霊界物語.ネット
~出口王仁三郎 大図書館~
目 次
設 定
閉じる
×
霊界物語
三鏡
大本神諭
伊都能売神諭
出口王仁三郎全集
出口王仁三郎著作集
王仁文庫
惟神の道
幼ながたり
開祖伝
聖師伝
霧の海(第六歌集)
大本七十年史
大本史料集成
神霊界
新聞記事
新月の光
その他
王仁文献考証
検索は「
王仁DB
」で
←
戻る
霊界物語
霊主体従
第1巻(子の巻)
第2巻(丑の巻)
第3巻(寅の巻)
第4巻(卯の巻)
第5巻(辰の巻)
第6巻(巳の巻)
第7巻(午の巻)
第8巻(未の巻)
第9巻(申の巻)
第10巻(酉の巻)
第11巻(戌の巻)
第12巻(亥の巻)
如意宝珠
第13巻(子の巻)
第14巻(丑の巻)
第15巻(寅の巻)
第16巻(卯の巻)
第17巻(辰の巻)
第18巻(巳の巻)
第19巻(午の巻)
第20巻(未の巻)
第21巻(申の巻)
第22巻(酉の巻)
第23巻(戌の巻)
第24巻(亥の巻)
海洋万里
第25巻(子の巻)
第26巻(丑の巻)
第27巻(寅の巻)
第28巻(卯の巻)
第29巻(辰の巻)
第30巻(巳の巻)
第31巻(午の巻)
第32巻(未の巻)
第33巻(申の巻)
第34巻(酉の巻)
第35巻(戌の巻)
第36巻(亥の巻)
舎身活躍
第37巻(子の巻)
第38巻(丑の巻)
第39巻(寅の巻)
第40巻(卯の巻)
第41巻(辰の巻)
第42巻(巳の巻)
第43巻(午の巻)
第44巻(未の巻)
第45巻(申の巻)
第46巻(酉の巻)
第47巻(戌の巻)
第48巻(亥の巻)
真善美愛
第49巻(子の巻)
第50巻(丑の巻)
第51巻(寅の巻)
第52巻(卯の巻)
第53巻(辰の巻)
第54巻(巳の巻)
第55巻(午の巻)
第56巻(未の巻)
第57巻(申の巻)
第58巻(酉の巻)
第59巻(戌の巻)
第60巻(亥の巻)
山河草木
第61巻(子の巻)
第62巻(丑の巻)
第63巻(寅の巻)
第64巻(卯の巻)上
第64巻(卯の巻)下
第65巻(辰の巻)
第66巻(巳の巻)
第67巻(午の巻)
第68巻(未の巻)
第69巻(申の巻)
第70巻(酉の巻)
第71巻(戌の巻)
第72巻(亥の巻)
特別編 入蒙記
天祥地瑞
第73巻(子の巻)
第74巻(丑の巻)
第75巻(寅の巻)
第76巻(卯の巻)
第77巻(辰の巻)
第78巻(巳の巻)
第79巻(午の巻)
第80巻(未の巻)
第81巻(申の巻)
←
戻る
特別編 入蒙記
第1篇 日本より奉天まで
01 水火訓
02 神示の経綸
03 金剛心
04 微燈の影
05 心の奥
06 出征の辞
07 奉天の夕
第2篇 奉天より洮南へ
08 聖雄と英雄
09 司令公館
10 奉天出発
11 安宅の関
12 焦頭爛額
13 洮南旅館
14 洮南の雲
第3篇 洮南より索倫へ
15 公爺府入
16 蒙古の人情
17 明暗交々
18 蒙古気質
19 仮司令部
20 春軍完備
21 索倫本営
第4篇 神軍躍動
22 木局収ケ原
23 下木局子
24 木局の月
25 風雨叱咤
26 天の安河
27 奉天の渦
28 行軍開始
29 端午の日
30 岩窟の奇兆
第5篇 雨後月明
31 強行軍
32 弾丸雨飛
33 武装解除
34 竜口の難
35 黄泉帰
36 天の岩戸
37 大本天恩郷
38 世界宗教聯合会
39 入蒙拾遺
附 入蒙余録
大本の経綸と満蒙
世界経綸の第一歩
蒙古建国
蒙古の夢
余白歌
このサイトは『霊界物語』を始めとする出口王仁三郎等の著書を無料で公開しています。
(注・出口王仁三郎の全ての著述を収録しているわけではありません。未収録のものも沢山あります)
閉じる
×
この文献を王仁DBで開く
印刷用画面を開く
[?]
プリント専用のシンプルな画面が開きます。文章の途中から印刷したい場合は、文頭にしたい位置のアンカーをクリックしてから開いて下さい。
[×閉じる]
話者名の追加表示
[?]
セリフの前に話者名が記していない場合、誰がしゃべっているセリフなのか分からなくなってしまう場合があります。底本にはありませんが、話者名を追加して表示します。
[×閉じる]
追加表示する
追加表示しない
【標準】
表示できる章
テキストのタイプ
[?]
