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第四一章 言霊解(げんれいかい)三〔三九一〕

インフォメーション
著者:出口王仁三郎 巻:霊界物語 第8巻 霊主体従 未の巻 篇:第6篇 黄泉比良坂 よみ(新仮名遣い):よもつひらさか
章:第41章 言霊解三 よみ(新仮名遣い):げんれいかい三 通し章番号:391
口述日:1922(大正11)年02月11日(旧01月15日) 口述場所: 筆録者:谷村真友(再録) 校正日: 校正場所: 初版発行日:1922(大正11)年6月15日
概要: 舞台: あらすじ[?]このあらすじは東京の望月さん作成です(一部加筆訂正してあります)。一覧表が「王仁DB」にあります。[×閉じる]
伊邪那岐神が櫛を灯して見たというのは、奇魂の「くし」であって、誠の神の霊智霊光の発動を現している。日の神の御光である。
天津日嗣は一人しかおられない。日の大神の御聖徳を輝かし、その大御心をもって世界を調べたのである。すると世界の人民の心は蛆のようになってしまっていた。
古事記に、伊邪那美命の各所に雷神がいた、というのは、世界の各階層のひとびとの思想が悪化してしまっていることを表している。
大本は一つ火、霊主体従の神教を天下に宣伝していたが、頭に成れる雷神の大圧迫が落下して、各種の妨害を受けたのである。
また大本内部にも、役員信者の中に利己的な目的をもって潜んでいる分子が存在ししている。
伊邪那岐神が伊邪那美神の惨状を見て、黄泉国から逃げ帰られたというのは、世界の惨状、人民悪化のあまりの矛盾撞着に呆れられた、ということである。
主な登場人物[?]【セ】はセリフが有る人物、【場】はセリフは無いがその場に居る人物、【名】は名前だけ出て来る人物です。[×閉じる] 備考: タグ: データ凡例: データ最終更新日:2021-06-11 18:17:55 OBC :rm0841
愛善世界社版:296頁 八幡書店版:第2輯 256頁 修補版: 校定版:300頁 普及版:132頁 初版: ページ備考:
初出[?]この文献の初出または底本となったと思われる文献です。[×閉じる]神霊界 > 大正9年12月1日号(第132号) > 皇典と現代(二)
001 (つぎ)に『(ひだり)御美豆良(みみづら)()させる湯津津間(ゆづつま)(ぐし)男柱(をはしら)(ひと)()()きて(ひと)()ともして()()ます(とき)に』といふ、002この(ひだり)(うへ)で、003(みぎ)(した)であつて、004(ひだり)(はう)といふのは(れい)のかがみといふ(こと)であります。
005 湯津津間(ゆづつま)(ぐし)といふのは、006(すべ)ての(みだ)れを()きわけるといふ意味(いみ)で、007奇魂(くしみたま)くしといふ(こと)にもなるのであります。008この(くし)()一本(ひともと)(かき)て、009その(うへ)()(とも)して()られたものであります。010(すなは)暗黒(あんこく)世界(せかい)一寸(ちよつと)(れい)()をつけて()られた。011(ひと)()(ひと)つの()で、012日本(にほん)()(まる)国旗(こくき)といふことになります。013この()といふものは、014(みな)のものが明光(めいくわう)(たづ)ねて(した)()つて()るといふ意味(いみ)になるのであります。015(すなは)(なつ)(むし)()()()つて()るとか(また)航海者(かうかいしや)(ひと)つの燈台(とうだい)()(つね)(みなと)()つて()るといふやうなもので、016(まこと)(かみ)霊智(れいち)霊光(れいくわう)発動(はつどう)であります。
