水
(
ちすい
)
の
動
(
うご
)
くのを
待
(
ま
)
つて
居
(
ゐ
)
て、
132
キリストに
由
(
よ
)
つて
癒
(
なほ
)
された
所
(
ところ
)
ですよと、
133
マリヤはこの
由緒
(
ゆいしよ
)
は
根拠
(
こんきよ
)
がありますと
強
(
つよ
)
く
言
(
い
)
つて
証明
(
しようめい
)
した。
134
終日
(
しうじつ
)
雨
(
あめ
)
が
降
(
ふ
)
つたり
止
(
や
)
んだりして
居
(
ゐ
)
た。
135
夕方
(
ゆふがた
)
の
空
(
そら
)
は
美
(
うる
)
はしく
晴
(
は
)
れて
紺碧
(
こんぺき
)
の
雲
(
くも
)
の
肌
(
はだ
)
を
露
(
あら
)
はして
居
(
ゐ
)
る。
136
神殿
(
しんでん
)
の
広場
(
ひろば
)
の
角
(
かど
)
にある
燭台
(
しよくだい
)
の
様
(
やう
)
な
形
(
かたち
)
をした
塔
(
ミナレツト
)
の
上
(
うへ
)
では、
137
アラブがメツカの
方角
(
はうがく
)
を
向
(
むか
)
ひて
頻
(
しき
)
りに
手
(
て
)
を
挙
(
あ
)
げて
日没前
(
にちぼつまへ
)
の
祈祷
(
きたう
)
をしてゐた。
138
その
長
(
なが
)
く
響
(
ひび
)
くオリエンタルなメロデイーはエルサレムには
応
(
ふさ
)
はしく
無
(
な
)
いと
感
(
かん
)
じながら、
139
両人
(
りやうにん
)
は
急
(
いそ
)
いでアメリカンコロニーを
指
(
さ
)
して
帰路
(
きろ
)
に
就
(
つ
)
きける。
140
(
大正一二・七・一一
旧五・二八
北村隆光
録)
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