第一一章 万代の誓〔一八七九〕
インフォメーション
著者:出口王仁三郎
巻:霊界物語 第74巻 天祥地瑞 丑の巻
篇:第2篇 真鶴新国
よみ(新仮名遣い):まなづるしんこく
章:第11章 万代の誓
よみ(新仮名遣い):よろずよのちかい
通し章番号:1879
口述日:1933(昭和8)年10月23日(旧09月5日)
口述場所:水明閣
筆録者:森良仁
校正日:
校正場所:
初版発行日:1934(昭和9)年1月5日
概要:
舞台:
あらすじ[?]このあらすじは東京の望月さん作成です(一部加筆訂正してあります)。一覧表が「王仁DB」にあります。[×閉じる]:主の神の神示とその威光を見て、神々は、主の神のすばらしい威光と恋の執着心の恐ろしさを歌った。
そして、神々は真鶴山頂に立ち、それぞれ神業を分担しあい、心を合わせて各諸天界を守ることを誓った。
国中比古の神を真鶴山の守りとし、一行は玉野湖の湖畔にうっそうと繁る清しき森を目当てに次の目的地に向かった。
主な登場人物[?]【セ】はセリフが有る人物、【場】はセリフは無いがその場に居る人物、【名】は名前だけ出て来る人物です。[×閉じる]:
備考:
タグ:
データ凡例:
データ最終更新日:
OBC :rm7411
愛善世界社版:
八幡書店版:第13輯 199頁
修補版:
校定版:145頁
普及版:
初版:
ページ備考:
001 茲に百神等の真心を籠めし昼夜の祈願に、002主の大御神の感応ありて空中より厳かなる御神示ありければ、003顕津男の神は恐れ畏み大勇猛心を発揮し給ひけるに、004四辺を包みし生代比女の神の恋の炎の黒雲は跡もなく散り行きて、005蒼空一点の雲なく、006日月の光再び輝きたるにぞ、007神々は主の神の御稜威と、008恋の執着心の恐ろしきを思ひ慮りて、009各も各も御歌うたひ給ふ。
010 遠見男の神の御歌。
011『主の神の御稜威尊し常闇の
012天地は忽ち晴れ渡りける
013主の神の天地なれば黒雲も
014如何で包まむこの神国を
015主の神の功尊し恋闇の
016思ひ恐しと今悟りけり
017生代比女神の心を推しはかり
018炎吐かせし苦しさを思ふ
019瑞御霊御心の内を思ひ慮り
020吾涙未だ止めあへずも』
021 圓屋比古の神の御歌。
022『久方の天地一度に晴れにけり
023四方を包みし叢雲散らして
024今更に主の大神の功績を
025目のあたり見つ畏みにけり
026吾は今瑞の御霊に従ひて
027天地の水火の活用を見し
028国土を生み神を生ませる神業の
029容易ならぬをつくづく思へり
030瑞御霊神の御尾前守りつつ
031御子生みの神業を助けむと思ふ
032未だ稚き真鶴山の国原を
033生言霊の真言に固めむ
034生代比女神の悲しき心吾知れど
035詮術もなし惟神なれば
036遠近の国土を拓きて御子生ます
037瑞の御霊の活動天晴れ
038濛々と湯気立昇り非時に
039天を包める稚き国原よ』
040 国中比古の神の御歌。
041『月も日も主の大神の言霊に
042晴れ渡りたる国原貴し
043今日よりは心を清め身を清め
044わが言霊も清め澄まさむ
045夜昼の差別も知らに宣り上ぐる
047曇りたる言霊つとめ宣らむとても
048如何で開けむ天地の闇は
049恋心ほど恐しきものはなし
050生言霊を塞ぎて曇らふ
051比女神の恋の心の炎さへ
052消さむ術なきわが言霊よ
053恥づかしきわが言霊の力かな
055 宇礼志穂の神の御歌。
056『天に坐す日の大御神月の神
057わが国土造り守らせ給はれ
058瑞御霊神に従ひ真鶴の
059稚き国原固めむと思ふ
060渺茫と限りも知らぬ真鶴の
061国土稚くして葭葦の国土
062葭葦をきり拓きつつ主の神の
063生言霊に国土造りせむ
064瑞御霊神の功績今ぞ知る
065国魂神を生ます艱みを
066愛善のこの国原に御子生ます
067瑞の御霊の功績を思ふ
068御子生みの神にしあれば吾はただ
069大神心に従ふのみなる
070凡神の囁き如何に高くとも
071わが言霊に鎮めて行かむ
072真鶴の山を廻りし沼さへも
073生言霊に乾きはてたり
074斯の如功績著き瑞御霊は
075百八十国土の主なりけり
076百八十の国土広ければ主の神の
077八十の御樋代賜ひたりけり
078遥なる彼方の森に玉野比女
079岐美の出でまし待たす尊さ
080定まりし御樋代神を外にして
081見合ひ給はぬ岐美ぞ畏き
082御心によし合はずとも御樋代の
083神にしあれば見合ひ給はれ
084好まざる御樋代さへも忍ばれて
085愛を注がす岐美ぞ畏き
086八十柱御樋代あれど好みまさぬ
087神にも見合すを畏しと思ふ
088天津日は真鶴山を照しつつ
089国土造る神業助け給へり
090天伝ふ月読の神も曇りませり
091瑞の御霊の心のかげか
092はろばろと御供に仕へ来りけり
093岐美の神業を補ひまつると
094御尾前に仕へまつりし百神の
095赤き心を照らさせ給へり』
096 美波志比古の神の御歌。
097『泥濘の地を固めて神橋かけし
098吾は地固めの神業に仕ふ
099泥濘を干し乾かして地を固め