ルビを表示させたまま文字列を選択してコピー&ペーストすると、ブラウザによってはルビも一緒にコピーされてしまい、ブログ等に引用するのに手間がかかります。そんな時には「コピー用のテキスト」に変更して下さい。ルビも脚注もない、ベタなテキストが表示され、きれいにコピーできます。
[×閉じる]
通常のテキスト
【標準】
コピー用のテキスト
その他の設定項目を表示する
ここから下を閉じる
文字サイズ
S
【標準】
M
L
フォント
フォント1
【標準】
フォント2
ルビの表示
通常表示
【標準】
括弧の中に表示
表示しない
古いブラウザでうまく表示されない時はこの設定を試してみて下さい
アンカーの表示
[?]
本文中に挿入している3~4桁の数字がアンカーです。原則として句読点ごとに付けており、標準設定では本文の左端に表示させています。クリックするとその位置から表示されます(URLの#の後ろに付ける場合は数字の頭に「a」を付けて下さい)。長いテキストをスクロールさせながら読んでいると、どこまで読んだのか分からなくなってしまう時がありますが、読んでいる位置を知るための目安にして下さい。目障りな場合は「表示しない」設定にして下さい。
[×閉じる]
左側にだけ表示する
【標準】
表示しない
全てのアンカーを表示
宣伝歌
[?]
宣伝歌など七五調の歌は、底本ではたいてい二段組でレイアウトされています。しかしブラウザで読む場合には、二段組だと読みづらいので、標準設定では一段組に変更して(ただし二段目は分かるように一文字下げて)表示しています。お好みよって二段組に変更して下さい。
[×閉じる]
一段組
【標準】
二段組
脚注
[?]
[※]や[#]で括られている文字は当サイトで独自に付けた脚注です。まだ少ししか付いていませんが、目障りな場合は「表示しない」設定に変えて下さい。ただし[#]は重要な注記なので表示を消すことは出来ません。
[×閉じる]
全ての脚注を開く
全ての脚注を閉じる(マーク表示)
【標準】
脚注マークを表示しない
文字の色
背景の色
ルビの色
傍点の色
[?]
底本で傍点(圏点)が付いている文字は、『霊界物語ネット』では太字で表示されますが、その色を変えます。
[×閉じる]
外字1の色
[?]
この設定は現在使われておりません。
[×閉じる]
外字2の色
[?]
文字がフォントに存在せず、画像を使っている場合がありますが、その画像の周囲の色を変えます。
[×閉じる]
→
表示がおかしくなったらリロードしたり、クッキーを削除してみて下さい。
【新着情報】
サブスクのお知らせ
霊界物語
>
入蒙記
> 第4篇 神軍躍動 > 第29章 端午の日
<<< 行軍開始
(B)
(N)
岩窟の奇兆 >>>
マーキングパネル
設定パネルで「全てのアンカーを表示」させてアンカーをクリックして下さい。
【引数の設定例】 &mky=a010-a021a034 アンカー010から021と、034を、イエローでマーキング。
第二九章
端午
(
たんご
)
の
日
(
ひ
)
インフォメーション
著者:
出口王仁三郎
巻:
霊界物語 特別篇 山河草木 入蒙記
篇:
第4篇 神軍躍動
よみ(新仮名遣い):
しんぐんやくどう
章:
第29章 端午の日
よみ(新仮名遣い):
たんごのひ
通し章番号:
口述日:
1925(大正14)年08月
口述場所:
筆録者:
校正日:
校正場所:
初版発行日:
1925(大正14)年2月14日
概要:
舞台:
あらすじ
[?]
このあらすじは東京の望月さん作成です(一部加筆訂正してあります)。一覧表が「
王仁DB
」にあります。
[×閉じる]
:
ところが、六月五日になると進路はにわかに南方に転じた。日本人側からは方向が違う、と不審の声が上がったが、すでに先方は遠くへ進んでおり、地理に不案内のこともあってどうしようもない。
一同はあたりの沃野の広さ、自然や資源の豊かさに感嘆しながらのんびりと行軍を続けていた。
ある晩、三方が山の谷間で宿営を張ることになったが、雨模様であった。そこで日出雄が神言を奏上し、晴天をもたらした。ところがその後、盧占魁から夜間行軍の命令が出て、部隊は再び出発したが、今度は豪雨に見舞われてしまった。
部隊からは、先生がせっかく雨を止めてくださったのに、司令が宿営地を勝手に変更したために、神罰を受けたのだ、という者もあった。
主な登場人物
[?]
