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第13巻（子の巻）
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第66巻（巳の巻）
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第68巻（未の巻）
第69巻（申の巻）
第70巻（酉の巻）
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第72巻（亥の巻）
特別編 入蒙記
天祥地瑞
第73巻（子の巻）
第74巻（丑の巻）
第75巻（寅の巻）
第76巻（卯の巻）
第77巻（辰の巻）
第78巻（巳の巻）
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第76巻（卯の巻）
序文
総説
日本所伝の天地開闢説
支那の開闢説
波斯の宇宙創造説
希臘の天地開闢説
エヂプトの開闢説
メキシコナフア族の天地創造説
マヤ族の万物創造説
北欧に於ける宇宙創造説
太平洋西北岸創造説
英領北亜米利加創造説
亜弗利加神話
ヘブライ天地創造説
パレスチン創造説
ミクロネシヤ創造説
インドネシヤ創造説
第1篇 春風駘蕩
01 高宮参拝
〔1918〕
02 魔の渓流
〔1919〕
03 行進歌
〔1920〕
04 怪しの巌山
〔1921〕
05 露の宿
〔1922〕
第2篇 晩春の神庭
06 報告祭
〔1923〕
07 外苑の逍遥
〔1924〕
08 善言美霊
〔1925〕
第3篇 孤軍奮闘
09 闇の河畔
〔1926〕
10 二本松の蔭
〔1927〕
11 栄城の山彦
〔1928〕
12 山上の祈り
〔1929〕
13 朝駒の別れ
〔1930〕
14 磐楠舟
〔1931〕
15 御舟巌
〔1932〕
余白歌
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支那
(
しな
)
の
開闢
(
かいびやく
)
説
(
せつ
)
インフォメーション
著者：
出口王仁三郎
巻：
霊界物語 第76巻 天祥地瑞 卯の巻
篇：
前付
よみ（新仮名遣い）：
章：
支那の開闢説
よみ（新仮名遣い）：
しなのかいびゃくせつ
通し章番号：
口述日：
1933（昭和8）年12月05日（旧10月18日）
口述場所：
水明閣
筆録者：
白石恵子
校正日：
校正場所：
初版発行日：
1934（昭和9）年3月23日
概要：
舞台：
あらすじ
[?]
このあらすじは東京の望月さん作成です（一部加筆訂正してあります）。一覧表が「
王仁DB
」にあります。
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：
主な登場人物
[?]
【セ】はセリフが有る人物、【場】はセリフは無いがその場に居る人物、【名】は名前だけ出て来る人物です。
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：
備考：
タグ：
データ凡例：
データ最終更新日：
OBC ：
rm760004
愛善世界社版：
八幡書店版：
第13輯 420頁
修補版：
校定版：
7頁
普及版：
初版：
ページ備考：
001
太初
(
はじめ
)
には
何物
(
なにもの
)
も
存在
(
そんざい
)
して
居
(
ゐ
)
なかつた。
002
只
(
ただ
)
一種
(
いつしゆ
)
の
気
(
き
)
が
濛々
(
もうもう
)
として
広
(
ひろ
)
がり
満
(
み
)
ちて
居
(
ゐ
)
ただけであつた。
003
さうして
居
(
ゐ
)
るうちに
其
(
その
)
中
(
なか
)
に
物
(
もの
)
の
生
(
しやう
)
ずる
萌芽
(
きざし
)
が
始
(
はじ
)
まつて、
004
軈
(
やが
)
て
天
(
てん
)
と
地
(
ち
)
が
現
(
あら
)
はれた。
005
天
(
てん
)
と
地
(
ち
)
とは
陰陽
(
いんやう
)
に
感
(
かん
)
じて
盤古
(
ばんこ
)
といふ
巨人
(
きよじん
)
を
生
(
う
)
んだ。
006
盤古
(
ばんこ
)
が
死
(
し
)
ぬ
時
(
とき
)
に
其
(
その
)
体
(
からだ
)
が
色々
(
いろいろ
)
のものに
