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第66巻(巳の巻)
第67巻(午の巻)
第68巻(未の巻)
第69巻(申の巻)
第70巻(酉の巻)
第71巻(戌の巻)
第72巻(亥の巻)
特別編 入蒙記
天祥地瑞
第73巻(子の巻)
第74巻(丑の巻)
第75巻(寅の巻)
第76巻(卯の巻)
第77巻(辰の巻)
第78巻(巳の巻)
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第10巻(酉の巻)
序歌
凡例
総説歌
信天翁(一)
第1篇 千軍万馬
01 常世城門
〔431〕
02 天地暗澹
〔432〕
03 赤玉出現
〔433〕
04 鬼鼻団子
〔434〕
05 狐々怪々
〔435〕
06 額の裏
〔436〕
07 思はぬ光栄
〔437〕
08 善悪不可解
〔438〕
09 尻藍
〔439〕
10 注目国
〔440〕
11 狐火
〔441〕
12 山上瞰下
〔442〕
13 蟹の将軍
〔443〕
14 松風の音
〔444〕
15 言霊別
〔445〕
16 固門開
〔446〕
17 乱れ髪
〔447〕
18 常世馬場
〔448〕
19 替玉
〔449〕
20 還軍
〔450〕
21 桃の実
〔451〕
22 混々怪々
〔452〕
23 神の慈愛
〔453〕
24 言向和
〔454〕
25 木花開
〔455〕
26 貴の御児
〔456〕
第2篇 禊身の段
27 言霊解一
〔457〕
28 言霊解二
〔458〕
29 言霊解三
〔459〕
30 言霊解四
〔460〕
31 言霊解五
〔461〕
第3篇 邪神征服
32 土竜
〔462〕
33 鰤公
〔463〕
34 唐櫃
〔464〕
35 アルタイ窟
〔465〕
36 意想外
〔466〕
37 祝宴
〔467〕
附録 第三回高熊山参拝紀行歌(三)
余白歌
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第二八章
言霊解
(
げんれいかい
)
二〔四五八〕
インフォメーション
著者:
出口王仁三郎
巻:
霊界物語 第10巻 霊主体従 酉の巻
篇:
第2篇 禊身の段
よみ(新仮名遣い):
みそぎのだん
章:
第28章 言霊解二
よみ(新仮名遣い):
げんれいかい二
通し章番号:
458
口述日:
1920(大正9)年01月15日(旧11月25日)
口述場所:
筆録者:
外山豊二[#講演筆録]
校正日:
校正場所:
初版発行日:
1922(大正11)年8月20日
概要:
舞台:
あらすじ
[?]
このあらすじは東京の望月さん作成です(一部加筆訂正してあります)。一覧表が「
王仁DB
」にあります。
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:
伊邪那岐大神が御裳を投げ捨てた、というのは平民教育を革正した、ということである。また御衣は肉体、すなわち医術のことである。現代の西洋医学も漢方医も、これを廃して、神国固有の医学を採用せなくてはならない、という意味である。
御褌は交通機関、通信機関のことであり、これの大変更が必要である。御冠は華族・神官・大臣・高等官らのことである。同様にして、陸海軍にも大々的改良を加え、神軍の兵法によらねばならないことが示されている。
次に農工商に使用すべき機械器具の大改良が必要である。
ここまで、伊邪那岐大神投げ捨てたものによって生った十二柱の神々は、大神の大英断によって、世界の各方面に大々的改革を実行され、もって宇宙の大修祓の端緒を開いた神業を現している。
現代は上流社会が体主霊従の行為をなし、神に反対している。下流社会には権力も財力もなく、改革を実行する実力がない。そこで大神は中つ瀬である中流社会に降り潜んで、世界大修祓、大改革の神業を遂行したまうのである。
大神が宇宙の大修祓をなしたときに出現した神は、八十禍津日神、大禍津日神の二柱である。八十禍津日神、大禍津日神は禍津神たちを監督・制御・懲戒する神である。
「日」の字が名前にあることで、悪神である禍津神と区別する。「日」の字がない八十禍津神、大禍津神は悪神である。
主な登場人物
[?]
