霊界物語.ネット~出口王仁三郎 大図書館~
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(みづ)()らさぬ経綸(けいりん)

インフォメーション
鏡:玉鏡 題名:水も漏らさぬ経綸 よみ: 著者:出口王仁三郎
神の国掲載号:1932(昭和7)年08月号 八幡書店版:79頁 愛善世界社版:61頁 著作集: 第五版:96頁 第三版:97頁 全集: 初版:73頁
概要: 備考: タグ: データ凡例: データ最終更新日: OBC :kg550
001 大望(たいまう)002大望(たいまう)御神諭(ごしんゆ)にある(うしとら)金神様(こんじんさま)003三千年(さんぜんねん)あまりての御経綸(ごけいりん)(まく)()つて(おと)さるる時機(じき)次第(しだい)(ちか)づきつつあるのであるが、004この大神業(だいしんげふ)人間(にんげん)想像(さうざう)範囲(はんゐ)(だつ)した目覚(めざ)ましいものだと(かんが)へらるる。005(この)(こと)()りたものが世界(せかい)にたつた一人(ひとり)ある。006()らすと出口(でぐち)(なほ)でもあまりの(おどろ)きと(うれ)しさとについ口外(こうぐわい)するによつて()らせてない」と(まを)されて()る……。
007 王仁(わたし)(かつ)(わづ)(きん)五十銭(ごじつせん)(もつ)金竜殿(きんりうでん)建築(けんちく)着手(ちやくしゆ)したのであるが、008周山(しうざん)山奥(やまおく)でふと()たヒントは王仁(わたし)をしてミロク殿(でん)009黄金閣(わうごんかく)と、010(つぎ)(つぎ)への建築(けんちく)成就(じやうじゆ)さす動機(どうき)となつた。011王仁(わたし)(やま)()()つて一服(いつぷく)して()ると、012樵男(きこり)(たち)(すぎ)丸太(まるた)()()して(いかだ)とすべく(した)(した)へと(なが)して()る。013(なが)すといつてもチヨロチヨロとした(ほそ)渓流(けいりう)で、014(ふと)(はし)(なが)すにやつと(くらゐ)水量(すゐりやう)である。015どうして(ふと)丸木(まるき)(なが)(ちから)などあるもので()い。016そこで()()ると、017樵男(きこり)(たち)(その)渓流(けいりう)(ひと)つの(せき)(つく)つた。018だんだんと(みづ)(たま)つて杉丸太(すぎまるた)(うか)べるによい(りやう)となると、019やがて材木(ざいもく)(ころ)がし()む。020そして一度(いちど)(みづ)()つて(おと)すと、021(ほとばし)水勢(すゐせい)によつて丸太(まるた)(いきほひ)よく(なが)()す。022かくて一本(いつぽん)二本(にほん)(なが)し、023()なりの(すう)(たつ)した(とき)024(また)第二(だいに)(せき)()つて(おと)す。025かくの(ごと)きものを(たび)(かさ)ねて(つひ)本流(ほんりう)にと(なが)()し、026そこで(いかだ)()んで悠々(いういう)たる大河(おほかは)へと(はこ)()す。027(はし)(なが)すにも()らぬチヨロチヨロ(なが)れも、028()めて()いて()つて(おと)(とき)(いう)(おほ)きな材木(ざいもく)(なが)()(ちから)となる。029これだ、030王仁(わたし)はかうした(こと)(をし)へられて、031()()なり(おほ)きな建造(けんざう)(また)()(おほ)くの仕事(しごと)易々(やすやす)とやつて()た。
032 だがさうした仕事(しごと)(うしとら)金神(こんじん)国常立尊(くにとこたちのみこと)(さま)御経綸(ごけいりん)比較(ひかく)すると、033(じつ)千万牛(せんまんぎう)一毛(いちまう)にも(あたひ)せぬ(こと)である。034一度(いちど)あつて二度(にど)()仕組(しぐみ)度々(たびたび)神諭(しんゆ)()()るが、035(たと)へば三千年(さんぜんねん)かかつて()めた(おほ)きな湖水(こすゐ)のやうなもので、036いよいよ()つて(おと)さるると()(こと)になると、037(その)(いきほひ)猛烈(まうれつ)さは想像(さうざう)(ほか)にあるでは()いか。038しかも一度(いちど)()つて(おと)されたら最後(さいご)039()めるのに(また)三千年(さんぜんねん)かからねばならぬ(わけ)である。040だから一度(いちど)あつて二度(にど)()仕組(しぐみ)(まを)さるるので、041この(みづ)(たまり)たるや、042一寸(ちよつと)()らされぬ仕組(しぐみ)043(すなは)(みづ)()らさぬ仕組(しぐみ)なのである。
