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[281]安全な代物
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(B)
(N)
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蟇目
(
ひきめ
)
の
法
(
はふ
)
インフォメーション
鏡:
月鏡
題名:
蟇目の法
よみ:
著者:
出口王仁三郎
神の国掲載号:
1929(昭和4)年10月号
八幡書店版:
132頁
愛善世界社版:
著作集:
第五版:
202頁
第三版:
202頁
全集:
581頁
初版:
169頁
概要:
備考:
タグ:
データ凡例:
データ最終更新日:
OBC :
kg392
001
綾部
(
あやべ
)
、
002
亀岡
(
かめをか
)
両聖地
(
りやうせいち
)
の
建造物
(
けんざうぶつ
)
は
皆
(
みな
)
蟇目
(
ひきめ
)
の
法
(
はふ
)
によつて
天柱
(
てんちう
)
に
繋
(
つな
)
いであるのである。
003
であるから
地震
(
ぢしん
)
が
揺
(
ゆ
)
れば
自然
(
しぜん
)
と
地上
(
ちじやう
)
を
離
(
はな
)
れて
浮
(
う
)
き
上
(
あが
)
り、
004
風
(
かぜ
)
が
吹
(
ふ
)
けば
地上
(
ちじやう
)
に
固定
(
こてい
)
して
動揺
(
どうえう
)
せぬ。
005
かくて
安全
(
あんぜん
)
に
保
(
たも
)
たれて
行
(
ゆ
)
くのである。
006
ミロク
殿
(
でん
)
などは
大
(
おほ
)
きいから
随分
(
ずゐぶん
)
繋
(
つな
)
ぐのに
困難
(
こんなん
)
であつた。
007
此度
(
こんど
)
天恩郷
(
てんおんきやう
)
に
建
(
た
)
てた
智照館
(
ちせうくわん
)
(
写真館
(
しやしんくわん
)
)は
撮影上
(
さつえいじやう
)
、
008
どうのこうのと
人間的
(
にんげんてき
)
の
条件
(
でうけん
)
が
多
(
おほ
)
くて、
009
私
(
わたし
)
の
命令
(
めいれい
)
通
(
どほ
)
りにして
無
(
な
)
いから
繋
(
つな
)
ぐのに
非常
(
ひじやう
)
に
困難
(
こんなん
)
を
感
(
かん
)
ずる。
010
家
(
いへ
)
の
方向
(
はうこう
)
、
011
位置
(
ゐち
)
など、
012
皆
(
みな
)
此
(
この
)
天柱
(
てんちう
)
に
繋
(
つな
)
ぐ
便宜
(
べんぎ
)
を
考
(
かんが
)
へて
私
(
わたし
)
が
指揮
(
しき
)
命令
(
めいれい
)
するのだから、
013
その
通
(
とほ
)
りにして
呉
(
く
)
れねばならぬ。
014
人間
(
にんげん
)
はこういふ
神秘
(
しんぴ
)
な
事実
(
じじつ
)
を
知
(
し
)
らないで
居
(
ゐ
)
て、
015
かれこれと
申分
(
まをしぶん
)
が
多
(
おほ
)
いが
困
(
こま
)
つたものである。
016
この
蟇目
(
ひきめ
)
の
法
(
はふ
)
を
修
(
しう
)
するには、
017
深夜
(
しんや
)
人
(
ひと
)
の
居
(
ゐ
)
ない
時
(
とき
)
でなければならないので、
018
繋
(
つな
)
いで
居
(
ゐ
)
る
最中
(
さいちう
)
にもし
人
(
ひと
)
が
通
(
とほ
)
ると、
019
それが
為
(
ため
)
に
法
(
はふ
)
が
破
(
やぶ
)
れて
仕舞
(
しま
)
ふのである。
020
だから
私
(
わたし
)
は
深夜
(
しんや
)
人
(
ひと
)
の
静
(
しづ
)
まつて
後
(
のち
)
、
021
この
法
(
はふ
)
を
修
(
しう
)
するのであるから
誰
(
たれ
)
も
知
(
し
)
つてゐるものはない。
022
又
(
また
)
私
(
わたし
)
が
日本国中
(
にほんこくぢう
)
を
隅
(
すみ
)
から
隅
(
すみ
)
まで
旅行
(
りよかう
)
するのは、
023
一
(
ひと
)
つはこの
国土
(
こくど
)
を
天柱
(
てんちう
)
に
繋
(
つな
)
ぐ
為
(
ため
)
である。
024
お
前
(
まへ
)
達
(
たち
)
は
傍
(
そば
)
に
附
(
つ
)
いて
居
(
ゐ
)
ても
知
(
し
)
つては
居
(
ゐ
)
まい。
025
綾部
(
あやべ
)
には
天
(
あめ
)
の
御柱
(
みはしら
)
が
立
(
た
)
ち、
026
天恩郷
(
てんおんきやう
