霊界物語.ネット
~出口王仁三郎 大図書館~
目 次
設 定
閉じる
×
霊界物語
三鏡
大本神諭
伊都能売神諭
出口王仁三郎全集
出口王仁三郎著作集
王仁文庫
惟神の道
幼ながたり
開祖伝
聖師伝
霧の海(第六歌集)
大本七十年史
大本史料集成
神霊界
新聞記事
新月の光
その他
王仁文献考証
検索は「
王仁DB
」で
←
戻る
霊界物語
霊主体従
第1巻(子の巻)
第2巻(丑の巻)
第3巻(寅の巻)
第4巻(卯の巻)
第5巻(辰の巻)
第6巻(巳の巻)
第7巻(午の巻)
第8巻(未の巻)
第9巻(申の巻)
第10巻(酉の巻)
第11巻(戌の巻)
第12巻(亥の巻)
如意宝珠
第13巻(子の巻)
第14巻(丑の巻)
第15巻(寅の巻)
第16巻(卯の巻)
第17巻(辰の巻)
第18巻(巳の巻)
第19巻(午の巻)
第20巻(未の巻)
第21巻(申の巻)
第22巻(酉の巻)
第23巻(戌の巻)
第24巻(亥の巻)
海洋万里
第25巻(子の巻)
第26巻(丑の巻)
第27巻(寅の巻)
第28巻(卯の巻)
第29巻(辰の巻)
第30巻(巳の巻)
第31巻(午の巻)
第32巻(未の巻)
第33巻(申の巻)
第34巻(酉の巻)
第35巻(戌の巻)
第36巻(亥の巻)
舎身活躍
第37巻(子の巻)
第38巻(丑の巻)
第39巻(寅の巻)
第40巻(卯の巻)
第41巻(辰の巻)
第42巻(巳の巻)
第43巻(午の巻)
第44巻(未の巻)
第45巻(申の巻)
第46巻(酉の巻)
第47巻(戌の巻)
第48巻(亥の巻)
真善美愛
第49巻(子の巻)
第50巻(丑の巻)
第51巻(寅の巻)
第52巻(卯の巻)
第53巻(辰の巻)
第54巻(巳の巻)
第55巻(午の巻)
第56巻(未の巻)
第57巻(申の巻)
第58巻(酉の巻)
第59巻(戌の巻)
第60巻(亥の巻)
山河草木
第61巻(子の巻)
第62巻(丑の巻)
第63巻(寅の巻)
第64巻(卯の巻)上
第64巻(卯の巻)下
第65巻(辰の巻)
第66巻(巳の巻)
第67巻(午の巻)
第68巻(未の巻)
第69巻(申の巻)
第70巻(酉の巻)
第71巻(戌の巻)
第72巻(亥の巻)
特別編 入蒙記
天祥地瑞
第73巻(子の巻)
第74巻(丑の巻)
第75巻(寅の巻)
第76巻(卯の巻)
第77巻(辰の巻)
第78巻(巳の巻)
第79巻(午の巻)
第80巻(未の巻)
第81巻(申の巻)
←
戻る
特別編 入蒙記
第1篇 日本より奉天まで
01 水火訓
02 神示の経綸
03 金剛心
04 微燈の影
05 心の奥
06 出征の辞
07 奉天の夕
第2篇 奉天より洮南へ
08 聖雄と英雄
09 司令公館
10 奉天出発
11 安宅の関
12 焦頭爛額
13 洮南旅館
14 洮南の雲
第3篇 洮南より索倫へ
15 公爺府入
16 蒙古の人情
17 明暗交々
18 蒙古気質
19 仮司令部
20 春軍完備
21 索倫本営
第4篇 神軍躍動
22 木局収ケ原
23 下木局子
24 木局の月
25 風雨叱咤
26 天の安河
27 奉天の渦
28 行軍開始
29 端午の日
30 岩窟の奇兆
第5篇 雨後月明
31 強行軍
32 弾丸雨飛
33 武装解除
34 竜口の難
35 黄泉帰
36 天の岩戸
37 大本天恩郷
38 世界宗教聯合会
39 入蒙拾遺
附 入蒙余録
大本の経綸と満蒙
世界経綸の第一歩
蒙古建国
蒙古の夢
余白歌
このサイトは『霊界物語』を始めとする出口王仁三郎等の著書を無料で公開しています。
(注・出口王仁三郎の全ての著述を収録しているわけではありません。未収録のものも沢山あります)
閉じる
×
この文献を王仁DBで開く
印刷用画面を開く
[?]
プリント専用のシンプルな画面が開きます。文章の途中から印刷したい場合は、文頭にしたい位置のアンカーをクリックしてから開いて下さい。
[×閉じる]
話者名の追加表示
[?]
セリフの前に話者名が記していない場合、誰がしゃべっているセリフなのか分からなくなってしまう場合があります。底本にはありませんが、話者名を追加して表示します。
[×閉じる]
追加表示する
追加表示しない
【標準】
表示できる章
テキストのタイプ
[?]
ルビを表示させたまま文字列を選択してコピー&ペーストすると、ブラウザによってはルビも一緒にコピーされてしまい、ブログ等に引用するのに手間がかかります。そんな時には「コピー用のテキスト」に変更して下さい。ルビも脚注もない、ベタなテキストが表示され、きれいにコピーできます。
[×閉じる]
通常のテキスト
【標準】
コピー用のテキスト
その他の設定項目を表示する
ここから下を閉じる
文字サイズ
S
【標準】
M
L
フォント
フォント1
【標準】
フォント2
ルビの表示
通常表示
【標準】
括弧の中に表示
表示しない
古いブラウザでうまく表示されない時はこの設定を試してみて下さい
アンカーの表示
[?]
本文中に挿入している3~4桁の数字がアンカーです。原則として句読点ごとに付けており、標準設定では本文の左端に表示させています。クリックするとその位置から表示されます(URLの#の後ろに付ける場合は数字の頭に「a」を付けて下さい)。長いテキストをスクロールさせながら読んでいると、どこまで読んだのか分からなくなってしまう時がありますが、読んでいる位置を知るための目安にして下さい。目障りな場合は「表示しない」設定にして下さい。
[×閉じる]
左側にだけ表示する
【標準】
表示しない
全てのアンカーを表示
宣伝歌
[?]