【セ】はセリフが有る人物、【場】はセリフは無いがその場に居る人物、【名】は名前だけ出て来る人物です。
[×閉じる]
:
備考:
2024/2/9出口王仁三郎全集第6巻を底本として校正。
タグ:
データ凡例:
データ最終更新日:
2024-02-10 19:29:48
OBC :
rmnm29
愛善世界社版:
256頁
八幡書店版:
第14輯 641頁
修補版:
校定版:
260頁
普及版:
初版:
ページ備考:
001
西北
(
せいほく
)
に
向
(
むか
)
つて
続
(
つづ
)
けられた
行軍
(
かうぐん
)
は、
002
山
(
やま
)
を
越
(
こ
)
え
谷
(
たに
)
を
渡
(
わた
)
り
高原
(
かうげん
)
を
横切
(
よこぎ
)
りつつ
進
(
すす
)
み
行
(
ゆ
)
く。
003
ふと
見
(
み
)
れば
前方
(
ぜんぱう
)
に
素晴
(
すば
)
らしい
高山
(
かうざん
)
が
横
(
よこ
)
たはつてゐる。
004
あの
山
(
やま
)
が
馬
(
うま
)
で
越
(
こ
)
えられやうかなと
案
(
あん
)
じつつ
進
(
すす
)
む
間
(
うち
)
に、
005
何時
(
いつ
)
しか
其
(
その
)
頂
(
いただき
)
に
達
(
たつ
)
してゐるといふ
様
(
やう
)
な
緩勾配
(
くわんこうばい
)
は、
006
全
(
まつた
)
く
大陸
(
たいりく
)
の
特徴
(
とくちやう
)
であらう。
007
六
(
ろく
)
月
(
ぐわつ
)
五日
(
いつか
)
になると
如何
(
いか
)
なる
都合
(
つがふ
)
か、
008
針路
(
しんろ
)
は
俄
(
には
)
かに
南方
(
なんぱう
)
へ
転
(
てん
)
ぜられて
居
(
ゐ
)
た。
009
方向
(
はうかう
)
が
違
(
ちが
)
ふぢやないか
一体
(
いつたい
)
何処
(
どこ
)
へ
行
(
い
)
くのだ、
010
興安嶺
(
こうあんれい
)
の
聖地
(
せいち
)
へ
行
(
ゆ
)
くのぢやないか、
011
などと
日本人
(
につぽんじん
)
側
(
がは
)
から
不審
(
ふしん
)
の
声
(
こゑ
)
が
出
(
で
)
たが、
012
既
(
すで
)
に
先鋒
(
せんぽう
)
は
遠
(
とほ
)
く
進
(
すす
)
んでゐる
事
(
こと
)
とて、
013
地理
(
ちり
)
不案内
(
ふあんない
)
の
者
(
もの
)
の
自由
(
じいう
)
行動
(
かうどう
)
は
困難
(
こんなん
)
である。
014
四囲
(
しゐ
)
の
景色
(
けしき
)
は
何時
(
いつ
)
しか
変
(
かは
)
つて、
015
眼
(
め
)
の
届
(
とど
)
く
限
(
かぎ
)
り
火山
(
くわざん
)
爆発
(
ばくはつ
)
の
跡
(
あと
)
らしく、
016
熔岩
(
ようがん
)
或
(
あるひ
)
は
火山灰
(
くわざんばい
)
凝固
(
ぎようこ
)
の
中
(
なか
)
を
通
(
とほ
)
り
抜
(
ぬ
)
けて、
017
其
(
その
)
壮観
(
さうくわん
)
筆紙
(
ひつし
)
の
能
(
よ
)
く
尽
(
つく
)
す
所
(
ところ
)
でない。
018
岡崎
(
をかざき
)
は
馬上
(
ばじやう
)
乍
(
なが
)
ら
日出雄
(
ひでを
)
に
声
(
こゑ
)
をかけ、
019
岡崎
(
をかざき
)
『
先生
(
せんせい
)
、
020
何
(
なん
)
と
大
(
おほ
)
きな
火山
(
くわざん
)
ぢやありませぬか』
021
日出雄
(
ひでを
)
『さうです
実
(
じつ
)
に
雄大
(
いうだい
)
なものです』
022
真澄
(
ますみ
)
『
先生
(
せんせい
)
、
023
阿蘇
(
あそ
)
の
火山
(
くわざん
)
も
大規模
(
だいきぼ
)
で、
024
世界一
(
せかいいち
)
の
大火山
(
だいくわざん
)
と
地文
(
ちもん
)
学者
(
がくしや
)
から
言
(
い
)
はれる
丈
(
だけ
)
あつて
実際
(
じつさい
)
壮観
(
さうくわん
)
ですが、
025
此処
(
ここ
)
はモ
一
(
ひと
)
つ
大規模
(
だいきぼ
)
ぢやないでせうか、
026
何
(
なに
)
か
曰
(
いは
)
くのありさうな
所
(
ところ
)
ですな』
027
日出雄
(
ひでを
)
『さうです、
028
之
(
こ
)
れが
霊界
(
れいかい
)
物語
(
ものがたり
)
の
第一
(
だいいつ
)
巻
(
くわん
)
にある
天保山
(
てんぱうざん
)
の
一部
(
いちぶ
)
ですよ、
029
地文
(
ちもん
)
学者
(
がくしや
)
の
足跡
(
あしあと
)
が
至
(
いた
)
らないので、
