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特別編 入蒙記
天祥地瑞
第73巻（子の巻）
第74巻（丑の巻）
第75巻（寅の巻）
第76巻（卯の巻）
第77巻（辰の巻）
第78巻（巳の巻）
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第6巻（巳の巻）
序歌
松葉の塵
総説
第1篇 山陰の雪
01 宇宙太元
〔251〕
02 瀑布の涙
〔252〕
03 頓智奇珍
〔253〕
04 立春到達
〔254〕
05 抔盤狼藉
〔255〕
06 暗雲消散
〔256〕
07 旭光照波
〔257〕
第2篇 常世の波
08 春の海面
〔258〕
09 埠頭の名残
〔259〕
10 四鳥の別れ
〔260〕
11 山中の邂逅
〔261〕
12 起死回生
〔262〕
13 谷間の囁
〔263〕
14 黒竜赤竜
〔264〕
第3篇 大峠
15 大洪水（一）
〔265〕
16 大洪水（二）
〔266〕
17 極仁極徳
〔267〕
18 天の瓊矛
〔268〕
第4篇 立花の小戸
19 祓戸四柱
〔269〕
20 善悪不測
〔270〕
21 真木柱
〔271〕
22 神業無辺
〔272〕
23 諸教同根
〔273〕
24 富士鳴戸
〔274〕
第5篇 一霊四魂
25 金勝要大神
〔275〕
26 体五霊五
〔276〕
27 神生み
〔277〕
28 身変定
〔278〕
29 泣沢女
〔279〕
30 罔象神
〔280〕
第6篇 百舌鳥の囁
31 襤褸の錦
〔281〕
32 瓔珞の河越
〔282〕
33 五大教
〔283〕
34 三大教
〔284〕
35 北光開眼
〔285〕
36 三五教
〔286〕
第7篇 黄金の玉
37 雲掴み
〔287〕
38 黄金の宮
〔288〕
39 石仏の入水
〔289〕
40 琴平橋
〔290〕
41 桶伏山
〔291〕
第8篇 五伴緒神
42 途上の邂逅
〔292〕
43 猫の手
〔293〕
44 俄百姓
〔294〕
45 大歳神
〔295〕
46 若年神
〔296〕
47 二王と観音
〔297〕
48 鈿女命
〔298〕
49 膝栗毛
〔299〕
50 大戸惑
〔300〕
余白歌
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> 第3篇 大峠 > 第18章 天の瓊矛
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第一八章
天
(
あま
)
の
瓊矛
(
ぬほこ
)
〔二六八〕
インフォメーション
著者：
出口王仁三郎
巻：
霊界物語 第6巻 霊主体従 巳の巻
篇：
第3篇 大峠
よみ（新仮名遣い）：
おおとうげ
章：
第18章 天の瓊矛
よみ（新仮名遣い）：
あまのぬほこ
通し章番号：
268
口述日：
1922（大正11）年01月18日（旧12月21日）
口述場所：
筆録者：
外山豊二
校正日：
校正場所：
初版発行日：
1922（大正11）年5月10日
概要：
舞台：
あらすじ
[?]
このあらすじは東京の望月さん作成です（一部加筆訂正してあります）。一覧表が「
王仁DB
」にあります。
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：
この大異変により、天柱は砕けて地軸は裂け、宇宙大地の位置は、やや西南に傾斜して天上の星の位置も変化してしまった。
大国治立尊は、この海月成す漂える国を修理固成しようとして、日月界の主宰神である伊邪那岐尊および伊邪那美尊に命じて、天の瓊矛を賜り、天の浮き橋に立たせて地上の海原を掻きなさしめた。
天の瓊矛とは、今の北斗星である。北極星は宇宙の中空の位置を占めて月の呼吸を助け、地上の水を盛んに吸引させた。北斗星の先端にある天教山は次第に水かさを減じた。
数年を経て洪水は減じ、地上は再びもとの陸地を現した。神典に「矛の先より滴る雫凝りて、一つの島を成す」というのは、北斗星の切っ先の真下の国土から、修理固成が行われた、という意味である。
水が引くと一切の草木は蘇生し、地上の万物は、野立彦命・野立姫命の犠牲的な仁慈の徳によって、残らず救われたのである。
主な登場人物
[?]
