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再(ふたた)び素尊(すそん)御陵(ごりよう)について

インフォメーション
鏡：月鏡 題名：再び素尊御陵について よみ： 著者：出口王仁三郎
神の国掲載号：1930（昭和5）年04月号 八幡書店版：140頁 愛善世界社版： 著作集： 第五版：239頁 第三版：239頁 全集：604頁 初版：203頁
概要： 備考： タグ： データ凡例： データ最終更新日： OBC ：kg422
001　熊山(くまやま)に於(おい)て再(ふたた)び数個(すうこ)の戒壇(かいだん)を発見(はつけん)したと言(い)ふのか、002さうであらう、003さうでなければならぬ筈(はず)である。004全体(ぜんたい)素盞嗚尊(すさのをのみこと)様(さま)の御陵(ごりよう)は、005三(みつ)つの御霊(みたま)に因(ちな)んで三個(さんこ)なければならぬので、006前発見(ぜんはつけん)のものを中心(ちうしん)として恐(おそ)らく三角形(さんかくけい)をなして居(ゐ)るであらうと思(おも)ふ。007他(た)の二(ふた)つには御髪(おくし)、008御爪(おつめ)などが納(をさ)められて居(ゐ)るのである。009独(ひと)り素盞嗚尊(すさのをのみこと)様(さま)に限(かぎ)らず、010高貴(かうき)なる地位(ちゐ)にある人々(ひとびと)は、011毛髪(まうはつ)等(とう)の一部(いちぶ)を葬(ほうむ)つて、012其処(そこ)に墓(はか)を築(きづ)き、013ありし世(よ)を偲(しの)ぶの便宜(よすが)としたもので、014人物(じんぶつ)が偉(えら)ければ偉(えら)い程(ほど)其(その)墓(はか)は沢山(たくさん)あるものである。015遺髪(ゐはつ)、016爪(つめ)などを得(う)る事(こと)が出来(でき)ない場合(ばあひ)は、017其(その)人(ひと)の所持品(しよぢひん)例(たと)へば朝夕(あさゆふ)使(つか)つた湯呑(ゆのみ)とか硯(すずり)とか、018さう言(い)ふものまでも墓(はか)として祀(まつ)り崇敬(すうけい)の誠(まこと)を致(いた)したものである。019尚(なほ)さうしたものも得(え)られない場合(ばあひ)は、020其(その)人(ひと)の居(を)つた屋敷(やしき)の土(つち)を取(と)つて来(き)て、021嘗(かつ)ては故人(こじん)が足跡(そくせき)を印(いん)した懐(なつか)しい思(おも)ひ出(で)として、022之(これ)を納(をさ)め其(その)上(うへ)に墓(はか)を立(た)てて祭(まつ)つたのである。023現代(げんだい)でも富豪(ふがう)などでは自分(じぶん)の菩提寺(ぼだいじ)に墓(はか)を持(も)ち、024又(また)高野山(かうやさん)に骨肉(こつにく)の一部(いちぶ)を納(をさ)めたる墓(はか)を持(も)つてゐると同様(どうやう)である。025天照大神(あまてらすおほかみ)様(さま)の御陵(ごりよう)などと称(しよう)するものが方々(はうばう)から現(あら)はれて来(く)るのはかういふ理由(りゆう)である。
026　櫛稲田姫(くしなだひめ)御陵(ごりよう)も其処(そこ)にあるのであるが、027詳(くは)しい事(こと)は行(い)つて見(み)ねば判(わか)らぬ。
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