017 くし明智(めいち)(もつ)(てら)すといふ(こと)で、018()(かみ)御光(みひかり)といふ意味(いみ)になります。019(すなは)()(てん)(ひと)つしかない()うに天津(あまつ)日嗣(ひつぎ)も、020世界(せかい)一人(ひとり)しか()られないのであります。021所謂(いはゆる)()大御神(おほみかみ)()聖徳(せいとく)(かがや)かし(たてまつ)るといふことが(ひと)()といふ意味(いみ)になるのでありまして、022この()大御神(おほみかみ)大御心(おほみこころ)(もつ)て、023世界中(せかいぢう)調(しら)べて()(すなは)日本(にほん)(くに)八咫(やあた)(かがみ)(てら)して()ると、024(うじ)がたかつてとどろいて()つたのであります。025人間(にんげん)(かたち)をして()つても、026その(こころ)(うじ)(おな)じであるといふ(こと)で、027勝手(かつて)気儘(きまま)なことをしたり、028(また)()つたりして()るといふことであります。
029 (つぎ)に『御頭(みかしら)には大雷(おほいかづち)()り』といふ(こと)は、030(あたま)すなはち体主(たいしゆ)霊従(れいじゆう)(こく)主権者(しゆけんしや)とか、031大統領(だいとうりやう)とかのことで(おほ)きな(いかづち)とは、032悪魔(あくま)とか、033また(つよ)不可抗力(ふかかうりよく)とかいふことであります。034よく(ひと)(しか)られた(とき)には、035(かみなり)()ちたと(まを)しますが、036多人数(たにんずう)(なか)(てん)から(かみなり)()ちたといふ意味(いみ)であります。
037 それから『御胸(みむね)には火雷(ほのいかづち)()り』といふことは、038言霊(ことたま)(じやう)039(あたま)(てん)で、040(むね)大臣(だいじん)で、041()(いかづち)とは(わる)(こと)(かんが)へて()るものが沢山(たくさん)(ひそ)んで()(こと)であります。042これを()(いかづち)といふのであります。
043 (つぎ)に『(はら)には黒雷(くろいかづち)()り』と()ふことは、044よく(ひと)(わる)いものを()して腹黒(はらぐろ)いといふやうに、045国民(こくみん)中堅(ちうけん)(あく)()つて()るといふ(こと)であります。
046 (つぎ)に『御陰(みほと)には拆雷(さくいかづち)()り』といふのは、047国民(こくみん)にたとふれば、048百姓(ひやくしやう)とか労働者(らうどうしや)といふ(こと)で、049()くといふのは引裂(ひきさ)くといふ意味(いみ)であります。
050 (つぎ)051(ひだり)御手(みて)には若雷(わかいかづち)()り、052(みぎり)()には土雷(つちいかづち)()り』といふ(こと)は、053(すなは)(ひだり)()(かみ)であれば天津(あまつ)(かみ)であり、054人民(じんみん)であれば上流(じやうりう)社会(しやくわい)といふことで、055(また)(みぎ)()といふのは(かみ)であれば地津(くにつ)(かみ)であり、056人民(じんみん)にたとふれば下等(かとう)社会(しやくわい)といふ(こと)になります。057また若雷(わかいかづち)(わか)といふのは本当(ほんたう)(いま)(じゆく)せない、058思想(しさう)(かた)まらぬといふことで、059富豪(ふがう)階級(かいきふ)青年(せいねん)とか、060大学生(だいがくせい)とか、061華族(くわぞく)令息(むすこ)とかいふ意味(いみ)で、062所謂(いはゆる)上流(じやうりう)社会(しやくわい)若者(わかもの)精神(せいしん)行為(かうゐ)()れすさんで()るといふ(こと)であります。063(つぎ)土雷(つちいかづち)(つち)百姓(ひやくしやう)といふ意味(いみ)で、064地主(ぢぬし)小作人(こさくにん)との軋轢(あつれき)絶間(たえま)なくあるといふやうなことであります。