【セ】はセリフが有る人物、【場】はセリフは無いがその場に居る人物、【名】は名前だけ出て来る人物です。
[×閉じる]
：
備考：
タグ：
データ凡例：
データ最終更新日：
OBC ：
rm0618
愛善世界社版：
103頁
八幡書店版：
第1輯 667頁
修補版：
校定版：
105頁
普及版：
43頁
初版：
ページ備考：
001
この
大変乱
(
だいへんらん
)
に
天柱
(
てんちう
)
砕
(
くだ
)
け、
002
地軸
(
ちぢく
)
裂
(
さ
)
け、
003
宇宙
(
うちう
)
大地
(
だいち
)
の
位置
(
ゐち
)
は、
004
激動
(
げきどう
)
の
為
(
ため
)
やや
西南
(
せいなん
)
に
傾斜
(
けいしや
)
し、
005
随
(
したが
)
つて
天上
(
てんじやう
)
の
星
(
ほし
)
の
位置
(
ゐち
)
も
変更
(
へんかう
)
するの
已
(
や
)
むを
得
(
え
)
ざるに
致
(
いた
)
りける。
006
さて
大地
(
だいち
)
の
西南
(
せいなん
)
に
傾斜
(
けいしや
)
したるため、
007
北極星
(
ほくきよくせい
)
および
北斗星
(
ほくとせい
)
は、
008
地上
(
ちじやう
)
より
見
(
み
)
て、
009
その
位置
(
ゐち
)
を
変
(
へん
)
ずるに
至
(
いた
)
り、
010
地球
(
ちきう
)
の
北端
(
ほくたん
)
なる
我
(
わ
)
が
国土
(
こくど
)
の
真上
(
まうへ
)
に、
011
北極星
(
ほくきよくせい
)
あり、
012
北斗星
(
ほくとせい
)
またその
真上
(
まうへ
)
に
在
(
あ
)
りしもの、
013
この
変動
(
へんどう
)
に
依
(
よ
)
りて
稍
(
やや
)
我
(
わ
)
が
国
(
くに
)
より
見
(
み
)
て、
014
東北
(
とうほく
)
に
偏位
(
へんゐ
)
するに
致
(
いた
)
りける。
015
また
太陽
(
たいやう
)
の
位置
(
ゐち
)
も、
016
我
(
わ
)
が
国土
(
こくど
)
より
見
(
み
)
て
稍
(
やや
)
北方
(
ほくはう
)
に
傾
(
かたむ
)
き、
017
それ
以後
(
いご
)
気候
(
きこう
)
に
寒暑
(
かんしよ
)
の
相違
(
さうゐ
)
を
来
(
きた
)
したるなり。
018
ここに
大国治立
(
おほくにはるたちの
)
命
(
みこと
)
は、
019
この
海月成
(
くらげな
)
す
漂
(
ただよ
)
へる
国
(
くに
)
を
修理
(
しうり
)
固成
(
こせい
)
せしめむとし、
020
日月界
(
じつげつかい
)
の
主宰神
(
しゆさいしん
)
たる
伊邪那岐
(
いざなぎの
)
尊
(
みこと
)
および
伊邪那美
(
いざなみの
)
尊
(
みこと
)
に
命
(
めい
)
じ、
021
天
(
あま
)
の
瓊矛
(
ぬほこ
)
を
賜
(
たま
)
ひて
天
(
あま
)
の
浮橋
(
うきはし
)
に
立
(
た
)
たしめ、
022
地上
(
ちじやう
)
の
海原
(
うなばら
)
を
瓊矛
(
ぬほこ
)
を
以
(
も
)
つて
掻
(
か
)
きなさしめ
給
(
たま
)
ひぬ。
023
この
瓊矛
(
ぬほこ
)
と
云
(
い
)
ふは、
024
今
(
いま
)
の
北斗星
(
ほくとせい
)
なり。
025
北極星
(
ほくきよくせい
)
は
宇宙
(
うちう
)
の
中空
(
ちうくう
)
に
位置
(
ゐち
)
を
占
(
し
)
め、
026
月
(
つき
)
の
呼吸
(
こきふ
)
を
助
(
たす
)
け、
027
地上
(
ちじやう
)
の
水
(
みづ
)
を
盛
(
さか
)
ンに
吸引
(
きふいん
)
せしめたまふ。
028
北斗星
(
ほくとせい
)
の
尖端
(
せんたん
)
にあたる
天教山
(
てんけうざん
)
は、
029
次第
(
しだい
)
に
水量
(
みづかさ
)
を
減
(
げん
)
じ、
030
漸次
(
ぜんじ
)
世界
(
せかい
)
の
山々
(
やまやま
)
は、
031
日
(
ひ
)
を
追
(
お
)
うて
其
(
そ
)
の
頂点
(
ちやうてん
)
を
現
(
