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第六章 仁愛(じんあい)真相(しんさう)〔一〇九〇〕

インフォメーション
著者:出口王仁三郎 巻:霊界物語 第40巻 舎身活躍 卯の巻 篇:第2篇 寒梅照国 よみ(新仮名遣い):かんばいしょうこく
章:第6章 仁愛の真相 よみ(新仮名遣い):じんあいのしんそう 通し章番号:1090
口述日:1922(大正11)年11月01日(旧09月13日) 口述場所: 筆録者:北村隆光 校正日: 校正場所: 初版発行日:1924(大正13)年5月25日
概要: 舞台: あらすじ[?]このあらすじは東京の望月さん作成です(一部加筆訂正してあります)。一覧表が「王仁DB」にあります。[×閉じる]
照国別は岩彦、照公、梅公を従えて西南の原野を跋渉し、ようやくライオン河の二三里手前のクルスの森に来て足を休め、神徳話にふけっていた。
五六七の神は万有一切の有相に現れて世人を救うと説く照国別に対し、照公は、まるで木の花姫神のようだと感想を漏らした。照国別は、木花姫神も五六七大神様の御活動であり、あらゆるものに変現して万有を済度したまうのが大神様の御真相であり、大和魂の根源だと答えた。
照国別は、大和魂とはすべての真・善・美を総合統一した身魂だと説き、仏教の菩提心だと説いた。真神は宇宙の本体、本霊、本力の合致した無限の勢力であり、仏は正覚者、大聖人、大偉人、大真人のことであると解説した。
さらに、大和魂は善の方に働く感情である慈悲心、理性、よき意志の三つが一致して大勇猛心を発揮したものであると説いた。
中でも、理性、知識、意志をよき方向に導くものとしての慈悲心がもっとも重要であり、三五教は慈悲心を柱にする感情教であるから、無抵抗主義もそこから出てくるのであると語り、そして敵を赦すことの重要性を説いた。
一同が神徳話にふけっていると、向こうから数十の騎馬隊がやってくるのが見えた。一同は茂みに身を隠した。彼らはライオン河を渡り、ウブスナ山のイソ館を襲おうと進撃する騎馬隊であった。
騎馬武者たちは森林に馬を乗り捨て、しばらく腰を下ろして雑談を始めた。
主な登場人物[?]【セ】はセリフが有る人物、【場】はセリフは無いがその場に居る人物、【名】は名前だけ出て来る人物です。[×閉じる] 備考: タグ: データ凡例: データ最終更新日:2022-11-28 12:53:53 OBC :rm4006
愛善世界社版:69頁 八幡書店版:第7輯 444頁 修補版: 校定版:73頁 普及版:34頁 初版: ページ備考:
001 照国別(てるくにわけ)岩彦(いはひこ)002照公(てるこう)003梅公(うめこう)(したが)清春山(きよはるやま)岩窟(がんくつ)立出(たちい)でて、004西南(せいなん)原野(げんや)跋渉(ばつせふ)しながら(やうや)くにしてライオン(がは)二三(にさん)()手前(てまへ)のクルスの(もり)まで(すす)(きた)り、005(ここ)一行(いつかう)(あし)(やす)めながら神徳(しんとく)(はなし)(とき)(うつ)し、006(てる)007(うめ)二人(ふたり)(とひ)(こた)へむと()(おこ)して(おごそ)かに至仁至愛(みろく)真相(しんさう)(うた)(はじ)めた。
008 その(うた)
009照国別三千(さんぜん)世界(せかい)救世主(きうせいしゆ)
010五六七(みろくの)(かみ)真実(しんじつ)
011大慈(だいじ)大悲(だいひ)大聖者(だいせいじや)
012()なく(せん)なく執着(しふちやく)
013(こころ)()()(つゆ)もなし
014天人(てんにん)象馬(しやうば)調御師(てうぎよし)