【セ】はセリフが有る人物、【場】はセリフは無いがその場に居る人物、【名】は名前だけ出て来る人物です。
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:
備考:
タグ:
データ凡例:
データ最終更新日:
2021-07-11 17:13:42
OBC :
rm1028
愛善世界社版:
212頁
八幡書店版:
第2輯 467頁
修補版:
校定版:
218頁
普及版:
96頁
初版:
ページ備考:
初出
[?]
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:
神霊界
>
大正10年1月1日号(第133号)【出口王仁三郎執筆】
>
皇典と現代(四)
001
『
次
(
つぎ
)
に
投棄
(
なげす
)
つる
御裳
(
みも
)
に
成
(
な
)
りませる
神
(
かみ
)
の
御名
(
みな
)
は、
002
時置師
(
ときおかしの
)
神
(
かみ
)
』
003
御裳
(
みも
)
の
言霊
(
ことたま
)
、
004
モ
は
下
(
した
)
である。
005
平民
(
へいみん
)
教育
(
けういく
)
の
意味
(
いみ
)
であり、
006
社交
(
しやかう
)
的
(
てき
)
言辞
(
げんじ
)
の
意
(
い
)
である。
007
時置師
(
ときおかしの
)
神
(
かみ
)
は、
008
小説
(
せうせつ
)
や
演劇
(
えんげき
)
や
歌舞
(
かぶ
)
や
芸技
(
げいぎ
)
や
俗歌
(
ぞくか
)
等
(
とう
)
の
頭株
(
かしらかぶ
)
と
言
(
い
)
ふ
事
(
こと
)
である。
009
是
(
これ
)
も
根本
(
こんぽん
)
的
(
てき
)
に
革正
(
かくせい
)
さるると
言
(
い
)
ふ
事
(
こと
)
で、
010
御裳
(
みも
)
に
成
(
な
)
る
神
(
かみ
)
を
投棄
(
なげす
)
て
玉
(
たま
)
ふと
言
(
い
)
ふ
事
(
こと
)
であります。
011
『
次
(
つぎ
)
に
投棄
(
なげす
)
つる
御衣
(
みそ
)
に
成
(
な
)
りませる
神
(
かみ
)
の
御名
(
みな
)
は、
012
和豆良比
(
わづらひ
)
能
(
の
)
宇斯
(
うしの
)
神
(
かみ
)
』
013
御衣
(
みそ
)
の
言霊
(
ことたま
)
は、
014
身
(
み
)
の
家
(
いへ
)
と
云
(
い
)
ふ
事
(
こと
)
である。
015
人
(
ひと
)
の
肉体
(
にくたい
)
は
霊魂
(
れいこん
)
の
住所
(
すみか
)
であり
御衣
(
みそ
)
であります。
016
薬
(
やく
)
浴
(
よく
)
防
(
ばう
)
棄
(
き
)
避
(
ひ
)
の
五種
(
ごしゆ
)
の
医術
(
いじゆつ
)
も、
017
皇国
(
くわうこく
)
医法
(
いほふ
)
に
適
(
てき
)
せず、
018
治病
(
ちびやう
)
の
効
(
かう
)
なく、
019
却
(
かへつ
)
て
害毒
(
がいどく
)
となるを
以
(
もつ
)
て、
020
現代
(
げんだい
)
の
医法
(
いほふ
)
を
廃
(
はい
)
し
玉
(
たま
)
ふと
云
(
い
)
ふ
事
(
こと
)
で、
021
御衣
(
みそ
)
を
投棄
(
なげす
)
て
玉
(
たま
)
ふと
曰
(
い
)
ふ
事
