霊界物語.ネット~出口王仁三郎 大図書館~
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インフォメーション
著者:出口王仁三郎 巻:霊界物語 第2巻 霊主体従 丑の巻 篇:前付 よみ(新仮名遣い):
章: よみ(新仮名遣い):じょ 通し章番号:
口述日:(旧10月09日) 口述場所:松雲閣 筆録者:瑞月 出口王仁三郎 校正日: 校正場所: 初版発行日:1922(大正11)年1月27日
概要: 舞台: あらすじ[?]このあらすじは東京の望月さん作成です(一部加筆訂正してあります)。一覧表が「王仁DB」にあります。[×閉じる]
本書は、王仁が明治三十一年旧二月九日から十五日に至る前後一週間の荒行と、帰宅後一週間の床縛りの修行を神界から命ぜられ、その間に霊魂が現幽神三界の消息を実見した。その物語である。
霊界は時間空間を超越しているので、古今東西の出来事は平面的に霊眼に映じる。
一部でも読んでいただき、霊界の消息の一部を窺い、神々の活動を幾分でも了解してもらえれば、後述の目的は達せられる。
本巻はシオン山攻撃の神戦を描いた。国祖大神が天地の律法を制定し、天則違反で稚桜姫命が幽界にやらわれた経緯を述べている。
『三千世界一度に開く梅の花、艮の金神の世になりたぞよ。須弥仙山に腰を掛け、鬼門の金神、守るぞよ』との神示は、ヨハネの身魂というべき教祖に帰神された、最初の艮の金神様の救世の一大神言であった。
口述者はこの神言を読むたびに、無限絶対、無始無終の大原因神(おほもとがみ)の洪大なご経綸と抱負の雄偉さに、自分の心の海面に真如の月が光り輝き、慈悲の太陽が宇宙全体を斉しく公平に照らし、全世界の闇を晴らすような心持になるのである。
また、『三千世界一度に開く』という宇宙の経綸を堅く完全に言い表している。そして句の終わりに『梅の花』とつづめている。あたかも白扇を広げて涼風を起こし、梅の花の小さな要をもって之を統一した如く、至大無外、至小無内の神権発動の真相を説明している。
『須弥仙山に腰をかけ、艮の金神守るぞよ』とは、偉大な神格の表現である。そのほかにも、大神の帰神の産物としては、三千世界の神界、幽界、現界に対し、神祇、諸仏、人類に警告を与え、将来を示して懇切至らざるはないのである。
口述者は神諭の一端に解釈を施し、大神の大御心がどこにあるかを明らかに示したく、前後ほとんど二十三年間の久しきにわたった。しかしながら神界では、その発表を許さなかったために、今まで神諭の文章の意義については、一言半句も説明したことはなかった。
しかし大正十年の旧九月八日にいたって、突然神命が口述者の身魂に下り、神から開示した霊界の消息を発表せよ、との教えに接した。神の教えに、神が口を借りて口述するので、筆録させろ、とのことだった。
主な登場人物[?]【セ】はセリフが有る人物、【場】はセリフは無いがその場に居る人物、【名】は名前だけ出て来る人物です。[×閉じる] 備考: タグ: データ凡例: データ最終更新日:2016-12-23 07:46:05 OBC :rm020001
愛善世界社版:前付 1頁 八幡書店版:第1輯 153頁 修補版: 校定版:前付 1頁 普及版:前付 1頁 初版: ページ備考:
001 本書(ほんしよ)王仁(わたし)明治(めいぢ)三十一(さんじふいち)(ねん)(きう)如月(きさらぎ)九日(ここのか)より、002同月(どうげつ)十五(じふご)(にち)にいたる前後(ぜんご)(いつ)週間(しうかん)荒行(あらぎやう)神界(しんかい)より(めい)ぜられ、003帰宅後(きたくご)また(いつ)週間(しうかん)床縛(とこしば)りの修業(しうげふ)(めい)ぜられ、004その(あひだ)王仁(わたし)霊魂(れいこん)霊界(れいかい)(あそ)び、005種々(しゆじゆ)幽界(いうかい)神界(しんかい)消息(せうそく)実見(じつけん)せしめられたる物語(ものがたり)であります。006すべて霊界(れいかい)にては時間(じかん)空間(くうかん)超越(てうえつ)し、007遠近(ゑんきん)大小(だいせう)明暗(めいあん)区別(くべつ)なく、008古今(ここん)東西(とうざい)霊界(れいかい)出来事(できごと)はいづれも平面(へいめん)(てき)霊眼(れいがん)(えい)じますので、009その糸口(いとぐち)見付(みつ)け、010なるべく読者(どくしや)了解(れうかい)(やす)からむことを主眼(しゆがん)として口述(こうじゆつ)いたしました。
