霊界物語.ネット~出口王仁三郎 大図書館~
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第二三章 黄金(こがね)大橋(おほはし)〔二三〕

インフォメーション
著者:出口王仁三郎 巻:霊界物語 第1巻 霊主体従 子の巻 篇:第3篇 天地の剖判 よみ(新仮名遣い):てんちのぼうはん
章:第23章 黄金の大橋 よみ(新仮名遣い):こがねのおおはし 通し章番号:23
口述日:1921(大正10)年10月21日(旧09月21日) 口述場所: 筆録者:外山豊二 校正日: 校正場所: 初版発行日:1921(大正10)年12月30日
概要: 舞台: あらすじ[?]このあらすじは東京の望月さん作成です(一部加筆訂正してあります)。一覧表が「王仁DB」にあります。[×閉じる]
地の高天原にはヨルダン河(またはイスラエルの河、五十鈴河という)が流れており、そこには非常に大きな黄金の反り橋がかかっている。非常に勾配が急で渡るに難しく、また金に身魂が映って本性を表すので、悪魔はこの橋を渡れない。
自分は橋を渡ってエルサレムの聖地(地の高天原)に着いた。そこには荘厳な大神の宮殿が造られていた。宮殿のあるところは蓮華台上である。四方は青山に囲まれ、ヨルダン河と湖水が麓にある。湖水には大小無数の島があり、檜作りの宮が建てられている。
湖にも黄金の橋がかけられており、黄金造りの高殿に通じている。これが竜宮城である。
盤古大神一派、大自在天一派は竜宮城を占領して地の高天原の主権を握ろうとたくらみ、潜入しつつあった。
蓮華台上の珍の宮に登ることができる身魂は、神界から大使命を帯びた神人である。竜宮に至ることができるのは、中位の神の身魂である。竜宮には竜神が集まり、解脱して人間に生まれ変わる神界の修行の場所でもある。
竜宮の宝は麻邇の珠であり、風雨雷電を叱咤するという神宝である。珍の宮には真澄の珠という宝がある。
竜神は畜生の部類をまだ脱することができない身魂であり、人間よりも一段下の位である。しかしながら、人間界が堕落するにつれて、下位の竜神を崇める人間が出てくるという身魂の転倒が起こったのである。
主な登場人物[?]【セ】はセリフが有る人物、【場】はセリフは無いがその場に居る人物、【名】は名前だけ出て来る人物です。[×閉じる] 備考: タグ: データ凡例: データ最終更新日: OBC :rm0123
愛善世界社版:137頁 八幡書店版:第1輯 95頁 修補版: 校定版:137頁 普及版:72頁 初版: ページ備考:
001 ()高天原(たかあまはら)は、002盤古(ばんこ)大神(だいじん)塩長彦(しほながひこ)(けい)大自在天(だいじざいてん)大国彦(おほくにひこ)(けい)反抗(はんかう)(てき)活動(くわつどう)によつて、003一旦(いつたん)滅茶(めちや)々々(めちや)根底(こんてい)から(くつが)へされむとした。004(ゆゑ)にその実状(じつじやう)()べるに()きだち、005()高天原(たかあまはら)状況(じやうきやう)概略(あらまし)()べておく必要(ひつえう)がある。
006 自分(じぶん)霊魂(みたま)(いま)まで須弥仙(しゆみせん)(ざん)(うへ)(みちび)かれて、007(すべ)前述(ぜんじゆつ)状況(じやうきやう)目撃(もくげき)してゐたが、008(てん)一方(いつぱう)より嚠喨(りうりやう)たる音楽(おんがく)(きこ)えて、009自分(じぶん)霊体(れいたい)()もいはれぬ鮮麗(せんれい)瑞雲(ずゐうん)(つつ)まれた。010その刹那(せつな)011場面(ばめん)一転(いつてん)して(もと)神界(しんかい)旅行(りよかう)姿(すがた)立返(たちかへ)つてゐた。
012 (ある)ひは(ほそ)く、013(ある)ひは(ひろ)瓢箪(へうたん)なりの道路(みち)(すす)んで()くと、014そこには(おほ)きな(かは)(なが)れてゐる。015これは神界(しんかい)大河(おほかは)でヨルダン(がは)ともいひ、016(また)これをイスラエルの(かは)ともいひ、017また五十鈴(いすず)(がは)ともいふのである。018さうしてそこには非常(ひじやう)(おほ)きな反橋(そりばし)(かか)つてゐる。