宣伝歌など七五調の歌は、底本ではたいてい二段組でレイアウトされています。しかしブラウザで読む場合には、二段組だと読みづらいので、標準設定では一段組に変更して(ただし二段目は分かるように一文字下げて)表示しています。お好みよって二段組に変更して下さい。
[×閉じる]
一段組
【標準】
二段組
脚注
[?]
[※]や[#]で括られている文字は当サイトで独自に付けた脚注です。まだ少ししか付いていませんが、目障りな場合は「表示しない」設定に変えて下さい。ただし[#]は重要な注記なので表示を消すことは出来ません。
[×閉じる]
全ての脚注を開く
全ての脚注を閉じる(マーク表示)
【標準】
脚注マークを表示しない
文字の色
背景の色
ルビの色
傍点の色
[?]
底本で傍点(圏点)が付いている文字は、『霊界物語ネット』では太字で表示されますが、その色を変えます。
[×閉じる]
外字1の色
[?]
この設定は現在使われておりません。
[×閉じる]
外字2の色
[?]
文字がフォントに存在せず、画像を使っている場合がありますが、その画像の周囲の色を変えます。
[×閉じる]
→
表示がおかしくなったらリロードしたり、クッキーを削除してみて下さい。
【新着情報】
10月30~31日に旧サイトから新サイトへの移行作業を行う予定です。
実験用サイト
|
サブスク
霊界物語
>
入蒙記
> 第2篇 奉天より洮南へ > 第8章 聖雄と英雄
<<< 奉天の夕
(B)
(N)
司令公館 >>>
マーキングパネル
設定パネルで「全てのアンカーを表示」させてアンカーをクリックして下さい。
【引数の設定例】 &mky=a010-a021a034 アンカー010から021と、034を、イエローでマーキング。
第八章
聖雄
(
せいいう
)
と
英雄
(
えいいう
)
インフォメーション
著者:
出口王仁三郎
巻:
霊界物語 特別篇 山河草木 入蒙記
篇:
第2篇 奉天より洮南へ
よみ(新仮名遣い):
ほうてんよりとうなんへ
章:
第8章 聖雄と英雄
よみ(新仮名遣い):
せいゆうとえいゆう
通し章番号:
口述日:
1925(大正14)年08月
口述場所:
筆録者:
校正日:
校正場所:
初版発行日:
1925(大正14)年2月14日
概要:
舞台:
あらすじ
[?]
このあらすじは東京の望月さん作成です(一部加筆訂正してあります)。一覧表が「
王仁DB
」にあります。
[×閉じる]
:
水也商会の佐々木が通訳となって、盧占魁と日出雄の会見が始まった。盧占魁は目もとの凛とした英雄的人物で、日出雄、真澄別は相提携するに可と判断した。
盧占魁はかつてから日出雄の名を聞いていたと言い、ぜひ日出雄の下で使ってください、と挨拶した。日出雄は共に東亜存立のために尽くしましょう、と返した。ただこれだけで、両者の会談は済んだのであった。
二月十六日、盧占魁の公館で内外蒙古救援軍組織について、会合があった。会議の大略は、張作霖の了解を得ること、武器を購入すること、大本ラマ教を創立し、日出雄がダライラマ、真澄別がパンチェンラマとなり、盧占魁を従えて蒙古に進入すること、とであった。
元来、蒙古で日本人が蒙古人に布教することは禁じられているが、日出雄は五大教の宣伝使でもあるので、容易に宣教を行うことができるのであった。
一同が準備を行ううちに、二月十八日、張作霖から盧占魁に対して、内外蒙古出征の命が下ってきた。十個旅団が組織され、日地月星を染め抜いた大本更始会の徽章が旗印となった。
また、日出雄は大本ラマ教の経文を、盧占魁公館内にて神示によりしたためた。
主な登場人物
[?]
【セ】はセリフが有る人物、【場】はセリフは無いがその場に居る人物、【名】は名前だけ出て来る人物です。
[×閉じる]
:
備考:
2024/1/5出口王仁三郎全集第6巻を底本として校正。
タグ:
データ凡例:
データ最終更新日:
2024-10-21 15:42:43
OBC :
rmnm08
愛善世界社版:
69頁
八幡書店版:
第14輯 573頁
修補版:
校定版:
69頁
普及版:
初版:
ページ備考:
001
寒月
(
かんげつ
)
冴渡
(
さえわた
)
り、
002
烈風
(
れつぷう
)
吹荒
(
ふきすさ
)
ぶ
奉天
(
ほうてん
)
日本
(
につぽん
)
租界
(
そかい
)
を
離
(
はな
)
れて
二台
(
にだい
)
の
自動車
(
じどうしや
)
は
003
まつしぐらに
東三省
(
とうさんしやう
)
陸軍
(
りくぐん
)
中将
(
ちうじやう
)
盧
(
ろ
)
占魁
(
せんくわい
)
が
公館
(
こうくわん
)
に
着
(
つ
)
いた。
004
一方
(
いつぱう
)
は
大本
(
おほもと
)
の
前
(
ぜん
)
教主輔
(
けうしゆほ
)
大怪物
(
だいくわいぶつ
)
と
仇名
(
あだな
)
をとつた
源
(
みなもと
)
日出雄
(
ひでを
)
、
005
一方
(
いつぱう
)
は
陸軍
(
りくぐん
)
中将
(
ちうじやう
)
で
蒙古
(
もうこ
)
の
英雄
(
えいいう
)
、
006
馬賊
(
ばぞく
)
の
大巨頭
(
だいきよとう
)
盧
(
ろ
)
占魁
(
せんくわい
)
との
会見
(
くわいけん
)
である。
007
真澄別
(
ますみわけ
)
、
008
岡崎
(
をかざき
)
鉄首
(
てつしゆ
)
、
009
唐国別
(
からくにわけ
)
、
010
佐々木
(
ささき
)
弥市
(
やいち
)
、
011
大倉
(
おほくら
)
伍一
(
ごいち
)
、
012
揚
(
やう
)
萃廷
(
すゐてい
)
、
013
守高
(
もりたか
)
、
014
名田彦
(
なだひこ
)
の
面々
(
めんめん
)
は
015
盧
(
ろ
)
氏
(
し
)
の
公館
(
こうくわん
)
