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第71巻（戌の巻）
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特別編 入蒙記
天祥地瑞
第73巻（子の巻）
第74巻（丑の巻）
第75巻（寅の巻）
第76巻（卯の巻）
第77巻（辰の巻）
第78巻（巳の巻）
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第7巻（午の巻）
序文
凡例
総説
第1篇 大台ケ原
01 日出山上
〔301〕
02 三神司邂逅
〔302〕
03 白竜
〔303〕
04 石土毘古
〔304〕
05 日出ケ嶽
〔305〕
06 空威張
〔306〕
07 山火事
〔307〕
第2篇 白雪郷
08 羽衣の松
〔308〕
09 弱腰男
〔309〕
10 附合信神
〔310〕
11 助け船
〔311〕
12 熟々尽
〔312〕
第3篇 太平洋
13 美代の浜
〔313〕
14 怒濤澎湃
〔314〕
15 船幽霊
〔315〕
16 釣魚の悲
〔316〕
17 亀の背
〔317〕
第4篇 鬼門より竜宮へ
18 海原の宮
〔318〕
19 無心の船
〔319〕
20 副守飛出
〔320〕
21 飲めぬ酒
〔321〕
22 竜宮の宝
〔322〕
23 色良い男
〔323〕
第5篇 亜弗利加
24 筑紫上陸
〔324〕
25 建日別
〔325〕
26 アオウエイ
〔326〕
27 蓄音器
〔327〕
28 不思議の窟
〔328〕
第6篇 肥の国へ
29 山上の眺
〔329〕
30 天狗の親玉
〔330〕
31 虎転別
〔331〕
32 水晶玉
〔332〕
第7篇 日出神
33 回顧
〔333〕
34 時の氏神
〔334〕
35 木像に説教
〔335〕
36 豊日別
〔336〕
37 老利留油
〔337〕
38 雲天焼
〔338〕
39 駱駝隊
〔339〕
第8篇 一身四面
40 三人奇遇
〔340〕
41 枯木の花
〔341〕
42 分水嶺
〔342〕
43 神の国
〔343〕
44 福辺面
〔344〕
45 酒魂
〔345〕
46 白日別
〔346〕
47 鯉の一跳
〔347〕
第9篇 小波丸
48 悲喜交々
〔348〕
49 乗り直せ
〔349〕
50 三五〇
〔350〕
附録 第三回高熊山参拝紀行歌
余白歌
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(N)
附録 第三回高熊山参拝紀行歌 ＞＞＞
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第五〇章
三五○
(
さんごのつき
)
〔三五〇〕
インフォメーション
著者：
出口王仁三郎
巻：
霊界物語 第7巻 霊主体従 午の巻
篇：
第9篇 小波丸
よみ（新仮名遣い）：
さざなみまる
章：
第50章 三五〇
よみ（新仮名遣い）：
さんごのつき
通し章番号：
350
口述日：
1922（大正11）年02月02日（旧01月06日）
口述場所：
筆録者：
加藤明子
校正日：
校正場所：
初版発行日：
1922（大正11）年5月31日
概要：
舞台：
あらすじ
[?]
このあらすじは東京の望月さん作成です（一部加筆訂正してあります）。一覧表が「
王仁DB
」にあります。
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：
どうしたはずみか、竜宮城の海面に指しかかった船は、エルサレムに着かず、方向違いの岸に着いた。そこには不思議にも、月照彦神、足真彦、少名彦、祝部、弘子彦の五柱の神がずらりと立っていた。そして、北光神、祝姫、蚊取別を差し招いた。
五柱の神司はものも言わずにどんどんと岩山を登っていく。後を追う三人は何心なく汗を流して付いて行く。五柱はときどき後を振り向いて三人を手招きする。
登ってみると、そこには大小四十八個の宝座が設けられている。そして、種々の立派な男神・女神が鎮座して、苦集滅道・道法礼節を説示していた。
五柱の神は、三人をいちいち宝座に案内し、現・幽・神三界の実況を鏡のように写して見せた。
蚊取別は、素晴らしい女房を得た上に、三千世界の有様を写して見せてもらった嬉しさに、踊り狂って千丈の岩の上から岩と一緒にグワラグワラと谷底へ落ち、ひっくり返ってしまった。
その物音に驚いて目を開くと、口述者瑞月の身は、高熊山の蟇岩のふもとの松に、背を当てて座っていたのであった。
主な登場人物
[?]