019 この(はし)は、020全部(ぜんぶ)黄金(こがね)(つく)りで丁度(ちやうど)住吉(すみよし)神社(じんじや)反橋(そりばし)のやうに、021勾配(こうばい)(きふ)な、022(なが)(おほ)きな(はし)であつた。023神界(しんかい)旅行(りよかう)旅人(たびびと)は、024(すべ)てこの(はし)(たもと)()て、025その荘厳(さうごん)にして美麗(びれい)なのと、026勾配(こうばい)(きふ)なのとに(きも)(つぶ)してしまひ、027(ある)ひは(のぼ)りかけては(はし)から(すべ)()ちて(かは)陥込(はまりこ)むものもある。028また一面(いちめん)には金色(きんしよく)燦爛(さんらん)としてゐるから、029おのおの自分(じぶん)身魂(みたま)(うつ)つて本性(ほんしやう)(あら)はすやうになつてゐる。030それで(なか)には非常(ひじやう)猛悪(まうあく)悪魔(あくま)(あら)はれて()ても(わた)られないので、031その(はし)(とほ)らずに、032(はし)(した)(ふか)(なが)れを(およ)いで彼岸(むかふぎし)()悪神(あくがみ)沢山(たくさん)ある。033それは(せん)(にん)一人(ひとり)くらゐの比例(ひれい)であつて、034神界(しんかい)ではこの(はし)のことを黄金(こがね)大橋(おほはし)()づけられてある。
035 自分(じぶん)はこの大橋(おほはし)(あし)(うら)がくすぐつたいやうな、036(まぶ)しいやうな心持(こころもち)でだんだんと彼岸(むかふぎし)(わた)つた。037(すこ)油断(ゆだん)をすると(のぼ)りには(すべ)り、038(くだ)りになれば仰向(あふむ)けに転倒(てんたう)するやうなことが幾度(いくど)もある。039(えう)するにこの黄金(こがね)大橋(おほはし)は、040十二(じふに)太鼓橋(たいこばし)(つな)がつてゐるやうなもので、041欄干(らんかん)()いから、042(はし)(わた)るには一切(いつさい)荷物(にもつ)()てて跣足(はだし)となり、043(あし)(うら)(ひら)たく喰付(くつつ)けて(ある)かねばならぬ。
044 さうしてこの(はし)(わた)ると(すぐ)に、045自分(じぶん)はエルサレムの聖地(せいち)()いた。046この聖地(せいち)には黄金(こがね)とか、047瑪瑙(めのう)とかいふ七宝(しつぽう)珠玉(しゆぎよく)をもつて雄大(ゆうだい)な、048とても形容(けいよう)のできない大神(おほかみ)宮殿(きうでん)(つく)られてある。
049 さうしてこの(みや)はエルサレムの(みや)ともいへば、050また(うづ)(みや)とも(とな)へられてゐる。051ウといふのはヴエルの(かへ)し、052サレムの(かへ)しがスであるから、053(めづら)しい(みや)といふ言霊(ことたま)意義(いぎ)である。054さうしてこの(みや)()つてゐる(ところ)は、055蓮華台(れんげだい)(じやう)である。056この台上(だいじやう)(のぼ)つて()ると、057四方(しはう)はあたかも屏風(びやうぶ)()てたやうな青山(せいざん)(めぐ)らし、058その(ふもと)にはヨルダン(がは)が、059(ぬの)をさらしたやうに(なが)(なが)れてゐる。060また一方(いつぱう)には金色(こんじき)(なみ)(ただよ)はした湖水(みづうみ)が、061(ふもと)取囲(とりかこ)んでゐる。062その湖水(こすゐ)(なか)には、063大小(だいせう)無数(むすう)島嶼(たうしよ)があつて、064その(しま)ごとに(みや)()てられ、065どれもこれも(みな)桧造(ひのきづく)りで、066(すこ)しの(かざ)りもないが非常(ひじやう)(きよ)らかな(みや)ばかりである。067それからそこに黄金(こがね)(はし)()けられてあり、068その(はし)(むか)ふに(おほ)きな高殿(たかどの)があつて、069これも全部(ぜんぶ)黄金造(こがねづく)りである。070これを竜宮城(りゆうぐうじやう)といふ。
071 (そら)には金色(こんじき)(からす)何百羽(なんびやくぱ)とも()れぬほど翺翔(かうしやう)し、072またある(とき)は、073斑鳩(はんきう)沢山(たくさん)(むれ)をなして()んでをる。074さうして湖上(こじやう)には沢山(たくさん)鴛鴦(をし)が、075悠々(いういう)として游泳(いうえい)し、076また大小(だいせう)無数(むすう)緑毛(りよくまう)(かめ)(あそ)んでゐる。