065 『(ひだり)(あし)鳴雷(なるいかづち)066(みぎり)(あし)伏雷(ふしいかづち)()り』と()ふ、067この鳴雷(なるいかづち)といふのは、068日本(につぽん)でも外国(ぐわいこく)でも、069軍隊(ぐんたい)(なか)()(わた)(わる)思想(しさう)が、070(そら)から(くだ)大雷(おほいかづち)悪神(あくがみ)(ごと)く、071(つた)はつて()るといふ意味(いみ)であります。072(みぎり)(あし)伏雷(ふしいかづち)といふのは、073()せてある悪魔(あくま)といふことで、074(いかづち)(なか)でも(もつと)(おそ)ろしいものであります。075(すなは)人民(じんみん)にたとへると悪化(あくくわ)せる労働者(らうどうしや)とか社会(しやくわい)主義者(しゆぎしや)などといふことで、076悪思想(あくしさう)労働者(らうどうしや)がダイナマイトや(その)()(もつ)て、077破壊(はくわい)(てき)陰謀(いんぼう)(くはだ)てて、078(かく)れて時期(じき)()つて()るといふやうな意味(いみ)であります。079(じつ)(いま)()(なか)はこの(とほ)りになつて()るのでありまして、080何千(なんぜん)(ねん)(ぜん)()かれたものが今日(こんにち)によく適合(てきがふ)して()るのであります。
081 (じつ)にこの古事記(こじき)何時(いつ)()んでも適合(てきがふ)するものでありまして、082徳川(とくがは)時代(じだい)にも適合(てきがふ)すれば、083現代(げんだい)にも適合(てきがふ)し、084将来(しやうらい)のことにも(あて)はまるもので、085古今(ここん)(つう)じて(あやま)らざる(ところ)(じつ)(たふと)神文(しんもん)なる所以(ゆゑん)であります。
086 今日(こんにち)吾人(ごじん)天下(てんか)国家(こくか)(ため)に、087(かみ)大御心(おほみこころ)奉戴(ほうたい)して、088()同胞(どうはう)(はじ)世界(せかい)覚醒(かくせい)し、089(もつ)天国(てんごく)浄土(じやうど)安楽国(あんらくこく)建設(けんせつ)せむとする、090真如(しんによ)大活動(だいくわつどう)天下(てんか)(こぞ)つて阻止(そし)妨害(ばうがい)せむとするは、091(あたか)もこの八種(やくさ)雷神(いかづちがみ)攻撃(こうげき)されて()るので()ります。092大本(おほもと)(ひと)()093すなはち霊主体従(ひのもと)神教(しんけう)天下(てんか)宣伝(せんでん)するや、094(あたま)()れる大雷(おほいかづち)なる大圧迫(だいあつぱく)大本(おほもと)頭上(づじやう)落下(らくか)して、095天下(てんか)無二(むに)なる純忠(じゆんちう)純義(じゆんぎ)神諭(しんゆ)発行(はつかう)禁止(きんし)し、096今日(こんにち)(いた)(ところ)に、097大本(おほもと)信仰者(しんかうしや)妨害(ばうがい)(あた)へ、098神霊界(しんれいかい)購読(こうどく)せぬが(なんぢ)(ため)だとか、099大正(たいしやう)日日(にちにち)新聞(しんぶん)()まないが()いとか、100百方(ひやつぱう)()(つく)して吾人(ごじん)至誠(しせい)行動(かうどう)極力(きよくりよく)妨害(ばうがい)しつつあるのは、101(あたま)大雷(おほいかづち)()()ると同様(どうやう)意義(いぎ)であります。