030
まだ
世間
(
せけん
)
へ
紹介
(
せうかい
)
されて
居
(
ゐ
)
ないのだらう』
031
真澄
(
ますみ
)
『
今度
(
こんど
)
の
蒙古入
(
もうこいり
)
には
霊界
(
れいかい
)
物語
(
ものがたり
)
中
(
ちう
)
の
実現
(
じつげん
)
が
大分
(
だいぶん
)
含
(
ふく
)
まれて
居
(
ゐ
)
ると、
032
腹
(
はら
)
の
中
(
なか
)
で
数
(
かぞ
)
へて
居
(
ゐ
)
ましたが、
033
お
蔭
(
かげ
)
でモ
一
(
ひと
)
つ
判
(
わか
)
りました』
034
など
語
(
かた
)
り
合
(
あ
)
ひつつ、
035
草
(
くさ
)
の
褥
(
しとね
)
に
星蒲団
(
ほしぶとん
)
の
大陸
(
たいりく
)
自由
(
じいう
)
ホテルを
目指
(
めざ
)
して
行
(
ゆ
)
く。
036
六
(
ろく
)
月
(
ぐわつ
)
六日
(
むいか
)
陰暦
(
いんれき
)
五
(
ご
)
月
(
ぐわつ
)
五日
(
いつか
)
の
正午
(
しやうご
)
頃
(
ごろ
)
、
037
遠
(
とほ
)
く
山屏風
(
やまびやうぶ
)
を
引廻
(
ひきめぐら
)
した
広大
(
くわうだい
)
な
草野
(
さうや
)
の
中
(
なか
)
に、
038
缶詰
(
くわんづめ
)
やメリケン
粉
(
こ
)
製
(
せい
)
の
餅
(
もち
)
などくさぐさの
食料
(
しよくれう
)
を
口
(
くち
)
にし
乍
(
なが
)
ら
雑談
(
ざつだん
)
に
耽
(
ふけ
)
つて
居
(
ゐ
)
るのは、
039
云
(
い
)
ふ
迄
(
まで
)
もなく
日出雄
(
ひでを
)
の
一行
(
いつかう
)
である。
040
此
(
この
)
日
(
ひ
)
五
(
ご
)
月
(
ぐわつ
)
五日
(
いつか
)
の
吉日
(
きちにち
)
とて
幹部
(
かんぶ
)
連
(
れん
)
は
記念
(
きねん
)
撮影
(
さつえい
)
をなし、
041
各
(
かく
)
兵団
(
へいだん
)
はそれぞれ
適当
(
てきたう
)
の
地位
(
ちゐ
)
を
卜
(
ぼく
)
し、
042
団旗
(
だんき
)
の
下
(
もと
)
に
集
(
あつ
)
まつて
遥
(
はるか
)
に
護衛
(
ごゑい
)
の
任務
(
にんむ
)
を
尽
(
つく
)
してゐる。
043
岡崎
(
をかざき
)
『なんとこれ
丈
(
だけ
)
広
(
ひろ
)
い
野原
(
のはら
)
に、
044
真中
(
まんなか
)
を
河
(
かは
)
が
流
(
なが
)
れてゐるし、
045
草
(
くさ
)
の
出来
(
でき
)
按配
(
あんばい
)
から
見
(
み
)
ても
地味
(
ちみ
)
が
佳
(
よ
)
さ
相
(
さう
)
だが、
046
立派
(
りつぱ
)
な
水田
(
すゐでん
)
が
出来
(
でき
)
るやうに
思
(
おも
)
ふね』
047
守高
(
もりたか
)
『
私
(
わたし
)
が
北海道
(
ほくかいだう
)
に
居
(
を
)
つて
開懇
(
かいこん
)
に
従事
(
じうじ
)
した
経験
(
けいけん
)
から
考
(
かんが
)
へても、
048
立派
(
りつぱ
)
な
水田
(
すゐでん
)
が
出来
(
でき
)
ます。
049
今日
(
けふ
)
迄
(
まで
)
旅行
(
りよかう
)
した
蒙古
(
もうこ
)
の
中
(
なか
)
で
公爺府
(
コンエフ
)
以西
(
いせい
)
は
素晴
(
すば
)
らしい
沃野
(
よくや
)
が
遊
(
あそ
)
んでゐますなア。
050
気候
(
きこう
)
風土
(
ふうど
)
の
感
(
かん
)
じから
云
(
い
)
つても、
051
北海道
(
ほくかいだう
)
に
出来
(
でき
)
る
物
(
もの
)
は
何
(
なん
)
でも
作
(
つく
)
れますよ、
052
惜
(
をし
)
いものですな』
053
坂本
(
さかもと
)
『これ
丈
(
だけ
)
私
(
わたし
)
に
頂
(
いただ
)
けたらモウ
満足
(
まんぞく
)
です。
054
半分
(
はんぶん
)
は
水田
(
すゐでん
)
や
畑
(
はたけ
)
にし、
055
半分
(
はんぶん
)
は
牧場
(
ぼくぢやう
)
にして
好
(
す
)
きなナイスと、
056
羊
(
ひつじ
)
の
皮
(
かは
)
の
天幕張
(
てんとばり
)
の
蒙古包
(
もうこはう
)
で
十分
(
じふぶん
)
だから、
057
一緒
(
いつしよ
)
に
暮
(
くら
)
して
見
(
み
)
たいなア』
058
真澄
(
ますみ
)
『
坂本
(
さかもと
)
さん、
059
ナイス
は
後
(
あと
)
から
送
(
おく
)