【セ】はセリフが有る人物、【場】はセリフは無いがその場に居る人物、【名】は名前だけ出て来る人物です。
[×閉じる]
：
備考：
タグ：
苦集滅道 道法礼節
データ凡例：
データ最終更新日：
2020-05-06 19:53:26
OBC ：
rm0750
愛善世界社版：
308頁
八幡書店版：
第2輯 145頁
修補版：
校定版：
319頁
普及版：
130頁
初版：
ページ備考：
001
如何
(
どう
)
した
機
(
はづ
)
みか
竜宮城
(
りうぐうじやう
)
の
海面
(
かいめん
)
に
指
(
さ
)
しかかつた
船
(
ふね
)
は、
002
ヱルサレムには
着
(
つ
)
かずして
方向
(
はうかう
)
違
(
ちが
)
ひの
此方
(
こなた
)
の
岸
(
きし
)
に
着
(
つ
)
きゐたり。
003
此処
(
ここ
)
は
不思議
(
ふしぎ
)
にも
月照彦
(
つきてるひこの
)
神
(
かみ
)
、
004
足真彦
(
だるまひこ
)
、
005
少名彦
(
すくなひこ
)
、
006
祝部
(
はふりべ
)
、
007
弘子彦
(
ひろやすひこ
)
の
五柱
(
いつはしら
)
が、
008
ズラリと
立
(
た
)
ちゐたり。
009
さうして
北光
(
きたてるの
)
神
(
かみ
)
、
010
祝姫
(
はふりひめ
)
、
011
蚊取別
(
かとりわけ
)
を
麾
(
さしまね
)
いた。
012
五柱
(
いつはしら
)
の
神司
(
かみ
)
はものをも
云
(
い
)
はず、
013
ドンドンと
崎嶇
(
きく
)
たる
岩山
(
いはやま
)
を
目
(
め
)
がけて
登
(
のぼ
)
り
行
(
ゆ
)
く。
014
三
(
さん
)
人
(
にん
)
は
何心
(
なにごころ
)
なく
汗
(
あせ
)
を
流
(
なが
)
してその
後
(
あと
)
に
跟
(
つ
)
いて
行
(
ゆ
)
く。
015
先
(
さき
)
に
立
(
た
)
つたる
五柱
(
いつはしら
)
は
恰
(
あたか
)
も
雲
(
くも
)
を
走
(
はし
)
るが
如
(
ごと
)
き
速力
(
そくりよく
)
で
岩山
(
いはやま
)
を
登
(
のぼ
)
つて
行
(
ゆ
)
く。
016
さうして
五柱
(
いつはしら
)
は
時々
(
ときどき
)
後
(
あと
)
を
振向
(
ふりむ
)
きて
三
(
さん
)
人
(
にん
)
を
手招
(
てまね
)
きする。
017
三
(
さん
)
人
(
にん
)
は
吾
(
われ
)
劣
(
おと
)
らじと
汗塗
(
あせみどろ
)
になつて
岩山
(
いはやま
)
を
駆
(
か
)
け
登
(
のぼ
)
りける。
018
登
(
のぼ
)
りて
見
(
み
)
れば
大小
(
だいせう
)
四十八
(
しじふはち
)
箇
(
こ
)
の
宝座
(
ほうざ
)
が
設
(
まう
)
けられてあり。
019
さうして
其処
(
そこ
)
には
種々
(
しゆじゆ
)
の
立派
(
りつぱ
)
な
男神
(
をがみ
)
、
020
女神
(
めがみ
)
が
鎮座
(
ちんざ
)
して、
021
苦
(
く
)
、
022
集
(
しふ
)
、
023
滅
(
めつ
)
、
024
道
(
だう
)
を
説
(
と
)
き、
025
道法
(
だうはふ
)
、
026
礼節
(
れいせつ
)
を
開示
(
かいじ
)
して
居
(
ゐ
)
る。
027
五柱
(
いつはしら
)
の
神司
(
かみ
)
は
三
(
さん
)
人
(
にん
)
