霊界物語.ネット
~出口王仁三郎 大図書館~
目 次
設 定
閉じる
×
霊界物語
三鏡
大本神諭
伊都能売神諭
出口王仁三郎全集
出口王仁三郎著作集
王仁文庫
惟神の道
幼ながたり
開祖伝
聖師伝
霧の海(第六歌集)
大本七十年史
大本史料集成
神霊界
新聞記事
新月の光
その他
王仁文献考証
検索は「
王仁DB
」で
←
戻る
霊界物語
霊主体従
第1巻(子の巻)
第2巻(丑の巻)
第3巻(寅の巻)
第4巻(卯の巻)
第5巻(辰の巻)
第6巻(巳の巻)
第7巻(午の巻)
第8巻(未の巻)
第9巻(申の巻)
第10巻(酉の巻)
第11巻(戌の巻)
第12巻(亥の巻)
如意宝珠
第13巻(子の巻)
第14巻(丑の巻)
第15巻(寅の巻)
第16巻(卯の巻)
第17巻(辰の巻)
第18巻(巳の巻)
第19巻(午の巻)
第20巻(未の巻)
第21巻(申の巻)
第22巻(酉の巻)
第23巻(戌の巻)
第24巻(亥の巻)
海洋万里
第25巻(子の巻)
第26巻(丑の巻)
第27巻(寅の巻)
第28巻(卯の巻)
第29巻(辰の巻)
第30巻(巳の巻)
第31巻(午の巻)
第32巻(未の巻)
第33巻(申の巻)
第34巻(酉の巻)
第35巻(戌の巻)
第36巻(亥の巻)
舎身活躍
第37巻(子の巻)
第38巻(丑の巻)
第39巻(寅の巻)
第40巻(卯の巻)
第41巻(辰の巻)
第42巻(巳の巻)
第43巻(午の巻)
第44巻(未の巻)
第45巻(申の巻)
第46巻(酉の巻)
第47巻(戌の巻)
第48巻(亥の巻)
真善美愛
第49巻(子の巻)
第50巻(丑の巻)
第51巻(寅の巻)
第52巻(卯の巻)
第53巻(辰の巻)
第54巻(巳の巻)
第55巻(午の巻)
第56巻(未の巻)
第57巻(申の巻)
第58巻(酉の巻)
第59巻(戌の巻)
第60巻(亥の巻)
山河草木
第61巻(子の巻)
第62巻(丑の巻)
第63巻(寅の巻)
第64巻(卯の巻)上
第64巻(卯の巻)下
第65巻(辰の巻)
第66巻(巳の巻)
第67巻(午の巻)
第68巻(未の巻)
第69巻(申の巻)
第70巻(酉の巻)
第71巻(戌の巻)
第72巻(亥の巻)
特別編 入蒙記
天祥地瑞
第73巻(子の巻)
第74巻(丑の巻)
第75巻(寅の巻)
第76巻(卯の巻)
第77巻(辰の巻)
第78巻(巳の巻)
第79巻(午の巻)
第80巻(未の巻)
第81巻(申の巻)
←
戻る
第7巻(午の巻)
序文
凡例
総説
第1篇 大台ケ原
01 日出山上
〔301〕
02 三神司邂逅
〔302〕
03 白竜
〔303〕
04 石土毘古
〔304〕
05 日出ケ嶽
〔305〕
06 空威張
〔306〕
07 山火事
〔307〕
第2篇 白雪郷
08 羽衣の松
〔308〕
09 弱腰男
〔309〕
10 附合信神
〔310〕
11 助け船
〔311〕
12 熟々尽
〔312〕
第3篇 太平洋
13 美代の浜
〔313〕
14 怒濤澎湃
〔314〕
15 船幽霊
〔315〕
16 釣魚の悲
〔316〕
17 亀の背
〔317〕
第4篇 鬼門より竜宮へ
18 海原の宮
〔318〕
19 無心の船
〔319〕
20 副守飛出
〔320〕
21 飲めぬ酒
〔321〕
22 竜宮の宝
〔322〕
23 色良い男
〔323〕
第5篇 亜弗利加
24 筑紫上陸
〔324〕
25 建日別
〔325〕
26 アオウエイ
〔326〕
27 蓄音器
〔327〕
28 不思議の窟
〔328〕
第6篇 肥の国へ
29 山上の眺
〔329〕
30 天狗の親玉
〔330〕
31 虎転別