り
届
(
とど
)
けるとして、
060
先
(
ま
)
づ
君
(
きみ
)
一人
(
ひとり
)
此処
(
ここ
)
へ
残
(
のこ
)
つて
準備
(
じゆんび
)
に
取掛
(
とりかか
)
つたら
何
(
ど
)
うです、
061
アハヽヽ』
062
坂本
(
さかもと
)
『アハヽヽヽマア
優先権
(
いうせんけん
)
さへ
認
(
みと
)
めて
頂
(
いただ
)
けりや
結構
(
けつこう
)
です』
063
真澄
(
ますみ
)
『
実際
(
じつさい
)
何
(
なん
)
等
(
ら
)
束縛
(
そくばく
)
も
干渉
(
かんせふ
)
もないこんな
大天地
(
だいてんち
)
が
豊
(
ゆたか
)
に
横
(
よこた
)
はつて、
064
人間
(
にんげん
)
さまのお
越
(
こ
)
しを
待
(
ま
)
つてゐるのに、
065
狭苦
(
せまくる
)
しい
所
(
ところ
)
で
啀
(
いが
)
み
合
(
あ
)
ひしてゐるのは
気
(
き
)
の
毒
(
どく
)
なものだ。
066
時
(
とき
)
に
曼陀汗
(
マンダハン
)
さん、
067
此
(
この
)
附近
(
ふきん
)
に
鉱山
(
くわうざん
)
の
良
(
よ
)
いのはありませぬか、
068
早
(
はや
)
く
趙
(
てう
)
徹
(
てつ
)
さんに
一億
(
いちおく
)
円
(
ゑん
)
儲
(
まう
)
けて
貰
(
もら
)
ひたいですからな、
069
アハツハヽ』
070
曼陀汗
(
マンダハン
)
『サアよく
存
(
ぞん
)
じませぬが、
071
外蒙
(
ぐわいもう
)
の
砂漠
(
さばく
)
の
中
(
なか
)
には
水晶洞
(
すゐしやうどう
)
がチヨイチヨイあります。
072
又
(
また
)
中央
(
ちうあう
)
の
火山脈
(
くわざんみやく
)
の
水源地
(
すゐげんち
)
の
樹木
(
じゆもく
)
鬱蒼
(
うつさう
)
たる
所
(
ところ
)
にルビーの
岩
(
いは
)
があると
聞
(
き
)
いてゐますが、
073
まだ
私
(
わたし
)
は
行
(
い
)
つた
事
(
こと
)
はありませぬ』
074
坂本
(
さかもと
)
『
外蒙
(
ぐわいもう
)
の
喇嘛廟
(
ラマメウ
)
には
十二三
(
じふにさん
)
の
子供
(
こども
)
位
(
ぐらゐ
)
の
大
(
おほ
)
きさの
金無垢
(
きんむく
)
の
仏像
(
ぶつざう
)
があるさうだから、
075
それ
一体
(
いつたい
)
丈
(
だけ
)
せめて
頂戴
(
ちやうだい
)
したいものだなア』
076
井上
(
ゐのうへ
)
『
坂本
(
さかもと
)
さん、
077
今
(
いま
)
そんな
重
(
おも
)
い
物
(
もの
)
を
貰
(
もら
)
つたつて
運搬
(
うんぱん
)
に
困
(
こま
)
るよ。
078
それよりも
新彊
(
シンキヤン
)
へでも
行
(
い
)
つて
見
(
み
)
ろ、
079
砂金
(
しやきん
)
の
大粒
(
おほつぶ
)
が
幾
(
いく
)
らでも
転
(
ころ
)
がつて
居
(
ゐ
)
るサ』
080
盧
(
ろ
)
占魁
(
せんくわい
)
『
新彊
(
シンキヤン
)
は
世界
(
せかい
)
の
宝庫
(
はうこ
)
だと
私
(
わたし
)
は
思
(
おも
)
ひます。
081
山間
(
さんかん
)
の
堅
(
かた
)
い
氷
(
こほり
)
の
様
(
やう
)
な
雪
(
ゆき
)
を
欠
(
か
)
いで
引起
(
ひきおこ
)
すと、
082
雪
(
ゆき
)
の
裏
(
うら
)
に
十八金
(
じふはちきん
)
程度
(
ていど
)
の
砂金
(
しやきん
)
がベツタリくつついて
居
(
ゐ
)
るやうな
所
(
ところ
)
は
珍
(
めづ
)
らしくない
位
(
くらゐ
)
です』
083
日出雄
(
ひでを
)
『
私
(
わたし
)
の
霊界
(
れいかい
)
で
見
(
み
)
てる
所
(
ところ
)
では、
084
安爾泰
(
アルタイ
)
地方
(
ちはう
)
から
新彊
(
シンキヤン
)
の
西蔵
(
チベツト
)
境
(
ざかひ
)
の
方面
(
はうめん
)
には、
085
砂金
(
しやきん
)
と
云
(
い
)
ふより
寧
(
むし
)
ろ
金
(
きん
)
の
岩
(
いは
)
とも
云
(
い
)
ふべき
程
(
ほど
)
の
物
(
もの
)
が
沢山
(
たくさん
)
隠
(
かく
)
されてゐる。
086
鉱物
(
くわうぶつ
)
のみでなく
087
新彊
(
シンキヤン
)
は
神
(
かみ
)
の
経綸
(
けいりん
)
に
枢要
(
すうえう
)
な
場所
(
ばしよ
)
で、
088
一般
(
いつぱん
)
に
天恵
(
てんけい
)
の
豊富
(