に
向
(
むか
)
ひ、
028
一々
(
いちいち
)
その
宝座
(
ほうざ
)
に
案内
(
あんない
)
をなし、
029
さうして
現
(
げん
)
、
030
神
(
しん
)
、
031
幽
(
いう
)
三界
(
さんかい
)
の
実況
(
じつきやう
)
を
鏡
(
かがみ
)
のごとく
写
(
うつ
)
して
見
(
み
)
せたりける。
032
蚊取別
(
かとりわけ
)
は
余
(
あま
)
りの
嬉
(
うれ
)
しさに
額
(
ひたい
)
をやたらに
叩
(
たた
)
き、
033
蚊取別
『あゝ
今日
(
こんにち
)
は
何
(
なん
)
と
云
(
い
)
ふ
結構
(
けつこう
)
な
日柄
(
ひがら
)
であらう。
034
好
(
す
)
きな
好
(
す
)
きな
世界
(
せかい
)
で
一番
(
いちばん
)
好
(
す
)
きな、
035
惚
(
ほ
)
れた
惚
(
ほ
)
れきつた、
036
可愛
(
かあい
)
い
可愛
(
かあい
)
い
一番
(
いちばん
)
可愛
(
かあい
)
い、
037
美
(
うつく
)
しい
美
(
うつく
)
しい
世界
(
せかい
)
に
無
(
な
)
いやうな
美
(
うつく
)
しい
祝姫
(
はふりひめ
)
の
宣伝使
(
せんでんし
)
と
夫婦
(
ふうふ
)
の
約束
(
やくそく
)
を
結
(
むす
)
ンだ。
038
あゝ
嬉
(
うれ
)
しい
嬉
(
うれ
)
しいほンとに
嬉
(
うれ
)
しい。
039
これほど
嬉
(
うれ
)
しいその
上
(
うへ
)
に
結構
(
けつこう
)
な
結構
(
けつこう
)
な
五柱
(
いつはしら
)
、
040
立派
(
りつぱ
)
な
立派
(
りつぱ
)
なほンとに
立派
(
りつぱ
)
な、
041
結構
(
けつこう
)
な
神司
(
かみ
)
に
導
(
みちび
)
かれて、
042
高
(
たか
)
い
高
(
たか
)
い
天
(
てん
)
程
(
ほど
)
高
(
たか
)
いこの
山
(
やま
)
に
導
(
みちび
)
かれ、
043
広
(
ひろ
)
い
広
(
ひろ
)
い
限
(
かぎ
)
りも
無
(
な
)
いほど
広
(
ひろ
)
い、
044
三千
(
さんぜん
)
世界
(
せかい
)
の
有様
(
ありさま
)
を
綺麗
(
きれい
)
な
鏡
(
かがみ
)
に
写
(
うつ
)
して
見
(
み
)
せて
貰
(
もら
)
つて、
045
阿呆
(
あはう
)
な
私
(
わたし
)
も
賢
(
かしこ
)
うなつた。
046
真実
(
ほんとう
)
に
誠
(
まこと
)
に
賢
(
かしこ
)
うなつた。
047
女房
(
にようばう
)
喜
(
よろこ
)
べ、
048
おつとどつこい
祝姫
(
はふりひめ
)
よ。
049
私
(
わたし
)
はお
前
(
まへ
)
の
夫
(
をつと
)
ぢや
程
(
ほど
)
に、
050
堅
(
かた
)
い
堅
(
かた
)
いほンとに
堅
(
かた
)
い、
051
この
岩
(
いは
)
の
上
(
うへ
)
で
堅
(
かた
)
い
堅
(
かた
)
いほンとに
堅
(
かた
)
い、
052
夫婦
(
ふうふ
)
の
約束
(
やくそく
)
結
(
むす
)
ぼぢやないか、
053
あゝ
嬉
(
うれ
)
しい
嬉
(
うれ
)
しい、
054
どつこいしよどつこいしよ。
055
たとへ
天地
(
てんち
)
が
動
(
うご
)
いても、
056
私
(
わたし
)
とお
前
(
まへ