〔331〕
32 水晶玉
〔332〕
第7篇 日出神
33 回顧
〔333〕
34 時の氏神
〔334〕
35 木像に説教
〔335〕
36 豊日別
〔336〕
37 老利留油
〔337〕
38 雲天焼
〔338〕
39 駱駝隊
〔339〕
第8篇 一身四面
40 三人奇遇
〔340〕
41 枯木の花
〔341〕
42 分水嶺
〔342〕
43 神の国
〔343〕
44 福辺面
〔344〕
45 酒魂
〔345〕
46 白日別
〔346〕
47 鯉の一跳
〔347〕
第9篇 小波丸
48 悲喜交々
〔348〕
49 乗り直せ
〔349〕
50 三五〇
〔350〕
附録 第三回高熊山参拝紀行歌
余白歌
このサイトは『霊界物語』を始めとする出口王仁三郎等の著書を無料で公開しています。
(注・出口王仁三郎の全ての著述を収録しているわけではありません。未収録のものも沢山あります)
閉じる
×
この文献を王仁DBで開く
印刷用画面を開く
[?]
プリント専用のシンプルな画面が開きます。文章の途中から印刷したい場合は、文頭にしたい位置のアンカーをクリックしてから開いて下さい。
[×閉じる]
話者名の追加表示
[?]
セリフの前に話者名が記していない場合、誰がしゃべっているセリフなのか分からなくなってしまう場合があります。底本にはありませんが、話者名を追加して表示します。
[×閉じる]
追加表示する
追加表示しない
【標準】
表示できる章
テキストのタイプ
[?]
ルビを表示させたまま文字列を選択してコピー&ペーストすると、ブラウザによってはルビも一緒にコピーされてしまい、ブログ等に引用するのに手間がかかります。そんな時には「コピー用のテキスト」に変更して下さい。ルビも脚注もない、ベタなテキストが表示され、きれいにコピーできます。
[×閉じる]
通常のテキスト
【標準】
コピー用のテキスト
その他の設定項目を表示する
ここから下を閉じる
文字サイズ
S
【標準】
M
L
フォント
フォント1
【標準】
フォント2
ルビの表示
通常表示
【標準】
括弧の中に表示
表示しない
古いブラウザでうまく表示されない時はこの設定を試してみて下さい
アンカーの表示
[?]
本文中に挿入している3~4桁の数字がアンカーです。原則として句読点ごとに付けており、標準設定では本文の左端に表示させています。クリックするとその位置から表示されます(URLの#の後ろに付ける場合は数字の頭に「a」を付けて下さい)。長いテキストをスクロールさせながら読んでいると、どこまで読んだのか分からなくなってしまう時がありますが、読んでいる位置を知るための目安にして下さい。目障りな場合は「表示しない」設定にして下さい。
[×閉じる]
左側にだけ表示する
【標準】
表示しない
全てのアンカーを表示
宣伝歌
[?]
宣伝歌など七五調の歌は、底本ではたいてい二段組でレイアウトされています。しかしブラウザで読む場合には、二段組だと読みづらいので、標準設定では一段組に変更して(ただし二段目は分かるように一文字下げて)表示しています。お好みよって二段組に変更して下さい。
[×閉じる]
一段組
【標準】
二段組
脚注
[?]
[※]や[#]で括られている文字は当サイトで独自に付けた脚注です。まだ少ししか付いていませんが、目障りな場合は「表示しない」設定に変えて下さい。ただし[#]は重要な注記なので表示を消すことは出来ません。
[×閉じる]
全ての脚注を開く
全ての脚注を閉じる(マーク表示)
【標準】
脚注マークを表示しない
文字の色
背景の色
ルビの色
傍点の色
[?]
