霊界物語.ネット
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[283]堪忍
[284]信教の自由
[285]信仰に苔が生えた
[286]意志想念の儘なる天地
[287]謝恩の生活
[288]広大無辺の御神徳
[289]宗教団と其教祖
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(B)
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輪廻転生
(
りんねてんしやう
)
インフォメーション
鏡:
月鏡
題名:
輪廻転生
よみ:
著者:
出口王仁三郎
神の国掲載号:
1930(昭和5)年07月号
八幡書店版:
96頁
愛善世界社版:
著作集:
第五版:
147頁
第三版:
147頁
全集:
548頁
初版:
122頁
概要:
備考:
タグ:
データ凡例:
データ最終更新日:
OBC :
kg352
001
凡
(
およ
)
そ
天地間
(
てんちかん
)
の
生物
(
せいぶつ
)
は、
002
輪廻転生
(
りんねてんしやう
)
の
法則
(
ほふそく
)
を
辿
(
たど
)
らないものは
無
(
な
)
い。
003
蚕
(
かひこ
)
が
蛹
(
さなぎ
)
となり
孵化
(
ふくわ
)
して
蝶
(
てふ
)
となり
産卵
(
さんらん
)
するのも、
004
ガツト
虫
(
むし
)
が
蛹
(
さなぎ
)
となり、
005
糞虫
(
くそむし
)
が
孵化
(
ふくわ
)
して
蝿
(
はへ
)
となり、
006
瀬虫
(
せむし
)
が
孵化
(
ふくわ
)
して
蜻蛉
(
とんぼ
)
となり、
007
豌豆
(
ゑんどう
)
が
蛹
(
さなぎ
)
となり
羽
(
はね
)
を
生
(
はや
)
して
空中
(
くうちう
)
をかけり、
008
麦
(
むぎ
)
が
蝶
(
てふ
)
と
変
(
へん
)
じ、
009
米
(
こめ
)
は
穀象虫
(
こくざうむし
)
と
変化
(
へんくわ
)
し、
010
栗
(
くり
)
の
木
(
き
)
から
栗虫
(
くりむし
)
が
沸
(
わ
)
き、
011
椢
(
くぬぎ
)
のあまはだから
甲虫
(
かぶとむし
)
が
発生
(
はつせい
)
する
等
(
など
)
は、
012
いづれも
輪廻転生
(
りんねてんしやう
)
の
道
(
みち
)
をたどつて
居
(
ゐ
)
るのである。
013
或
(
ある
)
老人
(
らうじん
)
の
話
(
はなし
)
に、
014
田舎寺
(
ゐなかでら
)
の
高
(
たか
)
い
梁
(
はり
)
の
上
(
うへ
)
に
雀
(
すずめ
)
が
巣
(
す
)
を
組
(
く
)
んで
雛
(
ひな
)
をかへしてゐたところ、
015
蛇
(
へび
)
が
其
(
その
)
雛
(
ひな
)
を
呑
(
の
)
まんとして、
016
寺
(
てら
)
の
柱
(
はしら
)
を
這
(
は
)
ひ
上
(
あが
)
り、
017
巣
(
す
)
に
近
(
ちか
)
よらんとして、
018
地上
(
ちじやう
)
に
転落
(
てんらく
)
し、
019
庭石
(
にはいし
)
に
頭
(
あたま
)
をぶつつけて
脆
(
もろ
)
くも
死
(
し
)
んで
仕舞
(
しま
)
つた。
020
それを
寺男
(
てらをとこ
)
が、
021
竹
(
たけ
)
の
先
(
さき
)
に
挟
(
はさ
)
んで
裏
(
うら
)
の
竹藪
(
たけやぶ
)
へ
捨
(
すて
)
ておいた。
022
四五日
(
しごにち
)
経
(
た
)
つて、
023
雀
(
すずめ
)
の
雛
(
ひな
)
がけたたましく
鳴
(
な
)
き
叫
(
さけ
)
ぶので、
024
寺男
(
てらをとこ
)
が
訝
(
いぶか
)
り
乍
(
なが
)
ら
近
(
ちか
)
よつて
調
(
しら
)
べて
見
(
み
)
ると、
025
数万
(
すうまん
)
の
赤蟻
(