にストーブを
中
(
なか
)
に
置
(
お
)
き、
016
円形
(
ゑんけい
)
の
座
(
ざ
)
を
作
(
つく
)
つて
椅子
(
いす
)
に
腰打掛
(
こしうちか
)
け、
017
蒙古
(
もうこ
)
進出
(
しんしゆつ
)
の
英雄
(
えいゆう
)
的
(
てき
)
協議
(
けふぎ
)
に
耽
(
ふけ
)
つた。
018
佐々木
(
ささき
)
は
支那語
(
しなご
)
を
能
(
よ
)
くするので、
019
彼
(
かれ
)
が
日出雄
(
ひでを
)
と
盧
(
ろ
)
との
通弁
(
つうべん
)
を
勤
(
つと
)
めた。
020
佐々木
(
ささき
)
は
盧
(
ろ
)
占魁
(
せんくわい
)
を
指
(
ゆび
)
さし、
021
佐々木
『
先生
(
せんせい
)
、
022
此
(
この
)
方
(
かた
)
が
盧
(
ろ
)
占魁
(
せんくわい
)
さんです』
023
日出雄
(
ひでを
)
『
成程
(
なるほど
)
、
024
一見
(
いつけん
)
しても
目元
(
めもと
)
の
凛
(
りん
)
とした
英雄
(
えいゆう
)
的
(
てき
)
人物
(
じんぶつ
)
だ。
025
此
(
この
)
男
(
をとこ
)
ならば
何
(
なに
)
も
云
(
い
)
ふに
及
(
およ
)
ばぬ、
026
一切
(
いつさい
)
万事
(
ばんじ
)
を
委任
(
まか
)
せやう。
027
真澄別
(
ますみわけ
)
さん、
028
あなた
何
(
ど
)
う
考
(
かんが
)
へますか』
029
と
真澄別
(
ますみわけ
)
を
顧
(
かへり
)
みた。
030
真澄別
(
ますみわけ
)
は
微笑
(
びせう
)
し
乍
(
なが
)
ら『
宜
(
よろ
)
しからう』と
答
(
こた
)
へた。
031
盧
(
ろ
)
は
日出雄
(
ひでを
)
に
向
(
むか
)
つて
云
(
い
)
ふ。
032
盧占魁
『
私
(
わたくし
)
は
十年前
(
じふねんぜん
)
に
七万
(
しちまん
)
の
精兵
(
せいへい
)
を
引率
(
いんそつ
)
して、
033
大
(
だい
)
庫倫
(
クウロン
)
市
(
し
)
を
占領
(
せんりやう
)
しました。
034
其
(
その
)
時
(
とき
)
は
二十九
(
にじふきう
)
歳
(
さい
)
でした。
035
それから
新彊
(
しんきやう
)
を
取
(
と
)
り
雲南
(
うんなん
)
迄
(
まで
)
活動
(
くわつどう
)
しました。
036
それから
奉直
(
ほうちよく
)
戦争
(
せんさう
)
にも
参加
(
さんか
)
した
事
(
こと
)
もあります。
037
私
(
わたくし
)
が
上海
(
シヤンハイ
)
にゐる
時
(
とき
)
孫
(
そん
)
逸仙
(
いつせん
)
[
※
孫文の号
]
に
会
(
あ
)
ひ、
038
先生
(
せんせい
)
の
御
(
ご
)
高名
(
かうめい
)
を
承
(
うけたま
)
はり、
039
機会
(
きくわい
)
があらば
御
(
ご
)
面会
(
めんくわい
)
を
願
(
ねが
)
ひたいと、
0391
常
(
つね
)
に
憧憬
(
どうけい
)
して
居
(
を
)
りましたが、
040
機縁
(
きえん
)
が
熟
(
じゆく
)
したと
見
(
み
)
えて、
041
今日
(
こんにち
)
拙宅
(
せつたく
)
に
於
(
おい
)
て
先生
(
せんせい
)
に
面会
(
めんくわい
)
する
事
(
こと
)
を
得
(
え
)
たのは、
042
私
(
わたくし
)
に
取
(
と
)
つては
光栄
(
くわうえい
)
の
至
(
いた
)
りです。
043
どうか
私
(
わたくし
)
をあなたの
下
(
した
)
に
使
(
つか
)
つて
下
(
くだ
)
さい。
044
屹度
(
きつと
)
貴方
(
あなた
)
の
目的
(
もくてき
)
に
叶
(
かな
)
ふべく
活動
(
くわつどう
)
をしてお
目
(
め
)
に
掛
(
か
)
けるでせう』
045
日出雄
(
ひでを
)
『
相互
(
さうご
)
に
協心
(
けふしん
)
戮力
(
りくりよく
)
、
046
東亜
(
とうあ
)
存立
(
そんりつ
)
と
開発
(
かいはつ
)
の
為
(
ため
)
に
尽
(
つく
)
しませう』
047
二人
(
ふたり
)
の
応答
(
おうたふ
)
は
之
(
これ
)
にて
済
(
す
)
んだのである。
048
宗教界
(
しうけうかい
)
の
英雄
(
えいいう
)
と
馬賊界
(
ばぞくかい
)
の
英雄
(
えいいう
)
とが
肝胆
(
かんたん
)
相照
(
あひてら
)
して
空前
(
くうぜん
)
絶後
(
ぜつご
)
の
大業
(
たいげふ
)
を
企図
(
きと
)
したのは、
049
実
(
じつ
)
に
小説
(
せうせつ
)
的
(
てき
)
趣味
(
しゆみ
)
を
帯
(
お
)
びて
居
(
ゐ
)
るやうだ。
050
日出雄
(
ひでを
)
と
守高
(
もりたか
)
、
051
通訳
(
つうやく
)
の
王
(
わう
)
元祺
(
げんき
)
は
盧
(
ろ
)
氏
(
し
)
の
公館
(
こうくわん
)
に
宿泊
(
しゆくはく
)
する
事
(
こと
)
となり、
052
其
(
その
)
他
(
た
)
の
人々
(
ひとびと
)
は
水也
(
みづや
)
商会
(
しやうくわい
)
其
(
その
)
他
(
た
)
を
指
(
さ
)
して
帰
(
かへ
)
つて
行
(
ゆ
)
く。
053
正
(
しやう
)
月
(
ぐわつ
)
十一
(
じふいち
)
日
(
