仁愛神世に顕はれて天地も安く治まる貴の足御代〈第4章(初版)〉
御代安く生代足代と治まりて仁慈の雨は四方を潤ほす〈第4章(初版)〉
千年の色香移らぬ常磐木の心ありたし神の生宮は〈第7章(初版)〉
曇りたる世を照らさむといづ御霊みづの御霊は天降りましけり〈第8章(初版)〉
三千年の長き経綸も伊都能売の神の守りに開く神代かな〈第8章(初版)〉
川の音高く聞こえて風もなきわが鶴山に油蝉鳴く〈第9章(再版)〉
四方山は木の葉さやげど風吹けど静かなりけり本宮神山は〈第10章(初版)〉
片磨岩以ちて造りし丸山は下津岩根も揺るがざるべし〈第10章(初版)〉
鶴山は隈なく晴れて一の瀬の奥津城の松明らかに見ゆ〈第11章(再版)〉
一の瀬の奥津城見れば淋しもよしこの荒びし昔を偲びて〈第11章(再版)〉
橄欖樹ところどころに生ひにけり鶴山神の御手にかへりて〈第12章(初版)〉
常磐木の茂り合ひたる鶴山にきみが八千代を祈りこそすれ〈第13章(初版)〉
川鳴の音高々と耳に入りて校正の筆たゆたう今日かな
(昭和十年六月二十五日)〈第15章(再版)〉
丸山の木々はすくすく栄えつつ高き稜威の現はれにけり〈第16章(初版)〉
丸山に登りて見れば何となく活動気分みなぎり来たる〈第16章(初版)〉
いざさらば神の稜威を身にうけて昔にまさる宮居をきづかむ〈第16章(初版)〉
日の神の経綸されたる丸山に月星日と斑鳩の鳴く〈巻末(初版)〉
瑞の月待ちて啼きたる斑鳩の声響かひて聖雄降れり〈巻末(初版)〉
斑鳩の長く啼きつる綾の里は月日の都となるぞ尊き〈巻末(初版)〉
[この余白歌は八幡書店版霊界物語収録の余白歌を参考に他の資料と付き合わせて作成しました]