102 (つぎ)に『御胸(みむね)には()(いかづち)()り』と()(こと)は、103今日(こんにち)学者(がくしや)階級(かいきふ)とか、104知識(ちしき)階級(かいきふ)とか、105(だい)宗教家(しうけうか)とか()(ところ)偽聖者(ぎせいしや)が、106(こぞ)つて大本(おほもと)出現(しゆつげん)()(きら)ひ、107百方(ひやつぱう)()(ごと)激烈(げきれつ)なる反対(はんたい)演説(えんぜつ)や、108反対論(はんたいろん)新聞(しんぶん)雑誌(ざつし)書籍(しよせき)(とう)掲載(けいさい)し、109(もつ)天下(てんか)思想界(しさうかい)攪乱(かくらん)せむとする石屋(いしや)手先(てさき)(くち)(つづ)くかぎり(ふで)(つづ)(きは)み、110大々(だいだい)(てき)妨害(ばうがい)しつつあるは、111(すなは)(むね)()()(いかづち)であります。112大本(おほもと)機関(きくわん)新聞(しんぶん)雑誌(ざつし)教育家(けういくか)()むなとか、113軍隊内(ぐんたいない)には()れては()らぬとか、114吾人(ごじん)正義(せいぎ)公道(こうどう)宣布(せんぷ)遮断(しやだん)せむとするは、115所謂(いはゆる)()(いかづち)()りと()(こと)であります。
116 (つぎ)に『御腹(みはら)には黒雷(くろいかづち)()り』と()(こと)は、117大本(おほもと)内部(ないぶ)へ、118ある(しゆ)野心家(やしんか)()目的(もくてき)(ため)に、119表面(へうめん)信者(しんじや)()()け、120所在(あらゆる)利己(りこ)(てき)行動(かうどう)企画(きくわく)して、121神界(しんかい)より看破(かんぱ)され、122除名(ぢよめい)処分(しよぶん)()けたものが、123百方(ひやつぱう)()りもせぬ(こと)を、124犬糞(けんぷん)(てき)喧伝(けんでん)する悪人輩(あくにんばら)沢山(たくさん)潜伏(せんぷく)して()(こと)であります。125現在(げんざい)大本(おほもと)内部(ないぶ)にも、126表面(へうめん)熱心(ねつしん)信者(しんじや)らしく()()け、127(かみ)(さま)道具(だうぐ)使(つか)つて役員(やくゐん)となり、128各地(かくち)教信徒(けうしんと)籠絡(ろうらく)しつつ()るのも、129所謂(いはゆる)大本(おほもと)()ける『御腹(みはら)には黒雷(くろいかづち)()り』の意味(いみ)であります。
130 大本(おほもと)内部(ないぶ)(ふか)浸入(しんにふ)(かみ)(さま)(かつ)()して自己(じこ)利益(りえき)のために蠢動(しゆんどう)する偽信者(にせしんじや)や、131偽役員(にせやくゐん)蛆虫然(うじむしぜん)として、132平気(へいき)(かほ)をして活動(くわつどう)して()り、133幹部(かんぶ)役員(やくゐん)を、134()(かたき)()うに()(ののし)不正者(ふせいしや)現出(げんしゆつ)し、135(また)潜在(せんざい)しつつあるのは(すなは)黒雷(くろいかづち)()ると()(こと)であります。136国家(こくか)にしても、137(また)これと同様(どうやう)である(こと)(わす)れてはならぬのであります。
138 (つぎ)に『御陰(みほと)には拆雷(さくいかづち)()り』といふ意味(いみ)は、139(これ)大本(おほもと)にたとへると、140青年(せいねん)(なか)(ひそ)んでゐる不正(ふせい)分子(ぶんし)種々(しゆじゆ)()からぬ言行(げんかう)(あへ)てし、141折角(せつかく)(みが)きかけた善良(ぜんりやう)分子(ぶんし)までも悪化(あくくわ)せしむる(ごと)行動(かうどう)()り、142信者(しんじや)信念力(しんねんりよく)一角(いつかく)から、143破壊(はくわい)せむとする(やう)下級(かきふ)連中(れんぢう)である。144大本(おほもと)基礎(きそ)となり、145将来(しやうらい)柱石(ちうせき)となる連中(れんちう)の、146悪化(あくくわ)(てき)行動(かうどう)所謂(いはゆる)拆雷(さくいかづち)()りといふ(こと)である。147(これ)現代(げんだい)国家(こくか)(たとへ)ますと、148下級(かきふ)農民(のうみん)労働者(らうどうしや)階級(かいきふ)不良(ふりやう)分子(ぶんし)悪化(あくくわ)(てき)行動(かうどう)であります。
