霊界物語.ネット~出口王仁三郎 大図書館~
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第四一章 十六社(じふろくしや)祭典(さいてん)〔九一〕

インフォメーション
著者:出口王仁三郎 巻:霊界物語 第2巻 霊主体従 丑の巻 篇:第6篇 神霊の祭祀 よみ(新仮名遣い):しんれいのさいし
章:第41章 十六社の祭典 よみ(新仮名遣い):じゅうろくしゃのさいてん 通し章番号:91
口述日:1921(大正10)年11月06日(旧10月07日) 口述場所: 筆録者:桜井重雄 校正日: 校正場所: 初版発行日:1922(大正11)年1月27日
概要: 舞台: あらすじ[?]このあらすじは東京の望月さん作成です(一部加筆訂正してあります)。一覧表が「王仁DB」にあります。[×閉じる]
シオン山では敵の計略を神明と大八洲彦命の明察によって免れた神恩を感謝するため、盛大な祭典を催すことになった。敵でなければ誰でも、参拝を許すことになった。すると麗しい巡礼の女性たちが山を登ってきた。
巡礼たちは宮比彦の請いを入れて、神饌神酒を奉り、神楽を奏した。しかし直会になって酒を飲んだ将卒たちは、手足痺れ七転八倒し始めた。
すると十六社の宮が鳴動し、中から数多の金鵄が現れて、宴席の上を飛び回った。これによって将卒たちは全員たちまち元気回復した。乙女の巡礼たちと見えたのは魔神の化身であり、老狐や毒蛇となって四方に逃げ散った。
これは国照姫らの姦策であった。以降、戦場には酒と女性は入れないことになった。
主な登場人物[?]【セ】はセリフが有る人物、【場】はセリフは無いがその場に居る人物、【名】は名前だけ出て来る人物です。[×閉じる] 備考: タグ: データ凡例: データ最終更新日:2019-11-14 17:44:06 OBC :rm0241
愛善世界社版:209頁 八幡書店版:第1輯 233頁 修補版: 校定版:213頁 普及版:99頁 初版: ページ備考:
001 シオン(ざん)難攻(なんこう)不落(ふらく)堅城(けんじやう)鉄壁(てつぺき)にして、002如何(いか)なる鬼神(きしん)といへども、003これを攻略(こうりやく)するは容易(ようい)(わざ)(あら)ず。004ここに西方(せいはう)(ぢん)(かた)むる敵将(てきしやう)国照姫(くにてるひめ)鬼雲彦(おにくもひこ)005清熊(きよくま)らと(はか)り、006謀計(ぼうけい)をもつてこの目的(もくてき)(たつ)せむと画策(くわくさく)した。
007 しかるにシオン(ざん)本営(ほんえい)にては、008神明(しんめい)霊威(れいゐ)と、009天使(てんし)大八洲彦(おほやしまひこの)(みこと)明察(めいさつ)とにより、010探女(さぐめ)真相(しんさう)探知(たんち)し、011(あやふ)きを(まぬが)れたる神恩(しんおん)感謝(かんしや)し、012かつ味方(みかた)無事(ぶじ)祝福(しゆくふく)するため、013盛大(せいだい)なる祭典(さいてん)執行(しつかう)された。014神軍(しんぐん)過半(くわはん)祭典(さいてん)(れつ)し、015をはつて(かく)もとの守備(しゆび)につき、016また半分(はんぶん)(あま)神軍(しんぐん)交代(かうたい)して、017山上(さんじやう)祭典(さいてん)(れつ)する仕組(しぐみ)であつた。
018 十六社(じふろくしや)(みや)にはおのおの八塩折(やしほをり)(さけ)(だい)なる(かめ)(みた)して供進(ぐしん)された。019(てき)軍臣(ぐんしん)(あら)ざるものは何神(なにがみ)といへども、020その当日(たうじつ)のみは参拝(さんぱい)(ゆる)さるることとなつた。