(
こと
)
である。
022
ワヅラヒノウシ
神
(
のかみ
)
とは、
023
病
(
や
)
み
煩
(
わづら
)
ひを
癒
(
いや
)
す
神
(
かみ
)
と
曰
(
い
)
ふ
事
(
こと
)
である。
024
凡
(
すべ
)
て
医術
(
いじゆつ
)
薬法
(
やくほふ
)
の、
025
皇国
(
くわうこく
)
の
神法
(
しんぱふ
)
に
背反
(
はいはん
)
せる
事
(
こと
)
を
看破
(
かんぱ
)
して、
026
根本
(
こんぽん
)
的
(
てき
)
革正
(
かくせい
)
し
玉
(
たま
)
ふために、
027
御衣
(
みそ
)
を
投
(
な
)
げ
棄
(
す
)
て
玉
(
たま
)
うたのであります。
028
現代
(
げんだい
)
の
西洋
(
せいやう
)
医学
(
いがく
)
も
漢法医
(
かんぽふい
)
も、
029
之
(
これ
)
を
廃
(
はい
)
して
神国
(
しんこく
)
固有
(
こいう
)
の
医学
(
いがく
)
を
採用
(
さいよう
)
せなくては
成
(
な
)
らぬやうに
成
(
な
)
つて
来
(
き
)
て
居
(
ゐ
)
るのと
同
(
おな
)
じ
事
(
こと
)
であります。
030
『
次
(
つぎ
)
に
投
(
な
)
げ
棄
(
す
)
つる
御褌
(
みはかま
)
に
成
(
な
)
りませる
神
(
かみ
)
の
御名
(
みな
)
は
道俣
(
ちまたの
)
神
(
かみ
)
』
031
御褌
(
みはかま
)
の
言霊
(
ことたま
)
は、
032
走
(
はし
)
り
駆
(
かけ
)
り
廻
(
まは
)
ると
云
(
い
)
ふ
事
(
こと
)
で、
033
要
(
えう
)
するに
交通
(
かうつう
)
機関
(
きくわん
)
や
通信
(
つうしん
)
機関
(
きくわん
)
を
指
(
さ
)
して
ハカマ
と
言
(
い
)
ふのである。
034
今日
(
こんにち
)
の
汽車
(
きしや
)
は、
035
危車
(
きしや
)
となり
鬼車
(
きしや
)
となり、
036
電車
(
でんしや
)
、
037
自動車
(
じどうしや
)
、
038
汽船
(
きせん
)
、
039
飛行船
(
ひかうせん
)
、
040
郵便
(
いうびん
)
、
041
電信
(
でんしん
)
、
042
電話
(
でんわ
)
等
(
とう
)
も
大
(
おほい
)
に
改良
(
かいりやう
)
すべき
必要
(
ひつえう
)
がある。
043
要
(
えう
)
するに
従来
(
じうらい
)
の
交通
(
かうつう
)
や
通信
(
つうしん
)
機関
(
きくわん
)
に
対
(
たい
)
して
根本
(
こんぽん
)
的
(
てき
)
革正
(
かくせい
)
の
要
(
えう
)
あり、
044
故
(
ゆゑ
)
に
一旦
(
いつたん
)
現代
(
げんだい
)
の
方法
(
はうはふ
)
を
大変更
(
だいへんかう
)
すべき
事
(
こと
)
を、
045
御褌
(
みはかま
)
を
投棄
(
なげす
)
つると
曰
(
い
)
ふのであります。
046
道俣
(
ちまたの
)
神
(
かみ
)
とは、
047
鉄道
(
てつだう
)
や
航路
(
かうろ
)
や
道路
(
だうろ
)
の
神
(
かみ
)
と
云
(
い
)
ふ
事
(
こと
)
である、
048
交通
(
かうつう
)
と
通信
(
つうしん
)
機関