ほうふ
)
な
土地
(
とち
)
なのだ』
089
真澄
(
ますみ
)
『
先生
(
せんせい
)
、
090
御
(
ご
)
神諭
(
しんゆ
)
に
示
(
しめ
)
されてる
通
(
とほ
)
りですがな。
091
実地
(
じつち
)
を
見
(
み
)
る
迄
(
まで
)
神
(
かみ
)
を
信
(
しん
)
じない
人
(
ひと
)
が
多
(
おほ
)
いのだから
随分
(
ずゐぶん
)
面倒
(
めんだう
)
ですなア』
092
日出雄
(
ひでを
)
『だから
神
(
かみ
)
様
(
さま
)
は
骨
(
ほね
)
が
折
(
を
)
れるのだ』
093
盧
(
ろ
)
占魁
(
せんくわい
)
『
併
(
しか
)
し
新彊
(
シンキヤン
)
へ
入
(
い
)
り
込
(
こ
)
むには
勝手
(
かつて
)
を
知
(
し
)
つた
者
(
もの
)
に
案内
(
あんない
)
させないと、
094
妙
(
めう
)
な
砂漠
(
さばく
)
がありまして、
095
うつかり
踏
(
ふ
)
み
込
(
こま
)
うものなら
人馬
(
じんば
)
諸共
(
もろとも
)
ズブズブと
滅入
(
めい
)
り
込
(
こ
)
んで
了
(
しま
)
ひます』
096
真澄
(
ますみ
)
『
先生
(
せんせい
)
097
今
(
いま
)
盧
(
ろ
)
さんの
言
(
い
)
つた
場所
(
ばしよ
)
は
霊界
(
れいかい
)
物語
(
ものがたり
)
第十
(
だいじつ
)
巻
(
くわん
)
の
安爾泰
(
アルタイ
)
地方
(
ちはう
)
の
章
(
しやう
)
に
説明
(
せつめい
)
されてる
場所
(
ばしよ
)
に
当
(
あた
)
るぢやないでせうか』
098
日出雄
(
ひでを
)
『さうらしいなア』
099
それからそれへと
談話
(
はなし
)
が
交換
(
かうくわん
)
されてる
時
(
とき
)
、
100
猪野
(
ゐの
)
軍医長
(
ぐんいちやう
)
は
手
(
て
)
に
大
(
おほ
)
きな
氷塊
(
ひやうくわい
)
を
掴
(
つか
)
み
乍
(
なが
)
ら
走
(
はし
)
つて
来
(
き
)
た。
101
猪野
『
先生
(
せんせい
)
、
102
こんな
氷
(
こほり
)
を
見
(
み
)
つけて
来
(
き
)
ました、
103
地下
(
ちか
)
三尺
(
さんじやく
)
位
(
ぐらゐ
)
までは
十分
(
じふぶん
)
解氷
(
かいひやう
)
してゐますが、
104
六七
(
ろくしち
)
尺
(
しやく
)
の
所
(
ところ
)
はまだ
此
(
この
)
通
(
とほ
)
りです。
105
河
(
かは
)
の
縁
(
ふち
)
の
地
(
ち
)
の
割
(
わ
)
れ
目
(
め
)
に
這入
(
はい
)
り
込
(
こ
)
んで、
106
辛苦
(
しんく
)
して
割
(
わ
)
つて
参
(
まゐ
)
りました』
107
一同
(
いちどう
)
猪野
(
ゐの
)
軍医
(
ぐんい
)
の
心尽
(
こころづく
)
しの
氷
(
こほり
)
の
破片
(
はへん
)
に
渇
(
かつ
)
を
癒
(
い
)
やし、
108
再
(
ふたた
)
び
行軍
(
かうぐん
)
を
続
(
つづ
)
けた。
109
青野
(
あをの
)
ケ
原
(
はら
)
の
尽
(
つ
)
くる
辺
(
あた
)
りから
見渡
(
みわた
)
す
限
(
かぎ
)
り
一面
(
いちめん
)
の
花野
(
はなの
)
を
進
(
すす
)
む。
110
福寿草
(
ふくじゆさう
)
に
似
(
に
)
た
黄色
(
きいろ
)
い
花
(
はな
)
や
紫雲英
(
げんげ
)
に
似
(
に
)
た
花
(
はな
)
、
111
菖蒲
(
しやうぶ
)
に
似
(
に
)
た
紫
(
むらさき
)
など、
112
紅
(
あか
)
黄
(
き
)
白
(
しろ
)
紫
(
むらさき
)
各々
(
おのおの
)
艶
(
えん
)
を
競
(
きそ
)
うてゐる。
113
(真澄別)
月光
(
げつくわう
)
愈
(
いよいよ
)
世
(
よ
)
に
出
(
い
)
でて
114
精神界
(
せいしんかい
)
の
王国
(
わうこく
)
は
115
東
(
あづま
)
の
国
(
くに
)
に
開
(
ひら
)
かれぬ
116
真理
(
しんり
)
の
太陽
(
たいやう
)
晃々
(
くわうくわう
)
と
117
輝
(
かがや
)
き
渡
(
わた
)
り
永遠
(
とことは
)
に
118
尽
(
つ
)
きぬ
生命
(
いのち
)
の
真清水
(
ましみづ
)
は
119
下津
(
したつ
)
岩根
(
いはね
)
にあふれつつ
120
慈愛
(
じあい
)
の
雨
(
あめ
)
は
降
(
ふ
)
り
注
(
そそ
)
ぐ
121