底本で傍点(圏点)が付いている文字は、『霊界物語ネット』では太字で表示されますが、その色を変えます。
[×閉じる]
外字1の色
[?]
この設定は現在使われておりません。
[×閉じる]
外字2の色
[?]
文字がフォントに存在せず、画像を使っている場合がありますが、その画像の周囲の色を変えます。
[×閉じる]
→
表示がおかしくなったらリロードしたり、クッキーを削除してみて下さい。
【新着情報】
10月30~31日に旧サイトから新サイトへの移行作業を行う予定です。
実験用サイト
|
サブスク
霊界物語
>
第7巻
> 第6篇 肥の国へ > 第31章 虎転別
<<< 天狗の親玉
(B)
(N)
水晶玉 >>>
マーキングパネル
設定パネルで「全てのアンカーを表示」させてアンカーをクリックして下さい。
【引数の設定例】 &mky=a010-a021a034 アンカー010から021と、034を、イエローでマーキング。
第三一章
虎転別
(
とらてんわけ
)
〔三三一〕
インフォメーション
著者:
出口王仁三郎
巻:
霊界物語 第7巻 霊主体従 午の巻
篇:
第6篇 肥の国へ
よみ(新仮名遣い):
ひのくにへ
章:
第31章 虎転別
よみ(新仮名遣い):
とらてんわけ
通し章番号:
331
口述日:
1922(大正11)年02月01日(旧01月05日)
口述場所:
筆録者:
吉原亨
校正日:
校正場所:
初版発行日:
1922(大正11)年5月31日
概要:
舞台:
あらすじ
[?]
このあらすじは東京の望月さん作成です(一部加筆訂正してあります)。一覧表が「
王仁DB
」にあります。
[×閉じる]
:
肥の国の都では、八島別の居城に数万の群集が押しかけた。群衆を扇動する虎転別という大男は、八島別と談判に来たと言って、門を開けさせ城の中に押し入った。
しかし城の中では四五人の絶世の美人が虎転別を出迎え、美酒で酔わせてぐにゃぐにゃにしてしまった。
すると虎転別はどら声を張り上げて、自分の悪巧みをすっかり歌い明かし始めた。
ここは常世神王の家来・虎転別の領分である。
天教山から肥の国を侵しに来た八島別をやっつけるため、国人を欺いて八島別の命令だといって城を築かせているのは自分だ。
その城に籠もって八島別をやっつけるのだ。
自分は金毛九尾の眷属である、頭の白い古狐だ、と自分から白状してしまった。
主な登場人物
[?]
【セ】はセリフが有る人物、【場】はセリフは無いがその場に居る人物、【名】は名前だけ出て来る人物です。
[×閉じる]
:
備考:
タグ:
データ凡例:
データ最終更新日:
2020-05-08 17:23:08
OBC :
rm0731
愛善世界社版:
195頁
八幡書店版:
第2輯 103頁
修補版:
校定版:
201頁
普及版:
83頁
初版:
ページ備考:
001
久方
(
ひさかた
)
の
天津
(
あまつ
)
御空
(
みそら
)
に
聳
(
そそ
)
り
立
(
た
)
つ
002
仰
(
あふ
)
ぐも
高
(
たか
)
き
天教
(
てんけう
)
の
003
山
(
やま
)
に
鎮
(
しづ
)
まる
木
(
こ
)
の
花姫
(
はなひめ
)
の
004
神
(
かみ
)
のみことの
世
(
よ
)
を
救
(
すく
)
ふ
005
清
(
きよ
)
き
教
(
をしへ
)
を
四方
(
よも
)
の
国
(
くに
)
006
国
(
くに
)
の
八十国
(
やそくに
)
百八十
(
ももやそ
)
の
007
八島
(
やしま
)
の
別
(
わけ
)
の
宣伝使
(