015道風(だうふう)徳香(とくかう)万有(ばんいう)
016(くん)(わた)りて(くま)もなし
017智慧(ちけい)(しづ)かに(じやう)(しづ)
018慮凝(りよぎよう)いよいよ(しづか)なり
019意悪(いあく)(めつ)(しき)(ばう)
020(こころ)(きよ)(あきら)かに
021(なが)夢妄(むまう)思想念(しさうねん)
022(だん)じて(みづ)(ごと)くなり。
023
024()(いう)(あら)()(あら)
025(いん)にもあらず(えん)ならず
026自他(じた)にもあらず(はう)(あら)
027短長(たんちやう)(あら)(ゑん)ならず
028(しゆつ)にも(あら)(ぼつ)ならず
029生滅(しやうめつ)ならず(ざう)ならず
030為作(ゐさ)にあらず()(あら)
031()にしも(あら)(ぐわ)にあらず
032行住(ぎやうぢゆう)(あら)(どう)ならず
033閑静(かんせい)(あら)(てん)(あら)
034(しん)にも(あら)退(たい)ならず
035安危(あんき)にあらず()にあらず
036()にしもあらず得失(とくしつ)
037境地(きやうち)(まよ)(こと)もなし
038()にしもあらず()にあらず
039去来(きよらい)にあらず(せい)にあらず
040赤白(せきはく)ならず(わう)ならず
041紅色(こうしよく)ならず()にあらず
042種々色(くさぐさいろ)にもまた(あら)
043水晶(すゐしやう)御魂(みたま)精髄(せいずゐ)
044具足(ぐそく)(たま)ひし更生主(かうせいしゆ)
045(これ)弥勒(みろく)顕現(けんげん)
046世界(せかい)()らす()真相(しんさう)
047(あふ)ぐもたかき大神(おほかみ)
048絶対(ぜつたい)無限(むげん)()神徳(しんとく)
049(かうむ)神世(みよ)こそ(たの)しけれ
050
051戒定(かいぢやう)慧解(ゑげ)神力(しんりき)
052知見(ちけん)(とく)より生成(しやうじやう)
053三昧(さんまい)六通(ろくつう)道品(だうぼん)より
054慈悲(じひ)十方(じつぱう)無畏(むゐ)より(おこ)
055衆生(しゆじやう)善業(ぜんごふ)(いん)より(しゆつ)
056(これ)(しめ)して丈六(ぢやうろく)紫金(しこん)
057無限(むげん)(ひかり)放散(はうさん)
058方整(はうせい)()らし(かがや)きて
059光明(くわうみやう)(とほ)明徹(みやうてつ)
060毫相(がうさう)(つき)(かた)(ごと)
061(めぐ)りて(うなじ)日光(につくわう)あり
062旋髪(せんぱつ)(いろ)紺青(こんぜう)
063(うなじ)肉髻(にくけい)湧出(ゆうしゆつ)
064(まなこ)(きよ)明鏡(めいきやう)
065(かがや)上下(しやうか)にまじろぎつ
066眉毛(まゆげ)(いろ)(こん)()
067口頬(こうけふ)端正(たんせい)唇舌(しんぜつ)
068丹華(たんげ)(ごと)(あか)()
069四十(しじふ)歯並(はなみ)(しろ)くして
070珂雪(あせつ)(ごと)(きよ)らけし
071(ひたひ)(ひろ)鼻脩(はななが)
072面門(めんもん)(ひら)けてその(むね)
073万字(まんじ)(あら)はす師子(しし)(むね)
074手足(てあし)(きよ)(やはら)かく
075千輻(せんぷく)(さう)(そな)へまし
076(やく)(しやう)とに合縵(がふまん)ありて
077内外(ないげ)(にぎ)(ひぢ)(なが)
078(かいな)(ゆび)(ほそ)(なが)
079皮膚(ひふ)(こま)やかに(やはら)かく
080毛髪(まうはつ)(いづ)れも右旋(いうせん)
081踝膝(らしつ)(あら)はに(あら)はれて
082陰馬(いんめ)(ごと)くに(かく)れたり
