霊界物語.ネット~出口王仁三郎 大図書館~
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第二六章 アオウエイ〔三二六〕

インフォメーション
著者:出口王仁三郎 巻:霊界物語 第7巻 霊主体従 午の巻 篇:第5篇 亜弗利加 よみ(新仮名遣い):あふりか
章:第26章 アオウエイ よみ(新仮名遣い):あおうえい 通し章番号:326
口述日:1922(大正11)年02月01日(旧01月05日) 口述場所: 筆録者:加藤明子 校正日: 校正場所: 初版発行日:1922(大正11)年5月31日
概要: 舞台: あらすじ[?]このあらすじは東京の望月さん作成です(一部加筆訂正してあります)。一覧表が「王仁DB」にあります。[×閉じる]
黒い男たちに責められていた青白い男は、元竜宮城の司であった小島別であった。今は三五教の宣伝使となっていたのである。
小島別は宣伝歌に苦しむ男たちに、大喝一声『赦す』とかけると、男たちの頭痛はぴたりと止まった。黒い男たちは大地に両手を突いて謝罪の意を表した。
小島別は諄々として三五教の教理を説きはじめた。男たちは感に打たれて小島別の説教を聞いている。すると、岩窟の奥から何ともいえぬうめき声が聞こえてきた。
岩窟の中から白い怪しげな影がぼんやりと現れ、不思議な声で、ここは八頭八尾の大蛇の隠れ家であるぞ、と怒鳴りたてた。
小島別は単身、言霊でこの声に立ち向かった。岩窟の声は、八岐大蛇の大棟梁・蛇々雲彦と名乗った。小島別は一歩もひかず、勇ましく邪神の声に切り返す。
しかし邪神の声は案に相違して、小島別が竜宮城時代に四天使の邪魔をして、国祖の神業を妨害した行いをあげつらい、非難を始めた。小島別ははっと胸を打たれて思案に暮れてしまった。
主な登場人物[?]【セ】はセリフが有る人物、【場】はセリフは無いがその場に居る人物、【名】は名前だけ出て来る人物です。[×閉じる] 備考: タグ: データ凡例: データ最終更新日:2020-05-07 19:20:46 OBC :rm0726
愛善世界社版:161頁 八幡書店版:第2輯 92頁 修補版: 校定版:167頁 普及版:68頁 初版: ページ備考:
001 小島別(こじまわけ)(なほ)(すす)むで宣伝歌(せんでんか)(うた)ふ。002数多(あまた)人々(ひとびと)(いき)(こら)一言(いちげん)一句(いつく)その(うた)(むね)()さるる(ごと)く、003(くる)しみ(うめ)冷汗(れいかん)淋漓(りんり)として(あめ)(ごと)く、004(たき)(ごと)くに(なが)し、005焦暑(いらあつ)さと宣伝歌(せんでんか)()められて、006(あたま)はますますガンガン(いた)()したり。007小島別(こじまわけ)大喝(だいかつ)一声(いつせい)
008小島別(ゆる)す』
009(こゑ)をかくれば、010諸人(もろびと)はその(こゑ)()くと(とも)頭痛(づつう)はぴたりと()まり、011(たちま)各自(かくじ)大地(だいち)両手(りやうて)()き、012犬突這(いぬつくばひ)となりて謝罪(しやざい)()(へう)したりける。
013 小島別(こじまわけ)()(こす)りながら、014諄々(じゆんじゆん)として三五教(あななひけう)教理(けうり)()きければ、015いづれの人々(ひとびと)(かん)()たれて(おそ)()り、016宣伝使(せんでんし)(かほ)(あな)のあくほど(なが)()りぬ。017このとき巌窟(がんくつ)(おく)より(なん)とも()へぬ(うめ)(ごゑ)()こえきたる。018人々(ひとびと)(みみ)聳立(そばだ)()見張(みは)り、019()せずして巌窟(がんくつ)(はう)()(なほ)れば、020奥深(おくふか)(くら)巌窟(がんくつ)(なか)より茫然(ばうぜん)として(しろ)(あや)しき(かげ)が、021蚊帳(かや)(とほ)して()るが(ごと)ぼんやり(あら)はれ、022不思議(ふしぎ)(こゑ)にて、