021 ここに数多(あまた)女性(によしやう)あり、022順礼(じゆんれい)姿(すがた)()(よそほ)(うるは)しき(かんばせ)したる美姫神(びきしん)続々(ぞくぞく)として山上(さんじやう)(のぼ)り、023この祭典(さいてん)(れつ)し、024かつ神威(しんゐ)無限(むげん)なるを(くち)をきはめて讃美(さんび)しつつあつた。025(とき)しも十六社(じふろくしや)祭典(さいてん)(いち)()(おこな)はれ、026神饌(みけ)神酒(みき)(ささ)ぐるものは(わか)女性(によしやう)ならざるべからず。027しかるに(いま)戦場(せんぢやう)のことなれば女性(によしやう)(かげ)もなく、028男臣(なんしん)武者(むしや)ぶり(いさ)ましけれど、029いづれの男臣(なんしん)(なん)となくあきたらぬ(おも)ひに(しづ)みつつありし(とき)なれば、030(うるは)しきあまたの女性(によしやう)数奇(すき)()らして参上(まゐのぼ)(きた)れる姿(すがた)()て、031(おほ)いに(よろこ)び、032身心(しんしん)とろかし、033(なか)には(まゆ)目尻(めじり)(さげ)軍神(ぐんしん)さへあらはれた。034いづれ(おと)らぬ花紅葉(はなもみぢ)035色香(いろか)(あらそ)ふその(さま)に、036(なみ)ゐる神将(しんしやう)神卒(しんそつ)見惚(みと)れつつ、037(たたか)ひの(には)にあることをも()(わす)れてゐた。
038 宮比彦(みやびひこ)はその(うつく)しきもつとも年若(としわか)女性(によしやう)(むか)ひ、
039(いま)戦場(せんぢやう)のこととて(かみ)(つか)ふる乙女(をとめ)一柱(ひとはしら)だもなし。040(ねが)はくは(なんぢ)(かみ)至誠(しせい)奉仕(ほうし)信仰(しんかう)あらば、041(ただ)ちに()つて神饌(みけ)神酒(みき)(きよう)せよ。042また技芸(ぎげい)あるものは()つて神楽(かぐら)(そう)(たてまつ)れ』
043()ばはつた。044天女(てんによ)(ひと)しき乙女(をとめ)らは一斉(いつせい)()つて神饌(みけ)神酒(みき)(きよう)(まつ)り、045かつ神楽(かぐら)(そう)して神慮(しんりよ)(なぐさ)(たてまつ)つた。046祭典(さいてん)(しき)無事(ぶじ)終了(しうれう)し、047諸神司(しよしん)神卒(しんそつ)(いた)るまで直会(なほらひ)(えん)()し、048神饌(みけ)神酒(みき)拝戴(はいたい)することとなつた。049数多(あまた)乙女(をとめ)酒杯(しゆはい)(あひだ)往来(わうらい)して(さかん)()りもつた。050(さけ)はおひおひまはつてきた。051(たちま)呂律(ろれつ)(まは)らぬ(もの)052()()(もの)053(みみ)(きこ)えぬ(もの)054(かしら)(いた)(もの)055手足(てあし)(しび)れる(もの)056()(もの)057下痢(くだ)(もの)058(はら)(いた)(むね)(くる)しめ七転(しつてん)八倒(ばつたふ)黒血(くろち)()(もの)もできてきた。059そこにもここにも(いし)ころのやうに(ころ)びまはつて、060不思議(ふしぎ)()つきをなし虚空(こくう)(つか)んで(たふ)れむとする(もの)(あら)はれてきた。
061 たちまち十六社(じふろくしや)神殿(しんでん)鳴動(めいどう)し、062各宮々(かくみやみや)(とびら)自然(しぜん)(ひら)かれ、063(なか)より数多(あまた)金鵄(きんし)(あら)はれて宴席(えんせき)(うへ)縦横(じゆうわう)無尽(むじん)()()うた。064(いま)まで(くる)しみつつありし一同(いちどう)(のこ)らず元気(げんき)恢復(くわいふく)して一柱(ひとはしら)怪我(けが)あやまちもなかつた。065(いま)まで花顔(くわがん)柳腰(りうえう)乙女(をとめ)()えしは魔神(ましん)変化(へんげ)にて、066()るみる面相(めんさう)すさまじき悪鬼(あくき)(くわ)し、067あるひは老狐(らうこ)(へん)じ、068毒蛇(どくじや)となつて、069四方(しはう)()()つた。070これは国照姫(くにてるひめ)以下(いか)神軍(しんぐん)剿滅(そうめつ)残虐(ざんぎやく)なる奸策(かんさく)であつた。
071 ここにシオン(ざん)全軍(ぜんぐん)は、072神助(しんじよ)により全部(ぜんぶ)その危難(きなん)(すく)はれ、073以後(いご)戦場(せんぢやう)(さけ)女性(ぢよせい)()れぬこととなつた。
074大正一〇・一一・六 旧一〇・七 桜井重雄録)
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5/8【霊界物語ネット】霊界物語ネットに出口王仁三郎の第六歌集『霧の海』を掲載しました。
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