霊界物語.ネット~出口王仁三郎 大図書館~
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第二六章 魔軍(まぐん)敗戦(はいせん)〔二六〕

インフォメーション
著者:出口王仁三郎 巻:霊界物語 第1巻 霊主体従 子の巻 篇:第4篇 竜宮占領戦 よみ(新仮名遣い):りゅうぐうせんりょうせん
章:第26章 魔軍の敗戦 よみ(新仮名遣い):まぐんのはいせん 通し章番号:26
口述日:1921(大正10)年10月21日(旧09月21日) 口述場所: 筆録者:谷口正治 校正日: 校正場所: 初版発行日:1921(大正10)年12月30日
概要: 舞台: あらすじ[?]このあらすじは東京の望月さん作成です(一部加筆訂正してあります)。一覧表が「王仁DB」にあります。[×閉じる]
竹熊らは懲りずに目的を達しようとし、今度は金勝要神を手に入れようとしていた。足長彦も金勝要神を狙い、寅熊もこれを狙っていた。また魔子彦は大八洲彦命に近づいてすきあらば刺し殺そうとしていた。
元の謀主は竹熊であったが、邪神たちはおのおの野望を秘めて、互いに自己本位の計画を立てていた。これらの魔軍は表面一致して竜宮占領の計画をしていたが、やがていま一息というところで四分五裂してしまった。
竹熊は足長彦を遠くに追いやり、魔子彦に監視させた。魔子彦の同僚である熊彦の部下たちが、魔子彦の悪事に愛想をつかし、足長彦に魔子彦の悪事を報告したり、魔子彦をヨルダン河に沈め殺そうという者が出てきた。
また、中でも梅若彦、八島姫、高山彦らは魔子彦のきたないやり方に憤り、善心に立ち返って邪神の行いを大八洲彦命に報告し、帰順した。
大八洲彦命は魔子彦を帰順させ、また杉山彦の帰順によって竹熊の謀計をさとり、竹熊軍が待ち伏せをする橄欖山を取り囲み、一挙に天の磐船から火弾を投げつけた。竹熊軍はたちまち敗走した。
主な登場人物[?]【セ】はセリフが有る人物、【場】はセリフは無いがその場に居る人物、【名】は名前だけ出て来る人物です。[×閉じる] 備考: タグ: データ凡例: データ最終更新日: OBC :rm0126
愛善世界社版:156頁 八幡書店版:第1輯 102頁 修補版: 校定版:156頁 普及版:82頁 初版: ページ備考:
001 竹熊(たけくま)はなほ()りずに、002執念(しふねん)(ぶか)くも最初(さいしよ)目的(もくてき)貫徹(くわんてつ)せむとし、003魔子彦(まごひこ)004足長彦(あしながひこ)005牛人(うしうど)006寅熊(とらくま)(あひ)(かた)らひ、007こんどは金勝要(きんかつかねの)(かみ)()()るることを断念(だんねん)し、008大八洲彦(おほやしまひこの)(みこと)高天原(たかあまはら)より排除(はいじよ)せむとした。009(しか)るに、010足長彦(あしながひこ)はなほ依然(いぜん)として金勝要(きんかつかねの)(かみ)をねらひ、011寅熊(とらくま)(また)(おな)じく(これ)内心(ないしん)ひそかにねらつてゐた。012さうして魔子彦(まごひこ)甘言(かんげん)をもつて大八洲彦(おほやしまひこの)(みこと)身辺(しんぺん)(ちか)づき、013(すき)あらばこれを刺殺(さしころ)さむとする計画(けいくわく)であつた。
014 しかし、015もとの謀主(ぼうしゆ)竹熊(たけくま)であるから、016各自(かくじ)野望(やばう)心中(しんちゆう)(ふか)()めながら、017(たが)ひに自己(じこ)本位(ほんゐ)計画(けいくわく)をたててゐた。018竹熊(たけくま)は、019大神(おほかみ)信任(しんにん)(あつ)熊足彦(くまたるひこ)味方(みかた)につけ、020牛人(うしうど)021与彦(ともひこ)022黒姫(くろひめ)023菊姫(きくひめ)部将(ぶしやう)(さだ)めて暗々裡(あんあんり)活動(くわつどう)をはじめた。024また熊彦(くまひこ)杉山彦(すぎやまひこ)025中裂彦(なかさきひこ)026照姫(てるひめ)027藤姫(ふぢひめ)028花立姫(はなたちひめ)029土彦(つちひこ)030谷熊(たにくま)031蟹熊(かにくま)邪神(じやしん)部将(ぶしやう)として、032暗々裡(あんあんり)活動(くわつどう)してゐた。033さうして熊彦(くまひこ)足長彦(あしながひこ)参謀(さんぼう)につかつて、034(さかん)大八洲彦(おほやしまひこの)(みこと)討取(うちと)計画(けいくわく)をすすめてゐた。035一方(いつぱう)また魔子彦(まごひこ)田依彦(たよりひこ)036豆寅(まめとら)037胸長彦(むねながひこ)038草香姫(くさかひめ)039時津彦(ときつひこ)040梅若彦(うめわかひこ)041八島姫(やしまひめ)042高山彦(たかやまひこ)神々(かみがみ)部将(ぶしやう)(さだ)め、043大八洲彦(おほやしまひこの)(みこと)歓心(くわんしん)()ひ、044搦手(からめて)より竜宮城(りゆうぐうじやう)(しの)()り、045(もつ)竜宮(りゆうぐう)実権(じつけん)(にぎ)り、046その(うへ)047(こと)をなさむとの下心(したごころ)であつた。048しかしこれらの三巨頭(さんきよとう)は、049表面(へうめん)一致(いつち)行動(かうどう)をとつて竜宮(りゆうぐう)占領(せんりやう)計画(けいくわく)をすすめ、050あまたの魔軍(まぐん)をかり(あつ)めてまつしぐらに黄金橋(こがねばし)()めかけた。051しかしいづれも自己(じこ)本位(ほんゐ)とする魔軍(まぐん)団結(だんけつ)であるから、052(いま)一息(ひといき)といふところで、053四分(しぶん)五裂(ごれつ)のやむなきに()ちいたつた。