にち
)
の
月光
(
げつくわう
)
は
西
(
にし
)
の
空
(
そら
)
に
傾
(
かたむ
)
いてゐる。
054
二
(
に
)
月
(
ぐわつ
)
十六
(
じふろく
)
日
(
にち
)
盧
(
ろ
)
の
公館
(
こうくわん
)
に
於
(
おい
)
て
内外
(
ないぐわい
)
蒙古
(
もうこ
)
の
救援軍
(
きうえんぐん
)
組織
(
そしき
)
に
付
(
つ
)
き、
055
志士
(
しし
)
の
会合
(
くわいがふ
)
があつた。
056
午後
(
ごご
)
八
(
はち
)
時
(
じ
)
頃
(
ごろ
)
唐国別
(
からくにわけ
)
、
057
真澄別
(
ますみわけ
)
其
(
その
)
他
(
た
)
の
志士
(
しし
)
は
会議
(
くわいぎ
)
の
大略
(
たいりやく
)
を
報
(
はう
)
じて
来
(
き
)
た。
058
其
(
その
)
会議
(
くわいぎ
)
の
結果
(
けつくわ
)
は、
059
先
(
ま
)
づ
張
(
ちやう
)
作霖
(
さくりん
)
の
諒解
(
れうかい
)
を
得
(
う
)
る
事
(
こと
)
、
060
武器
(
ぶき
)
を
購入
(
かうにふ
)
する
事
(
こと
)
及
(
およ
)
び
大本
(
おほもと
)
喇嘛教
(
らまけう
)
を
創立
(
さうりつ
)
し、
061
日地
(
につち
)
月星
(
げつせい
)
の
教旗
(
けうき
)
を
飜
(
ひるが
)
へして
日出雄
(
ひでを
)
は
達頼
(
だあらい
)
喇嘛
(
らま
)
となり、
062
真澄別
(
ますみわけ
)
は
班善
(
はんぜん
)
喇嘛
(
らま
)
となり
063
盧
(
ろ
)
占魁
(
せんくわい
)
を
従
(
したが
)
へて
蒙古
(
もうこ
)
に
進入
(
しんにふ
)
する
事
(
こと
)
であつた。
064
元来
(
ぐわんらい
)
蒙古
(
もうこ
)
は
支那
(
しな
)
の
属邦
(
ぞくはう
)
である。
065
そして
一百六
(
いつぴやくろく
)
名
(
めい
)
の
蒙古王
(
もうこわう
)
は
北京
(
ペキン
)
に
参勤
(
さんきん
)
交代
(
かうたい
)
を
行
(
おこな
)
つてゐる。
066
日本人
(
につぽんじん
)
が
支那
(
しな
)
の
領地
(
りやうち
)
に
日本
(
につぽん
)
宗教
(
しうけう
)
を
開
(
ひら
)
く
事
(
こと
)
は
条約
(
でうやく
)
上
(
じやう
)
許
(
ゆる
)
されてゐない。
067
併
(
しか
)
しながら
彼
(
かれ
)
は
支那
(
しな
)
の
新宗教
(
しんしゆうけう
)
五大教
(
ごだいけう
)
の
高級
(
かうきふ
)
宣伝使
(
せんでんし
)
である。
068
それ
故
(
ゆゑ
)
彼
(
かれ
)
が
蒙古
(
もうこ
)
に
宗教
(
しうけう
)
を
宣布
(
せんぷ
)
するのは
公然
(
こうぜん
)
の
権利
(
けんり
)
であつた。
069
日本
(
につぽん
)
は
仏教家
(
ぶつけうか
)
や
神道家
(
しんだうか
)
が
支那
(
しな
)
に
渡
(
わた
)
つて
布教
(
ふけう
)
宣伝
(
せんでん
)
をやつて
居
(
ゐ
)
る
者
(
もの
)
も
沢山
(
たくさん
)
あるが、
070
それは
在留
(
ざいりう
)
日本人
(
につぽんじん
)
に
限
(
かぎ
)
られてゐる。
071
支那人
(
しなじん
)
に
宗教
(
しうけう
)
を
宣伝
(
せんでん
)
する
事
(
こと
)
は
許
(
ゆる
)
されてゐない。
072
そして
日本
(
につぽん
)
在留民
(
ざいりうみん
)
の
一部
(
いちぶ
)
に
宗教
(
しうけう
)
を
吹込
(
ふきこ
)
んでゐる
位
(
くらゐ
)
が
関
(
せき
)
の
山
(
やま
)
である。
073
彼
(
かれ
)
日出雄
(
ひでを
)
は
五大教
(
ごだいけう
)
の
宣伝使
(
せんでんし
)
たるを
以
(
もつ
)
て
容易
(
たやす
)
く
宗教
(
しうけう
)
宣布
(
せんぷ
)
をなす
事
(
こと
)
を
得
(
う
)
る
地位
(
ちゐ
)
にあつたのは、
074
今回
(
こんくわい
)
の
企
(
くはだて
)
に
対
(
たい
)
して
最
(
もつと
)
も
好都合
(
かうつがふ
)
であつた。
075
協議
(
けふぎ
)
の
結果
(
けつくわ
)
盧
(
ろ
)
占魁
(
せんくわい
)
の
命
(
めい
)
に
依
(
よ
)
つて、
076
揚
(
やう
)
萃廷
(
すゐてい
)
は
喇嘛服
(
らまふく
)
や
附属品
(
ふぞくひん
)
を
調製
(
てうせい
)
すべく、
077
急遽
(
きふきよ
)
北京
(
ペキン
)
に
赴
(
おもむ
)
いた。
078
日本人
(
につぽんじん
)
井上
(
ゐのうへ
)
兼吉
(
かねきち
)
は
盧
(
ろ
)
占魁
(
せんくわい
)
等
(
とう
)
の
命
(
めい
)
に
依
(
よ
)
つて、
079
哥老会
(
からうくわい
)
の
残党
(
ざんたう
)
揚
(
やう
)
成業
(
せいげふ
)
其
(
その
)
他
(
た
)
の
大頭株
(
おほあたまかぶ
)
に
対
(
たい
)
し
080
盧
(
ろ
)
氏
(
し
)
が
挙兵
(
きよへい
)
入蒙
(
にふもう
)
の
報告
(
はうこく
)
を
兼
(
か
)
ね
応援
(
おうえん
)
を
求
(
もと
)
むべく、
081
綏遠
(
すゐゑん
)
ならびに
帰化城
(
きくわじやう
)
方面
(