荘厳
(
さうごん
)
無比
(
むひ
)
の
光明
(
くわうみやう
)
は
122
世人
(
よびと
)
の
身魂
(
みたま
)
を
照
(
てら
)
すべく
123
現
(
あら
)
はれませり
人々
(
ひとびと
)
よ
124
一日
(
ひとひ
)
も
早
(
はや
)
く
目
(
め
)
をさませ
125
四方
(
よも
)
の
国
(
くに
)
より
聞
(
きこ
)
え
来
(
く
)
る
126
真
(
まこと
)
の
神
(
かみ
)
の
声
(
こゑ
)
を
聞
(
き
)
け
127
霊
(
たま
)
の
清水
(
しみづ
)
に
渇
(
かは
)
く
人
(
ひと
)
128
瑞
(
みづ
)
の
御霊
(
みたま
)
にうるほへよ
129
と
歌
(
うた
)
ひつつ
本部隊
(
ほんぶたい
)
より
十数町
(
じふすうちやう
)
遅
(
おく
)
れて、
130
此
(
この
)
広
(
ひろ
)
き
花野
(
はなの
)
を
吾物顔
(
わがものがほ
)
に
馬上
(
ばじやう
)
豊
(
ゆた
)
かに
進
(
すす
)
み
行
(
ゆ
)
くのは
真澄別
(
ますみわけ
)
であつた。
131
坂本
(
さかもと
)
は
後
(
あと
)
に
引添
(
ひきそ
)
ひ
乍
(
なが
)
ら『
全
(
まつた
)
くですなア』と
感嘆
(
かんたん
)
の
声
(
こゑ
)
を
漏
(
も
)
らし
乍
(
なが
)
ら
近頃
(
ちかごろ
)
内地
(
ないち
)
で
流行
(
りうかう
)
する
唄
(
うた
)
だとて
節面白
(
ふしおもしろ
)
く
唄
(
うた
)
ひ
出
(
だ
)
した。
132
(坂本)
僕
(
ぼく
)
も
行
(
ゆ
)
くから
君
(
きみ
)
も
行
(
ゆ
)
け
133
狭
(
せま
)
い
日本
(
にほん
)
にや
住
(
す
)
み
飽
(
あ
)
いた
134
波
(
なみ
)
の
彼方
(
あなた
)
に
支那
(
しな
)
がある
135
支那
(
しな
)
には
四億
(
しおく
)
の
民
(
たみ
)
が
待
(
ま
)
つ
136
昨日
(
きのふ
)
は
東
(
ひがし
)
今日
(
けふ
)
は
西
(
にし
)
137
身
(
み
)
は
浮草
(
うきぐさ
)
のそれの
如
(
ごと
)
138
果
(
はて
)
しなき
野
(
の
)
に
唯
(
ただ
)
一人
(
ひとり
)
139
月
(
つき
)
を
仰
(
あふ
)
いで
草枕
(
くさまくら
)
140
玉
(
たま
)
の
肌
(
はだ
)
なる
此
(
この
)
体
(
からだ
)
141
今
(
いま
)
ぢや
鎗創
(
やりきず
)
刀傷
(
かたなきず
)
142
これぞ
誠
(
まこと
)
の
男
(
をとこ
)
ぢやと
143
ほほ
笑
(
え
)
む
顔
(
かほ
)
に
針
(
はり
)
の
髭
(
ひげ
)
144
僕
(
ぼく
)
には
父
(
ちち
)
も
母
(
はは
)
もなく
145
生
(
うま
)
れ
故郷
(
こきやう
)
に
家
(
いへ
)
もなし
146
幾年
(
いくとせ
)
馴
(
な
)
れし
山
(
やま
)
あれど
147
別
(
わか
)
れを
惜
(
を
)
しむ
者
(
もの
)
もなし
148
唯
(
ただ
)
悼
(
いた
)
はしの
恋人
(
こひびと
)
や
149
幼
(
をさな
)
き
頃
(
ころ
)
の
友達
(
ともだち
)
は
150
何処
(
いづこ
)
に
住
(
す
)
むのか
今
(
いま
)
は
只
(
ただ
)
151
夢路
(
ゆめぢ
)
に
姿
(
すがた
)
を
偲
(
しの
)
ぶのみ
152
興安嶺
(
こうあんれい
)
の
朝風
(
あさかぜ
)
に
153
剣
(
つるぎ
)
をかざして
俯
(
ふ
)
し
見
(
み
)
れば
154
北満州
(
きたまんしう
)
の
大平野
(
だいへいや
)
155
僕
(
ぼく
)
の
住家
(
すみか
)
にやまだ
狭
(
せま
)
い
156
国
(
くに
)
を
出
(
で
)
てから
十余
(
じふよ
)
年
(
ねん
)
157
今
(
いま
)
ぢや
蒙古
(
もうこ
)
の
大馬賊
(
だいばぞく
)
158
亜細亜
(
あじあ
)
高根
(
たかね
)
の
間
(
あひだ
)
より
159
繰
(
く
)
り
出
(
だ
)
す
部下
(
てした
)
が
五千
(
ごせん
)
人
(
にん
)
160
駒
(
こま
)
の
蹄
(
ひづめ
)
も
忍
(
しの
)
ばせつ
161
月
(
つき
)
は
雲間
(
くもま
)
を
抜
(
ぬ
)
け
出
(
い
)
でて
162
明日
(
あす
)
は
襲
(
おそ
)
はむ
奉天府
(
ほうてんふ
)
163
ゴビの
砂漠
(
さばく
)
を
照
(
て
)