あかあり
)
が
列
(
れつ
)
をなし、
026
柱
(
はしら
)
から
屋根裏
(
やねうら
)
を
伝
(
つた
)
うて
雀
(
すずめ
)
の
巣
(
す
)
に
入
(
い
)
り、
027
雛
(
ひな
)
の
体
(
からだ
)
をとりまいてゐる。
028
蟻
(
あり
)
の
列
(
れつ
)
を
辿
(
たど
)
つて
行
(
い
)
つて
見
(
み
)
ると
裏
(
うら
)
の
藪
(
やぶ
)
の
中
(
なか
)
に、
029
縄
(
なは
)
を
渡
(
わた
)
した
様
(
やう
)
に
赤蟻
(
あかあり
)
が
続
(
つづ
)
いて
居
(
ゐ
)
た。
030
その
出発点
(
しゆつぱつてん
)
をしらべて
見
(
み
)
ると、
031
四五日
(
しごにち
)
以前
(
まへ
)
に
捨
(
す
)
てた
蛇
(
へび
)
の
死骸
(
しがい
)
が
残
(
のこ
)
らず
赤蟻
(
あかあり
)
に
変化
(
へんくわ
)
してゐたといふ。
032
執念
(
しふねん
)
深
(
ぶか
)
い
蛇
(
へび
)
の
魂
(
たましひ
)
が
凝
(
こ
)
り
固
(
かた
)
まつて
赤蟻
(
あかあり
)
と
変
(
へん
)
じ、
033
生前
(
せいぜん
)
の
目的
(
もくてき
)
を
達
(
たつ
)
せんとしたのである。
034
実
(
じつ
)
に
恐
(
おそ
)
ろしいものは
魂
(
たましひ
)
のはたらきである。
035
又
(
また
)
其
(
その
)
爺
(
ぢい
)
さんの
話
(
はなし
)
に
036
或
(
ある
)
夕暮
(
ゆふぐれ
)
、
037
鼬
(
いたち
)
と
蟇
(
がま
)
とが
睨
(
にら
)
み
合
(
あ
)
つて
居
(
ゐ
)
たが、
038
蟇
(
がま
)
は
三四間
(
さんよんけん
)
もある
距離
(
きより
)
から、
039
鼬
(
いたち
)
の
血
(
ち
)
を
残
(
のこ
)
らず
吸
(
す
)
ひ
取
(
と
)
つて
仕舞
(
しま
)
つたので
鼬
(
いたち
)
はその
場
(
ば
)
に
斃
(
たふ
)
れて
仕舞
(
しま
)
つた。
040
さうすると、
041
蟇
(
がま
)
の
奴
(
やつ
)
のそりのそりと
鼬
(
いたち
)
の
死骸
(
しがい
)
の
傍
(
そば
)
へ
這
(
は
)
ひ
寄
(
よ
)
つて、
042
足
(
あし
)
を
咥
(
くは
)
へ
雑草
(
ざつさう
)
の
中
(
なか
)
へ
隠
(
かく
)
して
仕舞
(
しま
)
つた。
043
それから
四五日
(
しごにち
)
経
(
た
)
つと、
044
鼬
(
いたち
)
の
死骸
(
しがい
)
が
残
(
のこ
)
らず
蛆
(
うぢ
)
となつて
居
(
ゐ
)
た。
045
それを
執念
(
しふねん
)
深
(
ぶか
)
い
蟇
(
がま
)
の
奴
(
やつ
)
、
046
又
(
また
)
もやのそりのそりと
夕暮
(
ゆふぐれ
)
近
(
ちか
)
く
這
(
は
)
ひよつて、
047
一匹
(
いつぴき
)
も
残
(
のこ
)
らず、
048
その
蛆
(
うじ
)
をぱくついて
仕舞
(
しま
)
つたと
言
(
い
)
ふ。
049
斯
(
か
)
くの
如
(
ごと
)
く
生
(
せい
)
あるものは
必
(
かなら
)
ず
転生
(
てんしやう
)
し、
050
且
(
か
)
つその
魂
(
たましひ
)
は
恐
(
おそ
)
るべき
魔力
(
まりよく
)
を
持
(
も
)
つて
居
(
ゐ
)
る
事
(
こと
)
が
悟
(
さと
)
られる。
051
况
(
いは
)
んや
人間
(
にんげん
)
の
霊魂
(
れいこん
)
に
於
(
おい
)
ては、
052
一層
(
いつそう
)
その
力
(
ちから
)
が
発揮
(
はつき
)
され、
053
輪廻転生
(
りんねてんしやう
)
の
道
(
みち
)
を
辿
(
たど
)
