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勤皇報国
インフォメーション
題名:
勤皇報国
著者:
出口王仁三郎
ページ:
167
概要:
備考:
「神霊界」大正九年九月二一日号所収「至聖殿落成式所感」(教主輔大先生御講演筆記)の抜萃・再編と思われる
タグ:
データ凡例:
データ最終更新日:
OBC :
B123900c055
001
日本の国民は生れながらにして、
002
尊皇の心を持つて居らぬものはありませぬ。
003
どんな人でも陛下に敵対する者は一人もなく、
004
皇室の尊いといふことを知つて居ります。
005
愛国といふことは、
006
日本人特有のものではない。
007
外国人もみな自分の郷土、
008
国家を愛するといふことは知つて居る。
009
この愛国といふものは世界の人類に普遍せる魂である。
010
尊皇といふことは日本人特有の魂であるが、
011
尊皇だけではいけない、
012
敬神勤皇報国でなければならぬ。
013
即ち、
014
一旦緩急ある時は「海行かば水漬く屍、
015
山行かば草むす屍、
016
大君の辺にこそ死なめ、
017
閑には死なじ、
018
顧みはせじ」といふやうに、
019
大君の馬前に屍をさらすといふ魂がなければならない。
020
皇室の安泰の為には生命、
021
財産などはものの数ではない。
022
之が即ち勤皇といふことである。
023
どうしても尊皇ではなく、
024
勤皇の大精神でなければ臣子の本分をよく勤めるといふことは出来ない。
025
日本国民たるものは、
026
もともと勤皇でなければならないのある。
027
前に申しました如く、
028
愛国は一般的のもので、
029
報国といふことは国恩に報ずる、
030
国家に報ゆるといふのであつて、
031
一生懸命に国家のために働き、
032
身命を抛たなければならない。
033
これでなければ敬神報国は出来ぬのである。
034
つまり愛国には生命はないが、
035
報国には生命があり、
036
働きがあるのである。
037
たとへば愛国が霊ならば報国は神である、
038
尊皇が霊ならば勤皇は神である。
039
霊には働きがないが神には働きがあるのである。
040
霊といふものは万物に普遍したるものである。
041
たとヘば
燧石
(
ひうちいし
)
は火を含み、
042
打てば発火するといふ素質を持ってゐる、
043
これが霊である。
044
燧石と鋼鉄を打ち合せると火が出る、
045
この火の輝きといふものが神である。
046
愛国だけでは不充分であるから、
047
報国の実際まで突き進まねばならぬ。
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