)
は
先
(
さき
)
の
世
(
よ
)
かけて、
057
ミロクの
世
(
よ
)
までも
変
(
かは
)
りはしよまい、
058
北光彦
(
きたてるひこ
)
の
宣伝使
(
せんでんし
)
、
059
がんち
イヤ
片目
(
かため
)
の
神
(
かみ
)
の
固
(
かた
)
めた
仲
(
なか
)
ぢや。
060
千代
(
ちよ
)
の
礎
(
いしずゑ
)
万代
(
よろづよ
)
の
固
(
かた
)
め、
061
固
(
かた
)
い
約束
(
やくそく
)
、
062
金輪
(
こんりん
)
奈落
(
ならく
)
、
063
心
(
こころ
)
の
底
(
そこ
)
まで
打
(
う
)
ち
解
(
と
)
けて、
064
天
(
てん
)
と
地
(
ち
)
とに
一人
(
ひとり
)
の
男
(
をとこ
)
、
065
天
(
てん
)
と
地
(
ち
)
とに
一人
(
ひとり
)
の
女
(
をんな
)
、
066
こンな
目出度
(
めでたい
)
夫婦
(
ふうふ
)
があろか、
067
俺
(
わし
)
の
頭
(
あたま
)
は
南瓜
(
かぼちや
)
であろが、
068
瓢箪面
(
へうたんづら
)
であらうとも、
069
そンな
事
(
こと
)
には
かぼちや
居
(
を
)
られない。
070
祝
(
いは
)
へよ
祝
(
いは
)
へ
岩
(
いは
)
の
上
(
うへ
)
、
071
祝
(
いは
)
へよ
祝
(
いは
)
へ
岩
(
いは
)
の
上
(
うへ
)
、
072
踊
(
をど
)
つた
踊
(
をど
)
つた
祝姫
(
はふりひめ
)
よ。
073
どつこいしよう、
074
どつこいしよ。
075
俺
(
おれ
)
が
踊
(
をど
)
るに
何故
(
なぜ
)
踊
(
をど
)
らぬか、
076
オツト
分
(
わか
)
つた
神
(
かみ
)
様
(
さま
)
の
前
(
まへ
)
ぢや、
077
耻
(
はづ
)
かしがるのも
無理
(
むり
)
はない、
078
祝
(
いは
)
へよ
祝
(
いは
)
へよ
岩
(
いは
)
の
上
(
うへ
)
、
079
どつこいしよ どつこいしよ』
080
と
踊
(
をど
)
り
狂
(
くる
)
うて、
081
千丈
(
せんぢやう
)
の
岩
(
いは
)
の
上
(
うへ
)
からグワラグワラと
岩
(
いは
)
と
一緒
(
いつしよ
)
に
谷底
(
たにぞこ
)
へ
引繰
(
ひつくり
)
返
(
かへ
)
つた。
082
その
物音
(
ものおと
)
に
驚
(
おどろ
)
いて
目
(
め
)
を
開
(
ひら
)
いて
見
(
み
)
れば
豈
(
あ
)
に
図
(
はか
)
らむや
十三夜
(
じふさんや
)
の
瑞月
(
ずゐげつ
)
は
天空
(
てんくう
)
に
輝
(
かがや
)
き、
083
口述
(
こうじゆつ
)
著者
(
ちよしや
)
の
瑞月
(
ずゐげつ
)
の
身
(
み
)
は
高熊山
(
たかくまやま
)
の
蟇岩
(
がまいは
)
の
麓
(
ふもと
)
の
松
(
まつ
)
に
脊
(
せ
)
をあてて
坐
(
すわ
)
り
居
(
ゐ
)
たりける。
084
惟神
(
かむながら
)
霊
(
たま
)
幸倍
(
ちはへ
)
坐世
(
ませ
)
。
085
（
大正一一・二・二
旧一・六
加藤明子
録）
086
（第三九章～第五〇章 昭和一〇・二・二五 於天恩郷 王仁校正）
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