せんでんし
)
008
堅磐
(
かきは
)
常磐
(
ときは
)
に
鎮
(
しづ
)
まりし
009
肥
(
ひ
)
の
神国
(
かみくに
)
の
常磐城
(
ときはじやう
)
010
折
(
を
)
りから
起
(
おこ
)
る
鬨
(
とき
)
の
声
(
こゑ
)
011
八島
(
やしま
)
の
別
(
わけ
)
は
怪
(
あや
)
しみて
012
戸
(
と
)
を
押
(
お
)
し
開
(
ひら
)
き
眺
(
なが
)
むれば
013
東
(
ひがし
)
や
西
(
にし
)
や
北南
(
きたみなみ
)
014
蟻
(
あり
)
の
這
(
は
)
ひでる
隙
(
すき
)
もなく
015
押
(
お
)
し
寄
(
よ
)
せきたる
諸人
(
もろびと
)
の
016
勢
(
いきほひ
)
猛
(
たけ
)
き
人
(
ひと
)
の
波
(
なみ
)
017
心
(
こころ
)
も
荒
(
あら
)
き
国人
(
くにびと
)
の
018
醜
(
しこ
)
の
荒
(
すさ
)
びぞ
凄
(
すさま
)
じき。
019
数万
(
すうまん
)
の
群集
(
ぐんしふ
)
の
中
(
なか
)
より
勝
(
すぐ
)
れて
背
(
せ
)
の
高
(
たか
)
い
色
(
いろ
)
の
赭黒
(
あかぐろ
)
い、
020
目
(
め
)
の
玉
(
たま
)
の
大
(
おほ
)
きい
鰐口
(
わにぐち
)
の
男
(
をとこ
)
は、
021
四五
(
しご
)
の
醜男
(
しこを
)
を
引
(
ひ
)
き
連
(
つ
)
れて、
022
拳
(
こぶし
)
を
固
(
かた
)
め
大手
(
おほて
)
を
振
(
ふ
)
りながら、
023
八島別
(
やしまわけ
)
の
門前
(
もんぜん
)
に
立
(
た
)
ち
現
(
あら
)
はれ、
024
大男(虎転別)
『オーイ、
025
オーイ、
026
この
門
(
もん
)
開
(
あ
)
け』
027
と
雷
(
かみなり
)
のごとく
呶鳴
(
どな
)
り
立
(
た
)
てゐる。
028
門番
(
もんばん
)
は、
029
門番
『
何物
(
なにもの
)
ならば
勿体
(
もつたい
)
なくも、
030
天教山
(
てんけうざん
)
より
天降
(
あまくだ
)
り
給
(
たま
)
うた
八島別
(
やしまわけ
)
様
(
さま
)
の
御
(
ご
)
威勢
(
ゐせい
)
を
恐
(
おそ
)
れず、
031
この
門
(
もん
)
開
(
あ
)
けとは
無礼
(
ぶれい
)
千万
(
せんばん
)
、
032
汝
(
なんぢ
)
ら
如
(
ごと
)
き
乱暴者
(
らんばうもの
)
の
申
(
まを
)
すことを
聞
(
き
)
く
耳
(
みみ
)
持
(
も
)
たぬ。
033
トツトと
帰
(
かへ
)
れ』
034
大
(
だい
)
の
男
(
をとこ
)
、
035
才槌
(
さいづち
)
のごとき
拳
(
こぶし
)
を
固
(
かた
)
め、
036
大男(虎転別)
『
恐
(
こは
)
くてよう
開
(
あ
)
けぬか、
037
穴虫
(
あなむし
)
、
038
がつと
虫
(
むし
)
、
039
まだも
違
(
ちが
)
うたら
土鼠
(
もぐらもち
)
、
040
塵埃
(
ごもく
)
に
潜
(
ひそ
)
む
蚯蚓虫
(
みみずむし
)
、
041
ごてごて
云
(
い
)
はずに
早
(
はや
)
く
開
(
あ
)
け』
042
門番
(
もんばん