083(ほそ)けき(すぢ)(とぢ)(ほね)
084鹿(しか)膊腸(ふちやう)(ごと)くなり
085表裏(へうり)映徹(えいてつ)いと(きよ)
086(あか)なく()なく濁水(だくすゐ)
087()まることなく(ちり)()けず
088三十三(さんじふさん)(さう)八十(はちじつ)種好(しゆかう)
089至厳(しげん)至聖(しせい)霊相(れいさう)なり
090(さう)非相(ひさう)(いろ)もなく
091万有(ばんいう)一切(いつさい)有相(いうさう)
092眼力(がんりき)対絶(たいぜつ)なしにけり
093五六七(みろく)無相(むさう)(さう)にして
094(しか)して有相(いうさう)()()まし
095衆生(しゆじやう)身相(しんさう)その(ごと)
096一切(いつさい)衆生(しゆじやう)歓喜(くわんき)(れい)
097(こころ)(とう)(うやま)ひを
098(へう)して(こと)(じやう)ぜしむ
099(これ)(すなは)自高(じかう)我慢(がまん)
100祓除(ばつぢよ)されたる結果(けつくわ)にて
101かくも(たふと)妙色(めうしき)
102()をこそ成就(じやうじゆ)(たま)ひぬ
103一切(いつさい)衆生(しゆじやう)(ことごと)
104その神徳(しんとく)敬服(けいふく)
105帰命(きみやう)信仰(しんかう)したてまつり
106無事(ぶじ)泰平(たいへい)神政(しんせい)
107歓喜(くわんき)(いは)()(くる)
108千代(ちよ)八千代(やちよ)万代(よろづよ)
109(さか)ゆる神世(かみよ)(あふ)ぐなる
110原動力(げんどうりよく)太柱(ふとばしら)
111(あふ)ぐも(かしこ)(かぎ)りなり
112三五教(あななひけう)(かみ)(みち)
113(ほとけ)(みち)区別(くべつ)なく
114只々(ただただ)真理(しんり)(たて)となし
115世人(よびと)(すく)(みち)なれば
116(かみ)(をしへ)(あら)はれし
117弥勒(みろく)(かみ)真実(しんじつ)
118(ほとけ)(とな)ふる(のり)により
119(ここ)にあらあら()べておく
120あゝ惟神(かむながら)々々(かむながら)
121御霊(みたま)(さち)はひましまして
122三五教(あななひけう)御教(みをしへ)
123古今(ここん)()はず東西(とうざい)
124区別(くべつ)せずして()(ため)
125(みが)(きは)めて神儒仏(しんじゆぶつ)
126その()宗教(しうけう)真諦(しんたい)
127(さと)りて()(ため)(ひと)(ため)
128(まこと)(つく)三五(あななひ)
129教司(をしへつかさ)はいふも(さら)
130信徒(まめひと)たちに(いた)るまで
131あゝ惟神(かむながら)々々(かむながら)
132御霊(みたま)(さち)はひましませよ
133(かむ)素盞嗚(すさのをの)大御神(おほみかみ)
134(いづ)御前(みまへ)()(まつ)る』
135照公(てるこう)宣伝使(せんでんし)(さま)136(いま)(うた)五六七(みろくの)大神(おほかみ)(さま)()真相(しんさう)ぢやなくて()花姫(はなひめ)(かみ)(さま)(やう)ですなあ』