011 霊界(れいかい)消息(せうそく)(つう)ぜざる人士(じんし)は、012(わたし)の『霊界(れいかい)物語(ものがたり)』を()んで、013子供(こども)だましのおとぎ(はなし)(わら)はれるでせう。014ドンキホーテ(しき)滑稽(こつけい)物語(ものがたり)(あざけ)(かた)もありませう。015(なか)には一篇(いつぺん)夢物語(ゆめものがたり)として(かへり)みない(かた)もあるでせう。016また偶意(ぐうい)(てき)教訓談(けうくんだん)(おも)(かた)もありませう。017しかし(わたし)(なん)批判(ひはん)されてもよろしい。018(えう)一度(いちど)でも()んでいただきまして、019霊界(れいかい)一部(いちぶ)消息(せうそく)(うかが)ひ、020神々(かみがみ)活動(くわつどう)幾分(いくぶん)なりと了解(れうかい)して(くだ)されば、021それで(わたし)口述(こうじゆつ)目的(もくてき)(たつ)するのであります。
022 本書(ほんしよ)()ぶるところは(がい)してシオン(ざん)攻撃(こうげき)神戦(しんせん)であつて、023国祖(こくそ)大神(おほかみ)天地(てんち)律法(りつぱう)制定(せいてい)したまひ、024第一(だいいち)稚桜姫(わかざくらひめの)(みこと)天則(てんそく)違反(ゐはん)(つみ)(をか)幽界(いうかい)神退(かむやら)ひに退(やら)はれたまへる、025経緯(いきさつ)()べたのであります。026本書(ほんしよ)信用(しんよう)されない(かた)は、027(ひと)つのおとぎ(ばなし)(まづ)小説(せうせつ)として()んで(くだ)さい。028これを()んで幾分(いくぶん)なりとも、029精神(せいしん)(じやう)立替(たてかへ)立直(たてなほ)しのできる方々(かたがた)があれば、030王仁(わたし)としては望外(ばうぐわい)(さいはひ)であります。
031 『三千(さんぜん)世界(せかい)一度(いちど)(ひら)(うめ)(はな)032(うしとら)金神(こんじん)()になりたぞよ。033須弥仙(しゆみせん)(ざん)(こし)()け、034鬼門(きもん)金神(こんじん)035(まも)るぞよ』との神示(しんじ)は、036神世開基(ヨハ子)身魂(みたま)ともいふべき教祖(けうそ)帰神(きしん)された最初(さいしよ)(うしとら)金神(こんじん)(さま)が、037救世(きうせい)のための一大(いちだい)獅子吼(ししく)であつた。038アゝ(なん)たる雄大(ゆうだい)にして、039荘厳(さうごん)なる神言(しんげん)でありませうか。040三千(さんぜん)世界(せかい)一度(いちど)(ひら)く』とは、041宇宙(うちう)万有(ばんいう)一切(いつさい)(もの)活生命(くわつせいめい)(あた)へ、042世界(せかい)のあらゆる生物(せいぶつ)に、043安心(あんしん)立命(りつめい)神鍵(しんけん)(さづ)けたまへる一大(いちだい)慈言(じげん)でありますまいか。
044 口述者(こうじゆつしや)はいつも()神言(かみごと)()(たび)ごとに、045無限(むげん)絶対(ぜつたい)046無始(むし)無終(むしう)大原因(おほもと)(がみ)洪大(こうだい)なる()経綸(けいりん)と、047その抱負(はうふ)雄偉(ゆうゐ)にして、048なんとなく吾人(ごじん)(こころ)海面(かいめん)に、049真如(しんによ)(つき)(ひか)(かがや)き、050慈悲(じひ)太陽(たいやう)宇内(うだい)一斉(いつせい)公平(こうへい)照臨(せうりん)したまひ、051万界(ばんかい)(やみ)()らしたまふやうな心持(こころもち)になるのであります。
052 そして、053三千(さんぜん)世界(せかい)一度(いちど)(ひら)く』と宇宙(うちう)経綸(けいりん)(たて)に、054しかと完全(くわんぜん)()(あら)はし、055()(をは)りにいたつて『(うめ)(はな)』とつづめたるところ、056あたかも白扇(はくせん)(ひろ)げて涼風(りやうふう)(おこ)し、057(うめ)(はな)(ちひ)さき(かなめ)をもつて(これ)統一(とういつ)したる、058至大(しだい)無外(むぐわい)059至小(しせう)無内(むない)神権(しんけん)発動(はつどう)真相(しんさう)説明(せつめい)したまひしところ、060到底(たうてい)智者(ちしや)061学者(がくしや)などの(くはだ)(およ)ぶべきところではない。
062 またその(つぎ)に『須弥仙(しゆみせん)(ざん)(こし)をかけ、063(うしとら)金神(こんじん)(まも)るぞよ』との神示(しんじ)がある。064アゝこれまたなんたる偉大(ゐだい)なる神格(しんかく)表現(へうげん)であらうか。065なんたる大名文(だいめいぶん)であらうか。066到底(たうてい)人心(じんしん)小智(せうち)企及(ききふ)すべきところではない。067そのほか、068大神(おほかみ)帰神(きしん)産物(さんぶつ)としては、069三千(さんぜん)世界(せかい)いはゆる神界(しんかい)070幽界(いうかい)071現界(げんかい)にたいし、072神祇(しんぎ)はさらなり、073諸仏(しよぶつ)074各人類(かくじんるい)にいたるまで大慈(だいじ)神心(かみごころ)をもつて警告(けいこく)(あた)へ、075将来(しやうらい)顕示(けんじ)して、076懇切(こんせつ)いたらざるはなく、077(じつ)古今(ここん)にその類例(るゐれい)()つてゐる。