)
『
明
(
あ
)
けの
鴉
(
からす
)
のカアカアと、
043
あたやかましい、
044
開
(
あ
)
けなら
開
(
あ
)
けで
開
(
あ
)
けもしようが、
045
開
(
あ
)
けてビツクリ
玉手箱
(
たまてばこ
)
、
046
魂
(
たま
)
の
宿替
(
やどがへ
)
せぬ
様
(
やう
)
に、
047
性念魂
(
しやうねんだま
)
をしつかり
据
(
す
)
ゑてゐるがよからう』
048
門番
(
もんばん
)
は
不承
(
ふしやう
)
無精
(
ぶしやう
)
に
門
(
もん
)
の
戸
(
と
)
をガラガラと
音
(
おと
)
させながら
左右
(
さいう
)
にサツト
開
(
ひら
)
けば、
049
屋根葺
(
やねぶき
)
の
手伝
(
てつだひ
)
のやうな
体中
(
からだぢう
)
の
真黒
(
まつくろ
)
黒助
(
くろすけ
)
、
050
熊
(
くま
)
のお
化
(
ばけ
)
か
烏
(
からす
)
の
親方
(
おやかた
)
か、
051
頭
(
あたま
)
か
顔
(
かほ
)
か
一寸
(
ちよつと
)
見分
(
みわけ
)
のつかぬ
五人
(
ごにん
)
連
(
づれ
)
、
052
口
(
くち
)
を
揃
(
そろ
)
へて
目
(
め
)
を
釣
(
つ
)
り
上
(
あ
)
げながら、
053
虎転別
『
俺
(
おれ
)
は
肥
(
ひ
)
の
国
(
くに
)
の
数万
(
すうまん
)
の
人間
(
にんげん
)
に
選
(
えら
)
ばれて
談判
(
だんぱん
)
にきた
虎転別
(
とらてんわけ
)
だ。
054
一
(
いち
)
時
(
じ
)
も
早
(
はや
)
く
八島別
(
やしまわけ
)
の
前
(
まへ
)
に
案内
(
あんない
)
いたせ』
055
門番
(
もんばん
)
『
何
(
なん
)
だい
黒
(
くろ
)
ン
坊
(
ばう
)
、
056
二
(
ふた
)
つとない
命
(
いのち
)
が
惜
(
をし
)
くなければ
会
(
あ
)
はしてやらう、
057
吃驚
(
びつくり
)
するな。
058
さあ
俺
(
おれ
)
について
来
(
こ
)
い』
059
と
奥殿
(
おくでん
)
さして
進
(
すす
)
み
行
(
ゆ
)
く。
060
門番
(
もんばん
)
『モシモシ
受付
(
うけつけ
)
のお
方
(
かた
)
、
061
ドエライ
奴
(
やつ
)
が
参
(
まゐ
)
りました。
062
真黒
(
まつくろ
)
黒助
(
くろすけ
)
の
熊転
(
くまてん
)
だとか、
063
虎猫
(
とらねこ
)
だとか、
064
怪体
(
けつたい
)
な
奴
(
やつ
)
が
八島別
(
やしまわけ
)
に
会
(
あ
)
はしてくれと
申
(
まを
)
します、
065
どうぞお
取次
(
とりつぎ
)
を
願
(
ねが
)
ひます』
066
虎転別
『コラ
門番
(
もんばん
)
、
067
いらぬ
事
(
こと
)
をいふな、
068
虎様
(
とらさま
)
を
八島別
(
やしまわけ
)
に
会
(
あ
)
はせばよいのだ』
069
暫
(
しばら
)
くすると
奥
(
おく
)
の
間
(
ま
)
より、
070
容姿
(
ようし
)
端麗
(
たんれい
)
なる
四五
(
しご
)
の
美人
(
びじん
)
現
(
あら
)
はれ
来
(
きた
)
り、
071
しとやかに、
072
美女
『コレハコレハ
虎転別
(
とらてんわけ
)
様
(