137照国(てるくに)木花姫(このはなひめ)(かみ)(さま)矢張(やは)五六七(みろくの)大神(おほかみ)(さま)一部(いちぶ)(また)全部(ぜんぶ)()活動(くわつどう)(あそ)ばすのだよ。138(また)天照(あまてらす)大御神(おほみかみ)顕現(けんげん)(あそ)ばすこともあり、139棚機姫(たなばたひめ)(あら)はれたり、140(あるひ)木花(このはな)咲耶姫(さくやひめ)(あら)はれたり、141(くわん)自在天(じざいてん)となつたり、142観世音(くわんぜおん)菩薩(ぼさつ)となつたり、143(あるひ)蚊取別(かとりわけ)144蚊々虎(かがとら)145カール、146丹州(たんしう)(など)(あら)はれ(たま)(こと)もあり、147素盞嗚(すさのをの)(みこと)となる(こと)もあり、148(かみ)(さま)(まを)すに(およ)ばず、149人間(にんげん)にも(けだもの)にも、150虫族(むしけら)にも、151草木(くさき)にも変現(へんげん)して万有(ばんいう)済度(さいど)(たま)ふのが五六七(みろくの)大神(おほかみ)(さま)()真相(しんさう)だ。152(えう)するに五六七(みろくの)大神(おほかみ)大和(やまと)(だましひ)根源神(こんげんしん)とも()ふべき(かみ)(さま)だ』
153照公大和(やまと)(だましひ)とはどんな精神(せいしん)()ふのですか、154神心(かみごころ)ですか、155仏心(ほとけごころ)ですか』
156照国別神心(かみごころ)よりも仏心(ほとけごころ)よりも、157もつともつと立派(りつぱ)(すべ)ての(しん)158(ぜん)159()綜合(そうがふ)統一(とういつ)した身魂(みたま)()ふのだ。160これを細説(さいせつ)する(とき)際限(さいげん)がないが大和(やまと)(だましひ)()ふのは、161(ほとけ)(みち)()菩提心(ぼだいしん)()(こと)だ』
162照公(かみ)(ほとけ)との区別(くべつ)何処(どこ)でつきますか』
163照国別(かみ)()ふのは宇宙(うちう)本体(ほんたい)164本霊(ほんれい)165本力(ほんりよく)合致(がつち)した無限(むげん)勢力(せいりよく)総称(そうしよう)して真神(かみ)()ふのだ。166(ほとけ)()ふのは正覚者(しやうかくしや)()(こと)で、167(えう)するに大聖人(だいせいじん)168大偉人(だいゐじん)169大真人(だいしんじん)別称(べつしよう)である』
170照公大和(やまと)(だましひ)について大略(たいりやく)()かして(くだ)さい』
171照国別大和(やまと)(だましひ)(ほとけ)(みち)()菩提心(ぼだいしん)(こと)だ。172(この)菩提心(ぼだいしん)(みつ)つの(こころ)()つて出来(でき)たものだ。173(その)第一(だいいち)神心(かみごころ)174仏心(ほとけごころ)(また)覚心(かくしん)()つて(ぜん)(はう)(はたら)感情(かんじやう)()ふのだ。175(えう)するに慈悲心(じひしん)とか、176同情心(どうじやうしん)とか()ふものだ。177第二(だいに)勝義心(しようぎしん)()つて(すなは)理性(りせい)である。178理性(りせい)消極(せうきよく)179積極(せつきよく)180各種(かくしゆ)階級(かいきふ)のある(こと)はもとよりである。181理性(りせい)階級(かいきふ)については到底(たうてい)一朝(いつてう)一夕(いつせき)()(つく)されるべきものでないから(りやく)する(こと)として、182第三(だいさん)三摩地(さんまち)(しん)()ふのだ。183三摩地(さんまち)(しん)とは(すなは)意志(いし)()(こと)である。184(なほ)よき感情(かんじやう)とよき意志(いし)とよき理性(りせい)全然(ぜんぜん)一致(いつち)して不動(ふどう)金剛(こんがう)大決心(だいけつしん)185(だい)勇猛心(ゆうまうしん)(はつ)したものが三摩地(さんまち)(しん)であつて、186以上(いじやう)三者(さんしや)合一(がふいつ)したものが菩提心(ぼだいしん)となり大和(やまと)(だましひ)ともなるのだ。187何程(なにほど)理性(りせい)(すぐ)れてゐても知識(ちしき)(たつ)してゐても、188知識(ちしき)では一切(いつさい)衆生(しゆじやう)済度(さいど)する(こと)出来(でき)ない。