はうめん
)
へと
出
(
で
)
て
行
(
い
)
つた。
082
揚
(
やう
)
成業
(
せいげふ
)
は
哥老会
(
からうくわい
)
の
大頭株
(
おほあたまかぶ
)
であつて、
083
一万
(
いちまん
)
七八千
(
しちはつせん
)
の
部下
(
ぶか
)
を
有
(
いう
)
し、
084
盧
(
ろ
)
の
今回
(
こんくわい
)
の
壮挙
(
さうきよ
)
に
対
(
たい
)
し
極力
(
きよくりよく
)
後援
(
こうえん
)
せむ
事
(
こと
)
を
誓
(
ちか
)
つたのである。
085
有志
(
いうし
)
は
蒙古
(
もうこ
)
進出
(
しんしゆつ
)
の
準備
(
じゆんび
)
の
為
(
ため
)
東奔
(
とうほん
)
西走
(
せいそう
)
し、
086
北京
(
ペキン
)
に
走
(
はし
)
る
者
(
もの
)
、
087
蒙古
(
もうこ
)
に
使
(
つかひ
)
する
者
(
もの
)
、
088
日本
(
につぽん
)
に
帰
(
かへ
)
る
者
(
もの
)
など
大活気
(
だいくわつき
)
が
湧
(
わ
)
いて
来
(
き
)
た。
089
越
(
こ
)
えて
二
(
に
)
月
(
ぐわつ
)
廿八
(
にじふはち
)
日
(
にち
)
民国
(
みんごく
)
十三
(
じふさん
)
年
(
ねん
)
正
(
しやう
)
月
(
ぐわつ
)
廿四日
(
にじふよつか
)
090
愈々
(
いよいよ
)
東三省
(
とうさんしやう
)
保安
(
ほあん
)
総司令
(
そうしれい
)
張
(
ちやう
)
作霖
(
さくりん
)
より、
091
盧
(
ろ
)
占魁
(
せんくわい
)
将軍
(
しやうぐん
)
に
対
(
たい
)
し、
092
内外
(
ないぐわい
)
蒙古
(
もうこ
)
出征
(
しゆつせい
)
の
命
(
めい
)
が
下
(
くだ
)
つて
来
(
き
)
た。
093
同志
(
どうし
)
の
面々
(
めんめん
)
は
欣喜
(
きんき
)
雀躍
(
じやくやく
)
して
今更
(
いまさら
)
の
如
(
ごと
)
く
早速
(
さつそく
)
諸般
(
しよはん
)
の
準備
(
じゆんび
)
に
着手
(
ちやくしゆ
)
せんと
揚々
(
やうやう
)
として
四方
(
しはう
)
に
飛
(
と
)
んだ。
094
軍隊
(
ぐんたい
)
を
十個
(
じつこ
)
旅団
(
りよだん
)
となし、
095
日地
(
につち
)
月星
(
げつせい
)
を
染抜
(
そめぬ
)
いたる
大本
(
おほもと
)
更始会
(
かうしくわい
)
の
徽章
(
きしやう
)
を
旗印
(
はたじるし
)
となし、
096
それに
第一
(
だいいち
)
旅団
(
りよだん
)
より
第十
(
だいじふ
)
旅団
(
りよだん
)
迄
(
まで
)
の
刺繍
(
ししう
)
を
施
(
ほどこ
)
したる
軍旗
(
ぐんき
)
や
司令旗
(
しれいき
)
を
誂
(
あつら
)
へる
事
(
こと
)
となつた。
097
そして
大本
(
おほもと
)
喇嘛
(
らま
)
教旗
(
けうき
)
として
日地
(
につち
)
月星
(
げつせい
)
を
染抜
(
そめぬ
)
いた
文字無
(
もじな
)
しの
神旗
(
しんき
)
も
共
(
とも
)
に
調製
(
てうせい
)
する
事
(
こと
)
と
定
(
さだ
)
めたのである。
098
何
(
いづ
)
れも
意気
(
いき
)
天
(
てん
)
を
衝
(
つ
)
き
已
(
すで
)
に
満蒙
(
まんもう
)
の
天地
(
てんち
)
を
併呑
(
へいどん
)
して
了
(
しま
)
つた
様
(
やう
)
な
慨
(
がい
)
があつた。
099
彼
(
かれ
)
源
(
みなもと
)
日出雄
(
ひでを
)
が
盧
(
ろ
)
の
公館
(
こうくわん
)
に
滞在中
(
たいざいちう
)
、
100
試
(
こころみ
)
に
作
(
つく
)
つた
詩
(
し
)
がある。
101
此
(
この
)
詩
(
し
)
は
彼
(
かれ
)
の
計画
(
けいくわく
)
の
一部
(
いちぶ
)
を
現
(
あら
)
はして
居
(
ゐ
)
る
如
(
よ
)
うだから
102
左
(
さ
)
に
摘載
(
てきさい
)
しておかう。
103
○
104
天時地利得人和
105
今丈夫救民立覇
106
是宇宙神聖之命
107
義軍嚮処若竹破
108
○
109
王仁有一万精兵
110
樹仁義旗進故洲
111
嗚盛哉神軍陣形
112
山河草木靡威風
113
○
114
防寒旅装漸調了
115
奥蒙荒原将跋渉
116
神兵猛虎破竹勢
117
旗鼓堂々進庫府
118
○
119
内外蒙古惟神洲
120
正義軍旅有天佑
121
勿躊躇蒙古丈夫
122
勝利都城在庫府
123
○
124
山河千里奉天空
125
日月星辰同蜻洲
126
神雄連馬為出陣
127
蒙古荒原靡英風
[
※
以上の漢文をChatGPTによって書き下し文(読み下し文)に直した文を以下に記す(正確性は低い)。天時(てんじ)と地利(ちり)を得て人和(じんわ)をも得、今、丈夫(じょうぶ)は民を救い覇を立つ。是れ宇宙の神聖なる命(めい)、義軍は向かう所、竹を破るが如し。王仁は一万の精兵を有し、仁義の旗を樹て故州(こしゅう)に進む。嗚呼、盛なり神軍の陣形。山河草木、皆その威風に靡く。防寒の旅装を漸く調え、奥深き蒙古の荒原を渉らんとす。神兵は猛虎の如く竹を破る勢い、旗鼓堂々と庫府(こふ)に進む。内外蒙古は唯一の神州、正義の軍旅(ぐんりょ)は天の佑け(たすけ)を有す。蒙古の丈夫(じょうぶ)よ、躊躇う(ためらう)なかれ。勝利の都は庫府(こふ)にあり。山河千里、天に仕え、日月星辰は蜻州(せいしゅう)と共にあり。神雄は馬を連ねて出陣し、蒙古の荒原に英風を靡かす。