(
きくわん
)
の
四通
(
しつう
)
八達
(
はつたつ
)
せる
状況
(
じやうきやう
)
を
指
(
さ
)
して
道俣
(
ちまた
)
と
云
(
い
)
ふのである。
049
日本
(
につぽん
)
にすれば、
050
現今
(
げんこん
)
の
鉄道
(
てつだう
)
や
道路
(
だうろ
)
や
郵便
(
ゆうびん
)
や
電信
(
でんしん
)
なぞも、
051
大々
(
だいだい
)
的
(
てき
)
に
改良
(
かいりやう
)
せなくては
成
(
な
)
らぬやうになつて
居
(
ゐ
)
る。
052
是
(
これ
)
を
拡張
(
くわくちやう
)
し
以
(
もつ
)
て
国民
(
こくみん
)
の
便利
(
べんり
)
を
計
(
はか
)
らねばならぬ
今日
(
こんにち
)
の
現状
(
げんじやう
)
であるのと
同
(
おな
)
じ
事
(
こと
)
であります。
053
『
次
(
つぎ
)
に
投
(
な
)
げ
棄
(
す
)
つる
御冠
(
みかがぶり
)
に
成
(
な
)
りませる
神
(
かみ
)
の
御名
(
みな
)
は
飽咋之
(
あきぐひの
)
宇斯
(
うしの
)
神
(
かみ
)
』
054
右
(
みぎ
)
の
言霊
(
ことたま
)
は、
055
三公
(
さんこう
)
とか、
056
公卿
(
くげ
)
とか、
057
殿上人
(
てんじやうびと
)
とか、
058
神官
(
しんくわん
)
とか
言
(
い
)
ふ
意味
(
いみ
)
である。
059
今日
(
こんにち
)
の
世
(
よ
)
で
曰
(
い
)
へば、
060
華族
(
くわぞく
)
とか、
061
神官
(
しんくわん
)
とか、
062
国務
(
こくむ
)
大臣
(
だいじん
)
とか、
063
高等官
(
かうとうくわん
)
とか
曰
(
い
)
ふ
意味
(
いみ
)
である。
064
是
(
これ
)
も
断乎
(
だんこ
)
として
改善
(
かいぜん
)
すると
言
(
い
)
ふ
事
(
こと
)
が
御冠
(
みかがぶり
)
を
投
(
な
)
げ
棄
(
す
)
つると
言
(
い
)
ふ
事
(
こと
)
である。
065
現代
(
げんだい
)
は
実
(
じつ
)
に
一大
(
いちだい
)
改革
(
かいかく
)
を
必要
(
ひつえう
)
とする
時期
(
じき
)
ではありますまいか。
066
『
次
(
つぎ
)
に
投
(
な
)
げ
棄
(
す
)
つる
左
(
ひだり
)
の
御手
(
みて
)
の
手纒
(
たまき
)
に
成
(
な
)
りませる
神
(
かみ
)
の
御名
(
みな
)
は、
067
奥疎
(
おきざかるの
)
神
(
かみ
)
、
068
次
(
つぎ
)
に
奥津
(
おきつ
)
那芸佐
(
なぎさ
)
毘古
(
びこの
)
神
(
かみ
)
、
069
次
(
つぎ
)
に
奥津
(
おきつ
)
甲斐弁羅
(
かひべらの
)
神
(
かみ
)
』
070
左
(
ひだり
)
の
御手
(
みて
)
と
言
(
い
)
ふことは、
071
左
(
ひだり
)
は
上位
(
じやうゐ
)
であり
官
(
くわん
)
である。
072
奥疎
(
おきざかるの
)
神
(
かみ
)
は
陸軍
(
りくぐん
)
である。
073
奥津
(
おきつ
)
那芸佐
(
なぎさ
)
毘古
(
びこの
)
神
(
かみ
)
は
海軍
(
かいぐん
)
である。
074
奥津
(