さま
)
、
073
ようこそお
出
(
いで
)
下
(
くだ
)
さいました。
074
すぐに
奥
(
おく
)
にお
通
(
とほ
)
り
下
(
くだ
)
さいませ』
075
と
云
(
い
)
ひつつニヤリと
笑
(
わら
)
つて
両手
(
りやうて
)
をとり、
076
奥
(
おく
)
へ
導
(
みちび
)
き
入
(
い
)
る。
077
虎転別
(
とらてんわけ
)
は
絶世
(
ぜつせい
)
の
美人
(
びじん
)
に、
078
鰐
(
わに
)
の
鱗
(
うろこ
)
のやうな
手
(
て
)
を
握
(
にぎ
)
られ、
079
章魚
(
たこ
)
の
様
(
やう
)
にグニヤグニヤになつて
涎
(
よだれ
)
を
垂
(
た
)
らしながら
奥深
(
おくふか
)
く
伴
(
ともな
)
はれ
行
(
い
)
く。
080
何
(
なん
)
とも
知
(
し
)
れぬ
酒
(
さけ
)
の
香
(
にほひ
)
がしてゐるので、
081
虎転別
(
とらてんわけ
)
は
立
(
た
)
ち
止
(
ど
)
まり、
082
鼻
(
はな
)
を
犬
(
いぬ
)
のやうにピコつかせながら
山
(
やま
)
の
如
(
ごと
)
く
積
(
つ
)
み
重
(
かさ
)
ねたる
酒樽
(
さかだる
)
の
方
(
はう
)
に
眼
(
め
)
を
配
(
くば
)
りゐる。
083
女性
(
ぢよせい
)
は
虎転別
(
とらてんわけ
)
に
向
(
むか
)
ひ、
084
美女
『もしもし
虎転
(
とらてん
)
さま、
085
お
酒
(
さけ
)
はこの
通
(
とほ
)
り
沢山
(
たくさん
)
に
置
(
お
)
いてあります。
086
八島別
(
やしまわけ
)
さまは
神通力
(
じんつうりき
)
を
以
(
もつ
)
て、
087
あなたのお
越
(
こ
)
し
遊
(
あそ
)
ばすことを
前
(
まへ
)
以
(
もつ
)
て
御
(
ご
)
承知
(
しようち
)
なので、
088
酒
(
さけ
)
を
沢山
(
たくさん
)
に
珍客
(
ちんきやく
)
に
十分
(
じふぶん
)
飲
(
の
)
ましてあげといふ
事
(
こと
)
でした。
089
サアサア
妾
(
わたし
)
がお
酌
(
しやく
)
をします。
090
御
(
ご
)
遠慮
(
ゑんりよ
)
なくお
召上
(
めしあ
)
がり
下
(
くだ
)
さい』
091
と
言
(
い
)
ひながら
怪
(
あや
)
しき
秋波
(
しうは
)
を
虎転別
(
とらてんわけ
)
に
注
(
そそ
)
げば、
092
虎転別
(
とらてんわけ
)
は
猫
(
ねこ
)
のやうにゴロゴロと
喉
(
のど
)
を
鳴
(
な
)
らせ、
093
今
(
いま
)
までの
勢
(
いきほひ
)
は
何処
(
どこ
)
へやら
行
(
い
)
つてしまひ、
094
虎転別
『
八島別
(
やしまわけ
)
さまは
話
(
はな
)
せるわい、
095
気
(
き
)
が
利
(
き
)
いてるな。
096
しかし
気
(
き
)
の
毒
(
どく
)
だが
折角
(
せつかく
)
ここまで
用意
(
ようい
)
して
下
(
くだ
)
さつたのだから
無下
(
むげ
)
にお
辞退
(
ことはり
)
するも
気
(
き
)
の
毒
(
どく
)
だ。
097
頂
(
いただ
)
くのも
気
(
き
)
の
毒
(
どく
)
だが、
098
頂
(
いただ
)
かぬも
気
(
き
)
の
毒