]
128
○
129
神
(
かみ
)
が
表
(
おもて
)
に
現
(
あら
)
はれて
130
善悪
(
ぜんあく
)
正邪
(
せいじや
)
を
立別
(
たてわ
)
ける
131
高天原
(
たかあまはら
)
より
降
(
くだ
)
り
来
(
き
)
て
132
寒風
(
かんぷう
)
荒
(
すさ
)
ぶ
荒野原
(
あれのはら
)
133
神馬
(
しんめ
)
に
鞭
(
むちう
)
ち
進
(
すす
)
み
行
(
ゆ
)
く
134
仁義
(
じんぎ
)
の
軍
(
いくさ
)
に
敵
(
てき
)
は
無
(
な
)
し
135
進
(
すす
)
めよ
進
(
すす
)
めいざ
進
(
すす
)
め
136
神
(
かみ
)
は
汝
(
なんぢ
)
と
倶
(
とも
)
に
在
(
あ
)
り
137
神
(
かみ
)
に
叶
(
かな
)
ひし
汝
(
なんぢ
)
等
(
ら
)
の
138
勇気
(
ゆうき
)
は
天地
(
てんち
)
に
充満
(
じうまん
)
し
139
山河
(
さんか
)
草木
(
さうもく
)
ことごとく
140
靡
(
なび
)
き
伏
(
ふ
)
すなり
神軍
(
みいくさ
)
に。
141
○
142
仁義
(
じんぎ
)
の
旗
(
はた
)
を
押立
(
おした
)
てて
143
進
(
すす
)
む
吾
(
われ
)
等
(
ら
)
は
神軍
(
みいくさ
)
ぞ
144
来
(
きた
)
れよ
来
(
きた
)
れ
皆
(
みな
)
来
(
きた
)
れ
145
故国
(
ここく
)
に
仇
(
あだ
)
なす
曲神
(
まがかみ
)
を
146
千里
(
せんり
)
の
外
(
そと
)
に
追散
(
おひち
)
らし
147
祖先
(
そせん
)
の
造
(
つく
)
りし
神洲
(
かみくに
)
を
148
神
(
かみ
)
の
稜威
(
みいづ
)
に
回復
(
くわいふく
)
し
149
都
(
みやこ
)
を
中央
(
なか
)
に
奠
(
さだ
)
めつつ
150
上
(
かみ
)
は
活仏
(
くわつぶつ
)
諸王
(
しよわう
)
より
151
下
(
しも
)
蒼生
(
さうせい
)
に
至
(
いた
)
る
迄
(
まで
)
152
救
(
すく
)
はむ
為
(
た
)
めの
此
(
この
)
軍
(
いくさ
)
153
神
(
かみ
)
は
吾
(
われ
)
等
(
ら
)
と
倶
(
とも
)
にあり
154
人
(
ひと
)
は
神
(
かみ
)
の
子
(
こ
)
神
(
かみ
)
の
宮
(
みや
)
155
神
(
かみ
)
に
従
(
したが
)
ひ
進
(
すす
)
む
身
(
み
)
は
156
如何
(
いか
)
なる
曲
(
まが
)
も
障
(
さや
)
らむや
157
進
(
すす
)
めよ
進
(
すす
)
めいざ
進
(
すす
)
め
158
仁義
(
じんぎ
)
の
軍
(
いくさ
)
に
敵
(
てき
)
はなし。
159
○
160
路
(
みち
)
は
三千
(
さんぜん
)
六百
(
ろくぴやく
)
里
(
り
)
161
奉天城
(
ほうてんじやう
)
を
後
(
あと
)
にして
162
王仁
(
おに
)
の
率
(
ひき
)
ゐる
義勇軍
(
ぎゆうぐん
)
163
獅子
(
しし
)
奮迅
(
ふんじん
)
の
勢
(
いきほひ
)
で
164
悍馬
(
かんば
)
に
鞭
(
むちう
)
ち
進
(
すす
)
み
行
(
ゆ
)
く。
165
○
166
我
(
われ
)
は
神軍
(
しんぐん
)
王天竜
(
わうてんりう
)
167
皇天
(
くわうてん
)
皇土
(
くわうど
)
の
勅
(
ちよく
)
を
受
(
う
)
け
168
獅子
(
しし
)
奮迅
(
ふんじん
)
の
勢
(
いきほひ
)
で
169
仁義
(
じんぎ
)
の
軍
(
ぐん
)
を
守
(
まも
)
りつつ
170
神
(
かみ
)
のまにまに
進
(
すす
)
み
行
(
ゆ
)
く。
171
○
172
道
(
みち
)
は
九千
(
きうせん
)
八百
(
はつぴやく
)
里
(
り
)
173
奉天城
(
ほうてんじやう
)
をあとにして
174
一万
(
いちまん
)
有余
(
いうよ
)
の
神卒
(
しんそつ
)
は
175
轡
(
くつわ
)
を
並
(
なら
)
べて
進
(
すす
)
み
行
(
ゆ
)
く
176
寒風
(
かんぷう
)
烈
(
はげ
)
しき
外蒙地
(
ぐわいもうち
)
177
如何
(
いか
)
なる
敵
(
てき
)
の
来
(
きた
)
る
共
(
とも
)
178
我
(
われ
)
には
神
(
かみ
)
の
守護
(
まもり
)
あり
179
進
(
すす
)
めよ
進
(
すす
)
め
快男児
(
くわいだんじ
)
180
勇
(
いさ
)
めよ
勇
(
いさ
)
め
神軍士
(
しんぐんし
)
。
181
日出雄
(
ひでを
)
は
大本
(
おほもと
)
喇嘛教
(
らまけう
)
の
経文
(
きやうもん
)
を、
182
盧
(
ろ
)
公館内
(
こうくわんない
)
に
於
(
おい
)
て
神示
(
しんじ
)
に
依
(
よ
)
り
認
(
したた
)
めた。
183
○
184
弥勒如来精霊下生印度霊鷲山成長顕現東瀛天教山将以五拾弐歳対衆生説明苦集滅道開示道法礼節再臨而顕現仏縁深蒙古為達頼喇嘛済度普一切衆生年将五拾四歳。
[
※
