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日本国民の自覚

インフォメーション

題名：日本国民の自覚著者：出口王仁三郎

ページ：140 目次メモ：

概要：備考：出典不明タグ：データ凡例：データ最終更新日： OBC ：B123900c045

001　今度の国際経済会議は世界の不景気を追ひ払はうといふのであるが、002とても満足な解決なぞは得られるものではない。003これに対する根本策は人類の自覚である。004特に日本国民の自覚である。005今日ではみながなまくらして他人の物を食ってやらうと考へてゐる、006さういふ一般の潮流になってゐる。007遊んでゐて食ふといふのがそもそも根本の間違ひである。008今の世の中は遊んで食ってゐる者が多い。009日本国民八千万全部が上下一致して働くとすれば、010毎日一時間働けば仕事は無くなってしまふ。011それで立派に収入があって食って行けるのである。

012　そして今の人間は天地の冥加といふことを知らぬ。013この天地の御恩を本当に体得しなくては経済は立て直らない。014それが為には教育が根本問題である。015教育さへ改善してくれば政治も自然に善くなってくるのである。016人心が悪化してゐたら、017いくら善い政治を実行しても効果はあがらない。018どんな偉大な人が出たところでダメである。

019　日本の根本経済政策を実行したら今日の行詰りなどは何でもないけれど、020それには各自の頭から治して行かなければならぬ。021日本の根本経済政策は『皇典古事記』に示されてあるやうに金銀では治まらまい、022土地本位にするのである。

023　日本には金より尊い皇室の御稜威といふものがある。024この御稜威によって札をいくら発行しても国民は喜んでこれを使ふ。025外国では出来ないが日本では出来る。026普天の下率土の浜、027みな皇室の物であるから、028一旦これを全部皇室にお還しする。029土地本位になるのであるから土地を奉還する。030その土地が一千二百億円のものであったら、031それだけの財産が皇室のものになる。032皇室からは一千二百億の札をお下げになるから、033国民にそれだけの金が回ってくる。034土地本位であるから国民がその土地を借りるのである。035今日でも土地を国民が勝手に自分のものと思ってゐるが、036これはみな皇室のものである。037皇室のものであるから、038税金を払ってゐるのである。

039　外国は金銀為本で困ってゐるが、040日本の札を用ゐたらよい。041イヤなら物々交換をしたらよい。042内地だけに札を適用して外国とは物々交換したらよい。043さうすればしまひには日本の札なら世界のどこでも通用するやうになる。044結局外国の経済までが救はれることになるのである。

045　皇室を御本家とするところの家族制度が布かれることになるから、046すべてが好い塩梅にゆくのである。047そして自治体が出来て働かぬものには制裁を加える。048また日本の国教といふものが出来て、049今までの宗教は自然消滅する。050国教を奉じないものは何にも使はぬことになる。051さうなったならば国民は鼓腹撃壌(こふくげきじやう)［※太平を楽しむ意］である。052その為には教(をしへ)が必要で、053教育を根本的にしっかりやらねばならぬ。

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