149 (つぎ)に『(ひだり)御手(みて)若雷(わかいかづち)()り』と()(こと)大本(おほもと)(おい)対照(たいせう)して()ると、150幹部(かんぶ)位置(ゐち)にある若手(わかて)連中(れんちう)誤解(ごかい)(てき)行動(かうどう)である。151あまり(かんが)()()()かし()ぎて、152()()けた言行(げんかう)(あへ)てするのが、153(ひだり)()若雷(わかいかづち)であります。154(これ)世界(せかい)対照(たいせう)すると、155若年(じやくねん)士官(しくわん)や、156法官(はふくわん)や、157大学生(だいがくせい)の、158天地(てんち)惟神(かむながら)大道(だいだう)無視(むし)する連中(れんちう)のことである。159(ひろ)天下(てんか)には(さん)(にん)()(にん)()いとも(かぎ)らない。160大本(おほもと)にも、161一人(ひとり)二人(ふたり)は、162()いとも()はれぬのであります。
163 (つぎ)に『(みぎり)御手(みて)には土雷(つちいかづち)()り』と()(こと)は、164(これ)大本内(おほもとない)(たとへ)ると、165地方(ちはう)(わか)信者(しんじや)や、166青年(せいねん)(なか)不良(ふりやう)分子(ぶんし)であつて、167その言行(げんかう)(つね)大本(おほもと)経綸(けいりん)を、168大々(だいだい)(てき)妨害(ばうがい)する連中(れんちう)(こと)であります。169(これ)世界(せかい)(たとへ)ると、170各地方(かくちはう)散在(さんざい)する労働者(らうどうしや)とか、171工夫(こうふ)とか、172小作人(こさくにん)とかの不健全(ふけんぜん)分子(ぶんし)の、173不良(ふりやう)計画(けいくわく)(くはだ)ててをる連中(れんちう)悪行(あくかう)悪言(あくげん)であります。
174 (つぎ)に『(ひだり)御足(みあし)には鳴雷(なるいかづち)()り』と()(こと)は、175大本(おほもと)()へば、176悪社会(あくしやくわい)戦闘(せんとう)する(ところ)言論(げんろん)機関(きくわん)()ふので、177布教者(ふけうしや)新聞(しんぶん)社員(しやゐん)(とう)(あた)るので、178その(なか)不良(ふりやう)分子(ぶんし)混入(こんにふ)して、179一生(いつしやう)懸命(けんめい)尽力(じんりよく)してゐながら(かへ)つて神界(しんかい)()経綸(けいりん)妨害(ばうがい)して()るものの(ひそ)()ると()(こと)であります。180(これ)世界(せかい)対照(たいせう)する(とき)は、181陸海軍(りくかいぐん)(なか)にも種々(しゆじゆ)危険(きけん)なる思想(しさう)主義(しゆぎ)潜入(せんにふ)して()ると()(こと)であります。
182 (つぎ)に『(みぎり)(あし)には伏雷(ふしいかづち)()り』と()(こと)(これ)大本(おほもと)(たとへ)ると、183(わざはひ)(した)から』と()(たとへ)(とほ)り、184(かみ)(みち)も、185(ひと)(みち)も、186(なに)(わか)らぬ不良(ふりやう)なる偽信者(にせしんじや)幹部(かんぶ)から(なに)一度(いちど)親切(しんせつ)(じやう)から忠告(ちゆうこく)()けると、187その親切(しんせつ)(ぎやく)感受(かんじゆ)し、188非常(ひじやう)立腹(りつぷく)して(なに)幹部(かんぶ)連中(れんちう)欠点(けつてん)でも()つたら、189(これ)発表(あばい)てやらうと自分(じぶん)過失(かしつ)(たな)()げて()いて、190(うへ)役員(やくゐん)ばかりを(うら)んで()連中(れんちう)()うなものであります。