読み下し文の一例(正確性は低い)。弥勒如来の精霊が印度の霊鷲山に下生し、成長して、東瀛(とうえい。日本の意)の天教山に顕現す。将に以て五十二歳。衆生に対し苦集滅道を説明し、道法礼節を開示す。再び臨みて顕現し、仏縁深き蒙古に達頼喇嘛と為して一切衆生を普く済度す。年は将に五十四歳。
]
185
○
186
ヒマラヤの
山
(
やま
)
より
降
(
くだ
)
り
霊
(
ひ
)
の
本
(
もと
)
に
育
(
そだ
)
ちて
今
(
いま
)
や
蒙古
(
もうこ
)
に
現
(
あら
)
はる
187
○
188
三柱
(
みはしら
)
の
御子
(
みこ
)
を
引連
(
ひきつ
)
れ
降
(
くだ
)
りたる
達頼
(
だあらい
)
は
弥勒
(
みろく
)
の
下生
(
げしやう
)
なりけり
189
○
190
興安嶺
(
こうあんれい
)
山秀
(
さんしう
)
生
(
う
)
み
出
(
だ
)
す
瑞御霊
(
みづみたま
)
蒙古
(
もうこ
)
に
再
(
ふたた
)
び
現
(
あら
)
はれにけり
191
○
192
観世音
(
くわんぜおん
)
最勝
(
さいしよう
)
妙智
(
めうち
)
大如来
(
だいによらい
)
救世
(
きうせい
)
の
為
(
ため
)
に
達頼
(
だあらい
)
と
化現
(
けげん
)
す
193
○
194
掌中
(
しやうちう
)
に
五大
(
ごだい
)
天紋
(
てんもん
)
皆流紋
(
かいりうもん
)
固
(
かた
)
く
握
(
にぎ
)
りて
降
(
くだ
)
る
救世主
(
きうせいしゆ
)
195
○
196
基督
(
キリスト
)
の
聖痕
(
せいこん
)
迄
(
まで
)
も
手
(
て
)
に
印
(
しる
)
し
天降
(
あまくだ
)
りたる
救世
(
ぐぜ
)
の
活仏
(
くわつぶつ
)
197
○
198
神
(
かむ
)
素盞嗚
(
すさのをの
)
尊
(
みこと
)
の
聖霊
(
せいれい
)
、
199
万有
(
ばんいう
)
愛護
(
あいご
)
の
為
(
た
)
め
大八洲彦
(
おほやしまひこの
)
命
(
みこと
)
と
顕現
(
けんげん
)
し、
200
更
(
さら
)
に
化生
(
けしやう
)
して
釈迦
(
しやか
)
如来
(
によらい
)
と
成
(
な
)
り、
201
印度
(
インド
)
に
降臨
(
かうりん
)
し、
202
再
(
ふたた
)
び
昇天
(
しようてん
)
して
其
(
その
)
聖霊
(
せいれい
)
蒙古
(
もうこ
)
興安嶺
(
こうあんれい
)
に
降
(
くだ
)
り、
203
瑞霊
(
ずゐれい
)
化生
(
けしやう
)
の
肉体
(
にくたい
)
に
宿
(
やど
)
り、
204
地教山
(
ちけうざん
)
に
於
(
おい
)
て
仏果
(
ぶつくわ
)
を
修了
(
しうれう
)
し、
205
蜻洲
(
せいしう
)
出生
(
しゆつしやう
)
の
肉体
(
にくたい
)
を
藉
(
か
)
りて、
206
高熊山
(
たかくまやま
)
に
現
(
あら
)
はれ、
207
衆生
(
しゆじやう
)
を
救
(
すく
)
ふ。
208
時
(
とき
)
に
年歯
(
ねんし
)
将
(
まさ
)
に
二十
(
にじふ
)
有
(
いう
)
八
(
はつ
)
歳
(
さい
)
なり。
209
二十九
(
にじふきう
)
歳
(
さい
)
の
秋
(
あき
)
九
(
く
)
月
(
ぐわつ
)
八日
(
やうか
)
更
(
さら
)
に
聖地
(
せいち
)
桶伏山
(
をけふせやま
)
に
坤
(
ひつじさるの
)
金神
(
こんじん
)
豊国主
(
とよくにぬしの
)
命
(
みこと
)
と
現
(
あら
)
はれ、
210
天教山
(
てんけうざん
)
に
修
(
しう
)
して
観世音
(
くわんぜおん
)
菩薩
(
ぼさつ
)
木花姫
(
このはなひめの
)
命
(
みこと
)
と
現
(
げん
)
じ、
211
五拾
(
ごじふ
)
弐
(
に
)
歳
(
さい
)
を
以
(
もつ
)
て
伊都能売
(
いづのめの
)
御魂
(
みたま
)
(
弥勒
(
みろく
)
最勝妙
(
さいしようめう
)
如来
(
によらい
)
)となり、
212
普
(
あまね
)
く
衆生
(
しゆじやう
)
済度
(
さいど
)
の
為
(
た
)
め
更
(
さら
)
に
蒙古
(
もうこ
)
に
降
(
くだ
)
り、
213
活仏
(
くわつぶつ
)
として、
214
万有
(
ばんいう
)
愛護
(
あいご
)
の
誓願
(
せいぐわん
)
を
成就
(
じやうじゆ
)
し、
215
五六七
(
みろく
)
の
神世
(
かみよ
)
を
建設
(
けんせつ
)
す。
216
南無
(
なむ
)
弥勒
(
みろく
)
最勝妙
(
さいしようめう
)
如来
(
によらい
)
謹請
(
ごんぜう
)
再拝
(
さいはい
)
217
○
218
瑞霊
(
ずゐれい
)
弐拾
(
にじふ
)
八
(
はち
)
歳
(
さい
)
にして
成道
(
じやうだう
)
し、
219
日洲
(
につしう
)
霊鷲山
(
りやうしうざん
)
に
顕現
(
けんげん
)
し、
220
三拾
(
さんじつ
)
歳
(
さい
)
にして
弥仙山
(
みせんざん
)
に
再臨
(
さいりん
)
し、
221
三十三
(
さんじふさん
)
相
(
さう
)
木花
(
このはな
)
咲耶姫
(
さくやひめ
)
と
現
(
げん
)
じ、
222
天教山
(
てんけうざん
)
の
秀霊
(
しうれい
)
と
現
(
げん
)
じ
最勝妙
(
さいしようめう
)
如来
(
によらい
)
として、
223
五拾
(
ごじふ
)
弐
(
に
)
歳
(
さい
)
円山
(
まるやま
)
にて
苦集
(
くしふ
)
滅道
(
めつだう
)
を
説
(
と
)
き
道法
(
