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天神地祇の佑護
インフォメーション
題名:
天神地祇の佑護
著者:
出口王仁三郎
ページ:
121
概要:
備考:
「神霊界」大正八年六月一五日号所収「皇道我観(七)第十章 皇国の神蹟」の抜萃
タグ:
データ凡例:
データ最終更新日:
OBC :
B123900c040
001
我が皇国は古来神国と称し、
002
独一真神天之御中主之大神の主宰の下に、
003
天津神八百万、
004
国津神八百万
在
(
おは
)
し坐して国土を守り幸はひ給へば、
005
古往今来外国に優りて神異神蹟極めて多し。
006
大逆道鏡が姦曲ほとんど皇祚を移し奉らむとし、
007
胡元の仇ほとんど皇国を傾けむとせる際、
008
神明深く国家を保護佑助し大いに威霊を顕示し給ひ、
009
妖鬼
沮喪
(
そさう
)
し、
010
黠虜
(
かつりよ
)
殲滅し、
011
今日に至るまで纂奪の
禍害
(
くわがい
)
無く、
012
対外戦における敗なし、
013
神蹟の
彰々
(
しやうしやう
)
たるやかくの如し。
014
ああ皇国は天神地祇の佑護に成れる建国以来の歴史によって克くその国粋を保ち、
015
時に精華を開きたりといへども、
016
現代の風潮は
妖蘖
(
えうげつ
)
の兆を醸成し、
017
国民思想の根底は油水の浸潤するが如く、
018
腐敗蝕すること元寇の禍害に幾百倍し、
019
外来思想の伝播は妖僧の如く、
020
皇道を無視し、
021
かつ軽蔑し、
022
祖神が以て天壌無窮なりとして依さし給へる神国の基礎、
023
また以て不測の禍根なきを保し難からむとす。
024
見よ、
025
上下生活難を絶叫するは何の為ぞ、
026
安分の念なくして虚栄浮華に
奔
(
はし
)
るを以てなり。
027
六親相怒り
郷閭相鬩
(
きやうりよあひせめ
)
ぐは何の為ぞ、
028
誠敬の心無くして自他相欺くを以てなり。
029
父子の情ほとんど絶え、
030
君臣の大義まさに滅せむとす。
031
ここにおいてか社会共産主義あり、
032
自然主義あり、
033
民主主義あり、
034
共和主義あり。
035
曰く吾人の意志は自由にして人権は平等なり、
036
故に共和政治は最も人生に適すと。
037
曰く神は人を平等に生み、
038
平等に愛す、
039
すべからく共産主義を行ふべし。
040
曰く人は自然に生まれ、
041
死するもまた自然なり、
042
故に、
043
自然的情欲をほしいままにして無政府たるべし。
044
曰く人生はなほ火宅の如く身を焼いて止まず、
045
はなはだ厭ふべしと。
046
ある者は
豺狼
(
さいらう
)
の如く、
047
ある者は
羊豚
(
やうとん
)
の如くにして、
048
民心常に薄氷を践むが如く、
049
国家は日に月に深淵に臨み遂に大非常時に直面せり。
050
古語に曰く、
051
家貧にして孝子出で、
052
国乱れて忠臣現はれ、
053
天下無道にして聖人起るとは
宜
(
むべ
)
なるかな。
054
我が皇国は神の建て給ひし国なり、
055
神の開きし国なり、
056
神の造りし国なり、
057
神の守り坐す
珍
(
うま
)
し国なり。
058
今や国家の一大危機に頻し、
059
畏くも国の
大祖
(
おほみおや
)
国常立尊、
060
豊雲野尊の二神、
061
下津岩根の高天原に変性男子、
062
変性女子の二霊を降し、
063
神如
(
しんによ
)
の慈教を宣伝してこの
漂蕩
(
ただよ
)
へる民心を修理し、
064
国家を固成し、
065
以て世界をして、
066
神祇聖代の徳沢に鼓腹せしめ、
067
各国土をして五六七の神世に転化せしめ、
068
蒼生をして高天原に安住せしめむが為に国家国民の指針を示し給ひて、
069
顕幽両界に跨り皇国を護佑し給ふ。
070
ああ
忝
(
かたじけ
)
なきかな国祖の殊恩。
071
ああ尊きかな天津日嗣天皇の天壌無窮の皇運を保全し給ふ皇国、
072
金甌無欠の我が国体。
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