化
(
くわ
)
して、
007
天地
(
てんち
)
の
間
(
あひだ
)
に
万物
(
ばんぶつ
)
が
具
(
そな
)
はるやうに
成
(
な
)
つた。
008
則
(
すなは
)
ち
息
(
いき
)
は
風雲
(
ふううん
)
となり、
009
声
(
こゑ
)
は
雷
(
かみなり
)
となり、
010
左
(
ひだり
)
の
眼
(
め
)
は
太陽
(
たいやう
)
となり、
011
右
(
みぎ
)
の
眼
(
め
)
は
月
(
つき
)
となり、
012
手足
(
てあし
)
と
体
(
からだ
)
とは
山々
(
やまやま
)
となり、
013
流
(
なが
)
るる
血潮
(
ちしほ
)
は
河
(
かは
)
となり、
014
肉
(
にく
)
は
土
(
つち
)
となり、
015
髪
(
かみ
)
の
毛
(
け
)
や
髭
(
ひげ
)
は
数々
(
かずかず
)
の
星
(
ほし
)
となり、
016
皮膚
(
ひふ
)
に
生
(
は
)
えてゐた
毛
(
け
)
は
草
(
くさ
)
や
樹
(
き
)
となり、
017
歯
(
は
)
や
骨
(
ほね
)
は
金属
(
きんぞく
)
や
石
(
いし
)
となり、
018
汗
(
あせ
)
は
雨
(
あめ
)
となつた。
019
又
(
また
)
の
他
(
た
)
の
神話
(
しんわ
)
によると、
020
盤古
(
ばんこ
)
が
死
(
し
)
ぬと、
021
その
頭
(
あたま
)
は
四岳
(
しがく
)
となり、
022
二
(
ふた
)
つの
眼
(
め
)
は
太陽
(
たいやう
)
太陰
(
たいいん
)
となり、
023
脂膏
(
あぶら
)
は
流
(
なが
)
れて
河
(
かは
)
や
海
(
うみ
)
となり、
024
髪
(
かみ
)
の
毛
(
け
)
は
化
(
くわ
)
して
草
(
くさ
)
や
木
(
き
)
と
成
(
な
)
つたと
伝
(
つた
)
へてゐる。
025
また
更
(
さら
)
に
他
(
た
)
の
神話
(
しんわ
)
によると、
026
盤古
(
ばんこ
)
の
頭
(
あたま
)
が
東岳
(
とうがく
)
に
化
(
くわ
)
し、
027
腹
(
はら
)
が
中岳
(
ちうがく
)
に
変
(
へん
)
じ、
028
左
(
ひだり
)
の
臂
(
ひぢ
)
が
南岳
(
なんがく
)
となり、
029
右
(
みぎ
)
の
臂
(
ひぢ
)
が
北岳
(
ほくがく
)
となり、
030
足
(
あし
)
が
西岳
(
せいがく
)
となりしとも
伝
(
つた
)
へてゐる。
031
天地
(
てんち
)
の
分離
(
ぶんり
)
032
太初
(
はじめ
)
には
天
(
てん
)
と
地
(
ち
)
とが
相混
(
あひまじ
)
つて、
033
まるで
鶏卵
(
けいらん
)
の
如
(
や
)
うにフワフワとしてゐた。
034
その
中
(
なか
)
に
盤古
(
ばんこ
)
といふものが
生
(
うま
)
れて
来
(
く
)
ると、
035
初
(
はじ
)
めて
天
(
てん
)
と
地
(
ち
)
との
差別
(
さべつ
)
が
出来
(
でき
)
て、
036
清
(
きよ
)
いものは
天空
(
てんくう
)
となり、
037
濁
(
にご
)
つてゐるものは
大地
(
だいち
)
となつた。
038
その
後
(
のち
)
は、
039
天空
(
てんくう
)
も
大地
(
だいち
)
も、
040
それからこの
二
(
ふた
)
つの
間
(
あひだ
)
に
生
(
うま
)
れた
盤古
(
ばんこ
)
も、
041
段々
(
だんだん
)
と
生長
(
せいちやう
)
して
行
(
い
)
つた。
042
天
(
てん
)
は
一
(
いち
)
日
(
にち
)
に
一丈
(
いちぢやう
)
づづ
高
(
たか
)
さを
増
(
ま
)
して
行
(
ゆ
)
き、
043
地
(
ち
)
も
同
(
おな
)
じく
一
(
いち
)
日
(
にち
)
に
一丈
(
いちぢやう
)
づづ
厚
(
あつ
)
さを
加
(
くは
)
へて
行
(
い
)
つた。
044
そして、
045
其
(
その
)
間
(
あひだ
)
に
挟
(
はさ
)
まつてゐる
盤古
(
ばんこ
)
も
劣
(
おと
)
らじと、
046
一
(