だうほふ
)
礼節
(
れいせつ
)
を
開示
(
かいじ
)
す。
224
教章
(
けうしやう
)
将
(
まさ
)
に
三千
(
さんぜん
)
三百
(
さんびやく
)
三十三
(
さんじふさん
)
章
(
しやう
)
也
(
なり
)
。
225
五拾
(
ごじふ
)
四
(
し
)
歳
(
さい
)
仏縁
(
ぶつえん
)
最
(
もつと
)
も
深
(
ふか
)
き
蒙古
(
もうこ
)
に
顕現
(
けんげん
)
し、
226
現代
(
げんだい
)
仏法
(
ぶつぽふ
)
の
邪曲
(
じやきよく
)
を
正
(
ただ
)
し、
227
真正
(
しんせい
)
の
仏教
(
ぶつけう
)
を
樹立
(
じゆりつ
)
し、
228
普
(
あまね
)
く
一切
(
いつさい
)
の
衆生
(
しゆじやう
)
をして
天国
(
てんごく
)
浄土
(
じやうど
)
に
安住
(
あんぢう
)
せしむ、
229
阿難
(
あなん
)
尊者
(
そんじや
)
其
(
その
)
他
(
た
)
の
仏弟子
(
ぶつでし
)
の
精霊
(
せいれい
)
随従
(
ずゐじゆう
)
す。
230
将
(
まさ
)
に
五六七
(
みろく
)
の
祥代
(
しやうだい
)
完成
(
くわんせい
)
万民
(
ばんみん
)
和楽
(
わらく
)
の
大本
(
たいほん
)
なり。
231
惟神
(
かむながら
)
霊
(
たま
)
幸倍
(
ちはへ
)
坐世
(
ませ
)
232
南無
(
なむ
)
最勝妙
(
さいしようめう
)
如来
(
によらい
)
233
斯
(
か
)
かる
大活劇
(
だいくわつげき
)
の
脚色
(
きやくしよく
)
最中
(
さいちう
)
に
日出雄
(
ひでを
)
は
優美
(
いうび
)
なる
詩句
(
しく
)
に
筆
(
ふで
)
を
動
(
うご
)
かす
余裕
(
よゆう
)
を
綽々
(
しやくしやく
)
として
有
(
も
)
つて
居
(
ゐ
)
た。
234
静
(
しづ
)
かなる
夜
(
よ
)
235
静
(
しづ
)
かな
夜
(
よ
)
なり
236
メリメリと
237
氷
(
こほり
)
の
解
(
と
)
くる
音
(
おと
)
に
238
暖
(
あたたか
)
い
春
(
はる
)
が
流
(
なが
)
れる
239
あゝ
何
(
なん
)
といふ
240
嬉
(
うれ
)
しい
音
(
おと
)
だらう
241
花
(
はな
)
笑
(
わら
)
ひ
242
蝶
(
てふ
)
舞
(
ま
)
ふ
243
天国
(
てんごく
)
浄土
(
じやうど
)
の
244
出現
(
しゆつげん
)
も
245
やがて
近
(
ちか
)
いだらう。
246
○
247
渤海湾
(
ぼつかいわん
)
の
氷
(
こほり
)
248
日々
(
ひび
)
に
解
(
と
)
けて
249
海神
(
かいしん
)
の
奏
(
かな
)
づる
250
神秘
(
しんぴ
)
の
曲
(
きよく
)
251
浪
(
なみ
)
の
中
(
なか
)
から
252
長閑
(
のどか
)
に
聞
(
きこ
)
える
253
あゝ
嬉
(
うれ
)
しい
254
勇
(
いさ
)
ましい
255
春
(
はる
)
の
曲
(
きよく
)
256
陽炎
(
かげろふ
)
が
静
(
しづか
)
に
燃
(
も
)
える。
257
私
(
わたくし
)
の
昨今
(
さくこん
)
258
私
(
わたし
)
の
脳裡
(
のうり
)
の
259
暗黒
(
あんこく
)
から
明
(
あか
)
るみへ
260
勇
(
いさ
)
ましく
雄々
(
をを
)
しく
261
煙
(
けむり
)
の
様
(
やう
)
な
262
期待
(
きたい
)
が
流
(
なが
)
れて
263
ぐるぐる
廻
(
まは
)
る
264
走馬燈
(
そうまたう
)
のやうに
265
聖地
(
せいち
)
母上
(
ははうへ
)
妻子
(
つまこ
)
266
弟妹
(
ていまい
)
愛児
(
あいじ
)
267
数多
(
あまた
)
の
信徒
(
しんと
)
268
あゝそれは
269
私
(
わたし
)
の
過去
(
くわこ
)
の
断片
(
だんぺん
)
だ
270
半世
(
はんせい
)
の
俤
(
おもかげ
)
だ
271
現世
(
げんせ
)
の
縮図
(
しゆくづ
)
だ
272
さて
今日
(
けふ
)
から
273
張
(
は
)
り
替
(
か
)
へる
274
走馬燈
(
そうまたう
)
は
275
随分
(
ずゐぶん
)
世界
(
せかい
)
の
276
見物
(
みもの
)
だらう。
277
(
大正一四、八
、筆録)
Δこのページの一番上に戻るΔ
<<< 奉天の夕
(B)
(N)
司令公館 >>>
霊界物語
>
入蒙記
> 第2篇 奉天より洮南へ > 第8章 聖雄と英雄
Tweet
絶賛発売中『超訳霊界物語2/出口王仁三郎の「身魂磨き」実践書/一人旅するスサノオの宣伝使たち』
逆リンク(このページにリンクが張られているページ)
入蒙そして世界統一 - オニド:王仁三郎ドット・ジェイピー
オニド関連サイト
最新更新情報
10/22
【霊界物語ネット】
『
王仁文庫 第六篇 たまの礎(裏の神諭)
』をテキスト化しました。
9/18
【
飯塚弘明.com
】
飯塚弘明著『
PTC2 出口王仁三郎の霊界物語で透見する世界現象 T之巻
』発刊!
5/8
【霊界物語ネット】
霊界物語ネットに出口王仁三郎の
第六歌集『霧の海』
を掲載しました。
このページに誤字・脱字や表示乱れなどを見つけたら教えて下さい。
返信が必要な場合はメールでお送り下さい。【
メールアドレス
】
【08 聖雄と英雄|特別編 入蒙記|霊界物語/rmnm08】
合言葉「みろく」を入力して下さい→