第二二章 神業無辺〔二七二〕
インフォメーション
著者:出口王仁三郎
巻:霊界物語 第6巻 霊主体従 巳の巻
篇:第4篇 立花の小戸
よみ(新仮名遣い):たちはなのおど
章:第22章 神業無辺
よみ(新仮名遣い):しんぎょうむへん
通し章番号:272
口述日:1922(大正11)年01月20日(旧12月23日)
口述場所:
筆録者:井上留五郎
校正日:
校正場所:
初版発行日:1922(大正11)年5月10日
概要:
舞台:
あらすじ[?]このあらすじは東京の望月さん作成です(一部加筆訂正してあります)。一覧表が「王仁DB」にあります。[×閉じる]:天の御柱の神は、天地に上下ある以上、国の御柱の神が先に歌を歌いかけたことに怒り、過ちの罪を詫び、御柱巡りをやりなおすように、国の御柱の神に諭した。
このとき太平洋上の真ん中に生まれた淡島は、根底が緩んで漂流し、南端に流れていわゆる南極の不毛の島になった。
淡島の国魂神として任命された少彦名神もこうなってはどうしようもなく、蛭子の神となって常世の国に永く留まり、またその身魂の半分は根底の国に行って幽界の救済に奉仕することとなった。
少彦名神はこの因縁により、後世ユダヤの国に救世主として現れた。撞の御柱の巡り合いの過ちの因縁によって、十字架の苦しみを負い、万民の贖い主となったのである。
諾冊二尊は御柱巡りをやり直し、今度は天の御柱の神が先に歌いかけた。
主な登場人物[?]【セ】はセリフが有る人物、【場】はセリフは無いがその場に居る人物、【名】は名前だけ出て来る人物です。[×閉じる]:
備考:
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データ凡例:
データ最終更新日:
OBC :rm0622
愛善世界社版:126頁
八幡書店版:第1輯 674頁
修補版:
校定版:128頁
普及版:51頁
初版:
ページ備考:
001 爰に天の御柱の神は、002女神の宣言を喜び給はず、003いたく怒り給ひて、004歌もて其の怒りを洩らさせ給ひぬ。005其御歌、
006『天津御神の御言もて
008吾は高天原を知らすべき
010雲井に高き朝日子の 011光りも清き神御魂
012汝は国土知らすべき
017天は上なり地は下よ
018男子は天よ女は地よ 019天は下りて地は上
020此逆さまの神業は 021本津御神の御心に
023天は上なり地は下
024男子は上ぞ女は下ぞ 025天と地とを取違ひ
027いかでか清き御子生まむ
029再び元に立帰り
031この罪科を詫び了へて
034改め廻り言霊を
037と稍不満の態にて、038男神は元の処に帰り給ひけるに、039女神も其理義明白なる神言にたいし、040返す言葉もなく再び元の処に、041唯々諾々として復帰し給ひたり。
042 その時成り出でましたる嶋は、043前述のごとく淡嶋なりき。044淡嶋は現今の太平洋の中心に出現したる嶋なるが、045此天地逆転の神業によつて、046其根底は弛み、047遂に漂流して南端に流れ、048地理家の所謂南極の不毛の嶋となりにける。
049 而て此の淡嶋の国魂として、050言霊別命の再来なる少名彦命は手足を下すに由なく、051遂に蛭子の神となりて繊弱き葦舟に乗り、052常世の国に永く留まり、053その半分の身魂は根の国に落ち行き、054幽界の救済に奉仕されたるなり。
055 この因縁によりて、056後世猶太の国に救世主となりて現はれ、057撞の御柱の廻り合ひの過ちの因縁によりて、058十字架の惨苦を嘗め、059万民の贖罪主となりにける。
060 ここに諾冊二尊は再び天津神の御許に舞上り、061大神の神勅を請ひ給ひぬ。062大神は男神の宣言のごとく、063天地顛倒の言霊を改め、064過ちを再びせざる様厳命されたり。
065 ここに二神は改言改過の実を表はし、066再び撞の御柱を中に置き、067男神は左より、068女神は右より、069い行き廻りて互ひに相逢ふ時、070男神先づ御歌をよませ給ひける。071其御歌、
072『浮世の泥を清めむと 073天津御神の御言もて
074高天原に架け渡す 075黄金の橋を打ち渡り
077八尋の殿をいや堅に
078上つ岩根につき固め
080うましき御世を三つ栗の 081中に立てたる御柱は
083音に名高き高天原の
085天と地との真釣り合ひ
086月雪花の神まつり
088汝は右へ吾は左 089左は夫右は妻
091清き御国を生みの親
092神伊邪那美の大神の 093清き姿は白梅の
094一度に開く如くなり
098たとひ朝日は西の空 099月は東の大空に
101夫婦が心は相生の
102栄え久しき松の世を 103常磐堅磐に立てむこと
106天津御神の御言もて 107国の安国生みならし
108島の八十嶋つき固め 109百の神達草木まで
110蓬莱の春のうまし世に 111開くも尊き木の花の
112咲耶の姫の常永に 113鎮まり居ます富士の峰
115月日もかくす此の山に
116稜威も高き宮柱 117撞の御柱右左
119この世を渡す救け船
120救けの船の汝が命 121見れども飽かぬ汝が姿
122阿那邇夜志愛袁登女 123阿那邇夜志愛袁登女
124夫婦手に手をとりかはし 125天と地との御柱の
126主宰の神を生みなさむ 127主宰の神を生みなさむ
134治まる両刃の剣刃の 135天の瓊矛の尖よりも
136滴り落つる淤能碁呂の
138嶋こそ実にも尊けれ』
139と讃美の歌を唱へられたりける。
140(大正一一・一・二〇 旧大正一〇・一二・二三 井上留五郎録)
141(第二二章 昭和一〇・二・一二 於木の本支部 王仁校正)