023『アハヽヽハー。024オホヽヽホー。025ウフヽヽフー。026エヘヽヽヘー。027イヒヽヽヒー。028(こし)ぬけ野郎(やらう)029屁古垂(へこたれ)野郎(やらう)030ばばたれ野郎(やらう)031ひよつとこ野郎(やらう)032弱虫(よわむし)033糞虫(くそむし)034雪隠虫(せんちむし)035吃驚虫(びつくりむし)ども、036とつくり()け。037ここは(なん)心得(こころえ)てゐるか。038勿体(もつたい)なくも常世国(とこよのくに)(あら)はれ(たま)へる、039(くに)御柱(みはしら)大御神(おほみかみ)伊弉冊(いざなみの)(みこと)のその家来(けらい)040常世(とこよ)神王(しんわう)(かく)場所(ばしよ)(つく)られし、041一大(いちだい)秘密(ひみつ)天仙郷(てんせんきやう)042この()つの巌窟(がんくつ)は、043八頭(やつがしら)八尾(やつを)大蛇(をろち)(かく)場所(ばしよ)ぞ。044その眷属(けんぞく)貴様(きさま)たちは、045たつた一人(ひとり)宣伝使(せんでんし)小島別(こじまわけ)(めくら)どもの(した)(さき)にちよろまかされ、046()()(かぜ)(あた)りしごとく、047びりびり(いた)腰抜(こしぬ)野郎(やらう)048馬鹿(ばか)ツ、049馬鹿(ばか)々々(ばか)々々(ばか)ツ』
050呶鳴(どな)()てたれば、051数多(あまた)黒坊(くろんぼ)はこの(こゑ)二度(にど)吃驚(びつくり)
052一同『ヒヤツ! こいつは(たま)らぬ』
053(また)もや大地(だいち)にべたりと(たふ)れる。054小島別(こじまわけ)巌窟(がんくつ)(むか)両手(りやうて)()み「惟神(かむながら)(たま)幸倍(ちはへ)坐世(ませ)」と(とな)へながら、
055小島別我々(われわれ)は、056(おそ)(おほ)くも天教山(てんけうざん)(あら)はれ(たま)へる撞御柱(つきのみはしら)大御神(おほみかみ)057天御柱(あめのみはしら)大御神(おほみかみ)058木花姫(このはなひめ)神教(しんけう)(ひら)かせたまふ黄金山(わうごんさん)()三五教(あななひけう)守神(まもりがみ)059埴安彦(はにやすひこの)(かみ)宣伝使(せんでんし)小島別(こじまわけ)なるぞ。060何者(なにもの)ならば(ことわ)りもなく筑紫(つくし)(しま)()(わた)り、061この巌窟(がんくつ)()(かま)へ、062悪逆(あくぎやく)無道(ぶだう)(かぎ)りを(つく)し、063天命(てんめい)つひに(まぬが)(がた)く、064この巌窟(がんくつ)(しの)()るこそ(なんぢ)悪神(あくがみ)(うん)()き。065(はや)(なんぢ)素性(すじやう)名乗(なの)り、066(あく)()(ぜん)()ちかへり、067撞御柱(つきのみはしら)大神(おほかみ)(こころ)(そこ)より謝罪(しやざい)せよ。068(いな)むに(おい)ては(われ)天授(てんじゆ)宝剣(ほうけん)あり。069サア如何(どう)ぢや。070()いて()せうか()かずに()かうか。071(しこ)曲津見(まがつみ)返答(へんたふ)(いた)せ』
072 巌窟(いはや)(なか)より(また)もや、
073『アハヽヽハー阿呆(あはう)につける(くすり)はないワイ、074オホヽヽホー臆病者(おくびやうもの)空威張(からいば)()075ウフヽヽフー迂濶者(うつけもの)世迷(よま)(ごと)076エヘヽヽヘー得体(えたい)()れぬ宣伝使(せんでんし)077イヒヽヽヒー()きつきばつたりの流浪人(さすらひびと)078(われ)熊襲(くまそ)大曲津(おほまがつ)(かみ)079(まが)つた(こと)(だい)好物(かうぶつ)080(なんぢ)(あたま)天辺(てつぺん)から(しほ)でもつけて()ぶつて(くら)はうか、081(また)から()()いて(あぶ)つて(くら)はうか、082八岐(やまた)大蛇(をろち)大棟梁(だいとうりやう)083蛇々雲(じやじやくも)(ひこ)とは吾事(わがこと)なるぞ。084返答(へんたふ)()かう、085小島別(こじまわけ)宣伝使(せんでんし)
086四辺(あたり)(ひび)大音声(だいおんじやう)呶鳴(どな)りつけたれども、087小島別(こじまわけ)莞爾(につこ)として、
