霊界物語.ネット~出口王仁三郎 大図書館~
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第二九章 泣沢女(なきさはめ)〔二七九〕

インフォメーション
著者:出口王仁三郎 巻:霊界物語 第6巻 霊主体従 巳の巻 篇:第5篇 一霊四魂 よみ(新仮名遣い):いちれいしこん
章:第29章 泣沢女 よみ(新仮名遣い):なきさわめ 通し章番号:279
口述日:1922(大正11)年01月21日(旧12月24日) 口述場所: 筆録者:藤原勇造 校正日: 校正場所: 初版発行日:1922(大正11)年5月10日
概要: 舞台: あらすじ[?]このあらすじは東京の望月さん作成です(一部加筆訂正してあります)。一覧表が「王仁DB」にあります。[×閉じる]
諾冊二尊の修理固成も、時が経つに連れて神人らが増えるに従い、呼吸の穢れが広がった。人の心は曇り穢れ、金山彦の神が鋼鉄を取り武器を作り始めた。人々が互いに争う大宜津姫の世となってしまった。
火の神が現れて山や野を焼き払い、恐ろしい迦具槌の荒ぶる世となってしまった。国の御柱の大神は、この有様に身魂の限りの方策を尽くしたが、ついに魔神の勢いに虐げられて、黄泉御国に出でてしまった。
糞になる埴安彦神、埴安姫神が世を治めようと力を尽くし、和久産霊、罔象女(みずはのめ)神が身を尽くして奉仕し、この世を救う豊受姫神が現れる世となった。
伊邪那岐神は、伊邪那美神が地上世界の混乱によって黄泉国(=地中地汐の世界)に逃げてしまったことを嘆き、再び淤能碁呂島に帰ってくることを願う歌を歌った。
伊邪那岐神は一時悄然として力を落としたが、荒魂を振起し、自ら鋼鉄を掘って十握の剣をたくさん作り、荒ぶる神共を武力を持って打ち罰しようと計ったのである。
主な登場人物[?]【セ】はセリフが有る人物、【場】はセリフは無いがその場に居る人物、【名】は名前だけ出て来る人物です。[×閉じる] 備考: タグ: データ凡例: データ最終更新日:2020-04-21 16:39:12 OBC :rm0629
愛善世界社版:174頁 八幡書店版:第1輯 689頁 修補版: 校定版:171頁 普及版:71頁 初版: ページ備考:
001(かむ)伊邪那岐(いざなぎ)大御神(おほみかみ)
002(かむ)伊邪那美(いざなみ)大神(おほかみ)
003(きよ)(ただ)しき天地(あめつち)
004(やう)(いん)との呼吸(いき)(あは)
005スの言霊(ことたま)(さちは)ひに
006(あめ)御柱(みはしら)国柱(くにばしら)
007()()でまして山川(やまかは)
008草木(くさき)(かみ)まで()()ほせ
009青人草(あをひとぐさ)諸々(もろもろ)
010呼吸(いき)あるものを()()たせ
011(さか)ゆる神代(かみよ)(たのし)みて
012(よろこ)(たま)()もあらず
013天津(あまつ)御空(みそら)(ほし)(ごと)
014(はま)真砂(まさご)数多(かずおほ)
015青人草(あをひとぐさ)()()りて
016()りも()はざる言霊(ことたま)
017呼吸(いき)(けが)れは天地(あめつち)
018四方(よも)国々(くにぐに)(ひろ)ごりつ
019(きよ)(ただ)しき大御(おほみ)呼吸(いき)
020(にご)りに(にご)村雲(むらくも)
021(ふさ)がる()とはなりにけり
022(ひら)()()(つね)として
023天津(あまつ)御空(みそら)()(くる)
024(あま)磐樟船(いはくすふね)(かみ)
025(あま)鳥船(とりぶね)影暗(かげくら)
026御空(みそら)(おほ)(かく)しつつ
027(ひと)(こころ)()(つき)
028(くも)(けが)れて常闇(とこやみ)
029(あや)しき御代(みよ)となり(かは)
030金山彦(かなやまひこ)(かみ)()でて
031(とほ)(ちか)きの山奥(やまおく)
032鋼鉄(まがね)()りて武器(つわもの)
033(かたみ)(つく)(あらそ)ひつ
034体主霊従(ちゑのみたま)呼吸(いき)()ちて
035(かたみ)(もの)(うば)()
036大宜津(おほげつ)(ひめ)()となりぬ
037野山(のやま)(たけ)(けだもの)
038彼方(あちら)此方(こちら)()(くる)
039青人草(あをひとぐさ)(いのち)をば
040()りて餌食(ゑじき)()しければ
041ここに()(かみ)(あら)はれて
042木草(きくさ)(しげ)(やま)()
043一度(いちど)にどつと焼速男(やきはやを)
044()迦々(かが)毘古(びこ)となり(かは)
045(やま)()()()(ふる)
046さも(おそ)ろしき迦具槌(かぐづち)
047荒振(あらぶる)()とはなりにけり