078 かかる(たふと)大神(おほかみ)神示(しんじ)は、079俗人(ぞくじん)容易(ようい)(かい)(がた)きはむしろ当然(たうぜん)()にして、080したがつて誤解(ごかい)(しやう)(やす)きところ、081口述者(こうじゆつしや)(つね)にこれを(うれ)ひ、082おほけなくも神諭(しんゆ)一端(いつたん)をも解釈(かいしやく)をほどこし、083大神(おほかみ)大御心(おほみこころ)の、084那辺(なへん)(そん)するやを(あき)らかに(しめ)したく、085(おも)(わづら)ふことほとんど前後(ぜんご)二十三(にじふさん)年間(ねんかん)(ひさ)しきにわたつた。086されど神界(しんかい)にては、087その発表(はつぺう)(ゆる)したまはざりしため、088今日(こんにち)まで()神諭(しんゆ)文章(ぶんしやう)意義(いぎ)については、089一言(いちごん)半句(はんく)説明(せつめい)したことは()かつたのであります。
090 しかるに本年(ほんねん)(きう)()(ぐわつ)八日(やうか)にいたつて、091突然(とつぜん)神命(しんめい)口述者(こうじゆつしや)身魂(みたま)(くだ)り、092いよいよ明治(めいぢ)三十一(さんじふいち)(ねん)如月(きさらぎ)に、093(かみ)より開示(かいじ)しおきたる霊界(れいかい)消息(せうそく)発表(はつぺう)せよ』との神教(しんけう)(せつ)しましたので、094二十四(にじふよ)年間(ねんかん)わが胸中(きようちう)蓄蔵(ちくざう)せる霊界(れいかい)物語(ものがたり)発表(はつぺう)する決心(けつしん)(さだ)めました。095しかるに口述者(こうじゆつしや)は、096本春(ほんしゆん)以来(いらい)()()み、097頭脳(づなう)(いた)めてより、098執筆(しつぴつ)自由(じいう)(いう)せず、099かつ(しひ)執筆(しつぴつ)せむとすれば、100たちまち()頭部(とうぶ)痛苦(つうく)(おぼ)如何(いかん)ともすること(あた)はず、101(ほと)んどその取扱(とりあつか)ひについて非常(ひじやう)心神(しんしん)(なや)めてゐたのであります。102その神教(しんけう)降下(かうか)ありて(のち)103十日(とをか)()ぎし十八(じふはち)(にち)(あさ)にいたり、104神教(しんけう)ありて『(なんぢ)執筆(しつぴつ)するを(えう)せず、105(かみ)(なんぢ)(くち)()りて口述(こうじゆつ)すべければ、106外山(とやま)豊二(とよじ)107加藤(かとう)明子(はるこ)108桜井(さくらゐ)重雄(しげお)109谷口(たにぐち)正治(まさはる)()(にん)(まね)き、110(なんぢ)(くち)より()づるところの神言(しんげん)筆録(ひつろく)せしめよ』とのことでありました。
111 そこで自分(じぶん)はいよいよ()(けつ)し、112並松(なみまつ)松雲閣(しよううんかく)隠棲(いんせい)して霊媒者(れいばいしや)となり、113神示(しんじ)口伝(くちづた)へすることになつたのであります。114二十四(にじふよ)年間(ねんかん)(こころ)()めたる霊界(れいかい)消息(せうそく)も、115いよいよ(ひら)時津風(ときつかぜ)116三千(さんぜん)世界(せかい)(うめ)(はな)117(かを)常磐(ときは)(まつ)()の、118(かみ)経綸(しぐみ)(ひら)(ぐち)119()いた(くち)(すぼ)まらぬやうな、120不思議(ふしぎ)物語(ものがた)り、121(ゆめ)かうつつか(まぼろし)か、122(かみ)のしらせか、123白瀬川(しらせがは)124(した)音無瀬(おとなせ)由良(ゆら)(かは)125和知川(わちがは)126上林川(かんばやしがは)清流(せいりう)(しづ)かに(なが)れ、127その中央(ちゆうあう)小雲川(こくもがは)128並木(なみき)老松(らうしよう)(かは)()(かげ)(ひた)して(たち)ならぶ、129(なが)れも(きよ)く、130(かぜ)(きよ)く、131本宮山(ほんぐうやま)(ふもと)なる、132並松(なみまつ)に、133(あらた)()ちし松雲閣(しよううんかく)書斎(しよさい)()にて五人(ごにん)()れ、134(くち)から(かた)る、135(ふで)()る、136()(にん)活気(くわつき)凛々(りんりん)として、137神示(しんじ)のままを口述(こうじゆつ)発表(はつぺう)することとなつたのであります。
138   大正十年十一月 旧十月九日
139於松雲閣 瑞月 出口王仁三郎誌
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