(
どく
)
だ。
099
同
(
おな
)
じ
気
(
き
)
の
毒
(
どく
)
ならトツクと
頂
(
いただ
)
かう』
100
女
(
をんな
)
『それが
宜
(
よろ
)
しうございませう』
101
虎転別
(
とらてんわけ
)
は
忽
(
たちま
)
ち
相好
(
さうがう
)
を
崩
(
くづ
)
してその
場
(
ば
)
に
安坐
(
あぐら
)
をかいてベツタリと
坐
(
すわ
)
り
込
(
こ
)
み、
102
四
(
よ
)
人
(
にん
)
の
供人
(
ともびと
)
もこの
男
(
をとこ
)
を
中心
(
ちうしん
)
に
鶴翼
(
くわくよく
)
の
陣
(
ぢん
)
を
張
(
は
)
りて
左右
(
さいう
)
にヅラリと
並
(
なら
)
ぶ。
103
この
三
(
さん
)
人
(
にん
)
の
美人
(
びじん
)
の
名
(
な
)
は
春姫
(
はるひめ
)
、
104
夏姫
(
なつひめ
)
、
105
秋姫
(
あきひめ
)
といふ。
106
春姫
(
はるひめ
)
は
白扇
(
はくせん
)
をひろげ、
107
長袖
(
ながそで
)
を
振
(
ふ
)
つて
舞
(
ま
)
ひ
始
(
はじ
)
め、
108
夏姫
(
なつひめ
)
は
磬
(
けい
)
を
打
(
う
)
つて
調子
(
てうし
)
をとり、
109
秋姫
(
あきひめ
)
は
大
(
だい
)
の
盃
(
さかづき
)
になみなみと
注
(
つ
)
いで、
110
虎転別
(
とらてんわけ
)
を
始
(
はじ
)
め
四
(
よ
)
人
(
にん
)
の
供人
(
ともびと
)
に
代
(
かは
)
るがはる
酒
(
さけ
)
を
勧
(
すす
)
める。
111
虎転別
(
とらてんわけ
)
は
御
(
ご
)
機嫌
(
きげん
)
斜
(
ななめ
)
ならず、
112
八島別
(
やしまわけ
)
の
館
(
やかた
)
に
在
(
あ
)
るを
打
(
う
)
ち
忘
(
わす
)
れ、
113
銅鑼声
(
どらごゑ
)
を
張
(
は
)
り
上
(
あ
)
げて
首
(
くび
)
を
左右
(
さいう
)
に
振
(
ふ
)
りながら、
114
唄
(
うた
)
ひ
始
(
はじ
)
めたり。
115
虎転別
『ここは
筑紫
(
つくし
)
の
神国
(
かみくに
)
と
116
人
(
ひと
)
はいへども
常世国
(
とこよくに
)
117
常世
(
とこよ
)
神王
(
しんわう
)
のその
使
(
つかひ
)
118
虎転別
(
とらてんわけ
)
の
御
(
ご
)
領分
(
りやうぶん
)
119
鬼
(
おに
)
でも
蛇
(
じや
)
でも
閻魔
(
えんま
)
でも
120
掴
(
つか
)
みて
喰
(
く
)
らふこの
方
(
はう
)
の
121
威勢
(
ゐせい
)
も
知
(
し
)
らずに
何
(
なん
)
の
態
(
ざま
)
122
八島
(
やしま
)
の
別
(
わけ
)
の
宣伝使
(
せんでんし
)
123
天教
(
てんけう
)
の
山
(
やま
)
から
降
(
ふ
)
つてきて
124
この
肥
(
ひ
)
の
国
(
くに
)
に
城
(
しろ
)
造
(
つく
)
り
125
その
名
(
な
)
も
建
(
たけ
)
の
日向別
(
ひむかわけ
)
126
訳
(
わけ
)
の
分
(
わか
)
らぬ
有散事
(
うさごと
)
を
127
ほざいて
世人
(
よびと
)
を
迷
(
まよ
)
はせる
128