あら
)
はしにける。
032
数年
(
すうねん
)
を
経
(
へ
)
て
洪水
(
こうずゐ
)
減
(
げん
)
じ、
033
地上
(
ちじやう
)
は
復
(
ふたた
)
び
元
(
もと
)
の
陸地
(
りくち
)
となり、
034
矛
(
ほこ
)
の
先
(
さき
)
より
滴
(
したた
)
る
雫
(
しづく
)
凝
(
こ
)
りて、
035
一
(
ひと
)
つの
島
(
しま
)
を
成
(
な
)
すといふは、
036
この
北斗星
(
ほくとせい
)
の
切尖
(
きつさき
)
の
真下
(
ました
)
に
当
(
あた
)
る
国土
(
こくど
)
より、
037
修理
(
しうり
)
固成
(
こせい
)
せられたるの
謂
(
いひ
)
なり。
038
太陽
(
たいやう
)
は
復
(
ふたた
)
び
晃々
(
くわうくわう
)
として
天
(
てん
)
に
輝
(
かがや
)
き、
039
月
(
つき
)
は
純白
(
じゆんぱく
)
の
光
(
ひかり
)
を
地上
(
ちじやう
)
に
投
(
な
)
げ、
040
一切
(
いつさい
)
の
草木
(
さうもく
)
は
残
(
のこ
)
らず
蘇生
(
そせい
)
し、
041
而
(
しかし
)
て
地上
(
ちじやう
)
総
(
すべ
)
ての
蒼生
(
さうせい
)
は、
042
殆
(
ほとん
)
ど
全滅
(
ぜんめつ
)
せしと
思
(
おも
)
ひきや、
043
野立彦
(
のだちひこ
)
、
044
野立姫
(
のだちひめ
)
二神
(
にしん
)
の
犠牲
(
ぎせい
)
的
(
てき
)
仁慈
(
じんじ
)
の
徳
(
とく
)
によりて、
045
草
(
くさ
)
の
片葉
(
かきは
)
に
至
(
いた
)
るまで、
046
残
(
のこ
)
らず
救
(
すく
)
はれ
居
(
ゐ
)
たりける。
047
神諭
(
しんゆ
)
に、
048
『
神
(
かみ
)
は
餓鬼
(
がき
)
、
049
虫族
(
むしけら
)
に
至
(
いた
)
る
迄
(
まで
)
、
050
つつぼ
には
落
(
おと
)
さぬぞよ』
051
と
示
(
しめ
)
し
給
(
たま
)
ふは、
052
この
理由
(
りいう
)
である。
053
アヽ
有難
(
ありがた
)
きかな、
054
大神
(
おほかみ
)
の
仁慈
(
じんじ
)
よ。
055
唯
(
ただ
)
善神
(
ぜんしん
)
は
安全
(
らく
)
にこの
世界
(
せかい
)
の
大難
(
だいなん
)
たる
大峠
(
おほたうげ
)
を
越
(
こ
)
え、
056
邪神
(
じやしん
)
は
大峠
(
おほたうげ
)
を
越
(
こ
)
ゆるに
非常
(
ひじやう
)
の
困苦
(
こんく
)
あるのみなりき。
057
而
(
しかし
)
て
仁慈
(
じんじ
)
の
神
(
かみ
)
は、
058
吾
(
わが
)
御
(
おん
)
身
(
み
)
を
犠牲
(
ぎせい
)
となし
禽獣
(
きんじう
)
魚介
(
ぎよかい
)
に
至
(
いた
)
る
迄
(
まで
)
、
059
これを
救
(
すく
)
はせ
給
(
たま
)
ひけり。
060
世
(
よ
)
の
立替
(
たてか
)
へ
立直
(
たてなほ
)
しを
怖
(
おそ
)
るる
人
(
ひと
)
よ。
061
神
(
かみ
)
の
大御心
(
おほみころ
)
を
省
(
かへり
)
み、
062
よく
悔
(
く
)
い
改
(
あらた
)
め、
063
よく
覚
(
さと
)
り、
064
神恩
(
しんおん
)
を
畏
(
かしこ
)
み、
065
罪悪
(
ざいあく
)
を
恥
(
は
)
ぢ、
066
柔順
(
すなほ
)
に
唯
(
ただ
)
神
(
かみ
)
に
奉仕
(
ほうし
)
し、
067
その
天賦
(
てんぷ
)
の
天職
(
てんしよく
)
を
盡
(
つく
)
すを
以
(
もつ
)
て
心
(
こころ
)
とせよ。
068
惟神
(
かむながら
)
霊
(
たま
)
幸倍
(
ちはへ
)
坐世
(
ませ
)
。
069
（
大正一一・一・一八
旧大正一〇・一二・二一
外山豊二
録）
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