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惟神の道
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[11]世界に範を示せ
[12]天災と人震
[13]世界の大神楽
[14]社会の改善と国民性
[15]自主的精神に基け
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[38]精神的訓練の必要
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精神的訓練の必要
インフォメーション
題名:
精神的訓練の必要
著者:
出口王仁三郎
ページ:
117
概要:
備考:
出典不明
タグ:
データ凡例:
データ最終更新日:
OBC :
B123900c038
001
日本はいよいよ国際連盟脱退を正式に通告し、
002
畏くも
大詔
(
たいせう
)
を
渙発
(
くわんぱつ
)
せられた。
003
「方今、
004
列国ハ稀有ノ世変ニ際会シ、
005
帝国
亦
(
また
)
非常ノ
時艱
(
じかん
)
ニ遭遇ス」
006
と仰せられてゐる如く、
007
今日の日本はもう誰も云ひ古してゐる如くに容易ならざる時機が来てゐる。
008
日本は非常時にある。
009
が、
010
これも実は非常時の門口、
011
旅なら一足踏み出したばかりで、
012
本当の国難も非常時もこれから来るのであると覚悟せねばならぬ。
013
寿府会議の結果、
014
日本が連盟を脱退したと云ふ事も、
015
認識不足なる世界代表者の為であり、
016
また日本も常から日本の国体及びその精神を諸外国に徹底させておく事が出来なかったから起ったものであるとせねばならない。
017
日本人と西洋人とは総て形の上からも魂の上からも非常に相違してゐる。
018
自然、
019
これを同じに考へて事をすれば必ず失敗する。
020
これは支那を相手にした場合でも同じであるが、
021
日本人は忠君、
022
敬神愛国と云ふ事を生命としてゐるが、
023
支那には孔子の説いた五倫五常の道があるにかかはらず、
024
現代支那人の腹の中からそれらは消えて、
025
わづかに敬老尊師の美風を残してゐるに過ぎぬ。
026
支那でも愛国と云ふ言葉を使ってゐるが、
027
あるひは愛国心はあっても報国の念は無い。
028
世界各国に日本人の持ってゐるこの精神力に対する理解がないから、
029
寿府会議の結果がああ云ふふうになったので、
030
日本はその時から既にお筆先に示されてある如く、
031
九分九厘になったのである。
032
あの場合は舌の上で行はれたのであったが、
033
日本は立派に世界を相手に大戦ひをはじめてゐるのであり、
034
外国は
一腹
(
ひとはら
)
になって攻めて来てゐるのである。
035
世界は軍縮の事を重大に云ってゐるが、
036
みんな秘密のうちに拡張を計画し、
037
よその国には縮小させようと眼を光らせてゐる。
038
日本に連盟脱退によって軍備の充実を計らねばならないが、
039
最も大切なのは精神力である。
040
如何に軍備が充実し、
041
立派な軍器が出来たところで、
042
それを使用する日本人の精神力が駄目になったのでは、
043
何の役にも立たないであらう。
044
昭和青年会、
045
昭和坤生会を組織して今日から非常時に処する訓練をしてゐるのも、
046
意志はそこにある。
047
全日本の老若男女は大詔を充分に
拝誦
(
はいしやう
)
して、
048
いつ、
049
如何なる事が起っても、
050
直ちに総動員をなし得る決心をつけておかねばならぬ。
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