)
には
国
(
くに
)
の
御柱
(
みはしら
)
が
立
(
た
)
つて
居
(
ゐ
)
るのである。
027
それで
綾部
(
あやべ
)
の
本宮山
(
ほんぐうやま
)
を
鶴山
(
つるやま
)
と
云
(
い
)
ひ、
028
天恩郷
(
てんおんきやう
)
を
亀山
(
かめやま
)
と
云
(
い
)
ふのであつて、
029
鶴
(
つる
)
は
天
(
てん
)
のもの、
030
亀
(
かめ
)
は
地
(
ち
)
のものである。
031
昭和
(
せうわ
)
四年
(
よねん
)
九月
(
くぐわつ
)
二日
(
ふつか
)
、
032
筆者
(
ひつしや
)
は
小恙
(
せうやう
)
ありて
早
(
はや
)
く
寝床
(
ねどこ
)
に
入
(
はい
)
つて
居
(
を
)
りました。
033
夜
(
よる
)
も
十時
(
じふじ
)
と
覚
(
おぼ
)
しき
頃
(
ころ
)
、
034
表
(
おもて
)
で
聖師様
(
せいしさま
)
の
御声
(
おこゑ
)
がしましたので、
035
急
(
いそ
)
ぎ
起
(
お
)
き
出
(
い
)
でて
戸
(
と
)
を
繰
(
く
)
つて
御挨拶
(
ごあいさつ
)
の
為
(
た
)
め
外
(
そと
)
に
出
(
で
)
ようと
致
(
いた
)
しました。
036
すると
厳
(
おごそか
)
なるお
声
(
こゑ
)
で「
出
(
で
)
てはいけない」と
仰
(
あふ
)
せになりまして、
037
大祥
(
たいしやう
)
花壇
(
くわだん
)
の
西北
(
せいほく
)
の
隅
(
すみ
)
、
038
祥明館
(
しやうめいくわん
)
のすぐ
前
(
まへ
)
で
棟
(
むね
)
を
上
(
あ
)
げた
斗
(
ばか
)
りの
智照館
(
ちせうくわん
)
を
睨
(
にら
)
んでキツと
立
(
た
)
つて
居
(
を
)
られました。
039
そして
其
(
その
)
傍
(
そば
)
を
通
(
とほ
)
る
人々
(
ひとびと
)
に「そこへ
来
(
く
)
るな」と
大
(
おほ
)
きな
声
(
こゑ
)
で
命令
(
めいれい
)
されて
居
(
を
)
りましたが、
040
通
(
とほ
)
つて
居
(
ゐ
)
る
人
(
ひと
)
は
何
(
なん
)
のことか
分
(
わか
)
らず、
041
ドギマギして、
042
却
(
かへ
)
つて
反対
(
はんたい
)
に
聖師様
(
せいしさま
)
と
智照館
(
ちせうくわん
)
との
間
(
あひだ
)
を
迂路
(
うろ
)
つきましたので、
043
「そちらへ、
044
そちらへ」と
叱咤
(
しつた
)
[
*
「叱咤」…底本では「叱咜」。
]
して
居
(
を
)
られました。
045
しばらくして
又
(
また
)
月照山
(
げつせうざん
)
の
西側
(
にしがは
)
に
立
(
た
)
つて、
046
南
(
みなみ
)
からジツト
智照館
(
ちせうくわん
)
を
睨
(
にら
)
んで
立
(
た
)
つて
居
(
を
)
られました。
047
斯
(
か
)
くの
如
(
ごと
)
き
事
(
こと
)
約
(
やく
)
二十分間
(
にじつぷんかん
)
、
048
やがて
祥明館
(
せうめいくわん
)
で
少憩
(
せうけい
)
せられ「
人
(
ひと
)
が
通
(
とほ
)
つて
蟇目
(
ひきめ
)
の
法
(
はふ
)
が
汚
(
けが
)
され、
049
破
(
やぶ
)
れて
仕舞
(
しま
)
つた、
050
矢張
(
やは
)
り
深夜
(
しんや
)
でなくては
駄目
(
だめ
)
だ、
051
やり
直
(
なほ
)
しだ」と
仰
(
あふ
)
せられて
上記
(
じやうき
)
のお
話
(
はなし
)
がありました。
052
せられた
事
(
こと
)
は
分
(
わか
)
りませんが、
053
蟇目
(
ひきめ
)
の
実地
(
じつち
)
を
目撃
(
もくげき
)
させて
頂
(
いただ
)
きましたので、
054
此処
(
ここ
)
に
附記
(
ふき
)
さして
頂
(
いただ
)
きます。
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(B)
(N)
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月鏡
> [392]蟇目の法
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【蟇目の法|月鏡|/kg392】
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