おきつ
)
甲斐弁羅
(
かひべらの
)
神
(
かみ
)
は
陸海軍
(
りくかいぐん
)
の
武器
(
ぶき
)
である。
075
従来
(
じうらい
)
の
軍法
(
ぐんぱふ
)
戦術
(
せんじゆつ
)
では
到底
(
たうてい
)
駄目
(
だめ
)
であるから、
076
大々
(
だいだい
)
的
(
てき
)
改良
(
かいりやう
)
を
加
(
くは
)
へ、
077
神軍
(
しんぐん
)
の
兵法
(
へいはふ
)
に
依
(
よ
)
り、
078
細矛
(
くはしほこ
)
千足
(
ちたるの
)
国
(
くに
)
の
実
(
じつ
)
を
挙
(
あ
)
ぐ
可
(
べ
)
く
執
(
と
)
り
行
(
おこな
)
う
為
(
ため
)
に、
079
左
(
ひだり
)
の
御手
(
みて
)
の
手纒
(
たまき
)
を
投棄
(
なげす
)
て
玉
(
たま
)
ふのであります。
080
『
次
(
つぎ
)
に
投
(
な
)
げ
棄
(
す
)
つる
右
(
みぎ
)
の
御手
(
みて
)
の
手纒
(
たまき
)
に
成
(
な
)
りませる
神
(
かみ
)
の
御名
(
みな
)
は、
081
辺疎
(
へざかるの
)
神
(
かみ
)
、
082
次
(
つぎ
)
に
辺津
(
へつ
)
那芸佐
(
なぎさ
)
毘古
(
びこの
)
神
(
かみ
)
、
083
次
(
つぎ
)
に
辺津
(
へつ
)
甲斐弁羅
(
かひべらの
)
神
(
かみ
)
』
084
右
(
みぎ
)
は
下
(
した
)
であり
民
(
たみ
)
であり
地
(
ち
)
である。
085
辺疎
(
へざかるの
)
神
(
かみ
)
は
農業
(
のうげふ
)
である。
086
辺津
(
へつ
)
那芸佐
(
なぎさ
)
毘古
(
びこの
)
神
(
かみ
)
は
工商業
(
こうしやうげふ
)
である。
087
辺津
(
へつ
)
甲斐弁羅
(
かひべらの
)
神
(
かみ
)
は
農工商
(
のうこうしやう
)
に
使用
(
しよう
)
すべき
機械
(
きかい
)
器具
(
きぐ
)
である。
088
是
(
これ
)
も
一大
(
いちだい
)
改良
(
かいりやう
)
を
要
(
えう
)
するを
以
(
もつ
)
て、
089
従前
(
じうぜん
)
の
方針
(
はうしん
)
を
変革
(
へんかく
)
する
事
(
こと
)
を、
090
右
(
みぎ
)
の
御手
(
みて
)
の
手纒
(
たまき
)
に
成
(
な
)
りませる
神
(
かみ
)
を、
091
投
(
な
)
げ
棄
(
す
)
て
玉
(
たま
)
ふと
言
(
い
)
ふのであります。
092
『
右
(
みぎ
)
の
件
(
くだり
)
、
093
船戸
(
ふなどの
)
神
(
かみ
)
より
以下
(
いか
)
辺津
(
へつ
)
甲斐弁羅
(
かひべらの
)
神
(
かみ
)
以前
(
まで
)
、
094
十二神
(
とをまりふたはしら
)
は
身
(
み
)
に
着
(
つ
)
ける
物
(
もの
)
を
脱
(
ぬ
)
ぎ
棄
(
す
)
て
玉
(
たま
)
ひしに
由
(
よ
)
りて
生
(
な
)
りませる
神
(
かみ
)
なり』
095
右
(
みぎ
)
の
十二神
(
じふにはしら
)
は、
096
黄泉国
(
よもつのくに
)
如
(
な
)
す
醜穢
(
きたな
)
き
国
(
くに
)
と
化
(
な
)
り
果
(
は
)