054 さる(ほど)に、055竹熊(たけくま)猿飛彦(さるとびひこ)056木常姫(こつねひめ)背後(はいご)参謀(さんぼう)として、057熊彦(くまひこ)058魔子彦(まごひこ)両翼(りやうよく)とし、059綿密(めんみつ)なる作戦(さくせん)計画(けいくわく)着手(ちやくしゆ)した。060第一(だいいち)に、061自分(じぶん)地位(ちゐ)保護(ほご)する必要(ひつえう)ありとし、062牛人(うしうど)および魔子彦(まごひこ)使(つか)ひ、063足長彦(あしながひこ)(いつは)つて(とほ)土地(とち)()らしめ、064与彦(ともひこ)065黒姫(くろひめ)066菊姫(きくひめ)をして数多(あまた)魔軍(まぐん)引率(いんそつ)せしめ、067橄欖山(かんらんざん)のうしろに(しの)ばしめて(とき)()るのを()たしめた。068また一方(いつぱう)魔子彦(まごひこ)(めい)じて、069足長彦(あしながひこ)行動(かうどう)監視(かんし)せしめた。070ここに熊彦(くまひこ)部下(ぶか)なる土彦(つちひこ)魔子彦(まごひこ)計略(けいりやく)(さと)り、071密使(みつし)をもつて足長彦(あしながひこ)一伍(いちぶ)一什(しじゆう)報告(はうこく)した。072さうしてまた魔子彦(まごひこ)胸長彦(むねながひこ)参謀(さんぼう)とし、073豆寅(まめとら)(つま)なる草香姫(くさかひめ)をつひに(うば)ひとつた。074魔子彦(まごひこ)には、075田依彦(たよりひこ)といふ邪神(じやしん)(かげ)のごとくに附随(ふずい)して、076種々(しゆじゆ)企策(きさく)(さづ)けてをつた。077田依彦(たよりひこ)草香姫(くさかひめ)(おとうと)である。078そこで魔子彦(まごひこ)行状(ぎやうじやう)をうかがひ()つたる、079熊彦(くまひこ)部下(ぶか)なる杉山彦(すぎやまひこ)080中裂彦(なかさきひこ)081花立彦(はなたちひこ)082土彦(つちひこ)083谷熊(たにくま)084時彦(ときひこ)などが憤慨(ふんがい)して、085魔子彦(まごひこ)をヨルダン(がは)(しづ)(ころ)さむとした。086しかるに、087梅若彦(うめわかひこ)088八島姫(やしまひめ)089高山彦(たかやまひこ)魔子彦(まごひこ)のきたなき行動(かうどう)愛想(あいさう)をつかして、090その実況(じつきやう)大八洲彦(おほやしまひこの)(みこと)報告(はうこく)するとともに善心(ぜんしん)立復(たちかへ)り、091大八洲彦(おほやしまひこの)(みこと)(こころ)(そこ)から帰順(きじゆん)した。
092 このとき大八洲彦(おほやしまひこの)(みこと)はヨルダン(がは)(わた)り、093はるかの東方(とうはう)出陣(しゆつぢん)してゐたのである。094一方(いつぱう)熊彦(くまひこ)は、095また竹熊(たけくま)部下(ぶか)なる牛人(うしうど)096与彦(ともひこ)097黒姫(くろひめ)098菊姫(きくひめ)099谷熊(たにくま)100寅熊(とらくま)とともに、101橄欖山(かんらんざん)(うしろ)(ぢん)をかまへて待伏(まちぶ)せた。102これは大八洲彦(おほやしまひこの)(みこと)第一着(だいいちちやく)(ほろ)ぼして目的(もくてき)(たつ)せむためであつた。
103 大八洲彦(おほやしまひこの)(みこと)魔子彦(まごひこ)帰順(きじゆん)せしめ、104武勇(ぶゆう)絶倫(ぜつりん)なる高山彦(たかやまひこ)軍勢(ぐんぜい)引率(いんそつ)して、105竜宮城(りゆうぐうじやう)帰還(きくわん)し、106杉山彦(すぎやまひこ)(かへ)(ちゆう)なる報告(はうこく)によつて、107竹熊(たけくま)謀計(ぼうけい)をさとり、108遠巻(とほまき)橄欖山(かんらんざん)をとり(かこ)み、109一挙(いつきよ)にこれを殲滅(せんめつ)せむと(あま)磐船(いはふね)をもつて火弾(くわだん)()げつけた。110たちまち竹熊(たけくま)軍勢(ぐんぜい)蜘蛛(くも)()()らすごとく、111四方(しはう)八方(はつぱう)散乱(さんらん)してしまつた。
112大正一〇・一〇・二一 旧九・二一 谷口正治録)
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