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惟神の道
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[9]救世主義
[10]現代と天の岩戸隠れ
[11]世界に範を示せ
[12]天災と人震
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学者の態度
インフォメーション
題名:
学者の態度
著者:
出口王仁三郎
ページ:
97
概要:
備考:
霊界物語第四八巻第一章「聖言」からの抜萃
タグ:
データ凡例:
データ最終更新日:
OBC :
B123900c029
001
宇宙には霊界現界の区別があって、
002
到底その一方のみにて真相を知ることは出来ない。
003
いはゆる科学的知識を以て、
004
この無限絶体無始無終、
005
不可知不可測の霊界の真相を探らむとするは、
006
実に
迂愚癲狂
(
うぐてんきやう
)
もはなはだしといはねばならぬ。
007
先づ現代の学者はその頭脳の改造をなし、
008
霊的事物の存在を少しなりとも認め、
009
神の内流によつて
真
(
しん
)
の善を知り、
010
真の真を覚るべき糸口を捕捉せなくては、
011
黄河百年の
河清
(
かせい
)
を待つやうなものである。
012
今日の如き学者の態度にては、
013
たとへ幾百万年努力するとも、
014
到底その目的は達することを得ないのである。
015
夏の虫が冬の雪を信ぜない如く、
016
今日の学者はその智暗くその識浅く、
017
かつ驕慢にして自尊心強く、
018
何事も自己の知識を以て、
019
宇宙一切の解決がつくやうに否ほとんどついたもののやうに思つてゐるから、
020
実にお目出度いと云はねばならないのである。
021
天体の運行や大地の自転運動や、
022
月の順行、
023
寒熱の原理などについても、
024
未だ一としてその真を得たるものは見当らない。
025
徹頭徹尾、
026
矛盾と撞着と、
027
昏迷惑乱とに充たされ、
028
暗黒無明の域に彷徨し、
029
太陽の光明に反き、
030
わづかに陰府の鬼火の類を認めて、
031
大発明でもしたやうに騒ぎまはつてゐるその浅ましさ。
032
少しでも証覚の開けたものの目より見る時は、
033
実に妖怪変化の夜行する如き状態である。
034
現実界の尺度はすべて計算的知識によつて、
035
ある程度までは考察し得られるであらう。
036
しかし何ほど数学の大博士といへども、
037
その究極する所は到底割り切れないのである。
038
たとへば十を三分し、
039
順を追うて追々細分し行く時は、
040
その究極する所はやはり細微なる一といふものが残る。
041
この一は何ほど現代の学者が、
042
鯱矛立
(
しゃちほこだち
)
になつて研究しても到底解し能はざる所である。
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