てたるを、
097
大神
(
おほかみ
)
の
大英断
(
だいえいだん
)
に
由
(
よ
)
りて、
098
大々
(
だいだい
)
的
(
てき
)
改革
(
かいかく
)
を
実行
(
じつかう
)
され、
099
以
(
もつ
)
て
宇宙
(
うちう
)
大修祓
(
だいしうばつ
)
の
端緒
(
たんちよ
)
を
開
(
ひら
)
き
給
(
たま
)
うた
大神業
(
だいしんげふ
)
であります。
100
『
於是
(
ここにおいて
)
上瀬
(
かみつせ
)
は
瀬
(
せ
)
速
(
はや
)
し、
101
下瀬
(
しもつせ
)
は
瀬
(
せ
)
弱
(
よわ
)
しと
詔
(
のり
)
ごちたまひて、
102
初
(
はじ
)
めて
中瀬
(
なかつせ
)
に
降
(
おり
)
潜
(
かづ
)
きて
滌
(
そそ
)
ぎたまふ
時
(
とき
)
に
成
(
な
)
りませる
神
(
かみ
)
の
名
(
な
)
は、
103
八十
(
やそ
)
禍津
(
まがつ
)
日
(
ひの
)
神
(
かみ
)
、
104
次
(
つぎ
)
に
大禍津
(
おほまがつ
)
日
(
ひの
)
神
(
かみ
)
、
105
此
(
この
)
二神
(
ふたはしら
)
は、
106
其
(
そ
)
の
穢
(
きたな
)
き
繁国
(
しげくに
)
に
到
(
いた
)
りましし
時
(
とき
)
の
汚垢
(
けがれ
)
に
因
(
よ
)
りて
成
(
な
)
りませる
神
(
かみ
)
也
(
なり
)
』
107
上瀬
(
かみつせ
)
とは
現代
(
げんだい
)
の
所謂
(
いはゆる
)
上流
(
じやうりう
)
社会
(
しやくわい
)
であり、
108
下瀬
(
しもつせ
)
は
下流
(
かりう
)
社会
(
しやくわい
)
である。
109
上流
(
じやうりう
)
社会
(
しやくわい
)
は
権力
(
けんりよく
)
財力
(
ざいりよく
)
を
恃
(
たの
)
みて
容易
(
ようい
)
に
体主
(
たいしゆ
)
霊従
(
れいじう
)
の
醜行為
(
しうかうゐ
)
を
改
(
あらた
)
めず、
110
却
(
かへつ
)
て
神諭
(
しんゆ
)
に
極力
(
きよくりよく
)
反抗
(
はんかう
)
するの
意
(
い
)
を『
上瀬
(
かみつせ
)
は
瀬
(
せ
)
速
(
はや
)
し』と
言
(
い
)
ふのである。
111
下流
(
かりう
)
は
権力
(
けんりよく
)
も
財力
(
ざいりよく
)
もなく、
112
なにほど
神諭
(
しんゆ
)
を
実行
(
じつかう
)
せむとするも、
113
其
(
その
)
日
(
ひ
)
の
生活
(
せいくわつ
)
に
苦
(
くる
)
しみ
且
(
か
)
つ
権力
(
けんりよく
)
の
圧迫
(
あつぱく
)
を
恐
(
おそ
)
れて、
114
一
(
ひと
)
つも
改革
(
かいかく
)
の
神業
(
しんげふ
)
を
実行
(
じつかう
)
するの
実力
(
じつりよく
)
なし。
115
故
(
ゆゑ
)
に『
下瀬
(
しもつせ
)
は
瀬
(
せ
)
弱
(
よわ
)
し』と
言
(
い
)
ふのである。
116
そこで
大神
(
おほかみ
)
は
中瀬
(
なかつせ
)
なる
中流
(
ちうりう
)
社会
(
しやくわい
)
に
降
(
お
)
り
潜
(
ひそ
)
みて、
117
世界
(
せかい
)
大修祓
(
だいしうばつ
)
、
118