044 三千年(さんぜんねん)()うても実数(じつすう)三千年(さんぜんねん)では()い、045何十万年(なんじふまんねん)といふ(とほ)神代(かみよ)(むかし)からの経綸(しぐみ)であるといふ(こと)は、046度々(たびたび)神諭(しんゆ)霊界(れいかい)物語(ものがたり)によつて(しめ)されて()(とほ)りである。047大本(おほもと)神業(しんげふ)()(つき)進展(しんてん)して、048(いま)全世界(ぜんせかい)(その)福音(ふくいん)()(つた)へられつつあつて、049(その)偉大(ゐだい)なる仕事(しごと)世人(せじん)注目(ちうもく)焦点(せうてん)となつて()る。050だが、051それも御経綸(おしぐみ)のほんの一部(いちぶ)にしか()ぎないので、052此処(ここ)水溜(みづたまり)があると()(こと)()らす()めのほんの()らし(みづ)である。
053 神様(かみさま)御仕事(おしごと)広大無辺(くわうだいむへん)なる(こと)人間(にんげん)(わか)るものでは()いのであるから、054彼是(かれこれ)理屈(りくつ)()はずに、055神様(かみさま)(したが)つて信仰(しんかう)(はげ)むが一等(いつとう)である。
056 太平洋(たいへいやう)中央(ちうおう)には(ふか)(みぞ)穿(うが)たれて()(おほ)きな烏賊(いか)()んで()るが、057(その)烏賊(いか)(おほ)きさは直径(ちよくけい)三里(さんり)もあるのである。058(あし)(なが)さは一里(いちり)にあまり、059時々(ときどき)水面(すゐめん)(うか)()(だい)なる漁船(ぎよせん)などを(あし)でからんでグツと()()んで仕舞(しま)ひ、060悠々(いういう)海底(かいてい)(しづ)んで御馳走(ごちそう)にありつくのである。061海竜(かいりう)(あら)はれたなどと()ふのは、062(じつ)はこの烏賊(いか)(あし)なのである。063かういふ(こと)()いても世人(せじん)中々(なかなか)信用(しんよう)すまいが、064事実(じじつ)である。065古事記(こじき)八岐大蛇(やまたをろち)(かう)()んで()ると
066 「(その)()酸漿(ほほづき)(ごと)くに(あか)く、067()(ひと)つにして(あたま)()(やつ)つに(わか)れ、068()には(こけ)069(ひのき)070(すぎ)()など生茂(おひしげ)り、071(なが)谿八谷(たにやたに)072(やま)尾八尾(をやを)(わた)り、073(その)(はら)(ことごと)くに(つね)()(ただ)れたり云々(うんぬん)
074とあるが、075()()()えた動物(どうぶつ)なんか(すくな)くないので、076大地(だいち)()(もの)であると(むかし)から()ふが、077(おほ)きな陸地(りくち)だと(おも)うて(その)(うへ)(うま)れ、078(その)(うへ)()み、079(その)(うへ)(たがや)し、080(しか)して(その)(うへ)墳墓(ふんぼ)(きづ)いて()ると、081(じつ)(ひと)つの(おほ)きな動物(どうぶつ)(せな)(うへ)であつたと()ふ、082伽噺(とぎばなし)のやうな(こと)事実(じじつ)となつて(あら)はれて()ないとも(かぎ)らない。083いや実際(じつさい)さういふ動物(どうぶつ)何千年(なんぜんねん)もねむつたやうにじつとして()て、084(ひと)つの(おほ)きな(しま)だと(おも)はれて()動物(どうぶつ)()るのである。085人間(にんげん)(あたま)にわいた(しらみ)其処(そこ)安住(あんぢゆう)()としてそこで()き、086()()み、087子孫(しそん)永久(ゑいきう)繁殖(はんしよく)(ねが)うて()る。088それが人間(にんげん)()一動物(いちどうぶつ)肉体(にくたい)一部分(いちぶぶん)であると(かんが)へないと(おな)(こと)である。089かういふ(おほ)きな動物(どうぶつ)(うご)()したら、090それこそ大変(たいへん)である。091()()()への(とき)には、092どういふ(こと)(おこ)つて()るかも(わか)らないのである。
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