191(これ)世界(せかい)対照(たいせう)する(とき)は、192政府(せいふ)顛覆(てんぷく)陰謀(いんぼう)(くはだ)てて()るとか、193爆弾(ばくだん)密造(みつざう)して、194()()暴動(ばうどう)開始(かいし)せむとか、195(つね)(かんが)へてをる不良(ふりやう)分子(ぶんし)世界(せかい)には(ひそ)んで()る、196といふ意義(いぎ)()して、197(みぎり)(あし)には伏雷(ふしいかづち)()り』と()ふのであります。
198(ここ)伊弉諾(いざなぎの)(みこと)199見畏(みかしこ)みて逃返(にげかへ)ります(とき)に、200(その)(いも)伊弉冊(いざなみの)(みこと)201(われ)(はぢ)()せたまひつ、202(まを)したまひて、203(すなは)黄泉(よもつ)醜女(しこめ)(つか)はしめて()はしめき』
204 教祖(けうそ)()神諭(しんゆ)に『(かみ)世界(せかい)人民(じんみん)(たす)けて、205(まつ)()(かみ)()立替(たてか)へて、206立派(りつぱ)水晶(すゐしやう)世界(せかい)(いた)してやり()いと(おも)うて、207三千(さんぜん)(ねん)()(かく)れて()りたが、208モウ()うして()いては()()たぬやうに()りたから、209(かみ)(おもて)(あら)はれて三千(さんぜん)世界(せかい)善一筋(ぜんひとすぢ)五六七(みろく)神政(しんせい)(いた)して、210(かみ)も、211仏事(ぶつじ)も、212人民(じんみん)(いさ)んで(くら)す、213結構(けつこう)神国(しんこく)()(いた)して(よろこ)ばしたいと(おも)うて苦労(くらう)(いた)して()るが、214(かみ)(おも)うたよりも非道(ひど)(あま)りの(くも)(やう)で、215そこら(あた)りが(きたな)うて片足(かたあし)()()(ところ)も、216指一本(ゆびいつぽん)()場所(とこ)()いとこまで(くさ)りて()るから、217(かみ)()()けやうが()いなれど、218(かみ)世界(せかい)(たす)けたいのが、219一心(いつしん)(ねが)ひであるから、220(どろ)にまみれて人民(じんみん)(たす)けたさに()()ちて苦労(くらう)艱難(かんなん)(いた)して()るぞよ』との()言葉(ことば)古事記(こじき)()本文(ほんぶん)の『見畏(みかしこ)みて』と()(こと)である。221()げて(かへ)ります(とき)に』と()(こと)は、222(あま)りの矛盾(むじゆん)撞着(どうちやく)(あき)れられた(こと)である。223(たと)へば至誠(しせい)至忠(しちう)思国(しこく)(ため)に、224日夜(にちや)辛酸(しんさん)()めてをる吾々(われわれ)(たい)して、225(かへつ)危険(きけん)人物(じんぶつ)(あつか)ひをなし布教先(ふけうさき)まで、226監視(かんし)()せられるが(ごと)きは(じつ)当局(たうきよく)本心(ほんしん)なるかを(うたが)はねばならぬ(やう)になるのである。
227 斯様(かやう)なる社会(しやくわい)矛盾(むじゆん)に、228(かみ)(さま)(おどろ)いて跣足(はだし)()()げになると()(こと)が『見畏(みかしこ)みて逃返(にげかへ)ります』と()(こと)になるのであります。
229大正九・一一・一 於五六七殿講演 外山豊二録)
230大正一一・二・一一 旧一・一五 谷村真友再録)
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