大改革
(
だいかいかく
)
の
神業
(
しんげふ
)
を
遂行
(
すゐかう
)
したまふのである。
119
中流
(
ちうりう
)
なれば
今日
(
こんにち
)
の
衣食
(
いしよく
)
に
窮
(
きう
)
せず、
120
且
(
か
)
つ
相当
(
さうたう
)
の
学力
(
がくりよく
)
と
理解
(
りかい
)
とを
有
(
いう
)
し、
121
国家
(
こくか
)
の
中堅
(
ちうけん
)
と
成
(
な
)
る
可
(
べ
)
き
実力
(
じつりよく
)
を
具有
(
ぐいう
)
するを
以
(
もつ
)
て、
122
神明
(
しんめい
)
は
中流
(
ちうりう
)
社会
(
しやくわい
)
の
真人
(
しんじん
)
の
身魂
(
みたま
)
に
宿
(
やど
)
りて、
123
一大
(
いちだい
)
神業
(
しんげふ
)
を
開始
(
かいし
)
されたのであります。
124
大神
(
おほかみ
)
が
宇宙
(
うちう
)
一切
(
いつさい
)
の
醜穢
(
しうゑ
)
を
祓除
(
ばつぢよ
)
し
玉
(
たま
)
うた
時
(
とき
)
に
出現
(
しゆつげん
)
せる
神
(
かみ
)
は、
125
八十
(
やそ
)
禍津
(
まがつ
)
日
(
ひの
)
神
(
かみ
)
、
126
つぎに
大禍津
(
おほまがつ
)
日
(
ひの
)
神
(
かみ
)
の
二神
(
ふたはしら
)
であります。
127
人
(
ひと
)
は
宇宙
(
うちう
)
の
縮図
(
しゆくづ
)
である。
128
世界
(
せかい
)
も
人体
(
じんたい
)
も
皆
(
みな
)
同一
(
どういつ
)
の
型
(
かた
)
に
出来
(
でき
)
て
居
(
ゐ
)
るのであるから
茲
(
ここ
)
に
宇宙
(
うちう
)
と
云
(
い
)
はず、
129
伊邪那岐
(
いざなぎの
)
大神
(
おほかみ
)
の
一身
(
いつしん
)
上
(
じやう
)
に
譬
(
たと
)
へて
示
(
しめ
)
されたのである。
130
故
(
ゆゑ
)
に
瑞月
(
すゐげつ
)
亦
(
また
)
之
(
これ
)
を
人身
(
じんしん
)
上
(
じやう
)
より
略解
(
りやくかい
)
するを
以
(
もつ
)
て
便利
(
べんり
)
と
思
(
おも
)
ふのであります。
131
八十
(
やそ
)
禍津
(
まがつ
)
神
(
かみ
)
は、
132
吾人
(
ごじん
)
の
身外
(
しんぐわい
)
に
在
(
あ
)
りて
吾人
(
ごじん
)
の
進路
(
しんろ
)
を
妨
(
さまた
)
げ
且
(
か
)
つ
大々
(
だいだい
)
的
(
てき
)
反対
(
はんたい
)
行動
(
かうどう
)
を
取
(
と
)
り、
133
以
(
もつ
)
て
自己
(
じこ
)
を
利
(
り
)
せむとするの
悪魔
(
あくま
)
である。
134
現
(
げん
)
に
大本
(
おほもと
)
に
対
(
たい
)
して
種々
(
しゆじゆ
)
の
中傷
(
ちうしやう
)
讒誣
(
ざんぶ
)
を
敢
(
あ
)
へてし、
135
且
(
か
)
つ
書物
(
しよもつ
)
を
発行
(
はつかう
)
して
奇利
(
きり
)
を
占
(
し
)
めむとする
三文
(
さんもん
)
蚊士
(
ぶんし
)
の
如
(
ごと
)
きは、
136
所謂
(
いはゆる
)
八十
(
やそ
)
禍津
(
まがつ
)
