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(B)
(N)
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小
(
ちひ
)
さい
事
(
こと
)
インフォメーション
鏡:
月鏡
題名:
小さい事
よみ:
著者:
出口王仁三郎
神の国掲載号:
1930(昭和5)年01月号
八幡書店版:
372頁
愛善世界社版:
著作集:
143頁
第五版:
112頁
第三版:
112頁
全集:
524頁
初版:
89頁
概要:
備考:
タグ:
データ凡例:
データ最終更新日:
OBC :
kg323
001
小
(
ちひ
)
さい
事
(
こと
)
で、
002
人
(
ひと
)
の
全体
(
ぜんたい
)
は
窺
(
うかが
)
はるるものである。
003
障子
(
しやうじ
)
襖
(
ふすま
)
の
開
(
あ
)
け
閉
(
と
)
ぢ
一
(
ひと
)
つ
見
(
み
)
ても、
004
今
(
いま
)
の
人達
(
ひとたち
)
に
本当
(
ほんたう
)
の
閉
(
し
)
め
方
(
かた
)
の
出来
(
でき
)
る
人
(
ひと
)
は
一人
(
ひとり
)
もないというてもよい、
005
だから
総
(
すべ
)
ての
事
(
こと
)
は
粗相
(
そさう
)
だらけである。
006
立秋
(
りつしう
)
以後
(
いご
)
は
決
(
けつ
)
して
扇
(
あふぎ
)
で
人
(
ひと
)
を
煽
(
あふ
)
ぐものでもなく、
007
団扇
(
うちは
)
など
出
(
だ
)
すべきものではない。
008
幾何
(
いくら
)
暑
(
あつ
)
くてもさういふ
事
(
こと
)
はしてはならないのであるが、
009
この
事
(
こと
)
を
心得
(
こころえ
)
て
居
(
ゐ
)
るものは
一人
(
ひとり
)
もなく、
010
私
(
わたし
)
が
暑
(
あつ
)
いといふと、
011
冬
(
ふゆ
)
でも
扇
(
あふぎ
)
を
以
(
もつ
)
てバタバタとあふぐ、
012
昔
(
むかし
)
から
人
(
ひと
)
に
捨
(
す
)
てらるる
事
(
こと
)
を
秋
(
あき
)
の
扇
(
あふぎ
)
といふではないか。
013
手紙
(
てがみ
)
を
開封
(
かいふう
)
さしてみても
下
(
した
)
の
方
(
はう
)
を
切
(
き
)
つたり、
014
横
(
よこ
)
を
破
(
やぶ
)
つたりする、
015
封筒
(
ふうとう
)
は
一番
(
いちばん
)
上
(
うへ
)
を
切
(
き
)
るのが
法
(
はふ
)
で、
016
下
(
した
)
の
方
(
はう
)
を
切
(
き
)
るやうな
人
(
ひと
)
があつたら、
017
もの
事
(
ごと
)
一
(
ひと
)
つも
成就
(
じやうじゆ
)
せず、
018
底
(
そこ
)
抜
(
ぬ
)
けになつて
仕舞
(
しま
)
ふ。
019
客
(
きやく
)
に
行
(
い
)
つた
場合
(
ばあひ
)
焼物
(
やきもの
)
の
肴
(
さかな
)
などは
肩
(
かた
)
のところへ
些
(
すこ
)
し
箸
(
はし
)
をつくべきもので、
020
全体
(
ぜんたい
)
をむしやむしや
喰
(
た
)
べるべきものでない、
021
幾何
(
いくら
)
美味
(
びみ
)
だからと
言
(
い
)
つて
漬物
(
つけもの
)
の
再請求
(
さいせいきう
)
などすべきものでもない。
022
私
(
わたし
)
に
対
(
たい
)
する
取扱
(
とりあつか
)
ひかただつて、
023
どこへ
行
(
い
)
つても
全
(
まつた
)
く
非常識
(
ひじやうしき
)
で
困
(
こま
)
る。
024
神
(
かみ
)
の
場
(