048(くに)(はしら)大御神(おほみかみ)
049(この)有様(ありさま)()そなはし
050御魂(みたま)(かぎ)りを(つく)しつつ
051(ちから)(ふる)はせ(たま)へども
052(たけ)魔神(まがみ)(いきほひ)
053(しひた)げられてやむを()
054黄泉(よもつ)御国(みくに)()でましぬ
055(くそ)()ります埴安彦(はにやすひこ)
056(かみ)(みこと)埴安姫(はにやすひめ)
057(かみ)(みこと)のいたはしく
058()(をさ)めむと()(たま)
059尿(ゆまり)()ります和久(わく)産霊(むすび)
060()(きよ)()罔象女(みづはのめ)
061(かみ)(みこと)朝夕(あさゆふ)
062(こころ)(つく)()(つく)
063(つひ)()れます(うづ)御子(みこ)
064この()(すく)豊受姫(とようけひめ)
065(かみ)(みこと)()となりぬ
066嗚呼(ああ)(くしび)なる(かみ)(わざ)
067 伊邪那岐(いざなぎの)(みこと)は、068伊邪那美(いざなみの)(みこと)黄泉国(よもつくに)069すなはち地中(ちちう)地汐(ちげき)世界(せかい)に、070地上(ちじやう)世界(せかい)混乱(こんらん)せるに(おどろ)(たま)ひて()(かへ)(たま)ひしを、071いたく(なげ)きてその御跡(みあと)追懐(つゐくわい)し、072(おん)(うた)()ませ(たま)ひぬ。
073 その(うた)
074(かみ)神祖(かむろ)とましませる
075高皇(たかみ)産霊(むすび)大御神(おほみかみ)
076神皇(かむみ)産霊(むすび)大神(おほかみ)
077(きよ)(たふと)(みこと)もて
078女男(めを)二柱(ふたはしら)相並(あひなら)
079(あま)瓊矛(ぬほこ)()()ちて
080黄金(こがね)(はし)()(なら)
081海月(くらげ)(ごと)(ただよ)へる
082大海原(おほうなばら)渦中(うづなか)
083こおろこおろに()()らし
084淤能碁呂(おのころ)(じま)()()ちて
085(しま)八十島(やそしま)八十国(やそくに)
086山川(やまかは)草木(くさき)(かみ)()
087(あめ)(した)をば(たひら)けく
088(かみ)御国(みくに)(をさ)めむと
089(ちか)ひし(こと)荒塩(あらしほ)
090(しほ)八百路(やほぢ)八塩路(やしほぢ)
091塩路(しほぢ)(わた)黄泉国(よもつくに)
092(なれ)(ひとり)(いで)ましぬ
093()(のこ)されし吾独(われひとり)
094如何(いか)でこの(くに)(つばら)かに
095(かみ)御胸(みむね)(かな)(ごと)
096(つく)(をさ)めむ(われ)(いま)
097熟々(つらつら)(おも)ひめぐらせば
098黄金(こがね)(はし)()ちしより
099天教山(はちすのやま)天降(あまくだ)
100(つき)御柱(みはしら)右左(みぎひだり)
101()()(めぐ)りて(ちか)ひたる
102その(こと)()(いさをし)
103(なん)とせむ(かた)()()くも
104(なみだ)(しぼ)(よる)(そで)
105(なれ)(かしら)御後辺(みあとべ)
106匍匐(はらば)(なげ)()(むね)
107()らさせ(たま)うたかた
108(さだ)めなき()()沢女(さはめ)
109(さだ)めなき()なきさはめ
110(うた)ひて(わか)れを()しみ、111(ふたた)淤能碁呂(おのころ)(じま)に、112女神(めがみ)(かへ)()まさむことを(うた)ひたまふ。113(これ)より(かむ)伊邪那岐(いざなぎ)(かみ)は、114女神(めがみ)(わか)(いち)()悄然(せうぜん)として、115(ちから)(おと)させ(たま)ひける。
116 されど、117ここに神直日(かむなほひ)大直日(おほなほひ)(かへり)み、118荒魂(あらみたま)(いさ)みを()(おこ)し、119(あま)香具山(かぐやま)鋼鉄(まがね)()り、120(みづか)十握(とつか)(つるぎ)数多(あまた)(つく)りて、121荒振(あらぶ)神共(かみども)をば、122武力(ぶりよく)(もつ)()(きた)めむと(はか)らせ(たま)ひける。
123大正一一・一・二一 旧大正一〇・一二・二四 藤原勇造録)
124(第二九章 昭和一〇・二・一五 於淡の輪黒崎館 王仁校正)
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10/22【霊界物語ネット】王仁文庫 第六篇 たまの礎(裏の神諭)』をテキスト化しました。
5/8【霊界物語ネット】霊界物語ネットに出口王仁三郎の第六歌集『霧の海』を掲載しました。
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