いち
)
日
(
にち
)
に
九度
(
くど
)
姿
(
すがた
)
を
変
(
か
)
へながら、
047
同
(
おな
)
じく
一丈
(
いちぢやう
)
づづ
背
(
せ
)
が
延
(
の
)
びて
行
(
い
)
つた。
048
さうして
居
(
ゐ
)
る
内
(
うち
)
に、
049
一万
(
いちまん
)
八千
(
はつせん
)
年
(
ねん
)
といふ
永
(
なが
)
い
年月
(
としつき
)
が
経
(
た
)
つた。
050
その
間
(
あひだ
)
に
盤古
(
ばんこ
)
の
身
(
み
)
の
丈
(
たけ
)
が
延
(
の
)
びに
延
(
の
)
びて
九万
(
きうまん
)
里
(
り
)
となつた。
051
九万
(
きうまん
)
里
(
り
)
といふ
恐
(
おそ
)
ろしいノツポーが
天
(
てん
)
と
地
(
ち
)
との
間
(
あひだ
)
に
挟
(
はさ
)
まる
事
(
こと
)
になつたので、
052
元々
(
もともと
)
相接
(
あひせつ
)
してゐた
此
(
こ
)
の
二
(
ふた
)
つが、
053
九万
(
きうまん
)
里
(
り
)
ほど
隔
(
へだ
)
たつて
了
(
しま
)
つた。
054
天空
(
てんくう
)
と
大地
(
だいち
)
との
間
(
あひだ
)
が
今日
(
こんにち
)
のやうに
遠
(
とほ
)
く
離
(
はな
)
れてゐるのは、
055
全
(
まつた
)
く
是
(
これ
)
が
為
(
ため
)
であるといふのである。
056
ニユー・ジーランドの
神話
(
しんわ
)
に、
057
タネマフタといふ
木
(
き
)
の
神
(
かみ
)
が、
058
相接
(
あひせつ
)
してゐる
天
(
てん
)
と
地
(
ち
)
とを
押
(
お
)
し
分
(
わ
)
けたといふことを
説
(
と
)
いてゐる。
059
盤古
(
ばんこ
)
神話
(
しんわ
)
はこれと
頗
(
すこぶ
)
る
趣
(
おもむき
)
を
同
(
おな
)
じうしてゐる。
060
それから、
061
世界樹
(
せかいじゆ
)
の
観念
(
くわんねん
)
も
支那
(
しな
)
に
存
(
そん
)
して
居
(
ゐ
)
たらしい。
062
スカンディナヴィアの
神話
(
しんわ
)
に、
063
イグドラジルといふ
大樹
(
たいじゆ
)
があつて、
064
上
(
うへ
)
は
天界
(
てんかい
)
に
至
(
いた
)
り、
065
下
(
した
)
は
死界
(
しかい
)
に
根
(
ね
)
を
張
(
は
)
つてゐると
云
(
い
)
はれてゐる。
066
かやうな
樹
(
き
)
を
世界樹
(
せかいじゆ
)
と
呼
(
よ
)
ぶのであるが、
067
支那
(
しな
)
にも
之
(
これ
)
に
頗
(
すこぶ
)
る
類似
(
るゐじ
)
した
説話
(
せつわ
)
が
存
(
そん
)
してゐる。
068
『
太平
(
たいへい
)
御覧
(
ぎよらん
)
』の
言
(
い
)
ふ
所
(
ところ
)
によると、
069
支那
(
しな
)
に
一本
(
いつぽん
)
の
大
(
おほ
)
きな
扶桑
(
ふさう
)
の
樹
(
き
)
があつた。
070
枝
(
ゑだ
)
が
無
(
な
)
くてスクスクとどこ
迄
(
まで
)
も
大空
(
たいくう
)
に
伸
(
の
)
び
上
(
あが
)
つて
居
(
ゐ
)
た。
071
そして
上
(
うへ
)
は
天盤
(
てんばん
)
に
至
(
いた
)
り、
072
下
(
した
)
は
屈
(
まが
)
りくねつて
三泉
(
さんせん
)
に
通
(
つう
)
じてゐたと
言
(
い
)
ふのであるから、
073
之
(
これ
)
を
目
(
もく
)
して
支那
(
しな
)
のイグドラジルとなしても
決
(
けつ
)
して
不当
(
ふたう
)
ではない。
074
従
(
したが
)
つてまた
之
(
これ
)
を
一種
(
いつしゆ
)
の
世界樹
(
せかいじゆ
)
と
呼
(
よ
)
んでも、
075
敢
(
あへ
)
て
比倫
(
ひりん
)
を
失
(
しつ
)
してゐる
訳
(
わけ
)
でもないだらう。
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