神
(
かみ
)
であります。
137
之
(
これ
)
を
国家
(
こくか
)
の
上
(
うへ
)
から
言
(
い
)
ふ
時
(
とき
)
は、
138
排日
(
はいにち
)
とか
排貨
(
はいくわ
)
とか
敵国
(
てきこく
)
陸海軍
(
りくかいぐん
)
の
襲来
(
しふらい
)
とかに
当
(
あた
)
るのである。
139
この
八十
(
やそ
)
禍津
(
まがつ
)
神
(
かみ
)
を
監督
(
かんとく
)
し、
140
制御
(
せいぎよ
)
し、
141
懲戒
(
ちやうかい
)
し
玉
(
たま
)
ふ
神
(
かみ
)
を
八十
(
やそ
)
禍津
(
まがつ
)
日
(
ひの
)
神
(
かみ
)
といふのであります。
142
日
(
ひ
)
の
字
(
じ
)
が
加
(
くは
)
はると
加
(
くは
)
はらざるとに
依
(
よ
)
つて、
143
警官
(
けいくわん
)
と
罪人
(
ざいにん
)
との
様
(
やう
)
に
位置
(
ゐち
)
が
替
(
かは
)
るのであります。
144
大禍津
(
おほまがつ
)
神
(
かみ
)
は
吾人
(
ごじん
)
の
身魂内
(
みたまない
)
に
潜入
(
せんにふ
)
して、
145
悪事
(
あくじ
)
醜行
(
しうかう
)
を
為
(
な
)
さしめむとする
悪霊
(
あくれい
)
邪魂
(
じやこん
)
である。
146
色
(
いろ
)
に
沈溺
(
ちんでき
)
し、
147
酒
(
さけ
)
に
荒
(
すさ
)
み、
148
不善
(
ふぜん
)
非行
(
ひかう
)
を
為
(
な
)
すは
皆
(
みな
)
大禍津
(
おほまがつ
)
神
(
かみ
)
の
所為
(
しよゐ
)
であります。
149
之
(
これ
)
を
国家
(
こくか
)
の
上
(
うへ
)
に
譬
(
たと
)
へる
時
(
とき
)
は、
150
危険
(
きけん
)
思想
(
しさう
)
、
151
反国家
(
はんこくか
)
主義
(
しゆぎ
)
、
152
政府
(
せいふ
)
顛覆
(
てんぷく
)
、
153
内乱
(
ないらん
)
等
(
とう
)
の
陰謀
(
いんぼう
)
を
為
(
な
)
す
非国民
(
ひこくみん
)
の
潜在
(
せんざい
)
し、
154
且
(
か
)
つ
体主霊従
(
ぐわいこく
)
同様
(
どうやう
)
の
政治
(
せいぢ
)
に
改
(
あらた
)
めむとする、
155
悪逆
(
あくぎやく
)
無道
(
ぶだう
)
の
人面
(
じんめん
)
獣心
(
じうしん
)
的
(
てき
)
人物
(
じんぶつ
)
の
居住
(
きよぢう
)
して
居
(
ゐ
)
る
事
(
こと
)
である。
156
之
(
これ
)
を
討伐
(
たうばつ
)
し
懲戒
(
ちやうかい
)
し
警告
(
けいこく
)
するのは
大禍津
(
おほまがつ
)
日
(
ひの
)
神
(
かみ
)
であります。
157
正 邪
158
八十
(
やそ
)
禍津
(
まがつ
)
日
(
ひの
)
神
(
かみ
)
八十
(
やそ
)
禍津
(
まがつ
)
神
(
かみ
)
159
大禍津
(
おほまがつ
)
日
(
ひの
)
神
(
かみ
)
大禍津
(
おほまがつ
)
神
(
かみ
)
159
(
大正九・一・一五
講演筆録
外山豊二
)
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