俺
(
おれ
)
にはそれが
気
(
き
)
に
喰
(
く
)
はぬ
129
そこで
俺
(
おれ
)
奴
(
め
)
が
国人
(
くにびと
)
を
130
沢山
(
たくさん
)
集
(
あつ
)
めて
谷々
(
たにだに
)
の
131
岩
(
いは
)
を
運
(
はこ
)
ばせ
城
(
しろ
)
築
(
きづ
)
き
132
八島
(
やしま
)
の
別
(
わけ
)
の
常永
(
とことは
)
に
133
鎮
(
しづ
)
まる
城
(
しろ
)
だと
誑
(
たば
)
かりて
134
その
礎
(
いしずゑ
)
も
大方
(
おほかた
)
に
135
築
(
きづ
)
き
始
(
はじ
)
めた
我
(
わ
)
が
企
(
たく
)
み
136
いよいよ
成功
(
せいこう
)
した
上
(
うへ
)
は
137
虎転別
(
とらてんわけ
)
は
城
(
しろ
)
の
中
(
なか
)
138
弓矢
(
ゆみや
)
を
調
(
ととの
)
へ
準備
(
じゆんび
)
して
139
八島
(
やしま
)
の
別
(
わけ
)
の
宣伝使
(
せんでんし
)
140
ただ
一撃
(
ひとうち
)
にやる
企
(
たく
)
み
141
企
(
たく
)
みはうまいぞあゝ
旨
(
うま
)
い
142
甘
(
うま
)
いといつたらこの
酒
(
さけ
)
ぢや
143
酒
(
さけ
)
ほど
甘
(
うま
)
いものはない
144
酒
(
さけ
)
を
飲
(
の
)
まして
虎転
(
とらてん
)
を
145
亡
(
ほろ
)
ぼす
企
(
たく
)
みが
面白
(
おもしろ
)
い
146
酒
(
さけ
)
さへ
飲
(
の
)
まして
呉
(
く
)
れたなら
147
俺
(
おれ
)
はどうでも
宵
(
よひ
)
の
口
(
くち
)
148
酔
(
よ
)
つてクダまきや
尾
(
を
)
も
白
(
しろ
)
い
149
頭
(
あたま
)
も
白
(
しろ
)
い
古狐
(
ふるぎつね
)
150
化
(
ば
)
けた
虎転化
(
とらてんばけ
)
の
司
(
かみ
)
151
金毛
(
きんまう
)
九尾
(
きうび
)
の
御
(
ご
)
眷族
(
けんぞく
)
152
あゝ
面白
(
おもしろ
)
いおもしろい』
153
と
酒
(
さけ
)
に
酔
(
よ
)
ひ
潰
(
つぶ
)
れて
自分
(
じぶん
)
の
企
(
たく
)
みを
残
(
のこ
)
らず
白状
(
はくじやう
)
しけるぞ
面白
(
おもしろ
)
かりける。
154
(
大正一一・二・一
旧一・五
吉原亨
録)
Δこのページの一番上に戻るΔ
<<< 天狗の親玉
(B)
(N)
水晶玉 >>>
霊界物語
>
第7巻
> 第6篇 肥の国へ > 第31章 虎転別
Tweet
目で読むのに疲れたら耳で聴こう!霊界物語の朗読ユーチューブ
オニド関連サイト
最新更新情報
10/22
【霊界物語ネット】
『
王仁文庫 第六篇 たまの礎(裏の神諭)
』をテキスト化しました。
9/18
【
飯塚弘明.com
】
飯塚弘明著『
PTC2 出口王仁三郎の霊界物語で透見する世界現象 T之巻
』発刊!
5/8
【霊界物語ネット】
霊界物語ネットに出口王仁三郎の
第六歌集『霧の海』
を掲載しました。
このページに誤字・脱字や表示乱れなどを見つけたら教えて下さい。
返信が必要な場合はメールでお送り下さい。【
メールアドレス
】
【31 虎転別|第7巻(午の巻)|霊界物語/rm0731】
合言葉「みろく」を入力して下さい→