077 この島嶼(たうしよ)はことごとく色沢(いろつや)のよい(まつ)ばかり繁茂(はんも)し、078(まつ)(えだ)には所々(ところどころ)(つる)()(かま)へて千歳(ちとせ)寿(ことほ)ぎ、079一眼(ひとめ)()ても天国(てんごく)浄土(じやうど)(かたち)(そな)はつて、080どこにも邪悪(じやあく)分子(ぶんし)(かげ)だにも(みと)められず、081参集(さんしふ)来往(らいわう)する神人(しんじん)は、082(みな)喜悦(よろこび)()ちた面色(かほいろ)をしてゐる。083これは、084国常立(くにとこたちの)(みこと)(おさ)めたまふ神都(しんと)概況(がいきやう)である。085さうしてこの竜宮(りゆうぐう)占領(せんりやう)して、086(みづか)竜王(りゆうわう)となり、087()高天原(たかあまはら)主権(しゆけん)(にぎ)らむとする(ひと)つの(かみ)団体(だんたい)が、088盤古(ばんこ)大神(だいじん)(けい)である。089この団体(だんたい)が、090蓮華台(れんげだい)(じやう)占領(せんりやう)せむとする大自在天(だいじざいてん)大国彦(おほくにひこ)一派(いつぱ)悪神(あくがみ)(とも)に、091漸次(ぜんじ)聖地(せいち)()りこみ、092内外(ないぐわい)(あひ)呼応(こおう)してエルサレムの聖地(せいち)占領(せんりやう)せむと(たく)らんでゐた。
093 蓮華台(れんげだい)(じやう)(のぼ)り、094(うづ)(みや)(いた)りうる身魂(みたま)は、095(すで)神界(しんかい)より大使命(だいしめい)(おび)たる神人(かみ)であり、096また竜宮(りゆうぐう)(いた)りうるところの身魂(みたま)は、097中位(ちゆうゐ)神人(かみ)であつて、098(いま)までの(すべ)ての罪悪(ざいあく)信仰(しんかう)(つと)めによりて払拭(ふつしき)し、099()(わび)(ゆる)され、100(はじ)めて人間(にんげん)資格(しかく)(そな)()たものの()(ところ)である。101この蓮華台(れんげだい)(じやう)(うづ)(みや)は、102天国(てんごく)のままを移写(いしや)されたものであつて、103天人(てんにん)天女(てんによ)のごとき(きよ)らかな身魂(みたま)神人(かみがみ)らが、104天地(てんち)神業(しんげふ)奉仕(ほうし)する聖地(せいち)である。105また竜宮(りゆうぐう)(しゆ)として竜神(りゆうじん)(あつ)まる(ところ)で、106竜神(りゆうじん)解脱(げだつ)して(うつく)しい男女(だんぢよ)姿(すがた)(うま)(かわ)神界(しんかい)修業所(しうげふしよ)である。
107 さうしてこの竜宮(りゆうぐう)第一(だいいち)(たから)麻邇(まに)(たま)である。108麻邇(まに)(たま)一名(いちめい)満干(みちひ)(たま)といひ、109風雨(ふうう)電雷(でんらい)叱咤(しつた)し、110自由(じいう)駆使(くし)する神器(しんき)である。111ゆゑに(すべ)ての竜神(りゆうじん)はこの竜宮(りゆうぐう)占領(せんりやう)し、112その(たま)()むとして非常(ひじやう)争闘(そうとう)をはじめてゐる。113されどこの(たま)はエルサレムの(うづ)(みや)(をさ)まつてゐる真澄(ますみ)(たま)(くら)べてみれば、114天地(てんち)雲泥(うんでい)()がある。115また竜神(りゆうじん)(じつ)(うつく)しい男女(だんぢよ)姿(すがた)顕現(けんげん)することを()るといへども、116(てん)大神(おほかみ)(つか)(まつ)天人(てんにん)(くら)ぶれば、117その神格(しんかく)品位(ひんゐ)において(いちじる)しく(おと)つてをる。118また(なに)ほど竜宮(りゆうぐう)立派(りつぱ)であつても、119竜神(りゆうじん)畜生(ちくしやう)部類(ぶるい)(だつ)することはできないから、120人界(じんかい)よりも一段下(いちだんした)(くらゐ)してゐる。121ゆゑに人間界(にんげんかい)竜神界(りゆうじんかい)よりも一段上(いちだんうへ)(たふと)く、122(すぐ)れて(うるは)しい身魂(みたま)であるから(かみ)(かは)つて、123竜神(りゆうじん)以上(いじやう)神格(しんかく)神界(しんかい)から賦与(ふよ)されてゐるものである。
124 しかしながら人間界(にんげんかい)がおひおひと堕落(だらく)悪化(あくくわ)し、125当然(たうぜん)上位(じやうゐ)にあるべき人間(にんげん)が、126一段下(いちだんした)竜神(りゆうじん)拝祈(はいき)するやうになり、127ここに身魂(みたま)転倒(てんたう)(きた)すこととなつた。
128大正一〇・一〇・二一 旧九・二一 外山豊二録)
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10/22【霊界物語ネット】王仁文庫 第六篇 たまの礎(裏の神諭)』をテキスト化しました。
5/8【霊界物語ネット】霊界物語ネットに出口王仁三郎の第六歌集『霧の海』を掲載しました。
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