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歌(うた)

インフォメーション
鏡：玉鏡 題名：歌 よみ： 著者：出口王仁三郎
神の国掲載号：1933（昭和8）年09月号 八幡書店版：294頁 愛善世界社版：236頁 著作集： 第五版：259頁 第三版：261頁 全集： 初版：220頁
概要： 備考： タグ： データ凡例： データ最終更新日： OBC ：kg698
001　歌(うた)よむ人(ひと)には悪人(あくにん)がない。002歌(うた)よまぬ人(ひと)は油断(ゆだん)がならぬ。003唯(ただ)現代(げんだい)の歌人(かじん)は力(ちから)といふものがない。004兎角(とかく)デリケートな心(こころ)の持主(もちぬし)で偏狭(へんけふ)で、005消極的(せうきよくてき)で、006女性的(ぢよせいてき)で、007嫉妬(しつと)深(ぶか)い傾向(けいこう)があるが、008大本(おほもと)の歌人(かじん)は御神徳(ごしんとく)を頂(いただ)くから力(ちから)が出(で)て来(く)る。009王仁(わたし)は芸術(げいじゆつ)は宗教(しうけう)の母(はは)なりと主張(しゆちやう)して居(ゐ)るのだ。010言霊(ことたま)の幸(さち)はふ国(くに)、011神様(かみさま)は歌(うた)を奉(たてまつ)るのが、012海河山野(うみかはやまぬの)種々(くさぐさ)の供物(くもつ)よりも一番(いちばん)お気(き)に入(い)るのである。013皆(みな)は子(こ)の宗教(しうけう)宣伝(せんでん)には熱心(ねつしん)であるが、014親(おや)の芸術(げいじゆつ)を忘(わす)れ勝(がち)である。015これではいけぬ。016歌(うた)を詠(よ)まぬものは如何(いか)なる力(ちから)のある人(ひと)であらうとも、017断(だん)じて神業(しんげふ)の第一線(だいいつせん)［＊「第一線」…底本では「線」が「戦」になっている。］には立(た)てぬ。018其(その)つもりで各自(かくじ)勉強(べんきやう)するがよい。019忙(いそが)しいからとか、020下手(へた)だからだとか、021上手(じやうず)によめたらだの、022其(その)からやたらが一番(いちばん)いけない。023まづくてもだんだん詠(よ)んで居(を)ればよく詠(よ)めるやうになるものである。024神徳(しんとく)は努力(どりよく)の上(うへ)に加(くは)はるのである。
025　明光(めいくわう)は月日(つきひ)の光(ひかり)に相応(さうおう)する。026月日(つきひ)の光(ひかり)をうけぬものが、027どうして神業(しんげふ)に使(つか)へるものか。028また王仁(わたし)が皆(みな)に明光(めいくわう)に出詠(しゆつえい)するやうにと云(い)ふのは、029其(その)歌(うた)によつて皆(みな)の心(こころ)の動(うご)きを見(み)てよくしてやらうと思(おも)ふからである。
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