つて、
054
或
(
あるひ
)
は
蛇
(
へび
)
と
変
(
へん
)
じ
牛馬
(
ぎうば
)
となり、
055
犬猫
(
いぬねこ
)
となり
生前
(
せいぜん
)
の
恨
(
うら
)
みを
報
(
むく
)
いんとする
恐
(
おそ
)
ろしきものである。
056
犬
(
いぬ
)
に
噛
(
か
)
まれたり、
057
馬
(
うま
)
に
蹴
(
け
)
られたり、
058
牛
(
うし
)
に
突
(
つ
)
かれたりして、
059
命
(
いのち
)
を
捨
(
す
)
つる
者
(
もの
)
、
060
皆
(
みな
)
それぞれの
恨
(
うら
)
まるベき
原因
(
げんいん
)
を
持
(
も
)
つて
居
(
ゐ
)
るので、
061
自業自得
(
じごうじとく
)
と
言
(
い
)
ふべきである。
062
神様
(
かみさま
)
は
愛善
(
あいぜん
)
の
徳
(
とく
)
に
満
(
み
)
ち
給
(
たま
)
ふが
故
(
ゆゑ
)
に、
063
如何
(
いか
)
なる
悪人
(
あくにん
)
と
雖
(
いへど
)
も
罪
(
つみ
)
し
給
(
たま
)
ふ
様
(
やう
)
なことはないが、
064
人間
(
にんげん
)
の
怨霊
(
おんりやう
)
位
(
くらゐ
)
恐
(
おそ
)
ろしいものは
無
(
な
)
い。
065
故
(
ゆゑ
)
に
人間
(
にんげん
)
は
人間
(
にんげん
)
に
対
(
たい
)
し、
066
仮
(
かり
)
にも
恨
(
うら
)
まれる
様
(
やう
)
な
事
(
こと
)
はしてならぬ。
067
どこまでも
愛
(
あい
)
と
善
(
ぜん
)
とを
以
(
もつ
)
て
地上
(
ちじやう
)
一切
(
いつさい
)
に
対
(
たい
)
すべきである。
068
人間
(
にんげん
)
の
怨霊
(
おんりやう
)
が、
069
猛獣
(
まうじう
)
毒蛇
(
どくじや
)
となり、
070
その
人
(
ひと
)
に
仇
(
あだ
)
を
報
(
むく
)
いたり、
071
或
(
あるひ
)
は
牛
(
うし
)
となつて
恨
(
うら
)
みの
人
(
ひと
)
を
突
(
つ
)
き
殺
(
ころ
)
したりして、
072
禍
(
わざはい
)
を
加
(
くは
)
ふるのであつて、
073
神様
(
かみさま
)
が
直接
(
ちよくせつ
)
に
罰
(
ばつ
)
を
蒙
(
かうむ
)
らせらるる
様
(
やう
)
な
事
(
こと
)
は
全然
(
ぜんぜん
)
ないものである。
074
仁慈
(
じんじ
)
無限
(
むげん
)
の
神様
(
かみさま
)
は、
075
総
(
すべ
)
ての
人間
(
にんげん
)
が、
076
私利私欲
(
しりしよく
)
の
念
(
ねん
)
より
相
(
あい
)
争
(
あらそ
)
ひ、
077
相
(
あい
)
殺
(
ころ
)
し、
078
恨
(
うら
)
み
恨
(
うら
)
まれ
修羅
(
しうら
)
、
079
餓鬼
(
がき
)
、
080
畜生道
(
ちくしやうだう
)
に
堕行
(
おちゆ
)
く
惨状
(
さんじやう
)
を
憐
(
あは
)
れみ
給
(
たま
)
うて、
081
至善
(
しぜん
)
至愛
(
しあい
)
の
惟神
(
かむながら
)
の
大道
(
だいだう
)
を
智慧
(
ちゑ
)
暗
(
くら
)
き
人間
(
にんげん
)
に
諭
(
さと
)
してその
苦
(
くる
)
しみを
救
(
すく
)
はんが
為
(
ため
)
に、
082
神柱
(
かむばしら
)
をこの
地上
(
ちじやう
)
に
降
(
くだ
)
し、
083
誠
(
まこと
)
の
道
(
みち
)
を
説
(
と
)
かせ
給
(
たま
)
ふのであつて、
084
実
(
じつ
)
に
有難
(
ありがた
)
き
大御心
(
おほみこころ
)
である。
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