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惟神の道
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[8]愛善道の根本義
[9]救世主義
[10]現代と天の岩戸隠れ
[11]世界に範を示せ
[12]天災と人震
[13]世界の大神楽
[14]社会の改善と国民性
[15]自主的精神に基け
[16]神人の心
[17]永遠の生命
[18]神国に報ずるの覚悟
[19]敬神と愛国
[20]日本国民の本性に復れ
[21]神国と太古の文明
[22]言霊の活用
[23]真の宗教
[24]天地神明の恩恵
[25]挙国更生
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[28]昭和八年を語る
[29]学者の態度
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[35]戦争と神意発動
[36]神と皇上の殊恩
[37]軽挙妄動を慎め
[38]精神的訓練の必要
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万民和楽の神策
インフォメーション
題名:
万民和楽の神策
著者:
出口王仁三郎
ページ:
230
概要:
備考:
「昭和」昭和九年八月号所収「万人が心から喜ぶ政治」三とほぼ同じ
タグ:
データ凡例:
データ最終更新日:
OBC :
B123900c078
001
現今の為政者には、
002
皇道のコの字も判つてゐない。
003
だからその云ふこと為すことことごとくが国家の不利益となり、
004
国運の進展を害し、
005
国民をしてますます困窮のドン底へ陥れて、
006
何もかも行き詰り、
007
メチヤメチヤになつて行くばかりである。
008
為政者ばかりではない、
009
世の指導的地位にある者の頭の中は、
010
ほとんんど欧米の唯物的思想で満され、
011
金銀を以て
本
(
もと
)
とするその国家経綸策に心酔してゐる。
012
だから皇道も帝道も同じくらゐにしか考ヘてゐない。
013
その証拠には「日本帝国」と公然称し、
014
かつそれを怪しむ者が無いではないか。
015
帝道国とは立憲君主国のことである。
016
日本は万世一系天立君主立憲国である。
017
即ち皇道の国、
018
皇国、
019
皇御国
(
すめらみくに
)
である。
020
畏れ多くも、
021
我が天津日継天皇陛下は天立君主現人神にあらせられる。
022
外国に見るが如ぎ帝王と同一視するが如きことあらむか、
023
不敬もはなはだしいものである。
024
皇国は世界に日本一国のみで、
025
帝国と混同する事は絶対に許されない。
026
即ち皇国の皇は「スベル」とも「スメ」とも
訓
(
よ
)
む。
027
故に主、
028
師、
029
親の三徳を惟神に具有し玉ひ、
030
地球上を知食す大君を、
031
皇御門
(
すめらみかど
)
と申し上げ、
032
皇御孫命
(
すめみまのみこと
)
と申し上げ、
033
日本神国は道義的に世界を統治すべき天賦の大使命を有するが故に
皇御国
(
すめらみくに
)
と称へまつるのである。
034
要するに世界の宗教も教育も政治も経済も、
035
すべて皇道によりて統一され、
036
清められ、
037
生命を与ヘられ、
038
進展して行くのである。
039
即ち地獄的世界の惨状を救ひ、
040
大和楽世界を建設するの道は、
041
皇道より他には絶対に無いのである。
042
これは、
043
畏くも天武天皇が「邦家之経緯、
044
王化之鴻基」と詔らせ給ひし、
045
皇典古事記の序文に明示されてあることで、
046
一言半句の私見もさしはさんでない。
047
しかし欧米心酔者には中々理解出来ぬであらうが、
048
神の分霊たる大和魂を持つ日本人なれば必ず諒解出来るはずのものである。
049
この皇道による救済策の第一歩は、
050
現代の金銀為本の国家経綸策を根本より改め、
051
御稜威を
本
(
もと
)
とする国家経綸を行ふことである。
052
即ち皇道経済を先づ運用すべきであるが、
053
現代の為政者らには到底出来さうもなく、
054
具体的に示せば狂人に正宗の名刀を持たすやうな結果になるから、
055
今しばらく、
056
その運用の具体的方策については述べないことにする。
057
私はいたづらに大言壮語するものでもなく、
058
独断の放言でも無い。
059
私には皇道経済による現社会の救済具体案が完全に出来上つて居り、
060
既にその試験的工作は終つてゐるのである。
061
前にも述べた如く、
062
皇道経済によれば、
063
富士山を崩して太平洋を埋めるやうな事をしなくとも、
064
富士山も太平洋もそのままにしておいて──言葉を換へて云へば、
065
上層階級も下層階級も、
066
北海道の人も台湾の人も、
067
インテリもルンぺンも皆一様に喜んで、
068
一人も不足を云ふ者はなく、
069
恵良々々
(
ゑらゑら
)
に
歓
(
ゑら
)
ぎ賑はひ、
070
永遠に栄え行く大神策である。
071
しかも明日からでも直ちに実行出来得る国家の大経綸策なのである。
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