ば
)
と、
025
人
(
ひと
)
の
場
(
ば
)
とをハツキリ
区別
(
くべつ
)
して
貰
(
もら
)
はねばならぬ。
026
大本
(
おほもと
)
の
信徒
(
しんと
)
達
(
たち
)
からは
私
(
わたし
)
は
特別
(
とくべつ
)
扱
(
あつか
)
ひにさるべき
位置
(
ゐち
)
にあるかも
知
(
し
)
れないが、
027
信者
(
しんじや
)
以外
(
いぐわい
)
の
人達
(
ひとたち
)
に
対
(
たい
)
しては、
028
何等
(
なんら
)
さういふ
事
(
こと
)
はなく、
029
単
(
たん
)
なる
出口
(
でぐち
)
王仁三郎
(
おにさぶらう
)
に
過
(
す
)
ぎない。
030
然
(
しか
)
るに
朝野
(
てうや
)
の
名士
(
めいし
)
達
(
たち
)
と
伍
(
ご
)
する
時
(
とき
)
にあたつても、
031
私
(
わたし
)
にだけは
特別
(
とくべつ
)
に
大
(
おほ
)
きな
布団
(
ふとん
)
をもつて
来
(
き
)
てみたり、
032
高
(
たか
)
いお
膳
(
ぜん
)
を
据
(
す
)
えて
見
(
み
)
たりする。
033
かういふ
場合
(
ばあひ
)
私
(
わたし
)
は
てれくさくて
居耐
(
ゐた
)
まらぬ
感
(
かん
)
がする。
034
人
(
ひと
)
の
場
(
ば
)
にある
時
(
とき
)
は
人間
(
にんげん
)
並
(
なみ
)
に
扱
(
あつか
)
つて
欲
(
ほ
)
しい、
035
神様
(
かみさま
)
扱
(
あつか
)
ひは
困
(
こま
)
る。
036
人
(
ひと
)
として
私
(
わたし
)
が
活動
(
くわつどう
)
して
居
(
ゐ
)
る
時
(
とき
)
、
037
宣伝
(
せんでん
)
帽子
(
ぼうし
)
を
被
(
かぶ
)
つて
訪問
(
はうもん
)
されたりするのも
困
(
こま
)
る。
038
私
(
わたし
)
は
小乗
(
せうじよう
)
より
大乗
(
だいじよう
)
に
進
(
すす
)
み、
039
大乗
(
だいじよう
)
より
更
(
さら
)
に
小乗
(
せうじよう
)
に
帰
(
かへ
)
つて
来
(
き
)
て、
040
これから
人間的
(
にんげんてき
)
仕事
(
しごと
)
に
従事
(
じうじ
)
するのである。
041
その
時
(
とき
)
、
042
その
時
(
とき
)
の
私
(
わたし
)
の
仕事
(
しごと
)
に
順応
(
じゆんおう
)
して
皆
(
みな
)
も
活動
(
くわつどう
)
して
欲
(
ほ
)
しいと
思
(
おも
)
ふ。
043
総
(
すべ
)
ての
人
(
ひと
)
が
極
(
きは
)
めて
常識
(
じやうしき
)
円満
(
ゑんまん
)
であること、
044
これが
大本
(
おほもと
)
の
教
(
をしへ
)
である。
045
昔
(
むかし
)
は、
046
仲々
(
なかなか
)
融通
(
ゆうづう
)
の
利
(
き
)
いた
人
(
ひと
)
が
大本
(
おほもと
)
に
入
(
はい
)
つてから
いや
に
固
(
かた
)
くなつて、
047
鉛
(
なまり
)
の
天神様
(
てんじんさま
)
のやうに
鯱
(
しやち
)
こばつて
仕舞
(
しま
)
ふのを
私
(
わたし
)
は
見
(
み
)
た。
048
こんな
事
(
こと
)
は
神様
(
かみさま
)
の
思召
(
おぼしめし
)
に
叶
(
かな
)
はぬ。
049
寛厳
(
くわんげん
)
よろしきを
得
(
え
)
た
真人
(
しんじん
)
となつて
欲
(
ほ
)
しいと
思
(
おも
)
ふ。
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