189智識(ちしき)あるもの、190学力(がくりよく)ある(もの)のみ(これ)(かい)するもので、191一般(いつぱん)(てき)(その)身魂(みたま)(すく)(こと)出来(でき)ない。192これに(はん)して正覚心(しやうかくしん)所謂(いはゆる)神心(かみごころ)193仏心(ほとけごころ)感情(かんじやう)であるから、194(だい)慈悲心(じひしん)(おこ)り、195同情心(どうじやうしん)もよく(はたら)く。196(この)慈悲心(じひしん)197同情心(どうじやうしん)智者(ちしや)学者(がくしや)鳥獣(てうじう)(いた)るまで(およ)ぼすことが出来(でき)る。198これ(くらゐ)偉大(ゐだい)なものはない。199ウラル(けう)理智(りち)(しゆ)とし、200バラモン(けう)理性(りせい)(しゆ)とする(をしへ)だ。201それだから如何(どう)しても一般人(いつぱんじん)(すく)(こと)出来(でき)ないのだ。202三五教(あななひけう)感情教(かんじやうけう)であるから、203一切(いつさい)万事(ばんじ)無抵抗(むていかう)主義(しゆぎ)()り、204四海(しかい)同胞(どうはう)博愛(はくあい)慈悲(じひ)旗幟(はたじるし)押立(おした)てて(すす)むのであるから、205(くさ)片葉(かきは)(いた)るまで(その)(とく)(なつ)かぬものはない。206今日(こんにち)(ごと)武力(ぶりよく)学力(がくりよく)との(さか)んな()(なか)慈悲心(じひしん)のみを(もつ)(みち)(ひら)いて()かうとするのは、207(なん)だか薄弱(はくじやく)(たよ)りないものの(やう)(おも)はるるが、208(けつ)してさうではない。209最後(さいご)勝利(しようり)はよき感情(かんじやう)(すなは)(だい)慈悲心(じひしん)210同情心(どうじやうしん)(とどめ)をさすものだ。211それだから清春山(きよはるやま)岩窟(がんくつ)()つた(とき)もバラモン(けう)悪人(あくにん)どもを(ゆる)したのだ。212これから(さき)へウラル(けう)213バラモン(けう)連中(れんちう)幾度(いくたび)衝突(しようとつ)するか()れないが、214(けつ)して手荒(てあら)(こと)をしてはなりませぬぞ。215どちらの教派(けうは)左手(ゆんで)経文(きやうもん)()ち、216右手(めて)(つるぎ)()つて()(をしへ)相兼(あひか)ねて()るから、217余程(よほど)胆力(たんりよく)()ゑて()らぬと、218無事(ぶじ)(この)目的(もくてき)達成(たつせい)しないのだ』
219岩彦(いはひこ)『おい梅彦(うめひこ)220オツトドツコイ照国別(てるくにわけ)(さま)221随分(ずゐぶん)(しこ)岩窟(いはや)探険(たんけん)時代(じだい)とは(かは)りましたね。222言依別(ことよりわけ)(さま)のお(そば)(ちか)くゐられたと()えて、223(じつ)立派(りつぱ)なお(はなし)出来(でき)るやうになりましたなア。224(ついで)(ひと)つお(たづ)(まを)したいのは、225(この)岩彦(いはひこ)何時(いつ)(こころ)(なか)往復(わうふく)してゐる疑問(ぎもん)がある。226それはバラモン(しう)()つたり、227(とき)によつてはバラモン(けう)()つたり、228(あるひ)はバラモン(ざう)とか、229(じやう)だとか()だとか()ひますが、230(この)区別(くべつ)はどう()いたら()いのですか』
231照国(てるくに)(けう)()ふのも、232(しう)()ふのも、233(じやう)()ふも、234(ざう)()ふも、235()()ふも、236矢張(やは)(をしへ)()意味(いみ)だ。237如何(どう)()つても(おな)(こと)だ』