100五穀をば植ゑ生ふしみむ
101仰ぎ見れば西南の方に青々と
102月日の浮ぶ玉野湖水よ
103玉野比女の神の功に玉野湖の
105真鶴の山はつぎつぎ高まりて
106裾野に広き雲の遊べる
107白雲の上に抜き出しこの山は
108国の柱に相応きかも
109そよそよと風薫るなり玉野湖の
110汀の梅の匂送るか
111黒雲に包まれ艱みし真鶴の
112山は晴れたり主の言霊に
113万代の末の末まで国津柱
114動かざるべし真鶴の山に
115タトツテチ玉野の比女の言霊に
116生り出でませし千羽鶴かも
117鶴も鷺もこれの神山に集りて
118松の梢に千代を歌はむ』
119 産玉の神の御歌。
120『真鶴の山は高しも清しもよ
121常磐の松に鶴の巣ぐへば
122主の神のタの言霊の御水火より
123松は忽ち生ひ立ちにける
124生い立ちし松は千歳の色そへて
126吹く風に松の梢はうなるなり
127ウの言霊の幸ひ畏し
128アオウエイ生言霊は天と地に
129うなり止まずも貴の天界に
130吾はしもウ声の言霊活用きて
131生れ出でにつつ神業に仕ふる
132瑞御霊四方を巡らす功績に
133稚き国原固り行くも
134国土を生み神生ましつつ果しなき
135此天界を巡らす岐美はも
136常磐樹は所狭きまで生ひ立ちぬ
137生言霊に隙もなければ』
138 魂機張の神の御歌。
139『たまきはる生命守りて永久に
140吾は仕へむ瑞の御霊に
141瑞御霊神の生命は弥永に
142保たせ給へ国土造らす為に
143玉の緒の生命なくして国土を生み
144神生みの神業かなふべきやは
145主の神のウ声に生れし魂機張
146神は生命を守る神ぞや
147神々はいふも更なり万有を
148生かすは吾の活動にこそ
149玉の緒の生命を永久に守るべく
150瑞の御霊に従ひ来りぬ
151瑞々しく永久にましませ瑞御霊
152世に若返り若返りつつ
153幾億万年を経るとも魂機張の
154神は総ての生命を守らむ
155若返り若返りつつ果しなき
156総ての生命を守る吾なり
157常磐樹の松も千歳に栄えかし
158真鶴山も永久に繁れよ
159国魂の神を生ますも魂機張
160神の神言の加はらぬはなし
161無始無終無限絶対に天地の
162生命を吾は守りこそすれ
163永久に栄へ果なき主の神の
164ウ声に生れし生命の神ぞや
165見の限り真鶴の国土は未だ稚し
166吾は生命を与へて生かさむ
167末の世に生れ出でなむ人草の
168生命守ると誓ひ置くなり
169神人はいふも更なり草も木も
170獣も魚も虫も守らむ
171真鶴の国津柱の山に立ちて
172万代までも誓ひ置くなり』
173 結比合の神の御歌。
174『有難き尊き言霊聞くものか
175生命守らす神の誓ひを
176水火と水火結び合せて生れしこの
177生命を永久に守らせ給へよ
178八十柱御樋代の神の玉の緒を
179結び合せて永久に守らせ
180瑞御霊生ませる御子に永久の
181生命と栄えを守らせ給へ
182吾こそは山と河とを結び合せ
183女男の神等の水火結ぶなり
184国と国神と神とを結び合せ
185紫微天界を永久に守らむ
186神と人君と臣とを睦じく
187結び合せむわが言霊に』
188 美味素の神の御歌。
189『神々の日々の食物悉く
190美味しきくはしき味を与へむ
191味なくば百の食物何かあらむ
192石の礫と変らざるべき
193神の味また人の味食物の
194味ひ守るわが神業かも
195足引の山野海河種々の
196ものら残らず味ひ与へむ
197言霊も味なき時は神々の
198心荒びて神代は乱れむ
199山に野に味ひあれば草も木も
200神の御水火に生ひ繁るべし』
201 真言厳の神の御歌。
202『主の神の真言ゆ出づる言霊は
204主の神のウ声に吾は生り出でつ
205世の言霊を統べ守るべし
206言霊に光あらずば如何にして
207総てのものをば生り出づべきやは
208濁りたる神の言葉は天地を
209曇らし濁す偽言葉なり
210村肝の心を清め身を清め
211神を尊びて真言出だすも
212動きなき真言の心は天地を
213永久に固むる基なりけり
214天は割け山河どよむ災も
215言霊清くば治まると知れ
216神々の日々の言霊守りつつ
217美し神国と拓き守らむ
218言霊の水火正しくば山も野も
219月日もひとり輝くものなり
220主の神の吾はウ声に生り出でて
221世の言霊を永久に守らむ
222末の世の人の言葉の活用も
223吾ある限り開き守らむ
224国中比古神は真鶴山にまして
225この国原を永久に守らむ
226瑞御霊国魂神を生み置きて
227出でます吉日はや近みけり』
228 茲に百神等は真鶴山頂に立たせ給ひて、229各も各も持別け給ひし神業を宣り明し、230愈々御心を合せ力を一に固めて、231紫微天界はいふも更なり、232各層の諸天界を守らむと言挙げ給ひつつ、233国中比古の神に真鶴の霊山を守らせて置きて、234玉野湖の汀に鬱蒼と繁れる清しき森蔭を目当に出で立ち給ふこととはなりぬ。
235(昭和八・一〇・二三 旧九・五 於水明閣 森良仁謹録)