088小島別『アハヽヽアー熊襲(くまそ)(くに)枉津(まがつ)(かみ)089(あぢ)をやり()るワイ。090正義(せいぎ)刃向(はむか)(やいば)()いぞ。091(ぜん)(あく)とを立別(たてわけ)(かみ)使(つかひ)宣伝使(せんでんし)だ。092真澄(ますみ)(かがみ)(てら)されて、093赤耻(あかはぢ)()(あたま)()いて吠面(ほえづら)かわくな。094かく(まを)(それがし)は、095天教山(てんけうざん)()(たか)(かむ)伊弉諾(いざなぎの)大神(おほかみ)(つか)はせ(たま)へる、096(こころ)(きも)天下(てんか)無雙(むさう)太柱(ふとばしら)097(ふと)(やつ)とは(おれ)(こと)098()ふなら見事(みごと)()つて()よ。099古手(ふるて)(こと)をして(あわ)()ふな』
100 巌窟(いはや)(なか)より、
101『アハヽハー仇阿呆(あだあはう)らしいワイ。102オホヽホー脅喝(おどかし)文句(もんく)のお目出度(めでた)さ。103ウフヽフー迂濶者(うつけもの)迂濶事(うつけごと)104(ねつ)()かされてうさ(ごと)(ほざ)くな。105エヘヽヘー(えら)元気(げんき)だのう、106閻魔(えんま)裸足(はだし)()げやうかい。107イヒヽヒー(いきほひ)ばかり(つよ)うても(こころ)弱味(よわみ)()()いた。108イヒヽー憐愍(いじらし)いものだ。109いま(おれ)()にかかつて寂滅(じやくめつ)為楽(ゐらく)頓生(とんしやう)菩提(ぼだい)110一寸先(いつすんさき)()えぬ(めくら)ども、111これを(おも)へば憐愍(いじらし)うて(なみだ)(こぼ)れる。112アハヽハー(あく)身魂(みたま)(ねん)()きとは貴様(きさま)(こと)113(あく)(さか)える(ためし)はないぞ。114イヒヽヒーいつまで身魂(みたま)(みが)けぬか。115オホヽホー(おのれ)(こと)(たな)()げ、116(ひと)(わる)(わる)いと慢心(まんしん)いたして(その)権幕(けんまく)(なん)(こと)だい。117ウフヽフー(うご)きの()れぬ今日(けふ)首尾(しゆび)118迂濶(うつかり)()()(にせ)宣伝使(せんでんし)119エヘヽヘー(えだ)の、120(すゑ)の、121貧乏神(びんばふがみ)122腰抜(こしぬ)野郎(やらう)分際(ぶんざい)で、123常世(とこよ)(くに)使(つか)ひして、124言霊別(ことたまわけ)(だま)されて、125竜宮城(りうぐうじやう)(かへ)つて(なん)(ざま)126イヒヽヒー何時(いつ)まで(たつ)ても改心(かいしん)せぬか、127(こころ)岩戸(いはと)何時(いつ)(ひら)く、128一度(いちど)(ひら)(うめ)(はな)129(ぜん)()えても(あく)がある。130(あく)()えても(ぜん)がある。131(ぜん)慈悲(じひ)との仮面(かめん)(かぶ)り、132吾物顔(わがものがほ)天下(てんか)横行(わうかう)濶歩(くわつぽ)する小島別(こじまわけ)(にせ)宣伝使(せんでんし)133この()(なか)穀潰(ごくつぶ)し、134(いき)(えき)なき娑婆塞(しやばふさ)ぎ、135地獄(ぢごく)(かま)のどン(ぞこ)(おと)してやらうか小島別(こじまわけ)136常世姫(とこよひめ)玉抜(たまぬ)かれ、137言霊別(ことたまわけ)(ちから)(かぎ)(こん)(かぎ)り、138邪魔(じやま)をひろいだ盲者(めくら)張本(ちやうほん)139()(つら)()げて臆面(おくめん)もなく三五教(あななひけう)宣伝使(せんでんし)140アハヽハー、141ほンに世界(せかい)(ひろ)いものだなあ、142オホヽホー、143ウフヽフー、144エヘヽヘー、145イヒヽヒー、146
147(また)(わら)()したり。
148 小島別(こじまわけ)(むね)(かすがひ)()たるる心地(ここち)149ハツと(むね)()いて思案(しあん)()れゐたりける。
150大正一一・二・一 旧一・五 加藤明子録)
151(第一九章~第二六章 昭和一〇・二・二三 於徳山市松政旅館 王仁校正)
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10/22【霊界物語ネット】王仁文庫 第六篇 たまの礎(裏の神諭)』をテキスト化しました。
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