238岩彦『いや有難(ありがた)う。239それで諒解(りやうかい)しました。240(しか)(なが)仏教(ぶつけう)教典(けうてん)経文(きやうもん)()ひますが、241(その)経文(きやうもん)(きやう)(をしへ)(けう)とは(ちが)ひますか』
242照国別『それは(すこ)しく意味(いみ)(ちが)ふ。243(きやう)()()は、244経糸(たていと)()()だ。245今迄(いままで)(をしへ)(すべ)経糸(たていと)ばかりだ。246緯糸(よこいと)がなければ完全(くわんぜん)(にしき)(はた)()れない。247それだから既成(きせい)宗教(しうけう)はどうしても社会(しやくわい)(やく)()たない。248経糸(たていと)ばかりでは自由(じいう)自在(じざい)応用(おうよう)する(こと)出来(でき)ぬ。249三五教(あななひけう)国治立(くにはるたちの)(みこと)(さま)霊系(れいけい)経糸(たていと)となり、250豊国姫(とよくにひめの)(みこと)(さま)霊系(れいけい)緯糸(よこいと)となり経緯(たてよこ)相揃(あひそろ)うて完全(くわんぜん)無欠(むけつ)(をしへ)(ひら)かれたのだから、251如何(どう)しても(この)(をしへ)でなくては社会(しやくわい)物事(ものごと)(らち)があかない。252(えう)するに今迄(いままで)(すべ)ての(をしへ)未成品(みせいひん)だ、253未成品(みせいひん)()つても()(やう)なものだ。254(ゆゑ)三五教(あななひけう)では教典(けうてん)経文(きやうもん)ともコーランとも()はず、255神諭(おさとし)(とな)へられてゐるのだ』
256岩彦『やあ、257それで(むね)(くも)がサラリと()(わた)つて、258真如(しんによ)日月(じつげつ)身辺(しんぺん)()(かがや)(やう)気分(きぶん)となつて()ました。259流石(さすが)照国別(てるくにわけ)()ふお名前(なまへ)(いただ)かれた(だけ)あつて(かは)つたものですな』
260 ()(はな)(をり)しも、261(むか)ふの(はう)より数十騎(すうじつき)人馬(じんば)物影(ものかげ)262此方(こなた)(むか)つて(ひづめ)(おと)(いさ)ましく一目散(いちもくさん)駆来(かけきた)るのであつた。263照国別(てるくにわけ)(さん)(にん)目配(めくば)せし、264()(しげ)みへ姿(すがた)(かく)し、265乗馬隊(じやうばたい)何者(なにもの)なるかを調(しら)べむと、266(いき)()らして(うかが)ひゐる。267先鋒(せんぽう)()つた馬上(ばじやう)将軍(しやうぐん)はバラモン(けう)にて()なり()(きこ)えた片彦(かたひこ)であつた。268(かれ)()一隊(いつたい)(いま)やライオン(がは)激流(げきりう)(わた)り、269急速力(きふそくりよく)(もつ)てウブスナ(やま)のイソ(やかた)進撃(しんげき)せむとする途中(とちう)であつた。270(からだ)(つか)れを(やす)めむと()(にん)(ひそ)(この)森林(しんりん)(うま)()()て、271(しば)(こし)(おろ)して雑談(ざつだん)(ふけ)つてゐる。
272大正一一・一一・一 旧九・一三 北村隆光録)

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5/8【霊界物語ネット】霊界物語ネットに出口王仁三郎の第六歌集『霧の海』を掲載しました。
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