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探湯(くがたち)の釜(かま)

インフォメーション
鏡：月鏡 題名：探湯の釜 よみ： 著者：出口王仁三郎
神の国掲載号：1930（昭和5）年06月号 八幡書店版：244頁 愛善世界社版： 著作集： 第五版：145頁 第三版：145頁 全集：546頁 初版：120頁
概要： 備考： タグ： データ凡例： データ最終更新日：2021-01-11 18:00:06 OBC ：kg351
001　霊界(れいかい)物語(ものがたり)第三篇(だいさんぺん)に、002探湯(くがたち)の神事(しんじ)といふ事(こと)を示(しめ)されてあるが、003さうした場合(ばあひ)のその探湯(くがたち)の神事(しんじ)に使用(しよう)せられたのが、004この釜(かま)である。005とて岡山県(おかやまけん)和気郡(わけぐん)熊山(くまやま)の山頂(さんちやう)、006戒壇前(かいだんまへ)の社務所(しやむしよ)にあつた半(なかば)こはれた古鉄釜(ふるてつがま)を示(しめ)された。007此(この)釜(かま)は一名(いちめい)地獄(ぢごく)極楽(ごくらく)の釜(かま)と云(い)ひ、008又(また)鳴動釜(めいどうがま)とも云(い)ふのである。009神(かみ)の審判(しんぱん)によつて、010黒白(こくびやく)を定(さだ)むる器(うつは)であるから、011斯(か)かる名(な)があるのである。012珍(めづ)らしいもので天下(てんか)の宝物(はうもつ)である、013大切(たいせつ)に保存(ほぞん)せなくてはならぬ。014岡山県(おかやまけん)の吉備(きび)神社(じんじや)には、015有名(いうめい)な、016釜(かま)の鳴動(めいどう)によつて吉凶(きちきよう)を判(はん)ずるといふ神事(しんじ)があるが、017あながち吉備(きび)神社(じんじや)のお釜(かま)にのみ限(かぎ)つた事(こと)はない。018ある仕方(しかた)によれば鳴(な)るやうになつて居(ゐ)るので、019これは科学的(くわがくてき)に説明(せつめい)がつくのである。020この釜(かま)も亦(また)さういふ事(こと)にも使(つか)はれたものである。
021　私(わたし)は斯(か)かる変(かは)つた何(なに)か分(わか)らぬものを見(み)る時(とき)、022其(その)初(はじ)めには何(なに)か分(わか)らないのだが、023見(み)て居(ゐ)る中(うち)に腹(はら)の中(なか)から霊感(れいかん)が湧(わ)いて来(き)て分(わか)るのである、024この釜(かま)も珍(めづ)らしいと見(み)て居(ゐ)る中(うち)に、025霊感(れいかん)に入(はい)つたので判明(はんめい)した。026私(わたし)はいつもこんな風(ふう)になつていろんな事(こと)が判(わか)るのだ。
027附記(ふき)
028　霊界(れいかい)物語(ものがたり)第三巻(だいさんくわん)四六章(よんじふろくしやう)には、029真心彦命(うらひこのみこと)［＊底本（月鏡の初版）ではフリガナが「まうらひこ」と振ってあるが霊界物語では「うらひこ」なので直した。］と、030春子姫(はるこひめ)とが、031情的(じやうてき)関係(くわんけい)の疑(うたが)ひを受(う)け言(い)ひとくすべも無(な)く、032困(こま)つて居(ゐ)る所(ところ)へ、033稚桜姫(わかざくらひめ)が降臨(かうりん)せられ春子姫(はるこひめ)に神懸(かむがか)られて、034左記(さき)の神示(しんじ)を給(たま)はつた事(こと)が書(か)かれて居(を)ります。
035　「宜(よろ)しく探湯(くがたち)の神事(しんじ)を行(おこな)ひ、036その虚実(きよじつ)を試(こころ)みよ。037神界(しんかい)にてはこの正邪(せいじや)と虚実(きよじつ)とは判明(はんめい)せり、038然(さ)れど地上(ちじやう)の諸神(しよしん)は疑惑(ぎわく)の念(ねん)深(ふか)くして心魂(しんこん)濁(にご)り居(を)れば容易(ようい)に疑(うたが)ひを晴(は)らすの道(みち)なし。039故(ゆゑ)に探湯(くがたち)の神事(しんじ)を行(おこな)ひ以(もつ)て身(み)の疑(うたが)ひを晴(は)らすべし。040正(ただ)しきものは、041神徳(しんとく)を与(あた)へて之(これ)を保護(ほご)すべければ、042如何(いか)なる熱湯(ねつたう)の中(なか)に手(て)を投(とう)ずるとも少(すこ)しの火傷(やけど)をも為(な)さざるべし。043之(これ)に反(はん)して、044汚(けが)れたる行為(かうゐ)ありし時(とき)は、045忽(たちま)ちにして手(て)に大火傷(おほやけど)をなし、046汝(なんぢ)の手(て)直(ただち)に破(やぶ)れただれて大苦痛(だいくつう)を覚(おぼ)ゆべし」と、047即(すなは)ち二人(ふたり)は神示(しんじ)の通(とほ)り衆目(しうもく)監視(くわんし)の前(まへ)にて、048其(その)神示(しんじ)を行(おこな)つたが、049二人(ふたり)共(とも)何等(なんら)の故障(こしやう)も起(おこ)らなかつたので疑念(ぎねん)が全(まつた)く晴(は)れて皆々(みなみな)其(その)潔白(けつぱく)を賞讃(しやうさん)した。050と云(い)ふ意味(いみ)の事(こと)が記(しる)されて居(を)ります。051（この釜(かま)もさうした事(こと)に使用(しよう)され又(また)鳴動釜(めいどうがま)としても用(もち)ひられたのださうであります）
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