らすなり
164
花野
(
はなの
)
も
尽
(
つ
)
きて
三方
(
さんぱう
)
山
(
やま
)
の
谷間
(
たにま
)
に
着
(
つ
)
いた
頃
(
ころ
)
、
165
空
(
そら
)
はどんよりと
曇
(
くも
)
り
始
(
はじ
)
め、
166
遂
(
つひ
)
に
雲
(
くも
)
は
綻
(
ほころ
)
びて
雨
(
あめ
)
となつた。
167
日
(
ひ
)
は
既
(
すで
)
に
傾
(
かたむ
)
きかけた
上
(
うへ
)
、
168
前途
(
ぜんと
)
は
山
(
やま
)
又
(
また
)
山
(
やま
)
が
重畳
(
ぢうじやう
)
と
折重
(
をりかさ
)
なつて
見
(
み
)
えてゐる。
169
併
(
しか
)
し
此
(
この
)
雨
(
あめ
)
では
野営
(
やえい
)
の
夢
(
ゆめ
)
を
結
(
むす
)
ぶなどは
思
(
おも
)
ひも
寄
(
よ
)
らぬ
事
(
こと
)
である。
170
此
(
この
)
時
(
とき
)
こそはと、
171
日出雄
(
ひでを
)
は
小高
(
こだか
)
き
岩上
(
がんじやう
)
に
登
(
のぼ
)
り
立
(
た
)
ち
神言
(
かみごと
)
を
奏上
(
そうじやう
)
し
初
(
はじ
)
むるや、
172
一天
(
いつてん
)
ガラリと
晴
(
は
)
れ
渡
(
わた
)
り、
173
五日
(
いつか
)
の
月
(
つき
)
西天
(
せいてん
)
に
玲瓏
(
れいろう
)
たる
慈光
(
じくわう
)
を
放
(
はな
)
ち
初
(
はじ
)
めた。
174
茲
(
ここ
)
に
日出雄
(
ひでを
)
一行
(
いつかう
)
も
心
(
こころ
)
を
安
(
やすん
)
じ、
175
就寝
(
しうしん
)
の
準備
(
じゆんび
)
にかかると、
176
如何
(
いか
)
なる
軍議
(
ぐんぎ
)
が
参謀
(
さんぼう
)
の
間
(
あひだ
)
に
纏
(
まとま
)
りしか、
177
引続
(
ひきつづ
)
き
夜間
(
やかん
)
行軍
(
かうぐん
)
開始
(
かいし
)
の
報告
(
はうこく
)
が
来
(
き
)
たので、
178
一行
(
いつかう
)
は
呟
(
つぶや
)
き
乍
(
なが
)
ら
又
(
また
)
行進
(
かうしん
)
し
始
(
はじ
)
めると、
179
間
(
ま
)
もなく
再
(
ふたた
)
び
小雨
(
こさめ
)
そぼ
降
(
ふ
)
る
空
(
そら
)
となつた。
180
日出雄
(
ひでを
)
は『
最早
(
もはや
)
我々
(
われわれ
)
の
責任
(
せきにん
)
でない』と
云
(
い
)
ひ、
181
真澄別
(
ますみわけ
)
も
別
(
べつ
)
に
祈願
(
きぐわん
)
しようとしない、
182
終
(
つひ
)
に
豪雨
(
がうう
)
に
見舞
(
みま
)
はれて、
183
全軍
(
ぜんぐん
)
山間
(
さんかん
)
の
岩影
(
いはかげ
)
に
夜
(
よ
)
を
明
(
あか
)
すの
已
(
や
)
むを
得
(
え
)
ざる
事
(
こと
)
となつた。
184
此
(
この
)
時
(
とき
)
張
(
ちやう
)
彦三
(
けんさん
)
は『
先生
(
せんせい
)
が
折角
(
せつかく
)
雨
(
あめ
)
を
止
(
と
)
めて
下
(
くだ
)
さつたのに
司令
(
しれい
)
が
無断
(
むだん
)
で
宿営地
(
しゆくえいち
)
を
変更
(
へんかう
)
したから
神罰
(
しんばつ
)
を
受
(
う
)
けたのだ』と
吐息
(
といき
)
を
漏
(
も
)
らして
大
(
おほい
)
に
歎
(
たん
)
じた。
185
(
大正一四、八
、筆録)
Δこのページの一番上に戻るΔ
<<< 行軍開始
(B)
(N)
岩窟の奇兆 >>>
霊界物語
>
入蒙記
> 第4篇 神軍躍動 > 第29章 端午の日
Tweet
ロシアのプーチン大統領が霊界物語に予言されていた!?<絶賛発売中>
逆リンク(このページにリンクが張られているページ)
入蒙そして世界統一 - オニド:王仁三郎ドット・ジェイピー
オニド関連サイト
最新更新情報
10/22
【霊界物語ネット】
『
王仁文庫 第六篇 たまの礎(裏の神諭)
』をテキスト化しました。
9/18
【
飯塚弘明.com
】
飯塚弘明著『
PTC2 出口王仁三郎の霊界物語で透見する世界現象 T之巻
』発刊!
5/8
【霊界物語ネット】
霊界物語ネットに出口王仁三郎の
第六歌集『霧の海』
を掲載しました。
このページに誤字・脱字や表示乱れなどを見つけたら教えて下さい。
返信が必要な場合はメールでお送り下さい。【
メールアドレス
】
【29 端午の日|特別編 入蒙記|霊界物語/rmnm29】
合言葉「みろく」を入力して下さい→